JP3248123B2 - 赤外線式移動体検知装置 - Google Patents

赤外線式移動体検知装置

Info

Publication number
JP3248123B2
JP3248123B2 JP29171494A JP29171494A JP3248123B2 JP 3248123 B2 JP3248123 B2 JP 3248123B2 JP 29171494 A JP29171494 A JP 29171494A JP 29171494 A JP29171494 A JP 29171494A JP 3248123 B2 JP3248123 B2 JP 3248123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
detection
moving object
detection area
effective value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29171494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08146149A (ja
Inventor
良 谷口
慎司 桐畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP29171494A priority Critical patent/JP3248123B2/ja
Publication of JPH08146149A publication Critical patent/JPH08146149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3248123B2 publication Critical patent/JP3248123B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体検知装置に係
り、更に詳しくは、赤外線の変化を検出して移動体の存
在又は不在を判断する赤外線式移動体検知装置に関す
る。
【従来の技術】一般に、人体等の移動体を赤外線の変化
量で検出する素子には、焦電素子と呼ばれるものが多く
を占め、このような焦電素子を用いた赤外線式移動体検
知装置は、防犯用侵入検知装置の他、照明器具等の負荷
の自動制御用として急速に普及しつつある。
【0002】従来の赤外線式移動体検知装置として人体
検知装置の構成を図9に示す。この人体検知装置は、集
光器1、赤外線検出素子2、増幅部3、帯域フィルタ
4、比較回路5、遅延回路8、出力回路9により構成さ
れ、制御負荷として照明器具が接続されている。
【0003】集光器1は、フレネルレンズ等で構成され
る光学系であり、検知エリア内の赤外線を赤外線検出素
子2に集光する。赤外線検出素子2は、集光器1により
集光された赤外線の変化を検出する。増幅部3は、赤外
線検出素子2の出力信号を増幅する。帯域フィルタ4
は、高域及び低域の不要な周波数成分を除去する。比較
回路5は、帯域フィルタ4の出力を予め設定された閾値
と比較し、この増幅部3の出力が閾値よりも大きい場合
は人体の検出と判断して検知信号を出力する。遅延回路
8は比較回路5の検知出力から予め設定された遅延時間
の間だけ信号を出力する。出力回路9は遅延回路8の出
力に基づいて負荷へ制御信号を出力し、遅延時間の間、
特定の制御を継続する。
【0004】即ち、人体の動作により発生した赤外線の
変化を、集光部1を介して赤外線検出素子2で検出し、
この出力を増幅部3、帯域フィルタ4及び比較回路5に
より人体の移動又は微動のみを検知して出力する。そし
て、遅延回路8がこの検知出力を予め設定された一定の
遅延時間の間だけ信号出力し、出力回路9はこの期間
中、照明器具を点灯させるための制御信号を出力する。
ここで、この遅延時間内に、比較回路5から新たな検知
信号が出力された場合は、その新たな出力毎に遅延時間
の始期が更新される。
【0005】従来の赤外線式人体検知装置の基本動作を
示すタイムチャートを図10に示す。この図は、室内に
設置された赤外線式人体検知装置について、人体がその
部屋に入室し退室するまでの間のその動作を示すもので
あり、図中の(a)に帯域フィルタ4の出力波形を示
し、(b)に比較回路部5の出力信号を示し、(c)に
遅延回路8の出力信号を出力を示し、(d)に出力回路
9の出力を示している。
【0006】人体の入室にともなう帯域フィルタ4の出
力波形が閾値を越えているため、比較回路5が検知信号
を出力し、遅延回路8は予め設定された遅延時間の間、
信号を出力し続けるため、出力回路9の制御信号により
照明器具は点灯する。そして、この期間中に、人体の移
