JP3555049B2 - 天井空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般住宅や、集合住宅、ビル等の建物に応用される天井空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
住宅における空調装置としては、壁掛式空調機を取付けるのが一般的であり、一部において、天井ビルトイン空調機も採用されている。
ところが、これらの空調装置は、いずれも温度調整した空気を単に室内空間で循環させる対流型であるため、室内の温度分布にむらが生じると共に、局部的に風が当たるなどして不快感を伴うことが多い。また、換気を行う場合にも風速が速いと不快感を与えることがある。
【0003】
この発明は、上記の課題を解消するものであり、室内の快適な空調が行える天井空調装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の天井空調装置は、室内空間と天井裏空間とを通気性の天井膜で仕切り、天井裏空間に空気の吹出口を設けたものである。
この構成によれば、吹出口から吹き出される空気が天井裏空間に行きわたり、この空気が天井膜を介して室内に吹き出される。このとき、吹き出し速度が天井膜によって制御され、また天井面の広範囲から吹き出されるので、天井裏空間から室内空間への空気の吹出しが緩やかで、局部的に風が当たることがなく、室内空間の快適な空調が行える。
前記天井空調装置において、天井裏空間に、下面が開口した複数の機能チャンバを設け、これらの各機能チャンバに除湿機器、冷暖房機器、および空気清浄機の少なくとも一つを収容し、吹出口を各機能チャンバに開口させ、各機能チャンバの下面開口を通気性の天井膜で覆う。
この構成によれば、室内の場所ごとに、選択的に除湿、空調、空気清浄を行うことができ、またこれらの機能を適宜組み合わせることができる。
前記機能チャンバは、いずれかのものを空気の吸引口が開口したものとしても良い。
このように吸引口を設けることにより、複数の機能チャンバ間で空気を循環させることができ、空気の循環流路を自在に設定できる。
前記天井空調装置において、機能チャンバの下面開口を覆う天井膜は、空気の他に、熱および水蒸気の両方または片方を透過可能な材質とする。
このように天気膜の材質を各種の選択透過機能を有する制御膜とすることにより、空気の循環により、換気と並行して除湿や冷暖房なども行うことができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
この発明の基礎となる天井空調装置の提案例を図1に基づいて説明する。
居住空間1は、建物Bに設けられた一室を示し、隣接する部屋とは壁40で天井裏空間2まで仕切ってある。前記居住空間1は、天井部に野縁5を下地として通気性の天井膜4を張り、天井膜4で天井裏空間2と室内空間3とに仕切ってある。天井膜4には各種材質のクロス、例えば織布,不織布等が採用されるが、空気の他に熱や水蒸気を適度な透過度で透過可能な選択透過機能を有する材質のものが好ましい。また、前記天井膜4として使用する不織布として、熱収縮繊維や、難燃ポリエステル、抵菌繊維、遠赤外線セラミック入り繊維、防臭繊維等の機能不織布等の複合材も好ましい。後述の各実施形態においても同様の天井膜が採用される。天井裏空間2には複数本の空調ダクト6が配管され、空調ダクト6の吹出口6aが天井裏空間2内に開口している。天井裏空間2は、吹出口6aから吹き出された空気が全体に流れるように、全体を無仕切の空間としてある。空調ダクト6の始端は、居住空間1外に設置された空調機7に接続してある。空調機7は、例えば多室に分岐して温度調整空気を供給するものであり、ヒートポンプ式のもの等が使用される。
【0006】
上記構成の作用を説明する。
空調機7により加熱・冷却されて得られる温度調整空気、つまり冷暖気は、空調ダクト6の吹出口6aから吹き出され天井裏空間2の全体に行きわたる。これと並行して、天井裏空間2と室内空間3との間では、天井裏空間2での強制的な空気移動に誘引されて、通気抵抗を有する天井膜4を介して空気の透過が行われる。これにより、天井裏空間2から室内空間3への冷暖気の吹き出しが緩やかに行われる。そのため、局部的に冷暖気が当たることがなく、室内空間3の快適な換気および均一な冷暖房が行われる。空調ダクト6は、空調機7に接続する代わりに、単に換気を行うファン等と接続しても良い。
この天井空調装置は、通気、透湿、放射(輻射)等を制御できる機能のある選択透過機能を持った天井膜4で天井を覆うことによって、天井懐部分すなわち天井裏空間2の全体を一種のチャンバー(仕切空間)構造にして、チャンバーと室内空間3の間で空気の呼吸動作を作り出し、非積極的な換気を実現するものである。ここで言う「非積極的な」とは、室内空間3内に居る一般の居住者が室内環境を意識することなく過ごせるベース環境を作り出すことを言う。もし、不快に感じた人は、自分の快適域に応じて調整すれば良い。
