JPH10305601A - 記録方法および記録装置 - Google Patents

記録方法および記録装置

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JPH10305601A
JPH10305601A JP9119489A JP11948997A JPH10305601A JP H10305601 A JPH10305601 A JP H10305601A JP 9119489 A JP9119489 A JP 9119489A JP 11948997 A JP11948997 A JP 11948997A JP H10305601 A JPH10305601 A JP H10305601A
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JP
Japan
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image
recording
recording medium
ink
thermal head
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Withdrawn
Application number
JP9119489A
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English (en)
Inventor
Susumu Arauchi
進 荒内
Yasutoshi Inoue
靖稔 井上
Osamu Ogiyama
理 荻山
Yoshiyuki Asabe
喜幸 浅部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクリボンを用いて記録媒体に画像を記録
した場合においても、くすみおよびぼけのないより高い
記録品質の画像を得ることのできる記録方法および記録
装置を提供すること。 【解決手段】 サーマルヘッド7のプラテン2に対する
圧接力を少なくとも強弱の2段階に切換可能なヘッド接
離機構40と、記録媒体に記録した画像を平滑にする際
に用いられる画像調整部材27を備え、記録媒体に所望
の画像の記録を行った後にサーマルヘッド7の表面を画
像調整部材27を介して記録媒体に記録した画像の表面
に記録動作時より弱い圧接力をもって間接的に当接させ
て記録媒体に記録した画像を平滑にする画像調整動作を
行う画像調整部34とを有することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録方法および記録
装置に係り、特に、インクリボンを用いてサーマルヘッ
ドにより記録媒体上に所望の画像を記録するのに好適な
記録方法および記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録装置の一種である熱転写プ
リンタは、高記録品質、低騒音、低コスト、メンテナン
スの容易性などの理由により、コンピュータ、ワードプ
ロセッサなどの出力装置として多用されている。
【0003】このような従来の熱転写プリンタにおいて
は、プラテンに沿ってキャリッジを往復移動可能に形成
し、このキャリッジに複数の発熱素子を整列配置して形
成されたサーマルヘッドを搭載するとともに、所望の色
のインクリボンが収納されたリボンカセットを着脱自在
に装着して構成されている。
【0004】そして、前記プラテンとサーマルヘッドと
の間に前記リボンカセットから送出されるインクリボン
と記録媒体とを挟持し、サーマルヘッドをキャリッジと
ともにプラテンに沿って往復移動させるとともに、前記
インクリボンを巻取りながら、記録情報に基づいて前記
サーマルヘッドの発熱素子に選択的に通電して発熱させ
ることにより、インクリボンのインクを部分的に記録媒
体に転写して記録媒体に所望の文字などの画像の記録を
行なうようになっている。
【0005】また、記録媒体にカラー画像を記録する場
合には、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色あるい
はこれらの色にブラックを加えた4色、すなわち、少な
くともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色のインク
により形成されたインクリボンを収納した少なくとも3
つのリボンカセットを配置し、この各リボンカセットを
キャリッジとの間で自動的に交換して記録に供するよう
になっている。
【0006】さらに、記録媒体にカラー画像を記録する
他のものとして、複数のインクリボンを交換せずに、ダ
ンダラリボンなどと称される少なくともイエロー、マゼ
ンタおよびシアンの3色のインクからなる記録領域を長
手方向に対して異なる色を隣接させて繰り返し配置した
一つのインクリボンを用いるものが知られている。
【0007】このような従来からある熱転写プリンタに
おいては、PET(ポリエチレンテレフタート)などを
素材とした樹脂フィルムからなる基体にインクが塗布さ
れたインクリボンを用いて記録媒体に記録を行なうもの
がよく知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したイ
ンクリボン、特に、インクとして着色剤と樹脂からなる
バインダーとにより構成された熱時剥離用インクと称さ
せる熱溶融性インクを用いたインクリボンを使用して記
録媒体に記録を行う熱転写プリンタは、普通紙、厚紙、
葉書、プラスチックシートなど多種多様の記録媒体に記
録することができ、使い勝手に優れたものではあるもの
の、記録媒体に転写・記録される際のインクリボンの剥
離によって、記録媒体に転写されたインクの表面に微少
な凹凸が生じたり、更にはイエロー、マゼンタおよびシ
アンの3色のインクを使用してカラー画像の記録を行う
場合には、最大3色のインクが重ねられることにより、
転写されたドットのエッジ部がめくれたりすることによ
り、記録媒体に記録された画像の表面には多くの凹凸が
発生する結果となっていた。
【0009】このように、記録媒体に記録された画像の
表面に凹凸ができることで、この部分で白色光の乱反射
が起こり、色の彩度が低下することでくすみという問題
が生じ、高品質の記録画像を得るための阻害要因となっ
ている。
【0010】また、記録媒体としてOHP用紙を用いた
場合においては、記録後の画像の透過光を見ると、イン
クの表面の凹凸により乱反射が起こるために、きれいな
透過光を得ることができず、スクリーンに映った画像が
くすんでしまうという問題点があった。
【0011】このような、記録後のインクの表面の凹凸
を解消するために、記録後の記録媒体を再加熱してイン
クを再溶融させ、インクの表面を平滑化することが考え
られるが、インクを再溶融するための加熱装置を別途に
設けるのでは、装置の大型化やコストアップをきたして
しまう。また、サーマルヘッドを用いてインクを再溶融
する場合には、サーマルヘッドの圧接力によって、イン
クを再溶融する際に記録した画像のインクにつぶれが生
じ、画像がぼけてしまうという不都合がある。この画像
のぼけは、記録媒体として記録媒体に対するインクの染
み込みがないOHP用紙などのプラスチックシートを用
いた場合には特に目立つものである。
【0012】そこで、インクリボンを用いて記録媒体に
所望の画像の記録を行った場合においても、この記録し
た画像の表面の凹凸によるくすみおよびぼけのないより
高い記録品質を得ることのできるものが望まれている。
【0013】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、インクリボンを用いて記録媒体に画像を記録し
た場合においても、くすみおよびぼけのないより高い記
録品質の画像を得ることのできる記録方法および記録装
置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明の記録方
法の特徴は、サーマルヘッドの表面をインクリボンおよ
び記録媒体を介してプラテンに圧接させた状態で前記サ
ーマルヘッドと記録媒体とを相対移動させながらサーマ
ルヘッドの複数の発熱素子に選択的にエネルギを供給し
てインクリボンのインクを記録媒体に転写して記録媒体
に所望の画像の記録を行う記録動作を行った後に、前記
サーマルヘッドの表面を前記記録動作時より弱い圧接力
をもって画像調整部材を介して記録媒体に記録した画像
の表面に間接的に当接させて記録媒体に記録した画像を
平滑にする画像調整動作を行う点にある。そして、この
ような構成を採用したことにより、記録媒体に凹凸状に
転写したインクを強制的に平滑にすることができ、その
結果、くすみおよびぼけのないより高い記録品質の画像
を容易に得ることができる。さらに、サーマルヘッドの
表面を画像調整部材を介して記録媒体に記録した画像に
当接させることができるので、サーマルヘッドの発熱素
子の配設部を含む表面が記録媒体に記録した画像と直接
的に接しないので、画像調整時にサーマルヘッドの表面
が汚れたり、ゴミが付着したりしてサーマルヘッドの表
面を傷つけてしまうという不都合を防止することができ
る。さらにまた、サーマルヘッドの表面を画像調整部材
を介して記録媒体に記録した画像に弱い圧接力をもって
当接させることができるので、画像調整動作により記録
媒体に転写されたインクのつぶれを確実に防止したうえ
で転写されたインクの表面を確実に平滑化することがで
き、その結果、くすみおよびぼけのないより高い記録品
質の画像を容易に得ることができる。
【0015】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明の記録方法の特徴は、請求項1において、前記画
像調整動作を行う際に、前記サーマルヘッドの発熱素子
へ、前記インクを記録媒体に転写する際の前記サーマル
ヘッドの発熱素子への最大供給エネルギよりも少ないエ
ネルギを供給する再加熱動作を行う点にある。そして、
このような構成を採用したことにより、画像調整動作に
より記録媒体に転写されたインクの表面を確実に平滑化
することができ、その結果、くすみおよびぼけのないよ
り高い記録品質の画像をより容易に得ることができる。
【0016】また、特許請求の範囲の請求項3に記載の
本発明の記録方法の特徴は、請求項2において、前記再
