JP2012132834A - 人体検知装置及び人体検知方法 - Google Patents

人体検知装置及び人体検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 所定の領域内に継続的に留まっている人の有無のみを選択的に検知することが可能な人体検知装置を提供する。
【解決手段】 人体検知装置1は、赤外線の変化量に応じた電気信号を出力するデュアルタイプ焦電型赤外線センサ12と、出力された電気信号が閾値を超えた場合に検知信号を出力する比較部22と、検知信号が出力される度に、検知信号が出力されてからの経過時間を計時する第2タイマ24と、該第2タイマ24により計時された経過時間に基づいて、所定の時間(例えば3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したか否かを判定し、該事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人(着席している人)がいると判定する状態判定部25とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、赤外線式の人体検知装置、及び、人体検知方法に関する。
人体から入射される赤外線の変化量に応じた電気信号を出力する焦電型赤外線センサを利用して、人の有無を検知する赤外線式人体検知装置が従来から知られており、例えば、防犯用の侵入検知装置や照明用自動スイッチ等に使用されている。このような赤外線式人体検知装置として、特許文献1には、閾値を超えるようなレベルの大きい背景ノイズが発生した場合にも誤検出を抑制することができる物体検出装置が開示されている。この物体検知装置では、背景ノイズの波形が、立上り・立下りともに緩やかな特性を示すのに対し、人体検出信号の波形は、立上り・立下りとも鋭く、背景ノイズの波形とは明らかに異なった特性を示すことに着目し、所定の検知エリアから放射される赤外線の変動量に応じた赤外線検出部の検出出力が、第1の閾値と第2の閾値との間に継続して含まれている時間に基づいて、所定の検知エリアに物体が存在するか否かが判定される。
また、特許文献2には、赤外線量の変化を検出する都度、移動物体の速度に応じた適切な判定時間を設定することができ、誤報防止と失報防止とを両立した人体検知器が開示されている。この人体検知器では、赤外線の変化量が人体検知用の閾値を超える変化を検出した後に所定の判定時間を計時し、この判定時間内に、赤外線の変化量が人体検知用の閾値を超える変化が検知されたときに人体と判定している。より具体的には、この人体検知器では、まず、設定された監視領域から検出された赤外線の変化量が所定の正常範囲を逸脱してから正常範囲に復帰するまでの変動時間が計時される。次に、人体検知用の閾値を超える変化を最初に検出したときに計時された変動時間を用いて判定時間が設定される。そして、設定された判定時間内に、人体検知用の閾値を超える変化が検知されると人体と判定される。
特開2004−117250号公報 特開2001−86262号公報
ところで、近年、CO排出量削減等の観点から、電気機器の低消費電力化(省エネルギー化)が社会的に求められている。そのために、例えば、人体検知装置で人の有無を検知し、人がいるときに電源をオンし、人がいなくなると電源を自動的にオフする電気機器などが実用化されている。その際に、例えば、後ろを歩いて通り過ぎるような人は検知することなく、所定の領域内に着席している人の有無のみを検知したいというような要望がある。しかしながら、上述した特許文献1,2記載の検知装置では、着席している人と後ろを通り過ぎる人とを区別することができないため、着席中の人のみならず、後ろを通り過ぎる人も検知してしまう。その結果、不必要な状況で、電気機器の電源がオンされ、省エネルギー効果が低減してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、所定の領域内に継続的に留まっている人の有無のみを選択的に検知することが可能な人体検知装置及び人体検知方法を提供することを目的とする。
本願の発明者達は、上記の問題点につき鋭意検討を重ねた結果、例えば、人が椅子に着席しているときや、人が離席状態から着席状態に移る際には、赤外線センサの出力の変動が一定時間持続し、一方、少し離れたところを人や小動物などが通り過ぎる際には、赤外線センサの出力が短時間で収束して定常状態に戻るとの知見を得た。
そこで、本発明に係る人体検知装置は、赤外線の変化量に応じた電気信号を出力する赤外線センサと、赤外線センサから出力された電気信号が閾値を超えた場合に検知信号を出力する比較手段と、検知信号が出力される度に、検知信号が出力されてからの経過時間を計時する計時手段と、計時手段により計時された経過時間に基づいて、所定の時間よりも短い時間間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したか否かを判定し、該事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る人体検知方法は、赤外線の変化量に応じた電気信号を出力する赤外線センサから出力された電気信号が閾値を超えた場合に検知信号を出力する比較ステップと、検知信号が出力される度に、検知信号が出力されてからの経過時間を計時する計時ステップと、計時ステップにおいて計時された経過時間に基づいて、所定の時間よりも短い間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したか否かを判定し、該事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定する判定ステップとを備えることを特徴とする。
上述したように、例えば、人が椅子に着席しているときや、人が離席状態から着席状態に移る際には、赤外線センサの出力の変動が一定時間持続する(すなわち検知信号が繰り返して出力される)。一方、少し離れたところを人や小動物などが通り過ぎる際には、赤外線センサの出力が短時間で収束して定常状態に戻る(すなわち検知信号が出力されなくなる)。本発明に係る人体検知装置又は人体検知方法によれば、検知信号が出力される度に、検知信号が出力されてからの経過時間が計時され、所定の時間よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力された場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定される。すなわち、赤外線センサの出力変動が持続している場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定される。よって、例えば、着席している人と後ろを通り過ぎる人とを判別し、後ろを通過する人を検知することなく、所定の領域内に着席している人の有無のみを検知することができる。すなわち、所定の領域内に継続的に留まっている人の有無のみを選択的に検知することが可能となる。なお、本発明に係る人体検知装置又は人体検知方法によれば、単発で発生するノイズも除去することができるため、ノイズによる誤検知も低減することができる。
