JPH0961543A - 人体検知装置 - Google Patents

人体検知装置

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JPH0961543A
JPH0961543A JP21933895A JP21933895A JPH0961543A JP H0961543 A JPH0961543 A JP H0961543A JP 21933895 A JP21933895 A JP 21933895A JP 21933895 A JP21933895 A JP 21933895A JP H0961543 A JPH0961543 A JP H0961543A
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Application number
JP21933895A
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Inventor
Shinji Kirihata
慎司 桐畑
Akira Morimoto
亮 森本
Makoto Taniguchi
良 谷口
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】人体の動作が比較的小さい場合であっても、確
実に人体の発する赤外線の変化を検出して誤動作を防止
でき、オフディレイタイムを短縮できる人体検知装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】ともに赤外線受光素子11の出力信号を増
幅する、感度の低い第一の増幅手段12aと、より感度
の高い第二の増幅手段12bとを備え、人体の検知前
は、比較手段14が、第一の増幅手段12aの出力を検
知レベルVthと比較する一方、人体の検知後は、第二
の増幅手段12bの出力を比較する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体から発せられ
る赤外線を検出する人体検知装置に係り、更に詳しく
は、検知エリアにいる人体の移動量が少ない場合でも誤
動作しないことを特徴とする人体検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体検知装置に用いられ、人体から発せ
られた赤外線の変化量を検出する素子には、一般に、焦
電素子と呼ばれるものが多くを占めている。この焦電素
子を用いた人体検知方式は、近赤外線を投光してその反
射光の変化量を検出する方式に比べ、発光装置を必要と
せず、また、集光部の光学系の条件を変更することによ
り、容易に検知領域の変更が可能である。このため、防
犯用の侵入検知装置以外に、照明用自動スイッチ等とし
て急速に普及しつつある。
【0003】例えば、照明用自動スイッチは、人体の検
出により照明を点灯し、人体が検出できなくなってから
一定時間経過後に照明を消灯するものである。ここで、
上記の焦電素子は、赤外線の変化を検出する素子である
ため、人体が検知エリアを通過する場合等、人体の動作
中には、床面等の背景から発せられる赤外線と人体から
発せられる赤外線との差が大きいため、焦電素子に入射
される赤外線が大きく変化し、精度良く人体を検出する
ことができる。
【0004】しかし、限られた空間内における人体の存
在を継続して検知したい場合等、人体の動作が比較的小
さい場合には、焦電素子に入射される赤外線の変化が小
さいため、人体を検出することができない場合がある。
このため、人体検知装置を室内照明の自動スイッチとし
て用いた場合であれば、人間が室内にいるにも関わら
ず、人体検知装置が人体を検出できないために、人体が
不在であると誤って判断されて、照明等が消灯されてし
まうという不具合があった。
【0005】上記の不具合の発生を防止するため、従来
の人体検知装置では、オフディレイタイム、即ち、人体
が最後に検知されてから、人体が不在と判断されるまで
の時間を1分から3分程度と比較的長い時間に設定され
ていたため、人体が検知エリアから退出した後も、長い
間、照明が点灯し続け、無駄が多いという問題があっ
た。
【0006】一方、人体を確実に検知するため、検知感
度を向上させることもできるが、検知感度を不用意に向
上させると周囲温度の変動、背景温度の変動、外乱光等
による誤動作が多くなるため実用的でなくなるという問
題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明により理解
される通り、従来の人体検知装置は、限られた空間内に
おける人体の存在を継続して検知したい場合等、人体の
動作が比較的小さい場合に、人体を検出できず、誤った