動又は微動を検知すれば、その度毎に遅延回路8の遅延
時間の始期が次々と更新されるため照明器具は点灯し続
け、最後の検知信号、即ち、人体の退室にともなう検知
信号から遅延時間経過後に消灯する。
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の赤外線式
人体検知装置においては、遅延回路8の遅延時間は、赤
外線式人体検知装置の取付状況や用途に応じて、施工時
に施工者により調節できるものが一般的である。
【0007】しかし、人間が在室中であるにもかかわら
ず、人間の動作量が少ないために、遅延時間内に遅延時
間の始期が更新されずに、照明が消灯してしまうことを
防止するため、実際には施工者が遅延時間を最大限に設
定することが多かった。このような場合、遅延時間を6
分とすると、最後の検知信号が出力されてから6分後に
照明が消灯する。即ち、人間が退出してから6分間は点
灯し続けるという問題があった。
【0008】一方で、施工者が遅延時間を短い時間に設
定すると、上述の通り、遅延時間の間、人間が静止し、
或は、帯域フィルタ4の出力が閾値比較回路5の閾値を
越えないような微動しかしない場合には、閾値比較回路
5からは検知信号が出力されない。従って、遅延時間の
始期が更新されず、人間が在室中であるにもかかわら
ず、照明が消灯してしまうという問題があった。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、例えば、トイレ、会議室等に人間が在室中である
場合は、照明を点灯し、人間が退室した後は、速やか
に、照明を消灯する人体検知装置のように、室内の移動
体の有無を検出し、移動体が存在する場合、負荷に対し
て在室時の所定の制御を行うとともに、移動体の退出後
は、速やかに、不在時の所定の制御を行うことができる
赤外線式移動体検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決のするための手段】請求項1に記載した本
発明による赤外線式移動体検知装置は、異なる検知エリ
アを形成する2以上の集光器及び赤外線検出素子と、こ
れらの赤外線検出素子から出力される移動体検出信号の
先後関係により移動体の侵入、在留及び退出を判断する
動作判断手段と、上記動作判断手段の判別結果に基づき
遅延時間を設定する遅延時間設定手段と、移動体が検知
されてから上記遅延時間の間、特定制御を継続するため
の遅延回路と、上記赤外線検出素子の出力の一定時間に
おける実効値を求める実効値計算手段と、検知エリア内
に移動体が存在しない状態において 上記実効値計算手段
により求められた実効値を記憶する記憶手段と、上記実
効値計算手段により求められる、上記動作判断手段によ
り退出と判断された際の実効値と、上記記憶手段に記憶
された実効値とを比較する実効値比較手段とを備え、上
記遅延時間設定手段は、上記判断手段の判断結果及び上
記実効値比較手段の比較結果に基づき遅延時間を設定す
るように構成される。請求項に記載した本発明による
赤外線式移動体検知装置は、請求項に記載した本発明
による赤外線式移動体検知装置の上記集光器及び上記赤
外線検出素子が、上記検知エリアの一方が他方の検知エ
リアの周囲に形成されるように構成される。
【0013】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置は、請求項に記載した本発明による赤
外線式移動体検知装置の上記集光器及び上記赤外線検出
素子が、上記検知エリアの一方が部屋の出入口付近に形
成され、かつ、この検知エリアに隣接して他方の検知エ
リアが形成するように構成される。
【0014】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置は、請求項2または3のいずれかに記載
した本発明による赤外線式移動体検知装置の上記集光器
及び上記赤外線検出素子が、内側の又は隣接する検知エ
リアを形成する検知ビームの密度を周囲又は出入口の検
知エリアを形成する検知ビームの密度よりも高くなるよ
うに構成される。
【0016】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置は、請求項2から4のいずれかに記載し
た本発明による赤外線式移動体検知装置の上記赤外線検
出素子が、内側又は周辺の検知エリアを3エレメント以
上の焦電素子により構成され、かつ、周囲又は出入口の
検知エリアをデュアルタイプの焦電素子により構成され
る。
【作用】請求項1に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置は、異なる検知エリアを形成する2以上の赤
