JP5308898B2 - 人検知センサ - Google Patents

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Description

本発明は、オフィス、病院、博物館等の大きな空間において、人の滞在/不在/進入/退去を検知する広域・高精度人体検知センサに関する。
従来省エネルギーのため、人がいる時だけ照明を付ける人感センサシステムとして、焦電型赤外線センサを用いた人体検知装置が広く採用されている(特許文献1)。
この人体検知装置は、1つの焦電型赤外線センサとこの1つのセンサに対して複数の反射面が形成された反射鏡と人体の存否を判断する信号処理部とを有するセンサブロックを、複数組備えてなり、軸線に沿って両側に複数の独立した検知エリアをカバーしているが、多くの非検知エリアが存在し、検知エリアを広域かつ高検出精度とすることができなかった。
また、人体検知装置が焦電型赤外線センサにて構成されていることから、人の動きの有無のみを検出し、静止人体の検出を行うことができなかった。
このため、タイマーにて検出信号を一定時間保持することにより、人体検出信号として模擬していた。
また、その検出精度を向上させる方法が数多く提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3)が、基本的には焦電型赤外線センサを用い、人の人体動作検知状態のみを感知し、一定時間タイマーにて人の存在を擬似的に作り出しているので、人が設定された一定時間を過ぎて静止状態で滞在していても、(図4の静止状態)不在状態と判定(図5の不在判定)してしまい、例えば照明が消灯される(図5の制御信号OFF)不具合が生ずる。
このように、人体検出信号がエリア内における人の滞在/不在/進入/退去状態と同期しておらず、それにより、図4、図5に示すように、人が一定時間静止すると不在判定となる誤動作を発生する。
また、人が退去した後も一定時間人体検出信号を出力(図5の滞在判定)するため、不在の状態でも照明の点灯や空調運転を行って電力負荷を適切に減少することができなかった。
このような理由により、オフィス、病院等においてはトイレなど一部に使用されるにとどまり、オフィス、病院等の建物内部全般に普及するまでには至らなかった。
そこで、焦電型赤外線センサの上記問題点を解決するため、
居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させてサーモパイルをマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、
前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段と、
を備えた人体検知装置が提案された(特許文献4)。
この人体検知装置は、サーモパイル型赤外線センサが検出した温度信号から人体の在/不在を判別する場合、サーモグラフのように画素数(検出対象に対する温度信号の検出密度)を増加させ、その画像形状から人体を判別する手法が用いられている。
しかし、これをオフィスに適用する場合、素子を密接しマトリックス状に配列させる形状のため、人体検知装置によって広域に亘って人体を検知しようとすると、膨大な数のサーモパイルを必要とし、膨大なコストがかかってしまう。
そこでさらに、サーモパイルの使用数を減らすために、室内の赤外線を検知する多眼サーモパイルセンサーからなる赤外線検出手段を、駆動手段にて水平方向に走査する人体検知装置が提案されている(特許文献5)。
しかしながら、この人体検知装置は、主として家庭用空気調和機用に開発されたもので、その寿命が左程長くなくても機器用であれば適当であるが、オフィスや病院等の長寿命の建物の空調システムや照明システムにおいて長期使用するものには不適切である。
よって、オフィスに常時駆動する機構を採用することは、人体検知装置の寿命、保守の両面から現実的ではない。
さらにまた、サーモパイル型赤外線センサが検出した温度検出信号の変化から人体を判別する手法の場合(特許文献6)は、侵入者検知用途、防犯用途など人が長時間滞在せず、太陽光などの外乱がない環境下であることを想定したもので、汎用用途には向かない。
以上のように、サーモパイル型赤外線センサは検出エリアが狭いため、オフィスや病院等のような広いエリア全体を監視するためには、多くのセンサを取り付けるか、あるいはセンサを自動的に動かす機構などが必要となり、耐久性やコスト面から採用することが難しかった。
このような理由により、人体検知装置は、オフィスや病院等においてはトイレや廊下など一部に使用されるにとどまり、オフィス、病院等建物全般に普及するまでには至らなかった。
特開2005−084033号公報 特許第3579907号公報 特開2005−172377号公報 特許第3805165号公報 特開2008−309379号公報 特許第3451238号公報