加熱動作を行う際に、記録媒体に記録した画像の輪郭部
を除いて再加熱動作を行う点にある。そして、このよう
な構成を採用したことにより、OHP用紙などのインク
が染み込まない記録媒体に記録した画像に対する画像調
整動作によって生じるインクのつぶれを防止することが
できる。
【0017】また、特許請求の範囲の請求項4に記載の
本発明の記録装置の特徴は、プラテンと、このプラテン
に沿って往復移動可能とされインクリボンを収納したリ
ボンカセットを搭載し得るキャリッジと、このキャリッ
ジに配設され前記プラテンに対して接離可能とされた複
数の発熱素子を整列配置してなるサーマルヘッドとを具
備し、少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの3
色のインクにより形成されたインクリボンのインクを記
録媒体に転写して記録媒体に所望の画像を記録可能な記
録装置であって、前記サーマルヘッドの前記プラテンに
対する圧接力を少なくとも強弱の2段階に切換可能なヘ
ッド接離機構と、記録媒体に記録した画像を平滑にする
際に用いられる画像調整部材を備え、記録媒体に所望の
画像の記録を行った後に前記サーマルヘッドの表面を前
記画像調整部材を介して記録媒体に記録した画像の表面
に記録動作時より弱い圧接力をもって間接的に当接させ
て記録媒体に記録した画像を平滑にする画像調整動作を
行う画像調整部とを有する点にある。そして、このよう
な構成を採用したことにより、インクリボンのインクを
記録媒体に転写して記録媒体に所望の画像の記録を行う
ことができるとともに、画像調整部材を介してサーマル
ヘッドの表面を記録媒体に記録した画像の表面に弱い圧
接力をもって当接させて、記録媒体に記録した画像の表
面を強制的に平滑にすることができ、その結果、くすみ
およびぼけのないより高い記録品質を容易に得ることが
できる。さらに、サーマルヘッドの表面を画像調整部材
を介して記録媒体に記録した画像に当接させることがで
きるので、サーマルヘッドの発熱素子の配設部を含む表
面が記録媒体に記録した画像と直接的に接しないので、
画像調整時にサーマルヘッドの表面が汚れたり、ゴミが
付着したりしてサーマルヘッドの表面を傷つけてしまう
という不都合を防止することができる。
【0018】また、特許請求の範囲の請求項5に記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項4において、前記画
像調整部は、前記画像調整動作を行う際に、前記サーマ
ルヘッドの発熱素子へ、前記熱溶融性インクを記録媒体
に転写する際の前記サーマルヘッドの発熱素子への最大
供給エネルギよりも少ないエネルギを供給する再加熱動
作を行う再加熱部を有する点にある。そして、このよう
な構成を採用したことにより、画像調整動作を行う際
に、サーマルヘッドの発熱素子へ、熱溶融性インクを記
録媒体に転写する際のサーマルヘッドの発熱素子へ供給
する最大エネルギよりも少ないエネルギを供給すること
ができるので、画像調整動作により記録媒体に転写され
たインクの表面を確実に平滑化することができ、その結
果、くすみおよびぼけのないより高い記録品質の画像を
より容易に得ることができる。
【0019】また、特許請求の範囲の請求項6に記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項5において、前記再
加熱部は、記録媒体に記録した画像の輪郭部を抽出する
輪郭抽出部を具備し、この輪郭部に対する再加熱動作を
行わないように形成されている点にある。そして、この
ような構成を採用したことにより、OHP用紙などのイ
ンクが染み込まない記録媒体に記録した画像に対する画
像調整動作によって生じるインクのつぶれを防止するこ
とができる。
【0020】また、特許請求の範囲の請求項7に記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項4乃至請求項6の何
れか1項において、前記画像調整部材が耐熱性フィルム
である点にある。ここでいう耐熱性フィルムとは、具体
的にはPET(ポリエチレンテレフタート)、ポリアミ
ドなどの耐熱性の樹脂素材により形成されたフィルムを
示す。そして、このような構成を採用したことにより、
安価で耐久性に優れた画像調整部材を容易に得ることが
できる。
【0021】また、特許請求の範囲の請求項8に記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項4乃至請求項7の何
れか1項において、前記画像調整部材の少なくとも前記
サーマルヘッドの表面と対向する面にバックコートが施
されている点にある。ここでいうバックコートとは、イ
ンクリボンに施されるバックコートと同様のものであ
り、具体的には、薄膜塗工性に優れていることから、シ
リコーン変成−アクリル樹脂、シリコーン変成−エステ
ル樹脂、シリコーン変成−ウレタン樹脂、シリコーン変
成−アミド樹脂およびこれらの樹脂にシリコーンオイル
を含浸させたものなどを例示することができる。そし
て、このような構成を採用したことにより、画像調整動
作を行う際に、サーマルヘッドによる熱から画像調整部
材を防御するための耐熱性と、サーマルヘッドと画像調
整部材との間のステッキングを防止するための滑り性と
を容易に向上させることができる。
【0022】また、特許請求の範囲の請求項9に記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項4乃至請求項8の何
れか1項において、前記画像調整部材は、インクリボン
状に形成されてリボンカセットに収納されている点にあ
る。そして、このような構成を採用したことにより、画
像調整部材それ自身の取り扱い性および操作性を容易に
向上させることができる。さらに、画像調整部材をイン
クリボン状に形成してリボンカセットに収納することに
より、手動または自動的に交換してキャリッジに容易に
搭載することができるので、画像調整部材の操作性を容
易に向上させることができるとともに、画像調整動作を
行う際に、画像調整部材をサーマルヘッドと記録した画
像との間に容易に位置させることができる。
【0023】また、特許請求の範囲の請求項10記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項9において、少なく
ともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色のインクに
より形成されたインクリボンを収納した3つのリボンカ
セットおよび請求項7に記載のインクリボン状に形成さ
れてリボンカセットに収納されている画像調整部材を所
定位置に配設し、これら各リボンカセットを自動的に交
換して前記キャリッジに搭載可能に形成されている点に
ある。そして、このような構成を採用したことにより、
少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色のイ
ンクを重ねて記録媒体に転写して記録媒体に所望のカラ
ー画像の記録を容易に行うことができるとともに、画像
調整部材を介してサーマルヘッドの表面を記録媒体に記
録したカラー画像の表面に当接させて、記録媒体に記録
したカラー画像の表面を強制的に平滑にすることがで
き、その結果、くすみおよびぼけのないより高い記録品
質のカラー画像の記録を容易に得ることができる。さら
に、複数のリボンカセットをもって記録および画像調整
動作を行うことができるのでリボンカセットの記録寿命
の向上およびリボンカセットの交換頻度の低減化を図る
ことができる。
【0024】また、特許請求の範囲の請求項11記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項9において、少なく
ともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色のインクを
長手方向に対して異なる色を隣接させて配置した記録領
域と、画像調整部材としてのインクのない非記録領域と
を長手方向に対して繰り返し配置してなるインクリボン
を有する点にある。そして、このような構成を採用した
ことにより、少なくともイエロー、マゼンタおよびシア
ンの3色のインクを重ねて記録媒体に転写して記録媒体
に所望のカラー画像の記録を容易に行うことができると
ともに、画像調整部材を介してサーマルヘッドの表面を
記録媒体に記録したカラー画像の表面に当接させて、記
録媒体に記録したカラー画像の表面を強制的に平滑にす
ることができ、その結果、くすみおよびぼけのないより
高い記録品質のカラー画像の記録を容易に得ることがで
きる。さらに、一つのインクリボンを収納した一つのリ
ボンカセットをもって記録および画像調整動作を行うこ
とができるので記録装置の大型化を防止することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態により説明する。
【0026】図1から図12は本発明に係る記録方法を
適用する記録装置の実施の形態の一例を示すものであ
り、図1は要部の斜視図、図2は要部の概略側面図、図
3はキャリッジの概略側面図、図4はヘッド接離機構の
概略平面図、図5はヘッド接離機構のヘッドアップ状態
を示す概略平面図、図6はヘッド接離機構の記録動作時
の強圧接状態を示す概略平面図、図7はヘッド接離機構
の画像調整動作時の弱圧接状態を示す概略平面図、図8
は制御部の概略を示すブロック図、図9は記録情報に基
づく原画像の一例を示す拡大概念図、図10は輪郭抽出
部における輪郭部の抽出処理の一例の全体構成を示すフ
ローチャート、図11は輪郭抽出部における輪郭抽出処
理を示すフローチャート、図12は図9のA部の拡大図
である。
【0027】本実施の形態の記録装置は、イエロー、マ
ゼンタおよびシアンの3色の熱溶融性インクからなるイ
ンクリボンを収納した色毎の3つのリボンカセットおよ
びインクリボン状に形成された画像調整部材を収納した
リボンカセットを用いて記録媒体にカラー画像を記録す
ることのできるものである。
【0028】図1に示すように、本実施形態の記録装置
としての熱転写プリンタ1は、図示しないプリンタフレ
ームの所定位置に記録面2aがほぼ垂直となるように配
設された平板状のプラテン2を有しており、このプラテ
ン2の前側下方には、ガイドシャフト3が前記プラテン
