JP3297128B2 - 顔料の改質法 - Google Patents

顔料の改質法

Info

Publication number
JP3297128B2
JP3297128B2 JP05508793A JP5508793A JP3297128B2 JP 3297128 B2 JP3297128 B2 JP 3297128B2 JP 05508793 A JP05508793 A JP 05508793A JP 5508793 A JP5508793 A JP 5508793A JP 3297128 B2 JP3297128 B2 JP 3297128B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
sulfuric acid
acid solution
solution
modifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05508793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06240171A (ja
Inventor
瑞▲恵▼ 藤森
▲頼▼信 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP05508793A priority Critical patent/JP3297128B2/ja
Priority to GB9311425A priority patent/GB2274848A/en
Priority to US08/071,475 priority patent/US5403687A/en
Publication of JPH06240171A publication Critical patent/JPH06240171A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3297128B2 publication Critical patent/JP3297128B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粗顔料中の不純物を除
去するとともに、微細な粒径の顔料を得る顔料の改質法
に関する。
【0002】
【従来の技術】顔料は汎用性塗料をはじめとしてさまざ
まな用途に使用されている。これらの顔料は粗顔料がそ
のまま用いられているのではなく、色味を均質にした
り、光沢性、着色力、分散性を向上させる等の改質処理
を施したものが使用されている。
【0003】従来粗顔料を分散し得る状態に改質する方
法として、顔料合成条件の改良、あるいは合成後の特定
処理などがある。合成後の処理としては粗顔料を無機塩
や粉砕助材と混合・磨砕する方法、界面活性剤を添加し
た系で粉砕処理する方法、フタロシアニン顔料において
はアシッドペースト法・アシッドスラリー法等が知られ
ている。また、顔料の精製には溶媒抽出が一般に用いら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近は顔料独自の吸収
波長を利用して、光電変換素子、電子写真用感光体、光
記録媒体等に顔料を使用している。これらの機能性顔料
においては不純物による特性の経時変化、あるいは粒径
の不均一による特性のばらつき等が問題となっている。
たとえば電子写真用感光体の電荷発生物質に顔料を用い
る場合、合成後の一次粒径が大きいため分散性が低い、
あるいは場所によって感度がばらつくという問題があっ
た。さらに不純物を多く含む場合には吸収波長で光感度
を有しても帯電能が低い、暗減衰が大きいなどの初期特
性、あるいは繰り返し使用による感度シフト、帯電能の
低下などの問題があった。これらの問題を解決するた
め、上記のような改質処理が施されているが、顔料を十
分に精製、微粒化するには至っていない。
【0005】そこで本発明の目的は、顔料を十分に精
製、微粒化することのできる顔料の改質法を提供するこ
とである。
【0006】本発明の顔料の改質法は、顔料を硫酸に溶
解し硫酸溶液とした後に、硫酸溶液を水添することを特
徴とするものである。
【0007】また、本発明の顔料の改質法は、顔料を硫
酸に溶解し硫酸溶液とした後に、硫酸に不活性な水溶性
有機溶剤と硫酸溶液とを混合し、混合液を水添すること
を特徴とするものである。
【0008】さらに、本発明の顔料の改質法は、顔料を
硫酸に溶解し硫酸溶液とした後、硫酸に不活性な水溶性
有機溶剤の水溶液と硫酸溶液とを混合することを特徴と
するものである。
【0009】
【作用】本発明の改質法を施した顔料は、粒径が微細で
分散安定性が高く、さらに水溶性有機溶剤を用いる場合
には、改質過程において親油性、親水性の不純物を除去
することができる。
【0010】本発明の改質法に用いられる顔料は、硫酸
に可溶で、かつ硫酸中で分解反応を起こさない顔料であ
れば使用できる。その一例としてフタロシアニン顔料、
スクエアリウム顔料、ペリレン顔料、アゾ顔料、キナク
リドン顔料等が挙げられる。
【0011】硫酸に不活性な水溶性有機溶剤としては、
水に可溶な低級アルコール、グリコール、グリコールエ
ーテル、カルボン酸等が挙げられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例にしたがって説明す
る。
