JP3293012B2 - 空調装置 - Google Patents
空調装置Info
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Description
て超微風速で滲み出すように給気することにより、汚染
物質を完全に排出させるとともに室内に温度成層を形成
する方式の空調装置に関する。
吹出口近傍の局部的な温度分布或いは遍在するOA機器
等からの発熱による不均一な温度分布の問題や、パーテ
ィション、家具等の存在による気流の乱れの問題や、床
とくにカーペットを敷いた床面から巻上がる塵挨、ダ
ニ、カビ或いはタバコの煙、体臭、呼気等の汚染物質の
問題等を解決し、クリーンで快適な空調環境を実現する
ことが重要な課題となっている。
吹出し方式にしても床吹出し方式にしても、室内の空気
を吹出口から給気の勢いで積極的に攪拌、混合する完全
混合型の方式であり、室内で発生或いは流入した熱を伴
う汚染物質を給気によって希釈、拡散を行うため、汚染
物質を完全に除去することは困難である。汚染物質をあ
る程度除去するには換気回数を増加させれば可能ではあ
るが、所望とする室内温度を維持するためには、吹出し
風量を多くしたり、給気温度を冷房の場合にはかなり低
く、暖房の場合にはかなり高くしなければならず、設備
の大型化やエネルギー消費の増加を招くという問題を有
している。
61749号公報においては、床全面および天井全面を
多孔板とし、床の全面から低風速で室内に給気し天井面
に向けて一様に押し出すピストンフローを形成すること
により、空気質を改善させる提案をしている。
開平4−161749号公報の空調方式は、床の全面か
ら低風速で室内に給気する方式であるため、室の中央主
要領域を占めるインテリアゾーンは、室内設定温度に容
易に維持することができるが、室内の空気を給気の勢い
で積極的に攪拌、混合する方式ではないため、外乱の影
響を受ける窓側領域であるペリメータゾーンは、季節に
よる外気温変化の影響や日射の影響を受けやすく、快適
な空調環境を維持することが困難であるという問題を有
している。また、近年のオフィスビルにおいてはコンピ
ュータや他のOA機器の増加により、冬期においても冷
房負荷があるため、ますますペリメータゾーンの空調制
御が困難になるという問題を有している。
た場合の対応やピーク時のペリメータ負荷に対処するた
めには、所定の床面からの風量を変化させることが有効
である。所定の床面から風量を変化させる方法として
は、図3に示すように、風量を制御したい部分を区画
し、ダンパにより空調風量を制御する方法が考えられ
る。しかしながら、この方法の場合、以下のような問題
点が生じる。
アクセスフロアに仕切りができ、配線が自由にできなく
なる。ダンパを通過した空気のみでペリメータゾーン
に送風するため、必要静圧が高くなり搬送エネルギーが
余分にかかる。気密性の高い仕切部材とダンパが広範
囲に必要なため、コストアップの要因となる。
て、その第1の目的は、床から天井方向に向けて超微風
速で滲み出すように給気することにより、汚染物質を完
全に排出させるとともに室内に温度成層を形成すること
を可能にし、かつ、インテリアゾーンだけではなくペリ
メータゾーンにまでクリーンで快適な空調環境を広げる
ことができる空調装置を提供することである。本発明の
第2の目的は、所定の床面からの風量を変化させる場合
に、自由な配線を可能にするとともに、必要静圧を増加
させずにローコストで実現させる空調装置を提供するこ
とである。
装置は、室1の下部に配設され全面に多数の給気孔6a
を有する床部材6と、該床部材6の下部に形成される給
気チャンバー7と、前記室1の上部に形成される排気チ
ャンバー9と、前記室の風量調整を必要とするゾーンに
対応して前記給気チャンバー内に区画配設されるチュー
ブ状の風量調整用エア膨縮装置35と、前記給気チャン
バーに接続される空調機13とを備え、前記給気孔から
毎秒5mm〜10mmの超微風速で室内に給気するとと
もに、室内温度に応じて前記風量調整用エア膨縮装置を
膨縮させ前記ゾーンへの風量調整を行うことを特徴とす
る。なお、上記構成に付加した番号は、本発明の理解を
容易にするために図面と対比させるもので、これにより
本発明の構成が何ら限定されるものではない。
風量調整用エア膨縮装置を設けることにより、自由な配
線を可能にするとともに、必要静圧を増加させずにロー
コストで、インテリアゾーンだけではなくペリメータゾ
ーンにまでクリーンで快適な空調環境を広げるようにし
ている。
明する。図1は、本発明の空調装置の1実施例を示す模