本発明に係る人体検知装置では、上記判定手段が、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態において、第1の所定時間継続して検知信号が出力されない場合、さらに第2の所定時間継続して前記検知信号が出力されないときには、所定の領域内に留まっている人がいないと判定し、該第2の所定時間が経過する前に検知信号が出力された場合には、該検知信号が出力された時点から第3の所定時間が経過するまでの間、第4の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に留まっている人がいると判定し、第3の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、所定の領域内に留まっている人がいないと判定することが好ましい。
また、本発明に係る人体検知方法では、上記判定ステップにおいて、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態において、第1の所定時間継続して検知信号が出力されない場合、さらに第2の所定時間継続して検知信号が出力されないときには、所定の領域内に留まっている人がいないと判定し、該第2の所定時間が経過する前に検知信号が出力された場合には、該検知信号が出力された時点から第3の所定時間が経過するまでの間、第4の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に留まっている人がいると判定し、第3の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、所定の領域内に留まっている人がいないと判定することが好ましい。
この場合、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態において、第1の所定時間継続して検知信号が出力されず、かつ、さらに第2の所定時間継続して検知信号が出力されないときに、所定の領域内に留まっている人がいないと判定される。一方、第1の所定時間継続して検知信号が出力されなかった場合であっても、その後、第2の所定時間が経過する前に検知信号が出力された場合には、該検知信号が出力された後、第3の所定時間が経過するまでの間、第4の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力された場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定される。すなわち、赤外線センサの出力変動が第3の所定時間の間、持続している場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定される。一方、第3の所定時間が経過するまでの間、第4の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力されなかった場合には、所定の領域内に留まっている人がいないと判定される。よって、所定の領域内に留まっている人がいる状態から、所定の領域内に留まっていた人がいなくなったか否か(例えば着席していた人が離席したか否か)を確実に判定することが可能となる。
本発明に係る人体検知装置では、上記判定手段は、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態において、検知信号が出力された場合に、該検知信号が出力された時点から第5の所定時間が経過するまでの間、第6の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に留まっている人がいると判定し、第5の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、所定の領域内に留まっている人がいないと判定することが好ましい。
また、本発明に係る人体検知方法では、上記判定ステップにおいて、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態において、検知信号が出力された場合に、該検知信号が出力された時点から第5の所定時間が経過するまでの間、第6の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に留まっている人がいると判定し、前記第5の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、所定の領域内に留まっている人がいないと判定することが好ましい。
この場合、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態において、検知信号が出力された場合、該検知信号が出力された後、第5の所定時間が経過するまでの間、第6の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力された場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定される。すなわち、赤外線センサの出力変動が第5の所定時間の間、持続している場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定される。一方、第5の所定時間が経過するまでの間、第6の所定時間よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力されなかった場合には、所定の領域内に留まっている人がいないと判定される。よって、所定の領域内に留まっている人がいない状態から、所定の領域に人が入ってきて留まったか否か(例えば人が着席したか否か)を確実に判定することが可能となる。
本発明に係る人体検知装置は、判定手段による判定結果を出力する出力手段を備えることが好ましい。
また、本発明に係る人体検知方法は、判定ステップでの判定結果を出力する出力ステップを備えることが好ましい。
この場合、判定結果、すなわち、所定の領域内に留まっている人(例えば着席している人)の有無のみが出力される。すなわち、後ろを通り過ぎる人などがいたとしても、排除することができる。そのため、例えば、出力された判定結果に応じて電気機器の電源をオン・オフするように構成した場合、不必要な状況で電気機器の電源がオンされ、省エネルギー効果が低減してしまうことを防止することが可能となる。
本発明に係る人体検知装置では、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、比較手段が、閾値を、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも低くすることが好ましい。
また、本発明に係る人体検知方法では、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、比較ステップにおいて、閾値を、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも低くすることが好ましい。
この場合、所定の領域内に留まっている人がいるときに、留まっている人がいないときよりも閾値が低くされ、検知感度が高められる。例えば、着席状態では、頭を動かす程度の小さな動きについても検出したいが、感度を高くすると、離席状態でノイズを拾い易くなってしまう。そこで、人が離席状態から着席状態に移るときには、大きな動きとなり、赤外線センサの出力も大きくなることに着眼し、着席状態のときには、離席状態のときよりも閾値を下げることによって、着席状態では感度を上げて小さな動きも検知可能としつつ、離席状態では感度を下げてノイズの影響を低減することが可能となる。
本発明に係る人体検知装置は、増幅率を可変することができ、赤外線センサから出力される電気信号を増幅する増幅器と、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、増幅器の増幅率を、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも大きくする切替手段とを備えることが好ましい。
また、本発明に係る人体検知方法は、所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、赤外線センサから出力される電気信号を増幅する増幅器の増幅率を、所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも大きくする切替ステップを備えることが好ましい。
この場合、所定の領域内に留まっている人がいるときに、留まっている人がいないときよりも増幅器の増幅率が大きくされ、検知感度が高められる。よって、例えば、着席状態のときには、離席状態のときよりも増幅率を上げることによって、着席状態では感度を上げて小さな動きも検知可能としつつ、離席状態では感度を下げてノイズの影響を低減することが可能となる。
本発明に係る人体検知装置では、上記赤外線センサとして、極性が逆になるように直列に接続された2つの焦電素子を有するデュアルタイプの焦電型赤外線センサが好適に用いられる。
本発明によれば、所定の時間よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力された場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定する構成としたので、所定の領域内に継続的に留まっている人の有無のみを選択的に検知することが可能となる。
実施形態に係る人体検知装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る人体検知装置による判定状態の状態遷移図である。 実施形態に係る人体検知装置による、着席状態における人体検知処理(着席状態処理)の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る人体検知装置による、離席判定状態における人体検知処理(離席判定処理)の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る人体検知装置による、離席状態における人体検知処理(離席状態処理)の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る人体検知装置による、着席判定状態における人体検知処理(着席判定処理)の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る人体検知装置による、着席判定処理・離席判定処理を説明するための図(離席判定)である。 実施形態に係る人体検知装置による、着席判定処理・離席判定処理を説明するための図(着席判定)である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る人体検知装置1の構成について説明する。図1は、人体検知装置1の構成を示すブロック図である。
人体検知装置1は、検知可能領域に存在する人のうち、所定の領域内に継続的に留まっている人の有無のみを選択的に検知するものである。例えば、人体検知装置1は、机の上におかれたパーソナルコンピュータのモニタなどと接続して、または内蔵して用いられる。このような場合、人体検知装置1は、机に備え付けられている椅子の後ろを歩いて通り過ぎるような人は検知することなく、机の前の椅子に着席している人の有無のみを選択的に検知し、その検知結果に応じて、モニタの電源を自動的にオン・オフする。なお、以下、「着席、離席」という文言を、「所定の領域内に留まっている、所定の領域内に留まっていない」ことの例示として用いる。
そのために、人体検知装置1は、人体(人体の一部を含む)などから入射される赤外線の変化量に応じた電気信号を出力する赤外線検出器10、及び、該赤外線検出器10から出力された電気信号(出力信号)を処理して、所定の領域内に継続的に留まっている人(例えば着席している人)の有無を検知する信号処理ユニット20を備えている。赤外線検出器10は、集光部11、デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12、増幅部13、及び、帯域フィルタ(バンドパスフィルタ)14を有している。また、信号処理ユニット20は、A/D変換部21、比較部22、第1タイマ23、第2タイマ24、状態判定部25、出力部26、及び切替部27を有している。以下、各構成について詳細に説明する。
集光部11は、多分割レンズを備えている。人体から発せられた赤外線は、集光部11の多分割レンズによって集光され、デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12に入力される。
デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12は、極性が逆になるように直列に接続された2つの焦電素子を有しており、この2つの焦電素子それぞれに入射される赤外線の変化量の差動信号を検出信号として出力する。すなわち、デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12は、特許請求の範囲に記載の赤外線センサに相当する。デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12は、増幅部13に接続されており、デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12から出力された電気信号は増幅部13に入力される。
増幅部13は、デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12から入力される電気信号を増幅するものであり、動的に増幅率(ゲイン)を変えることができるプログラマブル・ゲイン・アンプが好適に用いられる。増幅部13は、特許請求の範囲に記載の増幅器に相当する。ここで、外付けのプログラマブル・ゲイン・アンプを用いる場合には、設定を受け付けるために設けられているアンプ側の入力ポートと、マイクロプロセッサの出力ポートとを接続し、マイクロプロセッサのポート出力(Hi,Lo)を制御することにより、増幅率を切替える。なお、切替えの詳細については後述する。一方、マイコン内蔵型のプログラマブル・ゲイン・アンプを用いる場合には、マイコンのレジスタ(設定)をソフト的に書換えることで、増幅率を変更する。増幅部13で増幅された電気信号は、帯域フィルタ14に出力される。
帯域フィルタ14は、増幅部13から出力される電気信号のうち人体の検出に不要な周波数成分(ノイズ成分)を除去する。本実施形態では、通過帯域が1Hz〜30Hzの帯域フィルタを用いた。なお、A/D変換後にデジタルフィルタを用いてフィルタリング処理を施すことによりノイズを除去する構成としてもよい。帯域フィルタ14から出力された電気信号(出力信号)は、信号処理ユニット20に出力される。
信号処理ユニット20は、上述したように、赤外線検出器10から入力される出力信号を処理して、所定の領域内に継続的に留まっている人(例えば着席している人)の有無を検知するものである。信号処理ユニット20は、A/D変換部21、及び、該A/D変換部21を介して入力される出力信号に対して演算処理を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラムやデータを記憶するROM、演算結果などの各種データを一時的に記憶するRAM、及びデータがバックアップされているバックアップRAMなどにより構成されている。信号処理ユニット20では、ROMに記憶されているプログラムが、マイクロプロセッサによって実行されることにより、比較部22、第1タイマ23、第2タイマ24、状態判定部25、出力部26、及び、切替部27の機能が実現される。なお、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどはそれぞれ独立したチップから構成されていてもよいし、これらが1つのチップに収められたマイクロコンピュータ(マイコン)により構成されていてもよい。
A/D変換部21は、A/Dコンバータにより構成され、赤外線検出器10(帯域フィルタ14)から出力された出力信号(アナログ信号)を所定のサンプリング周期でデジタルデータに変換する。なお、デジタル変換された出力信号は、比較部22に出力される。
比較部22は、デジタル変換された赤外線検出器10の出力信号の値と、予め設定された所定の閾値とを比較し、出力信号の値が該閾値よりも大きい場合に、人体が検知されたことを示す検知信号を出力する。すなわち、比較部22は、特許請求の範囲に記載の比較手段として機能する。なお、ここで、赤外線検出器10(デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12)の出力信号は、定常状態に対してプラス方向とマイナス方向へ変化するため(図7,8参照)、閾値は、定常状態のプラス側の第1閾値(図7,8中の第1閾値)と、マイナス側の第2閾値(図7,8中の第2閾値)の2つ設定される。よって、比較部22では、デジタル変換された赤外線検出器10の出力信号の値が第1閾値を超えた場合、及び、第2閾値を下回った場合に検知信号が出力される。なお、出力信号の絶対値をとって、プラス側の第1閾値のみと比較する構成としてもよい。比較部22によって生成された検知信号は状態判定部25に出力される。
状態判定部25は、図2に示されるように、4つの判定状態(着席状態100、離席判定状態110、離席状態120、着席判定状態130)を取り、該4つの判定状態の間を遷移して、着席している人の有無を判定する。ここで、着席状態100は、所定の領域内に留まっている人(ここでは着席している人)がいると判定された状態であり、離席判定状態110は、所定の領域内に留まっていた人(着席している人)がいなくなったか否か(離席したか否か)を判定している状態である。また、離席状態120は、所定の領域内に留まっている人(着席している人)がいないと判定された状態であり、着席判定状態130は、所定の領域に人が入ってきて留まったか否か(着席したか否か)を判定している状態である。
状態判定部25は、着席状態100、離席判定状態110、着席判定状態130において、検知信号が出力されてからの経過時間、及び、判定状態が着席状態100から離席判定状態110に移行してからの経過時間を計時する第1タイマ23と、離席判定状態110及び着席判定状態130において、検知信号が出力される度に、該検知信号が出力されてからの経過時間を計時する第2タイマ24(特許請求の範囲に記載の計時手段に相当)とを有している。状態判定部25は、検知信号、及び第1タイマ23、第2タイマ24の状態に基づいて、所定の領域内に継続的に留まっている人(着席している人)の有無を判定する。
状態判定部25は、着席状態100において検知信号が出力された場合、第1タイマ23に第1の所定時間(例えば20秒)をセットする。そして、検知信号が出力されてから、第1の所定時間経過前(すなわち第1タイマ23がタイムアウトする前、20秒以内)に新たな検知信号が出力された場合、継続して着席している人がいると判定し、着席状態100を保持する。また、新たな検知信号が出力された際に、状態判定部25は、第1タイマ23に第1の所定時間(20秒)を再びセットする。一方、状態判定部25は、前回検知信号が出力されてから、第1の所定時間(20秒間)継続して検知信号が出力されない場合(すなわち第1タイマ23がタイムアウトした場合)、離席判定状態110に移行する。
状態判定部25は、離席判定状態110に移行したときに、まず、第1タイマ23に第2の所定時間(例えば10秒)をセットする。そして、状態判定部25は、離席判定状態110に移行した後、第2の所定時間(10秒間)継続して検知信号が出力されない場合(すなわち第1タイマ23がタイムアウトした場合)、離席状態120に移行する。一方、状態判定部25は、離席判定状態110に移行した後、第2の所定時間経過前(10秒以内)に検知信号が出力された場合、第1タイマ23に第3の所定時間(例えば5秒)をセットするとともに、第2タイマ24に第4の所定時間(例えば3秒)をセットする。そして、状態判定部25は、第4の所定時間が経過する前(3秒以内)に検知信号が出力された場合、第2タイマ24に第4の所定時間(3秒)を再びセットする。一方、第4の所定時間(3秒間)検知信号が出力されない場合(すなわち第2タイマ24がタイムアウトした場合)、離席状態120に移行する(図7参照)。また、状態判定部25は、第3の所定時間(5秒)が経過したとき(すなわち第1タイマ23がタイムアウトしたとき)に、第2タイマ24がタイムアウトしていない場合、すなわち、第3の所定時間(5秒)が経過するまで、第4の所定時間(3秒)よりも短い間隔で繰り返して検知信号が出力されていた場合、着席状態100に移行する(図8参照)。
状態判定部25は、離席状態120にあるときに、検知信号が出力された場合には、着席判定状態130に移行する。一方、判定状態部25は、検知信号が出力されない場合には、検知信号が出力されるまで、離席状態120を保持する。
状態判定部25は、着席判定状態130に移行したときに、第1タイマ23に第5の所定時間(例えば5秒)をセットするとともに、第2タイマ24に第6の所定時間(例えば3秒)をセットする。そして、状態判定部25は、第6の所定時間が経過する前(3秒以内)に検知信号が出力された場合、第2タイマ24に第6の所定時間(3秒)を再びセットする。一方、第6の所定時間(3秒間)検知信号が出力されない場合(すなわち第2タイマ24がタイムアウトした場合)、離席状態120に移行する(図7参照)。また、状態判定部25は、第5の所定時間(5秒)が経過したとき(すなわち第1タイマ23がタイムアウトしたとき)に、第2タイマ24がタイムアウトしていない場合、すなわち、第5の所定時間(5秒)が経過するまで、第6の所定時間(3秒)よりも短い間隔で繰り返して検知信号が出力されていた場合、着席状態100に移行する(図8参照)。なお、状態判定部25によって判定された結果(判定状態)は、出力部26へ出力される。
出力部26は、着席している人の有無を示す信号、及び/又は、上述した4つの判定状態を示す信号を、例えば外部に接続されている電子機器等(図示省略)に出力する。すなわち、出力部26は、特許請求の範囲に記載の出力手段として機能する。
切替部27は、上述した4つの判定状態に応じて、増幅部13の増幅率を切替える。より具体的には、切替部27は、着席状態100にあるときに、増幅部13の増幅率を、離席状態120にあるときよりも大きくなるように切替える。また、切替部27は、離席判定状態110、着席判定状態130にあるときに、増幅部13の増幅率を、着席状態100での増幅率と離席状態120での増幅率との間になるように切替える。すなわち、切替部27は、特許請求の範囲に記載の切替手段として機能する。このように増幅率が切替えられることにより、着席状態100では、離席状態120よりも検知感度が高く設定される。また、離席判定状態110、着席判定状態130では、検知感度が、着席状態100と離席状態120との間に設定される。これにより、着席状態100では、例えば頭を動かす程度の小さな動きについても検知でき、かつ、離席状態120ではノイズを拾い難くなる。
また、増幅部13の増幅率の切替えに代えて、又は加えて、上述した比較部22の閾値を切替えてもよい。より具体的には、着席状態100にあるときに、比較部22の閾値は、離席状態120にあるときよりも低く(定常時の出力値に近く)なるように切替えられる。また、離席判定状態110、着席判定状態130にあるときに、比較部22の閾値は、着席状態100での閾値と離席状態120での閾値との間になるように切替えられる。このように閾値が切替えられることにより、着席状態100では、離席状態120よりも検知感度が高く設定される。また、離席判定状態110、着席判定状態130では、検知感度が、着席状態100と離席状態120との間に設定される。なお、比較部22の閾値を切替える構成にした場合には、増幅部13として、増幅率が固定の例えばオペアンプなどを利用した増幅器を用いるとともに、切替部27を省略する構成としてもよい。
次に、図3〜8を併せて用いて、人体検知装置1の動作及び人体検知方法について説明する。ここで、図3は、人体検知装置1による、着席状態100における人体検知処理(着席状態処理)の処理手順を示すフローチャートであり、図4は、離席判定状態110における人体検知処理(離席判定処理)の処理手順を示すフローチャートである。図5は、離席状態120における人体検知処理(離席状態処理)の処理手順を示すフローチャートであり、図6は、着席判定状態130における人体検知処理(着席判定処理)の処理手順を示すフローチャートである。また、図7は、着席判定処理・離席判定処理を説明するための図(離席判定)であり、図8は、人体検知装置1による、着席判定処理・離席判定処理を説明するための図(着席判定)である。なお、各処理は、信号処理ユニット20において、所定の周期で繰り返して実行される。
まず、図3を参照しつつ、着席状態100における人体検知処理(着席状態処理)について説明する。まず、ステップS100では、比較部22の閾値が低レベル(すなわち高感度)に切替えられる。なお、比較部22の閾値の切替えに代えて、又は加えて、増幅器13の増幅率が大きくなるように切替えてもよい。
次に、ステップS102では、第1タイマ23に第1の所定時間(例えば20秒)がセットされる。続くステップS104では、検知信号が出力されたか否かについての判断が行われる。ここで、検知信号が出力された場合には、ステップS102に処理が移行し、再び、第1タイマ23に第1の所定時間(例えば20秒)がセットされる。一方、検知信号が出力されていないときには、ステップS106に処理が移行する。
ステップS106では、第1タイマ23の値がディクリメントされる。その後、ステップS108では、第1タイマ23の値がゼロになったか否か(すなわち、第1タイマ23がタイムアウトしたか否か)についての判断が行われる。ここで、第1タイマ23の値がゼロになっていない場合(第1タイマ23がタイムアウトしていない場合)には、ステップS104に処理が移行し、上述したステップS104以降の処理が再度実行される。一方、第1タイマ23の値がゼロになったとき、すなわち、例えば20秒間検知信号が出力されず、第1タイマ23がタイムアウトしたときには、着席していた人が離席したか否かを判定する離席判定状態110へ移行する。
次に、図4を参照しつつ、離席判定状態110における人体検知処理(離席判定処理)について説明する。まず、ステップS200では、比較部22の閾値が中間レベル(すなわち中間感度)に切替えられる。なお、比較部22の閾値の切替えに代えて、又は加えて、増幅器13の増幅率を中間レベルに切替えてもよい。
次に、ステップS202では、第1タイマ23に第2の所定時間(例えば10秒)がセットされる。続くステップS204では、検知信号が出力されたか否かについての判定が行われる。ここで、検知信号が出力された場合には、ステップS210に処理が移行する。一方、検知信号が出力されていないときには、ステップS206に処理が移行する。
ステップS206では、第1タイマ23の値がディクリメントされる。その後、ステップS208では、第1タイマ23の値がゼロになったか否か(すなわち、第1タイマ23がタイムアウトしたか否か)についての判断が行われる。ここで、第1タイマ23の値がゼロになっていない場合(第1タイマ23がタイムアウトしていない場合)には、ステップS204に処理が移行し、上述したステップS204以降の処理が再度実行される。一方、第1タイマ23の値がゼロになったとき、すなわち、例えば10秒間検知信号が出力さることなく、第1タイマ23がタイムアウトしたときには、着席している人がいないと判定され、離席状態120へ移行する。
第2の所定時間(例えば10秒)が経過する前に検知信号が出力された場合、ステップS210では、第1タイマ23に第3の所定時間(例えば5秒)がセットされる。続くステップS212では、第2タイマ24に第4の所定時間(例えば3秒)がセットされる。
次に、ステップS214では、第1タイマ23の値がゼロになったか否か(すなわち、第1タイマ23がタイムアウトしたか否か)についての判断が行われる。ここで、第1タイマ23の値がゼロになっていない場合(第1タイマ23がタイムアウトしていない場合)には、ステップS216に処理が移行する。一方、第1タイマ23の値がゼロになったとき、すなわち、図8に示されるように、第4の所定時間(3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力されることにより、第2タイマ24がタイムアウトすることなく第1タイマ23がタイムアウトしたときには、着席している人がると判定され、上述した着席状態100へ移行する。
第1タイマ23がタイムアウトしていない場合、ステップS216では、第2タイマ24の値がゼロになったか否か(すなわち、第2タイマ24がタイムアウトしたか否か)についての判断が行われる。ここで、第2タイマ24の値がゼロになっていない場合(第2タイマ24がタイムアウトしていない場合)には、ステップS218に処理が移行する。一方、第2タイマ24の値がゼロになったとき、すなわち、図7に示されるように、第4の所定時間(3秒間)検知信号が出力されず、第2タイマ24がタイムアウトしたときには、着席している人がいないと判定され、離席状態120へ移行する。
第1タイマ23及び第2タイマ24が共にタイムアウトしていない場合、ステップS218において、第1タイマ23がディクリメントされるとともに、ステップS220において、第2タイマ24がディクリメントされる。
続いて、ステップS222では、検知信号が出力されたか否かについての判断が行われる。ここで、検知信号が出力された場合には、ステップS212に処理が移行し、第2タイマ24に第4の所定時間(例えば3秒)が再びセットされた後、上述したステップS214以降の処理が再度実行される。一方、検知信号が出力されていないときには、ステップS214に処理が移行し、上述したステップS214以降の処理が再度実行される。
続いて、図5を参照しつつ、離席状態120における人体検知処理(離席処理)について説明する。まず、ステップS300では、比較部22の閾値が高レベル(すなわち低感度)に切替えられる。なお、比較部22の閾値の切替えに代えて、又は加えて、増幅器13の増幅率を低レベルに切替えてもよい。
次に、ステップS302では、検知信号が出力されたか否かについての判断が行われる。ここで、検知信号が出力された場合には、人が着席したか否かを判定する着席判定状態130へ移行する。一方、検知信号が出力されていないときには、検知信号が出力されるまで、本ステップが繰り返して実行される。
次に、図6を参照しつつ、着席判定状態130における人体検知処理(着席判定処理)について説明する。まず、ステップS400では、比較部22の閾値が中間レベル(すなわち中間感度)に切替えられる。なお、比較部22の閾値の切替えに代えて、又は加えて、増幅器13の増幅率を中間レベルに切替えてもよい。
次に、ステップS402では、第1タイマ23に第5の所定時間(例えば5秒)がセットされる。続くステップS404では、第2タイマ24に第6の所定時間(例えば3秒)がセットされる。
次に、ステップS406では、第1タイマ23の値がゼロになったか否か(すなわち、第1タイマ23がタイムアウトしたか否か)についての判断が行われる。ここで、第1タイマ23の値がゼロになっていない場合(第1タイマ23がタイムアウトしていない場合)には、ステップS408に処理が移行する。一方、第1タイマ23の値がゼロになったとき、すなわち、図8に示されるように、第4の所定時間(3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力されることにより、第2タイマ24がタイムアウトすることなく第1タイマ23がタイムアウトしたときには、着席している人がいると判定され、上述した着席状態100へ移行する。
第1タイマ23がタイムアウトしていない場合、ステップS408では、第2タイマ24の値がゼロになったか否か(すなわち、第2タイマ24がタイムアウトしたか否か)についての判断が行われる。ここで、第2タイマ24の値がゼロになっていない場合(第2タイマ24がタイムアウトしていない場合)には、ステップS410に処理が移行する。一方、第2タイマ24の値がゼロになったとき、すなわち、図7に示されるように、第6の所定時間(3秒間)検知信号が出力されず、第2タイマ24がタイムアウトしたときには、着席している人がいないと判定され、離席状態120へ移行する。
第1タイマ23及び第2タイマ24が共にタイムアウトしていない場合、ステップS410において、第1タイマ23がディクリメントされるとともに、ステップS412において、第2タイマ24がディクリメントされる。
続いて、ステップS414では、検知信号が出力されたか否かについての判断が行われる。ここで、検知信号が出力された場合には、ステップS404に処理が移行し、第2タイマ24に第6の所定時間(例えば3秒)が再びセットされた後、上述したステップS406以降の処理が再度実行される。一方、検知信号が出力されていないときには、ステップS406に処理が移行し、上述したステップS406以降の処理が再度実行される。
本実施形態によれば、検知信号が出力される度に、検知信号が出力されてからの経過時間が計時され、所定の時間よりも短い時間間隔(例えば3秒以内)で検知信号が繰り返して出力された場合に、着席している人がいると判定される。すなわち、赤外線検出器10(デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12)の出力変動が持続している場合に、着席している人がいると判定される。よって、例えば、着席している人と後ろを通り過ぎる人とを判別し、後ろを通過する人を検知することなく、着席している人の有無のみを選択的に検知することが可能となる。なお、本実施形態によれば、単発で発生するノイズも除去することができるため、ノイズによる誤検知も低減することができる。
より具体的には、本実施形態によれば、着席状態100において、第1の所定時間(例えば20秒)継続して検知信号が出力されず、かつ、さらに第2の所定時間(例えば10秒)継続して検知信号が出力されないときに、着席している人がいないと判定される。一方、第1の所定時間(20秒)継続して検知信号が出力されなかった場合であっても、その後、第2の所定時間(10秒)が経過する前に検知信号が出力された場合には、該検知信号が出力された後、第3の所定時間(例えば5秒)が経過するまでの間、第4の所定時間(例えば3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力された場合に、着席している人がいると判定される。すなわち、赤外線検出器10(デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12)の出力変動が第3の所定時間の間(5秒間)持続している場合に、着席している人がいると判定される。一方、第3の所定時間(5秒)が経過するまでの間、第4の所定時間(3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力されなかった場合には、着席している人がいないと判定される。よって、着席していた人がいなくなったか(離席したか)否かを確実に判定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、離席状態120において、検知信号が出力された場合、該検知信号が出力された後、第5の所定時間(例えば5秒)が経過するまでの間、第6の所定時間(例えば3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力された場合に、着席している人がいると判定される。すなわち、赤外線検出器10(デュアルタイプ焦電型赤外線センサ12)の出力変動が第5の所定時間の間(5秒間)、持続している場合に、着席している人がいると判定される。一方、第5の所定時間(5秒)が経過するまでの間、第6の所定時間(3秒)よりも短い時間間隔で検知信号が繰り返して出力されなかった場合には、着席している人がいないと判定される。よって、着席している人がいない状態(離席状態120)から、人が入ってきて着席したか否かを確実に判定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、判定結果、すなわち、着席している人の有無のみが出力される。すなわち、後ろを通り過ぎる人などがいたとしても、排除することができる。そのため、例えば、出力された判定結果に応じて電気機器の電源をオン・オフするように構成した場合、不必要な状況で電気機器の電源がオンされ、省エネルギー効果が低減してしまうことを防止することが可能となる。
また、本実施形態によれば、着席状態100にあるときに、離席状態120よりも比較部22の閾値が低くされ、検知感度が高められる。すなわち、着席状態100のときには、離席状態120のときよりも比較部22の閾値を下げることによって、着席状態100では感度を上げて小さな動きも検知可能としつつ、離席状態120では感度を下げてノイズの影響を低減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、着席状態100にあるときに、離席状態120よりも増幅部13の増幅率を大きくして、検知感度を高めることもできる。この場合、例えば、着席状態100のときには、離席状態120のときよりも増幅率を上げることによって、着席状態100では感度を上げて小さな動きも検知可能としつつ、離席状態120では感度を下げてノイズの影響を低減することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、極性が逆になるように直列に接続された2つの焦電素子を有するデュアルタイプ焦電型赤外線センサ12を用いたが、焦電素子が1つのシングルタイプ焦電型赤外線センサや、素子が4つのクアッドタイプの焦電型赤外線センサなどを用いてもよい。
また、上述した第1タイマ23、第2タイマ24それぞれにセットされる第1〜第6の所定時間の値は例示であり、上記実施形態に限られることなく、適用される環境、システム等に応じて、任意に設定することができる。
また、上記実施形態では、赤外線検知器10からの出力信号と閾値とを比較して検知信号を出力する際に、CPUとソフトウェアとによって実現された比較部22おいてソフト的に処理をしたが、A/D変換前の電気信号をコンパレータに入力して閾値と比較することにより、ハード的に処理をする構成としてもよい。
上記実施形態では、着席している人の有無を示す信号、及び/又は、上述した4つの判定状態を示す信号を、例えば外部に接続されている電子機器等に出力する構成とした。そのため、例えば、着席状態100及び離席判定状態110では、電気機器の電源をオンし、離席状態120及び着席判状態130では、電気機器の電源をオフすることで、人体検知装置1が接続された電気機器の低消費電力化を図ることができる。なお、着席判定状態130では、着席状態100であると判定されるまでに第5の所定時間(例えば5秒)必要であるが、着席したときに遅滞無く電気機器を起動したい場合には、着席判定状態130に遷移したときに電気機器の電源をオンしてもよい。なおこの場合、その後、離席状態120であると判定された場合には、離席状態120に遷移して電源がオフされる。よって、短時間で電源をオフの状態に戻すことができるため、低消費電力状態を維持することができる。
1 人体検知装置
10 赤外線検出器
11 集光部
12 デュアルタイプ焦電型赤外線センサ
13 増幅部
14 帯域フィルタ
20 信号処理ユニット
21 A/D変換部
22 比較部
23 第1タイマ
24 第2タイマ
25 状態判定部
26 出力部
27 切替部

Claims (13)

  1. 赤外線の変化量に応じた電気信号を出力する赤外線センサと、
    前記赤外線センサから出力された電気信号が閾値を超えた場合に検知信号を出力する比較手段と、
    前記検知信号が出力される度に、前記検知信号が出力されてからの経過時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段により計時された経過時間に基づいて、所定の時間よりも短い時間間隔で前記検知信号が出力される事象が繰り返して発生したか否かを判定し、該事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定する判定手段と、を備えることを特徴とする人体検知装置。
  2. 前記判定手段は、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態において、第1の所定時間継続して前記検知信号が出力されない場合、さらに第2の所定時間継続して前記検知信号が出力されないときには、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定し、該第2の所定時間が経過する前に前記検知信号が出力された場合には、該検知信号が出力された時点から第3の所定時間が経過するまでの間、第4の所定時間よりも短い時間間隔で前記検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定し、前記第3の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定することを特徴とする請求項1に記載の人体検知装置。
  3. 前記判定手段は、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態において、前記検知信号が出力された場合に、該検知信号が出力された時点から第5の所定時間が経過するまでの間、第6の所定時間よりも短い時間間隔で前記検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定し、前記第5の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定することを特徴とする請求項2に記載の人体検知装置。
  4. 前記判定手段による判定結果を出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の人体検知装置。
  5. 前記比較手段は、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、前記閾値を、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも低くすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の人体検知装置。
  6. 増幅率を可変することができ、前記赤外線センサから出力される電気信号を増幅する増幅器と、
    前記所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、前記増幅器の増幅率を、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも大きくする切替手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の人体検知装置。
  7. 前記赤外線センサは、極性が逆になるように直列に接続された2つの焦電素子を有するデュアルタイプの焦電型赤外線センサであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の人体検知装置。
  8. 赤外線の変化量に応じた電気信号を出力する赤外線センサから出力された電気信号が閾値を超えた場合に検知信号を出力する比較ステップと、
    前記検知信号が出力される度に、前記検知信号が出力されてからの経過時間を計時する計時ステップと、
    前記計時ステップにおいて計時された経過時間に基づいて、所定の時間よりも短い間隔で前記検知信号が出力される事象が繰り返して発生したか否かを判定し、該事象が繰り返して発生したと認められた場合に、所定の領域内に継続的に留まっている人がいると判定する判定ステップと、を備えることを特徴とする人体検知方法。
  9. 前記判定ステップでは、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態において、第1の所定時間継続して前記検知信号が出力されない場合、さらに第2の所定時間継続して前記検知信号が出力されないときには、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定し、該第2の所定時間が経過する前に前記検知信号が出力された場合には、該検知信号が出力された時点から第3の所定時間が経過するまでの間、第4の所定時間よりも短い時間間隔で前記検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定し、前記第3の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定することを特徴とする請求項8に記載の人体検知方法。
  10. 前記判定ステップでは、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態において、前記検知信号が出力された場合に、該検知信号が出力された時点から第5の所定時間が経過するまでの間、第6の所定時間よりも短い時間間隔で前記検知信号が出力される事象が繰り返して発生したと認められた場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定し、前記第5の所定時間が経過するまでの間、当該事象が繰り返して発生しなかった場合に、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定することを特徴とする請求項9に記載の人体検知方法。
  11. 前記判定ステップでの判定結果を出力する出力ステップを備えることを特徴とする請求項10に記載の人体検知方法。
  12. 前記比較ステップでは、前記所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、前記閾値を、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも低くすることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の人体検知方法。
  13. 前記所定の領域内に留まっている人がいると判定された状態にあるときに、前記赤外線センサから出力される電気信号を増幅する増幅器の増幅率を、前記所定の領域内に留まっている人がいないと判定された状態にあるときよりも大きくする切替ステップを備えることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の人体検知方法。
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