【0013】(実施例1)スクエアリック酸とN,N−
ジメチルアニリンをn−ブタノールとトルエンの混合溶
媒中で加熱し、共沸反応にて脱水することにより化1に
示すスクエアリウム化合物を合成した。次に溶媒抽出に
より精製した。このときのスクエアリウム化合物の電子
顕微鏡写真を図2に示す(倍率2000倍)。続いて硫
酸10gに対し1gのスクエアリウム化合物を加え、得
られた硫酸溶液をジエチレングリコールジメチルエーテ
ル中に氷浴下で滴下した。その後水100gをゆっくり
添加することによりスクエアリウム化合物の改質を行っ
た。このようにして得られたスクエアリウム化合物の電
子顕微鏡写真を図1に示す(倍率20000倍)。これ
らの図面から、本発明の改質法により顔料の粒径が非常
に細かくなり、粒径も均一化されていることがわかる。
【0014】
【化1】
【0015】(実施例2)実施例1にて改質したスクエ
アリウム化合物2gとポリエステル樹脂18gをシクロ
ヘキサノン180gに溶解したポリマー溶液を混合し、
振とう式分散機で3時間分散した。本発明の改質法を施
したスクエアリウム化合物は分散性が高く、容易に分散
させることができる。得られた溶液をAl蒸着ポリエス
テルフィルム上にワイヤーバーで塗布し、乾燥後の膜厚
が0.5μmでスクエアリウム化合物濃度10wt%の
電荷発生層を形成した。
【0016】次に、ポリカーボネート樹脂12gをシク
ロヘキサノン108gに溶解させたポリマー溶液に、電
荷輸送物質として化2に示すヒドラゾン化合物を10g
溶解させた。得られた溶液を電荷発生層上にワイヤーバ
ーで塗布し、膜厚が17μmの電荷輸送層を形成して電
子写真用感光体を作製した。
【0017】
【化2】
【0018】このようにして作製した電子写真用感光体
を、まず暗所にて−6KVでコロナ帯電し、次いで照度
2.5μW/cm2 のWランプで20秒間露光し感光体
特性を調べた。感光体特性としては、帯電後初期帯電電
位V0 、表面電位が−620Vから−600Vまで暗減
衰するのに要する時間tD 、−600Vから−300V
に光減衰するのに必要な露光量E1 / 2 、20秒光照射
後の残留電位Vrを測定した。さらに、この電子写真用
感光体に同様の操作を繰り返し1000回後のV0 (1
000)、tD (1000)、E1 / 2 (1000)、
Vr(1000)を測定し、耐久性を調べた。結果は下
記の通りであった。
【0019】V0 =−732V tD =12秒 E1 / 2 =0.46μJ/cm2 Vr=−47V V0 (1000)=−728V tD (1000)=10秒 E1 / 2 (1000)=0.42μJ/cm2 Vr(1000)=−50V
【0020】(実施例3)スクエアリック酸とN,N−
ジメチルアニリンをn−ブタノールとトルエンの混合溶
媒中で加熱し、共沸反応にて脱水することにより化1に
示したスクエアリウム化合物を合成した。続いて硫酸1
0gに対し1gのスクエアリウム化合物を加え、得られ
た硫酸溶液をジエチレングリコールジメチルエーテルの
水溶液に滴下することにより、スクエアリウム化合物の
改質を行った。このようにして得られたスクエアリウム
化合物を電子顕微鏡にて観察したところ実施例1と同様
の粒径であった。また、分散性も良好であり、実施例2
と同様の条件で電子写真用感光体を作製することがで
き、感光体特性は実施例2と同様であった。
【0021】(実施例4)スクエアリック酸とN,N−
ジメチルアニリンをn−ブタノールとトルエンの混合溶
媒中で加熱し、共沸反応にて脱水することにより化1に
示したスクエアリウム化合物を合成した。続いて硫酸1
0gに対し1gのスクエアリウム化合物を加え、得られ
た硫酸溶液を水中に滴下することにより、スクエアリウ
ム化合物の改質を行った。このようにして得られたスク
エアリウム化合物を電子顕微鏡にて観察したところ実施
例1と同様の粒径であった。また、分散性も良好であ
り、実施例2と同様の条件で電子写真用感光体を作製す
ることができ、感光体特性は実施例2と同様であった。
【0022】(比較例1)実施例1において溶媒抽出ま
で行い、硫酸溶解以降の処理を施さなかったスクエアリ
ウム化合物を、電荷発生物質として使用するほかは実施
例2と同様の条件で電子写真用感光体を作製した。感光
体特性は下記の通りであった。
【0023】V0 =−727V tD =10秒 E1 / 2 =0.73μJ/cm2 Vr=−51V V0 (1000)=−715V tD (1000)=8秒 E1 / 2 (1000)=0.68μJ/cm2 Vr(1000)=−56V
【0024】(実施例5)化3に示すペリレン顔料1g
を硫酸15gに加え、得られた硫酸溶液をジエチレング
リコールジメチルエーテルの水溶液に滴下した。このよ
うにして得られたペリレン顔料を電子顕微鏡にて観察し
たところ、処理前のものに比べて、粒径が非常に細か
く、均一であった。
【0025】
【化3】
【0026】このペリレン顔料5gとポリエステル樹脂
20gをシクロヘキサノン180gに溶解したポリマー
溶液を混合し、振とう式分散機で3時間分散した。得ら
れた溶液をAl蒸着ポリエステルフィルム上にワイヤー
バーで塗布し、乾燥後の膜厚が17μmの感光層を形成
した。
【0027】このようにして作製した電子写真用感光体
を、まず暗所にて−6KVでコロナ帯電し、次いで照度
2.5μW/cm2 、500nmの光で20秒間露光し
感光体特性を調べた。感光体特性としては、帯電後初期
帯電電位V0 、表面電位が−620Vから−600Vま
で暗減衰するのに要する時間tD 、−600Vから−3
00Vに光減衰するのに必要な露光量E1 / 2 、20秒
光照射後の残留電位Vrを測定した。さらに、この電子
写真用感光体に同様の操作を繰り返し1000回後のV
0 (1000)、tD (1000)、E1 / 2 (100
0)、Vr(1000)を測定し、耐久性を調べた。結
果は下記の通りであった。
【0028】V0 =−762V tD =18秒 E1 / 2 =9.89μJ/cm2 Vr=−57V V0 (1000)=−758V tD (1000)=17秒 E1 / 2 (1000)=9.43μJ/cm2 Vr(1000)=−69V
【0029】(比較例2)電荷発生物質として、実施例
6で用いたペリレン顔料で本発明の改質法を施さないも
のを用いた以外は実施例6と同様の条件で電子写真用感
光体を作製した。感光体特性は下記の通りであった。
【0030】V0 =−746V tD =15秒 E1 / 2 =21.47μJ/cm2 Vr=−232V V0 (1000)=−658V tD (1000)=13秒 E1 / 2 (1000)=18.26μJ/cm2 Vr(1000)=−248V
【0031】
【発明の効果】本発明の改質法により、非常に粒径が細
かく、均一で、分散性に優れる顔料を得ることができ
る。さらに電子写真用感光体の電荷発生物質として用い
た場合に光感度が高く繰り返しによる特性の経時変化が
少ないという結果から、純度の高い顔料が得られること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改質法を施した顔料の粒子構造を表す
電子顕微鏡写真である。
【図2】本発明の改質法を施す前の顔料の粒子構造を表
す電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−35063(JP,A) 特開 平3−269062(JP,A) 特開 平5−125292(JP,A) 特開 平5−9402(JP,A) 特公 昭36−8183(JP,B1) 特公 昭36−18672(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 67/54 C09B 67/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を硫酸に溶解し硫酸溶液とした後
    に、グリコールエーテルと前記硫酸溶液とを混合し、該
    混合液に水を添加することを特徴とする顔料の改質法。
  2. 【請求項2】 顔料を硫酸に溶解し硫酸溶液とした後
    に、グリコールエーテルの水溶液と前記硫酸溶液とを混
    合することを特徴とする顔料の改質法。
  3. 【請求項3】 前記グリコールエーテルが、ジエチレン
    グリコールジメチルエーテルであることを特徴とする
    求項1または請求項2に記載の顔料の改質法。
  4. 【請求項4】 前記顔料が、スクエアリウム顔料または
    ペリレン顔料であることを特徴とする請求項1、請求項
    2または請求項3に記載の顔料の改質法。
JP05508793A 1993-02-05 1993-02-19 顔料の改質法 Expired - Fee Related JP3297128B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05508793A JP3297128B2 (ja) 1993-02-19 1993-02-19 顔料の改質法
GB9311425A GB2274848A (en) 1993-02-05 1993-06-03 Modification of pigment and electrophotographic photoreceptor containing modified pigment
US08/071,475 US5403687A (en) 1993-02-05 1993-06-04 Modification of pigment and electrophotographic photoreceptor with modified pigment

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05508793A JP3297128B2 (ja) 1993-02-19 1993-02-19 顔料の改質法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06240171A JPH06240171A (ja) 1994-08-30
JP3297128B2 true JP3297128B2 (ja) 2002-07-02

Family