判断を行うという問題があり、また、これを防止するた
めにオフディレイタイムを長くした場合には、多くの無
駄が生じる一方、検知感度を向上させると誤動作が多く
なるという問題があった。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、人体の動作が比較的小さい場合であっても、確実
に人体の発する赤外線の変化を検出して誤動作を防止で
き、オフディレイタイムを短縮できる人体検知装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明による人体検知装置は、人体から発せられた赤外線を
集光する集光部と、集光された赤外線を電気信号へ変換
し、検出信号として出力する赤外線検出素子と、この検
出信号を増幅する第一及び第二の増幅手段と、増幅され
た検出信号と所定の検知レベルとを比較する比較手段と
により構成される。
【0010】上記集光部と上記赤外線検出素子により集
光部の前方には複数の検知ビームが形成され、この検知
ビームの中心間の距離が、上記集光部の2m前方におい
て20cm以下となっている。上記第一及び第二の増幅
手段は、ともに赤外線検出素子から出力される検出信号
を増幅して出力する増幅手段であり、第二の増幅手段
は、第一の増幅手段に比べ感度が高い増幅手段である。
ここで、増幅手段の感度とは、人体のより小さな動作に
起因する赤外線の変化を比較手段の検知レベルよりも高
い信号レベルとして出力することができる増幅手段の性
能を意味する。従って、第二の増幅手段の出力レベルを
使用した場合には、第一の増幅手段の出力レベルを使用
した場合に比べ、人体のより小さな動作を検知すること
ができる。
【0011】上記比較手段は、第一の増幅手段の出力レ
ベル又は第二の増幅手段の出力レベルと、予め定められ
た検知レベルとを比較する比較手段であり、人体が検知
される前には、第一の増幅手段の出力レベルと検知レベ
ルとを比較する一方、人体が検知された後には、第二の
増幅手段の出力レベルと検知レベルとを比較する。請求
項2に記載した本発明による人体検知装置は、請求項1
に記載した本発明による人体検知装置の比較手段が、人
体が検知される前には、第一の増幅手段の出力レベルと
検知レベルとを比較する一方、人体が検知された後にお
いては、第二の増幅手段の出力レベルと検知レベルとを
比較するとともに、第一の増幅手段の出力レベルと検知
レベルとをも比較し、いずれかの出力レベルが検知レベ
ルを越えていれば、その結果を比較結果として出力する
比較手段として構成される。
【0012】請求項3に記載した本発明による人体検知
装置は、請求項1又は2に記載した本発明による人体検
知装置における第二の増幅手段が、上記第一の増幅手段
に比べ、その低域カットオフ周波数がより低く、検出信
号に含まれるより低周波の成分を増幅して比較手段によ
り検出させることができる増幅手段として構成される。
【0013】請求項4に記載した本発明による人体検知
装置は、請求項1又は2に記載した本発明による人体検
知装置における第二の増幅手段が、上記第一の増幅手段
に比べ、その中心周波数がより低く、検出信号に含まれ
るより低周波の成分を増幅して比較手段により検出させ
ることができる増幅手段として構成される。請求項5に
記載した本発明による人体検知装置は、請求項1又は2
に記載した本発明による人体検知装置における第二の増
幅手段が、上記第一の増幅手段に比べ、そのゲインが大
きく、検出信号に含まれるより振幅の小さな成分を増幅
して比較手段により検出させることができる増幅手段と
して構成される。
【0014】
【発明の実施の態様】本発明による人体検知装置のブロ
ック図の一例を図1に示す。この人体検知装置は、多分
割レンズを備えた集光部10と、赤外線検出素子11
と、第一の増幅手段12aと、第二の増幅手段12b
と、比較手段14と、計数手段15と、時間計測手段1
6と、判別手段17とにより構成される。
【0015】人体から発せられた赤外線は、集光部10
の多分割レンズにより赤外線検出素子11へ集光され、
赤外線検出素子11により電気信号に変換される。赤外
線検出素子11により検出された検出信号は、増幅手段
12a及び12bにより増幅される。その後、比較手段
14が増幅された検出信号と所定の検知レベルとの比較
を行い、検出信号が検知レベルよりも大きい場合は、検
出パルス信号を出力する。このパルス信号は、計数手段
15により計数され、この計数値が一定値又は一定値以
上に達すると、判別手段17が、人体が存在すると判断
することができる。
【0016】一方、時間計測手段16は、検出パルス信
号によりリセットされる時間計測手段であり、最後の検
出パルス信号の出力時からの経過時間を計測し、計測時