外線検出素子がそれぞれ移動体による赤外線の変化を検
出し、これらの移動体検出信号の先後関係により移動体
の侵入、在留あるいは退出を判断し、遅延時間設定手段
が、上記判別結果に基づいて遅延時間を設定し、遅延回
路が移動体検知から上記遅延時間を計測して、この期間
中は移動体の存在と判断し、遅延時間経過後を移動体の
不在と判断して、負荷の所定の制御を行う。また、記憶
手段が、予め検知エリア内に移動体が存在しない状態に
おいて実効値計算手段により求められた実効値を記憶し
ておき、実効値比較手段が動作判断手段により移動体の
退出と判断された際の実効値と上記記憶手段に記憶され
た実効値とを比較し、遅延時間設定手段が、上記動作判
断手段の判断結果及び上記比較手段の比較結果に基づい
て遅延時間を設定し、遅延回路が移動体検知から上記遅
延時間を計測して、この期間中は移動体の存在と判断
し、遅延時間経過後を移動体の不在と判断する。
【0018】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置は、周囲の検知エリアに対応する検知信
号が出力されなくなった場合に、内側の検知エリアに対
応する検知信号が出力されていることにより移動体の侵
入又は在留と判別し、内側の検知エリアに対応する検知
信号が出力されなくなった場合に、周囲の検知エリアに
対応する検知信号が出力されていることにより移動体の
退出と判別し、移動体の存在又は不在を判断して、負荷
の所定の制御を行う。請求項に記載した本発明による
赤外線式移動体検知装置は、出入口の検知エリアに対応
する検知信号が出力されなくなった場合に、隣接する検
知エリアに対応する検知信号が出力されていることによ
り移動体の侵入又は在留と判別し、隣接する検知エリア
に対応する検知信号が出力されなくなった場合に、出入
口の検知エリアに対応する検知信号が出力されているこ
とにより移動体の退出と判別し、移動体の存在又は不在
を判断して、負荷の所定の制御を行う。請求項に記載
した本発明による赤外線式移動体検知装置は、内側の又
は隣接する検知エリアを形成する検知ビームの密度を周
囲又は出入口の検知エリアを構成する検知ビームの密度
よりも高いため、内側の又は隣接する検知エリアの赤外
線の変化を感度良く検出して、移動体の侵入又は在留と
退出とを判別し、移動体の存在又は不在を判断し、負荷
の所定の制御を行う。請求項に記載した本発明による
赤外線式移動体検知装置は、周囲又は出入口の検知エリ
アをデュアルタイプの赤外線検出素子により検出して、
移動体の侵入又は在留と退出とを判別し、移動体の存在
又は不在を判断して、負荷の所定の制御を行う。
【実施例】請求項1に記載した本発明による赤外線式移
動体検知装置の構成例を図1に示す。この赤外線式移動
体検知装置は人体を検出するための人体検知装置であ
り、集光器1a、1b、赤外線検出素子2a、2b、増
幅部3a、3b、帯域フィルタ4a、4b、閾値比較回
路5a、5b、動作判断部6、遅延時間設定部7、遅延
回路8及び出力回路9で構成され、照明負荷に接続され
ている。
【0024】集光器1a、1bは、フレネルレンズ等で
構成される光学系であり、検知エリア内の赤外線をそれ
ぞれ赤外線検出素子2a、2bに集光する。赤外線検出
素子2a、2bは、それぞれ集光器1a、1bにより集
光された赤外線の変化を検出する。増幅部3a、3b
は、それぞれ赤外線検出素子2a、2bの出力信号を増
幅する。帯域フィルタ4a、4bは、ともに高域及び低
域の不要な周波数成分を除去する。閾値比較回路5a、
5bは、それぞれ帯域フィルタ4a、4bの出力を予め
設定された閾値と比較し、この帯域フィルタ4a、4b
の出力が閾値よりも大きい場合は人体の検出と判断して
検知信号を出力する。動作判断部6は、赤外線検出素子
2a及び2bからの検知信号の先後関係から人体の入室
又は在室と退室を判別する。遅延時間設定部7は、動作
判断部6の判別結果に基づき遅延時間を設定する。遅延
回路8は、遅延時間設定部7により設定された遅延時間
の間だけ信号を出力する。出力回路9は、遅延回路8の
出力に基づいて負荷へ制御信号を出力する。
【0025】ここで、赤外線検出素子2a及び2bに対
応する検知エリアとして、請求項に記載した本発明に
より形成される検知エリアを使用する。この検知エリア
の例を図3に示す。集光器及び赤外線検知素子は、部屋
の天井に設置されており、図中の(a)は検知エリアを
側壁方向から見た図であり、図中の(b)は検知エリア
を上方から見た図である。
【0026】検知エリアAは、検知エリアBの周囲に形
成されており、検知エリアAが赤外線検出素子2aに対
応し、検知エリアBが赤外線検出素子2bに対応する。
