JP3298306B2 - トンネル内装用断熱防水シート - Google Patents
トンネル内装用断熱防水シートInfo
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- Japan
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- sheet
- resin
- tunnel
- foam
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- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトンネル内装用断熱防水
シートに関し、合成樹脂のシートの表面にフッ素系樹脂
架橋発泡体を積層して表面汚染防止されたトンネル内装
用断熱防水シートに係わるものである。
シートに関し、合成樹脂のシートの表面にフッ素系樹脂
架橋発泡体を積層して表面汚染防止されたトンネル内装
用断熱防水シートに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年の交通環境整備により数多くのトン
ネルが設置されているが、高速道路のような大規模トン
ネルは別として一般にトンネル内の視的環境は必ずしも
十分とは言えない。この原因は自動車の排気ガス、埃、
塵などが飛散し、トンネル内のコンクリート表面や照明
表面を汚染することにある。また、その他、コンクリー
トのクラックから地下水が漏水したり、あるいはコンク
リート表面に結露することも汚染に拍車をかけている。
ネルが設置されているが、高速道路のような大規模トン
ネルは別として一般にトンネル内の視的環境は必ずしも
十分とは言えない。この原因は自動車の排気ガス、埃、
塵などが飛散し、トンネル内のコンクリート表面や照明
表面を汚染することにある。また、その他、コンクリー
トのクラックから地下水が漏水したり、あるいはコンク
リート表面に結露することも汚染に拍車をかけている。
【0003】このため、一部では塩化ビニルや酢酸セル
ロース系の樹脂被膜、シリコーン系樹脂被膜を設けたり
しているが、このような樹脂は静電気を帯びやすかった
り、あるいは清掃作業などの摩擦に弱かったり、湿度の
影響を受けやすかったりするため基本的には汚染防止と
はならず、また、断熱性能を付与するためゴムシートに
ポリエチレン系の架橋発泡体を積層したものも考えられ
るが、ポリエチレン系樹脂は基本的に排気ガスやオゾン
に対して十分な耐性を保持していないので汚染に対して
効果がない不満足なものであった。また、特開平4−3
36200号公報に記載の本発明に近似したトンネル内
装材は合成樹脂シートの表面にフッ素系樹脂フィルム被
膜を設けたものであるが結露による弊害には無力であ
る。
ロース系の樹脂被膜、シリコーン系樹脂被膜を設けたり
しているが、このような樹脂は静電気を帯びやすかった
り、あるいは清掃作業などの摩擦に弱かったり、湿度の
影響を受けやすかったりするため基本的には汚染防止と
はならず、また、断熱性能を付与するためゴムシートに
ポリエチレン系の架橋発泡体を積層したものも考えられ
るが、ポリエチレン系樹脂は基本的に排気ガスやオゾン
に対して十分な耐性を保持していないので汚染に対して
効果がない不満足なものであった。また、特開平4−3
36200号公報に記載の本発明に近似したトンネル内
装材は合成樹脂シートの表面にフッ素系樹脂フィルム被
膜を設けたものであるが結露による弊害には無力であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の欠点を
克服し、表面が汚れにくく、また汚れが落ちやすく、結
露による弊害を防止し、長期間のメンテナンスフリーを
可能としたトンネル内装用断熱防水シートを提供するこ
とにある。
克服し、表面が汚れにくく、また汚れが落ちやすく、結
露による弊害を防止し、長期間のメンテナンスフリーを
可能としたトンネル内装用断熱防水シートを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の欠点を克
服するために鋭意検討した結果、厚さが0.1〜3mm
の熱可塑性樹脂または加硫系合成樹脂のシートの少なく
とも片面に、フッ素系樹脂架橋発泡体を積層してなるこ
とを特徴とするトンネル内装用断熱防水シートを完成す
るに至った。
服するために鋭意検討した結果、厚さが0.1〜3mm
の熱可塑性樹脂または加硫系合成樹脂のシートの少なく
とも片面に、フッ素系樹脂架橋発泡体を積層してなるこ
とを特徴とするトンネル内装用断熱防水シートを完成す
るに至った。
【0006】本発明における熱可塑性樹脂または加硫系
合成樹脂とは塩化ビニル系樹脂やポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹
脂、エチレン−プロピレン−ジエン共重合樹脂などの熱
可塑性樹脂、加硫によって架橋されたブチルゴム、イソ
プレンゴムなどの加硫系合成樹脂が例示されるが、トン
ネル発掘時の土質、漏水の種類によって適性なものを選
択すればよく、特に限定されるものではない。
合成樹脂とは塩化ビニル系樹脂やポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹
脂、エチレン−プロピレン−ジエン共重合樹脂などの熱
可塑性樹脂、加硫によって架橋されたブチルゴム、イソ
プレンゴムなどの加硫系合成樹脂が例示されるが、トン
ネル発掘時の土質、漏水の種類によって適性なものを選
択すればよく、特に限定されるものではない。
【0007】本発明における樹脂のシートの厚さは0.
