JP3289120B2 - 人体検知装置 - Google Patents

人体検知装置

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JP3289120B2
JP3289120B2 JP07592294A JP7592294A JP3289120B2 JP 3289120 B2 JP3289120 B2 JP 3289120B2 JP 07592294 A JP07592294 A JP 07592294A JP 7592294 A JP7592294 A JP 7592294A JP 3289120 B2 JP3289120 B2 JP 3289120B2
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慎司 桐畑
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B20/00Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps
    • Y02B20/40Control techniques providing energy savings, e.g. smart controller or presence detection

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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体から発せられる赤
外線を検知することにより人体の存在の旨を判断し、そ
れに応じて照明器具等の所望の機器をオン・オフ制御す
る如き用途に適用される人体検知装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の人体検知装置としては、例えば
赤外線検知素子として焦電素子を用いたタイプのものが
知られている。この焦電素子は、温度の変化分に対応し
たレベルの電気信号を出力するものであるから、検知領
域内を人体が通過する等、人体が動作している場合に
は、適切な人体検知が可能である。ところが、人体が検
知領域内で動作せず、静止した場合、或いはその動作量
が少ない場合には、もはや人体動作に原因する温度変化
を検知することが困難となる。従って、かかる場合には
検知領域内に人体が存在するにも拘わらず、照明器具等
の制御対象機器が不当にオフとなってしまうという不具
合があった。
【0003】そこで、従来では、上記のような焦電素子
タイプの赤外線検知素子を用いず、例えばサーモパイ
ル、サーミスタ、ポロメータ等の所謂DC出力特性を有
する赤外線検知素子を用いることにより、静止した人体
の検知を行うことも試みられている。これは、図10に
示すように、赤外線検知素子2eで赤外線受光がなされ
ることによって出力されて増幅部80で増幅させた電気
信号を、基準電圧部82で発生された基準電圧値と比較
部81で比較させる方法である。基準電圧部82は、赤
外線検知素子2eが検知領域の背景部分からの赤外線受
光によって出力する電気信号に相当する基準電圧値が出
力されるように設定されており、赤外線検知素子2eか
ら出力される電気信号のレベルが基準電圧レベルよりも
一定量以上高ければ、人体が存在するものと判断するよ
うに構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、基準電圧部82から出力される基準電圧
が所定の一定値に固定して設定されているため、検知領
域の背景温度が変化する等の事態が発生すると、もはや
人体の有無を正確に判断することができなくなってい
た。即ち、従来では、例えば検知領域の背景温度が何ら
かの原因で上昇してしまうと、検知領域内に人体が存在
しない場合であっても赤外線検知素子2eから出力され
る信号の出力値が大きくなり、人体が存在するものと過
誤判断される事態が発生していた。また逆に、人体が検
知領域内に存在する場合であっても、この人体が検知領
域内で移動して赤外線検知素子2eへの入射エネルギー
量が大きく変動する等の事態が生じると、人体が不存在
であると過誤判断してしまうような場合もあった。この
ように、従来では、人体検知判断の正確性に欠け、その
信頼性が非常に低いものとなっていた。
【0005】本発明は上記の点に鑑みて提案されたもの
で、検知領域の温度が変化したり、或いは検知領域内で
人体が静止するような場合であっても、人体の存在の有
無を正確に判断できるようにすることを、その目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案された請求項1に記載の本発明に係る人体検知装
置は、複数の検知ビームが存在する一定の検知領域を形
成するための集光レンズと、この集光レンズを介して集
光される赤外線を受光するための赤外線用受光面を複数
有し且つこれら各赤外線用受光面での赤外線受光量に応
じたレベルの電気信号を出力する赤外線検知素子とを備
えた人体検知装置であって、前記赤外線検知素子の複数
の赤外線用受光面から出力される正・負2種類の電気信
号のレベルの差に対応する差動信号の出力を行う差動信
号出力手段と、前記検知領域からの赤外線受光がなされ
ないように設けられて赤外線検知素子の周囲温度に相当
するレベルの電気信号を出力する温度補償用受光面と、
この温度補償用受光面から出力される電気信号の値を前
記赤外線検知素子の複数の赤外線用受光面から出力され
る電気信号の加算値から減じることにより温度補償され
た加算信号の出力を行う加算信号出力手段と、前記差動
信号出力手段から出力される差動信号の出力レベルが予
め設定された所定の閾値を超えることにより人体検知の
旨と判断したときには、その判断の都度人体検知信号を
予め設定された第1のオフディレイタイムだけ継続して
出力させると共に、この第1のオフディレイタイム内に
前記加算信号の出力レベルが人体検知信号を出力する前
の加算信号の出力レベルよりも所定レベル以上高くなっ
ているときには、予め設定された第2のオフディレイタ
イムだけ人体検知信号の出力をなおも延長して継続させ
るように制御する制御手段とを具備している。
【0007】請求項2に記載の本発明に係る人体検知装
置は、上記請求項1の構成において、前記差動信号出力
手段及び加算信号出力手段に代えて、赤外線検知素子の
各赤外線用受光面ごとに出力される電気信号と温度補償
用受光面から出力される電気信号に基づいて上記差動信
号の出力値と加算信号の出力値とを演算処理して算出す
る制御手段が具備されている。
【0008】
【作用】上記構成を特徴とする請求項1に記載の本発明
に係る人体検知装置では、先ず検知領域内に人体が進入
し、検知領域内の検知ビームが遮られた場合には、検知
ビームが遮られた赤外線用受光面から出力される電気信
号の値と検知ビームが遮られていない赤外線用受光面か
ら出力される電気信号の値との差が大きくなり、差動信
号出力手段から出力される差動信号の出力レベルが大き
くなる。そして、この差動信号の出力レベルが所定の閾
値を超え、制御手段が人体検知であると判断すると、こ
の時点で制御手段は人体検知信号の出力を開始する。即
ち、人体検知信号の出力開始はあくまでも差動信号の出
力レベルに左右され、加算信号の出力レベルの変化によ
って人体検知信号の出力が開始されることはない。従っ
て、検知領域内に人体が進入していないにも拘わらず、
検知領域の背景温度の変化等に原因して人体が存在する
ものと過誤判断されるようなことが回避される。
【0009】次いで、人体検知信号は、予め設定された
第1のオフディレイタイムだけ継続して出力されるが、
この間において検知領域内へ人体が存在している場合に
は、人体の存在分だけ赤外線検知素子による赤外線受光
量が増加し、加算信号出力手段から出力される加算信号
の出力レベルが一定レベル以上高くなる。そして、この
場合には、人体検知信号の出力時間が第2のオフディレ
イタイムだけ延長されて、継続して出力される。従っ
て、検知領域内へ進入してきた人体が検知領域内で静止
したような場合であっても、人体の存在によって赤外線
受光量が増加したと認められる限りは人体検知信号の出
力が適切に継続される。人体が静止することによって人
体検知信号の出力が直ちに停止されるようなことはな
い。
【0010】一方、前記加算信号は、温度補償用受光面
から出力される電気信号の値を前記赤外線検知素子の複
数の赤外線用受光面から出力される電気信号の加算値か
ら減じることにより得られるものであるから、検知領域
の背景の温度変化によってかかる加算信号の出力レベル
が変化することもない。従って、検知領域内に人体が存
在しないにも拘わらず、検知領域の背景の温度変化に原
因して人体が存在していると過誤判断されることもなく
なる。
【0011】請求項2に記載の本発明に係る人体検知装
置では、制御手段が、赤外線検知素子の各赤外線用受光
面ごとに出力される電気信号と温度補償用受光面から出
力される電気信号に基づいて差動信号の出力値と加算信
号の出力値とを演算処理して算出する。そして、この算
出された差動信号の値と加算信号の値に基づいて上記請
求項1の場合と同様な人体検知信号の出力処理を実行す
ることとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は、本発明に係る人体検知装置Kの
ハード構成の一例を示すブロック図である。この人体検
知装置Kは、集光レンズ1、赤外線検知素子2、赤外線
検知素子2より出力される電気信号から後述の差動信号
の出力を行う差動信号出力回路3、この差動信号出力回
路3から出力される信号中の不要周波数成分を除去する
帯域フィルタ回路4を具備している。またこれら以外と
して、赤外線検知素子2より出力される電気信号から後
述の加算信号の出力を行う加算信号出力回路5、本発明
に係る制御手段に相当するCPU等で構成された信号処
理部6、及び照明器具等の所望機器のオン・オフ制御を
行うためのリレー信号を出力する出力制御部7を具備し
ている。
【0013】上記のうち、集光レンズ1は、図2
(a)、(b)に示すようなドーム型のレンズであり、
その球面状の表面は例えば16分割されて計16個の赤
外線集光用のフレネルレンズアレ10・・が連設された
所謂フレネルレンズアレーとして構成されている。各フ
レネルレンズ10は、その材質として例えばポリエチレ
ン樹脂が適用され、またその厚みが例えば0.8〔mm〕
に一定化される等して、各レンズを透過する赤外線の減
衰を抑制している。これらの各フレネルレンズ10の焦
点距離は例えば14.5〔mm〕に設定されている。
【0014】赤外線検知素子2としては、例えば図3に
示すように四つの赤外線用受光面20(20a〜20
d)を備えた所謂4エレメントタイプのDC出力型赤外
線検知素子が適用される。このDC出力型としては、サ
ーモパイル、サーミスタ、又はポロメータタイプの赤外
線検知素子が該当する。各赤外線用受光面20は、検知
領域からの赤外線を視野窓22(ウィンドウ)を介して
受光し、その赤外線の受光量に応じた電圧レベルの電気
信号(赤外線検知信号)を個別に出力するものである。
即ち、各赤外線用受光面20で赤外線が受光されてその
温度が上昇すると、その温度上昇分に見合った電圧レベ
ルの電気信号が出力されるようになっている。各赤外線
用受光面20の具体的なサイズとしては、例えば1辺の
寸法Sが1.1〔mm〕、相互間寸法Saが1.5〔mm〕
に設定されている。
【0015】前記赤外線検知素子2の四つの赤外線用受
光面20の周囲には、計4つの温度補償用受光面21が
設けられている。これら4つの温度補償用受光面21は
視野窓22には対面しない位置に配され、検知領域から
の赤外線を受光しないように設けられている。これらの
温度補償用受光面21は、赤外線検知素子2の周囲温度
を検出するためのものである。
【0016】上記赤外線検知素子2や集光レンズ1の使
用により、本実施例に係る人体検知装置Kでは、図4
(a)、(b)に示すように、複数の検知ビームb(赤
外線用受光面20で赤外線検知できる光軸に相当)を一
定間隔で配した検知領域Aを得ることができる。この具
体例としては、床面からの高さHが2〔m〕の天井面に
人体検知装置Kを下向きに取付けた場合に、その床面に
形成される各検知ビームbの幅Sbを略20〔cm〕程
度とし、各検知ビームbの相互間距離もそれと略同等に
設定することができる。
【0017】また、図4(a)では、互いに隣り合う検
知ビームb、bの電気特性が『+』と『−』になって互
いに相違するように記載されているが、これは後述の差
動出力を得るときの検知ビームbの電気特性を示すもの
である。即ち、かかる状態では、人体が『+』の検知ビ
ームbを遮ると、その検知ビームbに対応する赤外線用
受光面20から正電圧の赤外線検知信号が出力され、
『−』の検知ビームbが遮られると、その検知ビームb
に対応する赤外線用受光面20から負電圧の赤外線検知
信号が出力される構成となっている。
【0018】差動信号出力回路3は、図5に示すよう
に、四つの赤外線用受光面20(20a〜20d)のう
ち、2つの赤外線用受光面20a、20cから出力され
る赤外線検知信号を『−』の電気特性とし、また他の2
つの赤外線用受光面20b、20dから出力される赤外
線検知信号を『+』の電気特性とした場合におけるこれ
ら正負の赤外線検知信号のレベルの差に相当する信号を
出力する差動回路30を具備している。そして、この差
動回路30から出力された信号は増幅部31で一定の増
幅率で増幅され、これが差動信号として出力される構成
となっている。
【0019】加算信号出力回路5は、図6に示すよう
に、二つの加算回路50、51と差動増幅部52とから
構成されている。ここで、一方の加算回路50は、四つ
の赤外線用受光面20から出力される赤外線検知信号の
全てを例えば『+』の電気特性とした場合におけるこれ
ら全ての赤外線検知信号の合計値に相当する信号を出力
する。これに対し、他方の加算回路51は、四つの温度
補償用受光面21から出力される電気信号の合計値に相
当する信号(周囲温度に相当するレベルの信号)を出力
する。差動増幅部52は、これら双方の加算回路50、
51から出力される信号レベルの差に相当する信号を出
力するものである。即ち、この加算信号出力回路5で
は、検知領域の背景の温度変化に原因して赤外線用受光
面20から出力される赤外線検知信号の出力レベルが変
化しても、かかる検知領域の背景の温度変化は温度補償
用受光面21で検出され、これが差し引かれるために、
差動増幅部52からは検知領域の背景の温度変化に左右
されない所謂温度補償された加算信号が出力されること
となる。
【0020】周囲温度を検出する手段としては、外付け
のサーミスタを用いるといったことも考えられるが、こ
のような手段では俊敏な温度に追従して的確な温度変化
を検出することができない。これに対して、本発明で採
用されている温度補償用受光面21を用いて周囲温度を
検出させる手段では、検知領域Aの温度変化に対して赤
外線用受光面20と同一速度で高速に反応させることが
でき、温度検出が的確に行える。
【0021】図1において、信号処理部6は、例えばC
PU等で構成されたもので、上記した差動信号出力回路
3からの差動出力と加算信号出力回路5からの加算出力
との双方に基づいて人体検知の有無を判断し、人体が存
在すると判断した場合に人体検知信号を出力制御部7へ
出力制御するものである。この信号処理部6では、差動
信号出力回路3からの差動出力の値(絶対値)が予め設
定された正又は負の閾値VTH1を超えたときに人体が存
在すると判断し、所定の人体検知信号を出力する。信号
処理部6は、この人体検知信号の出力に際しては、予め
設定された第1のオフディレイタイムT1だけ継続して
出力するように構成されている。この第1のオフディレ
イタイムT1は、差動出力の値が閾値VTH1を超える都
度リセットされ、その時点から新たに計時されるように
なっている。
【0022】また、信号処理部6は、前記第1のオフデ
ィレイタイムT1内に加算信号出力回路5から出力され
る加算出力レベルが人体検知信号を出力する前の加算出
力レベルよりも所定レベル以上高くなっているときに
は、予め設定された第2のオフディレイタイムT2だけ
人体検知信号の出力をなおも延長して継続させるように
制御すべく構成されている。
【0023】出力制御部7は、信号処理部6から人体検
知信号が出力されているときに限り、例えば照明器具に
対してこの照明器具をオンにするためのリレー出力を行
うように構成されている。
【0024】次に、上記構成の人体検知装置Kの使用
例、作用について説明する。先ず、図7の矢印a1に示
すように、人体Mが検知領域Aの外部から検知領域A内
に進入してくると、複数の検知ビームbが遮られること
により、人体から発せられる赤外線が赤外線検知素子2
の何れかの赤外線用受光面20で受光される。この場
合、人体からの赤外線受光を行った赤外線用受光面20
から出力される赤外線検知信号の出力値と赤外線受光を
行っていない赤外線用受光面から出力される赤外線検知
信号の出力値との差が大きくなるために、差動信号出力
回路3から出力される差動信号の出力レベルは高くな
る。その結果、図8(a)の矢印N1に示すように、こ
の差動出力は、所定の閾値VTH1を超える。そして、同
図(b)に示すように、差動出力値が閾値VTH1を超え
た時点で信号処理部6からは人体検知信号が出力され
る。この人体検知信号の出力は、少なくとも第1のオフ
ディレイタイムT1だけ継続してなされる。また、この
第1のオフディレイタイムT1が経過するまでの間に、
差動出力値が閾値VTH1を複数回にわたって超える事態
が生じると、その都度第1のオフディレイタイムT1が
更新され、新たにその計時が開始される。
【0025】次いで、検知領域A内に進入した人体M
が、図7の矢印a2に示す位置で静止してしまうと、図
8(a)の矢印N2に示すように差動出力値はもはや低
レベルとなり、この差動出力値は閾値VTH1を超えるこ
とはない。ところが、人体Mが検知領域A内に存在して
いれば、この人体Mから赤外線が発せられるために、加
算信号出力回路5から出力される加算出力値は人体Mが
検知領域A内に進入する前よりも高くなる。従って、こ
の場合には、図8(c)に示すように、加算出力の値は
所定の閾値VTH2を超えることとなる。すると、信号処
理部6は、人体検知信号の出力時間を上記第1のオフデ
ィレイタイムT1に加え、第2のオフディレイタイムT
2だけ延長させる。従って、人体Mが検知領域A内に存
在しているにも拘わらず照明器具が第1のオフディレイ
タイムT1の経過後直ちに消灯されるようなことはな
い。
【0026】尚、上記した加算出力は、検知領域Aの背
景の温度変化分が差し引かれて温度補償されたものであ
るから、検知領域A内の温度が人体Mの存在以外の理由
で上昇したとしても、これに原因してこの加算出力が所
定の閾値VTH2を超えることはない。従って、検知領域
A内に人体Mが存在しない場合において、検知領域Aの
背景温度が変化した場合に、これを人体検知として誤っ
て判断することも適切に回避される。
【0027】一方、上記のように人体Mが実際に検知領
域A内に存在している限りは、その後必ず人体Mが検知
領域A内で移動する筈である。従って、第2のオフディ
レイタイムT2がタイムアップになる前に、例えば図7
の矢印a3に示すように人体Mが移動すると、図8
(a)の矢印N3に示すように、差動出力の値が閾値V
TH1を再度超え、人体検知信号の出力がその時点から再
度第1のオフディレイタイムT1だけ延長されることと
なる。人体Mが検知領域Aの外部へ退出した後には、も
はや加算信号出力回路5から出力される加算出力値が閾
値VTH2を超えることはないから、この場合には前記第
1のオフディレイタイムT1がタイムアップとなった時
点で人体検知信号の出力が終了し、照明器具が消灯状態
となる。
【0028】尚、上記説明のうち、第2のオフディレイ
タイムT2を長くした場合には、静止した人体Mの検知
能力を向上させることができるが、環境変動に原因して
加算出力の値が変化する虞れがある。従って、第2のオ
フディレイタイムT2の決定に際しては、あまり長時間
にし過ぎないように配慮することが望まれ、人体の動作
状況や人体検知装置Kの使用環境等を考慮し、通常は数
分程度が好ましい。
【0029】他方、第1のオフディレイタイムT1を短
くした場合には、人体Mが検知領域Aから退出した後に
直ちに照明器具をオフにできる利点が得られるものの、
あまりこの時間を短くし過ぎると、この第1のオフディ
レイタイムT1内で加算出力に基づいた人体の有無を的
確に判断できなくなってしまう。従って、この第1のオ
フディレイタイムT1としては、やはり使用条件、周囲
の環境等を考慮して設定する必要があり、通常は例えば
数十秒から1分程度が望ましい。但し、第1のオフディ
レイタイムT1及び第2のオフディレイタイムT2の何
れにしても、本発明ではその時間の具体的な値は限定さ
れない。
【0030】また、上記実施例では、赤外線用受光面2
0と温度補償用受光面21を各々四つずつ備えた4エレ
メントタイプの赤外線検知素子2を用いた場合を一例と
して説明したが、本発明はこれに限定されない。例え
ば、図9に示すように、二つの赤外線用受光面20A、
20Aと、一つの温度補償用受光面21Aとを備えただ
けの赤外線検知素子2Aを用いてもよい。この場合であ
っても、差動信号出力部3Aからの差動出力が行え、ま
た加算信号出力部3Bから温度補償された加算出力を行
わせることができる。更に、本発明では、これとは逆
に、赤外線用受光面の数を上記実施例よりも更に増加さ
せて、検知領域内に更に多くの検知ビームを形成させる
ようにしてもよい。
【0031】更に、上記実施例では、赤外線検知素子に
差動信号出力回路や加算信号出力回路を接続し、差動出
力や加算出力を取り出しているが(請求項1に対応)、
請求項2に記載の本発明はこれに限定されない。即ち、
赤外線検知素子の各赤外線用受光面に対応して出力され
る電気信号(赤外線検知信号)をA/D変換させてから
そのままCPU等で構成された信号処理部に入力させ
て、この赤外線検知信号のレベルに基づいて信号処理部
のソフト処理によって差動出力と加算出力の値を算出
し、処理させるようにしても何ら構わない。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、請求
項1及び2に記載の本発明に係る人体検知装置によれ
ば、人体検知信号の出力開始は、赤外線検知素子の差動
出力レベルに基づいて判断されるために、検知領域内に
人体が進入していないにも拘わらず検知領域の背景温度
の変化等に原因して人体が存在するものと過誤判断され
るようなことが回避できる。また、検知領域内へ進入し
てきた人体が検知領域内で静止し、差動出力によって人
体の存在が判断できなくなった場合であっても、かかる
人体の存在は温度補償された加算信号の出力レベルによ
って適切に判断できることとなり、人体の動作の停止に
よって直ちに人体検知信号の出力が停止されたり、或い
は検知領域の背景部分の温度変化に反応して人体検知の
旨を過誤判断するようなこともなくなる。その結果、従
来に比較して、人体検知の判断をかなり正確に行え、そ
の信頼性を高めることができるという格別な効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る人体検知装置のハード構成の一例
を示すブロック図。
【図2】本発明に係る人体検知装置の集光レンズの一例
を示し、(a)は平面図、(b)はその断面図。
【図3】本発明に係る人体検知装置の赤外線検知素子の
一例を示す平面説明図。
【図4】本発明に係る人体検知装置で形成される検知領
域の一例を示し、(a)は平面説明図、(b)はその側
面図。
【図5】本発明に係る人体検知装置における赤外線検知
素子と差動信号出力回路との接続状態の一例を示す説明
図。
【図6】本発明に係る人体検知装置における赤外線検知
素子と加算信号出力回路との接続状態の一例を示す説明
図。
【図7】検知領域内に人体が進入する状態を示す説明
図。
【図8】本発明に係る人体検知装置の動作例を示すタイ
ムチャート。
【図9】本発明に係る人体検知装置の他の構成例を示す
要部説明図。
【図10】従来の人体検知装置の一例を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 集光レンズ 2,2A 赤外線検知素子 3 差動信号出力回路 5 加算信号出力回路 6 信号処理部 7 出力制御部 20(20a〜20d),20A 赤外線用受光面 21,21A 温度補償用受光面 b 検知ビーム A 検知領域 T1 第1のオフディレイタイム T2 第2のオフディレイタイム K 人体検知装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−104081(JP,A) 特開 平6−75057(JP,A) 特開 平3−293585(JP,A) 特開 平5−203762(JP,A) 実開 平4−98779(JP,U) 実開 平6−10883(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 8/12 H05B 37/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の検知ビームが存在する一定の検知領
    域を形成するための集光レンズと、この集光レンズを介
    して集光される赤外線を受光するための赤外線用受光面
    を複数有し且つこれら各赤外線用受光面での赤外線受光
    量に応じたレベルの電気信号を出力する赤外線検知素子
    とを備えた人体検知装置であって、 前記赤外線検知素子の複数の赤外線用受光面から出力さ
    れる正・負2種類の電気信号のレベルの差に対応する差
    動信号の出力を行う差動信号出力手段と、 前記検知領域からの赤外線受光がなされないように設け
    られて赤外線検知素子の周囲温度に相当するレベルの電
    気信号を出力する温度補償用受光面と、 この温度補償用受光面から出力される電気信号の値を前
    記赤外線検知素子の複数の赤外線用受光面から出力され
    る電気信号の加算値から減じることにより温度補償され
    た加算信号の出力を行う加算信号出力手段と、 前記差動信号出力手段から出力される差動信号の出力レ
    ベルが予め設定された所定の閾値を超えることにより人
    体検知の旨と判断したときには、その判断の都度人体検
    知信号を予め設定された第1のオフディレイタイムだけ
    継続して出力させると共に、この第1のオフディレイタ
    イム内に前記加算信号の出力レベルが人体検知信号を出
    力する前の加算信号の出力レベルよりも所定レベル以上
    高くなっているときには、予め設定された第2のオフデ
    ィレイタイムだけ人体検知信号の出力をなおも延長して
    継続させるように制御する制御手段とを具備しているこ
    とを特徴とする人体検知装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記差動信号出力手段
    及び加算信号出力手段に代えて、赤外線検知素子の各赤
    外線用受光面ごとに出力される電気信号と温度補償用受
    光面から出力される電気信号に基づいて上記差動信号の
    出力値と加算信号の出力値とを演算処理して算出する制
    御手段が具備されている人体検知装置。
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