間が所定時間に達したときに、判別手段17が、人体が
不在であると判断する。この人体検知装置を室内照明用
の自動スイッチに使用する場合、上記集光部10は、通
常、天井に設置され、室内の人体の存在、不在を検知し
て、照明のオン、オフを行う。
【0017】ここで、本発明による人体検知装置に用い
られる赤外線受光素子、多分割レンズ及び検知エリアの
一例を図2〜図4に示す。図2は、上記赤外線検出素子
11の一構成例を示す図である。この赤外線検出素子1
1は、4つの受光面で構成される4エレメントタイプの
赤外線検出素子であり、隣合う各受光面の電気特性が正
又は負の逆特性となるように配置され、各受光面からの
出力を合成した1つの信号を出力する。
【0018】図2に示した赤外線検出素子11は、各受
光面が1辺1.1mmの正方形であり、受光面間の間隔
が1.5mmであるならば、受光面の中心間の距離は、
2.6mmとなる。この場合に、集光部10のレンズの
焦点距離を26mm以上とすれば、集光部10の前方で
あって距離2mの位置における検知ビームBの中心間の
距離を20cm以下とすることができる。
【0019】ここで、検知ビームBとは、その空間内の
人体等から発せられた赤外線を多分割レンズ10aによ
り受光面に集光することができる空間をいう。即ち、赤
外線の変化を検出可能な空間である。図3は、上記集光
部10の多分割レンズ10aの一構成例を示す図であ
り、この多分割レンズ10aは、16分割のレンズであ
り、焦点距離を26mmとし、各レンズの主点が格子状
に5.1mmの間隔で配置されている。
【0020】この様にして形成することができる検知ビ
ームBの一例を図4に示す。この図は、赤外線検出素子
11の各受光面及び多分割レンズ10aにより形成され
る検知ビームBについて、集光部10の前方2mにおけ
る断面の形状を図示したものである。この64本の検知
ビームBは、その中心間の距離が20cmとなり、格子
状に配列されており、各検知ビームBの断面は、1辺が
8.5cmの正方形となる。
【0021】尚、赤外線検出素子11の受光面が2×2
に配置されていることにより、隣合った検知ビームBの
電気特性は正負逆特性となっている。さらに、本発明に
よる人体検知装置に用いられる赤外線受光素子、多分割
レンズ及び検知エリアの一例を図5〜図7に示す。図5
は、図2と同様、赤外線検出素子11の一構成例を示す
図である。この赤外線検出素子11は、9つの受光面で
構成される9エレメントタイプの赤外線検出素子であ
り、隣合う各受光面の電気特性が正又は負の逆特性とな
るように配置され、各受光面からの出力を合成した1つ
の信号を出力する。
【0022】この赤外線検出素子11は、各受光面が1
辺1mmの正方形であり、受光面間の間隔が0.8mm
であるならば、受光面の中心間の距離は、1.8mmと
なる。この場合に、集光部10のレンズの焦点距離を1
8mm以上とすれば、集光部10の前方の距離2mにお
ける検知ビームBの中心間の距離を20cm以下とする
ことができる。
【0023】図6は、図3と同様、上記集光部10の多
分割レンズ10aの一構成例を示す図であり、この多分
割レンズ10aは16分割のレンズであり、焦点距離を
18mmとし、各レンズの主点が格子状に5.4mmの
間隔で配置されている。この様にして形成することがで
きる検知ビームBの一例を図7に示す。この図は、集光
部10の前方2mにおける、検知ビームBの断面の形状
を図示したものである。この144本の検知ビームB
は、その中心間の距離が約20cmとなるように、格子
状に配列されており、各検知ビームBの断面は、1辺が
11cmの正方形となる。
【0024】尚、受光面がさらに多い赤外線検出素子は
もちろん、受光面が1つのシングルタイプ、又は、受光
面が2つのデュアルタイプの赤外線検出素子にも同様に
して適用することができる。検知ビームBと人体Mとの
関係を図8(a)、(b)に示す。本発明における人体
検知装置は、主に天井に取り付けられるため、検出対象
である人体Mは、成人の場合、約40cm×20cmの
長方形とみなすことができる。
【0025】この短い方の一辺20cmを考慮すれば、
検知ビームBの間隔が20cm以下となるように配置す
ることにより、常に、人体Mが、少なくとも1本の検知
ビームBにかかることになる。この様子を図8(a)に
示す。また、人体Mが、検知ビームBと検知ビームBの
間に存在する場合であっても、両側の検知ビームBの半
分以上を人体が占めるため、等価的に検知ビーム1本分
を人体が占めていることになる。この様子を図8(b)
に示す。即ち、常に、人体Mが少なくとも検知ビーム1
本分により、検出されることになる。
【0026】さらに、一般に、天井の高さは2m〜2.