式的断面図、図2は図1の模式的平面図である。
は、上下のスラブ4、5の間に形成されている。室1の
下部には全面に多数の吹出孔6aを有する床部材6が配
設され、床部材6の下部に給気チャンバー7が形成され
ている。また、室1の上部には複数の排気孔8aを有す
る天井部材8が配設され、天井部材8の上部に排気チャ
ンバー9が形成されている。なお、本実施例において
は、天井部材8に複数の排気孔8aを設けているが、一
つないし複数の排気口を設けてもよく、また、壁の上部
に排気口を設けたり、天井部材8と壁の双方に排気口を
設けてもよく、要するに、給気側および排気側にダクト
を設けることなく超微風速で室内へ空気を滲み出すよう
に給気して温度成層を形成することができるように構成
する。
は、フィルタ10、冷温水コイル11、給気用ファンを
有する空調機13が設置されている。空調機13の設置
台数は室1の広さに応じて設定される。排気チャンバー
9には排気用ファン14が接続されるとともに、排気の
一部は空調機13に環流するようにされている。また、
床部材6の全面に通気性のカーペット部材15が敷設さ
れている。なお、冷温水コイル11の代わりにヒートポ
ンプの熱交換器を設けてもよいし、冷水コイルと電気ヒ
ータを組み合わせてもよい。
インド17を設け、ベネシャンブラインド17の支持具
17aを上部スラブ4の下側に形成されたブラインドボ
ックス18内に取り付け、このブラインドボックス18
を排気チャンバー9に連通させるように構成し、窓部1
6上部の高温の空気をブラインドボックス18から排気
するようにしている。
ゾーンIとペリメータゾーンPの境界部に対応してチュ
ーブ状の風量調整用エア膨縮装置35を設け、インテリ
アゾーンI用の第1の給気チャンバー7Aとペリメータ
ゾーンP用の第2の給気チャンバー7Bを区画形成して
いる。風量調整用エア膨縮装置35は可撓性があり気密
性のある材料で形成する。風量調整用エア膨縮装置35
は、図2に示すように、導圧管36を介して空調機13
に接続されている。導圧管36には加圧調整弁37が設
けられ、加圧調整弁37の開度は室内温度センサ38の
指令により制御される。
説明する。この空調方式においては、室内設定温度より
冷房時においては若干低い温度の空気を、暖房時におい
ては若干高い温度の空気を空調機13から給気チャンバ
ー7A、7Bを経て、床部材6の給気孔6aからから給
気する。このとき、給気用ファン12の回転数制御によ
り給気風量をも制御する。室1内における給気速度は、
毎秒0.1mm〜100mm程度(好ましくは毎秒5m
m〜10mm)という超微風速(人間の肌が感じない速
度)で室1内へ滲み出すように給気して室1内に温度成
層を形成するようにしている。人体やOA機器等の発熱
体の上部ではその発熱に起因する熱上昇流が生じてお
り、給気された空気はこの流れに誘引されて発熱体に集
まり、熱負荷および汚染物質を含む汚染空気Cは速やか
に上部空間に移動し、居住者Mの周辺は床全面から滲み
出した新鮮空気で常に包み込まれた状態となる。
を室内温度センサ38により検知し、この値に応じて加
圧調整弁37の開度が設定され、空調機13からの加圧
空気が風量調整用エア膨縮装置35に供給される。風量
調整用エア膨縮装置35は図2Y方向に風船のように膨
らんだり収縮して第1の給気チャンバー7Aから第2の
給気チャンバー7Bを経てペリメータゾーンPに流れる
風量を調整するため、ペリメータゾーンPにおいて季節
による外気温変化の影響や日射の影響を受けることが低
減され、インテリアゾーンIだけではなくペリメータゾ
ーンPにまでクリーンで快適な空調環境を広げることが
できる。
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。例えば、上記実施例においては、
インテリアゾーンIとペリメータゾーンPの境界部に対
応して風量調整用エア膨縮装置35を設けているが、室
に間仕切りゾーンを設けた場合に設けてもよく、また、
複数のゾーンに対応して複数の風量調整用エア膨縮装置
を区画配設してもよい。
よれば、床から天井方向に向けて超微風速で滲み出すよ
うに給気することにより、汚染物質を完全に排出させる
とともに室内に温度成層を形成することを可能にし、か
つ、風量調整用エア膨縮装置を設けることにより、イン
テリアゾーンだけではなくペリメータゾーンにまでクリ
ーンで快適な空調環境を広げることができる。さらに下
記の優れた効果を有する。
要個所に自由な配線を可能にする。
ため必要静圧をあまり増加させない。
め、設置に際して気密性はそれ程必要とせず、設置も簡
