JP3296706B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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JP3296706B2 JP33240395A JP33240395A JP3296706B2 JP 3296706 B2 JP3296706 B2 JP 3296706B2 JP 33240395 A JP33240395 A JP 33240395A JP 33240395 A JP33240395 A JP 33240395A JP 3296706 B2 JP3296706 B2 JP 3296706B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの制動に際し、
逆転ブレーキを利用してモータを減速させるモータ駆動
回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】CD−ROMなどの情報記録ディスクで
は、情報の記録密度は、内周側も外周側も基本的に同一
である。そこで、CD−ROMのドライブ装置は、読み
取りヘッドの位置に応じて回転数を変更し、CD−RO
Mを線スピード一定(CLV)で回転させなければなら
ない。すなわち、ディスクを回転させるモータは、読み
出しトラックがディスクの内周側の場合にはそれに応じ
て回転数を上げ、ディスクの外周側の場合には回転数を
下げる必要がある。
【0003】図5は、このようなモータの駆動方法を示
している。図5において、トランジスタQ1〜Q6は、
例えば電気角が120度ずつ異なるUVW相の駆動電流
をモータのコイルL1,L2,L3に順次供給するため
の駆動電流出力部の出力トランジスタである。モータの
回転駆動時のある時相においては、図5に示すように、
高圧側電源(Vcc)、即ちソース側トランジスタQ3
と、低圧側電源(接地)、即ちシンク側トランジスタQ
2とをオンして、コイルL2,L1に図中の白矢印に示
す正転方向の駆動電流IMを流す。そして、次の時相に
は、例えば、ソース側トランジスタQ5とシンク側トラ
ンジスタQ4がオンされ、コイルL3からコイルL2に
向かう正転方向に駆動電流IMを流す。
【0004】このようにして各トランジスタQ1〜Q6
をスイッチング制御して、コイルL1,L2,L3に順
次正転方向の駆動電流IMを流すことにより、モータを
一方向に回転させる。なお、各トランジスタQ1〜Q6
のスイッチングは、ロータ位置の検出結果に応じて制御
されている。また、モータの回転数が所定値になるよう
に、モータ駆動電流も制御している。
【0005】ここで、読み取りトラック変更する場合に
は、回転数を変更しなければならず、モータ駆動電流を
大きく変更しなければならない。読み取りトラックを内
側に移動する場合、即ちモータ加速時には、コイルL
1,L2,L3に流す正転方向の電流IMを大きくする
ことで、比較的迅速に回転数を所望の値に上昇させるこ
とができる。
【0006】一方、読み取りトラックを外側に移動する
場合には、モータの減速、即ちモータを制動しなければ
ならない。そして、この制動は電気的手段を用いて行う
ことが好ましく、これを迅速に行う手法として、逆転ブ
レーキが採用される。
【0007】この逆転ブレーキでは、モータ制動時に、
モータを逆回転させる方向の電流IMをコイルL1,L
2,L3に供給して逆トルクを得る。例えば、図5に示
す時相では、それまでオンしていたトランジスタQ3及
びQ2をオフし、ソース側トランジスタQ1とシンク側
トランジスタQ4をそれぞれオンする。これにより、コ
イルL1からコイルL2に向かって図中黒矢印で示す逆
転方向の駆動電流IMが流れ、モータの迅速な制動が行
われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CD−RO
Mなどのドライブ装置では、データが音楽用CDのよう
にトラックに連続的に記憶されていないため、トラック