本発明は、上述した種々の課題を解決するために創作されたもので、日射や人体の余熱や空調の温度変化等の外乱の影響を受けず、人が一定時間静止すると不在判定となる誤動作の発生を防止するとともに、人の退去後は直ちに照明、空調等の運伝を適正制御して、電力負荷を適切に減少して省エネルギーに資することができ、オフィスや病院等の長寿命の建物の空調システムや照明システムにおいて長期使用するものに適した耐久性がありコストの低い、広域かつ高検出精度の人体検知センサを提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、単位検知対象エリアを所要の精度で検知し得る3個以上の複数個の素子を備えた多素子型サーモパイルアレイと、前記複数個の素子のそれぞれに集光する集光部が形成された単位赤外線集光体を、前記単位対象エリアの複数からなる対象エリア全域をほぼもれなく検知可能とするために複数個一体的に備えた集合赤外線集光体と、からなる赤外線検出部、該赤外線検出部から入力されたアナログ信号の処理を行う信号処理部、該信号処理部から入力された信号をデータ処理して検知領域内に人が存在するか否か判定する演算処理部、及び、外部機器との情報の送受信を行う入出力部から構成された人体検知センサにおいて、人が進入した状態と人が退去した状態を検知するとともに静止した滞在状態を検知し続け、前記検知領域内に人が存在する滞在状態で滞在制御信号を出力する一方、前記検知領域内に人が存在しない不在状態で不在制御信号を出力し、一旦人が前記検知領域内に進入してすぐに退去したとき、人が進入した滞在状態から不在状態に移行して即座に不在状態を判別して不在制御信号を出力する一方、滞在制御信号を出力する滞在状態からは人体が動いている状態を経ない限り不在状態へ状態遷移しないようにした。
請求項2に係る発明は、前記演算処理部を、不在状態、進入状態、滞在状態、人体動作検知状態及び退去状態の間で状態遷移するようにしたことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、前記演算処理部を、前記滞在状態において、検知エリア内で人が長い間全く動かない完全静止状態を続けていると判断したとき、前記滞在状態に留まり他の状態に遷移しないようにしたことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、前記演算処理部を、前記滞在状態から前記人体動作検知状態に遷移した後、さらに前記退去状態に遷移した後でなければ、前記不在状態に遷移しないようにしたことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、前記演算処理部を、前記滞在状態の手順のなか、前記滞在状態から前記人体動作検知状態に遷移する手順のなか、前記人体動作検知状態から前記退去状態に遷移する手順のなか、前記退去状態から前記不在状態に遷移する手順のなかのいずれにも、前記滞在状態の始動点に復帰する無限ループを構成し、いずれかの無限ループを循環することにより、前記不在状態に遷移しないようにしたことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、前記演算処理部を、滞在する人数を想定する人数想定手段を備え、前記人体動作検知状態から前記退去状態に遷移するとき、想定人数を減少し、前記人体動作検知状態から前記滞在状態に遷移するとき、想定人数を増加するようにしたことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、前記演算処理部を、人体温度が周囲温度あるいは床面温度より低いと判断したとき、継続して進入情報と退去情報を抽出し、その回数をカウントしておおまかな人数を把握するか、または、各素子間の検出値の差異を監視することにより、人体温度が周囲温度あるいは床面温度より低い非定常時の人体を検出するようにしたことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、センサ自体の表面温度とセンサ周辺の空気温度のいずれかを計測する補正用温度センサをさらに備え、前記信号処理部または前記演算処理部は、入力された前記検出信号を前記補正用検出信号に基づいて補正して、室内温度の影響を受けないようにしたことを特徴としている。
請求項9に係る発明は、前記演算処理部を、前記赤外線検出部の各素子の検出値を、各素子の検出値の単位時間当たりの変動量、検出値の増減、検出値の変化量、検出値に変化が見られる素子、検出値に変化が見られる素子の数、検出値の変化開始時刻の差異、各素子間の変化量の差異、各素子間の検出値の差異等のパラメータについて解析することにより、人以外の熱源を検出するか、または、人以外に由来する温度変化の影響を除去するようにしたことを特徴としている。
請求項10に係る発明は、前記演算処理部を、前記赤外線検出部の検出値を適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングすることにより、人以外に由来する温度変化の影響を除去する、または、必要とする情報を抽出するようにしたことを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、検知エリア内において人が長時間静止していても人がいないとする不在判定をする誤動作の発生を防止することができるから、執務室や病室においても設置可能とすることができる。