2と平行に配設されている。このガイドシャフト3に
は、上下に分割されたキャリッジ4が取付けられてお
り、このキャリッジ4の下側は、前記ガイドシャフト3
に取付けられる下キャリッジ4aとされるとともに、キ
ャリッジ4の上側は、リボンカセット5が装着され前記
下キャリッジ4aに対して上下方向に接離可能とされた
上キャリッジ4bとされている。このキャリッジ4は、
一対のプーリ(図示せず)に巻回された駆動ベルト6の
一部に固着されており、この駆動ベルト6をステッピン
グモータなどの駆動手段(図示せず)を用いて駆動する
ことにより、前記キャリッジ4を前記ガイドシャフト3
に沿って往復移動させるようになっている。
【0029】前記キャリッジ4には、プラテン2に対向
しかつプラテン2に対して後述するヘッド接離機構40
により接離自在とされ、プラテン2上の記録媒体(図示
せず)に記録を行なうサーマルヘッド7が配設されてお
り、このサーマルヘッド7には、ホストコンピュータ、
イメージリーダなど、あるいはキーボードなどの適宜な
入力装置(図示せず)により入力された所望の記録情報
に基づいて選択的に発熱される複数の発熱素子(図示せ
ず)が整列配置されている。
【0030】図3に示すように、前記キャリッジ4の左
右両側部には、一対の平行クランク機構8(一方のみ図
示)が配設されており、この平行クランク機構8によ
り、ガイドシャフト3に取着される下キャリッジ4aに
対して、上キャリッジ4bが接離するように平行に移動
自在に構成されている。前記各平行クランク機構8は、
互いにX状に交差した一対のリンク9a,9bを有して
おり、これら各リンク9a,9bの交差位置は、ピン1
0aにより枢着されるとともに、各リンク9a,9bの
端部は、ピン10b,10c,10d,10eにより、
下キャリッジ4aの左右両側部上面側および上キャリッ
ジ4bの左右両側部下面側にそれぞれ形成された長孔
(図示せず)にそれぞれ摺動自在に係止されている。
【0031】また、下キャリッジ4aには、回転クラン
ク機構11が配設されており、この回転クランク機構1
1は、下キャリッジ4aに回転駆動しうるように支持さ
れた回転板12を有している。この回転板12の偏心位
置には、連結リンク14の一端部がピン13aにより枢
着されており、この連結リンク14の他端部は、上キャ
リッジ4bにピン13bにより枢着されている。そし
て、前記回転板12をモータなどの駆動手段(図示せ
ず)により回転駆動させるようになっており、この回転
板12の回転により、前記連結リンク14を介して上キ
ャリッジ4bを下キャリッジ4aに対して平行に移動さ
せるようになっている。
【0032】図1に戻って、前記上キャリッジ4bの左
右両側部上面には、相互に内側に緩やかに湾曲してなる
板状の一対のアーム15がほぼリボンカセット5の幅と
等しい間隔を隔てて立設されており、この各アーム15
の先端部には、リボンカセット5を保持するための突起
からなる係合部15aが相互に対向するようにして形成
されている。また、前記上キャリッジ4bの中央部に
は、リボンカセット5に収納されたインクリボン17を
巻取る巻取りボビン16aおよびインクリボン17を送
出する送出ボビン16bが互いに所定間隔を隔てて回転
自在に配設されており、前記巻取りボビン16aを回転
駆動することにより、インクリボン17を所定の方向に
走行させるようになされている。
【0033】前記キャリッジ4のプラテン2に対して遠
方側の端縁上面には、リボンカセット5に収納されたイ
ンクリボン17の種類を検出する光センサ18が配設さ
れており、この光センサ18は、熱転写プリンタ1の所
望の位置に配設されこの熱転写プリンタ1の記録動作な
どの制御を行なう後述する制御部25に接続されてい
る。
【0034】図1および図2に示すように、キャリッジ
4の上方には、前記フレームに図2において両矢印Aで
示すように開閉自在に支持されたほぼ板状のキャノピ1
9が前記キャリッジ4に対して所定間隔を有するように
配設されている。このキャノピ19は、閉状態におい
て、紙送り機構(図示せず)の出口側の紙押えとして機
能するものであり、キャリッジ4と対向するようにし
て、キャリッジ4の移動領域とほぼ同一の長さとされて
いる。
【0035】前記キャノピ19のキャリッジ4と対向す
る下面の所定位置には、リボンカセット5を保持する複
数のカセットホルダ(図示せず)が設けられており、各
カセットホルダにより、カラー画像の記録を行なうため
の少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色の
熱溶融性インクからなるインクリボン17a,17b,
17c、および、これらのインクリボン17と同様のイ
ンクリボン状に形成された後述する画像調整部材27が
収納されたリボンカセット5a,5b,5c,5dがキ
ャリッジ4の移動方向に沿って1列に配列されるように
なっている。このうち、リボンカセット5aには、イエ
ローの熱溶融性インクからなるインクリボン17aが、
リボンカセット5bには、マゼンタの熱溶融性インクか
らなるインクリボン17bが、リボンカセット5cに
は、シアンの熱溶融性インクからなるインクリボン17
cが、また、リボンカセット5dには、インクリボン状
に形成された画像調整部材27がそれぞれ収納されてい
る。
【0036】そして、各リボンカセット5a,5b,5
c,5dは、図2に両矢印Bで示すように、キャノピ1
9と上キャリッジ4bとの間で選択的に受け渡しが行な
われるようになっている。
【0037】なお、カラー画像を形成するためには、前
記イエロー、マゼンタおよびシアンの3色の熱溶融性イ
ンクの他に、ブラックの熱溶融性インクからなるインク
リボンや、目的に応じて金属光沢を持つ熱溶融性インク
からなるインクリボンなどを必要に応じて組み合わせて
用いてもよい。
【0038】図1に示すように、前記各リボンカセット
5a,5b,5c,5dのケース本体20は、内部に収
納されるインクリボン17および画像調整部材27の種
類にかかわらず、すべてが同一形状、同一寸法に形成さ
れており、このケース本体20の内部には、インクリボ
ン17が巻回され記録に供した部分のインクリボン17
あるいは画像調整に供した部分の画像調整部材27を巻
取る巻取りリール21a、および、インクリボン17あ
るいは画像調整部材27を送り出す送出リール21bが
回転自在に収容されている。また、前記リボンカセット
5のキャリッジ4に搭載された状態でプラテン2と対向
する面には、サーマルヘッド7が臨む凹部22が形成さ
れており、この凹部22の内側においてインクリボン1
7あるいは画像調整部材27の中間部が外部に導出され
るようになっている。さらに、前記ケース本体20の内
部であって前記インクリボン17あるいは画像調整部材
27の走行経路途中には、回転自在に支持された一対の
リボン送りローラ(図示せず)および複数のガイドロー
ラ(図示せず)などが配設されている。
【0039】また、リボンカセット5の凹部22が形成
された面と平行に延在する後面には、各リボンカセット
5内に収納されているインクリボン17の種類および画
像調整部材27を判別するための識別マーク23が形成
されており、この識別マーク23は、内部に収納されて
いるインクリボン17の種類および画像調整部材27に
よって異なる数の縞状の非反射部24aを有する反射シ
ール24により形成されている。そして、本実施の形態
においては、図1において左端に示すリボンカセット5
aには、3本の非反射部24aを有する反射シール24
Aが識別マーク23として貼着されており、以下順に、
リボンカセット5bには、4本の非反射部24aを有す
る反射シール24Bが識別マーク23として貼着されて
おり、リボンカセット5cには、2本の非反射部24a
を有する反射シール24Cが識別マーク23として貼着
されており、リボンカセット5dには、1本の非反射部
24aを有する反射シール24Cが識別マーク23とし
て貼着されている。さらに、リボンカセット5の後面の
左端部が識別マーク23の検出のための基準位置BPと
され、識別マーク23の図1において右端に位置する非
反射部24aの右端位置までの距離Lを、すべての識別
マーク23において同一とするとともに、この距離L内
にインクリボン17の種類あるいは画像形成部材27を
識別するための所望の非反射部24aを形成するように
なされている。
【0040】そして、この識別マーク23をキャリッジ
4に設けた光センサ18によって検出し、この検出信号
をプリンタの制御部25に出力し、この制御部25内に
おいて各リボンカセット5における識別マーク23の非
反射部24aの数を計数することによりリボンカセット
5内に収納されているインクリボン17の種類および画
像形成部材27を判別するようになっている。さらに、
使用に供するインクリボン17の種類および画像形成部
材27に対応する識別マーク23を光センサ18が検出
した状態でキャリッジ4が停止可能とされており、キャ
リッジ4が停止した状態で、キャノピ19のカセットホ
ルダに配設されているリボンカセット5が上キャリッジ
4bに自動的に受け渡されるようになっている。
【0041】前記画像調整部材27は、PET(ポリエ
チレンテレフタート)、PA(ポリアミド)などを素材
とした耐熱性とすべり性の良好な樹脂フィルムからなる
基体にバックコートを施すことにより形成されている。
このバックコートは、画像調整動作を行う際に、サーマ
ルヘッド7による熱から画像調整部材27を防御するた
めの耐熱性と、サーマルヘッド7と画像調整部材27と
の間のステッキングを防止するための滑り性とを付与す
るためのものであり、インクリボン17に施されるバッ
クコートと同様のものである。このバックコートとして
は、薄膜塗工性に優れていることから、シリコーン変成
−アクリル樹脂、シリコーン変成−エステル樹脂、シリ
コーン変成−ウレタン樹脂、シリコーン変成−アミド樹
脂などが好ましいものとして例示することができる。さ
らには、これらの樹脂にシリコーンオイルを含浸させた
ものを用いてもよい。そして、バックコートは、インク
リボン状に形成された画像調整部材27をリボンカセッ
ト5dに収納した際に、少なくともサーマルヘッド7の
表面と対向する面に施されている。
【0042】図4から図7に示すように、前記ヘッド接
離機構40は、前記キャリッジ4に配設されサーマルヘ
