JP3297800B2 - 防食表面処理法と防食表面処理鋼材およびその使用方法 - Google Patents

防食表面処理法と防食表面処理鋼材およびその使用方法

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JP3297800B2
JP3297800B2 JP22458197A JP22458197A JP3297800B2 JP 3297800 B2 JP3297800 B2 JP 3297800B2 JP 22458197 A JP22458197 A JP 22458197A JP 22458197 A JP22458197 A JP 22458197A JP 3297800 B2 JP3297800 B2 JP 3297800B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材の防食表面処
理法、詳しくは、鋼材の表面に保護性を有する緻密なさ
びの層を形成させることにより腐食の抑制を図る防食表
面処理法と、その処理を施した防食表面処理鋼材および
その使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材は、産業の各分野で広範囲にわたり
使用されており、それぞれの用途に対応した鋼種が開発
され、また、適切な防食対策が採られている。
【0003】土木・建築構造物等に使用される鋼材につ
いても、材質面から耐食性の向上が図られる一方、種々
の表面処理を施すことによる腐食の防止ないしは抑制対
策が講じられている。しかしながら、必ずしも十分であ
るとはいえず、特に多量の塩化物が飛来するような環境
下においては、腐食が加速され、また鋼種によっては孔
食状に腐食する。
【0004】例えば、コンクリート構造物の鉄筋や鉄骨
など、コンクリート中で使用される鋼材は、その表面が
コンクリートで覆われているので通常は腐食されにく
い。しかし、海岸地帯や、岩塩などの凍結防止剤が散布
される地域等においては、コンクリート表面に塩化物粒
子が付着し、塩素イオン(Cl- )が水分(H2 O)、
酸素(O2 )とともにコンクリート中に拡散浸透して鉄
筋等鋼材の表面に達し、その部分におけるCl- 濃度が
ある臨濃度を超えると腐食する。したがって、このよ
うな塩化物が飛来する環境下にあるコンクリート中の鋼
材の防食対策としては、Cl- による腐食に対する対策
を講じることが必要となる。
【0005】従来、コンクリート中で使用される鋼材の
防食対策としては、例えば鉄筋をエポキシ樹脂で被覆す
る重防食タイプのエポキシ鉄筋が知られている。これ
は、鉄筋を数100μmの厚さのエポキシ樹脂で腐食環
境から遮断することにより防食するものであるが、コス
ト高となるため一般には普及していない。
【0006】他に、鋼にCuおよびWを添加したり、C
rを添加して低合金化し、鉄筋そのものの耐食性を高め
る方法がある。しかし、期待されるほどの防食効果が得
られず、あまり使用されていない。
【0007】さらに最近は、コンクリートの表面に重防
食塗装を行ってコンクリートそのものを腐食環境から遮
断する方法も検討されはじめているが、コスト高となる
不利は避けられない。
【0008】また、土中埋設配管や建屋の土中基礎鋼構
造物等、土中に埋設された鋼材の腐食は、地下水位が比
較的低い場合には、雨水がしみ込んで鋼材の表面まで達
した水分と地表から拡散してくる酸素の作用により進行
する。
【0009】このような土中での鋼材の腐食が問題とな
る場合、その防食方法としては、亜鉛メッキや重防食ラ
イニング等の対策が採られてきた。
【0010】しかし、重防食ライニングは、完全な防食
が可能ではあるが、コストアップを招き、経済性の観点
から、ガス管を除いてはあまり用いられていないのが現
状である。また、亜鉛メッキによる防食方法には、メッ
キ目付け量にもよるが、長期的には腐食が避けられない
という問題があり、土中で使用される鋼構造物に適用し
得る安価で、かつ効果的な防食方法の開発が望まれてい
た。
【0011】また、海岸地帯や、岩塩などの凍結防止剤
が散布される地域等、多量の塩分が飛来する環境下にお
いては、従来、耐食性に優れるSUS304ステンレス
鋼以上の高Cr高Mo含有鋼が使用されてきた。このク
ラスより下の、例えばCr含有量が13%程度以下のク
ロム鋼は、赤色のさびを生じ、かつ孔食が相当深く進行
するため、このような飛来塩分量の多い場所では使用さ
れていない。
【0012】しかし、ステンレス鋼であっても、使用条
件の如何によっては発銹する場合が多く、海岸地帯等の
飛来塩分量の多い場所で使用し得る耐食性に優れた鋼材
の開発に対する要望が強い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑み、主として土木・建築構造物等に使用される
鋼材、特に海岸地帯や岩塩などの凍結防止剤が散布され
る地域等、塩化物が飛来する環境下で使用される鋼材の
防食表面処理法と、その処理を施した防食表面処理鋼材
およびその使用方法を提供することを課題としてなされ
たものである。
【0014】さらに、具体的には、上記防食表面処理を
施した鋼材をコンクリート構造物の鉄筋や鉄骨など、コ
ンクリート中で使用される鋼材(以下、「コンクリート
用鋼材」とも記す)として、または土中に埋設される鋼
構造物用の鋼材(土中埋設構造物用鋼材)として使用す
る方法、および鋼材としてCr鋼(ここでは、Crを1
〜13質量%含有する鋼をいう)を用い、海岸地帯等の
飛来する塩分量の多い場所でも孔食を生じさせずに使用
し得る防食表面処理法を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討を重ねた結果、鋼材の表面に保
護性を有する緻密なさびの層(微細なクロム置換ゲーサ
イトからなるさびの層)を形成させる方法が有効である
ことを確認した。
【0016】すなわち、鋼材の表面にSO4 2- とCr3+
を含む特定の樹脂塗料を塗布することにより形成される
樹脂被膜がアニオン(Cl- )の鋼材表面への浸透を抑
制している間に、同時に浸透してくる酸素(O2 )と水
(H2 O)とにより鋼材表面にα−(Fe1-x 、Cr
x )OOH(クロム置換ゲーサイト)からなる緻密なさ
びの層(以下、「安定さび層」という)を形成させるの
である。樹脂被膜は、時間の経過とともに酸化等により
劣化するが、安定さび層はCl- の浸透を抑制する機能
を有するので、その後の腐食の進行を効果的に抑制する
ことができる。
【0017】この安定さび層は、コンクリート中で使用
される鉄筋や鉄骨等の鋼材の表面においても形成され
る。コンクリート中に拡散浸透する水分(H2 O)およ
び酸素(O2 )が鉄筋等鋼材の表面に達し、そこで安定
さび層を生成する。このさび層は、α−FeOOH(ゲ
ーサイト)のFeの一部がCrで置換されたα−(Fe
1-x 、Crx )OOH(クロム置換ゲーサイト)からな
る緻密なさび層である。
【0018】一方、土中での鋼の腐食は、前記のよう
に、地下水位が比較的低い場合には、土中に雨水がしみ
込んで鋼材の表面まで達した水分(H2 O)と地表から
拡散してくる酸素(O2 )の作用により進行するので、
大気腐食と現象的によく類似しており、やはり、大気腐
食の場合と同様、鋼材表面にα−(Fe1-x 、Crx
OOH(クロム置換ゲーサイト)からなる緻密な安定さ
び層が形成される。
【0019】また、クロム鋼の表面に上記の樹脂塗料を
塗布することによって、その表面にα−(Fe1-x 、C
x )OOH(クロム置換ゲーサイト)からなる緻密な
安定さび層を形成させることができ、このさびの層がク
ロム鋼の孔食の発生およびその後の成長を効果的に抑制
することを確認した。
【0020】さらに、樹脂塗料中にMoO4 2- 、WO4
2- 、VO3 -およびNO3 -の酸素酸(オキソ酸)イオン
のうちのいずれか1種以上を含有させておくと、腐食
(クロム鋼の場合は孔食)の抑制に効果があることを知
見した。
【0021】本発明の要旨は、下記(1)および
の鋼材の防食表面処理法、()の防食表面処理鋼材、
ならびに)の防食表面処理鋼材の使用方法にある。
【0022】(1)鋼材の表面に、樹脂塗料の固形分に
対して、硫酸クロム0.1〜15質量%と、ブチラール
樹脂、または、ブチラール樹脂およびブチラール樹脂と
相溶する樹脂の混合物からなる樹脂10〜40質量%を
主成分とし、さらに、MoO 4 2- 、WO 4 2- 、VO 3 -
よびNO 3 - の酸素酸イオンのうちのいずれか1種以上を
含有する樹脂塗料を塗布することを特徴とする鋼材の防
食表面処理法。
【0023】(2)鋼材がCrを1〜13質量%含有す
るクロム鋼である上記(1)に記載の鋼材の防食表面処
理法。
【0024】()鋼材の表面が、硫酸クロム0.1〜
15質量%と、ブチラール樹脂、または、ブチラール樹
脂およびブチラール樹脂と相溶する樹脂の混合物からな
る樹脂10〜40質量%を主成分とし、さらにMoO4
2- 、WO4 2- 、VO3 -およびNO3 -の酸素酸イオンの
うちのいずれか1種以上を含有する樹脂被膜で被覆され
ていることを特徴とする防食表面処理鋼材。
【0025】()上記(1)に記載の方法で防食表面
処理した鋼材をコンクリート用または土中埋設構造物用
として使用することを特徴とする防食表面処理鋼材の使
用方法。
【0026】前記の「樹脂塗料の固形分」とは、樹脂、
硫酸クロム、およびMoO4 2- 等の酸素酸イオン、なら
びに樹脂塗料に添加する顔料等の塗料添加剤をいい、樹
脂塗料の調製時に加える溶剤など、塗布後の自然乾燥に
より蒸散して、鋼材表面に形成される樹脂被膜(以下、
単に「被膜」ともいう)中に残存しないものは含まな
い。つまり、「樹脂被膜」をいう。ただし、上記の酸素
酸イオンを、例えばNa塩やK塩として添加した場合、
Na+ やK+ は被膜中に残存することとなるが、ここで
は、これら陽イオンは含めない。
【0027】また、「クロム鋼」とは、材質を表す呼称
であるが、ここでは、同時にその材質の鋼材をも表す。
なお、この明細書でいうクロム鋼は、Cr含有量が1〜
13質量%の鋼をいう。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の鋼材の防食表面
処理法(上記(1)および)の発明)、()の防
食表面処理鋼材、ならびに)の防食表面処理鋼材の
使用方法を詳細に説明する。なお、樹脂、硫酸クロムお
よび酸素酸イオンの「%」ならびにクロム鋼の「%」
は、「質量%」を意味する。
【0029】(i) 硫酸クロム 鋼材の表面に形成させる樹脂被膜が健全である限りその
被膜によって塩素イオン(Cl- )の鋼材表面への浸透
をある程度防ぐことができる。樹脂被膜は時間の経過と
ともに劣化するが、その間に、樹脂被膜を通過して鋼材
表面に達する酸素(O2 )と水(H2 O)の作用により
鋼材表面にα−(Fe1-x 、Crx )OOH(クロム置
換ゲーサイト)からなる緻密な安定さび層を形成させる
ことができれば、その後Cl- が被膜を透過してきて
も、この安定さび層によって鋼材表面への到達を防止
し、腐食を軽減し、もしくは孔食の発生およびその後の
成長を抑制することができる。そのためには、鋼材表面
に緻密で欠陥のない連続した安定さび層(クロム置換ゲ
ーサイト)を形成させる必要がある。
【0030】鋼材表面に形成された樹脂被膜中の硫酸ク
ロムは、被膜中に水分が浸透してくると、SO4 2- とC
3+に解離して被膜と鋼の界面に到達する。ここで、S
4 2- はH2 Oの存在下で鋼とO2 との反応に関与し、
生成するさびのほとんどをα−FeOOH(ゲーサイ
ト)化する。
【0031】一方、Cr3+は、上記の反応の速度を早め
るとともに、Feの一部をCrで置換して微細なα−
(Fe1-x 、Crx )OOH(クロム置換ゲーサイト)
を生成させる役割を果たす。なお、クロム置換ゲーサイ
トは、Crを含むことによって、アニオン(Cl- 等)
を選択的に透過させるアニオン選択性からカチオンを選
択的に透過させるカチオン選択性を有するようになり、
Cl- の安定さび層への浸透を防ぐので、海水と直接接
するような場合を除けば、耐食性はかなり良好である。
【0032】このように、硫酸クロムは安定さび層を構
成するクロム置換ゲーサイトの生成に密接に関与してい
る。
【0033】被膜を通してCl- が浸透してくる鋼材の
表面に安定さび層を生成させるためには、樹脂塗料中に
0.1%以上の硫酸クロムを含有させることが必要であ