また、人の検知エリアからの退去後においては、直ちに照明、空調等の運伝を適正制御して、電力負荷を適切に減少して省エネルギーに資することができる。
さらに、この広域・高精度人体検知センサは、駆動部を有していないから、オフィスや病院等の長寿命の建物の空調システムや照明システムにおいて長期使用するものに適した耐久性がある。
さらにまた、比較的狭い単位検知対象エリア内を複数個の素子により検知して高い精度を維持しつつ、単位対象エリアの複数からなる対象エリア全域をほぼもれなく検知可能として、検知エリアを広域化することができ、しかもセンサを小型化してローコストで提供することができる。
請求項2乃至請求項5に係る発明によれば、不在状態、進入状態、滞在状態、人体動作検知状態及び退去状態の間で状態遷移するようにしていることから、進入状態と退去状態とは明確に区分され、退去状態を経ない限り不在状態に遷移することができない。
すなわち、退去したことが検知されない限り不在判定をすることはないので、従来の人体検知センサのように、人が滞在しているにも拘らず不在とする誤動作をすることはない。
請求項6に係る発明によれば、検知エリア内に滞在するおおまかな人数を想定することができるから、この想定結果は空調負荷の制御に適用することが可能である。
請求項7に係る発明によれば、進入/退去の回数をカウントしておおまかな人数を把握するか、または、各素子間の検出値の差異を監視して非定常時の人体を検出するようにしたから、人体温度がセンサの周囲温度や検知エリアの床面温度より低い、非定常時であっても人体を検出することができる。
請求項8に係る発明によれば、補正用温度センサをさらに備え、入力された検出信号を補正用検出信号に基づいて補正しているから、室内温度の影響を全く受けない人体検知の高精度化を図ることができる。
請求項9に係る発明によれば、人以外に由来するあらゆる熱源による温度変化の影響を正確に除去することができ、人体検知の高精度化を図ることができる。
また、熱源を検出したときは、温度変化に対する影響因子が、空調等による室内環境全体の温度変化か、日射によるものか、OA機器によるものか、人体の余熱によるものかを特定することができ、これとは独立して人の存否情報を獲得することができる。
それ故、これらのデータ処理結果を空調や照明の制御に活用して、適正な運転制御をして省エネルギーに資することができる。
請求項10に係る発明によれば、人以外に由来するあらゆる熱源による温度変化の影響を正確に除去することができ、人体検知の高精度化を図ることができる。
また、進入/退去情報を抽出して、大まかな人数または一人であるか複数人であるかを想定することができる。
図1は、本発明の広域・高精度人体検知センサを示した図面代用写真である。 図2は、本発明の広域・高精度人体検知センサの機能ブロック図である。 図3は、本発明のセンサの対象エリア全域を6つの単位検知対象エリアに分割していることを示す検知エリア概観図である。 図4は、焦電型人体検知センサの検知機能図である。 図5は、焦電型人体検知センサのセンサ検出値と制御信号の関係を示す図である。 図6は、本発明の広域・高精度人体検知センサの検知機能図である。 図7は、本発明の広域・高精度人体検知センサのセンサ検出値と制御信号の関係を示す図である。 図8は、不在状態、進入状態、滞在状態、人体動作検知状態及び退去状態の間で状態遷移する態様を示す状態遷移図である。 図9は、不在状態から進入状態に遷移するまでの手順を示すフローチャートである。 図10は、進入状態から滞在状態または不在状態に遷移するまでの手順を示すフローチャートである。 図11は、滞在状態から人体動作検知状態に遷移するまでの手順を示すフローチャートである。 図12は、人体動作検知状態から退去状態または滞在状態に遷移するまでの手順を示すフローチャートである。 図13は、退去状態から不在状態または滞在状態に遷移するまでの手順を示すフローチャートである。
先ず、図1乃至図3を参照して、本発明の広域・高精度人体検知センサの実施例のシステム構成とその機能について説明する。
≪システム構成≫
この広域・高精度人体検知センサは、2面以上からなる多面反射ミラーあるいは多面レンズと3素子以上からなるサーモパイルアレイにより構成される赤外線検出部と、防塵用のカバーや筐体の表面温度あるいはセンサ設置場所周辺の空気温度を計測する補正用温度センサと、それらアナログ信号の処理を行う信号処理部と、処理された信号を取り込みオフィス向け人体検知アルゴリズムによるデータ解析により人体検知信号や熱源判別信号(OA機器判別信号)などの情報を演算判定する演算処理部(CPU)と、外部機器との情報の送受信を行う入出力部とから構成される。
図1、図3を参照して、本実施例の赤外線検出部は、6素子のサーモパイルアレイ丸数字1〜6と6面反射ミラーA〜Fとから構成されている。
この6面反射ミラーの各面A〜Fは、図3に示されるA〜Fゾーンの6つの単位検知対象エリアに対応していて、反射ミラー各面A〜F内において、6つの各素子に対して赤外線を集光するミラー面を有している。
つまり、本実施例の検知対象エリアは、A〜Fゾーンの6つの単位検知対象エリアに分割されている。これにより、人体検知センサの検知対象エリアを広域化するとともに検知精度を高度化している。