赤外線検出素子2a、2bは、ともに4エレメントタイ
プの焦電素子を使用する。
【0027】周囲の検知エリアAは赤外線検知素子2a
と12分割のフレネルレンズにより形成され、内側の検
知エリアBは赤外線検知素子2bと4分割のフレネルレ
ンズにより形成されており、図中(b)の破線で囲まれ
た部分が、フレネルレンズの1分割が監視する範囲を示
している。この二つのフレネルレンズの焦点距離は等し
いので、周囲の検知エリアAも内側の検知エリアBも、
面積当りの検知ビームの密度はほぼ等しく構成されてい
る。
【0028】この人体検知装置をトイレの天井に設置し
た場合について、検知エリアと人間の動作の様子を図4
(a)に示し、入室時、在室時及び退室時のタイムチャ
ートを図4(b)に示す。図中(a)に示す通り、赤外
線検出素子2bに対応する内側の検知エリアBは便器及
びその周辺に形成され、その周囲に赤外線検出素子2a
に対応する検知エリアAが形成されている。また、図中
のb1は赤外線検出素子2aの出力波形を示し、b2は
赤外線検出素子2bの出力波形を示し、b3は遅延時間
の始期が更新される様子を示し、b4は照明負荷の制御
状態を示す。
【0029】入室時の一連の動作では、赤外線検出素子
2aの検知エリアAを通過した後に、赤外線検知素子2
bの検知エリアBに入るので、赤外線検出素子2aの検
知信号が出力された後に、赤外線検出素子2bの検知信
号が出力され、赤外線検出素子2aの検知信号が出力さ
れなくなった後にも、赤外線検出素子2bの検知信号が
出力されている。
【0030】また、在室時の動作では、便器に座りなが
らの動作であるために、基本的には赤外線検出素子2b
の信号のみが出力される。比較的大きな動作を行った際
には赤外線検出素子2aの信号も出力されるが、この場
合も赤外線検出素子2aの検知信号が出力されなくなっ
た後に、赤外線検出素子2bの検知信号が出力されてい
る。
【0031】さらに、退室時の一連の動作では、赤外線
検出素子2bの検知エリアB内で動作した後に、赤外線
検出素子2aの検知エリアAを通過するので、入室時と
は逆に赤外線検出素子2bの信号が出力された後に、赤
外線検出素子2aの信号が出力され、赤外線検出素子2
bの検知信号が出力されなくなった後にも、赤外線検出
素子2aの検知信号が出力されている。
【0032】この様子を図4のb1及びb2に示す。こ
のように、入室時及び在室時には赤外線検出素子2bの
信号がより遅くまで出力され、退室時には赤外線検出素
子2aの信号がより遅くまで出力されることを利用し
て、動作判断部が人体の入室又は在室と退室とを判別す
る。即ち、動作判断部6は赤外線検出素子2bの信号が
より遅くまで出力された時は入室又は在室と判断し、赤
外線検出素子2aの信号がより遅くまで出力された時は
退室と判断する。
【0033】この判別結果に基づいて、遅延時間設定部
7が遅延回路8で使用される遅延時間を変更する。即
ち、人体が在室時に誤って不在と判断されて照明が消灯
してしまうのことを防止するために、判別結果が入室又
は在室の時には、比較的長い遅延時間、例えば3分に設
定し、人体の退出後は速やかに消灯するために、判別結
果が退室の時には比較的短い遅延時間、例えば10秒に
設定する。
【0034】遅延回路8は閾値比較回路5a、5bのい
ずれかが人体の検知信号を出力した時点から設定された
遅延時間の間だけ信号を出力するが、図4のb3に示す
ように、遅延時間の始期は人体の入室又は在室による人
体の検知の度に次々と更新されていき、最後の更新は人
体の退出による検知信号が出力された時であり、これ以
降は更新されない。
【0035】従って、出力回路が出力する負荷の制御信
号は図3のb4の様になり、照明負荷は人体の入室によ
って点灯し、在室中は3分の遅延時間内に人体の動作を
検出できる限り点灯し続け、人体の退出後は、10秒で
消灯する。
【0036】ただし、この場合の様に、人体の存在及び
不在を判断し、人体の存在によりオン、人体の不存在に
よりオフする制御の場合だけでなく、人体の存在により
オフ、人体の不存在によりオンする制御にも本発明は適
用できる。
【0037】次に、請求項に記載した本発明による赤
外線式移動体検知装置の他の構成例を図2に示す。この
赤外線式移動体検知装置は人体を検出するための人体検
知装置であり、集光器1a、1b、赤外線検出素子2
a、2b、増幅部3a、3b、帯域フィルタ4a、4
b、実効値計算回路50a、50b、実効値比較回路5
1a、51b、閾値比較回路5a、5b、動作判断部
6、遅延時間設定部7、遅延回路8及び出力回路9で構
成され、照明負荷に接続されている。ここで、実効値演
算回路50a、50b、実効値比較回路51a、51b
