JP3291752B2 - 回折格子シートの製造方法 - Google Patents

回折格子シートの製造方法

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JP3291752B2 JP06505792A JP6505792A JP3291752B2 JP 3291752 B2 JP3291752 B2 JP 3291752B2 JP 06505792 A JP06505792 A JP 06505792A JP 6505792 A JP6505792 A JP 6505792A JP 3291752 B2 JP3291752 B2 JP 3291752B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回折格子シートの製造
方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、押出成形機
から押し出された溶融状態の樹脂に、ホログラムスタン
パ等の回折格子スタンパを装着したロールを押しつけて
樹脂表面に回折格子をエンボスして得られる回折格子シ
ートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホログラムスタンパ等の回折格子スタン
パは薄い金属製のものであり、その製造工程の一例を以
下に説明する。
【0003】まず、レーザー光による二光束干渉など既
知の方法により、感光性樹脂上に干渉縞を凹凸形状で記
録する。次いで、前記凹凸表面にAu、Ag、Ni等を蒸着
し、これを電極としてNiメッキを行なって、厚さ数百μ
m程度のNiメッキ層を形成した後、剥離することにより
原版を得る。次いで、前記原版の表面に剥離処理を施
し、この原版を基にして、複数回Niメッキの形成・剥離
を繰り返すことによって、スタンパが得られる。
【0004】このスタンパを樹脂の押出成形機の冷却ロ
ールに装着し、押し出された溶融状態の樹脂に押しつけ
て回折格子シートを製造する方法は公知である(特開昭
62−191872号公報、特開昭62−192779
号公報)。この方法によれば、極めて高速度で能率良く
回折格子シートを製造することが可能である。
【0005】得られた回折格子シートは、その回折格子
形成面に金属蒸着膜や高屈折率透明材料の蒸着膜等の光
反射層を設けて、より明るい回折格子シートとすること
ができる。
【0006】しかしながら、この押出成形技術を利用し
た回折格子シートの製造方法に用いる樹脂の特性とし
て、回折格子スタンパの、約700〜1500本/mm、
深さ約0.1〜1.0μm程度の微細な凹凸パターンを
再現性良くエンボス加工するエンボス加工性が悪いと、
樹脂表面に形成されたレリーフ型回折格子の回折光が暗
くなってしまい、回折格子特有の虹色に光る装飾効果
や、ホログラムにあっては3次元情報を記録したことに
よるその立体感を損ね、見栄えの悪いものとなってしま
うという問題があった。
【0007】また、エンボス後、その表面に光反射層と
して金属蒸着膜を設ける場合、樹脂と金属との接着が弱
かったり、またこの接着を向上させるためのプライマー
コーティング、化学薬品処理等の湿式処理は、回折格子
の微細な凹凸を消失させるため行うことができず、さら
に樹脂表面にコロナ放電処理、グロー放電処理、オゾン
処理、プラズマ処理等の乾式の表面処理を行う方法で
は、接着性の経時劣化や、蒸着後に印刷等の後工程を行
った場合に接着性が劣化する恐れがあるという問題があ
った。
【0008】あるいは、回折格子を成形した樹脂シート
の表面に光沢がないと、蒸着による金属光沢が低く、見
方によっては白化したように見え、前述のような装飾効
果等を損なうといった問題があった。
【0009】さらに、回折格子シートに用いた樹脂の透
明性が低い場合、形成された回折格子が見えにくく、特
に回折格子シートが回折格子形成面とは反対側の面から
回折格子を見るような構成の場合に問題となった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、溶
融押出成形された樹脂に回折格子を押しつけて、レリー
フ型回折格子をエンボスする回折格子の製造方法におい
て、生産効率が格段に優れ、安価で、経済的であるだけ
でなく、極めて回折格子の装飾効果が高く、ホログラム
にあってはその立体感を損なうことがなく、また、金属
蒸着適性や押出加工適性等に優れた回折格子シートの製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、押出成形機からシート状に押し出された
溶融状態の樹脂、または押出成形機から基材シート上に
押し出された樹脂に回折格子スタンパを押しつけて、シ
ート成形または積層シート成形を行うと共に樹脂表面に
レリーフ回折格子をエンボスし、次いでエンボス表面に
光反射層を設けて成る回折格子シートの製造方法におい
て、この樹脂として、エンボス加工適性、金属接着性、
透明性、表面光沢等に優れたメルトフローレート(MF
R)が5〜12g/10minであって、メタクリル酸
含有量が9〜12重量%であるエチレン−メタクリル酸
共重合樹脂を用いたことを特徴とする回折格子シートの
製造方法を提供する。
【0012】以下、本発明の詳細を図面を参照して説明
する。図1は本発明にかかる回折格子シートの製造方法
を説明するための説明図である。本発明にかかる回折格
子シート10は、押出成形機1から押し出されたエチレ
ン−メタクリル酸共重合樹脂11aに回折格子スタンパ
を押圧することにより容易に形成することができる。
【0013】すなわち、図1において、1は押出成形機
本体、2はT−ダイ、3は冷却ロール、4はニップロー
ル、5は冷却ロール3の表面に装着された回折格子スタ
ンパ、11aは押し出された溶融状態のエチレン−メタ
クリル酸共重合樹脂、6は引き取りロール、7は巻き取
りロールをそれぞれ示す。
【0014】押出成形機1のT−ダイ2からシート状に
押し出されたエチレン−メタクリル酸共重合樹脂11a
を冷却ロール3とニップロール4の間で、シート成形す
ると同時に、冷却ロール3に装着された回折格子スタン
パ5を押圧して、エチレンーメタクリル酸共重合樹脂1
1aの表面に回折格子をエンボスする。得られた回折格
子シート10は、引き取りロール6を介して巻き取りロ
ール7に巻き取られる。
【0015】この結果、図2に示すような、表面にレリ
ーフ型回折格子を形成した樹脂シート11を連続的に得
ることができる。図3は、更にこの回折格子形成面に、
光反射層12を設けることにより、本発明に述べる回折
格子シート10の構成を示す説明図である。
【0016】本発明では次のようなことも可能である。
すなわち、図4に示すように、基材シート13上に押出
成形機1のT−ダイ2から押し出されたエチレン−メタ
クリル酸共重合樹脂11aを、表面に回折格子スタンパ
5を装着した冷却ロール3とニップロール4の間で押出
コーティングすることにより、表面に回折格子を形成し
た積層シートを連続的に得ることができる。以下、同様
に回折格子形成面に光反射層12を設けることにより、
図5に示すような回折格子形成シート20を得ることが
できる。
【0017】以上のように、本発明は樹脂シートの製造
方法を利用して、極めて効率的に、安価で、経済的であ
るだけでなく、樹脂としてエンボス加工性、金属接着
性、透明性、表面光沢等に優れたエチレン−メタクリル
酸共重合樹脂を用いることで、回折格子スタンパからの
エンボス再現性も良好で、極めて外観上優れた回折格子
シートの製造方法を提供するものであり、実用性の高い
ものである。
【0018】本発明に利用できる押出成形機1、T−ダ
イ2は特に制限はなく、エチレンーメタクリル酸共重合
樹脂は通常の樹脂シート成形用押出機にて押し出し加工
可能である。
【0019】本発明に述べる冷却ロール3に回折格子ス
タンパ5を装着させる方法としては、耐熱性の接着剤で
固定する方法、物理的にビス止めで固定する方法、磁石
を利用し固定する方法、真空吸着による固定する方法
等、いずれの方法でも可能である。
【0020】なお、スタンパ5は凹凸により回折格子を
形成した周知のスタンパで良く、ニッケル等の金属板か
ら成るスタンパが例示できる。また、回折格子は、ホロ
グラムであっても良い。
【0021】また、冷却ロール3は、回折格子をエンボ
スしたエチレン−メタクリル酸共重合樹脂11aを速や
かに冷却して、エンボスの消失と歪みを防ぐ機能を有す
る必要がある。例えば、冷却水を内部に循環する流路を
有する金属性のロールが使用できる。
【0022】ニップロール4は、溶融状態のエチレン−
メタクリル酸樹脂11aに十分な圧力で押圧するため
に、表面がウレタンまたはシリコン等の弾性体から成る
ロールが望ましい。
【0023】押出成形機より押し出され、深さ1μm以
下、700〜1500本/mmの凹凸で構成されている
レリーフ型回折格子を表面にエンボス成形するエチレン
−メタクリル酸共重合樹脂11aとしては、押し出しコ
ーティング用のものであれば使用可能であるが、特に、
エンボス加工適性、押し出し加工適性の点でMFRの高
いもの(MFR5〜12g/10min)が望ましく、
また金属接着性の点でメタクリル酸含有量が多いこと
(メタクリル酸含有量9〜12重量%)が望ましい。
【0024】更に、押し出し加工によって連続的に安定
した品質の高い回折格子シートを得るために、エチレン
−メタクリル酸共重合樹脂11aには添加剤を含有しな
いものが好ましい。添加剤が含まれていると、高温加工
により添加剤が蒸発し冷却ロール3に装着したスタンパ
5に付着して、成形された回折格子シート10の透明
性、表面光沢や、後工程である光反射層12を設ける際
の接着性を劣化させる原因になるためである。
【0025】また、本発明に用いる樹脂として、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋
した樹脂、すなわち、アイオノマー樹脂も使用可能であ
り、エチレンーメタクリル酸共重合樹脂と同等の性能を
示す。この押し出されたエチレン−メタクリル酸共重合
樹脂層11aの厚みは、透明性の点で1〜200μmが
最も好ましい。
【0026】光反射層12としては、金属蒸着膜や透明
材料による蒸着膜から構成することができる。この光反
射層12は、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂11a
の表面に形成された回折格子を、より明るいものとする
ために形成するものである。エチレン−メタクリル酸共
重合樹脂11aの特徴である金属接着性を活かすことを
考慮すれば、光反射層12として金属蒸着膜を用いるこ
とが望ましい。この金属としては、表面反射率の高いも
のが望ましく、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、錫
等およびこれらの金属を含む合金が使用できる。透明材
料としては、屈折率の高いものが望ましく、例えば、酸
化珪素、酸化チタン等が使用できる。この光反射層12
を設ける方法としては、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法等の方法により設けること
ができる。厚みは、100〜10000Åの範囲が適当
である。
【0027】また、光反射層12は、回折格子形成面に
密着して形成する必要があり、樹脂層11と光反射層1
2との間に他の物質が介在してはならない。本発明で
は、樹脂としてエチレン−メタクリル酸共重合樹脂11
を用いているため、光反射層12が樹脂11に強く密着
して形成される結果、この光反射層12は樹脂表面のエ
ンボスにしたがって凹凸に形成され、それ自体で反射型
回折格子を構成する。
【0028】図4に示した方法により、回折格子シート
10を製造する場合に必要となる基材シート13として
は、樹脂シート、紙、金属箔、もしくはこれらの積層材
料が使用できる。また、基材シート13は押出成形機か
ら押出成形されたエチレン−メタクリル酸共重合樹脂1
1aと積層するため、長尺のシートであることが望まし
い。
【0029】基材シート13として、金属箔、またはこ
れを用いた積層材料等を用いた場合、基材シート13自
体が光反射層としての働きを成す光反射性基材シート1
3aとすることが可能である。すなわち、金属箔に表面
反射率の高い金属を用い、さらに金属箔側に押出成形機
1から押し出されたエチレン−メタクリル酸共重合樹脂
11aを押出コーティングすることにより、シート成形
と回折格子形成、さらに光反射層積層を同時に行うこと
ができる。これにより、回折格子形成面に光反射層12
を新たに積層する必要がなくなり、一工程削減により効
率的かつ経済的に回折格子シート30の生産が可能とな
る。また、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂11は金
属接着性が良いので、光反射性基材シート13aとの接
着性を向上させるためのアンカーコート剤を塗布する必
要がない。図7は、このようにして成形された回折格子
シート30の断面図である。
【0030】基材シート13として用いる樹脂シートと
しては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、
ポリスチレン樹脂、セロファン等のシートが使用でき、
樹脂シート側から回折格子を見る構成(図6)と成った
場合でも対応可能であるように透明なものであることが
望ましい。
【0031】基材シート13として用いる紙質基材とし
ては、用途に応じて幅広い範囲での選択が可能である
が、基材の平滑性が悪い場合、回折格子のエンボス成形
性に影響を与える可能性があるため、コート紙、アート
紙、キャストコート紙等平滑性の良い紙の使用が望まし
い。
【0032】基材シート13として用いる金属箔として
は、任意であるが、光反射性基材シート13aとして用
いることを考慮すると、アルミニウム箔、金箔、銀箔、
銅箔等の表面反射率の高い金属箔が望ましい。
【0033】また、基材シート13として用いる積層基
材としては、上記金属箔と樹脂シートの積層材料、紙と
樹脂シートの積層材料や金属箔と紙との積層材料のいず
れもが使用でき、また、金属箔の代わりに上記金属箔と
同じ材質の金属薄膜を設けた樹脂シートあるいは紙質基
材を使用しても良い。
【0034】金属薄膜を設ける場合は、真空蒸着、スパ
ッタリング、イオンプレーティング等の方法によれば良
い。薄膜形成に先だって、樹脂シートあるいは紙質基材
にアンカーコート剤を塗布しても良い。薄膜は、100
〜10000Åの厚さが適当である。
【0035】なお、基材シート13は、任意の厚さでよ
いが、汎用性および樹脂シートの場合は透明性の点で、
通常10〜200μmがもっとも適当である。また、必
要に応じて、光反射性基材シート13aを除く他の基材
シート13にエチレン−メタクリル酸共重合樹脂11を
積層するに先立って、基材シート13の積層面側にアン
カーコート処理、コロナ放電処理等の表面活性化処理
や、または基材シート13の積層面側に予め、エチレン
−メタクリル酸共重合樹脂11と接着性の良いポリエチ
レンフィルムを押し出しコーティング、ドライラミネー
ション等の方法により施しても良い。
【0036】以下、本発明をさらにわかり易くするため
に実施例をもって説明する。
【0037】
【実施例】
<実施例1>図1に示した装置を用い、下記のエチレン
−メタクリル酸共重合体樹脂を、下記の加工条件にて押
し出しコーティングを行うと共に回折格子をエンボス
し、図2に示すようなシートを連続して得た。次いで、
この回折格子形成面にアルミニウム蒸着層を設け、光反
射層を得、図3に示すような回折格子シートを得た。
【0038】 (A)エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂 三井・デュポンポリケミカル株式会社製ニュクレルN−
0908C (メタクリル酸含有量 9wt%、MFR 8g/10
min)
【0039】(B)押出加工条件 (a)装置・・図1の装置。 (b)押出機・・φ=60mm、L/D=26 (c)ニップロール・・シリコンゴムロール(ゴム硬度
80度) (d)押出機の温度設定 (イ)シリンダー1温度・・180℃ (ロ)シリンダー2温度・・240℃ (ハ)シリンダー3温度・・300℃ (ニ)アダプター 温度・・305℃ (ホ)T−ダイ 温度・・305℃ (e)冷却ロール温度・・15℃ (f)押し出し厚み・・40μm (g)エアーギャップ・・90mm (h)ニップ圧(エアーゲージ圧)・・4kg/cm2
【0040】(C)光反射層 (a)材料・・アルミニウム (b)形成方法・・真空蒸着法 (c)厚み・・500Å
【0041】得られた回折格子シートは、美しく鮮明な
回折格子像と金属光沢を有すると共に、樹脂とアルミニ
ウム蒸着膜との接着性も高く、極めて装飾効果の高いも
のであった。
【0042】<実施例2>図4に示したような装置に
て、下記のエチレン−メタクリル酸共重合体の分子間を
金属イオンで架橋した樹脂(アイオノマー樹脂)、基材
シートを用いて、下記の加工条件にて押し出しコーティ
ングすると共に回折格子をエンボスし、次いで実施例1
同様、この回折格子形成面にアルミニウム蒸着層を設
け、光反射層を得、図5に示す回折格子シートを得た。
【0043】(A)エチレン−メタクリル酸共重合体樹
脂 三井・デュポンポリケミカル株式会社製アイオノマー樹
脂 ハイミラン1652 (金属イオン 亜鉛タイプ、MFR 5.0g/10m
in)
【0044】(B)基材シート アート紙 (坪量 84.9g/m2 、積層面にコロナ
放電処理を予め実施したもの)
【0045】(C)押出加工条件 (a)装置・・図5の装置。 (b)押出機・・φ=60mm、L/D=26 (c)ニップロール・・シリコンゴムロール(ゴム硬度
80度) (d)押出機の温度設定 (イ)シリンダー1温度・・180℃ (ロ)シリンダー2温度・・240℃ (ハ)シリンダー3温度・・300℃ (ニ)アダプター 温度・・305℃ (ホ)T−ダイ 温度・・305℃ (e)冷却ロール温度・・15℃ (f)押し出し厚み・・40μm (g)エアーギャップ・・90mm (h)ニップ圧(エアーゲージ圧)・・4kg/cm2
【0046】(D)光反射層 (a)材料・・アルミニウム (b)形成方法・・真空蒸着法 (c)厚み・・500Å
【0047】得られた回折格子シートは、実施例1同
様、美しく鮮明な回折格子像と金属光沢を有すると共
に、樹脂とアルミニウム蒸着膜との接着性も高く、極め
て装飾効果の高いものであった。
【0048】<実施例3>比較例として、図1に示した
装置において、押し出し加工樹脂を低密度ポリエチレン
(MFR 5.1g/10min)とし、下記の加工条
件にて、実施例1と同様にしてシート成形、回折格子形
成を行い、さらに同様にして光反射層を設け、図3に示
すような回折格子シートを得た。
【0049】(A)押出加工条件 (a)装置・・図1の装置。 (b)押出機・・φ=60mm、L/D=26 (c)ニップロール・・シリコンゴムロール(ゴム硬度
80度) (d)押出機の温度設定 (イ)シリンダー1温度・・180℃ (ロ)シリンダー2温度・・240℃ (ハ)シリンダー3温度・・310℃ (ニ)アダプター 温度・・330℃ (ホ)T−ダイ 温度・・330℃ (e)冷却ロール温度・・15℃ (f)押し出し厚み・・40μm (g)エアーギャップ・・90mm (h)ニップ圧(エアーゲージ圧)・・4kg/cm2
【0050】(C)光反射層 (a)材料・・アルミニウム (b)形成方法・・真空蒸着法 (c)厚み・・500Å
【0051】得られた回折格子シートは、実施例1およ
び2と比較して回折格子像が暗く、金属光沢も低く装飾
効果の劣るものとなった。また、樹脂とアルミニウム蒸
着膜との接着性も弱く、容易にアルミニウム蒸着膜が剥
離し、不満足な結果となった。
【0052】これらのエンボス加工性、アルミニウム蒸
着接着性、光沢性を比較評価した結果を表1に示す。
【0053】得られた回折格子シートの回折格子の成形
性(回折格子スタンパからのエンボス再現性)は、以下
の方法にて評価した。
【0054】・回折格子シートの回折格子の成形性 回折格子の成形性は、簡易的に回折効率によって評価を
行った。回折効率とは、回折格子において特定次数(こ
こでは1次)の回折光の強度と入射光との強度の比を百
分率で表したものであり、数値が高いほど成形性が良
い、すなわちスタンパからのエンボス再現性が良好であ
ることを示す。 回折効率(%)=(1次回折光の強度)÷(入射光の強
度)×100
【0055】今回、それぞれ得られた回折格子シートの
材質による差を一定とするため、回折格子形成面へ50
0Å の厚さにアルミニウムを蒸着したのち、その蒸着
面にHe−Neレーザーを照射し、回折してきた1次回
折光の強度と入射したレーザー光の強度を測定し、上記
式より成形性を判断した。回折効率の値は、評価に使用
した回折格子の形状により異なるが、今回用いた回折格
子の明るさを目視で評価した場合、約10%でもある程
度明るい回折格子像を見ることができるが、判断基準と
しては、約25%以上の回折効率が得られれば、ほぼ満
足のできるエンボス再現性であると判断した。
【0056】
【表1】
【0057】以上の実施例から、本発明の効果が非常に
大きいことは明かである。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、樹
脂シートの成形とレリーフ型回折格子の形成が同時に行
うことにより、回折格子シートを効率的に、安価で、経
済的に得られるばかりでなく、回折格子形成樹脂として
エチレン−メタクリル酸共重合樹脂を用いたことによ
り、装飾効果に優れたより明るい回折格子像が得られ、
かつ金属蒸着適性が良好なため、金属反射層との接着性
や金属光沢等に優れた回折格子を製造することが可能で
ある。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回折格子シートの製造装置の説明図。
【図2】図1に示す製造装置により製造された回折格子
シートの断面図。
【図3】図2に示したシートの回折格子形成面に光反射
層を設けた、本発明の回折格子シートの断面図。
【図4】本発明の他の回折格子シートの製造装置の説明
図。
【図5】図4に示す製造装置により製造され光反射層を
設けた、本発明の回折格子シートの断面図。
【図6】図5に示した回折格子シートを利用したステッ
カーを示す断面図。
【図7】図4に示す製造方法により製造された、本発明
の回折格子シートの断面図。
【符号の説明】
1…押出機本体 2…T−ダイ 3…冷却ロール 4…ニップロール 5…回折格子スタンパ 6…引き取りロール 7…巻き取りロール 10,20,30…回折格子シート 11…エチレン−メタクリル酸共重合樹脂 11a…溶融押出しされたエチレン−メタクリル酸共重
合樹脂 12…光反射層 13…基材シート 13a…光反射性基材シート 14…感圧接着剤層 15…離型紙
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 5/18 G02B 5/18 G03H 1/18 G03H 1/18 // B29K 55:00 B29K 55:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出成形機から溶融状態のメルトフローレ
    ート(MFR)が5〜12g/10minであって、メ
    タクリル酸含有量が9〜12重量%であるエチレン−メ
    タクリル酸共重合樹脂を押し出すとともに、または押出
    成形機から溶融状態の前記エチレン−メタクリル酸共重
    合樹脂を基材シート上に押し出しコーティングするとと
    もに、表面に回折格子スタンパを装着したロールにて、
    前記溶融状態のエチレン−メタクリル酸共重合樹脂に押
    しつけて、樹脂表面にレリーフ回折格子をエンボスし、
    次いでエンボス表面に金属蒸着光反射層を設けて成る回
    折格子シートの製造方法。
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