シーク動作、即ちトラック間の移動が多い。また、ドラ
イブ装置の動作検査には、トラックシークの連続検査等
があり、検査時におけるモータの回転数変化は極めて多
い。このため、モータの回転数制御に伴ってモータ駆動
回路、特に駆動電流出力部で発熱するという問題が指摘
されていた。
【0009】以下この発熱の理由について説明する。ま
ず、モータの加速時にモータコイル及びモータ駆動回路
の出力部に流れる全電流Ioは、次式(1)となる。な
お、以下に示す式中、近似値は(=〜)として示すもの
とする。
【0010】
【数1】 Io =〜 (Vcc−e)/rm …(1) eはコイルL1,L2,L3の起電力、rmはコイル抵
抗 加速時における上記電流Ioは、モータ起動初期を除
き、通常、モータ駆動回路での最大許容電流を規定する
電流リミット値以下であり、駆動電流出力部の各トラン
ジスタは飽和している。従って、加速時における駆動回
路の電力損失Poは、次式(2)となる。
【0011】
【数2】 Po =〜 Io×Vsat …(2) Vsatは、駆動電流出力部のトランジスタの全飽和電
圧 一方、モータの制動に際し、逆転方向の通電(逆転ブレ
ーキ)を行う場合には、図5に示すように、正転方向の
通電時にコイルL1,L2,L3に発生する逆起電力e
1,e2,e3と、逆転方向の駆動電流IMの向きとが
一致する。従って、上述の全電流Ioは次式(3)とな
る。
【0012】
【数3】 Io =〜 (Vcc−(−e))/rm …(3) 上式に示されるように、逆転ブレーキをかける場合に
は、モータ起電圧eが駆動電流を増加させる方向に加え
られるため、このときの電流Ioは加速時に比較して大
きくなる。特に高速回転下での制動時には、この電流I
oが電流リミット設定値以上となることが多い。
【0013】ここで、モータの逆転ブレーキ時における
駆動回路の電力損失Poは、モータが発電機として動作
するまでは式(4)のPo1、その後は式(5)のPo
2とになる。
【0014】
【数4】 Po1=((Vcc−(−e))−Io×rm)×IL …(4) 但し、Po1は((Vcc−(−e))−Io×rm)
<Vccの場合に発生する電力損失である。
【0015】
【数5】 Po2=(Vcc+VF)×IL …(5) 但し、Po2は((Vcc−(−e))−Io×rm)
>Vccの場合に発生する電力損失であり、VFは、こ
の場合に図5に点線で示す回生ルート内で発生するダイ
オードの電圧降下を示している。
【0016】この電力損失Poについて、図6を用いて
説明すると、図5に示すモータ駆動回路において、逆転
ブレーキ開始より、図6(a)に示すように逆転方向の
電流IMが流れる。この駆動電流IMが上述のように電
流リミット設定値に到達すると、電流リミッタが動作
し、トランジスタQ1又はトランジスタQ4のベース電
流が制限されて、駆動電流IMがリミッタ値内に制限さ
れる。このため、出力部の例えばトランジスタQ4が非
飽和状態となる。そして、トランジスタQ3のコレクタ
とトランジスタQ4のコレクタの接続点Bでの電圧VB
は、図6(b)に示すようにトランジスタQ4での電圧
降下分(残り電圧)だけ上昇し、ここで電力損失が発生
する。
【0017】モータ制動時における上記駆動回路の電力
損失Poは、加速時に比較してかなり大きく、非飽和状
態となる出力段のトランジスタなどが発熱し、その結果
ドライブ装置内の温度が上昇する。ドライブ装置内に
は、CD−ROM及びそのピックアップ装置等の耐熱性
の低い部材が設けられているため、上述のような駆動回
路での電力損失が問題となっているのである。特に、上
述のようにドライブ装置のトラックシークの連続検査等
に際しては、モータの回転数変化が多いため、上記発熱
問題を改善することが求められていた。
【0018】本発明は、上記課題を解消するためになさ
れ、逆転ブレーキ時における電力損失の少ないモータ駆
動装置を提供することを目的とする。
【0019】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るモータ駆動装置は以下のような特徴を