及び遅延時間設定部7以外は図1に示したものと同一で
ある。
【0038】赤外線検出素子2a、2bにおいて検出さ
れ、増幅部3a、3bにおいて増幅され、帯域フィルタ
4a、4bにおいて不要な周波数成分が除去された検出
信号は、閾値比較回路5a、5bに入力されるととも
に、実効値演算回路50a、50bに入力される。
【0039】実効値演算回路50a、50bにおいて
は、一定時間前までの実効値が常時、計算されている。
この一定時間前までの実効値が、常時計算されている様
子を図5に示す。図中の(a)は、帯域フィルタ4a、
4bの出力信号であり、実効値演算回路50a、50b
は、この信号を20Hzのサンプリング周波数で取り込
み、5秒前からその時点までの電圧実効値、即ち、直前
の100サンプルについての実効値を求める。ここで、
実効値とは、各サンプリングデータの2乗の和の平方根
をサンプリング数100で割った値として求められる。
このようにして求められた実効値(RMS値)を(b)
に示す。
【0040】まず、実効値演算回路50a、50bは、
予め検知エリア内に人体が存在しない場合の帯域フィル
タ4a、4bの出力信号についての実効値を求め、定常
ノイズレベルとして記憶手段に記憶しておく。その後、
常時、一定時間前からその時点までの間の帯域フィルタ
4a、4bの出力信号についての実効値が計算されてい
る。そして、実効値比較回路51a、51bは、上記動
作判断部6により人体の退出と判断された場合、実効値
演算回路50a、50bにより求められたその際の実効
値と予め記憶されている上記実効値とを比較する。この
比較結果により、退出と判断された際の実効値が、定常
ノイズレベルの実効値よりも大きい場合、遅延時間設定
部7により一旦設定された短い遅延時間を長い遅延時間
に再設定する。前述の実施例の場合であれば、一旦10
秒に設定された遅延時間を、3分又は10秒よりも長い
ある値に再設定する。
【0041】人体が在室中であるにもかかわらず、動作
判断部6が誤って人体の退出と判断した場合には、その
後の人体のわずかな動作が、閾値比較回路5a、5bの
閾値を越えない程度であっても、その判断後の信号の実
効値は、記憶手段に記憶した定常ノイズレベルの実効値
よりも大きくなる。従って、退出と判断された際の実効
値が、定常ノイズレベルの実効値よりも大きい場合は、
在室中である可能性が高いので、遅延時間を長い時間に
再設定することで、人体の侵入又は在留及び退出の判断
の確度を高めることができ、人体が在室中であるにもか
かわらず、誤って照明を消灯してしまうといった誤動作
が減少する。
【0042】図6に請求項に記載した本発明による赤
外線式人体検知装置の検知エリア配置の一例を示す。図
中の(a)は検知エリアを側壁方向から見た図であり、
(b)は検知エリアを上方から見た図である。この人体
検知装置の赤外線検出素子2a、2bには、図3の場合
と同様、ともに4エレメントタイプの焦電素子を2個使
用している。
【0043】赤外線検出素子2aに対応する検知エリア
Aは、8分割のフレネルレンズによりトイレの出入口付
近に形成され、赤外線検出素子2bに対応する検知エリ
アBは、16分割のフレネルレンズにより上記出入口付
近の検知エリアAに隣接させ、かつ、便器及びその周辺
を含むように形成されている。また、図3の場合と同
様、この二つのフレネルレンズの焦点距離は等しいの
で、出入口付近の検知エリアAも内側の検知エリアB
も、面積当りの検知ビームの密度はほぼ等しく構成され
ている。
【0044】この人体検知装置は、図3の検知エリアを
使用した場合と全く同様に、図1又は図2に構成例を示
した人体検知装置により人体の侵入又は在留及び退出の
判断し、人体の存在又は不在を判断する。
【0045】図3に示した検知エリアA、Bはトイレ等
の比較的狭い部屋に有効であるが、比較的広い部屋の場
合は、図6に示すように、出入口付近の検知エリアAと
これに隣接する検知エリアBによって構成する方が、検
知エリアAに対応する検知信号の精度が向上して、侵入
又は在留と退出とを精度良く判別できる。
【0046】図7に請求項に記載した本発明による赤
外線式移動体検知装置の検知エリア配置の一例を示す。
図中の(a)は検知エリアを側壁方向から見た図であ
り、(b)は検知エリアを上方から見た図である。この
人体検知装置の赤外線検出素子2a、2bには、図3の
場合と同様、ともに4エレメントタイプの焦電素子を2
個使用している。
【0047】検知エリアAは、検知エリアBの周囲に形
成され、検知エリアAが赤外線検出素子2aに対応し、
検知エリアBが赤外線検出素子2bに対応する。
【0048】周囲の検知エリアAは、図2の場合と同様
に、赤外線検知素子2aと12分割のフレネルレンズ1
