JPH08281887A - 養生シート及びその製造方法 - Google Patents

養生シート及びその製造方法

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JPH08281887A
JPH08281887A JP10829295A JP10829295A JPH08281887A JP H08281887 A JPH08281887 A JP H08281887A JP 10829295 A JP10829295 A JP 10829295A JP 10829295 A JP10829295 A JP 10829295A JP H08281887 A JPH08281887 A JP H08281887A
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JP
Japan
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surface layer
thickness
olefin resin
foamed
curing sheet
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JP10829295A
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Hachiro Yuura
八郎 油浦
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FORM JIARINGU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築中の建物の床などが傷つかないように、
工事中だけ一時的に床などを保護することを目的とした
シートで、軽量で運搬と切断とが容易であり、衝撃を緩
和する能力にすぐれていて、繰り返し使用できる養生シ
ートを提供しようとする。 【構成】 オレフィン系樹脂が1〜1.5倍に発泡し、
厚さが0.5〜2mmの表面層と、オレフィン系樹脂が
架橋されるとともに5〜40倍に発泡し、厚さが0.5
〜4mmの裏面層とが貼り合わされて、全体が5mm以
下の厚さとなった積層シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、養生シートに関する
ものである。養生シートとは、建築中の建物の床などの
上に敷き詰めて、建物を施主に引き渡すまでの間に床な
どが傷つかないように、床などを一時的に保護するのに
用いられるシートである。
【0002】
【従来の技術】養生シートとしては、これまでベニヤ
板、ダンボール、クラフト紙、ブルーシートなど色々の
ものが用いられて来た。ところが、これまでに用いられ
て来たものは、何れも欠点を持っていた。
【0003】例えば、ベニヤ板は重くて持ち運びに不便
であり、床などに密着させ難く、床などの寸法に合わせ
て切断するのに鋸を使用する必要があって切断が厄介な
上に、切断の際に鋸屑が出て鋸屑が床とベニヤ板との間
に入って床面を傷つけることにもなった。ダンボール
は、上述のような欠点はないが、衝撃によって窪み易い
ので、例えば工具などをこの上に落とすとダンボールが
窪み、床面などが傷つくこととなって保護の役目を果た
さない結果となった。クラフト紙は、ダンボールよりも
さらに衝撃に弱いので、床面などを保護する性能に欠け
ていた。ブルーシートは引っ張りに対しては強いが、ダ
ンボールよりも衝撃によって窪み易く、従って床などを
衝撃から守るのに充分でなかった。
【0004】それとは別に、緩衝材として使用されるポ
リエチレンの発泡シートが、時には養生シートとして使
用されることがある。ところが、緩衝材として用いられ
ているポリエチレンの発泡シートは、全体が高倍率に一
様に発泡していて破れ易く、屈曲自在であってそれ自体
で平板形状を保つ力がない。従って、緩衝材用のポリエ
チレン発泡シートは、ブルーシートと同様に局部的な衝
撃を受けると窪んで、床などを傷つけることとなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述のよ
うな欠点のない養生シートを提供しようとするものであ
る。すなわち、所望の大きさに切断することが容易で、
しかも切断によって鋸屑のような粉末が発生せず、それ
自体で平板の形を保っているので局部的な衝撃を受けて
も窪みにくく、その割りには弾力性に富み、軽量で持ち
運びの容易な養生シートを提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明者は、合成樹脂
を材料として養生シートを作ることにより、上記課題を
解決しようとした。この場合、これまで緩衝材として用
いられて来たオレフィン系樹脂の発泡シートのように、
全体を一様に発泡させた唯一つの層で構成しないで、複
数の層で構成しようと考えた。すなわち、床に接触する
裏面を柔らかくし、反対側の表面を硬くして、これらの
ものを一体にして積層することを考えた。また、樹脂と
してはオレフィン系樹脂を用いるのが好適であることを
見出した。
【0007】こうして、この発明者は、養生シートを少
なくとも2層で構成し、表面側を非発泡又は低発泡のオ
レフィン系樹脂で構成し、その厚みを0.5〜2mmの
範囲内とし、裏面側は表面側よりも高倍率に発泡させた
オレフィン系樹脂で構成し、その厚みを0.5〜4mm
の範囲内とし、これらを接着又は溶着して全体の厚みを
5mm以下に押さえると、得られた積層シートは上述の
課題を解決するものとなることを見出した。また、この
発明者は、表面層を硬度の高いものとし、裏面層をそれ
より硬度の低いものとすると、養生シートとして好適な
ものになることを見出した。この発明は、このような知
見に基づいて完成されたものである。
【0008】この発明は、少なくとも2層からなり、表
面層はオレフィン系樹脂が1〜1.5倍に発泡せしめら
れて厚さが0.5〜2mmの範囲内にあるフィルムで構
成され、裏面層はオレフィン系樹脂が架橋されるととも
に5〜40倍に発泡せしめられて厚さが0.5〜4mm
の範囲内にあるフィルムで構成され、これらの層が接着
又は溶着されて全体が5mm以下の厚さの積層シートを
構成していることを特徴とする、養生シートを提供する
ものである。
【0009】この発明では、オレフィン系樹脂としてオ
レフィンの単独重合体のほかオレフィンの共重合体を用
いることができる。オレフィンとしては、エチレン、プ
ロピレン、ブテン、イソプレン、ペンテン等を用いるこ
とができる。そのうち、エチレンの単独重合体として
は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレンの何れをも用いることができる。また、共
重合体としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリル共重合体、エチレン・スチレン共重合
体、エチレン・プロピレン共重合体などを使用すること
ができる。
【0010】この発明に係る養生シートは、表面層と裏
面層との少なくとも2層で構成されている。その2層
は、何れもオレフィン系樹脂で構成されている。そのう
ちの裏面層は、架橋されたオレフィン系樹脂で構成され
ていることが必要とされるが、表面層は架橋されたオレ
フィン系樹脂で構成されていても、また架橋されないオ
レフィン系樹脂で構成されていてもよい。また、表面層
はオレフィン系樹脂のうちでも中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、ポリプロピレンなど剛性の大きな樹
脂で作るのが好ましく、裏面層は架橋されたオレフィン
系樹脂ならば何であってもよい。なぜならば、架橋され
ていないオレフィン系樹脂は、一般に柔軟過ぎて圧力を
加えると窪み易く、一旦窪むと元の状態に復帰するまで
に時間がかかり、養生シートとするに適した性質のもの
ではないからであるが、これを架橋すると、架橋の程度
に比例して弾力性が増し、機械的強度も増大し、耐熱性
も向上するからであり、さらに架橋度を適度にすると発
泡もさせ易くなって、養生シートを構成するに適したも
のとなるからである。
【0011】架橋は有機過酸化物によって生じたもので
あっても、また電離性放射線の照射によって生じたもの
であってもよい。一般に、オレフィン系樹脂の架橋度
は、この樹脂を溶剤に溶解したときの不溶分(ゲル分)
の量を基準として測定される。具体的には、例えば12
0℃のキシレン中にオレフィン系樹脂を24時間浸漬
し、不溶分を取り出し24時間真空中で乾燥したのち、
不溶分の重量を測定してこれをゲル分率として架橋度を
表示している。この表示法によると、裏面層はゲル分率
として20〜80%のものが適している。
【0012】この発明に係る養生シートの表面層は、1
〜1.5倍に発泡せしめられた厚さが0.5〜2mmの
フィルムからなる。ここで、1倍に発泡せしめられてい
るオレフィン系樹脂とは、非発泡のオレフィン系樹脂を
意味している。また、1.5倍に発泡せしめられたオレ
フィン系樹脂とは、見掛け密度が0.66g/cm3
オレフィン系樹脂を指している。従って、表面層は、こ
れを密度で云えばおよそ0.66g/cm3 以上の見掛
け密度を持ったもので、厚さが0.5〜2mmのオレフ
ィン系樹脂フィルムで構成されていることになる。ま