よって、各素子には6つの単位検知対象エリアA〜Fから検出信号が入力されているが、6つの単位検知対象エリアからの検出信号の総和を各素子サーモパイルアレイの検出信号としている。
なお、検出信号の出力レベルは、温度が高く赤外線が多いほど低下する。
また、本実施例においては、集光体を6面反射ミラーにて構成しているが、6つの素子に集光するレンズにて構成してもよい。
図3に示されるように、各単位検知対象エリアA〜Fに対応する素子は、丸数字1〜3と丸数字4〜6の2組6個の素子から構成されていて、各組の素子は、中央の主素子丸数字2、5と、両側の副素子丸数字1、3及び4、6から構成されている。
このように、3素子1組とし、中央を主素子、両側を副素子としているのは、中央に位置する素子は、感度が高く、また、図3をみて理解できるように、中央位置の素子は、監視エリア以外の他のエリアの温度情報信号をほとんど受けないからである。
したがって、本発明は、少なくとも3つの素子を備えることを要する。
そして、これを増設するときは、3つの素子を1つの組として行うことから、3の倍数の素子を備えることとなる。
本実施例にあっては、2組の素子を備えているということである。
なお、各組の素子数は、奇数個である必要はなく、偶数個とすることも可能である。このときは、中央側2つの素子の検出値の平均を主素子の検出値とすればよい。
信号処理部は、このサーモパイルアレイの各素子が検出した信号を、ハードウェアフィルタでフィルタリングし、図2に示した補正用温度センサからの信号を受けて各素子の検出値を補正し、出力レベルの調整をするものである。
この補正用温度センサからの信号を受けて各素子の検出値を補正する処理は、演算処理部においても実行可能である。
よって、以降においては、演算処理部において補正処理を行うものとして記載している。
そして、センサからの検知信号と補正用温度センサからの信号が、上記演算処理部(CPU)に入力され、演算処理部において演算されるパラメータは、次のものである。
・各素子の検出値の単位時間当たりの変動量、すなわち検出値の傾き
・各素子の検出値の増減(増加/減少)
・各素子の検出値の変化量
・検出値に変化が見られる素子(主素子であるか副素子であるかの区分)
・検出値に変化が見られる素子の数
・各素子間の検出値の変化開始時刻の差異
・各素子間の検出値の変化量の差異
・各素子間の検出値の差異(例えば、素子1と素子3の素子間差分)
また、CPUにおいて演算され、図示を省略する記憶部に記憶保持されて、各検知エリアの現時点における状態の判定に用いられるものは次のものである。
・不在ベース値
・人体動作前検出値
・補正判定値
・人体検出値(大まかな人数または一人/複数の検出に使用)
・想定人数(大まかな人数または一人/複数の検出に使用)
・余熱判定値(人体が退去した後に残る余熱の影響の除外に使用)
≪システムの機能≫
本発明の広域・高精度人体検知センサは、図6、7に示すように、進入状態と退去状態を検知するのみならず、静止した滞在状態をも検知し続けることができるものである。
この結果、検知エリア内で人が長い間全く動かないで完全に静止状態を続けていても、滞在していると判断することができる。
そしてこの広域・高精度人体検知センサは、空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響、外部環境やエリア全体における長時間(1〜数時間単位)での温度変化の影響、ペリメータゾーンにおける日射の影響を除去する。
このため、人体とPC(パーソナルコンピュータ)・複写機・FAXなど他の熱源との判別及び人体と椅子や机などに残る人体の余熱との判別をすることができ、人体の不在/滞在/進入/退去状態及び人体動作検知状態を判別し、静止人体の長時間にわたる検出および完全静止人体の検出ができ、検知エリア内に滞在する人数が一人か複数かを把握でき、人体温度が周囲温度や床面温度より低い場合の非定常時において人体を検出できるものである。
本発明の広域人体検知センサは、図8に示すように、不在状態/進入状態/滞在状態/人体動作検知状態/退去状態の間で状態遷移することをひとつの特徴としている。
ここで、各状態の意味するところと各状態からの遷移の態様について説明する。
不在状態とは、検知エリア内に人体が存在しない状態を意味し、退去状態より移行し、進入状態に移行する。
進入状態とは、不在状態から検知エリア内に人体が進入した状態を意味し、不在状態より移行し、滞在状態または不在状態に移行する。
滞在状態とは、検知エリア内に人体が滞在し、静止または大きな動きのない状態を意味し、進入状態/退去状態/人体動作検知状態より移行し、人体動作検知状態へ移行する。
人体動作検知状態とは、上記滞在状態にあり、かつ、人体が動いている状態を意味し、滞在状態より移行し、退去状態または滞在状態へ移行する。
退去状態とは、滞在状態にあった人体が検知エリアから退去した状態を意味し、人体動作検知状態から移行し、滞在状態または不在状態へ移行する。
以上の状態遷移の態様から理解できるように、滞在状態から直接不在状態へ状態遷移することはない。
滞在状態から不在状態へ状態遷移するためには、図8に示すように、人体動作検知状態、退去状態の状態遷移を経て、初めて不在状態と判定し遷移する。