aにより形成されるが、内側の検知エリアBは、赤外線
検知素子2bと、その焦点距離がフレネルレンズ1aの
焦点距離よりも長い16分割のフレネルレンズ1bによ
り形成されている。図中(b)の破線で囲まれた部分
は、フレネルレンズの1分割が監視する範囲を示してい
る。このように検知エリアを形成することにより、周辺
の検知エリアよりも内側の検知エリアの方が検知ビーム
が細くなり、同じ面積当りの検知ビームの密度が高くな
る。従って、内側の検知エリア内では、微動、即ち、比
較的小さな動作によっても検知信号を得ることができ、
より感度が良くなる。また、微動による検知信号を得る
ことができないまでも、請求項に記載した本発明によ
る人体検知装置においては、微動による出力の変化分を
実効値の差として得ることが容易になり、上述のように
誤って人体の退出と判別する誤動作をより効果的に防止
できる。
【0049】図8に請求項に記載した本発明による赤
外線式移動体検知装置の検知エリア配置の一例を示す。
図中の(a)は検知エリアを側壁方向から見た図であ
り、(b)は検知エリアを上方から見た図である。この
人体検知装置の赤外線検出素子2bには、図3の場合と
同様、4エレメントタイプの焦電素子を使用している
が、赤外線検出素子2aにはデュアルタイプの焦電素子
を使用する。
【0050】検知エリアAは、検知エリアBの周囲に形
成され、周囲の検知エリアAは赤外線検知素子2aと1
2分割のフレネルレンズにより形成され、内側の検知エ
リアは赤外線検知素子2bと4分割のフレネルレンズに
より形成されている。
【0051】デュアルタイプの焦電素子は、4エレメン
トタイプの焦電素子よりも安価であるので、周囲の検知
エリアに対応する焦電素子のみにデュアルタイプの焦電
素子を用いることによって、一定の判断精度を維持しな
がら、赤外線式人体検知器のローコスト化を図ることが
できる。
【効果】請求項1に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置を用いれば、移動体の侵入又は在留と判断さ
れたときは、遅延時間として長い時間を設定する一方、
移動体の退出と判断されたときには、遅延時間として短
い時間を設定するため、移動体の存在する場合に、不在
と誤判断することを防止しつつ、移動体の退出後には速
やかに人体の不在を判断することができる。更に、移動
体の退出と判断された場合に、その際の検知信号の実効
値が定常ノイズレベルの実効値よりも大きいときは、遅
延時間として長い時間を再設定するため、移動体の存在
する場合に、不在と誤判断することを防止することがで
きる。
【0053】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置を用いれば、一方の検知エリアが、他方
の検知エリアの周囲に形成されるため、2つの検知信号
の先後関係から人体の移動体の侵入又は在留と退出とを
判別することができる。
【0054】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置を用いれば、検知エリアが、出入口付近
の検知エリアとこれに隣接する検知エリアによって構成
されるため、出入口付近の検知エリアに対応する検知信
号の検出の精度が向上して、侵入又は在留と退出とを精
度良く判別できる。
【0055】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置を用いれば、内側の又は隣接する検知エ
リアを形成する検知ビームの密度を周囲又は出入口の検
知エリアを構成する検知ビームの密度よりも高くするこ
とにより、内側の又は隣接する検知エリア内では、微動
による検知信号を得ることができ、より感度が良くな
る。また、請求項に記載した本発明による赤外線式移
動体検知装置においては、微動による出力の変化分を実
効値の差として得ることが容易になり、上述のように誤
って人体の退出と判別する誤動作をより効果的に防止す
ることができる。
【0056】請求項に記載した本発明による赤外線式
移動体検知装置を用いれば、内側の周囲の検知エリアに
対応する赤外線検出素子のみに安価なデュアルタイプの
焦電素子を使用するため、一定の、人体の侵入又は在留
と退出とを判別する精度を維持しながら、赤外線式人体
検知器のローコスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の一構成例を示す図である。
【図2】請求項に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の他の構成例を示す図である。