る。しかし、15%を超えて含有させると被膜の欠陥が
多くなり、被膜の劣化が速まる。したがって、硫酸クロ
ムの含有量は0.1〜15%とした。
【0034】生成した安定さび層(クロム置換ゲーサイ
ト)は、Crを含むことによって、アニオン選択性から
カチオン選択性を有するようになり、Cl- の安定さび
層への浸透を防ぐので、腐食(クロム鋼の場合は孔食)
は起こりにくい。
【0035】また、一部でCl- が鋼表面へ到達し腐食
または孔食が発生しても、安定さび層中にSO4 2- が存
在しているため主としてゲーサイト(α−FeOOH)
が生成し、同時にCr3+が存在するので微細なクロム置
換ゲーサイトとなって腐食部または孔食部を覆い、腐食
または孔食の成長は抑制される。
【0036】さらに、クロム鋼にあっては、鋼中のCr
が腐食生成物中にCr3+として含まれるため、孔食部に
生成するさびはCr含有量が高く、それだけ耐食性も高
まる。このように、孔食が発生しても進行することはな
く、他の部位で新たに孔食が発生することとなる。この
プロセスが繰り返されるので、クロム鋼の表面は、全面
が赤さび状態になるが、孔食は生じない。
【0037】硫酸クロムを用いず、別々にCr3+とSO
4 2- を生成する、例えばCr(NO33 とNa2 SO
4 を樹脂塗料中に含有させてもよい。しかし、硫酸クロ
ムを使用すれば、一種類の薬品の添加で済むという利点
がある。なお、CrCl3 のような塩化物は腐食を促進
し、さびの安定化を妨げるので、使用は好ましくない。
ただ、同時に添加する硫酸塩(Na2 SO4 )に対して
少量(5%以下)添加するのであれば問題はない。
【0038】(ii)樹脂 本発明の方法で用いるバインダーとしての樹脂は、ブチ
ラール樹脂単独、または、ブチラール樹脂およびブチラ
ール樹脂と相溶する樹脂(例えば、メラミン樹脂やフェ
ノール樹脂)の混合物からなる樹脂である。ブチラール
樹脂は非常に柔軟性に富み、さび層の形成に伴う鋼材表
面の変化に無理なく追従できるので、この方法で用いる
樹脂塗料における不可欠の成分である。
【0039】バインダーとしての樹脂の量は、樹脂塗料
の固形分に対して10%未満では、樹脂塗料を鋼材表面
に塗布したときに均一な被膜が得られず、また、形成さ
れる被膜の強度および付着力が小さい。一方、40%を
超えると、被膜を通して浸透する水分量が少なくなり、
安定さび層の形成が著しく遅延する。したがって、樹脂
量は、10〜40%とした。
【0040】上記被膜において、樹脂はバインダーとし
ての作用以外に、次のように積極的な防食機能も有して
いる。すなわち、樹脂被膜は元来カチオン選択性を有し
ており、その被膜が劣化するまでは鋼材表面への塩素の
透過を防ぐ役割を果たすので、その間にCl- の透過し
にくい安定さびを形成させ得るからである。
【0041】(iii) 被膜の形成 上記の樹脂に、硫酸クロムを所定量添加し、適当量の溶
剤または水を加えて塗布作業に適した粘度の樹脂塗料と
するのであるが、このとき、酸化鉄、二酸化チタン、カ
ーボンブラック、フタロシアニンブルー等の着色顔料、
タルク、シリカ、マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム等の体質顔料、酸化クロム、クロム酸亜鉛、クロム酸
鉛、塩基性硫酸鉛等の防錆顔料、その他増粘剤、分散
剤、反応促進剤等の添加剤を加えてもよい。
【0042】さらに、燐酸あるいはその水溶液を添加し
てもよく、むしろ燐酸とクロムイオンとが共存すること
によりクロム置換ゲーサイトの生成が促進されるので、
その方が好適である。
【0043】上記のようにして得られた樹脂塗料を、通
常の塗料の塗装と同様にエアスプレー、エアレススプレ
ーあるいは刷毛塗り等、慣用の方法で鋼材表面に塗布す
る。溶剤または水分は、塗布後、自然乾燥により蒸散す
る。
【0044】鋼材としては、耐候性鋼に限定されず、そ
の他の低合金鋼や普通鋼など、いわゆるさびを生成する
鋼であれば鋼種を問わない。Crを1〜13%含有する
クロム鋼であってもよい。
【0045】塗布時の膜厚は、樹脂塗料が乾燥固化した
後に5〜50μmとなるようにするのが望ましい。この
膜厚であれば、安定さび層の生成段階における鋼表面へ
のクロムイオンと鉄イオンの供給バランスが最適とな
る。
【0046】塗布は、場所を選ばずどこででも施工可能
なので、製造元で出荷前に行う場合はもちろん、例え
ば、施工現場で鋼材を切断し、溶接等の加工を行った後
の鋼材にも適用することができる。また、1回の塗装で
効果が得られるので、経済性にも優れている。なお、コ
ンクリート構造物に使用される鉄筋や鉄骨等に塗布する
場合は、コンクリート打設前であれば可能である。
【0047】塗布前の鋼材の表面は、研磨した状態、酸
洗したままの状態、ショットブラストを施した状態等、
いずれであってもよい。また、表面にさびが発生した状
態であってもこの方法の適用は可能である。
【0048】上述した硫酸クロムおよび樹脂を主成分と
して含有する樹脂塗料を鋼材の表面に塗布する方法が前
記(1)の発明の鋼材の防食表面処理法である。
【0049】この方法によれば、海岸地帯等の塩化物が
飛来する厳しい環境下においても、鋼材の表面に緻密な
安定さび層を形成させ、その後の腐食あるいは孔食の進
行を抑制することができる。
【0050】なお、(1)の発明の方法において、安定
さび層に何らかの外力が作用してさび層に亀裂や剥離が
生じても、健全部の被膜中に硫酸クロムが残存していれ
ば、健全部から損傷部へ硫酸クロムが供給され、再度安
定さび層を生成する自己補修性能の発現が期待できる。
【0051】前記()の発明は、樹脂塗料に、さら
、MoO4 2- 、WO4 2- 、VO3 -およびNO3 -の酸素
酸イオンのうちのいずれか1種以上が含まれた樹脂塗料
を用いる鋼材の防食表面処理法である。
【0052】〔酸素酸イオン〕 具体的な例により説明すると、例えばコンクリート中の
鋼材の塩化物による腐食は、コンクリート中に浸透して
きたCl- による鋼材表面の不動態被膜の局部的な破壊
により始まるが、この場合、MoO4 2- 、WO4 2- 、V
3 -またはNO3 -の酸素酸イオンがさび中に存在してい
ると、不動態被膜の破壊が抑制される。なお、上記の酸
素酸イオンは1種でもよいし、いずれか2種以上であっ
てもよい。
【0053】このような酸素酸イオンの腐食抑制作用
は、樹脂塗料中の酸素酸イオンの含有量が、樹脂塗料の
固形分に対して、合計で0.01%以上含まれる場合に
顕著に認められる。一方、10%を超えて含有させる
と、被膜の欠陥が多くなり、保護性が損なわれる。した
がって、酸素酸イオンの含有量は、合計で0.01〜1
0%とするのが望ましい。
【0054】なお、コンクリート中に浸透してくるCl
- 量が多い場合は、酸素酸イオンが存在していても不動
態被膜は破壊されるが、SO4 2- の存在下では主として
α−FeOOH(ゲーサイト)が生成し、さらにCr3+
が存在するので微細なクロム置換ゲーサイトとなって、
孔食部を覆い、それ以降の腐食の進行が抑制される。
【0055】また、土中での塩化物による腐食で一番の
問題となるのは、マクロセルによる孔食である。アノー
ドである孔食部においても、生成するさびは、硫酸クロ
ムの作用によって大半がクロム置換ゲーサイトからなる
ものであり、保護性を有するが、さらに、さび中に、M
oO4 2- 、WO4 2- 、VO3 -またはNO3 -の酸素酸イオ
ンが存在すると、Cl- に対するバリヤーとなり、鋼表
面へのCl- の透過が抑制されるので、腐食の進行も抑
制される。なお、上記の酸素酸イオンは1種でもよい
し、いずれか2種以上であってもよい。
【0056】このような酸素酸イオンの腐食抑制作用
は、上記のコンクリート用鋼材の場合と同様で、樹脂塗
料中に酸素酸イオンが合計で0.01%以上含まれる場
合に顕著に認められる。一方、10%を超えて含有させ
ると、被膜の欠陥が多くなり、保護性が損なわれる。し
たがって、酸素酸イオンの含有量は、合計で0.01〜
10%とするのが望ましい。
【0057】クロム鋼においては、腐食は孔食状を呈
し、孔食の多発化現象として観察される。しかし、上述
したように、硫酸クロムを含有する樹脂塗料をクロム鋼
の表面に塗布することによって、孔食が生じても、SO
4 2- とCr3+の作用により生成する微細なクロム置換ゲ
ーサイトが孔食部を覆い、孔食の進行が抑制される。こ
のとき、樹脂あるいはさび中に、MoO4 2- 、WO
4 2- 、VO3 -またはNO3 -の酸素酸イオンが含まれてい
ると、これらのイオンが孔食のインヒビターとして作用
し、孔食の発生、成長ともに緩和される。なお、上記の
酸素酸イオンは1種でもよいし、いずれか2種以上であ
ってもよい。
【0058】このようなクロム鋼の孔食に対する酸素酸
イオンの腐食抑制作用は、樹脂塗料中に酸素酸イオンが
合計で0.01%以上含まれる場合に認められる。一
方、10%を超えて含有させると、被膜の欠陥が多くな
り、保護性が損なわれる。したがって、酸素酸イオンの
含有量は、合計で0.01〜10%とするのが望まし
い。
【0059】()の発明の方法において、樹脂中に酸
素酸イオンを含有させるには、Na塩、K塩等として添
加すればよい
【0060】なお、SO4 2- も酸素酸イオンであり、上
記の酸素酸イオンと同様に安定さび層へのCl- の浸透
抑制作用を有することはいうまでもない。
【0061】上記()の発明の方法によれば、まず、
鋼材表面の樹脂被膜でCl- の浸透がある程度抑制さ
れ、被膜を通過して浸透してくるCl- は酸素酸イオン
によりその攻撃性が弱められる。また、生成するさび層
はそのほとんどが微細なクロム置換ゲーサイトとなって
おり、樹脂被膜が劣化した後の腐食がこのさび層により
抑制されるが、酸素酸イオンがさび層に含まれることに
よってさび層のカチオン選択性が一層強められ、Cl-
の透過性が弱められる。このため、Cl- による腐食あ
るいは孔食が起こりにくくなる。
【0062】また、()の発明の方法は、(1)の
明の方法において、鋼材がCrを1〜13%含有するク
ロム鋼の場合で、上記のように、安定さび層を形成させ
ることができる。
【0063】クロム鋼のCr含有量を1〜13%とする
のは、前述したように、耐食性に優れるSUS304ス
テンレス鋼以上の高Cr高Mo含有鋼ではなく、これよ
りグレードの低い材料を対象として、これに表面処理を
施し、孔食を生じさせずに使用することを前提としてい
るからである。
【0064】このクロム鋼は、表面に安定さび層が形成
されるので、従来、不適とされている海岸地帯等の飛来
する塩分量の多い場所でも孔食を生じさせずに使用する
ことができ、これによって、より安価な材料の提供が可
能となる。
【0065】前記()の発明の防食表面処理鋼材は、
上述した(1)の発明の方法によるさび安定化処理を施
した鋼材、すなわち、表面が、所定量の硫酸クロムと、
ブチラール樹脂、または、ブチラール樹脂およびブチラ
ール樹脂と相溶する樹脂の混合物からなる樹脂を主成分
としさらにMoO4 2- 、WO4 2- 、VO3 -およびNO
3 -の酸素酸イオンのうちのいずれか1種以上を含有する
樹脂被膜で被覆された鋼材である。
【0066】素材鋼としては、前記のように、耐候性鋼
に限定されず、その他の低合金鋼や普通鋼など、いわゆ
るさびを生成する鋼を用いることができる。Crを1〜
13%含有するクロム鋼であってもよい。
【0067】素材鋼の形状について、何ら限定はない。
前記のように、切断、溶接等の加工を行った後の鋼材で
あってもよいし、研磨した状態、酸洗したままの状態、
ショットブラストを施した状態、あるいは、表面にさび
が発生した状態のものであってもよい。
【0068】樹脂、および樹脂に添加する硫酸クロム、
酸素酸イオンの作用効果、ならびにそれらの含有量の限
定理由は、上述したとおりである。
【0069】樹脂被膜の膜厚は、前記のように、5〜5
0μmであるのが望ましい。
【0070】前記()の発明の方法は、(1)の発明
の方法で防食表面処理した鋼材、すなわち前記()の
発明の防食表面処理鋼材をコンクリート用鋼材として、
または土中埋設構造物用鋼材として使用する方法であ
る。
【0071】上述したように、コンクリート構造物が海
岸地帯等の多量の塩化物が飛来する場所に建設されてい
る場合でも、あるいは土中に最初からCl- 等の腐食性
イオンが多量に含まれている場合であっても、安定さび
層の形成が可能である。したがって、コンクリート構造
物が海岸地帯等の多量の塩化物が飛来する場所に建設さ
れる場合でも、あるいは土中に最初からCl- 等の腐食
性イオンが多量に含まれる場合であっても十分使用する
ことができる。
【0072】
【実施例】
(実施例1)表1に示す組成の丸棒を供試材とし、表2
に示す樹脂塗料を塗布した試験片(直径10mm×長さ
100mm)をそれぞれ1本ずつ図1に示すようにコン
クリート中に打設して、コンクリートブロック供試体を
作製した。表3に使用したコンクリートの配合を示す。
なお、供試材(丸棒)は、腐食減量が求めやすいように
表面のミルスケールを硫酸によりあらかじめ除去して用
いた。
【0073】樹脂塗料は、表2に示した樹脂、硫酸クロ
ムおよび酸素酸イオンの他に、顔料として、ベンガラ、
シリカ、硫酸バリウム等を適宜添加し、溶剤(シンナ
ー)を加えて粘度(B型粘度計測定)が200〜100
0センチポアズ(cps)となるように調製した。この
樹脂塗料をエアースプレーにより表2に示した所定の膜
厚になるように上記寸法の供試材の表面に塗布して試験
片とした。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】上記のコンクリートブロック供試体を、4
0℃の人工海水を用いて、〔wet:6h→dry:6
h〕を1サイクルとする乾湿繰り返し試験を3ヶ月間行
った。
【0078】試験結果を表2に併せて示す。
【0079】この表において、「平均腐食量」は、コン
クリート中から取り出した試験片表面の被膜およびさび
を除去した後、重量測定を行い、試験前後の重量差から
1年当たりの腐食深さとして求めたものである。また、
「クロム置換ゲーサイト生成の有無」は、さびの元素分
析を行うとともに、さび層の断面のラマン分光法による
さびの同定を行うことによって確認した。さらに、さび
層の断面の偏光顕微鏡観察により安定さび層の存在をチ
ェックした(安定さび層は消光)。なお、「供試材の材
質」の欄の数字は、表1のNo.(すなわち材質)に対
応する。
【0080】表2に示した結果から、本発明例(No.
1〜)では、いずれもクロム置換ゲーサイトからなる
安定さび層が生成し、平均腐食量も0.01mm/y未
満であるのに対し、比較例(No.12)では安定
さび層は形成されず、腐食量が大きかった。
【0081】
【0082】なお、表示していないが、SiO3 2- 、B
3 -、CO3 2- 等の他の酸素酸イオンを添加した樹脂塗
料を供試材表面に塗布した場合についても同様の効果が
認められた。
【0083】(実施例2)表4に示す組成の鋼を供試材
とし、表5に示す樹脂塗料を塗布した試験片を作製して
土中埋設腐食試験を行い、試験後の腐食量を測定した。
【0084】試験片の寸法は、50mm×300mm×
5mm(厚み)とした。
【0085】樹脂塗料は、表5に示した樹脂、硫酸クロ
ムおよび酸素酸イオンの他に、顔料としてベンガラ、シ
リカ、硫酸バリウム等を適宜添加し、溶剤(シンナー)
を加えて粘度が200〜1000センチポアズ(cp
s)となるように調製した。この樹脂塗料をエアースプ
レーにより表2に示した所定の膜厚になるように上記寸
法の供試材の表面に塗布して試験片とした。
【0086】土中埋設腐食試験は、塗料を塗布した後の
試験片を深さ50cmの土中に水平に4年間埋設するこ
とにより行った。なお、腐食を加速するとともに、腐食
に対するCl- の作用も想定して、試験の最初に、人工
雨(3%NaCl水溶液)を5mm(雨量)散布した。
【0087】
【表4】
【0088】
【表5】
【0089】試験結果を表5に併せて示す。
【0090】この表において、「腐食量」の欄の「平均
腐食量」は、試験後の試験片表面の被膜およびさびを除
去した後、重量測定を行い、試験前後の重量差から1年
当たりの腐食深さとして求めたものであり、「最大腐食
深さ」は、ポイントマイクロメーターを用いて測定し
た。また、「クロム置換ゲーサイト生成の有無」は、さ
びの元素分析を行うとともに、さび層の断面のラマン分
光法によるさびの同定を行うことによって確認した。さ
らに、さび層の断面の偏光顕微鏡観察により安定さび層
の存在をチェックした。
【0091】表5に示した結果から、本発明例(No.
1〜)では、いずれもクロム置換ゲーサイトからなる
安定さび層が生成し、平均腐食量も0.01mm/y未
満と小さく、最大腐食深さも小さかったが、比較例(N
o.12)では安定さび層は形成されず、平均腐食
量および最大腐食深さのいずれも本発明例に比べ大きか
った。
【0092】
【0093】なお、表示していないが、SiO3 2- 、B
3 -、CO3 2- 等の他の酸素酸イオンを添加した樹脂塗
料を供試材表面に塗布した場合についても同様の効果が
認められた。
【0094】(実施例3)表6に示す組成の鋼を供試材
とし、表7に示す樹脂塗料を塗布した試験片を作製し
て、海岸地帯(海岸から100m離れた場所(新潟県直
江津市内))で2年間の大気暴露試験を行い、試験後の
最大孔食深さを測定した。
【0095】試験片の寸法は、60mm×100mm×
3mm(厚み)とした。
【0096】樹脂塗料は、表7に示した樹脂、硫酸クロ
ムおよび酸素酸イオンの他に、顔料としてベンガラ、シ
リカ、硫酸バリウム等を適宜添加し、溶剤(シンナー)
を加えて粘度が200〜1000センチポアズ(cp
s)となるように調製た。この樹脂塗料をエアースプレ
ーにより表7に示した所定の膜厚になるように上記寸法
の供試材の表面に塗布して試験片とした。なお、供試材
の表面はいずれもエメリー紙(600番)で研磨した。
【0097】
【表6】
【0098】
【表7】
【0099】試験結果を表7に併せて示す。
【0100】この表において、「最大孔食深さ」は、ポ
イントマイクロメーターを用いて測定した。また、「ク
ロム置換ゲーサイト生成の有無」は、さびの元素分析を
行うとともに、さび層の断面のラマン分光法によるさび
の同定を行うことによって確認した。さらに、さび層の
断面の偏光顕微鏡観察により安定さび層の存在をチェッ
クした。なお、「供試材の材質」の欄の数字は、表6の
No.(すなわち材質)に対応する。
【0101】表7に示した結果から、本発明例(No.
1〜)では、いずれもクロム置換ゲーサイトからなる
安定さび層が生成し、最大孔食深さは7μm以下と浅か
ったが、比較例(No.13)では安定さび層は形
成されず、最大孔食深さは20μm以上と深かった。
【0102】
【0103】なお、表示していないが、SiO3 2- 、B
3 -、CO3 2- 等の他の酸素酸イオンを添加した樹脂塗
料を供試材表面に塗布した場合についても同様の効果が
認められた。
【0104】
【発明の効果】本発明の鋼材の防食表面処理法によれ
ば、海岸地帯や、岩塩などの凍結防止剤が散布される地
域等の塩化物が飛来する環境下においても鋼材の表面に
緻密な安定さび層を形成させ、腐食の進行を抑制するこ
とができる。したがって、この処理を施した本発明の防
食表面処理鋼材は、このような厳しい環境下において
も、土木・建築構造物等を対象とした比較的安価な鋼材
として使用することが可能である。
【0105】例えば、コンクリート構造物の鉄筋や鉄骨
等のコンクリート用鋼材、あるいは、土中埋設配管や建
屋の土中基礎鋼構造物等の土中で使用される土中埋設構
造物用鋼材として使用することができ、また、耐食性に
優れた高Cr高Mo鋼等に代わる安価な代替材として飛
来する塩分量の多い場所でも孔食を生じさせずに使用す
ることができるクロム鋼の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたコンクリートブロック供試体の
作製方法の説明図で、(a)は供試体の縦断面図、
(b)は(a)のA−A矢視断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 7/14 B32B 15/08 C23F 11/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材の表面に、樹脂塗料の固形分に対し
    て、硫酸クロム0.1〜15質量%と、ブチラール樹
    脂、または、ブチラール樹脂およびブチラール樹脂と相
    溶する樹脂の混合物からなる樹脂10〜40質量%を主
    成分とし、さらに、MoO 4 2- 、WO 4 2- 、VO 3 - およ
    びNO 3 - の酸素酸イオンのうちのいずれか1種以上を
    有する樹脂塗料を塗布することを特徴とする鋼材の防食
    表面処理法。
  2. 【請求項2】鋼材が、Crを1〜13質量%含有するク
    ロム鋼である請求項1に記載の鋼材の防食表面処理法。
  3. 【請求項3】鋼材の表面が、硫酸クロム0.1〜15質
    量%と、ブチラール樹脂、または、ブチラール樹脂およ
    びブチラール樹脂と相溶する樹脂の混合物からなる樹脂
    10〜40質量%を主成分としさらにMoO4 2- 、W
    4 2- 、VO3 -およびNO3 -の酸素酸イオンのうちのい
    ずれか1種以上を含有する樹脂被膜で被覆されているこ
    とを特徴とする防食表面処理鋼材。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の方法で防食表面処理した
    鋼材をコンクリート用または土中埋設構造物用として使
    用することを特徴とする防食表面処理鋼材の使用方法。
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