JP2009085679A - エッジ検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラインセンサ1と、ラインセンサ1に向けて単色光を照射する光源2と、単色光の光路に位置付けられた被検出対象物3のエッジにおける光量分布からラインセンサ1の画素配列方向における被検出対象物3のエッジ位置Eを検出するエッジ位置解析手段4aと、エッジ位置解析手段4aで被検出対象物3のエッジ位置Eを検出した時点で、ラインセンサ1における被検出対象物3のエッジ位置Eに対応する画素までの全受光量を求め、この全受光量が予め記憶したラインセンサ1の全入光状態でのエッジ位置Eに対応する画素までの全受光量よりも小さいときに被検出対象物3による全遮光状態として判断する全遮光状態判断手段4bを備えた。
【選択図】図1
Description
なお、本発明において、「光量」とは、ラインセンサの受光面にて受光した前記単色光の強さを割合的に表すものであり、人間の視覚に基づいて決定される本来の定義とは必ずしも一致しないものである。
ところが、被検出対象物3が透明体である場合には、被検出対象物3が存在しないとき(図10(a)に示すラインセンサ1の全入光状態)、被検出対象物3が光路の略半分を覆うとき(図10(b)に示すエッジ検出状態)、そして、被検出対象物3が上記光路の全てを覆うとき(図10(c)に示すラインセンサ1の全遮光状態)の各ラインセンサ1の出力(光量分布)から判るように、全入光状態と全遮光状態との区別が非常に付き難い。
しかしながら、ラインセンサ1の全体が被検出対象物3で覆われてしまうと、被検出対象物3の内部に汚れ部分がない場合には、サーチ後における全体光量に基づいて、ラインセンサ1の全体が被検出対象物3に覆われていると判断することができるものの、ラインセンサ1の全体を覆う透明体である被検出対象物3の内部に汚れ部分Dがある場合には、図13に示すように、この汚れ部分D、すなわち、しきい値以下の画素を検出して、ここをエッジ位置として出力してしまうことがあるという問題を有していた。
すなわち、本発明に係るエッジ検出装置は、複数の画素を所定のピッチで配列したラインセンサと、このラインセンサに向けて単色光を照射する光源と、前記単色光の光路に位置付けられた透明体のエッジにおける光量分布から前記ラインセンサの画素配列方向における前記透明体のエッジ位置を検出するエッジ位置解析手段と、このエッジ位置解析手段にて前記透明体のエッジ位置を検出した時点で、前記ラインセンサにおける前記透明体のエッジ位置に対応する自由空間側の画素の全受光量を求め、この全受光量と予め記憶した該ラインセンサの全入光状態での前記エッジ位置に対応する画素までの全受光量との差が、所定のしきい値を超えたときには前記透明体による全遮光状態として判断する全遮光状態判断手段とを具備した構成としたことを特徴としており、このエッジ検出装置の構成を前述の従来の課題を解決するための手段としている。
これは、傾斜させることで表面反射が大きくなって透過する光が減衰すること、及び、傾けることで透明体内部を通過する光と自由空間側の光との位相差が大きくなって干渉によるエッジ部分での光量の落ち込みが大きくなるからである。
図1はこの実施形態に係るエッジ検出装置の要部概略構成を示しており、図1に示すように、複数の画素を所定のピッチで配列したラインセンサ1と、このラインセンサ1に対峙させて設けられてラインセンサ1に向けて単色平行光を照射する光源2と、ラインセンサ1からの出力信号(光量信号)を解析してラインセンサ1の画素配列方向における被検出対象物3のエッジ位置を検出するエッジ位置解析手段4aを具備したマイクロコンピュータ4を備えており、上記光源2は、レーザ素子2a及びこのレーザ素子2aが発したレーザ光を平行光としてラインセンサ1に照射する投光レンズ2bから主として構成されていて、上記ラインセンサ1と光源2との間における上記単色平行光の光路を被検出対象物3のエッジを検出するための検出領域としている。
ここで、マイクロコンピュータ4のエッジ位置解析手段4aは、前述した特許文献1に記載されるようにラインセンサ1の出力信号を画素毎に正規化する正規化手段と、正規化された各画素による受光量を示す出力信号(光量)を解析して、光量が25%となる位置をラインセンサ1の画素配列方向における被検出対象物3のエッジ位置として検出するようになっている。
ここで、全入光状態でエッジ位置(エッジ検出位置)が最大となり、光路への被検出対象物3の進入量が増えるのに従って、上記エッジ位置が減少するようにその検出特性が定められている場合、図4に示すように、全遮光状態となったときには、そのエッジ位置を最小に維持することが可能となる。
この結果、光路への被検出対象物3の進入量に応じたエッジ位置を正確に得ることが可能となるので、例えば、そのエッジ位置に応じて被検出対象物3をラインセンサ1の画素配列方向に変位させてそのエッジ位置を調整することが可能となる。特に、エッジ位置を検出することができなかった場合であったとしても、被検出対象物3をどの向きに変位させれば、光路中に被検出対象物3のエッジ位置を位置付けて、そのエッジ位置の検出を可能とし得るかを容易に判断することが可能となるので、被検出対象物3の位置調整に有効に役立てることが可能となる。
具体的には、エッジ位置解析手段4aにおいて、正規化された各画素11,12〜1nの出力信号を調べて、例えば、その光量が75%の前後となる2つの画素1g,1g+1(g=1〜n−1)を求め、これらの画素1g,1g+1の各光量の違いも前述したフレネル回折により生じた光量分布に依存しているとして、その光量の変化(光量分布)をハイパボリック関数等の近似曲線関数を用いて近似し、その上で、この近似曲線関数(光量分布)を用いて画素の配列方向において光量が25%となる位置を被検出対象物3のエッジ位置として求めるようにすればよい。
なお、上述したようにしてエッジ位置を検出するに際しては、被検出対象物3を透過する光の影響を受けることのない、いわゆる入光側のラインセンサ1の端部からその受光量をサーチし、受光量が低下する、いわゆる光量分布の立ち下がり部分にエッジ位置が存在するとして上記エッジ位置の検出処理を実行することが好ましい。このようにすれば、被検出対象物3の内部に汚れがあったとしても、ラインセンサ1の全受光量の減衰だけで汚れを判断することができるので、この汚れをエッジ位置として誤計測するのを回避することが可能である。
但し、ラインセンサ1の経年変化に起因して各画素11,12〜1nの出力信号にバラツキが生じるので、定期的にラインセンサ1の出力特性をチェックした上で上述した各画素11,12〜1nの出力信号(光量)のバラツキを判定することが望ましい。また被検出対象物3の仕様によっても上述したバラツキの程度が変化するので、これを考慮して全遮光状態であるか否かの判定を行うことが好ましい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記した実施形態において、エッジ位置解析手段4aは、単色光の光路に位置付けられた被検出対象物3のエッジにおけるフレネル回折の光量分布からラインセンサ1の画素配列方向における被検出対象物3のエッジ位置を検出するものとして説明したが、これに限定されない。
さらに、ラインセンサ1の全受光量の情報として、複数の画素の各受光量の平均を求めるようにしてもよいのは言うまでもないほか、全遮光状態の判定条件についても、エッジ検出対象とする透明体3の透明度や外光等の外乱要因を考慮して設定すればよいものである。
2 光源
3 被検出対象物(透明体)
4 マイクロコンピュータ
4a エッジ位置解析手段
4b 全遮光状態判定手段
E 被検出対象物のエッジ位置
Claims (6)
- 複数の画素を所定のピッチで配列したラインセンサと、
このラインセンサに向けて単色光を照射する光源と、
前記単色光の光路に位置付けられた透明体のエッジにおける光量分布から前記ラインセンサの画素配列方向における前記透明体のエッジ位置を検出するエッジ位置解析手段と、
このエッジ位置解析手段にて前記透明体のエッジ位置を検出した時点で、前記ラインセンサにおける前記透明体のエッジ位置に対応する自由空間側の画素の全受光量を求め、この全受光量と予め記憶した該ラインセンサの全入光状態での前記エッジ位置に対応する画素までの全受光量との差が、所定のしきい値を超えたときには前記透明体による全遮光状態として判断する全遮光状態判断手段と
を具備したことを特徴とするエッジ検出装置。 - 複数の画素を所定のピッチで配列したラインセンサと、
このラインセンサに向けて単色光を照射する光源と、
前記単色光の光路に位置付けられた透明体のエッジにおける光量分布から前記ラインセンサの画素配列方向における前記透明体のエッジ位置を検出するエッジ位置解析手段と、
このエッジ位置解析手段にて前記透明体のエッジ位置を検出した時点で、前記ラインセンサにおける前記透明体のエッジ位置に対応する自由空間側の画素の全受光量を求め、前記ラインセンサを構成する複数の画素での各受光量の総和または平均を全受光量として検出し、予め記憶した全入光状態での全受光量に比較して前記透明体のエッジ位置検出時における全受光量が予め設定した割合よりも低下しているとき、前記透明体による全遮光状態として判断する全遮光状態判断手段と
を具備したことを特徴とするエッジ検出装置。 - 前記全遮光状態判断手段は、前記ラインセンサを構成する複数の画素のうちの前記透明体のエッジ位置検出開始側に位置する自由空間側の数画素の受光レベルと該数画素の全入光状態における受光レベルとを比較して、前記透明体のエッジ位置検出開始側に位置する数画素の受光レベルが該数画素の全入光状態における受光レベルよりも低下しているときには前記透明体による全遮光状態として判断するものである請求項1又は2に記載のエッジ検出装置。
- 前記エッジ位置解析手段は、前記ラインセンサの各画素での受光量を全入光状態となっている自由空間側の画素側から順に辿ってその受光量が全受光状態から所定の割合だけ低下した画素の位置を検出し、この画素位置と上記受光量の低下の割合とから前記透明体のエッジ位置を検出するものである請求項1乃至3のいずれか一つの項に記載のエッジ検出装置。
- 前記ラインセンサと光源は、前記透明体の表面に対して傾斜した光路を形成したものである請求項1乃至4のいずれか一つの項に記載のエッジ検出装置。
- 前記エッジ位置解析手段は、前記単色光の光路に位置付けられた透明体のエッジにおけるフレネル回折の光量分布から前記ラインセンサの画素配列方向における前記透明体のエッジ位置を検出し、このフレネル回折により生じた前記ラインセンサの各画素での受光量の変化を近似曲線関数を用いて近似して、上記近似曲線関数を用いて前記ラインセンサでの画素配列方向において所定光量となる位置を前記透明体のエッジ位置として解析するものである請求項1乃至5のいずれか一つの項に記載のエッジ検出装置。
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