【図3】請求項に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の検知エリアの配置の一例を示す図である。
【図4】請求項1に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の基本動作を示すフローチャートの一例であ
る。
【図5】実効値計算回路の動作の一例を示す図である。
【図6】請求項に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の検知エリアの配置の一例を示す図である。
【図7】請求項に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の検知エリアの配置の一例を示す図である。
【図8】請求項に記載した本発明による赤外線式移動
体検知装置の検知エリアの配置の一例を示す図である。
【図9】従来の赤外線式移動体検知装置の構成を示す図
である。
【図10】従来の赤外線式移動体検知装置の基本動作を
示すタイムチャートである。
【符号の説明】
A、B・・・検知エリア 1、2a、2b・・・集光器 2、2a、2b・・・赤外線検出素子 50a、50b・・・実効値計算手段 51a、51b・・・実効値比較手段 6・・・動作判断手段 +、−・・・検知ビーム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−241692(JP,A) 特開 平6−75057(JP,A) 特開 平6−230144(JP,A) 特開 平6−242255(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検知エリア内の移動体による赤外線の変化
    を検出して、移動体の存在又は不在を判断する赤外線式
    移動体検知装置において、 異なる検知エリアを形成する2以上の集光器及び赤外線
    検出素子と、 これらの赤外線検出素子から出力される移動体検出信号
    の先後関係により移動体の侵入、在留及び退出を判断す
    る動作判断手段と、 上記動作判断手段の判別結果に基づき遅延時間を設定す
    る遅延時間設定手段と、 移動体が検知されてから上記遅延時間の間、特定制御を
    継続するための遅延回路と、上記赤外線検出素子の出力の一定時間における実効値を
    求める実効値計算手段と、 検知エリア内に移動体が存在しない状態において上記実
    効値計算手段により求められた実効値を記憶する記憶手
    段と、 上記実効値計算手段により求められる、上記動作判断手
    段により退出と判断された際の実効値と、上記記憶手段
    に記憶された実効値とを比較する実効値比較手段とを備
    え、 上記遅延時間設定手段は、上記判断手段の判断結果及び
    上記実効値比較手段の比較結果に基づき遅延時間を設定
    するようにした ことを特徴とする赤外線式移動体検知装
    置。
  2. 【請求項2】上記検知エリアの一方が他方の検知エリア
    の周囲に形成されることを特徴とする請求項に記載し
    た赤外線式移動体検知装置。
  3. 【請求項3】上記検知エリアの一方が部屋の出入口付近
    に形成され、かつ、この検知エリアに隣接して他方の検
    知エリアが形成されることを特徴とする請求項に記載
    した赤外線式移動体検知装置。
  4. 【請求項4】内側の又は隣接する検知エリアを形成する
    検知ビームの密度を周囲又は出入口の検知エリアを構成
    する検知ビームの密度よりも高くしたことを特徴とする
    請求項2または3のいずれかに記載した赤外線式移動体
    検知装置。
  5. 【請求項5】内側の又は隣接する検知エリアを3エレメ
    ント以上の赤外線検出素子により形成し、かつ、周囲又
    は出入口の検知エリアをデュアルタイプの赤外線検出素
    子により形成する請求項2から4のいずれかに記載した
    赤外線式移動体検知装置。
JP29171494A 1994-11-25 1994-11-25 赤外線式移動体検知装置 Expired - Fee Related JP3248123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29171494A JP3248123B2 (ja) 1994-11-25 1994-11-25 赤外線式移動体検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29171494A JP3248123B2 (ja) 1994-11-25 1994-11-25 赤外線式移動体検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08146149A JPH08146149A (ja) 1996-06-07
JP3248123B2 true JP3248123B2 (ja) 2002-01-21

Family

ID=17772453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29171494A Expired - Fee Related JP3248123B2 (ja) 1994-11-25 1994-11-25 赤外線式移動体検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3248123B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2011074511A1 (ja) 2009-12-18 2013-04-25 日本電気株式会社 存在判定装置、システム、方法及びプログラム
JP2015055493A (ja) * 2013-09-10 2015-03-23 株式会社リコー 人体検出装置、人体検出方法、及び電子機器
CN103984040A (zh) * 2014-05-20 2014-08-13 刘达 基于红外线传感器阵列算法的生物识别方法
JP6555617B2 (ja) * 2015-12-16 2019-08-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 人検知システム
JP6708303B2 (ja) * 2017-04-28 2020-06-10 三菱電機株式会社 人体検出装置及び照明装置
JP7253728B2 (ja) * 2018-09-21 2023-04-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 人検知システム及びプログラム
DE102021116867A1 (de) 2021-06-30 2023-01-05 Steinel Gmbh Optisches Element für einen Bewegungsmelder

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08146149A (ja) 1996-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0786537B2 (ja) 人体検出装置
TWI720608B (zh) 人檢測系統及電腦程式產品
TWI727415B (zh) 人檢測系統及程式
JP3248123B2 (ja) 赤外線式移動体検知装置
JP2852582B2 (ja) 赤外線式人体検知器
JPH1172386A (ja) 人体検知センサ
JP3005704B2 (ja) 赤外線式人体検知装置
TWI658437B (zh) Human detection system
JP2004117250A (ja) 物体検出方法および物体検出装置
JPH09245209A (ja) 赤外線式人体検知装置
JP3333646B2 (ja) 赤外線式人体検知装置
JP2636427B2 (ja) 人体検出装置
JPH0990053A (ja) 赤外線式人体検知装置
JP3005703B2 (ja) 人体検知制御スイッチ
JPH07234287A (ja) ファジィ式赤外線人体検知装置
JPH0896967A (ja) 赤外線式人体検知装置
JP3289119B2 (ja) 人体検知装置
JPH08179050A (ja) パルスカウント方式の赤外線検知装置
JPS6356797A (ja) 火災センサの感度設定方式
JPH06148341A (ja) 人体検知装置
JPH05151470A (ja) 室内監視装置
JPH0961543A (ja) 人体検知装置
JP6917575B2 (ja) 人検知システム、プログラム及び人検知方法
JP2001141559A (ja) 炎検知器
JPH0357990A (ja) 人体検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000530

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081109

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081109

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091109

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees