JPH06331755A - 火災等の異常検知機能を備えた人体検知装置 - Google Patents

火災等の異常検知機能を備えた人体検知装置

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JPH06331755A
JPH06331755A JP5121397A JP12139793A JPH06331755A JP H06331755 A JPH06331755 A JP H06331755A JP 5121397 A JP5121397 A JP 5121397A JP 12139793 A JP12139793 A JP 12139793A JP H06331755 A JPH06331755 A JP H06331755A
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JP5121397A
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English (en)
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Shinji Kirihata
慎司 桐畑
Takashi Yamamoto
隆司 山本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人体検知以外に火災発生等の異常検知を行う
場合において、人体検知装置とは別に炎検知器や煙感知
器等を併設する必要を無くする。 【構成】 人体検知処理判断部5と異常温度検知処理判
断部6を有し、異常温度検知処理判断部6は、赤外線検
知素子3から出力される検知信号の出力レベルが人体検
知判断用の基準設定値V1THよりも絶対値が高く設定さ
れた異常検知判断用の基準設定値V2THを超える回数を
カウントし且つそのカウント数が前記人体検知処理判断
部5とは個別に設定された所定の設定時間内で予め設定
された一定回数に達したときに火災発生等の異常が発生
した旨の判断を行い、人体検知処理判断部5で人体検知
がなされたときとは異なる信号が外部へ出力されるよう
に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外線を検出すること
により、人体検知と火災発生等の異常検知との双方を行
うことができるようにした火災等の異常検知機能を備え
た人体検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体検知装置は、例えばビル内等に設置
されて、人体検知の有無によってビル内の照明や空調等
の各種設備をオン・オフ制御させる等の用途に種々適用
されているが、赤外線受光式の人体検知装置の基本的な
原理は、人体と背景との温度差を赤外線のエネルギー量
の差として焦電素子等の赤外線検知素子を用いて検出さ
せることにより、人体の存在を検知するものである。而
して、従来の人体検知装置は、何れも、赤外線検知素子
からの検知ビーム内に見かけ上の温度変化が生じた場合
に、人体の存在として判定するように構成されているに
過ぎなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、人体検知以外の機能を何ら有するもので
はないために、人体検知装置を設置した同じ室内におい
て、例えば火災発生を監視するためのシステムを併設す
るには、人体検知装置とは別に、炎検知器や熱感知器、
或いは煙感知器等を追加して設ける必要があった。従っ
て、従来ではそれら各種機器の設置が面倒で、その設備
費用も高価となる等の難点が生じていた。
【0004】尚、炎検知器としては赤外線受光式のもの
も存在するが、従来の赤外線受光式の炎検知器では、赤
外線検知素子で受光させる赤外線の波長帯域が光学フィ
ルタで4.2〜4.5μm帯域に設定され、人体検知装
置で受光させる波長帯域(主として7〜14μm)とは
異なり、また人体検知の場合と災検知の場合とでは赤外
線検知素子で受光させる赤外線の受光レベルが大きく相
違する等の理由から、その具体的な構成は相違するもの
であった。従って、従来の人体検知装置を、そのまま火
災発生の検知用途には到底利用することはできない。
【0005】本発明は上記の点に鑑みて提案されたもの
で、人体検知装置とは別に炎検知器等を併設することな
く、人体検知装置自体で火災発生等の異常をも的確に検
知できるようにし、設備の簡素化、並びに設備費用の低
減化を図ることを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案された請求項1に記載の本発明に係る火災等の異
常検知機能を備えた人体検知装置は、複数の検知ビーム
を形成した検知領域からの赤外線を受光してその受光量
に応じた出力レベルの検知信号を出力する赤外線検知素
子と、この赤外線検知素子から出力される検知信号の出
力レベルが予め設定された人体検知判断用の基準設定値
を超える回数をカウントし且つそのカウント数が予め設
定された一定時間内に一定回数に達したときに人体検知
の旨の判断を行う人体検知処理判断部とを備えた人体検
知装置であって、前記赤外線検知素子から出力される検
知信号の出力レベルが人体検知判断用の基準設定値より
も絶対値が高く設定された異常検知判断用の基準設定値
を超える回数をカウントし且つそのカウント数が前記人
体検知処理判断部とは個別に設定された所定の設定時間
内で予め設定された一定回数に達したときに火災発生等
の異常が発生した旨の判断を行う異常温度検知処理判断
部を有し、この異常温度検知処理判断部によって火災発
生等の異常が発生した旨の判断がなされたときには、人
体検知処理判断部で人体検知がなされたときとは異なる
信号が外部へ出力されるように構成されている。
【0007】請求項2に記載の本発明に係る火災等の異
常検知機能を備えた人体検知装置は、上記請求項1の構
成において、前記異常検知判断用の基準設定値は、人体
検知判断用の基準設定値の10倍以上の値に設定されて
いる。
【0008】請求項3に記載の本発明に係る火災等の異
常検知機能を備えた人体検知装置は、上記請求項1又は
2の構成において、前記異常温度検知処理判断部で検知
信号の出力レベルが異常検知判断用の基準設定値を超え
る回数をカウントするための設定時間が、人体検知処理
判断部で検知信号の出力レベルが人体検知判断用の基準
設定値を超える回数をカウントする設定時間よりも短い
時間に設定されている。
【0009】
【作用】上記構成を特徴とする請求項1に記載の本発明
に係る火災等の異常検知機能を備えた人体検知装置にお
いては、検知領域から発せられる赤外線が赤外線検知素
子で受光されると、その受光量に応じた出力レベルの検
知信号が出力される。そして、この検知信号の出力レベ
ルが、人体検知判断用の基準設定値を一定時間内に一定
回数超えたときには、人体検知処理判断部が人体検知の
旨の判断を行い、それに対応する信号が外部に出力され
る。一方、検知信号の出力レベルが、人体検知判断用の
基準設定値よりも高いレベルに設定された異常検知判断
用の基準設定値を所定の一定時間内に一定回数超えたと
きには、異常温度検知処理判断部が火災発生等の異常が
発生した旨の判断を行い、人体検知の場合とは異なる信
号を外部に出力することとなる。而して、検知領域内に
人体が侵入したときには、人体検知判断用の基準設定値
を超える出力レベルの検知信号は出力されるものの、そ
れよりも絶対値が高く設定された異常検知判断用の基準
設定値を超えないようにすることができるから、人体侵
入があったときに異常温度検知処理判断部がこれを火災
等の異常発生とする判断することを回避することができ
る。人体検知処理判断部では、人体が複数の検知ビーム
を横切り、検知信号の出力レベルが人体検知判断用の基
準設定値を予め設定された時間内に一定回数だけ超えた
時点で、人体検知の旨を判断することとなる。
【0010】これに対し、検知領域内に火災等の炎が発
生したときには、人体侵入時よりも赤外線の輻射量が多
くなるから、検知信号の出力レベルが異常検知判断用の
基準設定値を超えることとなり、かかる回数が異常温度
検知処理判断部でカウントされる。一方、揺らぎ又はち
らつきのある火災等の炎では、赤外線輻射スペクトルの
時間的変動に原因してその赤外線の検知信号が人体検知
の場合よりも急激に変動する特性があり、その検知信号
の出力レベルは異常検知判断用の基準設定値を短時間の
間に多数回超える傾向がある。従って、かかる検知信号
の出力レベルが異常検知判断用の基準設定値を超える回
数が予め設定された所定の設定時間内に所定の設定回数
に達することにより、異常温度検知処理判断部では、火
災等の異常が発生した旨を的確に判断することとなる。
而して、異常温度検知処理判断部では、検知信号の出力
レベルが異常検知判断用の基準設定値を超える回数をカ
ウントするための設定時間やそのカウント数を人体検知
処理判断部とは別個に設定できるから、これらの設定を
人体検知の場合よりも炎に特有な周波数域の高い検知信
号を検知し得る状態に設定することにより、炎の発生以
外の事態に原因して異常検知判断用の基準設定値を超え
る検知信号が仮に出力されるような事態を生じても、そ
の検知信号を炎による検知信号とは明確に区別すること
ができ、火災等の異常発生とは判断しないようにするこ
とが可能となり、炎が発生したときの判断を一層正確に
行うことが可能となる。
【0011】請求項2に記載の本発明に係る火災等の異
常検知機能を備えた人体検知装置においては、異常検知
判断用の基準設定値が、人体検知判断用の基準設定値の
10倍以上の大きな値であるために、人体から発する低
出力レベルの赤外線の検知信号が、異常検知判断用の基
準設定値を超えるようなことを確実に回避することが可
能となる。従って、人体から発する赤外線の検知信号に
基づいて、火災等の異常事態が発生したものと過誤判断
される虞れがなくなる。
【0012】請求項3に記載の本発明に係る火災等の異
常検知機能を備えた人体検知装置においては、検知信号
の出力レベルが異常検知判断用の基準設定値を超える回
数をカウントするための設定時間を、人体検知処理判断
部の設定時間よりも短時間に設定しているために、例え
ば検知領域内に多人数の人体が同時に侵入すること等に
原因して異常検知判断用の基準設定値を超える出力レベ
ルの検知信号が出力されるような事態が生じても、この
ような場合には上記カウント数が設定時間内に一定の設
定回数に達することを適切に防止し、前記事態が火災等
の異常が発生したものと判断される可能性を一層低下さ
せることができ、誤作動防止を一層徹底して図ることが
できる。尚、検知信号の出力レベルが短時間で急激に変
動する火災等の炎が発生した場合にはこれを適切に判断
することが可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係る火災等の異常検知機能
を備えた人体検知装置Mのハード構成を示すブロック
図、図2は図1に示す増幅部の詳細を示すブロック図で
ある。この人体検知装置Mは、集光レンズ1、特定波長
帯域の赤外線のみを透過させる光学フィルタ2、赤外線
受光によりその検知信号を出力する赤外線検知素子3、
赤外線検知素子3から出力される検知信号を増幅する増
幅部4、増幅部4に接続された人体検知処理判断部5、
異常温度検知処理判断部6、及び出力部7等から構成さ
れている。
【0014】上記した各部のうち、集光レンズ1は、図
3(a)、(b)に示すようなドーム型のレンズであ
り、その球面状の表面が16分割されて計16個の赤外
線集光用のフレネルレンズ10・・が連設された所謂フ
レネルレンズアレーとして構成されている。各フレネル
レンズ10・・は、その材質として例えばポリエチレン
樹脂が適用され、またその厚みが例えば0.8mmに一
定化される等して、各レンズを透過する赤外線の減衰を
抑制している。尚、各フレネルレンズ10の焦点距離は
例えば14.5mmに設定されている。
【0015】光学フィルタ2は、7〜14μmの波長帯
域の赤外線をのみを透過させ、他の波長帯域の電磁波を
遮断するためのものである。かかる波長帯域は、人体か
ら発する赤外線の波長帯域に一致するが、火災発生時の
炎からもかかる波長帯域の赤外線が輻射される。図7
は、炎及び人体からの赤外線の輻射スペクトルを示すも
ので、炎の輻射スペクトルは4μm帯域で急峻なピーク
値となるが、人体の波長帯域である7〜14μmにあっ
ても、やはり人体からの輻射スペクタルに比較するとか
なり大きな出力レベルとなる。従って、7〜14μmの
波長帯域の光学フィルタ2を使用しても、炎からの赤外
線を赤外線検知素子3で充分に受光させることができ
る。
【0016】赤外線検知素子3としては、例えば焦電式
のものが適用される。その一例としては、図4(a)、
(b)に示すように、開口窓31に前記光学フィルタ2
を配置させたシールドケース32内に、複数の端子33
に接続された赤外線検知用の半導体チップ34を設けた
ものが適用される。半導体チップ34の表面部には、赤
外線受光部として機能する4つの検知素子面30(30
a〜30d)が一連に結線された状態で設けられ、これ
ら4つの検知素子面30の各々で赤外線が受光されたと
きには、その受光量に応じた出力レベルの検知信号が出
力されるように構成されている。但し、検知素子面30
a、30cでは負電圧の検知信号が、また検知素子面3
0b、30dでは正電圧の検知信号が各々出力されるよ
うに設定されている。上記各検知素子面30は、例えば
その1辺の寸法Sが1.1mm、相互間寸法Saが1.
5mmに設定されている。
【0017】上記赤外線検知素子3や複数のフレネルレ
ンズ10を備えた集光レンズ1の使用により、本実施例
に係る人体検知装置Mでは、図6(a)、(b)に示す
ように、複数の検知ビームbを一定間隔で配した検知領
域Aを得ることができる。具体例としては、人体検知装
置Mを床面から高さHが2mの天井面に取付けた場合
に、その床面上に形成される各検知ビームbの幅Sbを
略20cm程度とし、各検知ビームbの相互間の距離も
それと略同等に設定することができる。尚、これら検知
ビームbのうち、隣り合う検知ビームどうしは、正・負
の電気特性が相互に逆特性となっている。
【0018】図1における増幅部4は、赤外線検知素子
3から出力される赤外線の検知信号を所定の増幅率で増
幅するもので、図2に示すように、三つのアンプ4a〜
4cを備えている。これらのアンプ4a〜4cは、何れ
も1Hzを帯域中心とする帯域フィルタの作用を発揮す
るもので、そのうち最前段のアンプ4aは、赤外線検知
素子3から出力される検知信号を例えば53dB増幅
し、またその後段の一方のアンプ40bはその増幅信号
を更に20dB増幅する。これに対し、後段の他方のア
ンプ4cは、増幅度が1倍で、1Hzを帯域中心とする
帯域フィルタの作用のみを発揮するように設定されてい
る。かかる構成により、図5に示すように、アンプ4b
から人体検知処理判断部5に入力される信号V1と、ア
ンプ4cから異常温度検知処理判断部6に入力される信
号V2との利得差は20dBとなり、信号V1の出力レ
ベルが信号V2よりも10倍増幅された信号となる。出
力レベルの高い信号V2の増幅率を抑えることにより、
その電圧レベルを測定するための処理回路の飽和状態を
解消することができる。
【0019】人体検知処理判断部5は、前記増幅部4か
ら出力される検知信号の増幅信号V1に基づいて人体検
知の判断を行うものである。具体的には、図8(a)に
示すように、予め設定された人体検知判断用の基準設定
値V1TH(例えば±430mV)を超える出力レベルの
増幅信号V1を受信したときには、同図(b)のように
検知パルスP1を出力すると同時に、同図(c)のよう
に所定のタイマーをセットする。また以後も増幅信号V
1が基準設定値V1THを超える都度、検知パルスP2、
P3・・を出力し、その数がカウントされる。そして、
予め設定された所定時間T1が経過するまでの間に、前
記パルスP1、P2・・のカウント数が予め設定された
一定回数N1に達すると、検知領域A内に人体が存在す
ると判断し、同図(d)のように、所定の信号を出力部
7に出力するように構成されている。
【0020】異常温度検知処理判断部6は、図9(a)
に示すように、増幅部4から受信する増幅信号V2が、
予め設定された異常検知判断用の基準設定値V2THを超
えると、同図(b)に示すように検知パルスP1aを出
力する。ここで、異常検知判断用の基準設定値V2THと
しては、既述した人体検知判断用の基準設定値V1THと
同一の値(例えば±430mV)を適用することができ
るが、本実施例では、増幅信号V2に対して他方の増幅
信号V1は10倍に増幅されているから、実質的には、
異常検知判断用の基準設定値V2THは、人体検知判断用
の基準設定値V1THの10倍の値である。従って、例え
ば検知領域Aに2°C以上の温度変化が生じたときにこ
れが人体検知処理判断部5で検知できるように設定され
ているときには、異常温度検知処理判断部6では20°
C以上の温度変化がなければこれを検知しない。
【0021】また、異常温度検知処理判断部6は、人体
検知処理判断部5と同様に、やはり増幅信号V2が異常
検知判断用の基準設定値V2THを超えただけでは、火災
等の異常が発生した旨の判断を行わない。即ち、炎には
揺らぎ又はちらつきがあり、図10に示すようなスペク
トル放射密度と周波数の関係を示す特性があるので、赤
外線輻射スペクトルの時間的変動により、赤外線検知素
子3で得られる検知信号には、人体が検知領域A内を移
動する場合よりも高周波域の成分が含まれることとな
る。従って、炎から輻射される赤外線が赤外線検知素子
3で受光されたときには、人体検知の場合よりも高い周
波数でバースト状に生じることとなり、上記増幅信号V
2が異常検知判断用の基準設定値V2THを超える頻度が
人体検知の場合よりも高くなる。
【0022】異常温度検知処理判断部6では、増幅信号
V2が異常検知判断用の基準設定値V2THを超える都
度、検知パルスP1a、P2a・・の検知パルスを出力
し、そのパルス数を、タイマーセットされた図9(c)
に示す一定時間T2内でカウントし、そのカウント数が
一定の回数N2に達すると、検知領域A内に火災等の異
常が発生したものと判断し、図9(d)に示す異常発生
の旨の検知信号を出力するように構成されている。
【0023】異常温度検知処理判断部6では、上記の時
間T2やカウント回数N2の値が、人体検知処理判断部
5で設定される時間T1やカウント回数N1とは個別に
設定可能であり、これらの各値は例えば次のように設定
されている。即ち、炎は既述した時間的周波数特性を有
するため、その炎からの赤外線検知によって得られた検
知信号が上記した増幅部4で増幅されると、数Hzの帯
域を中心とした連続波となるが、異常温度検知処理判断
部6や人体検知処理判断部5における各パルスカウント
処理において、中心周波数foの連続波が生じた場合に
は、1/fo=T/(N/2)の関係がある。尚、Tは時
間T1、T2に相当し、またNはカウント回数N1、N
2に相当する。
【0024】上式において、炎が検知された際の検知信
号の周波数の範囲を0.5Hz以上、N=4とすると、
T=4秒となる。従って、異常温度検知処理判断部6の
設定としては、T2=4秒、N2=4とされる。これに
対し、人体検知の場合の赤外線検知信号の出力波形の中
心周波数は0.数Hz〜数Hzまでの幅をもつ。従っ
て、周波数の範囲を0.1Hz以上、N=4とすると、
上式より、T=20秒となる。即ち、人体検知処理判断
部5の設定は、T1=20秒、N1=4とされる。
【0025】図1において、出力部7は、人体検知処理
判断部5及び異常温度検知処理判断部6の各々から検知
信号を受信したときに外部の機器に対して所定の信号を
出力するためのものである。この出力部7は、人体検知
処理判断部5から人体検知の旨の信号を受信すると、照
明器具等をオン・オフ制御するためのリレー信号を出力
するが、異常温度検知処理判断部6から異常発生の旨の
検知信号を受信したときには、上記リレー信号に代えて
警報器等を作動させるための報知信号を出力するように
構成されている。人体検知処理判断部5と異常温度検知
処理判断部6との双方から検知信号が出力されていると
きには、警報器等に対する報知信号のみが出力される。
【0026】次に、上記構成の人体検知装置Mの使用
例、並びに作用について説明する。先ず、この人体検知
装置Mは、図6に示したように複数の検知ビームbを有
する検知領域Aを形成した状態において、火災等の異常
事態が発生していない場合には、通常の人体検知装置と
して機能する。即ち、検知領域A内に人体が侵入し、検
知ビームbが横切られると、人体検知処理判断部5に
は、人体検知判断用の基準設定値V1THを超える検知信
号の増幅信号V1が入力されるものの、異常温度検知処
理判断部6に入力される増幅信号V2は、前記基準設定
値V1THの10倍の値に相当する異常検知判断用の基準
設定値V2THを超えるほど高い出力レベルにはならな
い。従って、人体侵入時の検知信号に基づいて異常温度
検知処理判断部6が、図9で示した検知パルスP1a、
P2b・・のカウント処理を実行するようなことはな
く、人体侵入を火災等の異常が発生したものとして過誤
判断するようなことはない。
【0027】また、検知領域A内への人体の侵入時に
は、この人体によって複数の検知ビームbが順次横切ら
れるのが通常であり、これによって図8(b)で示すよ
うに、検知パルスP1に引き続き他の検知パルスP2、
P3・・が順次出力される。そして、かかるカウント数
が予め設定された一定時間T1(20秒)以内に所定の
設定回数N1(4回)に達すると、この時点で人体検知
処理判断部5は人体が侵入したものと判断し、出力部7
からはそれに対応する信号が出力され、照明器具等の所
定の制御装置のオン・オフ制御が適切に実行される。検
知パルスP1のみが出力された時点で直ちに人体が侵入
したものとは判断しないから、人体の侵入以外の何らか
の事情によって検知領域Aからの赤外線受光量が変動し
ただけで人体を検知した旨の判断がなされるようなこと
はなく、その正確性、信頼度を高めることが可能であ
る。
【0028】一方、検知領域A内に火災等の炎が発生し
た場合には、その赤外線放射量が多いために、異常温度
検知処理判断部6には異常検知判断用の基準設定値V2
THを超える出力レベルの増幅信号V2が入力される。ま
た、揺らぎを有する炎には赤外線輻射スペクトルの時間
的変動があり、増幅信号V2の出力レベルは急激に大き
く変動するから、図9(a)、(b)に示すように、そ
の出力レベルは基準設定値V2THを比較的短時間で多数
回超える傾向を示し、図9(c)の設定時間T2が人体
検知処理判断部5おける設定時間T1よりも短時間(4
秒)に設定されていても、検知パルスP1a、P2a・
・の出力回数は充分に設定回数N2(4回)に達する。
そして、この時点で異常温度検知処理判断部6は火災等
の異常が発生したものと判断する。検知領域A内に炎が
発生した場合には、他方の人体検知処理判断部5にあっ
ては人体検知判断用の基準設定値V1THを超える信号V
1が入力され、人体検知処理判断部5では人体検知の旨
の判断を行うこととなるが、この場合には異常温度検知
処理判断部6における異常検知の旨の判断が優先され、
出力部7からは火災発生の旨を知らせるための信号が警
報機器へ出力される。
【0029】尚、検知領域A内に多数の人体が同時に侵
入したような場合にあっても、異常検知判断用の基準設
定値V2THを超える出力レベルの信号V2が得られる場
合がある。しかし、かかる人体侵入の場合には、火災の
炎が発生したような場合ほど前記信号V2は高周波数と
はならず、その出力レベルが短時間の設定時間T2(4
秒)内に、基準設定値V2THを4回も超えるようなこと
は先ずあり得ない。従って、異常温度検知処理判断部6
では、人体からの赤外線輻射を火災の炎として過誤判断
するようなことはなく、その信頼度が非常に高いものと
なる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、請求
項1乃至3記載の本発明に係る火災等の異常検知機能を
備えた人体検知装置によれば、赤外線受光により人体検
知の判断と火災発生等の異常検知判断の双方が行え、ま
たこれらを区別した所定の信号出力が行えるために、従
来の人体検知の判断機能しか有しなかったものとは異な
り、火災発生等の異常検知をも行わせたい場合に、炎検
知器や煙感知器等を別途併設するような必要がなくなっ
て、設備の簡素化、並びに設備費用の低減化が図れると
いう格別な効果が得られる。特に、本発明では、検知領
域内に人体が侵入した場合と、火災等の炎が発生した場
合とを、赤外線の検知信号の出力レベルの高低差と検知
信号の変動速度の差(或いは周波数の差)の両面から的
確に区別し、人体侵入と火災等の炎の発生とを各々正確
に判断することができるから、人体検知並びに火災発生
等の異常検知の信頼度を高め、誤作動の防止が図れると
いう優れた効果が得られる。
【0031】また、請求項2記載の本発明によれば、異
常温度検知処理判断部に設定される基準設定値が、人体
検知処理判断部で設定された基準設定値の10倍以上の
値に設定されているために、人体から発せられる赤外線
受光が行われたときに、これが異常温度検知処理判断部
で火災等の異常発生として判断される虞れを一層徹底し
て解消でき、誤作動を一層少なくできる利点が得られ
る。
【0032】更に、請求項3に記載の本発明によれば、
例えば検知領域内に多人数の人体が同時に侵入すること
等に原因して異常検知判断用の基準設定値を超える出力
レベルの検知信号が出力されるような事態が生じても、
これが火災等の異常が発生したものと判断される可能性
を一層低下させることができ、誤作動防止を一層徹底し
て図ることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火災等の異常検知機能を備えた人
体検知装置のハード構成の一例を示すブロック図。
【図2】図1に示す増幅部の構成の一例を示すブロック
図。
【図3】(a)は本発明に係る火災等の異常検知機能を
備えた人体検知装置を構成する集光レンズの一例を示す
平面図、(b)はその断面図。
【図4】(a)は本発明に係る火災等の異常検知機能を
備えた人体検知装置を構成する赤外線検知素子の一例を
示す平面図、(b)はその断面図。
【図5】増幅部で増幅される赤外線検知信号を示す説明
図。
【図6】(a)は検知エリアの一例を示す平面図、
(b)はその側面断面図。
【図7】炎及び人体の赤外線輻射の出力レベルと波長と
の関係を示す説明図。
【図8】人体検知処理判断部における信号処理状態の一
例を示す説明図。
【図9】異常温度検知処理判断部における信号処理状態
の一例を示す断面図。
【図10】炎のスペクトル放射密度と周波数との関係を
示す説明図。
【符号の説明】
1 集光レンズ 2 光学フィルタ 3 赤外線検知素子 4 増幅部 5 人体検知処理判断部 6 異常温度検知処理判断部 7 出力部 30 検知素子面 A 赤外線検知領域 M 人体検知装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】赤外線検知素子3としては、例えば焦電式
のものが適用される。その一例としては、図4(a)、
(b)に示すように、開口窓31に前記光学フィルタ2
を配置させたシールドケース32内に、複数の端子33
に接続された赤外線検知用の焦電体チップ34を設けた
ものが適用される。焦電体チップ34の表面部には、赤
外線受光部として機能する4つの検知素子面30(30
a〜30d)が一連に結線された状態で設けられ、これ
ら4つの検知素子面30の各々で赤外線が受光されたと
きには、その受光量に応じた出力レベルの検知信号が出
力されるように構成されている。但し、検知素子面30
a、30cでは負電圧の検知信号が、また検知素子面3
0b、30dでは正電圧の検知信号が各々出力されるよ
うに設定されている。上記各検知素子面30は、例えば
その1辺の寸法Sが1.1mm、相互間寸法Saが1.
5mmに設定されている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の検知ビームを形成した検知領域から
    の赤外線を受光してその受光量に応じた出力レベルの検
    知信号を出力する赤外線検知素子と、この赤外線検知素
    子から出力される検知信号の出力レベルが予め設定され
    た人体検知判断用の基準設定値を超える回数をカウント
    し且つそのカウント数が予め設定された一定時間内に一
    定回数に達したときに人体検知の旨の判断を行う人体検
    知処理判断部とを備えた人体検知装置であって、 前記赤外線検知素子から出力される検知信号の出力レベ
    ルが人体検知判断用の基準設定値よりも絶対値が高く設
    定された異常検知判断用の基準設定値を超える回数をカ
    ウントし且つそのカウント数が前記人体検知処理判断部
    とは個別に設定された所定の設定時間内で予め設定され
    た一定回数に達したときに火災発生等の異常が発生した
    旨の判断を行う異常温度検知処理判断部を有し、 この異常温度検知処理判断部によって火災発生等の異常
    が発生した旨の判断がなされたときには、人体検知処理
    判断部で人体検知がなされたときとは異なる信号が外部
    へ出力されるように構成されていることを特徴とする火
    災等の異常検知機能を備えた人体検知装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記異常検知判断用の
    基準設定値は、人体検知判断用の基準設定値の10倍以
    上の値に設定されている火災等の異常検知機能を備えた
    人体検知装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、上記異常温度検
    知処理判断部で検知信号の出力レベルが異常検知判断用
    の基準設定値を超える回数をカウントするための設定時
    間が、人体検知処理判断部で検知信号の出力レベルが人
    体検知判断用の基準設定値を超える回数をカウントする
    設定時間よりも短い時間に設定されている火災等の異常
    検知機能を備えた人体検知装置。
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Cited By (6)

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