【0007】
図2(A)〜(C)は、天井空調装置の第2の参考提案例を示す。この天井空調装置では、第1の実施形態における天井膜4を、図2(B)のように方形の外周フレーム8の下面に張って膜張り天井パネル9とし、この天井パネル9を図2(A)のように吊り具10で支持することにより、天井裏空間2と室内空間3を天井膜4で仕切ったものである。その他の構成は上記提案例と同様である。
【0008】
膜張り天井パネル9を構成する外周フレーム8は、図2(B)に示すように外周面が係合溝8aとなる断面コ字状の軽鉄またはアルミ等の金属フレームからなる。吊り具10は、図2(C)に示すようにH形鋼からなる上階床梁11の下フランジ11aのボルト挿通孔(図示せず)に高さ調整ナット13で吊られた吊りボルト12と、この吊りボルト12の下側頭部に係止させた断面逆U字状のパネル係止バー14とからなる。前記パネル係止バー14に、前記外周フレーム8の係合溝8aを係合させることにより、膜張り天井パネル9が、上階床梁11の下に支持される。15は床パネルである。なお、吊りボルト12は、梁11に直接に取付ける代わりに、梁11に設けた下地桟(図示せず)等に取付けても良い。
【0009】
この天井空調装置の場合には、膜張り天井パネル9を吊り具10に係合させて支持することにより、天井裏空間2と室内空間3とを天井膜4で仕切った状態に容易に施工でき、天井裏空間2での空調ダクト6のメンテナンス等も容易に行うことができる。
【0010】
図3(A)〜(C)は、天井空調装置の第3の参考提案例を示す。この天井空調装置では、図2に示す第2の実施形態における膜張り天井パネル9に代えて、図3(B)に示す天井パネル19を用いたものである。この天井パネル19は、図2(B)に示す外周フレーム8の下面に、多孔板20を取付けて構成される。その他の構成は第2の参考提案例の場合と同様である。
【0011】
この天井空調装置の場合は、天井面材として多孔板20を用いるので、天井面材の弛み等が生じることがなく、施工が容易である。多孔板20は、天井パネル19とせずに、図1の例の天井膜4の代わりに野縁等の天井下地材に直接に取付けるようにしても良い。
【0012】
図4および図5は、この発明の天井空調装置の一実施形態を示す。この天井空調装置では、図4に示すように、天井裏空間2に、下面が開口した複数の機能チャンバ21が設けられる。空調ダクト6は給気用と排気用とに分けられ、H形鋼からなる上階床梁11上に配管される。なお、隣合う機能チャンバ21間の間隔を大きくとり、その間に空調ダクト6を配置しても良い。給気用空調ダクト6Aから分岐する吹出口6aは選択した一部の機能チャンバ21Aに開口させてあり、排気用空調ダクト6Bから分岐する吸込口6bも別の一部の機能チャンバ21Bに開口させてある。
【0013】
前記各機能チャンバ21,21A,21Bは、前記上階床梁11上に掛け渡された支持桟23に吊りボルト22を介して支持され、機能チャンバ21の下面開口は通気性のクロスからなる天井膜24で覆われている。天井膜24は、これに代えて図3(B)に示すような多孔板20としてもよい。これにより、天井裏空間2と室内空間3とは、前記天井膜24によって仕切られる。天井面のうち、前記機能チャンバ21,21A,21Bの配置部を除く部分は通常の天井パネル25で覆われる。前記各機能チャンバ21,21A,21Bには、除湿機器,冷暖房機器,空気清浄機などの機能ユニット26の少なくとも一つが収容される。
【0014】
図5(A),(B)は、前記機能ユニット26として冷暖房機器を収容した機能チャンバ21の縦断面図および下面図を示す。この図では、前記天井膜24は省略してある。この場合、前記冷暖房機器として、セラミックヒータを用いている。このセラミックヒータは、導電性のセラミック素材をメッシュ状に押し出し成形したものであり、電圧制御で加熱温度を自由に可変設定できる。給気用空調ダクト6Aの吹出口6aが開口する機能チャンバ21Aでは、セラミックヒータのメッシュの隙間を通過する空気が、加熱され暖気となって機能チャンバ21Aの下面開口から、前記天井膜24を介して室内空間2に緩やかに吹き出す。
【0015】
この天井空調装置の場合は、給気用空調ダクト6Aの吹出口6aから機能チャンバ21内に吹き出された空気が、機能チャンバ21A内に機能ユニット26として収容される冷暖房機器で加熱され、その加熱された暖気が機能チャンバ21Aからさらに天井膜24を介して室内空間3に緩やかに吹き出す。また室内空間3の空気は、別の機能チャンバ21Bから空調ダクト6Bの吸引口6bを経て排気されるので、室内空間3で暖気が緩やかに循環すると共に、換気も行われる。また、各機能チャンバ21から、給気側の機能チャンバ21Aと排気側の機能チャンバ21Bとを選択的に設定することにより、室内空間3における暖気の循環経路を、室内の生活領域に合わせて切換え設定できる。なお、排気側となる機能チャンバ21B内の冷暖房機器は作動させなくてもよい。また、機能チャンバ21A,21B内に機能ユニット26として除湿機器や空気清浄機を合わせて収容した場合は、前記空気の循環と並行して空気の除湿処理や清浄処理を同時に行うことができる。
【0018】
【発明の効果】
この発明の天井空調装置は、室内空間と天井裏空間とを通気性の天井膜で仕切り、天井裏空間に空気の吹出口を設けたため、天井膜の通気抵抗のため、緩やかな空気の吹き出しが行われ、そのため室内空間の快適な空調が行える。
前記天井空調装置において、天井裏空間に、下面が開口した複数の機能チャンバを設け、これらの各機能チャンバに除湿機器、冷暖房機器、および空気清浄機の少なくとも一つを収容し、吹出口を各機能チャンバに開口させ、各機能チャンバの下面開口を通気性の天井膜で覆ったため、室内の場所ごとに、選択的に除湿、空調、空気清浄を行うことができる。
前記機能チャンバのいずれかに、空気の吸引口を開口させた場合には、複数の機能チャンバ間で空気を循環させることができ、空気の循環流路を自在に選択設定できる。
前記天井空調装置において、機能チャンバの下面開口を覆う天井膜を、空気の他に、熱および水蒸気の両方または片方を透過可能な材質としたため、空気の循環により、換気と並行して除湿、冷暖房なども行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基礎となる提案例に係る天井空調装置の縦断面図である。
【図2】(A)は第2の参考提案例に係る天井空調装置の縦断面図、(B)は同装置の天井パネルの斜視図、(C)は同パネルの支持構造の破断正面図である。
【図3】(A)は第3の参考提案例に係る天井空調装置の縦断面図、(B)は同装置の天井パネルの斜視図、(C)は同パネルの支持構造の破断正面図である。
【図4】この発明の一実施形態に係る天井空調装置の縦断面図である。
【図5】(A),(B)は同装置での機能チャンバの縦断面図および下面図である。
【符号の説明】
2…天井裏空間、3…室内空間、4,24…天井膜、6a…吹出口、7…空調機、20,30…多孔板、21,21A,21B…機能チャンバ、26…機能ユニット(除湿機器、冷暖房機器、空気清浄機)
Claims (2)
- 室内空間と天井裏空間とを通気性の天井膜で仕切り、天井裏空間に空気の吹出口を設け、天井裏空間に、下面が開口した複数の機能チャンバを設け、前記各機能チャンバに除湿機器、冷暖房機器、および空気清浄機の少なくとも一つを収容し、前記吹出口を前記各機能チャンバに開口させ、各機能チャンバの下面開口を前記通気性の天井膜で覆い、天井膜を、空気の他に、熱および水蒸気の両方または片方を透過可能な材質とした天井空調装置。
- 前記機能チャンバのいずれかに、空気の吸引口を開口させた請求項1記載の天井空調装置。
Priority Applications (1)
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JP35252395A JP3555049B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 天井空調装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35252395A JP3555049B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 天井空調装置 |
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JPH09178262A JPH09178262A (ja) | 1997-07-11 |
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JP35252395A Expired - Fee Related JP3555049B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 天井空調装置 |
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JP5462581B2 (ja) * | 2009-10-16 | 2014-04-02 | 清水建設株式会社 | 天吊型空気調和設備の施工方法およびこれに用いる空調ダクト装置 |
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1995
- 1995-12-27 JP JP35252395A patent/JP3555049B2/ja not_active Expired - Fee Related
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