単に行うことができ、また、単純な構造であるため、ロ
ーコストで実現することができる。
トロールすることにより、冬期の窓面結露を防止するこ
とができる。
調整用エア膨縮装置の位置を変更するだけで容易に対応
することができる。
換気回数を低減させることができ、その結果、空調機と
排気用ファンの動力の低減と小型化を図ることができ、
また、空調機の装置熱負荷を低減させることができる。
災の早期感知ができる。
め、床面に付着した塵挨が舞い上がることがなく、ま
た、カーペット部材の通気性によりクリーニングが容易
になるとともに、定期的な通気によってダニやカビの繁
殖を抑制することができる。
機器や家具のレイアウトを自由に設計することができ、
OA機器が遍在する場合であっても給気された空気が自
律的に発熱体に向けて流れ、平面的にムラのない空調環
境を実現することができる。
る必要がなく、このため給気チャンバーの高さが低くて
も、即ち低床でも給気することができるため、建築コス
トを低減させることができる。
図である。
す図である。
(A)は断面図、図3(B)は図3(A)の平面図であ
る。
床部材 6a…給気孔、7…給気チャンバー、7A…第1の給気
チャンバー 7B…第2の給気チャンバー、8…天井部材、8a…排
気孔 9…排気チャンバー、10…フィルタ、11…冷温水コ
イル 12…給気用ファン、13…空調機、14…排気用ファ
ン 15…カーペット部材、16…窓部、17…ベネシャン
ブラインド 18…ブラインドボックス、35…風量調整用エア膨縮
装置、36…導圧管 37…加圧調整弁、38…室内温度センサ
Claims (1)
- 【請求項1】室の下部に配設され全面に多数の給気孔を
有する床部材と、該床部材の下部に形成される給気チャ
ンバーと、前記室の上部に形成される排気チャンバー
と、前記室の風量調整を必要とするゾーンに対応して前
記給気チャンバー内に区画配設されるチューブ状の風量
調整用エア膨縮装置と、前記給気チャンバーに接続され
る空調機とを備え、前記給気孔から毎秒5mm〜10m
mの超微風速で室内に給気するとともに、室内温度に応
じて前記風量調整用エア膨縮装置を膨縮させ前記ゾーン
への風量調整を行うことを特徴とする空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14615294A JP3293012B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14615294A JP3293012B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0814645A JPH0814645A (ja) | 1996-01-19 |
JP3293012B2 true JP3293012B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=15401316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14615294A Expired - Fee Related JP3293012B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3293012B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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JP4520015B2 (ja) * | 2000-11-13 | 2010-08-04 | 鹿島建設株式会社 | ペリメータ・インテリア空調装置及び空調方法 |
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NL2015543B1 (en) * | 2015-10-02 | 2017-04-21 | Ten Cate Thiolon Bv | Artificial turf system with forced airflow. |
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1994
- 1994-06-28 JP JP14615294A patent/JP3293012B2/ja not_active Expired - Fee Related
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