ID=12988949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05508793A Expired - Fee Related JP3297128B2 (ja) 1993-02-05 1993-02-19 顔料の改質法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3297128B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020132706A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 Dic株式会社 表面処理微細有機顔料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06240171A (ja) 1994-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69531590T2 (de) Titanylphthalocyanin-Kristalle, Verfahren zur Herstellung derselben, und elektrophotographische Photorezeptoren unter Verwendung derselben
DE69131875T2 (de) Elektrophotographisches photoempfindliches Element
JP2813812B2 (ja) 電子写真感光体およびその製造方法
DE2829606A1 (de) Diazoverbindungen, verfahren zu ihrer herstellung und diese enthaltende elektrophotographische aufzeichnungsmaterialien
DE19747556B4 (de) Elektrophotographisches Aufzeichnungsmaterial
DE69321292T2 (de) Infrarot-Elektrophotographisches Lichtempfangselement auf der Basis von octa-substituierten Phthalocyaninen
JP3297128B2 (ja) 顔料の改質法
DE3823363C2 (de) Elektrofotografisches Aufzeichnungsmaterial und Verfahren zu seiner Herstellung
DE10020779B4 (de) Phthalocyanine, Verfahren zur Herstellung desselben und elektrofotografischer Fotorezeptor, in dem dieses verwendet wird
DE69526465T2 (de) Metalfreies Phthalocyanin, sein Herstellungsverfahren und es enthaltender elektrophotographischer Photoleiter
JP2873627B2 (ja) チタニルフタロシアニン結晶の製造方法
DE10049535B4 (de) Lichtempfindliches Material und dieses verwendender Fotoleiter für elektrofotografische Anwendungen sowie Verfahren zur Herstellung des lichtempfindlichen Materials und des Fotoleiters
DE19925647A1 (de) Oxytitanphthalocyanin, Verfahren zu seiner Herstellung und elektrofotografischer Fotorezeptor, der dieses aufweist
JP3248638B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH0352056B2 (ja)
DE69326065T2 (de) Elektrophotographisches, lichtempfindliches Element, elektrophotographische Vorrichtung, und Apparateeinheit mit lichtempfindlichem Element
DE2832859C2 (ja)
JP3072778B2 (ja) オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法
JP2973055B2 (ja) チタニルフタロシアニン結晶分散液
JP3259414B2 (ja) 光導電性材料および電子写真感光体
JP2532795B2 (ja) 電子写真用感光体の製造方法
DE19817181B4 (de) Fotoleiter für Elektrofotografie und Verfahren zur Herstellung desselben
EP0832941B1 (en) Process for the preparation of type I titanyl phthalocyanine having enhanced photoconductivity
JP2560481B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP3320480B2 (ja) 電子写真用感光体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees