JP3292279B2 - 4行程内燃機関用膜型気化器 - Google Patents

4行程内燃機関用膜型気化器

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JP3292279B2
JP3292279B2 JP34485695A JP34485695A JP3292279B2 JP 3292279 B2 JP3292279 B2 JP 3292279B2 JP 34485695 A JP34485695 A JP 34485695A JP 34485695 A JP34485695 A JP 34485695A JP 3292279 B2 JP3292279 B2 JP 3292279B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は刈払い機、動力鋸、
動力噴霧機などの携帯作業機に搭載される4行程内燃機
関用膜型気化器、特に機関のアイドル運転や低負荷運転
で膜型燃料ポンプの吐出圧が過剰に高くなるのを抑える
ようにした4行程内燃機関用膜型気化器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯作業機には小形・軽量・高出
力で、低振動、全方向の持続運転が可能な2行程機関が
搭載されているが、近年、上述の携帯作業機にも排ガス
規制が実施されるようになり、より清浄な排ガスが要求
されるようになつた。将来はさらに厳しい排ガス規制の
実施が予測される。将来の排ガス規制を満たすために
は、実開平5−19555号公報などに開示されるよう
に、2行程機関よりも排ガスが清浄な4行程機関を携帯
作業機に搭載することが検討されている。
【0003】ところで、機関の全方向の運転が可能な膜
型気化器は、機関の下部に配設した燃料槽から気化器と
一体の膜型燃料ポンプにより燃料を吸引し、気化器の定
圧燃料室へ圧送し、定圧燃料室を区画する膜と流入弁に
より定圧燃料室の燃料圧をほぼ一定に保ち、機関のいか
なる姿勢変化に対しても適正な燃料と空気との混合気を
機関へ供給することができる。
【0004】従来の2行程機関の膜型気化器では、膜型
燃料ポンプは薄いゴムまたは合成樹脂製薄板により作動
室とポンプ室とを区画され、2行程機関のクランク室の
脈動圧を作動室へ導入して膜を振動させている。2行程
機関のクランク室の脈動圧は、絞り弁がアイドル位置に
ある時は弱く、絞り弁の開度が大きくなるにつれて強く
なるので、膜型燃料ポンプの吐出圧も絞り弁の開度にほ
ぼ比例して高くなる。したがつて、燃料消費量が少ない
アイドル運転では膜型燃料ポンプの吐出圧は低く、燃料
消費量が多い絞り弁の全開運転では膜型燃料ポンプの吐
出圧は高くなり、膜型燃料ポンプの吐出圧ないし吐出量
は機関の燃料消費量とほぼ釣り合つている。
【0005】一方、4行程機関のクランク室には機関の
各部を潤滑する油が充填され、かつクランク室は呼気栓
(ブリーザ)により大気に開放されているので、クラン
ク室の内圧は2行程機関のようには変動しない。4行程
機関のクランク室の内圧は膜型燃料ポンプの駆動源に利
用することができないので、図5に示すように、膜型燃
料ポンプ11の作動室8にばね8aを収容し、作動室8
へ吸気通路16の吸気負圧を導入するのが一般的であ
る。4行程機関では吸気行程で吸気通路16に、2行程
機関よりも強い負圧が発生する。膜型燃料ポンプ11の
膜10は機関の吸気行程でばね8aの力に抗して往動さ
れて燃料をポンプ室9へ吸い込み、機関の他の行程でば
ね8aの力により復動されてポンプ室9から燃料を吐き
出す。
【0006】ところが、上述した4行程機関の吸気負圧
により駆動される膜型燃料ポンプでは、図4に線A11 で
示すように、機関のアイドル運転では吸気負圧(ポンプ
作動室8の平均駆動圧)が最も強く、したがつて、線A2
1 で示すように、膜型燃料ポンプの平均吐出圧が高く、
機関の高速運転では絞り弁の開度が大きくなるにつれて
吸気負圧が弱くなり、膜型燃料ポンプの平均吐出圧が低
くなるという特性を示すので、次のような不具合があ
る。すなわち、燃料消費量が少ない機関のアイドル運転
で、膜型燃料ポンプの吐出圧が高くなりすぎ、膜や逆止
弁が過剰に変形されて耐久性が損われる。機関のアイド
ル運転で微量の燃料が定圧燃料室から吸気通路へ流れる
時、燃料に作用する圧力変化が大きいことから、針弁型
の流入弁付近で燃料蒸気(ベーパ)が発生しやすくな
る。特に大きな圧力変化に伴つて流入弁と弁座との隙間
が狭くなり、異物が詰まりやすくなり、異物が詰まると
オーバーフローが起こりやすい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
問題に鑑み、吸気管の吸気負圧を利用する膜型燃料ポン
プの吐出圧が、機関の低負荷運転で過剰に高くなるのを
防止するようにした4行程内燃機関用膜型気化器を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成は燃料槽から燃料を吸引し定圧燃料室
へ圧送する膜型燃料ポンプの駆動力に吸気管の負圧を利
用する、携帯作業機に搭載される4行程内燃機関用膜型
気化器において、前記膜型燃料ポンプの作動室に、吸気
通路の絞り弁よりも下流側部分に開口する第1の通路
と、吸気通路の絞り弁よりも上流側部分に開口する第2
の通路とを接続し、第1の通路の通路面積を第2の通路
の通路面積よりも狭くしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では膜型燃料ポンプの駆動
部つまり作動室に作用する吸気負圧を調整するために、
作動室を吸気通路の蝶型絞り弁よりも下流側部分だけで
なく、絞り弁の上流側部分にも連通させる。つまり燃料
消費量が少い機関のアイドル運転ないし低負荷運転で、
吸気通路の絞り弁よりも上流側部分の吸気圧を膜型燃料
ポンプの作動室へ導入し、膜型燃料ポンプの吐出圧が過
剰に上昇するのを抑え、機関の低速運転から高速運転ま
で膜型燃料ポンプの吐出圧をほぼ一定に保つ。
【0010】ロータリ型または摺動ピストン型の絞り弁
を備えた膜型気化器の場合は、膜型燃料ポンプの作動室
に作用する吸気負圧を、吸気通路の適当な部分の負圧と
吸気通路の絞り弁よりも上流側部分または下流側部分の
吸気負圧との組合せにより加減し、適正な吐出圧を得る
ようにする。
【0011】
【実施例】図1は本発明に係る蝶型の絞り弁を備えた膜
型気化器の側面断面図である。気化器の本体15はベン
チユリ部16aを有する吸気通路16を有し、吸気通路
16の上流側端壁15aに空気清浄器を結合され、下流
側端壁15bはガスケツト62、断熱管63を介し、機
関の吸気ポートへ結合される。吸気通路16の上流側に
軸4によりチヨーク弁5が、下流側に軸17aにより絞
り弁17がそれぞれ回動可能に配設される。
【0012】本体15の上壁部には膜10を挟んでカバ
ー14を結合して膜型燃料ポンプ11が構成される。膜
10の上側に区画される作動室8に、吸気通路16の絞
り弁17よりも下流側部分に開口する第1の通路61
と、吸気通路16の絞り弁17よりも上流側部分に開口
する第2の通路60とが接続される。第1の通路61の
通路面積を第2の通路60の通路面積よりも狭くするた
めに、通路61の途中に絞り61bが嵌合される。膜1
0の下側に区画されるポンプ室9は通路12a、逆止弁
12、通路13、管38を経て燃料槽37へ連通され
る。また、ポンプ室9は通路7a、逆止弁7、ストレー
ナ6、通路3、流入弁2を経て定圧燃料室25へ連通さ
れる。
【0013】定圧燃料供給機構Aの定圧燃料室25は本
体15の下壁部にカバー31と一緒に結合した膜29の
上側に区画され、膜29の下側には大気室30を区画さ
れる。定圧燃料室25に支軸27により回動可能に支持
したレバー28は、左端を流入弁2に係合され、右端を
膜29に係合される。レバー28はばね24の力により
時計方向へ回転付勢され、流入弁2は通路3を閉鎖す
る。定圧燃料室25の燃料は逆止弁34、室25A、低
速燃料調整ニードル23により絞られる通路21a、低
速燃料室21、低速燃料噴孔20を経て吸気通路16へ
吸引される。
【0014】また、定圧燃料室25の燃料は逆止弁3
4、室25A、高速燃料調整ニードル22により絞られ
る通路18a、高速燃料室18、金網など多孔質の逆止
弁33、高速燃料噴孔19を経て吸気通路16へ吸引さ
れる。定圧燃料室25の燃料が少なくなると、大気圧を
受ける膜29がばね24の力に抗して押し上げられ、レ
バー28が反時計方向へ回動し、流入弁2が開いて膜型
燃料ポンプ11から燃料を補給される。室25Aは定圧
燃料室25の天壁中心に設けられ、室25Aの下端部に
逆止弁34を嵌挿される。低速燃料室21は定圧燃料室
25の天壁に設けられ、低速燃料室21の下端は栓26
により閉鎖される。
【0015】吸引式プライマポンプ41は機関の始動時
定圧燃料室25の燃料蒸気や空気を排除し、かつ燃料槽
37の燃料を定圧燃料室25へ充填するようになつてい
る。吸引式プライマポンプ41は本体46に入口44と
出口45を備え、出口45に茸型複合弁43の軸部を嵌
合し、茸型複合弁43の傘部により入口44を閉鎖し、
本体46に茸型複合弁43を覆うスポイド42を結合し
て構成される。茸型複合弁43の傘部は吸込弁としての
逆止弁43aを、茸型複合弁43の軸部は先端を押し潰
してなる吐出弁としての逆止弁43bをそれぞれ構成す
る。入口44は管35を経て定圧燃料室25へ連通さ
れ、出口45は管36を経て燃料槽37へ連通される。
【0016】機関の始動に先立つてスポイド42を繰り
返し押し潰すと、定圧燃料室25の燃料蒸気や空気は管
35、入口44、逆止弁43aを経てスポイド42の内
部へ吸引され、さらに逆止弁43b、出口45、管36
を経て燃料槽37へ排出される。定圧燃料室25に負圧
が作用すると、逆止弁34が閉じ、吸気通路16の空気
が定圧燃料室25へ吸引されるのを阻止する。同時に、
燃料槽37の燃料が管38、通路13、逆止弁12、通
路12a、ポンプ室9、逆止弁7、通路7a、ストレー
ナ6、通路3、流入弁2を経て定圧燃料室25へ吸引さ
れる。こうして、燃料が定圧燃料室25へ充填され、機
関の始動が可能になる。
【0017】機関のアイドル運転では、4行程機関の吸
気行程で、吸気通路16の吸気負圧が端部61aから絞
り61b、通路61を経て作動室8へ導入され、同時に
吸気通路16の吸気負圧が通路60を経て作動室8へ導
入されると、膜10がばね8aの力に抗して吸い上げら
れ、燃料槽37の燃料が管38、通路13、逆止弁1
2、通路12aを経てポンプ室9へ吸い込まれる。4行
程機関の他の行程で、膜10がばね8aの力により押し
下げられ、ポンプ室9の燃料が通路7a、逆止弁7、ス
トレーナ6、通路3、流入弁2を経て定圧燃料室25へ
吐き出される。
【0018】一方、絞り弁17に隣接する低速燃料噴孔
20に強い吸気負圧が作用するので、定圧燃料室25の
燃料は逆止弁34、室25A、通路21a、低速燃料室
21、低速燃料噴孔20を経て吸気通路16へ供給され
る。この時、ベンチユリ部16aから高速燃料噴孔19
へ作用する吸気負圧は弱く、多孔質板からなる逆止弁3
3は表面張力による薄い燃料膜を保持し、高速燃料噴孔
19から高速燃料室18への空気の逆流を阻止する。
【0019】機関の高速運転では、ベンチユリ部16a
の高速燃料噴孔19に作用する吸気負圧が強くなるにつ
れて、定圧燃料室25の燃料は逆止弁34、室25A、
通路18a、高速燃料室18、逆止弁33、高速燃料噴
孔19を経て吸気通路16へ供給される。多孔質の逆止
弁33の燃料膜は、高速燃料噴孔19に強い吸気負圧が
作用すると破れ、高速燃料室18から高速燃料噴孔19
への燃料の流れを許す。
【0020】本発明では膜型燃料ポンプ11の作動室8
に、吸気通路16の絞り弁17よりも下流側部分に開口
する狭い通路61を接続するとともに、吸気通路16の
絞り弁17よりも上流側部分に開口する通路60を接続
したから、図4に線B11 で示すように、機関のアイドル
運転での作動室8の平均駆動圧が抑えられ、機関の高速
運転では絞り弁17の開度が大きくなるにつれて吸気負
圧が次第に緩やかに強くなるという特性が得られる。図
4に線B21 で示すように、機関のアイドル運転での膜型
燃料ポンプ11の平均吐出圧が抑えられ、機関の高速運
転では絞り弁17の開度が大きくなるにつれて、膜型燃
料ポンプ11の平均吐出圧が次第に緩やかに強くなると
いう特性が得られる。
【0021】図1に示す実施例では、絞り61bを適当
に選択することにより、図4に線B12 で示すように、機
関のアイドル運転での作動室8の平均駆動圧が抑えら
れ、図4に線B22 で示すように、機関のアイドル運転で
の膜型燃料ポンプ11の平均吐出圧が抑えられる。
【0022】図2は回転ピストン型の絞り弁47を備え
た膜型気化器の側面断面図である。膜型気化器は気化器
本体15の円筒部57に、スロツトル孔47bを有する
ピストン型の絞り弁47が回動可能かつ上下移動可能に
嵌合される。絞り弁47の上端の軸部47aは円筒部5
7を閉鎖する蓋板53に支持され、かつ軸部47aに結
合した絞り弁レバー51の下面のカム面51aが、蓋板
53に支持したフオロア52にばね54の力により付勢
係合される。軸部47aに調整可能に螺合支持したニー
ドル弁55が絞り弁47のスロツトル孔47bへ突出さ
れ、かつ燃料ノズル管56へ嵌挿される。
【0023】絞り弁レバー51を回動すると、吸気通路
16に対するスロツトル孔47bの開度が変化し、同時
に絞り弁47と一緒にニードル弁55が上下移動し、燃
料ノズル管56の燃料噴孔56aの開口面積が加減され
る。燃料ノズル管56は円筒部57の底部中心に設けた
小径の通孔58に嵌合支持される。燃料ノズル管56は
固定ジエツト59、逆止弁66を経て定圧燃料供給機構
Aの定圧燃料室25へ連通可能とされる。
【0024】定圧燃料室25を備える定圧燃料供給機構
Aは、中間壁体49とカバー31との間に膜29を挟ん
で、定圧燃料室25と大気室30を区画される。定圧燃
料室25に支軸27によりレバー28が支持され、レバ
ー28の一端が膜29の突片にばね24により付勢され
る一方、レバー28の他端に支持した針弁型の流入弁2
が、膜型燃料ポンプ11の通路7aの端部に配設され
る。
【0025】定圧燃料室25は入口44、茸型複合弁4
3の周縁部に形成された逆止弁43a、プライマポンプ
41のスポイド42の内空部、茸型複合弁43の軸部に
形成された逆止弁43b、出口45、管36を経て燃料
槽37へ連通可能とされる。機関の始動時、プライマポ
ンプ41の操作により定圧燃料室25の空気が燃料槽3
7へ排除され、燃料槽37の燃料が管38、通路13、
逆止弁12、通路12a、逆止弁7、通路7a、流入弁
2を経て定圧燃料室25へ吸引される。
【0026】膜型燃料ポンプ11は気化器本体15と中
間壁体49の間に膜10を挟んで作動室8とポンプ室9
を区画される。膜型燃料ポンプ11は作動室8に、吸気
通路16の絞り弁47よりも下流側部分に開口する第1
の通路61と、吸気通路16の絞り弁47よりも上流側
部分に開口する第2の通路60とを接続される。第1の
通路61の通路面積を、第2の通路60の通路面積より
も狭くするために、通路61の途中に絞り61bが嵌合
される。ポンプ室9は通路12aに連通する一方、逆止
弁7を経て通路7aへ連通する。
【0027】膜10が吸気通路16の吸気負圧により上
下に振動すると、燃料槽37の燃料が管38、通路1
3、逆止弁12、通路12aを経てポンプ室9へ吸い込
まれ、さらにポンプ室9から逆止弁7、通路7a、流入
弁2を経て定圧燃料室25へ吐き出される。定圧燃料室
25に燃料が満されると、膜29が下降し、ばね24の
力を受けるレバー28により流入弁2が押し上げられ、
通路7aの端部が閉鎖される。こうして、定圧燃料室2
5に一定圧下の燃料が保留される。膜型燃料ポンプ11
の特性は図1に示すものと同様である。
【0028】図3に示す実施例は、膜型燃料ポンプ11
の作動室8に通路60を経て、絞り弁47を嵌合する円
筒部57の底部室65と、吸気通路16の絞り弁47よ
りも上流側部分とを接続したものである。底部室65へ
延びる通路の通路面積を、吸気通路16の絞り弁47よ
りも上流側部分へ延びる通路60の通路面積よりも狭く
するために、底部室65へ延びる通路に絞り64が嵌合
される。底部室65は円筒部57に対する絞り弁47の
嵌挿部の隙間を経て吸気通路16に連通する。図3に示
す膜型燃料ポンプ11の特性は図2に示すものと同様で
ある。
【0029】なお、本発明は吸気通路を横切るピストン
型の絞り弁が、軸方向に移動して空気量を加減すると同
時に、燃料調整針弁を駆動して燃料量を加減する膜型気
化器にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】本発明は膜型燃料ポンプの作動室に作用
する吸気負圧を、吸気通路の絞り弁よりも下流側部分の
他に、大気圧に近い絞り弁よりも上流側部分からも導入
することにより調整する。すなわち、膜型燃料ポンプの
作動室に、吸気通路の絞り弁よりも下流側部分と絞り弁
よりも上流側部分とにそれぞれ連通する通路を接続し、
後者の通路面積を小さくすることにより、機関のアイド
ル運転での膜型燃料ポンプの作動室に作用する吸気負圧
を弱くすることができる。これにより、機関のアイドル
ないし低速運転での膜型燃料ポンプの吐出圧の過剰な上
昇を抑えることができる。
【0031】一方、機関の高速運転では全開位置付近に
ある絞り弁の上流側部分の吸気負圧が強くなるので、膜
型燃料ポンプの吐出圧が低下することはなく、アイドル
運転での吐出圧よりも幾分高くなる。つまり、機関の要
求する燃料量に対応した膜型燃料ポンプの吐出圧が得ら
れる。
【0032】吸気通路の絞り弁よりも下流側部分と膜型
燃料ポンプの作動室とを結ぶ通路に絞りを備えることに
より、吸気通路の絞り弁よりも上流側部分から絞り弁よ
りも下流側部分へ洩れる吸気量は僅かなものであり、機
関のアイドル運転には殆ど影響しない。
【0033】膜型燃料ポンプの作動室が絞り弁の上流側
と下流側に連通しているので、膜型燃料ポンプが吸気負
圧の取入口よりも下側に配置される場合でも、作動室に
燃料が溜まることがなく、膜型燃料ポンプとして長期間
安定した動作が得られる。
【0034】膜型燃料ポンプの作動室に燃料が溜まらな
いので、長期間保管した場合に燃料ガソリンが劣化して
膜型燃料ポンプの膜を傷めることがない。
【0035】定圧燃料室に燃料蒸気が発生しにくいの
で、空燃比を薄く設定しても機関回転数の変動がなく、
急加減速時にも不具合はなくなるので、排ガスの清浄化
に一層貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蝶型絞り弁を備えた4行程内燃機
関用膜型気化器の側面断面図である。
【図2】本発明に係るロータリ型絞り弁を備えた4行程
内燃機関用膜型気化器の側面断面図である。
【図3】本発明の変更実施例に係るロータリ型絞り弁を
備えた4行程内燃機関用膜型気化器の側面断面図であ
る。
【図4】本発明に係る4行程内燃機関用膜型気化器の特
性を表す線図である。
【図5】従来の蝶型絞り弁を備えた4行程内燃機関用膜
型気化器の側面断面図である。
【符号の説明】
A:定圧燃料供給機構 2:流入弁 5:チヨーク弁
7:逆止弁 8:作動室 8a:ばね 9:ポンプ室 10:膜 11:膜型燃料
ポンプ 12:逆止弁 14:カバー 15:本体 16:吸気通路 17:絞
り弁 18:高速燃料室 19:高速燃料噴孔 20:
低速燃料噴孔 21:低速燃料室 22:高速燃料調整
ニードル 23:低速燃料調整ニードル 25:定圧燃
料室 25A:室 28:レバー 29:膜 30:大
気室 31:カバー 33,34:逆止弁 37:燃料
槽 41:プライマポンプ 43:茸型複合弁 43
a,43b:逆止弁 46:本体 47:絞り弁 47
b:スロツトル孔 49:中間壁体 51:絞り弁レバー 51a:カム面 52:フオロア
53:蓋板 55:ニードル 56:燃料ノズル管
56a:燃料噴孔 57:円筒部 59:固定ジエツト
60:通路 61:通路 62:ガスケツト 61
b:絞り 63:断熱管 64:絞り 65:底部室
66:逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料槽から燃料を吸引し定圧燃料室へ圧送
    する膜型燃料ポンプの駆動力に吸気管の負圧を利用す
    る、携帯作業機に搭載される4行程内燃機関用膜型気化
    器において、前記膜型燃料ポンプの作動室に、吸気通路
    の絞り弁よりも下流側部分に開口する第1の通路と、吸
    気通路の絞り弁よりも上流側部分に開口する第2の通路
    とを接続し、第1の通路の通路面積を第2の通路の通路
    面積よりも狭くしたことを特徴とする4行程内燃機関用
    膜型気化器。
  2. 【請求項2】燃料槽から燃料を吸引し定圧燃料室へ圧送
    する膜型燃料ポンプの駆動力に吸気管の負圧を利用す
    る、携帯作業機に搭載される4行程内燃機関用膜型気化
    器において、前記膜型燃料ポンプの作動室に、吸気通路
    のピストン型の絞り弁よりも下流側部分に開口する第1
    の通路と、前記絞り弁の下端部に開口する第2の通路と
    を接続し、第1の通路の通路面積を第2の通路の通路面
    積よりも狭くしたことを特徴とする4行程内燃機関用膜
    型気化器。
  3. 【請求項3】燃料槽から燃料を吸引し定圧燃料室へ圧送
    する膜型燃料ポンプの駆動力に吸気管の負圧を利用す
    る、携帯作業機に搭載される4行程内燃機関用膜型気化
    器において、前記膜型燃料ポンプの作動室に、吸気通路
    のピストン型の絞り弁の下端部に開口する第1の通路
    と、絞り弁よりも上流側部分に開口する第2の通路とを
    接続し、第1の通路の通路面積を第2の通路の通路面積
    よりも狭くしたことを特徴とする4行程内燃機関用膜型
    気化器。
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