有する。
【0020】即ち、トルク指令に応じてモータ駆動電流
を増減して、モータの回転速度を制御するとともに、モ
ータ制動時には、前記モータを逆転させる方向にモータ
駆動電流を供給して逆転制動を行うモータ駆動装置であ
って、前記モータ駆動電流を検知する駆動電流検知手段
と、検知した前記モータ駆動電流を所定のリミット値と
比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に応じ
て、モータ制動時にのみ、モータ駆動電流出力部の出力
トランジスタをオンオフ制御して、前記モータ駆動電流
を所定のリミット値以下に制限するための制御信号を発
生する制御信号発生手段と、を含むことを特徴とする。
【0021】また、前記制御信号は、モータにモータ駆
動電流を供給する駆動電流出力部の前記出力トランジス
を所定期間づつオンオフさせるパルス信号である。
【0022】さらに、モータ制動時における前記モータ
駆動電流出力部のオンオフ制御される前記出力トランジ
スタは、モータにモータ駆動電流を供給する駆動電流出
力部の高圧側出力トランジスタ又は低圧側出力トランジ
スタのいずれか一方である
【0023】モータ制動時における前記モータ駆動電流
出力部のオンオフは、より具体的には、前記モータ駆動
電流が前記リミット値を超えた場合に前記モータ駆動電
流出力部の出力トランジスタをオフ制御し、前記モータ
駆動電流が前記リミット値以内の場合に前記モータ駆動
電流出力部の出力トランジスタをオン制御して行う。
【0024】以上説明したように、本発明では、転方
向のモータ駆動電流が所定のリミット値以内となるよう
に、モータの制動時においてのみ駆動電流出力部のトラ
ンジスタなどの出力トランジスタをオンオフ制御する。
具体的には、モータ駆動電流がリミット値を超えると駆
動電流出力部の出力トランジスタをオフ制御し、所定期
間経過後に駆動電流出力部をオン制御し、再びモータ駆
動電流がリミット値に到達すると、これに応じて駆動電
流出力部の出力トランジスタをオフ制御する。このよう
に、モータ制動時には選択的に駆動電流値に応じて出力
部をいわゆるPWM制御することにより、モータ制動時
におけるモータ駆動装置での電力損失を低減することが
可能となる。
【0025】本発明のさらに具体的なモータ駆動装置
は、線速度一定記録方式のディスクをドライブするスピ
ンドルモータの回転を制御するモータ駆動装置であっ
て、読み取りヘッドの半径方向の移動によるトラックシ
ークに際し、トラックシークの制御信号から、そのトラ
ックシークがモータの回転加速方向か減速方向かを判定
する判定手段と、判定結果において、モータの回転加速
時には、これに対応してモータ駆動電流を増加させ、モ
ータの回転減速時には、前記モータを逆転させる方向の
モータ駆動電流を供給する駆動電流制御手段と、モータ
の回転減速時においてのみ、パルス幅変調制御を用いて
前記駆動電流制御手段の出力トランジスタを制御し、前
記モータ駆動電流を断続的に供給し、前記モータ駆動電
流を所定値以下に制限するモータ駆動電流制御信号を発
生する制御信号発生手段と、を含むことを特徴とする。
【0026】このように回転速度変化が俊敏であること
が要求されるモータの制動時において、モータ駆動電流
値に応じてこの駆動電流を断続的に供給することとすれ
ば、確実にモータ駆動回路の電力損失を低減することが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。
【0028】実施形態 [全体構成]図1は、本実施形態のモータ駆動装置の概
略構成を示している。また、図2は、図1の駆動電流出
力部30の出力トランジスタQ1〜Q6及びモータの構
成を示している。
【0029】モータ40は、従来同様に、CLV方式で
記憶されたCD−ROMを駆動するスピンドルモータ等
であり、モータ40のコイルL1,L2,L3には、駆
動電流出力部30の出力トランジスタQ1〜Q6から、
所定の正転方向、逆転方向の駆動電流IMが供給され
る。そして、供給される駆動電流IMに応じてモータ4
0はその回転加速又は減速等が制御される。
【0030】駆動電流出力部30は、高圧側電源(Vc
c)と低圧電源(接地)との間に、ソース側トランジス
タとシンク側トランジスタで一対をなす例えば3組の出
力トランジスタQ1,2,Q3,4、及びQ5,6が設
けられて構成されている。また、ソース側トランジスタ
Q1,Q3,Q5とシンク側トランジスタQ2,Q4,
Q6との各接続点には、所定のコイルL1〜L3が接続
されている。さらに、シンク側トランジスタQ2,Q
4,Q6のベースには、これらのトランジスタQ2,Q
4,Q6をオンオフ制御するトランジスタQ10,Q1
1,Q12のコレクタがぞれぞれ接続されている。な
お、駆動電流出力部30は、モータ駆動装置をIC化し
た場合、出力トランジスタに要求される電流供給能力に
応じて、ICの外付けとされたり、ICに内蔵されたり
する。
【0031】ホール素子10はモータ40のロータ位置
を検出し、その位置検出結果をホールアンプ12に供給
する。位置検出結果はホールアンプ12で増幅され、マ
トリクス回路14に供給される。
【0032】レベルシフト回路18の一方の端子には、
トルク指令(Vc)が供給され、レベルシフト回路18
の他方の端子には、基準電圧Vrefが供給される。こ
こで、トルク指令(Vc)は、例えば目標位置とロータ
の現在位置に基づく減速指令や加速指令や、トラックシ
ーク時に図示しないモータ制御回路などから供給される
モータの加速又は制動命令に応じた信号である。
【0033】レベルシフト回路18は、基準電圧Vre
fに基づいて上記トルク指令(Vc)の電圧値を所望の
値にシフトさせ、これをトルク制御信号としてマトリク
ス回路14に供給する。また、駆動方向検知回路20
は、レベルシフト回路18からのトルク制御指令に基づ
いて、モータの正転方向駆動(加速・等速駆動)又は逆
転方向駆動(逆転制動)のいずれを行うかを検知し、モ
ータ駆動電流の正転又は逆逆転を示す正又は逆方向制御
信号を発生する。そして、この方向制御信号はマトリク
ス回路14に供給される。
【0034】マトリクス回路14は、ホールアンプ12
からの位置検出信号、レベルシフト回路18からのトル
ク制御信号及び上述の正又は逆方向制御信号等に基づい
て波形合成し、得られた合成駆動信号を駆動電流出力部
30の各トランジスタQ1〜6に対応させて分配する。
出力アンプ16は、マトリクス回路14から供給される
駆動信号をモータの駆動に必要な大きさに増幅して各ト
ランジスタQ1〜6のベースにそれぞれ供給する。
【0035】駆動電流出力部30のシンク側トランジス
タQ2,Q4,Q6と低圧側電源との間には、モータ駆
動電流を検知するための駆動電流検知抵抗Rfが設けら
れている。比較回路24の一方の端子には、この抵抗R
fで発生する駆動電流に応じた電圧Vfが供給され、他
方の端子にはリミット電圧Vlim が供給されている。比
較回路24は、上記電圧Vfとリミット電圧Vlim とを
比較し、電圧Vfがリミット電圧Vlim 以上になると、
所定の過電流検知信号を電流制御スイッチ回路22に供
給する。
【0036】このスイッチ回路22には、駆動方向検知
回路20からの方向制御信号も供給されており、スイッ
チ回路22は、逆方向制御信号が供給され、すなわち逆
転ブレーキ時、比較回路24より過電流検知信号が供給
されると、これに応じてパルス状の制御信号を発生す
る。このパルス状の制御信号は、出力トランジスタをオ
ンオフ制御、即ちモータ駆動電流IMをオンオフ制御し
て電圧Vfをリミット電圧Vlim 以内に制限する信号で
ある。本実施形態においてこのスイッチ回路22は、過
電流検知信号の発生、すなわち駆動電流IMが電流リミ
ット値に到達してから一定期間制御信号を出力するいわ
ゆるワンショット回路が用いられている。スイッチ回路
22から上記制御信号が出力されると、この信号は出力
アンプ16に供給され、駆動電流出力部30で、例えば
図2の黒矢印に示す方向の逆転方向の駆動電流IMを流
す出力トランジスタのソース側又はシンク側のいずれか
のトランジスタがオフ制御される。本実施形態において
は、この制御信号は、シンク側出力トランジスタQ2,
Q4,Q6をそれぞれを制御するトランジスタQ10〜
Q12の各ベースに供給され、これによりシンク側出力
トランジスタが所定期間毎にオフされる。ここで、オフ
期間は常に一定であるが、オン期間はそのときの駆動電
流IMの上昇速度に応じて変化する。よって、このオン
オフ制御は、パルス幅を変更して駆動制御を行ういわゆ
るPWM制御である。なお、ソース側出力トランジスタ
Q1,Q3,Q5をPWM制御する場合には、各トラン
ジスタQ1,Q3,Q5の各ベースにそれぞれトランジ
スタを設ける。
【0037】[モータ駆動装置の動作]次に、本実施形
態のモータ駆動装置の具体的動作について図1〜4を用
いて説明する。
【0038】まず、トラックシーク命令が発生した場合
に、シーク方向がディスクの外周側から内周側の場合に
は、モータの加速指令がトルク指令(Vc)に重畳され
る。このトルク指令に応じたトルク制御信号と、駆動方
向検知回路20からの正方向制御信号に応じて、マトリ
クス回路14はモータ駆動電流を増加させるための駆動
信号を発生する。そして、この駆動信号に応じて駆動電
流出力部30が動作することにより所望のモータ駆動電
流がコイルL1〜L3に供給され、モータは加速され
る。
【0039】一方、トラックシーク命令の場合に、シー
ク方向がディスクの内周側から外周側の場合には、モー
タの減速指令がトルク指令(Vc)に重畳される。駆動
方向検知回路20は、これに応じて逆方向制御信号を発
生し、これをマトリクス回路14及びスイッチ回路22
に出力する。よって、マトリクス回路14はモータを逆
転制動(逆転ブレーキ)するための駆動信号を発生し、
これに応じて、図3(a)に示すように、それまで正転
方向に流れていた駆動電流IMは、例えば出力トランジ
スタQ1及びQ4がオン制御されて、逆転方向に切換え
られる。この切り換えに伴って、図2のA点における電
圧VAは負から正へ、B点における電圧VBは正から負
電圧へと反転する。逆転ブレーキ時において、図2のト
ランジスタQ1は飽和しており、電圧VAは、図3
(b)に示すように高圧側電源(Vcc)よりその飽和
電圧Vsatだけ低い電圧となる。
【0040】逆転方向の駆動電流IMは、逆転制動開始
後、コイルL1,L2のインダクタンスに制限されなが
ら増大していく。駆動電流IMがさらに増大し、その値
が電流リミット値に到達すると、抵抗Rfでの電圧Vf
がリミット電圧Vlim 以上となる。よって、比較回路2
4が過電流検知信号を発生し、これがスイッチ回路22
に供給される。スイッチ回路22は、過電流検知信号を
トリガとして一定期間例えば「H」レベルとなる制御信
号、即ちオフ制御信号を発生する。この制御信号は、上
述のようにトランジスタQ4のベース電流を制御するト
ランジスタQ11に供給されて、トランジスタQ4が制
御信号の「H」レベル期間、オフ制御される。
【0041】トランジスタQ4がオフ制御されると、こ
れに応じて図2のB点における電圧VBが、図3(c)
に示すように上昇する。すると、各出力トランジスタQ
3に併設されたダイオードD3が電圧VBの上昇に伴っ
てオンし、コイルL1,L2を流れた電流が図2中の点
線で示されるようにダイオードD3を介して高圧側電源
(Vcc)に回生される。
【0042】ここで、図4は、図3(c)のトランジス
タQ4をPWM制御した場合の駆動電流IMと、電圧V
Bとの関係を示している。図4に示されるように、トラ
ンジスタQ4のオフ期間には、ダイオードD3を経路と
する回生ルートに駆動電流IMが流れ、モータは回生ブ
レーキによって制動されることとなる。このため駆動電
流IMはトランジスタQ4のオフ期間中において減少す
る。
【0043】過電流検知信号発生から所定期間が経過
後、スイッチ回路22からの制御信号が「L」レベル、
即ちオン制御信号が発生すると、トランジスタQ4は再
びオンする。これにより、トランジスタQ4を経路とし
て逆転方向の駆動電流IMが流れ、モータ40は逆転ブ
レーキによる制動モードとなる。電圧VBは、トランジ
スタQ4のオンに応じて上昇し、駆動電流IMはこの時
点から増大する。駆動電流IMが再度電流リミット値に
到達すると、比較回路24から過電流検知信号が出力さ
れ、スイッチ回路22が再び「H」レベルの制御信号を
発生する。モータ制動時には、このようにして、過電流
検知信号の発生の度に流制御信号が「H」レベルとなり
発生し、シンク側の各出力トランジスタがPWM制御さ
れる。
【0044】以上のように、モータの逆転制動時にのみ
駆動電流出力部30をPWM制御することにより、制動
時のモータ駆動装置における電力損失を格段に低減する
ことが可能となる。
【0045】[モータ制動時の電力損失]以下、本実施
形態におけるモータ制動時の電力損失Poについて、次
式(6)を用いて説明する。
【0046】
【数6】 Po=〜(Io×Vsat )×DON+(Io×Vsat2)×(1−DON)…(6) 式(6)において、Vsat2は、回生ルートのトランジス
タやダイオードの飽和電圧を示し、DONは、出力トラン
ジスタのオンデューティを示す。
【0047】上式(6)に示されるように、制動時にお
ける電力損失は、例えば、図2に示する出力トランジス
タQ4のオン制御期間中には、出力トランジスタQ4の
飽和電圧Vsat による電力損失のみとなる。また、出力
トランジスタQ4のオフ制御期間中には、回生ルートの
飽和電圧Vsat2、本実施形態ではダイオードD3の飽和
電圧による電力損失のみとなる。
【0048】従来は、制動時に駆動電流IMが電流リミ
ット値に到達すると出力トランジスタが非飽和状態とな
り、過大な電力損失が発生していた。これに対して、本
実施形態では、出力トランジスタをPWM制御すること
としたので、モータ制動時におけるモータ制御装置での
電力損失を低減することが可能となっている。
【0049】なお、駆動回路の電力損失を低減する方法
としては、例えば高圧側電源(Vcc)ラインにスイッ
チングレギュレータを設けて、電源電圧を制御する方法
がある。この場合には、駆動電流IMがリミット値に到
達した時点で、電源電圧Vccを低く制御する。しか
し、スイッチングレギュレータによって制御する場合に
は、このレギュレータ用のコイル等の部品や、これらを
制御するための構成が必要となるため、製造コストの観
点において本実施形態の構成に劣っている。
【0050】電力損失を低減するさらに別の方法として
は、出力トランジスタを常時PWM制御する方法も考え
られる。しかし、常時PWM制御すると、モータの起動
特性(加速特性)が劣化したり、PWMパルスが20k
〜30kHz 程度と比較的高いため、PWMパルスに起
因したノイズが発生するという問題が発生する。従っ
て、本実施形態に示すモータ制動時のみ出力トランジス
タをPWM制御する方法が最も好ましい。
【0051】なお、本実施形態においては、シンク側の
出力トランジスタをPWM制御する構成としたが、ソー
ス側の出力トランジスタをPWM制御する構成であって
もよい。また、スイッチ回路22としてワンショット回
路を用い出力トランジスタをPWM制御する例について
説明した。しかし、PWM制御信号は、ワンショット回
路を用いて発生するものには限らず、最終的にモータ駆
動電流をリミット値以内に制限できれば、本実施形態同
様の効果が得られる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、モータ制動時における駆動装置の電力損失を簡単
な構成で低減することができ、電力損失による発熱を解
消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るモータ駆動回路の概
略構成を示す図である。
【図2】 図1の駆動電流出力部30の構成を示す図で
ある。
【図3】 図2の駆動電流出力部の各部の電圧及び駆動
電流波形を示す図である。
