JP3298223B2 - 電流電圧非線形素子の製造方法 - Google Patents

電流電圧非線形素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、液晶ディスプレイな
どのスイッチ素子に用いられる、電流電圧非線形素子
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイはワードプロセッサや
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置の普及に伴
い、CRTにかわる表示装置として広く用いられるよう
になった。この液晶ディスプレイには単純マトリクス方
式とアクティブマトリクス方式がある。前者は電極を形
成しただけのガラス基板を用いるので低コストでできる
が、クロストークが生じるため表示品質が劣っている。
一方アクティブマトリクス方式ではこのクロストークの
問題を解決するために、各画素ごとに薄膜トランジスタ
を設けている。このためアクティブマトリクス方式では
表示品質はすぐれているが薄膜トランジスタを設けてい
るため工程が複雑になりコストが高くなるという問題点
がある。
【0003】これを解決するために例えばSID198
0 Digest(p.200)に示されたようなMI
M(Metal−Insulator−Metal)素
子が考案されている。これは電流電圧特性が非線形な非
線形素子のひとつで薄膜トランジスタよりも簡単な工程
で作製できるため歩留りが高くコストが低くできる利点
がある。図3にMIM素子の断面を示す。このMIM素
子は、ガラス基板1上にタンタル(Ta)電極膜11が
設けられその表面を酸化してタンタル酸化膜(Ta
25)12を形成し、さらに、その一部の上部に透明電
極(Cr/ITO)13を形成した構造の素子である。
その製造方法は、ガラス基板1上にタンタル(Ta)電
極膜11をスパッタリング法などで着膜する。次にTa
電極膜11の表面を陽極酸化して表面にタンタル酸化物
(Ta25)の絶縁膜12を形成する。そしてその上に
Cr/ITOをスパッタリング法等によって着膜してC
r/ITO電極膜13を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MIM
素子においてもTa電極膜やCr/ITO電極膜はスパ
ッタリング法などの真空装置を用いる製法で作製される
ものである。このような薄膜プロセスでは積層構成のた
め工程数が多く、また複数のガスの流入方法や圧力の制
御が難しいことから、大面積にわたる薄膜を作製した
り、大面積にわたって膜質を均一に保つことが困難であ
る上に、スパッタ装置や真空蒸着装置といった成膜装置
の設備費用が嵩み、またランニングコストも高くなっ
て、成膜される薄膜のコストが高くなるという問題があ
った。
【0005】さらにMIM素子においては、図3に示す
Ta電極膜11のテーパ部分の各膜の重なりをMIM素
子として機能させているため、Ta電極膜をテーパ状に
加工するなど作製工程管理が厳しいという問題があっ
た。本発明は、従来の上記問題点を解決するためのもの
で、大面積にわたり膜厚と膜質が均一な電流電圧非線形
素子を得ることを目的とする。さらに、本発明は、IC
回路やディスプレイへの応用が可能な薄膜の電流電圧非
線形素子で、しかも簡単な積層構成で、かつ安価で生産
性が高い電流電圧非線形素子を得ることを目的とする。
加えて、本発明は、上記のような電流電圧非線形素子を
製造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明の電流電圧非線
形素子の製造方法は、製造設備が安価な厚膜プロセスを
用いて金属有機物を熱分解させ、金属または金属酸化物
からなる薄膜の電流電圧非線形素子を形成させる。
【0007】
【作用】 本発明の薄膜電流電圧非線形素子の製造方法
はIC回路やディスプレイへの応用が可能なもので、厚
膜プロセスで薄膜電流電圧非線形素子を作製する。しか
し厚膜プロセスでも従来の結晶粒子を混練したペースト
を用いているのとは違い、金属有機物溶液の熱分解によ
る成膜法を用いているのでIC回路やディスプレイへの
応用が可能な薄膜の電流電圧非線形素子が形成できる。
また本方法の電流電圧非線形素子は、膜厚の調整や構成
元素の組成比など従来の真空装置による薄膜プロセスに
よる膜に比べても容易に行えるため、非常に汎用性が高
く生産性も高い。
【0008】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図1を用いて説明
する。ガラス基板1上にオクチル酸インジウムとオクチ
ル酸スズをインジウムとスズの原子数比が1:0.1に
なるように秤量し、さらにオクチル酸インジウムとオク
チル酸スズの混合重量を10としたものに対して溶媒と
なるアビエチン酸を3の割合で混合したペーストを例え
ばスクリーン印刷の手法を用いて印刷した後、大気中で
700℃で焼成して0.1〜0.2μmの厚みの下部電
極2を形成する。その上にオクチル酸ビスマスをキシレ
ンで粘度をおよそ30〜100cPsに希釈した溶液を
3000rpmで20秒間スピンコートした後、大気中
で700℃で焼成して酸化ビスマス(Bi23)絶縁膜
3を形成する。この時の絶縁膜の膜厚はおよそ40nm
である。絶縁膜の膜厚は電流電圧非線形特性に大きく影
響し、厚すぎると非線形特性を示さなくなる。この絶縁
膜の膜厚は100nm以下にすることが望ましく、30
〜50nmが好ましい。次いで、その絶縁膜3の上層に
メタロオーガニック金ペーストをおよそ0.2μmの厚
みに例えばスクリーン印刷の手法を用いて印刷した後、
焼成し上部電極4を形成する。
【0009】図2に本発明に係る電流電圧非線形素子
(ITO−Bi23−Au)の電流電圧曲線を示す。こ
のグラフから、Poole−Frenkel効果で説明
されるMIM特性に似た非線形であることが分かる。
【0010】この実施例では、電極を形成する金属元素
として、インジウム/スズおよび金を用いているがこれ
に限定されるものではなく、亜鉛/アルミや白金なども
用いることができる。また、絶縁膜を形成する金属元素
としてビスマスを用いているがタンタル(Ta)やチタ
ン(Ti)、イットリウム(Y)などを用いても同様な
効果を期待できる。さらに厚膜の工程はスクリーン印刷
等の通常の手法を使用することができ、薄膜の工程はス
ピンコートやディップ等の手法を用いることができる。
【0011】このプロセスに使用される金属有機物は、
有機配位子錯体を含有するものであれば特に限定されな
いが、具体的な有機配位子としては、オクチル酸、安息
香酸、ナフテン酸、ラウリル酸、ステアリン酸、アビエ
チン酸、カブリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リ
ノール酸、オレイン酸などのカルボン酸、アセチルアセ
トンなどのβ−ジケトン、カルバミン酸などを使用する
ことができる。また前記金属有機物は溶媒に溶解させ
て、耐熱性基板に塗布して成膜されるが、その溶媒とし
ては石油系溶剤、ミネラルスピリット、ターペン油、ベ
ンゼン、アルコール系溶剤、カルビトール系、トルエン
系、セロソルブ系などの有機溶媒を金属有機物に応じて
選択できる。
【0012】また、金属有機物が溶媒に解けにくい場合
は必要に応じて、トリオクチルフォスフィンオキシド
(TOPO)、リン酸トリブチル(TBD)あるいはア
ミン類などの付加錯体を生成する配位子を適量添加す
る。さらに前記金属有機物溶液は、そのまま塗布しても
構わないが、望ましくはその塗布法に応じて増粘剤また
は希釈剤を添加して粘度調整をすることが好ましい。増
粘剤としては例えば、ロジン、アビエチン酸、セルロー
ス、アクリル樹脂などを使用することができ、希釈剤と
してはα−ターピネオール、ブチルカルビトールアセテ
ートなどを使用することができる。溶液の粘度はスピン
コート法の場合は1000cPs以下、スクリーン印刷
法の場合は3000〜5000cPsの範囲で選択する
ことが好ましい。また、溶液の粘度を塗布法に応じた範
囲内で変化させることで、1回の塗膜・焼成で得られる
薄膜の膜厚を自由に選択できることは言うまでもない。
【0013】本発明で用いる基板は好ましくは600゜
C以上に加熱しても変形や相変化のない基板であれば特
に制限はなく、たとえばバリウムホウケイ酸ガラス基
板、石英ガラス基板、アルミナ基板などが、その目的に
応じて使用される。粘度調整されたペーストは、スクリ
ーン印刷法やスピンコート法などにより、基板上に塗布
され、目的とする金属の有機物溶液で形成された塗膜を
前記金属有機物が分解、消失する温度(通常450〜6
00゜C)で焼成することが望ましい。なお、焼成のた
めの加熱方法は、耐熱性基板を所定の温度に加熱できれ
ばよく、特に限定されない。具体的には、ベルト式焼成
炉などを使用することができる。
【0014】素子サイズもフォトリソエッチングなどの
手法により10ミクロンレベルにまで小さくすることが
でき、これによりIC回路やディスプレイ等への応用が
可能な電流電圧非線形素子を、厚膜同様に安価に作製で
きる。ただし、4line/mm程度の密度であれば、
フォトリソエッチングなしでスクリーン印刷で直接パタ
ーニングすることができるので、フォトマスクを1枚も
使用せずに電流電圧非線形素子を作製することが出来
る。この事はマスク作製コストのみならず、フォトリソ
エッチング工程にかかるコスト全ての削減となり、大き
なメリットとなることは言うまでもない。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、この発明による薄膜
電流電圧非線形素子の製造方法は、真空蒸着法、スパッ
タリング法、CVD法等の薄膜成長法に使用される高価
な真空設備を必要とせず、簡単な操作および装置で行う
ことが可能であるので製造コストを安価にすることがで
きり、また、常圧操作であることから製造プロセスの連
続化が可能となり生産性を高めることができる。さらに
構成も簡単な積層構造であり従来のMIM素子のように
極膜をテーパ状に加工するといった難しい工程を必要と
しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る非線形素子の一実施例の構造を
示す断面図。
【図2】 本発明に係る非線形素子の電流電圧特性を示
す図。
【図3】 従来のMIM素子の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 ガラス基板、 2 下部電極、 3 絶縁膜、 4
上部電極、 11電極膜、 12 Ta25絶縁
膜、 13 Cr/ITO電極膜。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−114825(JP,A) 特開 平3−184890(JP,A) 特開 昭61−227311(JP,A) 特開 昭62−35411(JP,A) 特開 平5−297416(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 49/02 H01L 21/28 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に下部電極膜および絶縁膜な
    らびに上部電極膜を順次積層して構成した電流電圧非線
    形素子の製造方法であって、前記絶縁基板上に金属有機
    物溶液を塗布した後焼成して下部電極膜を形成する下部
    電極膜形成工程と、前記下部電極膜上にビスマス(B
    i)またはチタン(Ti)もしくはイットリウム(Y)
    の中から選ばれた一種以上の金属有機物溶液を塗布した
    後焼成して絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶
    縁膜上に金属有機物溶液を塗布した後焼成して上部電極
    膜を形成する上部電極膜形成工程と、を含むことを特徴
    とする電流電圧非線形素子の製造方法。
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