7m程度であるため、人体Mが着席した状態を考慮した
としても、天井から人体Mの肩口までの距離は、最大で
2mと考えられる。従って、集光部10からの最大の距
離である2mにおいて、各検知ビームBの中心間の距離
が20cm以下となるように検知ビームBを形成するこ
とにより、常に、少なくとも検知ビーム1本分により、
人体から発せられる赤外線を監視することができる。
【0027】ここで、検知ビームBと人体Mのわずかな
動きの関係を図9(a)〜(c)に示す。従来の赤外線
式人体検知装置は、人体Mが検知ビームBを通過するこ
とで、背景と人体Mとの温度差により赤外線検出素子1
1への入射赤外線の変化を検出するものであったが、人
体Mの表面には温度分布がある。また、人体頭部、衣服
表面等の各部位における赤外線輻射率が異なる。このた
め、人体Mのわずかな動作であっても、検知ビームB内
にある人体Mの部位が変動して、赤外線検出素子11へ
入射する赤外線が変化する。
【0028】これらの図においては、いずれも人体M
が、検知ビームBの1本分を完全に占めている。図9
(a)の状態から、わずかに人体Mが前に移動した場合
が図9(b)であり、わずかに人体Mが後ろに移動した
場合が図9(c)である。この様に人体Mがわずかに前
後に移動した場合、検知ビームB内にある人体Mの部位
が変化している。即ち、人体表面の温度分布、輻射率の
違いにより、赤外線検出素子11に入射する赤外線が変
化する。
【0029】従って、少なくとも検知ビームBの1本分
が、常に、人体Mから発せられた赤外線を監視し、か
つ、赤外線検出素子11へ入射される赤外線の小さな変
化を検出することができるため、人体のわずかな動作に
起因する赤外線の変化も確実に検出することができる。
ここで、人体の入退室時の様な大きな動作に起因する赤
外線の大きな変化を検出する場合に比べ、人体表面の温
度分布等を利用して人体のわずかな動作に起因する小さ
な赤外線の変化を検出するには、感度の高い人体検出器
が必要となるが、その一方で、上述したように、環境の
変化等によって誤動作することを防止する必要もある。
【0030】さて、請求項1及び2に記載した本発明に
よる人体検知装置について以下に説明する。図10は、
人体が人体検知装置の検知エリアに入り、着席して諸動
作を行った後に、退出した場合の人体検知装置の信号を
示す図である。図中の(a)は比較手段14に入力され
る第一の増幅手段12aの出力信号であり、図中の
(b)は比較手段14に入力される第二の増幅手段12
bの出力信号である。(c)は、比較手段14から出力
される比較結果信号、(d)は判別手段17から出力さ
れる人体の存否の判定結果を示す人体検知信号である。
各信号は、ともに横軸に時間をとり、縦軸に電圧レベル
をとって示されている。
【0031】第二の増幅手段12bは、第一の増幅手段
12aに比べて、感度が高い増幅手段である。即ち、人
体のわずかな動作に起因する赤外線の変化であって、第
一の増幅手段12aが検知レベルVthよりも高いレベ
ルに増幅することができない信号でも、検知レベルVt
hよりも高い信号レベルへ増幅することができる。人体
を検知する前の状態においては、比較手段14が第一の
増幅手段12aの出力レベルと検知レベルVthとを比
較するが、検知エリアに人体が入る場合には、検出信号
が大きく変化するため、比較手段14から比較結果出力
が検出パルスを含んで出力される。
【0032】この比較結果出力のパルスを計数手段15
が計数し、この計数値と予め定められた所定値とが比較
される。この所定値として4が与えられている場合、4
パルスを計数した際に、判別手段17から出力される人
体検知信号が、人体を検出したことを示す高レベルの信
号となる。一方、人体を検知した後の状態においては、
比較手段14が第二の増幅手段12bの出力レベルと検
知レベルVthとを比較する。このため、検知エリア内
で着席している人体のわずかな動作による検知信号の変
化も、比較手段14が判別することができる。
【0033】即ち、人体が、検知エリア内に入る場合
は、大きな赤外線の変化が生じるため、検出信号は大き
く変化し、また、複数の検知ビームを横切るために検出
されるパルス数も多いが、着席後の人体は、通常、わず
かな動作しか行わないため、検出信号に含まれるパルス
は、相対的に、振幅が小さくなり、かつ、パルス数も減
少する。
【0034】従って、人体が検知エリアに入る前は、比
較手段14が第一の増幅手段12aの出力レベルとの比
較を行い、周囲温度の変動や背景温度の変動や外乱光等
による誤動作を防止することができる一方、人体が検知
エリアに入った後は、比較手段14が第二の増幅手段1
2bの出力レベルとの比較を行い、検知信号に含まれる
小さなパルスをも比較手段14が判別できる様にするこ
とで、確実に人体の検出を行うことができる。
【0035】この様にして、人体の検出を確実に行うこ
とができれば、オフディレイタイムを短縮しても誤動作
することがなくなる。時間計測手段15は、比較手段1
4から出力される比較結果出力に含まれるパルスにより
リセットされる時間計測手段である。即ち、常に、最後
のパルス発生からの経過時間を保持し、この経過時間と
予め定められたオフディレイタイムとを比較してその結
果を出力する。
【0036】上記経過時間がオフディレイタイムに達し
た場合、人体が検知エリアから退出したものと判断し、
判別手段17から出力される人体検知信号が、人体を検
出できないことを示す低レベルの信号となる。人体が検
出できなくなった後には、比較手段14は、再び第一の
増幅手段12aの出力レベルとの比較を行うため、環境
の変化等に起因する赤外線のわずかな変化を誤判断する
ことがない。
【0037】即ち、高感度の増幅手段を用いた場合、着
席している人体のようにわずかな動作しか行わない人体
であっても、確実に検出することができるが、人体の退
出後は、人体から発せられた赤外線に起因しない赤外線
の変化、即ち、周囲温度の変動や背景温度の変動や外乱
光等の環境変化に基づく赤外線の照射量の変化も人体の
検出と判断されて、誤動作するおそれがある。しかし、
オフディレイタイムの経過後は、検知レベルを低感度の
増幅手段を用いることにより、人体の退出後は、赤外線
の大きな変化がなければ人体の検出と判断されないた
め、この様な誤動作を防止することができる。
【0038】ここで、第二の増幅手段12bを用いれ
ば、人体のより小さな動作を検出することができるが、
第一の増幅手段12aを用いた場合にのみ検出でき、第
二の増幅手段12bを用いても検出できない動作が存在
する場合もあり得る。例えば、第一の増幅手段12aを
用いて検出できる大きな動作、速い動作を第二の増幅手
段12bを用いて検出できないような場合である。
【0039】この様な場合、人体を検知した後の状態に
おいて、比較手段14が第二の増幅手段12bの出力レ
ベルと検知レベルVthとを比較するとともに、第一の
増幅手段12aの出力レベルと検知レベルVthとを比
較し、いずれか一方の比較において、出力レベルが検知
レベルを越えている場合には、検知パルスを出力するこ
とにより、人体を検知した後の人体の動作をより確実に
検知することができる。
【0040】次に、請求項3に記載した本発明による人
体検知装置について以下に説明する。この人体検知装置
に用いられる増幅手段の周波数特性を図11に示す。図
11の(a)は、第一の増幅手段12aの周波数特性を
示したものであり、図11の(b)は、第二の増幅手段
12bの周波数特性を示したものである。第二の増幅手
段12bの低域カットオフ周波数fL2は、第一の増幅
手段12aの低域カットオフ周波数fL1の1/2又は
1/2未満となっている。一方、これらの増幅手段12
a、12bの広域カットオフ周波数fH1、fH2は、
一致している。
【0041】通常、人体の動作は、入退室等の異動の場
合には、移動速度は0.3〜1m/秒であるのに対し、
人体が着席していたり、直立している時の頭、体、手等
のわずかな動きは、速度にすると0.15〜0.3m/
秒と移動速度に対して1/2以下の移動速度になる。こ
の様な低速の動きは、増幅手段の低域のゲインに対応
し、高速の動きは、増幅手段の高速のゲインに対応する
ため、より低速の動きを検出しようとすると、それに対
応して増幅手段の低域カットオフ周波数を低くする必要
がある。
【0042】即ち、検出可能な最低の移動速度0.3m
/秒よりも、更にわずかな動きである移動速度0.15
m/秒を検出するためには、低域のカットオフ周波数1
/2に設定すればよい。ただし、必要以上に増幅手段の
低域におけるゲインを大きくすると、周囲の環境の温度
変動、風、ゆらぎ等により、誤動作する可能性が大きく
なる。
【0043】例えば、第一の増幅手段12aの低域カッ
トオフ周波数fL1を0.7Hz、高域カットオフ周波
数fH1を1.6Hzと設定して、0.3〜1m/秒の
人体の移動を検出することができる場合には、第二の増
幅手段12bの低域カットオフ周波数fL2を0.3H
z、高域カットオフ周波数fH1を1.6Hzと設定す
れば、0.15m/秒のわずかな人体の移動を検出する
ことができる。
【0044】尚、本実施例では、高域カットオフ周波数
が一致しているが、第二の増幅手段12bについては、
少なくとも0.15〜0.3m/秒の動きを検出できる
ことが求められている。このため、その高域遮断周波数
fH2は、第一の増幅手段12aの高域遮断周波数fH
1よりも低い周波数であってもよく、この場合には、人
体の検知後に、判別手段が、第一の増幅手段12a及び
第二の増幅手段12bの出力レベルと検知レベルVth
とを比較して、いずれかの比較結果により人体が検知さ
れた場合には、図10に示したオフディレイタイムを更
新する必要がある。
【0045】請求項4に記載した本発明による人体検知
装置について以下に説明する。この人体検知装置に用い
られる増幅手段の周波数特性を図12に示す。図12の
(a)は、第一の増幅手段12aの周波数特性を示した
ものであり、図12の(b)は、第二の増幅手段12b
の周波数特性を示したものである。これらの増幅手段1
2a、12bの周波数帯域幅は一致しているが、第二の
増幅手段12bの中心周波数f02は、第一の増幅手段
12aの中心周波数f01の1/2又は1/2未満とな
っている。
【0046】増幅手段の中心周波数は、検出すべき人体
の移動速度の範囲のほぼ中央に設定されているか、或
は、頻度の高い速度に対して設定されているため、第二
の増幅手段12bの中心周波数を第一の中心周波数F0
2を、第一の中心周波数F01の1/2又は1/2未満
に設定することにより、第二の増幅手段12bを用いれ
ば、検知感度の高い移動速度は低域にシフトし、在室時
の人体のわずかな動きに対して、第一の増幅手段12a
を用いた場合よりも感度が向上する。
【0047】従って、人体を検知した後は、第一の増幅
手段12aの出力レベル及び第二の増幅手段12bの出
力レベルを用いてオフディレイタイムの更新を行うこと
で、在室時の人体を確実に検知することができる。請求
項5に記載した本発明による人体検知装置について以下
に説明する。この人体検知装置に用いられる増幅手段の
周波数特性を図13に示す。図13の(a)は、第一の
増幅手段12aの周波数特性を示したものであり、図1
3の(b)は、第二の増幅手段12bの周波数特性を示
したものである。
【0048】2つの増幅手段12a、12bの低域カッ
トオフ周波数、高域カットオフ周波数及び中心周波数は
一致しているが、第二の増幅手段12bのゲインG2
は、第一の増幅手段12aのゲインG1の2倍又は2倍
を越える値となっている。このため、第二の増幅手段1
2bは、第一の増幅手段12aに比べて、小さな動きに
起因して赤外線検出素子11から出力されるより振幅の
小さな検出信号を比較手段14において判別することが
できる。
【0049】従って、人体を検知した後は、第二の増幅
手段12bの出力レベルを用いてオフディレイタイムの
更新を行うことで、在室時の人体を確実に検知すること
ができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1に記載した本発明による人体検
知装置は、人体が検知エリアに入る前には、感度の低い
増幅手段を用いて人体の検知行う一方、人体が検知エリ
アに入った後は、感度の高い増幅手段を用いて人体の検
知を行う。このため、環境、人体以外の熱源、環境の変
化等に起因する誤動作を防止するとともに、人体の在室
中は、人体のわずかな動きに起因する赤外線の変化をも
確実に捕らえ、在室中の人体を確実に検出することがで
きる。
【0051】請求項2に記載した本発明による人体検知
装置は、人体が検知エリアに入った後は、2つの増幅手
段の出力レベルのいずれかが検知レベルを越えると検知
パルスを出力して、オフディレイタイムの更新を行う。
このため、第二の増幅手段を用いて検知することはでき
ないが、第二の増幅手段を用いて検知できる人体の動作
がある場合においても、人体の動きに起因する赤外線の
変化をも確実に捕らえ、在室中の人体を確実に検出する
ことができる。
【0052】請求項3に記載した本発明による人体検知
装置は、人体が検知エリアに入った後は、2つの増幅手
段の出力レベルのいずれかが検知レベルを越えると検知
パルスを出力して、オフディレイタイムの更新を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による人体検知装置の一構成例を示した
ブロック図である。
【図2】本発明による人体検知装置の赤外線検出素子の
一構成例を示した図である。
【図3】本発明による人体検知装置の多分割レンズの一
構成例を示した図である。
【図4】本発明による人体検知装置の検知ビームの一例
を示した図である。
【図5】本発明による人体検知装置の赤外線検出素子の
他の構成例を示した図である。
【図6】本発明による人体検知装置の多分割レンズの他
の構成例を示した図である。
【図7】本発明による人体検知装置の検知ビームの他の
例を示した図である。
【図8】検知ビームと人体の関係の一例を示した図であ
る。
【図9】検知ビームと人体のわずかな動きの関係の一例
を示した図である。
【図10】請求項1及び2に記載した本発明による人体
検知装置の基本動作の一例を示した図である。
【図11】請求項3に記載した本発明による人体検知装
置に用いられる増幅手段の周波数特性を示した図であ
る。
【図12】請求項4に記載した本発明による人体検知装
置に用いられる増幅手段の周波数特性を示した図であ
る。
【図13】請求項5に記載した本発明による人体検知装
置に用いられる増幅手段の周波数特性を示した図であ
る。
【符号の説明】
10 ・・・集光部 11 ・・・赤外線検出素子 B ・・・検知ビーム 12a ・・・第一の増幅手段 12b ・・・第二の増幅手段 14 ・・・比較手段 15 ・・・計数手段 16 ・・・時間計数手段 Vth ・・・検知レベル fL1 ・・・第一の増幅手段の低域カットオフ周波数 fL2 ・・・第二の増幅手段の低域カットオフ周波数 f01 ・・・第一の増幅手段の中心周波数 f02 ・・・第二の増幅手段の中心周波数 G1 ・・・第一の増幅手段のゲイン G2 ・・・第二の増幅手段のゲイン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集光部により人体から発せられた赤外線を
    集光し、赤外線検出素子により電気信号に変換し、増幅
    手段により増幅して、所定の検知レベルとを比較して人
    体を検知するための装置であって、 集光部と赤外線検出素子により集光部の前方に形成され
    る複数の検知ビームの中心間の距離が、上記集光部の2
    m前方において20cm以下となる人体検知装置におい
    て、 上記増幅手段が、ともに赤外線受光素子の出力信号を増
    幅する、感度の低い第一の増幅手段と、より感度の高い
    第二の増幅手段とにより構成され、 人体の検知前は、上記比較手段が、第一の増幅手段の出
    力レベルを所定の検知レベルと比較して人体を検知する
    とともに、 人体の検知後は、上記比較手段が、第二の増幅手段の出
    力レベルを所定の検知レベルと比較して人体を検知する
    ことを特徴とする人体検知装置。
  2. 【請求項2】人体の検知後は、上記比較手段が、第二の
    増幅手段の出力レベルを所定の検知レベルと比較すると
    ともに、第一の増幅手段の出力レベルも所定の検知レベ
    ルと比較して人体を検知することを特徴とする請求項1
    に記載の人体検知装置。
  3. 【請求項3】上記第二の増幅手段の低域カットオフ周波
    数を、上記第一の増幅手段の低域カットオフ周波数より
    も低い周波数とすることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の人体検知装置。
  4. 【請求項4】上記第二の増幅手段の中心周波数を、上記
    第一の増幅手段の中心周波数よりも低い周波数とするこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の人体検知装置。
  5. 【請求項5】上記第二の増幅手段のゲインを、上記第一
    の増幅手段のゲインよりも大きなゲインとすることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の人体検知装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771678B1 (en) 2000-06-13 2004-08-03 International Business Machines Corporation Laser system and method of operation having improved signal continuity and safety
JP2012132834A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Murata Mfg Co Ltd 人体検知装置及び人体検知方法
JP2013163963A (ja) * 2012-01-11 2013-08-22 Panasonic Corp トイレ用人体検知装置およびこれを備えた衛生洗浄便座装置
JP2013186898A (ja) * 2012-03-05 2013-09-19 Ricoh Co Ltd インタラクティブホワイトボードおよび制御方法
JP2014059187A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Konica Minolta Inc 画像形成装置、電力制御方法及び電力制御プログラム

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