【図4】 シンク側出力トランジスタのPWM制御と駆
動電流量との関係を示す図である。
【図5】 従来のモータ駆動装置におけるモータ駆動方
法を説明する図である。
【図6】 従来のモータ駆動回路における逆転ブレーキ
時の電圧及び駆動電流波形を示す図である。
【符号の説明】
10 ホール素子、12 ホールアンプ、14 マトリ
クス回路、16 出力アンプ、18 レベルシフト回
路、20 駆動方向検知回路、22 電流制御スイッチ
回路、24 比較回路、30 駆動電流出力部、40
モータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 3/10 H02P 6/08 H02P 6/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク指令に応じてモータ駆動電流を増
    減して、モータの回転速度を制御するとともに、モータ
    制動時には、前記モータを逆転させる方向にモータ駆動
    電流を供給して逆転制動を行うモータ駆動装置であっ
    て、 前記モータ駆動電流を検知する駆動電流検知手段と、 検知した前記モータ駆動電流を所定のリミット値と比較
    する比較手段と、 記比較手段の比較結果に応じて、モータ制動時にの
    み、モータ駆動電流出力部の出力トランジスタをオンオ
    フ制御して、前記モータ駆動電流を所定のリミット値以
    下に制限するための制御信号を発生する制御信号発生手
    段と、 を含むことを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータ駆動装置におい
    て、 前記制御信号は、モータにモータ駆動電流を供給する駆
    動電流出力部の前記出力トランジスタを所定期間づつオ
    ンオフさせるパルス信号であることを特徴とするモータ
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のモータ駆
    動装置において、 モータ制動時における前記モータ駆動電流出力部のオン
    オフ制御される前記出力トランジスタは、 モータにモータ駆動電流を供給する駆動電流出力部の高
    圧側出力トランジスタ又は低圧側出力トランジスタのい
    ずれか一方であることを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のモータ
    駆動装置において、 モータ制動時における前記モータ駆動電流出力部のオン
    オフは、 前記モータ駆動電流が前記リミット値を超えた場合に前
    記モータ駆動電流出力部をオフ制御し、 前記モータ駆動電流が前記リミット値以内の場合に前記
    モータ駆動電流出力部をオン制御することを特徴とする
    モータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 線速度一定記録方式のディスクをドライ
    ブするスピンドルモータの回転を制御するモータ駆動装
    置であって、 読み取りヘッドの半径方向の移動によるトラックシーク
    に際し、トラックシークの制御信号から、そのトラック
    シークがモータの回転加速方向か減速方向かを判定する
    判定手段と、 判定結果において、モータの回転加速時には、これに対
    応してモータ駆動電流を増加させ、モータの回転減速時
    には、前記モータを逆転させる方向のモータ駆動電流を
    供給する駆動電流制御手段と、 モータの回転減速時においてのみ、パルス幅変調制御を
    用いて前記駆動電流制御手段の出力トランジスタを制御
    し、前記モータ駆動電流を断続的に供給し、前記モータ
    駆動電流を所定値以下に制限するためのモータ駆動電流
    制御信号を発生する制御信号発生手段と、 を含むことを特徴とするモータ駆動回路。
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