た、表面層は比較的硬いもので、Aタイプの硬度計(上
島製作所製)でその硬度を測ると、その硬度は51〜9
5の範囲内にあることが好ましい。そのうちでも70〜
90の範囲内にあるものがとくに好ましい。
【0013】この発明に係る養生シートの裏面層は、5
〜40倍に発泡せしめられて厚さが0.5〜4mmのフ
ィルムからなる。ここで5倍に発泡せしめられているオ
レフィン系樹脂とは、見掛け密度が0.2g/cm3
オレフィン系樹脂を指し、また、40倍に発泡せしめら
れているオレフィン系樹脂とは、見掛け密度が0.02
5g/cm3 のオレフィン系樹脂を指している。従っ
て、裏面層は、これを密度で云えばおよそ0.2から
0.025g/cm3 の見掛け密度を持ったもので、厚
さが0.5〜4mmのオレフィン系樹脂で構成されてい
ることになる。その中では発泡倍率が30以下とくに2
5以下で、10以上とくに15以上であることが好まし
い。また、裏面層は上述の硬度計で測った硬度で云え
ば、硬度が5〜50の範囲内にあることが好ましく、そ
の中でも15〜30の範囲内にあるものがとくに好まし
い。
【0014】表面層と裏面層との厚さの割合は、使用状
態を考慮に入れて調整する。例えば、重い工具が落下す
るおそれのある場所で使用すべきシートでは、表面層の
硬度を高くし、また表面層の厚みを大きくし、表面層と
裏面層の厚さの比を例えば前者2に対し後者を1とす
る。そうでなくて、人が歩くだけの場所で使用するとき
は、表面層の硬さを低くしまた厚さを小さくし逆に裏面
層の厚さを大きくして、表面層と裏面層との厚さの比を
前者1に対し後者を2.5ないし3とする。
【0015】オレフィン系樹脂の中でも表面層には前述
のように中又は高密度ポリエチレンを主体にして用いる
ことが望ましく、裏面層にはポリプロピレンを用いるこ
とが好ましい。また裏面層にポリプロピレンを用いたと
きには、ポリプロピレンを10〜40倍に発泡させるこ
とが好ましく、裏面層にポリエチレンを用いたときに
は、ポリエチレンを5〜35倍に発泡させることが好ま
しい。
【0016】上述のような表面層を作るにはオレフィン
系樹脂をそのまま押し出すか又はこれを押し出し発泡さ
せる。また、裏面層を作るには、オレフィン系樹脂を押
し出し発泡させる。押し出し発泡させるためには、オレ
フィン系樹脂に発泡剤と架橋剤とを加え、得られた混合
物を押出機に入れ所望の厚さのシートとして押し出し、
発泡させることが好ましい。発泡剤としては、樹脂の押
出温度で分解してガスを発生するような固体化合物で
も、また押出温度で気化するような気体又は液体化合物
でも、その何れも使用することができる。上記の固体化
合物としては炭酸アンモニウムのような無機化合物、又
はアゾジカーボンアミドのような有機化合物の何れも使
用することができる。上記の気体としては炭酸ガス、液
体としてはペンタンなどを使用することができる。ま
た、架橋剤としてはジクミルパーオキサイド等を使用す
ることができる。
【0017】この発明に係る養生シートは、表面層と裏
面層との間に中間層を入れてもよい。中間層としては、
表面層と裏面層とを接着するために用いる接着剤層がこ
れに属するが、そのほか中間層として非発泡又は発泡し
た別の樹脂からなる層を用いることができる。しかし、
この養生シートは、積層体全体の厚みを5mm以下、好
ましくは4mm以下、さらには3.5mm以下にしなけ
ればならないという制約があるために、中間層はこれを
用いるとしても一般に厚さの小さいものに限られる。
【0018】表面層と裏面層とは、これを接着又は溶着
して全体を一体の積層シートとする。接着には、接着剤
としてオレフィンに例えばマレイン酸のような極性基含
有の不飽和化合物を共重合させて、極性基を導入した変
性オレフィン樹脂を用いるのがよい。また、溶着には、
表面層と裏面層とが表面だけを加熱されて軟化した状態
にある間に、その表面同士を突き合わせて密着させ、両
層間に押圧力を加えて一体とすることが好ましい。溶着
を能率よく行うには、共押し出し方法によることもでき
るが、また裏面層を予め作っておいて、常温の裏面層に
押し出し成形した直後の高温にある表面層を直接接触さ
せて溶着するという、特殊な方法を採用することができ
る。
【0019】上に述べた特殊な方法をさらに詳しく説明
すると、次のとおりである。まず、オレフィン系樹脂に
発泡剤と架橋剤とを加えてこれを押出機に入れ、押し出
し発泡させて裏面層を作っておき、これをロール状に巻
いて準備しておく。次いで、オレフィン系樹脂をそのま
ま押し出し成形するか、又はこれに発泡剤を加え、必要
ならばさらに架橋剤をも加え、この混合物を押し出し発
泡させて表面層を成形する。この表面層の成形過程で、
表面層の表面がまだ加熱された状態にあって柔らかい間
に、前述の準備しておいた裏面層を巻き戻し、裏面層を
表面層に密接させて押圧し、一体として積層フィルムと
する。このようにすると、裏面層は全体として冷えた状
態にあるが表面層の熱によって対向した面だけが溶融さ
れ、全体として発泡倍率をそのまま維持して表面層に接
着されることになる。従って、この方法によると、良質
の養生シートを能率よく製造することができる。
【0020】表面層と裏面層は色を異にしておくことが
好ましい。なぜならば、色を異にすることによって、表
面と裏面とを区別することができて、床などに向く面を
間違うことなく確実に敷くことができるからである。ま
た色を異にする場合には、例えば表面層を黒色に着色す
ることとすれば、表面層にスクラップのオレフィン系樹
脂を混入することができてコストを下げることができる
という利益も得られる。
【0021】この発明に係る養生シートは、それ自体が
平板の形を保つほどの剛性をもっている。そこで、この
養生シートは、これをロール状に巻かないで、平板の形
で保管し、輸送し、販売する。その平板の大きさは幅を
80cmとし長さを200cmとするが、それは階段や
廊下などでの使用を好都合にし、且つ切断ロスを極力少
なくするためである。
【0022】この発明に係る養生シートは、床などに限
らず、柱や壁の養生にも使用できる。床の養生に使用す
るには、初めに床の幅よりも幅を僅かに小さく切断し、
必要なときには長さ方向の端も同様に切断しておく。次
いで、裏面層を床側に向けて床上に敷き詰める。このと
き表面層と裏面層とを異なる色に着色しておけば裏面層
を床側に向けることが容易となる。敷き詰めたとき、幅
方向の両端に床面が等しい幅で露出するように敷設す
る。こうして露出した床面と養生シートとの間に粘着テ
ープを貼って養生シートを床に固定する。また、壁に使
用する場合には、壁面の端にある柱にまで養生シートを
広げて、その両端を柱に粘着テープで固定する。柱に使
用する場合には、柱の面毎に切断した養生シートを敷設
してもよいが、また柱全体を1枚の養生シートで巻い
て、端を粘着テープで固定してもよい。
【0023】この発明に係る養生シートが廊下の養生に
使用されている状態を図面によって説明すると、図1の
とおりである。図1は、廊下を幅方向に沿って切断した
ときの一部切欠縦断面図である。図1においてAは1m
の間隔をおいて設けられた柱であり、Bは廊下であり、
1はこの発明に係る養生シートであり、そのうちの11
は表面層、12は裏面層である。表面層11は高密度ポ
リエチレンと低密度ポリエチレンとが重量で8対2の割
合で混合され、カーボンブラックが1PHRの割合で配
合されて黒色に着色されたポリエチレンで構成されて、
1.25倍に発泡せしめられた厚さ1mmのものであ
り、裏面層12は架橋度がゲル分率にして49%の黄色
に着色されたポリプロピレンで構成されて、20倍に発
泡せしめられた厚さ2.5mmのものであり、両層は前
述の特殊な方法により一体化されたものである。
【0024】この養生シートを使用する際には、初めに
幅を廊下Bの幅よりも10〜30cmだけ小さい大きさ
に小刀で切断しておく。次いで、裏面層を廊下B側に向
けて養生シート1を廊下上に敷く。このとき、養生シー
ト1の幅方向の両端に等しい幅の廊下面が露出するよう
に敷設する。その後、露出した廊下面と養生シート1と
の間に粘着テープCを貼って、養生シート1を廊下B上
に固定する。この状態で養生シート1を使用し、廊下が
損傷されないように保護する。この養生シート1の上に
は重量が150gの鉄製金槌を1mの高さから落下させ
ても養生シートの表面が僅かに窪むだけで、その下にあ
る廊下は全く損傷されなかった。この養生シートは建築
中はそのままの状態に放置し、建築作業が終わって建物
を施主に引き渡す段階になって粘着テープを剥がし、養
生シートを取り去ることとする。
【0025】
【発明の効果】この発明に係る養生シートは、オレフィ
ン系樹脂で作られているので、耐水性を持ち水が掛かっ
ても変質しないから、露天でも使用することができ、ま
た使用中に汚れ難くまた損傷も少ないので繰り返して使
用することができる。また、少なくとも2層からなり、
そのうちの裏面層が架橋されたオレフィン系樹脂で構成
されているから、架橋されていないオレフィン系樹脂よ
りも弾力性も機械的強度も大きいものとなっている。さ
らに、表面層は1〜1.5倍に発泡せしめられて厚さが
0.5〜2mmのフィルムで構成され、裏面層は5〜4
0倍に発泡せしめられて厚さが0.5〜4mmのフィル
ムで構成され、これらの層が接着又は溶着されて全体が
5mm以下の厚さの積層シートとされているから、全体
が軽量であって持ち運びが容易であり、またこの裏面を