このため、検知エリア内で人が長い間全く動かない完全静止状態を続けていても、滞在していると判断する、換言すれば不在とは判断しないことができる。
この点において、焦電型赤外線センサが一定時間静止していると、滞在状態を判定できないものと著しく異なり、誤判断することはない。
以下、基本アルゴリズムである人体の状態判別方法について、状態遷移の形態ごとに説明する。
なお、この状態遷移メインルーチンは、不在状態が基本状態(初期状態)であり、不在状態に遷移した時点で、それまでのルーチンは一旦終了し、図9の冒頭に復帰して、センサの出力値の変化判定基準を満たすまで無限ループを循環する。
その後、再び人体が進入した際は、進入状態に遷移する直前の不在状態における値が、各判定に使用する基準値とされる。
以下においては、説明の都合上分割されて示されているが、実際のルーチンは連続していると理解すべきである。
<不在状態から進入状態への移行(遷移)>
図9を参照して、不在状態において、CPUが、各パラメータがそれぞれの判定基準を満たし(変化がしきい値以上)、さらに一定時間待機後にも、継続して各パラメータが判定基準を満たしていると判断した場合は、不在状態における各パラメータの検出値を上記記憶部に保存して、不在状態から進入状態へ移行する。
ここで用いたパラメータは、検出値の変化量、変化が見られる素子(主素子と副素子の区分)、変化が見られる素子の数、各素子間の変化開始時刻の差異、各素子間の変化量の差異の5つである。
<進入状態から滞在状態/不在状態への移行(遷移)>
図10に示されるように、CPUは、サーモパイルの検出信号が安定(変化がしきい値以内)した後、各パラメータの記憶部から読み出された不在状態における検出値と現在の検出値を比較し、その差異がしきい値(判断基準値)以内であると判断したときは、記憶部に保存されている各パラメータの値をクリアして不在状態へ、また、しきい値以上であると判断したときは、滞在状態へ移行する。
このように、一旦人が検知エリアに進入してすぐに退去した場合、焦電型赤外線センサではタイマーで設定された時間滞在状態を擬制して、例えば照明をし続けるのに対し、本実施例の広域・高精度人体検知センサによれば、即座に不在状態を判別し、例えば照明、空調等の負荷を削減して省エネに資することができる。
<滞在状態から人体動作検知状態への移行(遷移)>
図11を参照して、滞在状態において、CPUは、各パラメータの検出値の変化量がしきい値以上であると判断したときは、変化前の各パラメータの値を記憶部に保持して人体動作検知状態へと移行する。
一方、滞在状態において各パラメータの検出値の変化量がしきい値以下であると判断したときは、CPUは、環境変化の影響があるか否か、及び、他の熱源の影響があるか否か確認し、環境変化や他の熱源の影響があると判断したときは、人以外の熱源を検出するとともに各パラメータの補正判定値を補正して、記憶部に保持されている補正判定値を書き換えて滞在状態へ戻る。
つまり、滞在状態において各パラメータの検出値に変化がみられないときは、無限ループを循環することとなって、人体動作検知状態に、したがって後述する不在状態に、移行することはない。
よって、人が滞在しているにも拘らず、不在状態であるとする誤動作をすることはない。
<人体動作検知状態から滞在状態/退去状態への移行(遷移)>
図12を参照して、CPUは、サーモパイルの検出信号が安定(変化がしきい値以内)したと判断した後、記憶部から読み出した各パラメータの人体動作検知前における値と現在の検出値を比較し、検出値がしきい値(判断基準値)以上増加したと判断したときは、想定人数を減少して退去状態へ移行する。
また、検出値がしきい値以上減少したと判断したときは、想定人数を増加する。なお、想定人数については、後で詳述する。
この場合は、いずれにもあてはまらないと判断したときと同様、各パラメータの判定基準値(しきい値)を補正して滞在状態へ移行する。
ここで、図11と図12を通してみると、滞在状態から人体動作検知状態に遷移し、再び滞在状態にリターンする大きな無限ループが形成されていることが理解できる。
CPUが、滞在状態から人体動作検知状態に移行しても、検出値がしきい値以上増加したと判断しない以上、退去状態には移行しないから、滞在している人に動きがなくても滞在状態に戻ってその状態を維持し得る。この点、従来の焦電型人体検知センサとは大きく異なる。
<退去状態から滞在状態/不在状態への移行(遷移)>
図13を参照して、本実施例は、退去状態から滞在状態または不在状態のいずれに移行するかを判断する手法であり、次の3つの手順からなっている。
第1の手順は、記憶部から読み出した各パラメータの不在時における判定基準値またはその値を補正した補正判定値と、現在の検出値の差異が、しきい値以内であるか否か、すなわち、各パラメータが不在状態時の値に戻ったか否か、
第2の手順は、各パラメータの検出値が、想定人数や各素子間の検出値の差異などの判定基準を満たしているか否か、
第3の手順は、椅子や机などの余熱であるか否か、
を順にCPUに判断させ、これら手順の退去判定条件を満たすと判断したときは、各パラメータの保存を解除して不在状態へ移行する。
