JP5351073B2 - 警報器 - Google Patents

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Description

本発明は、放火を監視して対処する警報器に関する。
近年、住宅火災による死者が多いことから、住宅用火災警報器の設置が義務付けられるようになり、住宅火災による死者の減少が期待されている。
一方、建物火災の件数は、統計によると約33,000件/年であり、そのうち放火及び放火の疑いによるものが約6,000件/年ともっとも多いことが報告されている。
このような放火による火災を監視する方法としては、火災による炎を検出する炎検知器を放火されやすい場所などに設置し、放火による火災を初期段階で検出して住戸内で警報することが考えられる。
従来、炎から放射される特有の波長帯の赤外線を検出する炎検出器がある。検出精度を上げるため、複数の波長帯の赤外線を検出して、それぞれの波長の赤外線信号を処理して炎を判定する、複数波長式の炎検出器も知られている(特許文献1)。紫外線センサを使用するもの(特許文献2)や、紫外線と赤外線の両方を利用するものもある(特許文献3)。さらに、数ヘルツ付近の周波数帯に分布していると言われる炎のちらつきを回路フィルター等で検出するものや、演算等によって各種のちらつきパターンを解析するものもある(特許文献4)。
これらの炎検出の原理の一部を組み合わせて利用した屋外用の炎センサがあり、これに人体センサを組み合わせるなどして放火センサとして利用するものもある(特許文献5,6)。
一方、夜間、放火などの犯罪予防に照明が効果を発揮すると考えられており、屋外に設置された人体センサに連動させて照明装置を駆動するシステム等が周知である。
特開2001−249047号公報 特開平 06−290375号公報 特開平 08−022584号公報 特開2000−057456号公報 特開2007−317135号公報 特開2000−123266号公報
しかしながら、従来の人体センサに連動させて照明装置を駆動するシステムにあっては、不審者が監視エリアに近づくと照明装置が点灯して照明することで放火を思い留まらせることを意図するものであるが、照明装置が点灯するだけで他に何も起きなければ、放火を思いとどまられることはできない。
また従来の炎検出器にあっては、ライターなどで種火をつけて放火が行われた状態を検出して警報するものであり、放火そのものを直接的に思い留まらせるという抑止効果は充分に得られていない。
本発明は、炎検出と照明装置の連携を工夫することにより、放火犯に対しより効果的な威嚇を行って放火を未然に防止可能とする警報器を提供することを目的とする。
本発明は、屋外は半屋外に設置され、監視エリアの火災を監視する警報器に於いて、
から出る紫外線を検出して検出信号を出力する紫外線センサと、
炎から出る赤外線を検出して検出信号を出力する赤外線センサと、
紫外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第1段階の火災判定と、赤外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第2段階の火災判定と、第2段階の火災判定結果が得られた場合に、赤外線センサの検出信号から炎に固有な所定のゆらぎ周波数が得られることを判定する第3段階の火災判定を行い第3段階の火災判定結果に基づいて火災断定する火災判定部と、
監視エリアの一部は全部を照明する照明装置と、
火災判定部により第1段階の火災判定結果が得られた場合に、照明装置を駆動し、照明装置の駆動開始から所定時間経過後に、火災判定部により火災断定されない場合は、照明装置の駆動を停止する照明制御部と、
を設けたことを特徴とする。

また、本発明は、屋外又は半屋外に設置され、監視エリアの火災を監視する警報器に於いて、
炎から出る紫外線を検出して検出信号を出力する紫外線センサと、
炎から出る赤外線を検出して検出信号を出力する赤外線センサと
外線センサからの検出信号にが所定の基準を超えることを判定する第1段階の火災判定と、赤外線センサからの検出信号に基づいて火災を判定する第2段階の火災判定を行い、第2段階の火災判定結果に基づいて火災断定する火災判定部と
監視エリアの一部又は全部を照明する照明装置と、
災判定部により第1段階の火災判定結果が得られた場合に、照明装置を駆動し、照明装置の駆動開始から所定時間経過後に、火災判定部により火災断定されない場合は、照明装置の駆動を停止し、照明装置の駆動停止後に、火災判定部により第1段階の火災判定結果が得られた場合は、照明装置を再度駆動する照明制御部と、
を設けたことを特徴とする。

ここで、火災判定部は、赤外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第2段階の火災判定を行い、第2段階の火災判定結果に基づいて火災断定する。

また、火災判定部は、赤外線センサからの検出信号から炎に固有な所定のゆらぎ周波数が得られることを判定する第2段階の火災判定を行い、第2段階の火災判定結果に基づいて火災断定する。

本発明の警報器は、更に、
監視エリアに存在する人を検出して検出信号を出力する人感センサと、
人感センサの検出信号から人の存在又は侵入を判定する人判定部と、
を設け、
照明制御部は、人判定部が人の存在又は侵入を判定した場合に、火災判定部が判定する第1段階の火災判定の結果に基づいて照明装置を駆動する。

本発明の警報器は、更に、
現在時刻を取得する時刻取得部と、
所定の時刻帯を照明装置の制御有効時刻帯に設定する時刻管理部と、
を設け、
照明制御部は、時刻管理部が設定した制御有効時間帯に、火災判定部が判定する第1段階の火災判定の結果に基づいて照明装置を駆動する。

本発明の警報器は、更に、
監視エリアの明るさを検出して検出信号を出力する明暗センサと、
明暗センサの検出信号から監視エリアの明るさ低下を判定する明暗判定部と、
を設け、
照明制御部は、明暗判定部により監視エリアの明るさ低下が判定されている場合に、火災判定部が判定する第1段階の火災判定の結果に基づいて照明装置を駆動する。

本発明の警報器には、更に、他の警報器との間で信号を送受する通信部を設け、
照明制御部は、照明装置の駆動を開始した場合に、通信部により他の警報器に照明駆動開始信号を送信し、一方、通信部により他の警報器から照明駆動開始信号を受信した場合に、自己の照明装置を駆動する。
本発明の警報器は、更に、他の警報器との間で信号を送受する通信部を設け、
照明制御部は、火災判定部で火災を断定した場合に、通信部により他の警報器に照明駆動開始信号を送信し、一方、通信部により他の警報器から照明駆動開始信号を受信した場合に、自己の照明装置を駆動する。

照明制御部は、他の警報器から照明駆動開始信号を受信した場合に、信号受信から所定の遅延時間経過後に自己の照明装置を駆動する。
照明制御部は、他の警報器から照明駆動停止信号を受信した場合に、所定期間に亘り自己の照明装置の駆動を継続した後に停止する。
本発明の警報器によれば、単に人体の検出に依ってではなく、ライター等の着火が認められた直後に照明装置を駆動することで放火犯に対し、より効果的な威嚇を行うことができる。
また照明装置を駆動した後、炎の検出信号から火災を断定して警報を発するまでには更に複数段階に亘り詳細な火災判定を行うので、直ちに威嚇することが可能でありながら、しかも迷惑な誤警報の可能性が増すことは無い。
また人感センサや明暗センサ、又は時間帯管理を併用することで、さらに照明装置の駆動条件を絞り込み、無駄な照明制御を抑制することができる。
紫外線、赤外線及び炎のゆらぎ周波数から火災を判定する本発明による警報器の第1実施形態を示したブロック図 炎から放射される光エネルギーの波長分布を示したグラフ図 図1の第1実施形態による火災監視処理を示したフローチャート図 赤外線の多波長と炎のゆらぎ周波数から火災を判定する本発明による警報器の第2実施形態を示したブロック図 図4の第2実施形態による火災監視処理を示したフローチャート図 人感センサを併用した本発明による警報器の第3実施形態を示したブロック図 図6の第3実施形態による火災監視処理を示したフローチャート図 照明装置を駆動する有効時間帯を設定した本発明による警報器の第4実施形態を示したブロック図 図8の第4実施形態による火災監視処理を示したフローチャート図 明暗センサを併用した本発明による警報器の第5実施形態を示したブロック図 図10の第5実施形態による火災監視処理を示したフローチャート図 照明装置を他の警報器と連動駆動する本発明による警報器の第6実施形態を示したブロック図 図11の第6実施形態による火災監視処理を示したフローチャート図
図1は本発明による警報器の第1実施形態を示したブロック図であり、この第1実施形態にあっては、紫外線、赤外線及び炎の揺らぎ周波数から火災を判定するようにしたことを特徴とする。
図1において、警報器10は、放火され易いと言われる軒下やゴミ集積場所、物置、雑居ビル、アパート階段や踊り場などを警戒エリアとして、建物の壁面などに設置される。
警報器10にはプロセッサ12、炎検出部14、照明装置16、音響警報部18及び移報部20が設けられている。
炎検出部14には、この実施形態にあっては紫外線センサ22と赤外線センサ24が設けられている。紫外線センサ22は例えばUVトロン(登録商標)として知られた紫外線検出用の光電管が使用され、図示しない検出回路を経て炎から放射される紫外線を検出して検出信号を出力する。
赤外線センサ24は例えば焦電センサなどが使用され、炎から出力される赤外線を検出して、図示しない検出回路を経て検出信号を出力する。
図2は炎から放射される光エネルギーの波長分布を示したグラフ図である。炎からの波長スペクトラムの分布は、紫外領域から可視領域を経て図2に示す赤外領域に分布している。この赤外領域のスペクトラム分布において、炎に特有なスペクトルとして、燃焼時に発生する炭酸ガス(CO2)の共鳴放射による4.3(μm)付近にピークレベルを持つ赤外線が得られている。またこれとは別に、炎からは200(nm)前後の紫外線が放射されることが知られている。
再び図1を参照するに、照明装置16は、警報器10が炎検出部14によって監視している警戒エリアの一部または全部を照明するような照明装置16を備えている。照明装置16としては例えば白色LEDなどを使用することができ、必要に応じて連続点灯や断続点灯ができる。簡単のため、照明駆動回路は図示していない。
音響警報部18はブザーやスピーカなどが設けられ、必要に応じて警報音を出力する。移報部20は、警報器10で火災断定が行われたときの火災移報信号を、外部の機器例えば住戸内に設置している監視盤などに出力して火災警報を行わせる。
プロセッサ12はCPU、ROM、RAM、AD変換ポート、各種の入出力ポートを備えており、CPUによるプログラムの実行により、火災判定部26と照明制御部32の機能を実現している。
火災判定部26は、炎検出部14からの検出信号から複数段階に分けて火災を判定し、各段階の火災判定結果が所定の条件を満たしたときに火災を断定するようにしている。図1の実施形態の場合には、炎検出部14に紫外線センサ22と赤外線センサ24を設けていることから、例えば次の3段階に亘る火災判定を行って火災を断定する。
(1)第1段階の火災判定は、紫外線センサ22からの検出信号が所定の基準を超えることを判定する。
(2)第2段階の火災判定は、赤外線センサ24からの検出信号が所定の基準を超えることを判定する。
(3)第3段階の火災判定は、赤外線センサ24の検出信号から周波数を解析して、炎に固有な所定の揺らぎ周波数として知られた2Hz前後の周波数信号が所定以上得られることを判定する。
ここで、一般に紫外線センサはライター等による小規模の炎から、ごく短時間で紫外線を検出することが出来る。また赤外線センサは比較的中規模の炎を検出する。そして、赤外線センサからの信号を解析するには、たとえば炎のちらつき周波数が2Hz前後と緩慢であることなどから、所定の処理時間を要する。
この3段階に亘る火災判定に対応して、第1段階の火災判定と第2段階の火災判定は炎判定部28で行う。そして第3段階の火災判定は、ちらつき判定部30で行うことになる。
なお赤外線検出回路の回路フィルタによってちらつき周波数成分を抽出する場合には、第2段階の火災判定と第3段階の火災判定を同時に行うことになり、このときちらつき判定部30を省略することが出来る。
照明制御部32は、火災判定部26が判定する複数段階の火災判定の内、火災断定に至る前の少なくとも1つの火災判定の結果に基づいて照明装置16を駆動する。図1の実施形態の場合にあっては、前述したように3段階の火災判定を行うことから、第1段階の紫外線センサ22からの検出信号が所定の閾値を超えることを判定したときに、照明装置16を駆動して警戒エリアを照明する。
この照明制御部32により照明装置16を駆動するタイミングは、例えば放火犯が警戒エリアに侵入してライターを着火したとき、小規模の炎に対して良好な感度を有する紫外線センサ22の検出信号が所定の閾値を超えることで照明装置16が駆動され、放火犯がライターなどで着火すると直ちに警報器10から照明が行われ、これによって、放火しようとライターに着火したタイミングで照明が点くことで、放火犯に対し効果的な威嚇を行って、放火を思いとどまらせるなどといった威嚇効果を発揮することができる。
一方、照明制御部32は、火災判定部26で紫外線センサ22の検出信号に基づく第1段階の火災判定が行われた後、所定時間を経過しても火災断定に至らなかった場合には、駆動している照明装置を停止することになる。
図3は図1の第1実施形態による火災監視処理の概略を一例として示したフローチャートであり、プロセッサ12による火災判定部26及び照明制御部32の制御処理となる。図3において、警報器10の電源を投入すると、プロセッサ12はステップS1で初期化及び自己診断処理を実行し、正常であればステップS2に進み、紫外線センサ22からの紫外線検出値が所定の閾値以上か否か監視している。
紫外線センサ22からの検出値が閾値以上になると、ステップS3に進み、第1段階の火災判定結果であることから、照明制御部32が照明装置16を駆動し、警戒エリアを照明する。この場合の照明装置の駆動は連続点灯であってもよいし、威嚇効果を高めるために断続点灯としてもよい。また、必要があれば音響警報部18から比較的小音量の警報音や短時間の警報音を出し、照明と同時に、放火犯に対し威嚇効果を高めるようにしてもよい。
続いてステップS4で赤外線センサ24の検出値が所定の閾値以上となるか否かの第2段階の火災判定を行っており、赤外線センサ24の検出値が閾値以上になると、ステップS6に進み、ちらつき周波数解析を行うことになる。
なおステップS4で赤外線センサの検出値が所定値未満の場合には、ステップS5で所定時間の経過をチェックしており、赤外線検出値が基準以上とならずに所定時間が経過すると、ステップS12に進み、駆動している照明装置16を停止することになる。
ステップS6のちらつき周波数解析にあっては、赤外線センサ24からの検出信号を例えば高速フーリエ変換により周波数解析し、ステップS7で炎固有のちらつき周波数特性が解析結果として得られるか否か、即ち炎固有のちらつき周波数が得られるか否か判定し、炎固有のちらつき周波数が得られると、第3段階の判定結果が得られたとしてステップS9に進み、火災を断定し、ステップS10で移報部20より外部の警報盤や音響装置などに出力して火災警報を行わせる。
ここで、ステップS7で炎固有のちらつき周波数が判定されない場合には、ステップS8で所定時間の経過をチェックしており、炎固有のちらつき周波数が判定されずに所定時間を経過すると、ステップS12に進み、駆動している照明装置16を停止する。
ステップS7で炎固有のちらつき周波数を判定した場合にはステップS9で火災断定処理を行い、ステップS10で火災移報を行った後は、ステップS11で復旧操作を待っており、復旧操作が行われると、ステップS12で照明装置16の駆動を停止した後、再びステップS2の紫外線センサ22からの検出信号の監視に入る。
本実施形態では、赤外センサ24から取り出す信号波長帯として4.3(μm)付近を例に説明したが、他の波長帯を選択しても良く、2つの波長帯との組み合わせ、または3つとの波長帯からの信号に基づいて第段階の火災判定を行ってもよい。これら波長の組み合わせは公知技術等から適宜に選択することが出来る。さらにちらつき解析による第の火災判定についても、公知技術等から適宜に選択できる。

図4は本発明による警報器の第2実施形態を示したブロック図であり、この第2実施形態にあっては、赤外線の多波長と炎の揺らぎ周波数から火災を判定するようにしたことを特徴とする。
図4において、警報器10にはプロセッサ12、炎検出部14、照明装置16、音響警報部18、更に移報部20が設けられており、この点は基本的には図1の第1実施形態と同じであるが、炎検出部14に、第2実施形態にあっては第1赤外線センサ24aと第2赤外線センサ24bを設けている。
第1赤外線センサ24aは、例えば図2に示した赤外領域で炎に固有なCO2共鳴によるピークレベルとなる波長λ1=4.3(μm)付近の赤外線を検出するもので、光入射側に配置した透光性窓34に続いて、CO2共鳴波長λ1=4.3(μm)を中心波長とする赤外線を入射するλ1光学波長フィルタ36aを配置することで、CO2共鳴波長の赤外線を検出するようにしている。
一方、第2赤外線センサ24bは、図2のCO2共鳴波長λ1=4.3(μm)付近を外れた所定波長λ2、例えばλ2=5(μm)付近の赤外線を検出する赤外線センサであり、このため透光性窓34に続いて波長λ2=5(μm)付近の赤外線を透過させるλ2光学波長フィルタ36bを配置して、λ2=5(μm)付近の赤外線を検出するようにしている。透光性窓34としては、例えばサファイアガラス等が適用できる。なお図1の実施形態に於いても、紫外線および赤外線を透過できる適宜の透光性窓が使用できる。
プロセッサ12のCPUによるプログラムの実行で実現する機能として設けられた火災判定部26には、炎判定部28とちらつき判定部30が設けられている。炎判定部28は炎検出部14に設けている第1赤外線センサ24aからCO2共鳴波長λ1の赤外線の検出信号が所定以上得られ、且つ第2赤外線センサ24bからCO2共鳴波長λ1を外れたλ2=5(μm)の赤外線が所定以下となることを条件に第1段階の火災判定を行っている。
炎判定部28で第1段階の火災判定が行われると、照明制御部32が照明装置16を駆動する。炎判定部28による第1段階の火災判定が済むと、ちらつき判定部30による炎固有のちらつき周波数2Hz付近を中心としたちらつき周波数分布特性等を判定する第2段階の火災判定が行われる。この第2段階の火災判定で炎固有のちらつき周波数特性が判定されると、火災断定して移報部20より火災移報信号を外部の監視盤などに出力して火災警報を行わせる。このちらつき判定は、赤外線センサ24aからの、λ1の信号についてのみ行ってもよい。
図5は図4の第2実施形態による火災監視処理を示したフローチャートであり、図4のプロセッサ12による制御処理となる。図5において、警報器10の電源を投入すると、プロセッサ12はステップS21で初期化及び自己診断を行った後、ステップS22で炎検出部14に設けている第1赤外線センサ24a及び第2赤外線センサ24bによる波長検出パターンが炎と一致するか否かを判定する。
具体的には、プロセッサ12のAD変換ポートから第1赤外線センサ24aの検出信号及び第2赤外線センサ24bの検出信号を読み込み、第1赤外線センサ24aの検出信号であるCO2共鳴波長λ1の検出信号が所定の基準以上得られ、且つ第2赤外線センサ24bのCO2共鳴波長を外れたλ2波長の赤外線検出信号が所定の基準以下である場合に、炎の波長検出パターンに一致とする第1段階の火災判定を行い、ステップS23に進み、照明装置16を駆動し、警戒エリアを照明する。このとき、必要があれば音響警報部18から比較的小音量の警報音や短時間の警報音を出し、放火犯に対し更に威嚇効果を高めるようにしてもよい。
続いてステップS24で第2段階の火災判定であるちらつき周波数解析を行い、ステップS24で解析結果から炎固有のちらつき周波数特性が判定されると、ステップS27に進み、火災と断定し、ステップS28で火災検出信号を移報部20から外部の監視盤や音響装置などに出力して警報を行わせる。
一方、ステップS25で炎固有のちらつき周波数が判定されない場合には、ステップS26で所定時間の経過をチェックしており、所定時間を経過すると、ステップS30に進み、この場合には火災でないことから、照明装置の駆動を停止する。
またステップS28で火災断定に基づき火災移報を行って警報した後は、ステップS29で復旧操作の有無を判別しており、復旧が行われると、ステップS30で駆動している照明装置16を停止して、再びステップS22の赤外線センサ24a,24bによる第1段階の火災判定に戻る。
本実施形態では、赤外センサ24a、24bから取り出す信号波長帯として4.3(μm)付近と5(μm)付近の組み合わせを例に説明したが、たとえば4.3(μm)付近と3.8(μm)付近など他の波長帯の組み合わせであっても良く、また例えば3.8(μm)付近、4.3(μm)付近、5(μm)付近の3つの波長帯からの信号に基づいて第一段階の火災判定を行ってもよい。これら波長の組み合わせは公知技術等から適宜に選択することが出来る。さらにちらつき解析による第2の火災判定についても、公知技術等から適宜に選択できる。
図6は本発明による警報部の第3実施形態を示したブロック図であり、この第3実施形態にあっては、人感センサを併用したことを特徴とする。
図6において、警報器10にはプロセッサ12、炎検出部14、照明装置16、音響警報部18、及び移報部20が設けられ、この構成は図1の第1実施形態と同じであるが、これに加えて更に、人感センサ38を設けている。ここでも、各センサの前面には必要に応じてそれぞれの検出波長を透過する透光性窓を配置することが出来る。
人感センサ38は、警戒エリアに侵入または存在する人体から発せられる赤外線を検出して検出信号を出力する。この人感センサ38としては焦電素子を用いた赤外線センサを用いることができる。したがって波長帯の選定等により人感センサ38としては、赤外線センサ24の検知信号を兼用することも可能である。
プロセッサ12の火災判定部26には炎判定部28とちらつき判定部30が設けられ、この実施形態にあっては、炎判定部28で紫外線センサ22からの検出信号が所定以上となったときに火災と判定する第1段階の火災判定と、これに続いて赤外線センサ24からの検出信号から炎固有のちらつき周波数を判定するちらつき判定部30による判定を第2段階の火災判定とする2段階の火災判定を行っている。
プロセッサ12には、人感センサ38を設けたことに伴い、更に人判定部40が設けられている。人判定部40は人感センサ38からの検出信号から警戒エリアにおける人の侵入または人の存在を判定する。
照明制御部32は、火災判定部26の判定結果と人判定部40の判定結果に基づいて照明装置16を駆動する。即ち、火災判定部26に設けた炎判定部28で紫外線センサ22からの検出信号が所定の基準以上となる第1段階の火災判定結果が得られたとき、人判定部40から人感センサ38の検出信号に基づく警戒エリアにおける侵入者または人の存在が判定されている場合に、照明装置16を駆動して警戒エリアを照明することになる。すなわちたとえば、人感センサ38により警戒エリアへの人体の侵入を検出し、その後紫外線センサからの信号によりライター等の着火による第1の火災判定で火災(炎)が検出されたときに照明装置16を駆動して警戒エリアを照明する。
このように照明装置16の制御に警戒エリアにおける侵入者あるいは人の存在の判定結果を併用することで、火災判定部26における第1段階の火災判定の誤判定があっても、人判定部40による判定結果から人が存在しないような場合には、誤って照明制御部32により照明装置16を駆動してしまうことを未然に防止でき、不必要な照明制御を抑制することができる。
図7は図6の第3実施形態による火災監視処理例の概略を示したフローチャートであり、図6のプロセッサ12による制御処理となる。図7において、警報器10の電源を投入すると、プロセッサ12はステップS31で初期化及び自己診断を行って、エラーがなければステップS32に進み、人判定部40により人感センサ38からの検出に基づく人感センサ検出の有無即ち警戒エリアに侵入者があるか、人が存在するか否かの判定を行い、人感センサ検出ありの判定結果が得られると、ステップS33に進み、外線センサ22からの検出値が所定の閾値以上か否かとなる第1段階の火災判定を行っている。

続いてステップS35に進み、照明装置16を駆動して警戒エリアを照明し、ライターなどの点火直後に照明装置16を駆動して放火犯を威嚇・退去させることができる。
なおステップS33で紫外線センサ検出ありが判定されない場合には、ステップS34で所定の時間経過を待ち、それでも紫外線センサ検出がなければ、ステップS32の第1段階の火災判定に戻る。
また、一般的な人感センサは監視エリア内で人が動作すれば断続的に検知信号を出力するので、ステップS34は削除し、ステップS33で紫外線センサ検出が無い場合には直接ステップS32へ戻るようにしてもよい。また紫外線センサの検出判定と人体の検出判定は逆の順番にしてもよい。
ステップS35で照明装置16を駆動した後は、ステップS36で第2段階の火災判定となる赤外線センサ24からの信号によるちらつき周波数解析を行い、ステップS38で炎固有のちらつき周波数特性が判定されると、ステップS39で火災断定とし、ステップS40で火災移報を行って、外部の監視盤や音響装置などから火災警報を出させる。
続いてステップS41で復旧操作を判別すると、ステップS42で照明装置16の駆動を停止して、再びステップS32の人感センサ監視状態に戻る。またステップS38でちらつき周波数解析結果から炎固有のちらつき周波数が判定されない場合には、ステップS37で所定時間の経過を待ち、所定時間を経過するとステップS42に進み、火災断定に至らないことから、照明装置16の駆動を停止して、ステップS32に戻る。
図8は本発明による第4実施形態を示したブロック図であり、第4実施形態にあっては、照明装置を駆動する有効時間帯を設定して管理するようにしたことを特徴とする。
図8において、警報器10にはプロセッサ12、炎検出部14、照明装置16、音響警報部18、移報部20が設けられ、この点は図1の第1実施形態と同じであるが、これに加えて更に時刻取得部42を設けている。
時刻取得部42としては、警報器10自身で時刻情報を生成して取得するカレンダICなどを設けるか、電波時計などのように、外部から時報情報を受信して時刻同期を取って時刻情報を生成するICを設けるか、または時計機能付きの外部機器から時刻情報を得るなど適宜の時刻取得手段が利用できる。また詳細な時刻情報でなくとも、時刻帯など、照明点灯制御の可否に必要な時間情報を取得できる手段を備えればよい。
プロセッサ12にはCPUによるプログラムの実行で実現される機能とて、火災判定部26、照明制御部32に加え、時刻取得部42に対応して時刻管理部44が設けられている。火災判定部26には炎判定部28とちらつき判定部30が設けられ、炎判定部28で紫外線センサ22からの検出信号が所定の基準以上となることで火災と判定する第1段階の火災判定を行い、ちらつき判定部30で赤外線センサ24からの検出信号の周波数解析により炎固有のちらつき周波数特性が得られることで火災と判定する第2段階の火災判定を行っている。
時刻管理部44は、照明制御部32により照明装置16を駆動する制御有効時間帯を設定している。照明制御部32は、火災判定部26の炎判定部28による第1段階の火災判定結果が得られたときに、時刻取得部42から取得した現在時刻が時刻管理部44で設定した制御有効時間帯にあれば照明装置16を駆動し、制御有効時間帯に入っていない場合には照明装置16の駆動は行わない。
時刻管理部44で設定する照明装置16の制御有効時間帯としては、夜間の時間帯が設定される。もちろん、監視エリアが常時暗所である場合など必要に応じて昼間の時間帯を含む時間帯を設定することも可能である。
図9は図8の第4実施形態による火災監視処理の概略例を示したフローチャートであり、図8のプロセッサ12による制御処理となる。図9において、警報器10の電源を投入すると、プロセッサ12はステップS51で初期化及び自己診断処理を実行した後、エラーがなければ、ステップS52で紫外線センサ22からの検出値が所定の基準以上となるか否かによる第1段階の火災判定を行っている。
ステップS52で所定の基準以上であることを判定するとステップS53に進み、時刻取得部42から取得された現在時刻が時刻管理部44で設定している照明制御の有効時間帯か否か判別する。有効時間帯であればステップS54に進み、照明装置16を駆動し、監視エリアを照明し、放火犯を威嚇して退去させる。
ステップS53で照明制御の有効時間帯に入っていない場合には、ステップS54の照明装置の駆動は行わない。これは、昼間の時間帯であった場合には第1段階の火災判定結果で照明装置16を点灯しても、周囲が明るいために、照明装置16の照明による威嚇効果がないことから、無駄に照明装置16を駆動しないようにしている。ただし、小音量での音響警報や短時間の音響警報は行ってもよい。
続いてステップS55で赤外線センサ24の検出信号から、ちらつき周波数解析となる第2段階の火災判定を行い、ステップS56で炎固有のちらつき周波数を判定すると、ステップS58で火災断定とし、ステップS59で火災移報を行って、外部の監視盤や音響装置等から火災警報を行わせ、ステップS60で火災復旧があれば、ステップS61で照明装置16の駆動を停止して、再びステップS52の監視に戻る。
またステップS56で炎固有のちらつき周波数の判定が行われない場合には、ステップS57で所定時間の経過を待って、もし照明装置を駆動していれば、ステップS61で照明装置16の駆動を停止した後、ステップS52の監視に戻る。
図10は本発明による警報器の第5実施形態を示したブロック図であり、第5実施形態にあっては、明暗センサを併用したことを特徴とする。図10において、警報器10にはプロセッサ12、炎検出部14、照明装置16、音響警報部18及び移報部20が設けられ、更に第5実施形態にあっては明暗センサ46を設けている。明暗センサ46は、警戒エリアの明るさを検出して検出信号を出力する。
プロセッサ12には、火災判定部26及び照明制御部32に加え、明暗センサ46に対応して明暗判定部48が設けられている。明暗判定部48は、明暗センサ46の検出信号から監視エリアの明るさ低下を判定する。
照明制御部32は、火災判定部26に設けた炎判定部28による第1段階の火災判定結果と、明暗判定部48による判定結果に基づいて、照明装置16を制御する。即ち照明制御部32は、明暗判定部48により監視エリアの明るさ低下が判定されている場合に火災判定部26の炎判定部28による第1段階の火災判定結果が得られた場合、照明装置16を駆動して監視エリアを照明し、放火犯を威嚇して退去させる。
このように明暗センサ46を併用したことで、監視エリアが明るい状態で不必要に照明装置16を駆動してしまうことを回避することができる。
図11は図10の第5実施形態による火災監視処理の概略例を示したフローチャートであり、図10のプロセッサ12による制御処理となる。
図11において、警報器10の電源を投入すると、プロセッサ12がステップS71で初期化及び自己診断を行った後、エラーがなければステップS72に進み、紫外線センサ22からの検出値が所定の閾値以上となるか否かの第1段階の火災判定を行っている。
この火災判定結果で閾値以上となると、ステップS73に進み、明暗判定部48がそのときの明暗センサ46からの検出信号に基づき明るさ低下を判定しているか否かチェックし、明るさ低下を判定している場合には、ステップS74に進み、照明装置16を駆動して警戒エリアを照明することで、放火犯を威嚇・退去させる。明るさ低下が判定されていない昼間などにあっては、照明を点灯しても威嚇効果はないことから、ステップS74の照明装置の駆動はスキップする。
なお炎の発生後は明暗センサの出力が「明るい」方向に変化するので、明暗センサからの信号は所定周期で取得して移動平均を取るなどして図示しない記憶部に記憶しておき、第1の火災判定で火災となったときに参照して明暗判定を行うようにすればよい。若しくは、明暗判定も予め行っておき、その結果を記憶部に記憶しておいて読み出すようにしてもよい。
続いてステップS75で赤外線センサ24の検出信号から、ちらつき判定部30が高速フーリエ変換などによりちらつき周波数解析を行っており、ステップS76で炎固有のちらつき周波数特性を判定する第2段階の火災判定を行い、炎固有のちらつき周波数特性が判定されると、ステップS78で火災を断定し、ステップS79で移報部20から外部の監視盤や音響装置等に移報信号を出力して火災警報を行わせ、ステップS80で復旧操作を待って、ステップS81で照明装置の駆動を停止した後、ステップS72の監視に戻る。
図12は本発明による警報器の第6実施形態を示したブロック図であり、第6実施形態にあっては、照明装置を他の警報器と連動駆動するようにしたことを特徴とする。
図12において、警報器10Aは例えば別の場所に設置した警報器10Bと連動グループを形成している。警報器10Aには、プロセッサ12、炎検出部14、照明装置16、音響警報部18及び移報部20に加え、アンテナ52を備えた無線通信部50を新たに設けている。
無線通信部50はたとえば400MHz帯の小電力無線局に準拠した送受信回路を備えており、他の警報器10Bとの間で信号を送受信することができる。この送受信信号のフォーマットとしては、警報器10A,10Bに予め設定している送信元符号、グループ符号、送信内容を示すイベント情報、及びチェックサムなどのエラー検出コードで構成されている。
連動グループを構成するため、警報器10Aには、連動グループを構成する他の警報器10Bを含む複数の警報器IDを送信元符号として、予めメモリのテーブル情報として記憶している。このため、無線通信部50で受信した受信信号に含まれる送信元符号が予め登録した送信元符号に一致したときに、同じ連動グループに属する他の警報器からの信号と判断し、これを処理することになる。
また送信元符号の代わりに、グループ符号を登録し、受信した信号に含まれるグループ符号との照合一致で、連動グループに属する他の警報器からの信号と判断して処理するようにしても良い。
プロセッサ12に設けられた火災判定部26には炎判定部28とちらつき判定部30が設けられ、炎判定部で紫外線センサ22からの検出信号が所定の基準以上となったときに火災と判定する第1段階の火災判定を行い、ちらつき判定部30で赤外線センサ24からの検出信号を高速フーリエ変換などにより周波数解析し、炎固有のちらつき周波数である特性を判定したときに火災と判定する第2段階の火災判定を行っている。
照明制御部32は、自己の火災判定部26における第1段階の火災判定結果、即ち炎判定部28による赤外線センサ24からの火災検出信号が所定の基準以上となったときの第1段階の火災判定結果が得られたときに、照明装置16を駆動する。
これに加え照明制御部32は、照明装置16を駆動した際に、無線通信部50により他の警報器10Bに対し照明駆動開始信号として機能する無線信号を送信する。この無線信号は、警報器10Aの送信元符号、グループ符号、イベント内容を照明駆動開始信号とする送信信号のフォーマットからなるイベント電文を作成して無線送信する。
また照明制御部32は、無線通信部50で他の警報器10Bなどからの無線信号を受信すると、受信信号から解読した送信元符号がメモリテーブルに登録した送信元符号に一致することを条件にイベント内容を解読し、イベント内容から照明駆動開始を判別すると、自己の照明装置16を駆動する。
この他の警報器10Bからの照明駆動開始信号の受信による照明装置16の駆動については、所定の遅延時間を経過した後に照明装置16を駆動するようにする。これは他の警報器10Bで放火による炎が検出されて警報され、ある程度の遅延時間を経過した後に警報器10Aで照明装置16aを連動駆動することで、放火犯が次の場所に移動したような場合を予想して威嚇効果を高めるようにしている。
更に照明制御部32は、自己の照明装置16を駆動した後に、火災判定部26に設けたちらつき判定部30で第2段階の火災判定が得られずに火災断定とならなかった場合には、照明駆動停止信号となるイベント電文を作成し、無線通信部50から他の警報器10Bに送信し、連動駆動された他の警報器10Bにおける照明装置の駆動を停止させる。
これは照明制御部32で他の警報器10Bから照明駆動開始信号を受信して照明装置16を連動駆動した場合、その後、他の警報器10Bから照明駆動停止信号を受信すると、連動駆動した照明装置16を停止することを意味する。
このとき他の警報器10Bからの照明駆動停止信号による連動駆動した照明装置16の停止については、照明駆動停止信号の受信で直ちに停止せず、所定時間、照明駆動を継続して保持した後に、照明装置16を停止する。
これによって、万一、放火犯が場所を移動しながら放火しているような場合、他の警報器10Bで第1段階の炎検出による照明駆動で放火犯を退去させ、火災断定には至らない状態であり、その後、放火犯が別の場所例えば警報器10Aの設置場所に移動しているような場合、照明駆動停止で直ちに照明装置16を停止してしまうと、放火犯に警報器による照明威嚇効果を知らせることになるので、連動駆動している照明装置は直ちに停止せずに、照明駆動を継続して保持し、これによって移動する放火犯が警報器10Aの設置する警戒エリアに近付くようなことを未然に防ぐ。
放火犯が一の警報器の警戒エリアから他の警報器の警戒エリアへ移動するには所定の時間を要することが考えられ、照明駆動開始が早すぎて無駄に電力消費することを更に避けるため、第1の火災判定結果によっては自己の照明装置のみ駆動して他の警報器へは照明連動はさせず、第2の火災判定を経て火災断定した後に他の警報器へ照明駆動(連動)させるようにしてもよい。
図13は図11の第6実施形態による火災監視処理の概略例を示したフローチャートであり、図12のプロセッサ12による制御処理となる。
図13において、警報器10Aの電源を投入すると、プロセッサ12がステップS91で初期化及び自己診断を行い、エラーがなければステップS92に進み、紫外線センサ22の検出値が所定の基準以上となるか否かの第1段階の火災判定を行っており、所定の基準以上になった場合には、ステップS93に進み、照明制御部32により自己の照明装置16を駆動して放火犯を威嚇・退去させる。
続いてステップS94で他の警報器10Bに対し照明駆動開始信号を送信し、他の警報器10Bにおいて照明装置の連動駆動を行わせる。
続いてステップS95でちらつき判定部30による赤外線センサ24からの検出信号の高速フーリエ変換などによる周波数解析を行い、ステップS96で炎固有のちらつき周波数が判定されると、ステップS98で火災断定となり、ステップS99で移報部20から火災移報信号を外部の制御盤や音響装置などに出力して火災警報を行わせる。なお移報部20による移報信号の送信に代え、無線通信部50から同じく無線通信機能を持つ警報盤や音響装置等に火災移報信号を送信して警報を行わせるようにしてもよい。
続いてステップS100で復旧操作を判別すると、ステップS101で照明装置の駆動を停止すると共に、無線通信部50から他の警報器10Bに対し照明駆動停止信号を送信する。
ステップS96で照明装置16を駆動した後に炎のちらつき周波数の判定が得られない場合には、ステップS97で所定時間の経過を待っており、その間にも炎固有のちらつき周波数の判定が得られない場合には、ステップS101に進み、照明装置16の駆動を停止すると同時に、他の警報器10Bに対し照明駆動停止信号を送信する。
一方、ステップS92で紫外線センサ22からの検出値が所定の基準未満の場合には、ステップS102に進み、他の警報器からの照明駆動開始信号の受信の有無をチェックしており、これを受信すると、ステップS103に進み、所定の遅延時間経過後に、ステップS104で照明装置16を連動駆動させる。
続いてステップS105で他の警報器からの照明駆動停止信号の受信の有無をチェックしており、これを受信すると、ステップS106で所定時間経過を待った後、ステップS107で照明装置16の駆動を停止することになる。
なお、図6の第3実施形態、図8の第4実施形態、図10の第5実施形態、及び図12の第6実施形態にあっては、炎判定部28で紫外線センサ22の検出値が所定の基準以上となる第1段階の火災判定と、これに続いて赤外線センサ24からの検出信号の周波数解析による炎固有のちらつき周波数を判定する第2段階の火災判定の2段階判定を例に取っているが、図1の第1実施形態における3段階の火災判定、あるいは図5の第2実施形態における赤外線2波長とちらつき判定を組み合わせた2段階の火災判定についても、第3実施形態〜第6実施形態による人感センサの併用、時刻に応じた照明制御、明暗センサの併用、及び他の警報器との照明の連動駆動の実施形態を適用することができる。
これまで示した実施形態の各フローチャートに於ける復旧判定は、火災移報先の端末から復旧指示を受け付けて判定してもよいし、本発明の警報器に復旧釦を設ける等して受け付け判定してもよく、また火災断定後に再度火災判定を行うなどして、火災状態が解消されたことを判定したときに復旧と判定してもよい。
またもちろん、各実施例において、火災断定して火災移報を行う際には、あわせて本発明の警報器に設けた音響警報部から警報を出力させることが出来る。
また本発明における火災判定部の複数段階に亘る火災判定は第1段階を波長による判定とし、第2段階をちらつきによる判定とした組み合わせを例に取ったが、本発明は上記の実施形態に限定されず、放火による炎の小規模の段階から火災に拡大していく段階を段階的に判定する火災判定であれば、適宜の火災判定の組合せを用いることができ、判定の段階も2段階に限らず、複数段階の適宜の段階で照明を制御し、後の適宜の段階で火災を断定したり移報したりすればよい。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:警報器
12:プロセッサ
14:センサ部
16:照明装置
18:音響警報部
20:移報部
22:紫外線センサ
24:赤外線センサ
24a:第1赤外線センサ
24b:第2赤外線センサ
26:火災判定部
28:炎判定部
30:ちらつき判定部
32:照明制御部
34:透光性窓
36a:λ1光学波長フィルタ
36b:λ2光学波長フィルタ
38:人感センサ
40:人判定部
42:時刻取得部
44:時刻管理部
46:明暗センサ
48:明暗判定部
50:無線通信部
52:アンテナ

Claims (11)

  1. 屋外は半屋外に設置され、監視エリアの火災を監視する警報器に於いて、
    から出る紫外線を検出して検出信号を出力する紫外線センサと、
    炎から出る赤外線を検出して検出信号を出力する赤外線センサと、
    前記紫外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第1段階の火災判定と、前記赤外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第2段階の火災判定と、前記第2段階の火災判定結果が得られた場合に、前記赤外線センサの検出信号から炎に固有な所定のゆらぎ周波数が得られることを判定する第3段階の火災判定を行い前記第3段階の火災判定結果に基づいて火災断定する火災判定部と、
    監視エリアの一部は全部を照明する照明装置と、
    前記火災判定部により前記第1段階の火災判定結果が得られた場合に、前記照明装置を駆動し、前記照明装置の駆動開始から所定時間経過後に、前記火災判定部により火災断定されない場合は、前記照明装置の駆動を停止する照明制御部と、
    を設けたことを特徴とする警報器。
  2. 屋外又は半屋外に設置され、監視エリアの火災を監視する警報器に於いて
    から出る紫外線を検出して検出信号を出力する紫外線センサと、
    炎から出る赤外線を検出して検出信号を出力する赤外線センサと
    記紫外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第1段階の火災判定と、前記赤外線センサからの検出信号に基づいて火災を判定する第2段階の火災判定を行い、前記第2段階の火災判定結果に基づいて火災断定する火災判定部と
    監視エリアの一部又は全部を照明する照明装置と、
    記火災判定部により第1段階の火災判定結果が得られた場合に、前記照明装置を駆動し、前記照明装置の駆動開始から所定時間経過後に、前記火災判定部により火災断定されない場合は、前記照明装置の駆動を停止し、前記照明装置の駆動停止後に、前記火災判定部により第1段階の火災判定結果が得られた場合は、前記照明装置を再駆動する照明制御部と、
    を設けたことを特徴とする警報器。
  3. 請求項記載の警報器に於いて、前記火災判定部は、前記赤外線センサからの検出信号が所定の基準を超えることを判定する第2段階の火災判定を行い、前記第2段階の火災判定結果に基づいて火災断定することを特徴とする警報器。
  4. 請求項記載の警報器に於いて、前記火災判定部は、前記赤外線センサの検出信号から炎に固有な所定のゆらぎ周波数が得られることを判定する第2段階の火災判定を行い、前記第2段階の火災判定結果に基づいて火災断定することを特徴とする警報器。
  5. 請求項1又は2記載の警報器に於いて、更に、
    前記監視エリアに存在する人を検出して検出信号を出力する人感センサと、
    前記人感センサの検出信号から人の存在又は侵入を判定する人判定部と、
    を設け、
    前記照明制御部は、前記人判定部が人の存在又は侵入を判定した場合に、前記火災判定部が判定する第1段階の火災判定の結果に基づいて前記照明装置を駆動することを特徴とする警報器。
  6. 請求項1又は2記載の警報器に於いて、更に、
    現在時刻を取得する時刻取得部と、
    所定の時刻帯を前記照明装置の制御有効時刻帯に設定する時刻管理部と、
    を設け、
    前記照明制御部は、前記時刻管理部が設定した制御有効時間帯に、前記火災判定部が判定する第1段階の火災判定の結果に基づいて前記照明装置を駆動することを特徴とする警報器。
  7. 請求項1又は2記載の警報器に於いて、更に、
    前記監視エリアの明るさを検出して検出信号を出力する明暗センサと、
    前記明暗センサの検出信号から監視エリアの明るさ低下を判定する明暗判定部と、
    を設け、
    前記照明制御部は、前記明暗判定部により監視エリアの明るさ低下が判定されている場合に、前記火災判定部が判定する第1段階の火災判定の果に基づいて前記照明装置を駆動することを特徴とする警報器。
  8. 請求項1又は2記載の警報器に於いて、
    更に、他の警報器との間で信号を送受する通信部を設け、
    前記照明制御部は、前記照明装置の駆動を開始した場合に、前記通信部により他の警報器に照明駆動開始信号を送信し、一方、前記通信部により他の警報器から照明駆動開始信号を受信した場合に、自己の照明装置を駆動することを特徴とする警報器。
  9. 請求項1又は2記載の警報器に於いて、
    更に、他の警報器との間で信号を送受する通信部を設け、
    前記照明制御部は、前記火災判定部で火災を断定した場合に、前記通信部により他の警報器に照明駆動開始信号を送信し、一方、前記通信部により他の警報器から照明駆動開始信号を受信した場合に、自己の照明装置を駆動することを特徴とする警報器。
  10. 請求項又は記載の警報器に於いて、前記照明制御部は、他の警報器から照明駆動開始信号を受信した場合に、信号受信から所定の遅延時間経過後に自己の照明装置を駆動することを特徴とする警報器。
  11. 請求項乃至10のいずれかに記載の警報器に於いて、前記照明制御部は、他の警報器から照明駆動停止信号を受信した場合に、所定期間に亘り自己の照明装置の駆動を継続した後に停止することを特徴とする警報器。
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