1〜3mmが適当であるが、0.1mm未満ではトンネ
ルの内装施工時の作業性の点では好ましいが、コンクリ
ートや鉄骨骨材などでシートが破れ、発泡体とシートの
接着界面に水分や水滴が溜まり結果的に剥離し、長期間
の使用に絶えないので好ましくなく、一方、3mmを超
えると非常に丈夫な基材となり破れなどの心配は無くな
るが、積層体の重量が重くなり、結果的にハンドリング
性が悪化するので好ましくない。
1〜3mmが適当であるが、0.1mm未満ではトンネ
ルの内装施工時の作業性の点では好ましいが、コンクリ
ートや鉄骨骨材などでシートが破れ、発泡体とシートの
接着界面に水分や水滴が溜まり結果的に剥離し、長期間
の使用に絶えないので好ましくなく、一方、3mmを超
えると非常に丈夫な基材となり破れなどの心配は無くな
るが、積層体の重量が重くなり、結果的にハンドリング
性が悪化するので好ましくない。
【0008】本発明におけるフッ素系樹脂架橋発泡体は
フッ素系樹脂を用い、かつ架橋された高発泡品で有れば
特に樹脂の種類に限定されるものではないが、発泡体が
連続シート状であるほうが前述の樹脂のシートとの積層
時の加工効率の点で好ましい。中でも、この連続シート
状で得るため溶融特性に優れたフッ素系樹脂としてフッ
化ビニリデン系樹脂が上げられる。フッ化ビニリデン系
樹脂としてはポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン
/4フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン/6フ
ッ化エチレン共重合体などが例示されるが、フッ化ビニ
リデンを主鎖骨格にもつものであればよい。
フッ素系樹脂を用い、かつ架橋された高発泡品で有れば
特に樹脂の種類に限定されるものではないが、発泡体が
連続シート状であるほうが前述の樹脂のシートとの積層
時の加工効率の点で好ましい。中でも、この連続シート
状で得るため溶融特性に優れたフッ素系樹脂としてフッ
化ビニリデン系樹脂が上げられる。フッ化ビニリデン系
樹脂としてはポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン
/4フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン/6フ
ッ化エチレン共重合体などが例示されるが、フッ化ビニ
リデンを主鎖骨格にもつものであればよい。
【0009】本発明のフッ素樹脂架橋発泡体は架橋度が
15〜50%、厚さが1〜30mm、体積発泡倍率が5
〜50倍である。架橋度は15〜50%が好ましく、さ
らに好ましくは20〜40%。架橋度が15%未満であ
ると架橋発泡体製造時に発泡体の表面から発泡ガスが逸
散しやすく表面があれるため、表面に埃や塵が溜まりや
すくなり、表面が汚れるので好ましくなく、50%を超
えると発泡体の耐熱性が向上する点では好ましいが、一
般に架橋度が高くなると硬くなり、積層加工や施工時の
ハンドリング性が悪化するので好ましくない。また、厚
さは1〜30mmが好ましく、さらに好ましくは3〜2
0mmであればよいが、1mm未満であると断熱性が低
下し、結露を防ぐには不十分であり、一方、30mmを
超えると断熱性がよくなり大概の環境条件での結露を防
ぐには十分であるが、積層加工品の長尺ものが得にくく
なったり、積層品の剛性が大きくなるため施工時のハン
ドリング性が悪化するので好ましくない。体積発泡倍率
は5〜50倍が好ましく、さらに好ましくは10〜40
倍であるが、体積発泡倍率が5倍未満であるとフッ素系
樹脂は樹脂密度が高いため発泡体の絶対重量が大きくな
り施工時のハンドリング性が悪化するので好ましくな
い。また、50倍を超えると断熱性、絶対重量の点では
好ましいが、発泡倍率が高くなり過ぎるため発泡体の絶
対強度が低下し、表層が弱くなり、トンネル内の清掃時
に傷がつきやすくなり、結果的に表面が汚れるもとにな
るので好ましくない。
15〜50%、厚さが1〜30mm、体積発泡倍率が5