床などに向けて付設すると、表面から部分的に衝撃が加
わっても窪みが少なく、衝撃を和らげる力が大きいの
で、床などの損傷を防ぐ性能にすぐれている。しかも、
この積層シートは小刀などで容易に切断でき、切断の際
に粉末が発生しないし、床などの平面に沿うような順応
性を持っているので、床などへの付設が容易である。ま
た、この養生シートは、廃材となったときに、これを燃
焼させて処理することができるので、あと始末も容易で
ある。この発明の養生シートは、このような利益をもた
らすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る養生シートの使用状態を示した
一部切欠縦断面図である。
【符号の説明】
A 柱 B 廊下 C 粘着テープ 1 養生シート 11 表面層 12 裏面層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 架橋は有機過酸化物によって生じたもの
であっても、また電離性放射線の照射によって生じたも
のであってもよい。一般に、オレフィン系樹脂の架橋度
は、この樹脂を溶剤に溶解したときの不溶分(ゲル分)
の量を基準として測定される。具体的には、例えば12
0℃のキシレン中にオレフィン系樹脂を24時間浸漬
し、不溶分を取り出し24時間真空中で乾燥したのち、
不溶分の重量を測定してこの百分率、すなわち(不溶分
の重量)/(元の樹脂の重量)×100をゲル分率とし
て架橋度を表示している。この表示法によると、裏面層
はゲル分率として20〜80%のものが適している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 この発明に係る養生シートの表面層は、
1〜1.5倍に発泡せしめられた厚さが0.5〜2mm
のフィルムからなる。ここで、1倍に発泡せしめられて
いるオレフィン系樹脂とは、非発泡のオレフィン系樹脂
を意味している。また、1.5倍に発泡せしめられたオ
レフィン系樹脂とは、見掛け密度が0.66g/cm
のオレフィン系樹脂を指している。従って、表面層は、
これを密度で云えばおよそ0.66g/cm以上の見
掛け密度を持ったもので、厚さが0.5〜2mmのオレ
フィン系樹脂フィルムで構成されていることになる。ま
た、表面層は比較的硬いもので、Aタイプのゴム硬度計
(上島製作所製)でその硬度を測ると、その硬度は51
〜95の範囲内にあることが好ましい。そのうちでも7
0〜90の範囲内にあるものがとくに好ましい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層からなり、表面層はオレ
    フィン系樹脂が1〜1.5倍に発泡せしめられて厚さが
    0.5〜2mmの範囲内にあるフィルムで構成され、裏
    面層はオレフィン系樹脂が架橋されるとともに5〜40
    倍に発泡せしめられて厚さが0.5〜4mmの範囲内に
    あるフィルムで構成され、これらの層が接着又は溶着さ
    れて全体が5mm以下の厚さの積層シートを構成してい
    ることを特徴とする、養生シート。
  2. 【請求項2】 表面層がAタイプの硬度計で測って硬度
    51〜95の範囲内にあり、裏面層が硬度5〜50の範
    囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の養生シ
    ート。
  3. 【請求項3】 裏面層の架橋度がゲル分率で20〜80
    %であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の養
    生シート。
  4. 【請求項4】 表面層が黒色に着色されていることを特
    徴とする、請求項1−3の何れか1つの項に記載の養生
    シート。
  5. 【請求項5】 5〜40倍に発泡せしめられた厚さ0.
    5〜4mmの架橋オレフィン系樹脂からなる常温の発泡
    フィルムに、1〜1.5倍に発泡せしめられて厚さ0.
    5〜2mmのオレフィン系樹脂からなる押し出し直後の
    高温フィルムを重ね合わせ、押圧して一体にして積層フ
    ィルムとすることを特徴とする、養生シートの製造方
    法。
JP10829295A 1995-04-07 1995-04-07 養生シート及びその製造方法 Pending JPH08281887A (ja)

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Effective date: 20040511

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