また、CPUは、上記した手順の退去判定条件のすべてを判断し、いずれの条件をも満たさないときは、各パラメータの変化がしきい値以上であるか否かを判断し、以上であると判断したときは想定人数を減少し、以下であると判断したときは想定人数を減少することなく、各パラメータの判定基準値を補正して滞在状態へ移行する。
≪人体検知の高精度化手法≫
以上、人体の状態判別方法について、状態遷移の形態ごとに説明してきたが、本発明の広域かつ高精度人体感知センサを実際の建物の空調制御や照明制御のシステムに組み込もうとすると、人体検知の精度が不足することが考えられる。
そこで本発明は、さらに人体検知の精度を高度のものとするために、次に述べる人体検知の高精度化手法を提供する。
人体検知の高精度化手法には、次の3つがある。
第1の高精度化手法は、上記した補正用温度センサにより、人体検知センサの防塵用カバーや筐体の表面温度、あるいは、センサ設置場所周辺の空気温度を計測し、その情報を上記信号処理部を介してCPUに入力し、CPUにサーモパイル検出値を補正させることで、空調制御などによる温度変化の影響がないようにすることである。
この高精度化手法は、空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響を除外するのに適用することができる。
具体的な適用例については、後述する。
第2の高精度化手法は、CPUに、センサ検出値を適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングさせることにより、空調制御などによる温度変化の影響を除去させる、または、必要とする情報を抽出させる、ことである。
この高精度化手法は、様々な事象に対して適用することができる。
すなわち、ハイパスフィルタのカットオフ周波数とフィルタ次数を、除去または抽出しようとする対象に応じて設定して、フィルタリングすれば様々な影響を除去したり、目的とする情報を抽出することが可能となる。
たとえば、除去し得る影響因子としては、空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響、空調制御などによる長時間(1〜数時間単位)での温度変化の影響、PC・コピー・FAX等のOA機器や加湿器等の他の熱源の影響、椅子や机などに残る人体余熱の影響などがある。
また、本実施例において抽出した情報としては、進入/退去情報がある。
具体的な適用例については、後述する。
第3の高精度化手法は、サーモパイルアレイの各素子のパラメータを解析する手法であり、全素子に変化があらわれた際の解析手法と一部の素子に変化があらわれた際の解析手法に大別される。
具体的な適用例については、後述する。
≪高精度化手法の適用例≫
本実施例においては、次の情報処理のために高精度化手法を適用した。
(1) 空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響の除外、
(2) 外部環境やエリア全体における長時間(1〜数時間単位)での温度変化の影響の除外、
(3) ペリメータゾーンにおける日射の影響の除外、
(4) 監視エリア内に滞在する人数の把握(一人/複数)、
(5) 他の熱源(OA機器:PC・コピー・FAX・加湿器等)との判別、
(6) 椅子や机などに残る人体の余熱の判別、及び、
(7) 猛暑期や厳冬期など人体温度が通常とは異なる非定常時の人体検出(人体温度<周囲温度・床面温度の場合)
以下、技術項目毎のアルゴリズムを説明する。
<短時間での温度変化の影響の除外>
短時間での温度変化の影響を除外するため、上記した第1〜第3の高精度化手法を適用した。
1つは、上記した補正用温度センサにより、センサの防塵用カバーや筐体の表面温度、あるいは、センサ設置場所周辺の空気温度を計測し、その情報を上記信号処理部を介してCPUに入力し、CPUにサーモパイル検出値を補正させることで、空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響がないようにする。
2つは、CPUに、センサ検出値を短時間での温度変化に対応した適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングさせることにより、空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響を除去させる。
3つは、第3の高精度化手法のうち、全素子に変化があらわれた際の解析手法である。
CPUが、6素子サーモパイルアレイの全素子の単位時間当たりの変化量が同じと判断したときは、環境の変化による影響と捉えることができる。
したがって、CPUに素子間の差分を監視させることにより、空調制御などによる短時間(数分〜数十分単位)での温度変化の影響がないようにする。
<長時間での温度変化の影響の除外>
センサ検出値をCPUに、長時間での温度変化に対応した適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングさせることにより、空調制御などによる長時間(1〜数時間単位)での温度変化の影響を除去させる。
<日射の影響の除外>
ペリメータゾーンにおける床面やセンサ本体(防塵用カバー・筐体)の日射による温度上昇に基づく検出値の変化が全素子に現れたときは、段落0060に記載したのと同じ手法にて日射の影響を除外して、日射による温度上昇によって人が滞在すると検知する誤動作を防止する。
一方、素子間の差分を算出すると、両方の素子に同じように発生した事象(検出値の変化)は打ち消され、片方の素子にのみ生じた事象(検出値の変化)を捉えることができる。
したがって、本実施例の6つの素子のうちの全てではない複数の素子(5〜2素子)に日射の影響がみられた場合は、副素子の素子間の差分を算出し、差がないときはその変化を除外することによりその影響をなくすことができるから、日射による温度上昇によって人が滞在すると検知することを防止する。
これは、第3の高精度化手法のうち、一部の素子に変化があらわれた際の解析手法に該当する。
また、センサの配置上確率は非常に低いと想定されるが、1素子のみに日射の影響がみられた場合は、人体によるセンサ出力の傾きは、日射の影響によるセンサ出力の傾きより大きいことから、日射の影響で床面や机の表面温度が変化した場合のセンサ出力値の傾きと、人体が進入した場合のセンサ出力値の傾きの違いから、人体か日射かを判別できる。
いずれにしても、CPUに各素子の検出値の素子間の差分や傾きを監視させることにより、人体のみを判別させて、日射の影響をなくさせる。
<監視エリア内に滞在する人数の把握(一人/複数人)>
監視エリア内に滞在する人数を把握するには、2つの手法がある。
1つは、センサ検出値をCPUに、進入・退去に対応した適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングさせることである。
これにより、進入情報と退去情報を抽出し、その回数をカウントすることにより、エリア内における大まかな人数、あるいは、一人か複数人であるかを検出する。
この検出された人数は、記憶部に人体検出値として保存される。
2つは、CPUに、各パラメータの検出値をしきい値により一人か複数人であるかを区分させることで、エリア内における大まかな人数あるいは一人/複数を演算想定させる。
CPUは、この演算想定された人数を、記憶部に想定人数として保存する。
上記した監視エリア内に滞在する人数を把握する2つの手法は、本発明の人数想定手段を構成する。
この滞在人数を把握するサブルーチンは、上述した状態間を遷移する状態遷移ルーチンの適宜の部位に組み込まれる。
そして、CPUは、この人体検出値及び/又は想定人数を更新したときは、上記入出力部から外部に対し出力する。
<他の熱源との判別>
これは、PC・コピー・FAX等のOA機器や加湿器等の他の熱源を上記した空調制御等による短・長時間での温度変化や日射と区分するための手法であり、2つある。
空調制御等による短・長時間での温度変化や日射による温度変化は、サーモパイルの全素子の検出値に変化をもたらすのに対し、PC・コピー・FAX等のOA機器は、対象エリア全域に設置されることは少ないから、一部の素子の検出値に変化をもたらす。
それ故、一部の素子の検出値に変化があらわれたときは、OA機器等の他の熱源の影響であると判断することができる。
手法の1つは、CPUは、各素子間の検出値の変化開始時刻の差分(同時か否か)、または、各素子間の検出値の変化量の差分(変化が同じか否か)が、しきい値以内であれば環境変化の影響と判断する。
また、人体の影響に基づくセンサ出力の傾きは、他の熱源の影響に基づくセンサ出力の傾きより大きいことから、両者のセンサ出力値の傾きの違いから、人体かOA機器等の他の熱源かを判別する。
そして、環境変化の影響がある、または、他の熱源の影響がある、と判断されたときは、各パラメータの判定値を補正する。
なお、これらの判断結果は、入出力部から空調の制御部に対して出力し、空調制御に反映させてもよい。
2つは、センサ検出値をCPUに、他の熱源に対応した適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングさせることである。
これにより、他の熱源情報を除去し、あるいは人体と判別するまでの遅延時間を短縮する。
<人体の余熱の判別>
これは、椅子や机などに残る人体余熱を判別する手法であるが、2つの手法がある。
1つは、センサ検出値を、CPUに、人体の余熱に対応した適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングさせることにより椅子や机などに残る人体の余熱の影響をなくす。
他の手法としては、CPUが、素子間の差分を監視することにより、人体ではなく余熱であると判別するか、人体ではなく余熱であると判別するまでの遅延時間を短縮しつつ、人の不在状態を確定する。
<非定常時の人体検出>
これは、人体温度が周囲温度あるいは床面温度より低い、非定常時において人体を検出する手法である。
本実施例の通常ルーチンでは、人体温度が周囲温度あるいは床面温度よりも高いことを想定して作成されている。
しかしながら、猛暑期や厳冬期など、人体温度が周囲温度あるいは床面温度より高い通常時とは異なる場合が想定される。
このような場合は、センサ検出値を適正な定数と次数でフィルタリング(ハイパスフィルタ)することにより、進入/退去情報を抽出し、その回数をカウントしておおまかな人数を把握することにより、非定常時の人体を検出する。
あるいは他の手法として、CPUに素子間の差分を監視させることにより、非定常時の人体を検出するか、非定常時の人体を検出するまでの遅延時間を短縮しつつ、人の在/不在状態状態を確定する。

Claims (10)

  1. 単位検知対象エリアを所要の精度で検知し得る3個以上の複数個の素子を備えた多素子型サーモパイルアレイと、前記複数個の素子のそれぞれに集光する集光部が形成された単位赤外線集光体を、前記単位対象エリアの複数からなる対象エリア全域をほぼもれなく検知可能とするために複数個一体的に備えた集合赤外線集光体と、からなる赤外線検出部、
    該赤外線検出部から入力されたアナログ信号の処理を行う信号処理部、
    該信号処理部から入力された信号をデータ処理して検知領域内に人が存在するか否か判定する演算処理部、及び、
    外部機器との情報の送受信を行う入出力部から構成された人体検知センサにおいて、
    人が進入した状態と人が退去した状態を検知するとともに静止した滞在状態を検知し続け、前記検知領域内に人が存在する滞在状態で滞在制御信号を出力する一方、前記検知領域内に人が存在しない不在状態で不在制御信号を出力し、
    一旦人が前記検知領域内に進入してすぐに退去したとき、人が進入した滞在状態から不在状態に移行して即座に不在状態を判別して不在制御信号を出力する一方、滞在制御信号を出力する滞在状態からは人体が動いている状態を経ない限り不在状態へ状態遷移しないことを特徴とする人体検知センサ。
  2. 前記演算処理部は、不在状態、進入状態、滞在状態、人体動作検知状態及び退去状態の間で状態遷移するものであることを特徴とする請求項1に記載された人体検知センサ。
  3. 前記演算処理部は、前記滞在状態において、検知エリア内で人が長い間全く動かない完全静止状態を続けていると判断したとき、前記滞在状態に留まり他の状態に遷移しないものであることを特徴とする請求項2に記載された人体検知センサ。
  4. 前記演算処理部は、前記滞在状態から前記人体動作検知状態に遷移した後、さらに前記退去状態に遷移した後でなければ、前記不在状態に遷移しないものであることを特徴とする請求項3に記載された人体検知センサ。
  5. 前記演算処理部は、前記滞在状態の手順のなか、前記滞在状態から前記人体動作検知状態に遷移する手順のなか、前記人体動作検知状態から前記退去状態に遷移する手順のなか、前記退去状態から前記不在状態に遷移する手順のなかのいずれにも、前記滞在状態の始動点に復帰する無限ループが構成され、いずれかの無限ループを循環することにより、前記不在状態に遷移しないものであることを特徴とする請求項3に記載された人体検知センサ。
  6. 前記演算処理部は、滞在する人数を想定する人数想定手段を備え、前記人体動作検知状態から前記退去状態に遷移するとき、想定人数を減少し、前記人体動作検知状態から前記滞在状態に遷移するとき、想定人数を増加するものであることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載された人体検知センサ。
  7. 前記演算処理部は、人体温度が周囲温度あるいは床面温度より低いと判断したとき、継続して進入情報と退去情報を抽出し、その回数をカウントしておおまかな人数を把握するか、または、各素子間の検出値の差異を監視することにより、人体温度が周囲温度あるいは床面温度より低い非定常時の人体を検出することを特徴とする請求項乃至請求項6のいずれかに記載された人体検知センサ。
  8. センサ自体の表面温度とセンサ周辺の空気温度のいずれかを計測する補正用温度センサを備え、前記信号処理部または前記演算処理部は、入力された前記検出信号を前記補正用検出信号に基づいて補正して、室内温度の影響を受けないようにするものであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載された人体検知センサ。
  9. 前記演算処理部は、前記赤外線検出部の各素子の検出値を、各素子の検出値の単位時間当たりの変動量、検出値の増減、検出値の変化量、検出値に変化が見られる素子、検出値に変化が見られる素子の数、検出値の変化開始時刻の差異、各素子間の変化量の差異、各素子間の検出値の差異等のパラメータについて解析することにより、人以外の熱源を検出するか、または、人以外に由来する温度変化の影響を除去することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載された人体検知センサ。
  10. 前記演算処理部は、前記赤外線検出部の検出値を適正なカットオフ周波数とフィルタ次数のハイパスフィルタでフィルタリングすることにより、人以外に由来する温度変化の影響を除去する、または、必要とする情報を抽出するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載された人体検知センサ。
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