〜50倍である。架橋度は15〜50%が好ましく、さ
らに好ましくは20〜40%。架橋度が15%未満であ
ると架橋発泡体製造時に発泡体の表面から発泡ガスが逸
散しやすく表面があれるため、表面に埃や塵が溜まりや
すくなり、表面が汚れるので好ましくなく、50%を超
えると発泡体の耐熱性が向上する点では好ましいが、一
般に架橋度が高くなると硬くなり、積層加工や施工時の
ハンドリング性が悪化するので好ましくない。また、厚
さは1〜30mmが好ましく、さらに好ましくは3〜2
0mmであればよいが、1mm未満であると断熱性が低
下し、結露を防ぐには不十分であり、一方、30mmを
超えると断熱性がよくなり大概の環境条件での結露を防
ぐには十分であるが、積層加工品の長尺ものが得にくく
なったり、積層品の剛性が大きくなるため施工時のハン
ドリング性が悪化するので好ましくない。体積発泡倍率
は5〜50倍が好ましく、さらに好ましくは10〜40
倍であるが、体積発泡倍率が5倍未満であるとフッ素系
樹脂は樹脂密度が高いため発泡体の絶対重量が大きくな
り施工時のハンドリング性が悪化するので好ましくな
い。また、50倍を超えると断熱性、絶対重量の点では
好ましいが、発泡倍率が高くなり過ぎるため発泡体の絶
対強度が低下し、表層が弱くなり、トンネル内の清掃時
に傷がつきやすくなり、結果的に表面が汚れるもとにな
るので好ましくない。
【0010】本発明のフッ素系樹脂架橋発泡体の製造方
法は特に限定されるものではないが、樹脂のシートと積
層加工品して用いられるので長尺発泡体シートが好まし
い。この製造方法としては、公知の方法、すなわちフッ
素系樹脂に分解型化学発泡剤や安定剤、充填剤などを微
分散させた組成物を分解型化学発泡剤が分解しない温度
で所望の厚みの連続シートに成形し、電離性放射線を照
射して架橋せしめた後、発泡剤の分解温度より高い加熱
温度の縦型熱風発泡装置や横型熱風発泡装置、横型薬液
浴上発泡装置に連続的に供給し、連続的に発泡させて長
尺発泡体シートとする方法が一般的である。
法は特に限定されるものではないが、樹脂のシートと積
層加工品して用いられるので長尺発泡体シートが好まし
い。この製造方法としては、公知の方法、すなわちフッ
素系樹脂に分解型化学発泡剤や安定剤、充填剤などを微
分散させた組成物を分解型化学発泡剤が分解しない温度
で所望の厚みの連続シートに成形し、電離性放射線を照
射して架橋せしめた後、発泡剤の分解温度より高い加熱
温度の縦型熱風発泡装置や横型熱風発泡装置、横型薬液
浴上発泡装置に連続的に供給し、連続的に発泡させて長
尺発泡体シートとする方法が一般的である。
【0011】本発明のトンネル内装用断熱防水シートは
前述の樹脂のシートとフッ素樹脂架橋発泡体シートを積
層して用いるが、積層の方法としては公知の接着剤、た
とえばウレタン系、エポキシ系の熱硬化型接着剤を樹脂
のシートとフッ素樹脂架橋発泡体シートの間に配して行
うのが一般的であるが、フッ素樹脂架橋発泡体シートの
表面は活性に乏しいため、接着面はコロナ放電処理や窒
素や炭酸ガスの高純度不活性ガス中でのコロナ放電処理
あるいは濃硝酸などで化学表面処理して活性を付与して
おく方が好ましい。本発明以外にはエチレン−(メタ)
アルキルアクリレート−無水マレイン酸共重合体を接着
層として3層ラミネートするなどの接着性樹脂を介して
押出し同時ラミネート法も適用できる。
前述の樹脂のシートとフッ素樹脂架橋発泡体シートを積
層して用いるが、積層の方法としては公知の接着剤、た
とえばウレタン系、エポキシ系の熱硬化型接着剤を樹脂
のシートとフッ素樹脂架橋発泡体シートの間に配して行
うのが一般的であるが、フッ素樹脂架橋発泡体シートの
表面は活性に乏しいため、接着面はコロナ放電処理や窒
素や炭酸ガスの高純度不活性ガス中でのコロナ放電処理
あるいは濃硝酸などで化学表面処理して活性を付与して
おく方が好ましい。本発明以外にはエチレン−(メタ)
アルキルアクリレート−無水マレイン酸共重合体を接着
層として3層ラミネートするなどの接着性樹脂を介して
押出し同時ラミネート法も適用できる。
【0012】
【評価基準】以下に本発明に用いる発泡体の評価基準を
示す。
示す。
【0013】(1)架橋度 発泡体を細断し、0.2g精秤する。このものを150
℃のテトラリン中に浸積し、攪拌しながら3時間加熱し
溶解部分を溶解せしめ、不溶部分を取り出しアセトンで
洗浄してテトラリンを除去後、純水で洗浄しアセトンを
除去して120℃の熱風乾燥機にて水分を除去して室温
になるまで自然冷却する。このものの重量(W1 )gを
測定し、次式で架橋度を求めた。
℃のテトラリン中に浸積し、攪拌しながら3時間加熱し
溶解部分を溶解せしめ、不溶部分を取り出しアセトンで
洗浄してテトラリンを除去後、純水で洗浄しアセトンを
除去して120℃の熱風乾燥機にて水分を除去して室温
になるまで自然冷却する。このものの重量(W1 )gを
測定し、次式で架橋度を求めた。
【0014】架橋度=(W1 /0.2)×100(%)
【0015】(2)発泡倍率 発泡用シートから10×10cmを切り出し、厚みt1
(cm)と重量W1 (g)を測定し、次式でシート密度
(Sρ1 )を算出した。
(cm)と重量W1 (g)を測定し、次式でシート密度
(Sρ1 )を算出した。
【0016】シート密度(Sρ1 )=W1 /(10×1
0×t1 )(g/cm3 )
0×t1 )(g/cm3 )
【0017】さらに発泡体から10×10cmを切り出
し、厚みt2 (cm)と重量W2 (g)を測定し、次式
で本発明の発泡体の密度を算出した。
し、厚みt2 (cm)と重量W2 (g)を測定し、次式
で本発明の発泡体の密度を算出した。
【0018】発泡体密度(Fρ1 )=W2 /(10×1
0×t2 )(g/cm3 )
0×t2 )(g/cm3 )
【0019】上記のシート密度、発泡体密度から次式で
発泡倍率を算出する。
発泡倍率を算出する。
【0020】発泡倍率=Sρ1 /Fρ1 (倍)
【0021】
【実施例】以下に本発明のトンネル内装用断熱防水シー
トの具体例を図面を基に、更に詳しく説明する。
トの具体例を図面を基に、更に詳しく説明する。
【0022】図1は、本発明のトンネル内装用断熱防水
シートの断面図であって、樹脂シート1は厚さが1.0
mmのEVA樹脂シート(酢酸ビニル含有量15wt
%)よりなり、接着剤層2はウレタン系接着剤、フッ素
系樹脂架橋発泡体層3は厚さが5mm、体積発泡倍率3
0倍のフッ化ビニリデン/4フッ化エチレン共重合体か
らなる連続シート状の架橋発泡体である。
シートの断面図であって、樹脂シート1は厚さが1.0
mmのEVA樹脂シート(酢酸ビニル含有量15wt
%)よりなり、接着剤層2はウレタン系接着剤、フッ素
系樹脂架橋発泡体層3は厚さが5mm、体積発泡倍率3
0倍のフッ化ビニリデン/4フッ化エチレン共重合体か
らなる連続シート状の架橋発泡体である。
【0023】本発明のトンネル内装用断熱防水シートを
実際にトンネル内に施工する場合のシートの接合方法に
ついては特に限定されないが、特開平4−336200
号公報に記載の方法なども用いられるが、それ以外に図
2に示すような方法も本発明のトンネル内装用断熱防水
シートでは適用可能となった。これは、断熱層としてフ
ッ素系樹脂架橋発泡体シートを用いたため、固定用のア
ンカーボルト4に対し直接ボルト絞めしても、パッキン
の役目を行い、トンネル壁からの漏水を防ぐためであ
る。もちろんフッ素系樹脂架橋発泡体層とボルトの間に
ゴム系スポンジパッキンを設置すればより完璧で、さら
に、ボルト絞め部のトンネル内に露出する部分にフッ素
系のペイントなどを塗布すればより耐久性が増す結果と
なり好ましい。従って、特開平4−336200号公報
に記載の方法などよりも設置のための工事時間が短縮さ
れる利点がある。
実際にトンネル内に施工する場合のシートの接合方法に
ついては特に限定されないが、特開平4−336200
号公報に記載の方法なども用いられるが、それ以外に図
2に示すような方法も本発明のトンネル内装用断熱防水
シートでは適用可能となった。これは、断熱層としてフ