ッド7のプラテン2への接離動作を行うモータ41を有
している。なお、このモータ41はインクリボン17の
巻取制御も行なうようにされている。そして、このモー
タ41の出力ピニオンギア42には、伝達ギア43が噛
合されている。この伝達ギア43には、カム44の外周
面に形成されたギア部45が噛合されており、このカム
44の上面には、ヘッド接離用カム溝46およびこのヘ
ッド接離用カム溝46より幅広に、かつ、浅く形成され
たリボン巻取り用カム溝47がそれぞれ形成されてい
る。
【0043】また、前記キャリッジ5のプラテン2寄り
には、支持軸48が配設されており、本実施の形態にお
いては、この支持軸48は前記キャリッジ4の上面から
突出するように形成されている。この支持軸48には、
ヘッド接離機構を構成するほぼT字状のヘッドレバー4
9が前記支持軸48を中心として揺動自在に取付けられ
ており、このヘッドレバー49のプラテン2寄り部分に
は、前記プラテン2に対向するヘッド取付台50がねじ
止めにより固着されている。このヘッド取付台50のプ
ラテン2の対向面には、前記サーマルヘッド7が装着さ
れており、前記ヘッド取付台50には、ストッパ51が
前記ヘッド取付台50の裏面に対して所定間隔を有する
ように突設されている。
【0044】また、前記支持軸48には、ほぼL字状の
ヘッド圧接レバー52が前記支持軸48を中心として揺
動自在に取付けられており、このヘッド圧接レバー52
の一端部には、前記カム44のヘッド接離用カム溝46
に係合されるピン53が形成されている。前記ヘッド圧
接レバー52の他端部は、前記ヘッドレバー49のヘッ
ド取付台50の裏面とストッパ51との間に配置されて
おり、このヘッド圧接レバー52の他端部には、ばね保
持部54が立設されている。さらに、前記ばね保持部5
4とヘッド取付台50との間には、強圧接ばね55が介
装されており、この強圧接ばね55の付勢力により、前
記ヘッド圧接レバー52が前記ヘッドレバー49のスト
ッパ51に当接された状態に保持され、この状態で、ヘ
ッドアップダウン時にヘッド圧接レバー52とヘッドレ
バー49とがカム44の回転により一体に回動動作され
るようになされている。
【0045】また、前記キャリッジ4には、プリンタに
形成されたラック55に噛合される駆動ギア57が支軸
58を中心として回転自在に配設されており、この支軸
58と前記ヘッドレバー49との間には、前記強圧接ば
ね55より弱いばね圧を有する弱圧接ばね59が前記ヘ
ッドレバー49が常にサーマルヘッド7をプラテン2に
押圧する方向の付勢力を付与するように掛け渡されてい
る。
【0046】また、前記支軸58には、揺動板60がこ
の支軸58を中心として揺動自在に取付けられており、
この揺動板60の一端部には、前記カム44のリボン巻
取り用カム溝47に係合されるピン61が形成されてい
る。ここで、揺動板60のピン61は、ヘッド接離用カ
ム溝46の幅よりも太く形成されており、このピン61
がヘッド接離用カム溝46に落ち込むことはない。ま
た、前記揺動板60の他端部には、支軸62が突設され
ており、この支軸62には、前記駆動ギア57に噛合さ
れる伝達ギア63が回転自在に取付けられている。
【0047】また、前記巻取りボビン16aの下方に
は、前記伝達ギア63に噛合される巻取りギア64が図
示しない公知の摩擦機構を介して同軸状に取付けられて
いる。さらに、本実施の形態においては、前記キャリッ
ジ4には、第2巻取りボビン65および第2送出しボビ
ン66がそれぞれ配設されており、前記第2巻取りボビ
ン65の下方には、前記巻取りボビン16aの巻取りギ
ア64に伝達ギア67を介して噛合される第2巻取りギ
ア68が図示しない摩擦機構を介して同軸状に取付けら
れている。前記巻取りボビン16aおよび第2巻取りボ
ビン65は、前記揺動板60の揺動による伝達ギア63
の巻取りギア64への噛合によりそれぞれ回転駆動され
るものであり、前記第2送出しボビン66には、図示し
ない複数の伝達ギアを介して前記駆動ギア57の回転が
選択的に伝達されるようになされている。
【0048】このように形成された本実施の形態のヘッ
ド接離40によれば、まず、図4に示すように、カム4
4が図4において最も左方向に回転した状態では、ヘッ
ド圧接レバー52のピン53がヘッド接離用カム溝46
の最外周に位置しているため、ヘッド圧接レバー52が
図4おいて最も左方向に揺動されており、ヘッド圧接レ
バー52が強圧接ばね55の付勢力により、ヘッドレバ
ー49のストッパ51に当接され、ヘッド取付台50が
ヘッド圧接レバー52とともに動作されるので、このヘ
ッド圧接レバー52の揺動によりサーマルヘッド7がプ
ラテン2から離隔したヘッドアップ状態に保持されてい
る。
【0049】一方、リボン巻取り用カム溝47により、
揺動板60は、左方向に揺動されて、揺動板60に支持
された伝達ギア63が巻取りギア64に噛合されてお
り、キャリッジ4がプラテン2に沿って移動することに
より、ラック56に噛合された駆動ギア57が回転駆動
されると、伝達ギア63,67を介して巻取りギア64
および第2巻取りギア68が回転駆動され、巻取りボビ
ン16aおよび第2巻取りボビン65の回転駆動によ
り、インクリボン17の巻取り動作が行なわれるように
なっている。
【0050】このカム44位置においては、記録動作は
行なわれず、インクリボン17を用いた場合のフォトセ
ンサによるカラーセンシングあるいはインクリボン17
がたるんだときのたるみ除去動作が行なわれる。
【0051】つぎに、図5に示すように、図4の状態か
らモータ41を駆動することによりカム44を右方向に
回転させると、ヘッド圧接レバー52は揺動されず、サ
ーマルヘッド7がプラテン2から離隔したヘッドアップ
状態に保持されながら、リボン巻取り用カム溝47によ
り揺動板60が右方向に揺動され、揺動板60の伝達ギ
ア63が巻取りギア64から離隔される。この状態で
は、キャリッジ4が移動した場合でも駆動ギア57の回
転が巻取りボビン16aおよび第2巻取りボビン65に
伝達せず、インクリボン17の巻取り動作が行なわれな
いことから、キャリッジ4のリターン動作あるいはリボ
ンセーブ動作に用いられる。
【0052】また、普通紙などの記録媒体への通常の記
録を行なう場合は、図6に示すように、図5に示す状態
から、さらにモータ41を駆動してカム44を右方向に
回転させることにより、前記ヘッド圧接レバー52のピ
ン53がヘッド接離用カム溝46の回転中心に最も近接
した位置に位置することから、前記ヘッド圧接レバー5
2が支持軸48を中心として最も右方向に揺動される。
これにより、前記ヘッド圧接レバー52はヘッド取付台
50のストッパ51から離隔され、ヘッド圧接レバー5
2のばね保持部54により強圧接ばね55を介してヘッ
ド取付台50が押圧され、この状態で、前記ヘッドレバ
ー49には、弱圧接ばね59の付勢力が付与されている
ので、ヘッド取付台50には、強圧接ばね55の付勢力
と弱圧接ばね59の付勢力とを合計した押圧力が付与さ
れることになり、サーマルヘッド7は強い押圧力でプラ
テン2に圧接される。
【0053】このとき、本実施の形態においては、サー
マルヘッド7をプラテン2に圧接するヘッドレバー49
およびヘッド圧接レバー52の回転中心を形成する支持
軸48を、キャリッジ4の上面から突出するように長い
寸法のものを用いるようにしているので、ヘッドレバー
49およびヘッド圧接レバー52の支点のがたつきがな
く、ヘッドレバー49などを極めて精度よく支持するこ
とができ、サーマルヘッド7の圧接動作を安定して行な
うことができる。
【0054】一方、前記揺動板60は、図5に示す状態
から、左方向に回動され、揺動板60の伝達ギア63が
再度巻取りギア64に噛合され、キャリッジ4の移動に
よりリボン巻取り動作が行なわれる。
【0055】この強圧接状態で、前記キャリッジ4を移
動させることにより、ラック56を介して駆動ギア57
を回転駆動し、伝達ギア63,67を介して巻取りギア
64および第2巻取りギア68を回転させて、巻取りボ
ビン16aおよび第2巻取りボビン65を回転駆動さ
せ、リボンカセット5のインクリボン17を巻取りなが
ら、所望の記録情報に基づいて、サーマルヘッド7を駆
動することにより、所定の記録媒体に記録を行なうよう
になっている。このとき、サーマルヘッド7が強い圧接
力で圧接されているので、良好な記録を行なうことがで
きる。
【0056】そして、1行の印字が終了したら、前記モ
ータ41を逆方向に駆動して、前記図5に示す位置にカ
ム44を回転駆動し、このヘッドアップ状態で、キャリ
ッジ4のリターン動作を行なうとともに、所定の搬送動
作たる紙送りを行なった後、再度、図6に示すようにカ
ム44を回転させてサーマルヘッド7を強圧接させ、次
の行の記録を行なうようになっている。
【0057】この場合に、本実施の形態においては、前
記カム44のヘッド接離用カム溝46によるヘッドアッ
プ位置と強圧接位置とが隣接するように形成されている
ので、強圧接位置とヘッドアップ位置との相互の往復動
作距離が短く、強圧接状態からヘッドアップ、ヘッドア
ップ状態から強圧接への動作を迅速に行なうことができ
るものである。
【0058】また、通常の記録と異なり、記録媒体に記
録した画像を平滑にする画像調整動作を行う場合やイン
クリボン17を用いずに記録媒体としての感熱紙に直接
記録を行なう場合などには、図7に示すように、図6の
状態からモータ41を駆動してカム44をさらに左方向
に回転させることにより、ヘッド圧接レバー52のピン
53がヘッド接離用カム溝46の最も内周部に位置し、
この位置におけるヘッド接離用カム溝46の幅寸法が大
きく形成されているので、ヘッド圧接レバー52のピン
53とヘッド接離用カム溝46との間に間隙が形成され
る。これにより、ヘッド圧接レバー52は、強圧接ばね
55の付勢力によりストッパ51に当接するように回動
されるので、サーマルヘッド7は弱圧接ばね59のみの
付勢力によりプラテン2に圧接されることになり、通常
の記録動作時の場合に比較して弱い圧接力をもってプラ
テン2に当接することができる。また、前記カム44が
回転された場合でも、揺動板60の伝達ギア63は、巻
取りギア64に噛合された状態に保持されているので、
記録動作時の場合と同様に、キャリッジ4の移動により
インクリボン17の巻取り動作を行なうことができる。
【0059】したがって、本実施の形態においては、前
記カム44のヘッド接離用カム溝46によるサーマルヘ
ッド7のヘッドアップ位置と強圧接位置とを隣接するよ
うに形成し、強圧接状態で記録を行なう場合に、強圧接
位置とヘッドアップ位置との相互の往復動作距離を短く
形成しているので、強圧接状態からヘッドアップ、ヘッ
ドアップ状態から強圧接への動作を迅速に行なうことが
でき、その結果、記録速度を著しく向上させることがも
できるようになっている。
【0060】なお、ヘッド接離機構40としては、記録
動作時におけるサーマルヘッド7のプラテン2に対する
圧接力を強くし、画像調整動作時におけるサーマルヘッ
ド7のプラテン2に対する圧接力を記録動作時より弱く
する、すなわち、サーマルヘッド7のプラテン2に対す
る圧接力を少なくとも強弱の2段階に切換可能なもので
あればよく、特に、本実施の形態のヘッド接離機構40
にお構成に限定されるものではない。
【0061】図8に示すように、前記制御部25は、少
なくともCPU31と、適宜な容量のROM、RAMな
どにより形成されたメモリ32と、サーマルヘッド7な
どの記録装置1の各部を駆動するためのコントローラ3
3とを有している。
【0062】前記メモリ32には、少なくとも記録のた
めの記録情報をイエロー、マゼンタ、シアンの3色に色
分解して色別の記録データとして格納されるようになっ
ており、実際の記録を行なう記録時に、使用されるイン
クリボン17の色に対応する色の記録データをコントロ
ーラ33へ出力し、このコントローラ33がサーマルヘ
ッド7の複数の発熱素子のいずれかを記録データに応じ
て選択的に駆動して発熱させるようになっている。
【0063】また、メモリ32には、サーマルヘッド7
の表面をインクリボン17を介して記録媒体の表面に強
圧接状態で当接させて、少なくとも前記各インクリボン
17の熱溶融性インクを重ねて記録媒体に転写して記録
媒体に所望のカラー画像を記録した後に、前記各リボン
カセット5のうちのインクリボン状に形成された画像調
整部材27を収納したリボンカセット5dをキャリッジ
4に搭載して、このリボンカセット5dに収納されたイ
ンクリボン状の画像調整部材27をサーマルヘッド7の
表面と記録媒体に記録したカラー画像との間に位置さ
せ、その後、サーマルヘッド7の表面を画像調整部材2
7を介して記録媒体に記録したカラー画像の表面に弱圧
接状態で当接させて、記録媒体に記録したカラー画像を
強制的に平滑にする画像調整動作を行うプログラムを格
納した画像調整部34を有している。また、この画像調
整部34には、画像調整動作を行う際に、前記サーマル
ヘッド7の発熱素子へ、熱溶融性インクを記録媒体に転
写する際のサーマルヘッド7の発熱素子への最大供給エ
ネルギよりも少ないエネルギ、例えば、記録時のサーマ
ルヘッド7の発熱素子への最大供給エネルギを100%
とした場合に、画像調整動作を行う際の発熱素子へのエ
ネルギの供給を例えば5〜50%程度とするように再加
熱動作を行うプログラムが格納された再加熱部35と、
記録媒体としてOHP用紙などのインクが染み込まない
用紙を用いる場合に、記録媒体に記録する画像の細線、
細かなドット、輪郭などの輪郭部を従来公知の方法によ
り抽出し、この輪郭部に対しては再加熱動作を行わない
ようにするプログラムが格納された輪郭抽出部36とが
設けられている。
【0064】なお、画像調整動作を行う際のサーマルヘ
ッド7の発熱素子へ供給するエネルギは、画像調整部材
27の種類や厚さなどにより適正な値を決定すればよ
い。また、画像調整動作を行う際のキャリッジ4の移動
速度を、記録時のキャリッジ4の移動速度より速くする
ものであってもよい。
【0065】さらにまた、メモリ32には、記録情報に
基づいて、少なくとも記録時および再加熱時のサーマル
ヘッド7の発熱素子への発熱動作および各発熱素子への
エネルギの供給量、プラテン2に対するサーマルヘッド
7の接離動作、図示しない紙送り機構による記録媒体の
搬送動作などの各部の動作を制御するプログラムや、キ
ャリッジ4の移動に伴う光センサ18からの出力信号に
基づいてリボンカセット5の有無およびリボンカセット
5に収納されたインクリボン17の種類、ホームポジシ
ョンに対するキャリッジ4の移動距離、キャノピ19の
開閉状態、隣位あるいは離間した一対のリボンカセット
5間の距離などを判別または検出するプログラムなどの
各種のプログラムも格納されている。
【0066】さらにまた、画像調整部材27を収納した
リボンカセット5dを反転使用や逆回転使用する構成と
してもよい。
【0067】ここで、前記輪郭抽出部36における輪郭
部の抽出の一例について図9から図12により説明す
る。
【0068】まず、図示しないホストコンピュータやイ
メージリーダなどから熱転写プリンタ1の制御部25に
入力された記録情報に基づいて図9に示す原画像30の
各画素の色濃度の階調値を検出し、原画像データとして
メモリ32に記憶させる。この階調値の検出は、公知の
方法により行なうとよい。
【0069】例えば、まず検出する解像度を決定する。
すなわち、解像度として画素の大きさと、色濃度の最大
値すなわち画像データの取り得る最大階調値(Cma
x)を決定する。その後に、原画像30を画素の大きさ
に従って、X方向およびY方向に読み取りながら各画素
(n,m)の色濃度の階調値I(n,m)を検出して、
全体を原画像データとしてメモリ32に一旦記憶させ
る。ここで、前記nは各画素のX座標、mは各画素のY
座標である。
【0070】つぎに、2値データへの変換に供される多
値輪郭画像データを作成する。この方法を図10に示す
フローチャートに従って説明する。
【0071】まず、ステップST11において、原画像3
0を、複数の局所領域30a,30b,30c…に分割
する。この各局所領域30a,30b,30c…の大き
さは、設定解像度などに応じて指定するものであり、小
さくするほど輪郭部の抽出度合が高くなる。
【0072】つぎに、ステップST12において、すべて
の局所領域30a,30b,30c…に対する輪郭抽出
処理が終了したか否かの判断が行なわれる。この判断が
YESの場合には処理が終了され、NOの場合にはステ
ップST13へ進行する。
【0073】このステップST13においては、輪郭抽出
の前処理として、原画像データのコントラストを強くす
るデータ処理を行なう。
【0074】すなわち、記録情報に基づく原画像30の
原画像データI(n,m)の変化量が小さくてコントラ
ストが比較的弱い場合には、原画像データI(n,m)
に対してコントラストを強調する前処理を施して、前処
理後の原画像データIB(n,m)、すなわち、IB
(n,m)=T{I(n,m)}=T(i)を作成す
る。
【0075】この場合、原画像30の色濃度の階調度数
分布をhp(i)とするとともに、目的とする階調度数
分布をhq(i)=(原画像1の全画素数/Cmax)
とし、さらに、T(i)を0≦j≦iの範囲のΣhp
(j)と0≦j≦T(i)の範囲のΣhq(j)との差
の絶対値が最小となる階調値として求める。
【0076】つぎに、ステップST14において、輪郭抽
出処理を行なう。この輪郭抽出処理は、図11に示すフ
ローチャートにしたがって行なわれる。
【0077】まず、ステップST21およびST22によ
り、以下のステップST23からST27に示す多値輪郭画
像データの作成方法を全画素に対して施すようにしてい
る。
【0078】そして、ステップST23においては、原画
像30の各画素(n,m)に対するネガ画像データN
(n,m)、すなわち、N(n,m)=Cmax−I
(n,m)を作成する。
【0079】つぎに、ステップST24に進行して、各画
素(n,m)に対して当該画素を含む所定領域の画素の
平均ネガ画像データからなるボケネガ画像データU
(n,m)を作成する。
【0080】これを図12により説明すると、各画素
(n,m)に対してボカシを施す当該画素を含む所定領
域となるボカシマトリックスBの大きさ(X,Y方向の
各ボカシマトリックスサイズをusx,usyとする)
を決定し、そのボカシマトリックスB内の全画素の平均
ネガ画像データを求めてボケネガ画像データU(n,
m)、すなわち、U(n,m)=ΣN(n−i,m−
j)/(usx×usy)を作成する。
【0081】ここで、前記usx,usy,i,jの値
を画像処理の内容に応じて設定することにより、図12
に示すように各画素(n,m)をボカシマトリックスB
の中央とさせたり、偏らせるとよい。また、局所領域の
端部のボケネガ画像データを求める場合には、隣接する
局所領域の画像データを用いるとよい。
【0082】つぎに、ステップST25に進行して、各画
素(n,m)について前記原画像データI(n,m)と
ボケネガ画像データU(n,m)とにそれぞれ所定の係
数(WI,WN)を乗じて加算して多値輪郭画像データ
L(n,m)、すなわち、L(n,m)=WI・I
(n,m)+WN・U(n,m)を求める。
【0083】この各係数(WI,WN)は画像処理の内
容に応じて、0〜1の範囲において自由に設定するとよ
い。
【0084】つぎに、ステップST26およびST27によ
り、前記多値輪郭画像データL(n,m)を所定の階調
値の範囲内、すなわち画像データの取り得る最大階調値
(Cmax)内に納めることにより、2値データへの変
換に供される多値輪郭画像データL2(n,m)を作成
する 更に説明すると、ステップST26において、前記多値輪
郭画像データL(n,m)が画像データの取り得る最大
階調値(Cmax)を超えるか否かを判断し、超えない
NOの場合には、L2(n,m)=L(n,m)とし
て、ステップST12に戻る。
【0085】前記判断がYESの場合には、L2(n,
m)=Cmaxとして、ステップST22に戻る。
【0086】このように、原画像30の各画素(n,
m)の原画像データI(n,m)に対して、当該画素の
ボケネガ画像データU(n,m)を重ね合せることによ
り、2値データへの変換に供される多値輪郭画像データ
L2(n,m)を作成することにより原画像30内の輪
郭を精度よく良好に抽出した画像データを得ることがで
きる。
【0087】つぎに、ステップST15に進行して、前記
多値輪郭画像データL2(n,m)に対して、更に後処
理を施す。
【0088】すなわち、多値輪郭画像データL2(n,
m)の階調値を、所定の階調値内、例えば、前記画像デ
ータの取り得る最小階調値から最大階調値(Cmax)
までの範囲に、線形濃度変換して2値データへの変換に
供される後処理後の多値輪郭画像データLA(n,
m)、すなわち、LA(n,m)={(Cmax−Cm
in)/(L2max−L2min)}×{L2(n,
m)−L2min)}を求める。
【0089】この後処理は、得られたL2(n,m)の
範囲(L2max−L2min)が画像データの取り得
る範囲(Cmax−Cmin)より狭い場合に、当該
(L2max−L2min)の範囲を(Cmax−Cm
in)の範囲と同一となるように比例配分して広げるも
のである。
【0090】これにより画像データの取り得る範囲(C
max−Cmin)の全体を利用した多値輪郭画像デー
タLA(n,m)を得ることができる。
【0091】このようにして得られた多値輪郭画像デー
タLA(n,m)に対して、白黒の2値に変換するしき
い値(Cx)を画像処理の内容に応じて画像データの取
り得る範囲(Cmax−Cmin)内に設定し、多値輪
郭画像データLA(n,m)が前記しきい値(Cx)よ
り大きい画素を白とし、前記しきい値(Cx)より小さ
い画素を黒とし、全体として2値の画像データを作成す
る。
【0092】その後、ステップST12に戻り、その判断
がYESとなるまで、すなわち、すべての局所領域に対
する輪郭抽出処理が終するまで、ステップST13からS
T15の処理が継続して行なわれる。
【0093】なお、記録情報に基づく原画像30の輪郭
部の抽出処理は、従来公知の各種のものから設計コンセ
プトなどにより選択して用いるとよい。
【0094】また、原画像30の輪郭部の抽出処理は、
図示しないホストコンピュータなどで行うとともに、そ
の結果を記録情報の一部として熱転写プリンタ1の制御
部25に入力する構成としてもよい。
【0095】さらにまた、輪郭部の抽出は原画像30か
ら直接行わずに、原画像30を色分解して得られる各色
毎の画像データに基づいて行うようにしてもよい。
【0096】したがって、本実施の形態の熱転写プリン
タ1は、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色の熱溶
融性インクからなるインクリボン17a,17b,17
cを収納した色毎の3つのリボンカセット5a,5b,
5cおよびインクリボン状に形成された画像調整部材2
7を収納したリボンカセット5dをキャノピ19のキャ
リッジ4と対向する下面の所定位置に保持し、これらの
リボンカセット5a,5b,5c,5dを自動的に交換
して記録動作および画像調整動作を行うように形成され
ている。
【0097】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態の作用を本発明方法とともに説明する。
【0098】本実施の形態においては、図示しないホス
トコンピュータやイメージリーダなどから熱転写プリン
タ1の制御部25に入力された記録情報は、使用される
イエロー、マゼンタおよびシアンの3色に色分解して色
別の記録データとしてメモリ32に保存されるととも
に、前述したように、記録媒体の種類や、記録媒体とし
てOHP用紙などのインクが染み込まない用紙を用いる
場合には輪郭抽出部36によって記録情報に基づく原画
像30の細線、細かいドットなどの輪郭部が抽出されて
メモリ32に保存される。
【0099】そして、実際の記録は、リボンカセット5
c,5b,5aの順に使用してシアン、マゼンタ、イエ
ローの順に行なわれる。なお、有彩色は、イエロー、マ
ゼンタ、シアンの3色のインクのうちのいずれか1色も
しくは2色の組合せに面積階調を加えて形成されるもの
であり、無彩色は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色
のインクの組合せに面積階調を加えて形成される。
【0100】まず、最初に行なわれるシアンのインクの
記録を記録媒体に行なう場合について説明する。シアン
のインクリボン17cが収納されているリボンカセット
5cの検出動作は、制御部25からの制御指令により、
例えば図1において左端部に設けられたホームポジショ
ンにリボンカセット5を搭載しない非搭載状態で位置す
るキャリッジ4を図1において右方向に移動させること
により、キャリッジ4に配設した光センサ18が、リボ
ンカセット5の識別マーク23を検出することにより行
なわれる。そして、光センサ18は、非反射部24aの
配列およびピッチなどの構成による各識別マーク23の
固有の検出信号を制御部25に送出し、制御部25にお
いて制御指令に対応するリボンカセット5cの識別マー
ク23か否かを判断し、制御指令に対応するリボンカセ
ット5cの識別マーク23の場合には、キャリッジ4の
移動を停止し、制御指令に対応するリボンカセット5c
の識別マーク23でない場合には、指令に対応するリボ
ンカセット5cの識別マーク23を検出するまでキャリ
ッジ4の移動を継続する。
【0101】その後、対応するリボンカセット5cに対
向する位置でキャリッジ4を停止し、平行クランク機構
8および回転クランク機構11を駆動して上キャリッジ
4bを上昇させ、キャノピ19のカセットホルダに保持
されシアンのインクリボン17cが収納されているリボ
ンカセット5cを上キャリッジ4に受け渡す。そして、
再度、各平行クランク機構8と回転クランク機構11を
駆動して上キャリッジ4bを下キャリッジ4aに接触す
るように下降させる。これにより、キャリッジ4は、シ
アンのインクリボン17cが収納されているリボンカセ
ット5aを搭載した搭載状態となる。
【0102】つぎに、サーマルヘッド7とプラテン2と
の間に図示しない公知の紙送り機構により所定の記録媒
体を所定位置へ搬送し、前記サーマルヘッド7をシアン
のインクリボン17cおよび前記記録媒体を介してプラ
テン2の記録面2aに圧接させたヘッドダウン状態とす
る。この記録動作時におけるヘッドダウン状態において
は、前述したように、サーマルヘッド7のプラテン2に
対する圧接力はヘッド接離機構40によって強圧接状態
とされる。そして、この状態でキャリッジ4をプラテン
2に沿って移動させるとともに、インクリボン17cを
巻取りながら、制御部25により記録する画像の濃度に
応じて前記サーマルヘッド7の発熱素子に選択的に通電
して発熱させることにより、インクリボン17cのシア
ンの熱溶融性インクを部分的に記録媒体に転写して記録
媒体にシアンの記録を行なうようになっている。
【0103】このシアンの記録が終了したら、使用に供
したリボンカセット5cがあらかじめ保持されていた図
示しないカセットホルダに対向する位置にキャリッジ4
を停止させ、前述した動作と同様に上キャリッジ4bを
上昇させ、この上キャリッジ4bに搭載されているシア
ンのインクリボン17cを収納したリボンカセット5c
をカセットホルダに自動的に受け渡す。
【0104】ついで、光センサ18により次の記録に供
されるマゼンタのインクリボン17bを収納したリボン
カセット5bの識別マーク23を検出し、このリボンカ
セット5bをキャリッジ4に搭載し、前記シアンの記録
の場合と同様に、リボンカセット5bを使用したマゼン
タの記録を行なうようになっている。
【0105】このマゼンタの記録が終了したら、同様に
して、イエローの記録が行なわれる。
【0106】また、各色の記録を行う毎、または、所定
の使用時間毎などの必要に応じて、サーマルヘッド7の
表面は図示しない公知のクリーニング機構をもってクリ
ーニングがなされるのが一般的である。
【0107】ところで、通常の色の画像は2色以下の熱
溶融性インクの重ね合わせにより行なわれるが、黒色お
よび高濃度のグレーの画像を得るためにはシアン、マゼ
ンタ、イエローの3色の熱溶融性インクの重ね合わせを
行なう必要がある。
【0108】また、シアン、マゼンタ、イエローの各色
の熱溶融性インクを重ねて記録媒体にカラー画像を記録
した場合には、各色毎に各画素毎にディザ法などの面積
階調パターンを用いて多階調表現を行っている。ところ
で、熱溶融性インクを用いて記録媒体に画像を記録する
場合、その熱溶融性インクの性質上、特に、バインダー
に樹脂を用いたインクの場合、インクリボン17のイン
クが溶融・転写後冷却して固化する前、すなわち、イン
クがまだ溶融状態にある時点でインクリボン17を記録
媒体から引き剥がす、いわゆる熱時剥離にて記録を行う
必要がある。これは、インクが冷却・固化した後インク
リボン17を記録媒体から引き剥がすと、一旦記録媒体
に転写したインクが再度インクリボン17に逆転写して
しまい、良好な記録した画像である記録画像が得られな
いためである。そして、熱時剥離による記録において
は、インクがまだ溶融状態にある時点で記録媒体からの
インクリボン17の引き剥がしが行われるために、記録
媒体に転写されたインクの表面に凹凸が生じてしまい、
この凹凸面で白色光の乱反射が起こり、色の彩度が低下
することでくすみという問題が生じ、より高品質の記録
画像を得ることができない。
【0109】そこで、本実施の形態においては、シア
ン、マゼンタ、イエローの3色の記録が終了した後に、
制御部25から画像調整動作を行う制御指令が送出され
る。この画像調整動作は、制御部25からの制御指令に
より、前記記録時と同様にして、光センサ18がリボン
カセット5の識別マーク23を検出することにより行な
われる。そして、光センサ18は、非反射部24aの配
列およびピッチなどの構成による各識別マーク23の固
有の検出信号を制御部25に送出し、制御部25におい
て制御指令に対応する画像調整部材27が収納されたリ
ボンカセット5dの識別マーク23か否かを判断し、制
御指令に対応するリボンカセット5dの識別マーク23
の場合には、キャリッジ4の移動を停止し、制御指令に
対応するリボンカセット5dの識別マーク23でない場
合には、指令に対応するリボンカセット5aの識別マー
ク23を検出するまでキャリッジ4の移動を継続する。
【0110】その後、記録時と同様にして、対応するリ
ボンカセット5dに対向する位置でキャリッジ4を停止
し、キャリッジ4に画像調整部材27が収納されている
リボンカセット5dを搭載する。
【0111】そして、キャリッジ4にリボンカセット5
dを搭載した搭載状態でキャリッジ4をプラテン2に沿
って移動させるとともに、画像調整部材27を介してサ
ーマルヘッド7の表面を記録媒体に記録されたカラー画
像の表面へ弱圧接状態で当接させて、カラー画像の表面
を強制的に平滑にする。
【0112】なお、キャリッジ4がプラテン2に沿って
移動している途中でサーマルヘッド7を記録媒体に接離
させるのは、サーマルヘッド7を接離動作させるヘッド
接離機構40を頻繁に動作させてダメージを与える場合
があるので、記録動作時と同様に、サーマルヘッド7を
画像調整部材27を介して記録媒体に当接させたヘッド
ダウン状態でキャリッジ4をプラテン2に沿って移動さ
せるとよい。また、この場合においては、サーマルヘッ
ド7の表面が画像調整部材27を介して記録媒体に記録
したカラー画像と摺接することになるので、カラー画像
をより平滑にすることもできる。
【0113】そして、このような画像調整動作を行うこ
とにより、カラー画像の全体をくすみがなく、光沢のあ
る艶やかな画像としたより高い記録品質を容易に得るこ
とができる。
【0114】また、この時、サーマルヘッド7の発熱素
子に対しては、再加熱部35に記憶されたプログラムに
基づいて熱溶融性インクを記録媒体に転写する際のサー
マルヘッド7の発熱素子への最大供給エネルギよりも少
ないエネルギが供給されるとともに、この画像調整動作
時におけるヘッドダウン状態においては、前述したよう
に、サーマルヘッド7のプラテン2に対する圧接力はヘ
ッド接離機構40によって弱圧接状態とされるので、画
像調整動作により記録媒体に転写されたインクのつぶ
れ、ながれ、画像調整部材との融着を確実に防止したう
えで転写されたインクの表面を確実に平滑化することが
でき、その結果、より高い記録品質の画像を容易に得る
ことができる。
【0115】さらに、画像調整時には、画像調整部材2
7を介してサーマルヘッド7の表面を記録媒体に記録し
たカラー画像と当接させることにより、サーマルヘッド
7の発熱素子の配設部を含む表面がカラー画像と直接的
に接しないので、画像調整時にサーマルヘッド7の表面
が汚れたり、ゴミが付着したりしてサーマルヘッド7の
表面を傷つけてしまうという不都合を未然に防止するこ
とができる。
【0116】また、本実施の形態においては、画像調整
部材27のサーマルヘッド7の表面と当接する一面にバ
ックコートが施されているので、サーマルヘッド7と画
像調整部材27とを円滑に摺動させることができ、サー
マルヘッド7と画像調整部材27とが円滑に摺動しない
場合に生じる画像調整部材27が溶けたり、サーマルヘ
ッド7の表面の損傷や摩耗などを確実に防止することが
できる。すなわち、画像調整部材27のサーマルヘッド
7の表面と当接する一面にバックコートを施すことによ
りサーマルヘッド7の動作を円滑にすることができると
ともに、サーマルヘッド7および画像調整部材27の耐
久性を向上させることができる。
【0117】さらにまた、本実施の形態においては、画
像調整部材27をインクリボン状としてリボンカセット
5dに収納した構成としたことにより、特別な、構成を
用いずに容易に画像調整部材27を使用することができ
る。すなわち、画像調整部材27それ自身の取り扱い性
および操作性を容易に向上させることができる。そし
て、画像調整部材27をインクリボン状に形成してリボ
ンカセット5に収納することにより、手動または自動的
に交換してキャリッジに容易に搭載することができるの
で、画像調整部材27の操作性を容易に向上させること
ができるとともに、画像調整部材27を容易に熱転写プ
リンタ1に配設することができる。さらに、画像調整動
作を行う際に、画像調整部材27をサーマルヘッド7と
記録したカラー画像との間に容易に位置させることがで
きる。また、インクリボン状の画像調整部材27は、一
般的なインクリボン17を製造するための製造設備を用
いることができるので、製造が容易で、かつ、安価で耐
久性に優れたものを容易に得ることができる。さらにま
た、画像調整部材27として、PETにより形成された
フィルムを用いると、一般的なインクリボン17からイ
ンクを除去した構成と同一であるために、製造がより容
易で、かつ、より安価なものとすることができる。
【0118】さらに、本実施の形態においては、画像調
整動作を行うに際し、記録媒体としてOHP用紙などの
インクが染み込まない用紙を用いる場合には、再加熱部
35の輪郭抽出部36により、記録媒体に記録する画像
の細線、細かなドット、輪郭などの輪郭部を従来公知の
方法により抽出し、この輪郭部に対しては再加熱動作を
行わないようにすることができるので、再加熱によって
OHP用紙などのインクが染み込まない用紙に記録した
画像のインクの表面の凹凸を平滑化してもドットのつぶ
れを確実に防止することができ、その結果、ドットのつ
ぶれによる画像のぼけを確実に防止することができる。
【0119】なお、インクリボン17のインクとして
は、熱溶融性のインクに限定されるものではなく、熱昇
華性のインクであってもよい。
【0120】図13および図14は本発明に係る記録方
法を適用する記録装置の実施の形態の他例を示すもので
あり、図13はインクリボンを示す説明図、図14は要
部を示す一部省略斜視図である。
【0121】本実施の形態の熱転写プリンタ1Aは、図
13に示すように、少なくともイエロー、マゼンタおよ
びシアンの3色のインクを長手方向に対して異なる色を
隣接させて配置したイエロー記録領域38Y、マゼンタ
記録領域38Mおよびシアン記録領域38Cの3つの記
録領域38と、画像調整部材27Aとしてのインクのな
い非記録領域38Dとを長手方向に対して繰り返し配置
するとともに、各記録領域38Y,38M,38Cおよ
び非記録領域38Dの境界部分の図中矢印Gにて示す走
行方向先頭側にインクの色の判別と画像調整部材27A
との検出を行う識別マーク23Aとしてのそれぞれ異な
る非反射部24a,24b,24c,24dを設けたイ
ンクリボン17Aを形成し、図14に示すように、この
インクリボン17Aを収納したリボンカセット5Aをキ
ャリッジ4に手動にて搭載して用いるようになってい
る。そして、このようなリボンカセット5Aを用いる場
合には、図14に示すように、制御部25aから送出さ
れる制御指令に基づいて、キャリッジ4の所望の位置に
配設した光センサ18Aにより、図13に示す走行方向
先頭側に設けられた各記録領域38Y,38M,38C
および画像調整部材27Aとしての非記録領域38Dの
識別マーク23Aとしての非反射部24a,24b,2
4c,24dを検出して記録動作および画像調整動作を
行うようにされている。この場合の熱転写プリンタ1A
には、複数のリボンカセット5a,5b,5c,5dを
保持する機構を設ける必要はない。また制御部25aの
メモリ32には、記録動作および画像調整動作を行う際
に、リボンカセット5a,5b,5c,5dの自動交換
を行うプログラムを格納する必要はない。その他の構成
は前述した実施の形態の熱転写プリンタ1と同様の構成
とされておりその詳しい説明は省略する。
【0122】このような構成の熱転写プリンタ1Aにお
いては、リボンカセット5Aを交換せずに、少なくとも
イエロー、マゼンタおよびシアンの3色のインクを重ね
て記録媒体に転写して記録媒体に所望のカラー画像の記
録を容易に行うことができとともに、画像調整部材27
Aを介してサーマルヘッド7の表面を弱圧接状態でもっ
て記録媒体に記録したカラー画像の表面に間接的に当接
させて、記録媒体に記録したカラー画像の表面を強制的
に平滑にすることができ、その結果、前述した熱転写プ
リンタ1と同様の効果を奏することができるとともに、
くすみおよびぼけのないより高い記録品質のカラー画像
の記録を容易に得ることができる。さらに、一つのイン
クリボン17Aを収納した一つのリボンカセット5Aを
もって記録および画像調整動作を行うことができるので
熱転写プリンタ1Aの大型化を防止することができる。
【0123】なお、同一構成複数のリボンカセット5A
を自動的に交換して用いる構成として、リボンカセット
5Aの交換頻度を低減するようにしてもよい。
【0124】また、本実施の形態は、カラー画像を形成
することのできる熱転写プリンタ1,1Aを例示して説
明したが、記録装置としては、単色の熱溶融性インクを
用紙に転写するものであってもよい。この場合の制御部
25,25aのメモリ32には、記録のための記録情報
を色分解せずにヘッド解像度に応じた記録データとして
格納し、実際の記録を行なう記録時に、記録データをコ
ントローラ33へ出力し、このコントローラ33がサー
マルヘッド7の複数の発熱素子のいずれかを記録データ
に応じて選択的に駆動して発熱させるようにすればよ
い。
【0125】さらに、画像調整動作を行う際に、キャリ
ッジ4に対してインクリボン状に形成した画像調整部材
27の収納されたリボンカセット5dを使用者が人手に
て交換する構成、すなわち、インクリボン状に形成した
画像調整部材27の収納されたリボンカセット5dを予
めカセットホルダに保持させないなどのリボンカセット
5の自動交換を行わない構成としてもよい。
【0126】また、本発明は、前記各実施の形態に限定
されるものではなく、必要に応じて種々変更することが
できる。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように本発明の記録方法お
よび記録装置によれば、インクを記録媒体に転写して記
録媒体に所望の画像の記録を行うことができるととも
に、画像調整部材を介してサーマルヘッドの表面を記録
媒体に記録した画像の表面に間接的に弱い圧接力をもっ
て当接させて、記録媒体に記録した画像の表面を強制的
に平滑にする画像調整動作を行うことができ、その結
果、くすみのないより高い記録品質を容易に得ることが
できるという極めて優れた効果を奏する。
【0128】そして、本発明の記録方法および記録装置
によれば、画像調整動作を行う際に、サーマルヘッドの
表面を記録動作時より弱い圧接力をもって画像調整部材
を介して記録媒体に記録した画像に間接的に当接させる
ことができるので、記録された画像のインクの表面の凹
凸をインクのつぶれを防止したうえで容易に平滑にする
ことができるという極めて優れた効果を奏する。
【0129】さらに、本発明の記録方法および記録装置
によれば、画像調整動作を行う際に、サーマルヘッドの
発熱素子の配設部を含む表面が記録媒体に記録した画像
と直接的に接しないので、画像調整時にサーマルヘッド
の表面が汚れたり、ゴミが付着したりしてサーマルヘッ
ドの表面を傷つけてしまうという不都合を防止すること
ができるという極めて優れた効果を奏する。
【0130】また、本発明の記録方法および記録装置に
よれば、画像調整動作を行う際に、サーマルヘッドの発
熱素子へ、インクを記録媒体に転写する際のサーマルヘ
ッドの発熱素子への最大供給エネルギよりも少ないエネ
ルギを供給するようにしたので、画像調整動作により記
録媒体に転写されたインクのつぶれ、ながれ、画像調整
部材との融着を確実に防止したうえで転写されたインク
の表面を確実に平滑化することができ、その結果、より
高い記録品質の画像を容易に得ることができるという極
めて優れた効果を奏する。
【0131】さらにまた、本発明の記録方法および記録
装置によれば、画像調整動作を行う際に、再加熱部の輪
郭抽出部により、記録媒体としてOHP用紙などのイン
クが染み込まない用紙を用いる場合に、記録媒体に記録
する画像の細線、細かなドット、画像の輪郭などの輪郭
部を抽出し、この輪郭部に対しては再加熱動作を行わな
いようにすることができるので、再加熱によってOHP
用紙などのインクが染み込まない用紙に記録した画像の
インクの表面の凹凸を平滑化してもドットのつぶれを確
実に防止することができ、その結果、ドットのつぶれに
よる画像のぼけをより確実に防止することができるとい
う極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る記録方法を適用する本発明に係
る記録装置の実施の形態の一例を示す要部の斜視図
【図2】 図1の記録装置の要部の概略側面図
【図3】 図1の記録装置のキャリッジの概略側面図
【図4】 図1の記録装置のヘッド接離機構の概略平面
【図5】 図1の記録装置のヘッド接離機構のヘッドア
ップ状態を示す図4と同様の図
【図6】 図1の記録装置のヘッド接離機構の記録動作
時の強圧接状態を示す図4と同様の図
【図7】 図1の記録装置のヘッド接離機構の画像調整
動作時の弱圧接状態を示す図4と同様の図
【図8】 図1の記録装置の制御部の概略を示すブロッ
ク図
【図9】 図1の記録装置の記録情報に基づく原画像の
一例を示す拡大概念図
【図10】 図1の記録装置の制御部の輪郭抽出部に
おける輪郭部の抽出処理の一例の全体構成を示すフロー
チャート
【図11】 図1の記録装置の制御部の輪郭抽出部にお
ける輪郭抽出処理を示すフローチャート
【図12】 図9のA部の拡大図
【図13】 本発明に係る記録方法を適用する記録装置
の実施の形態の他例のインクリボンを示す説明図
【図14】 本発明に係る記録方法を適用する記録装置
の実施の形態の他例の要部を示す一部省略斜視図
【符号の説明】
1、1A 熱転写プリンタ 2 プラテン 4 キャリッジ 4a 下キャリッジ 4b 上キャリッジ 5、5A、5a、5b、5c、5d リボンカセット 7 サーマルヘッド 17、17A インクリボン 17a (イエローのインクからなる)インクリボン 17b (マゼンタのインクからなる)インクリボン 17c (シアンのインクからなる)インクリボン 18、18A 光センサ 19 キャノピ 23 識別マーク 24 反射シール 24a、24b、24c、24d 非反射部 25、25a 制御部 27、27A 画像調整部材 30 原画像 31 CPU 32 メモリ 33 コントローラ 34 画像調整部 35 再加熱部 36 輪郭抽出部 38 記録領域 38C (シアンのインクからなる)記録領域 38M (マゼンタのインクからなる)記録領域 38Y (イエローのインクからなる)記録領域 38D (画像調整部材としての)非記録領域 40 ヘッド接離機構 55 強圧接ばね 59 弱圧接ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅部 喜幸 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドの表面をインクリボンお
    よび記録媒体を介してプラテンに圧接させた状態で前記
    サーマルヘッドと記録媒体とを相対移動させながらサー
    マルヘッドの複数の発熱素子に選択的にエネルギを供給
    してインクリボンのインクを記録媒体に転写して記録媒
    体に所望の画像の記録を行う記録動作を行った後に、前
    記サーマルヘッドの表面を前記記録動作時より弱い圧接
    力をもって画像調整部材を介して記録媒体に記録した画
    像の表面に間接的に当接させて記録媒体に記録した画像
    を平滑にする画像調整動作を行うことを特徴とする記録
    方法。
  2. 【請求項2】 前記画像調整動作を行う際に、前記サー
    マルヘッドの発熱素子へ、前記インクを記録媒体に転写
    する際の前記サーマルヘッドの発熱素子への最大供給エ
    ネルギよりも少ないエネルギを供給する再加熱動作を行
    うことを特徴とする請求項1に記載の記録方法。
  3. 【請求項3】 前記再加熱動作を行う際に、記録媒体に
    記録した画像の輪郭部を除いて再加熱動作を行うことを
    特徴とする請求項2に記載の記録方法。
  4. 【請求項4】 プラテンと、このプラテンに沿って往復
    移動可能とされインクリボンを収納したリボンカセット
    を搭載し得るキャリッジと、このキャリッジに配設され
    前記プラテンに対して接離可能とされた複数の発熱素子
    を整列配置してなるサーマルヘッドとを具備し、少なく
    ともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色のインクに
    より形成されたインクリボンのインクを記録媒体に転写
    して記録媒体に所望の画像を記録可能な記録装置であっ
    て、 前記サーマルヘッドの前記プラテンに対する圧接力を少
    なくとも強弱の2段階に切換可能なヘッド接離機構と、 記録媒体に記録した画像を平滑にする際に用いられる画
    像調整部材を備え、記録媒体に所望の画像の記録を行っ
    た後に前記サーマルヘッドの表面を前記画像調整部材を
    介して記録媒体に記録した画像の表面に記録動作時より
    弱い圧接力をもって間接的に当接させて記録媒体に記録
    した画像を平滑にする画像調整動作を行う画像調整部
    と、を有することを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 前記画像調整部は、前記画像調整動作を
    行う際に、前記サーマルヘッドの発熱素子へ、前記熱溶
    融性インクを記録媒体に転写する際の前記サーマルヘッ
    ドの発熱素子への最大供給エネルギよりも少ないエネル
    ギを供給する再加熱動作を行う再加熱部を有することを
    特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記再加熱部は、記録媒体に記録した画
    像の輪郭部を抽出する輪郭抽出部を具備し、この輪郭部
    に対する再加熱動作を行わないように形成されているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記画像調整部材が耐熱性フィルムであ
    ることを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項
    に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記画像調整部材の少なくとも前記サー
    マルヘッドの表面と対向する面にバックコートが施され
    ていることを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れか
    1項に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記画像調整部材は、インクリボン状に
    形成されてリボンカセットに収納されていることを特徴
    とする請求項4乃至請求項8の何れか1項に記載の記録
    装置。
  10. 【請求項10】 少なくともイエロー、マゼンタおよび
    シアンの3色のインクにより形成されたインクリボンを
    収納した3つのリボンカセットおよび請求項7に記載の
    インクリボン状に形成されてリボンカセットに収納され
    ている画像調整部材を所定位置に配設し、これら各リボ
    ンカセットを自動的に交換して前記キャリッジに搭載可
    能に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の
    記録装置。
  11. 【請求項11】 少なくともイエロー、マゼンタおよび
    シアンの3色のインクを長手方向に対して異なる色を隣
    接させて配置した記録領域と、画像調整部材としてのイ
    ンクのない非記録領域とを長手方向に対して繰り返し配
    置してなるインクリボンを有することを特徴とする請求
    項9に記載の記録装置。
JP9119489A 1997-05-09 1997-05-09 記録方法および記録装置 Withdrawn JPH10305601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9119489A JPH10305601A (ja) 1997-05-09 1997-05-09 記録方法および記録装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101927615A (zh) * 2009-06-17 2010-12-29 索尼公司 打印装置和热转印打印方法
US8421832B2 (en) 2010-08-20 2013-04-16 Ken Higuchi Surface property modifying sheet cartridge and image forming cartridge

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CN101927615A (zh) * 2009-06-17 2010-12-29 索尼公司 打印装置和热转印打印方法
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