ッ素系樹脂架橋発泡体シートを用いたため、固定用のア
ンカーボルト4に対し直接ボルト絞めしても、パッキン
の役目を行い、トンネル壁からの漏水を防ぐためであ
る。もちろんフッ素系樹脂架橋発泡体層とボルトの間に
ゴム系スポンジパッキンを設置すればより完璧で、さら
に、ボルト絞め部のトンネル内に露出する部分にフッ素
系のペイントなどを塗布すればより耐久性が増す結果と
なり好ましい。従って、特開平4−336200号公報
に記載の方法などよりも設置のための工事時間が短縮さ
れる利点がある。
【0024】このように、本発明のトンネル内装用断熱
防水シートを使用したトンネルにあっては、その表面が
フッ素系脂架橋発泡体シートに覆われるため汚れが付き
にくく、また、断熱層を有するため表面が結露により濡
れないので、常に明るさなどの内視環境が一定に保たれ
るため交通環境が格段に良くなることになり、清掃も簡
単となる。また、トンネル内コンクリート表面に生ずる
漏水や水滴はシート基材の裏面を伝わってトンネルの側
溝へそのまま導かれることになる。
防水シートを使用したトンネルにあっては、その表面が
フッ素系脂架橋発泡体シートに覆われるため汚れが付き
にくく、また、断熱層を有するため表面が結露により濡
れないので、常に明るさなどの内視環境が一定に保たれ
るため交通環境が格段に良くなることになり、清掃も簡
単となる。また、トンネル内コンクリート表面に生ずる
漏水や水滴はシート基材の裏面を伝わってトンネルの側
溝へそのまま導かれることになる。
【0025】
【発明の効果】本発明にあっては、トンネル内装用断熱
防水シートの基材となる合成樹脂シートの表面にフッ素
系樹脂架橋発泡体を積層したことを特徴とし、このため
排気ガスや埃などの付着が少なく、また、付着しても水
洗などで容易に清掃できるのでトンネルの清掃時間の短
縮が計れると共に、表面の汚れが少ないため照明の効率
がよく、従って、運転者の安全が計れる。また、高発泡
体としたため結露による発泡体表面への水滴の付着がな
いためトンネル内の汚染も防ぐ事ができる。更に、フッ
素系樹脂であるためトンネル内照明から発生する紫外
線、排気ガス中のオゾン、酸化化合物、窒素酸化物に対
しても耐性があるので長期間のメンテナンスフリーが保
てる。また、フッ素系樹脂は耐火性に優れるため有事の
際の運転者の避難の時間的余裕を得ることができ、極め
て有用なトンネル内装用断熱防水シートとなったもので
ある。
防水シートの基材となる合成樹脂シートの表面にフッ素
系樹脂架橋発泡体を積層したことを特徴とし、このため
排気ガスや埃などの付着が少なく、また、付着しても水
洗などで容易に清掃できるのでトンネルの清掃時間の短
縮が計れると共に、表面の汚れが少ないため照明の効率
がよく、従って、運転者の安全が計れる。また、高発泡
体としたため結露による発泡体表面への水滴の付着がな
いためトンネル内の汚染も防ぐ事ができる。更に、フッ
素系樹脂であるためトンネル内照明から発生する紫外
線、排気ガス中のオゾン、酸化化合物、窒素酸化物に対
しても耐性があるので長期間のメンテナンスフリーが保
てる。また、フッ素系樹脂は耐火性に優れるため有事の
際の運転者の避難の時間的余裕を得ることができ、極め
て有用なトンネル内装用断熱防水シートとなったもので
ある。
【図1】本発明のトンネル内装用断熱防水シートの断面
形状の一例を示した概略図である。
形状の一例を示した概略図である。
【図2】本発明のトンネル内装用断熱防水シートの施工
例の断面形状の一例を示した概略図である。
例の断面形状の一例を示した概略図である。
1:樹脂シート 2:接着剤層 3:フッ素系樹脂架橋発泡体層 4:アンカーボルト 5:コンクリート
Claims (4)
- 【請求項1】 厚さが0.1〜3mmの熱可塑性樹脂ま
たは加硫系合成樹脂のシートの少なくとも片面に、フッ
素系樹脂架橋発泡体を積層してなることを特徴とするト
ンネル内装用断熱防水シート。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂が塩化ビニル系樹脂、ポリ
エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プ
ロピレン共重合樹脂、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のトン
ネル内装用断熱防水シート。 - 【請求項3】 加硫系合成樹脂が加硫によって架橋され
たブチルゴム、イソプレンゴムであることを特徴とする
請求項1に記載のトンネル内装用断熱防水シート。 - 【請求項4】 フッ素系樹脂架橋発泡体の架橋度が15
〜50%、厚さが1〜30mm、体積発泡倍率が5〜5
0倍であることを特徴とする請求項1に記載のトンネル
内装用断熱防水シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13041494A JP3298306B2 (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | トンネル内装用断熱防水シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13041494A JP3298306B2 (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | トンネル内装用断熱防水シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07329228A JPH07329228A (ja) | 1995-12-19 |
JP3298306B2 true JP3298306B2 (ja) | 2002-07-02 |
Family
ID=15033696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13041494A Expired - Fee Related JP3298306B2 (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | トンネル内装用断熱防水シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3298306B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220143658A (ko) | 2020-02-27 | 2022-10-25 | 주식회사 쿠라레 | 토목용 방수 시트 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2042687B1 (en) | 2006-06-07 | 2018-02-21 | Kuraray Co., Ltd. | Method for producing a waterproof sheet for tunnel and its use |
JP5209472B2 (ja) * | 2006-06-09 | 2013-06-12 | 株式会社クラレ | トンネル用防水シート |
JP2018096078A (ja) * | 2016-12-12 | 2018-06-21 | 株式会社松榮技研 | トンネル内壁面へのシート張り方法およびシート張りセット |
-
1994
- 1994-06-13 JP JP13041494A patent/JP3298306B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220143658A (ko) | 2020-02-27 | 2022-10-25 | 주식회사 쿠라레 | 토목용 방수 시트 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07329228A (ja) | 1995-12-19 |
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