JP3288197B2 - メタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒の製造法 - Google Patents

メタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒の製造法

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仁 吉岡
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクロレイン及びメ
タクリル酸合成用触媒、即ちイソブチレン又は三級ブタ
ノールを分子状酸素により気相接触酸化して、メタクロ
レイン及びメタクリル酸を合成するのに使用する触媒の
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イソブチレン又は三級ブタノール
を高温気相下で接触酸化してメタクロレイン及びメタク
リル酸を製造する際に用いられる触媒に関して、例えば
特開昭55−127328号公報、特開昭56−292
6号公報、特開昭56−161341号公報、特開昭5
9−31727号公報等に数多くの提案がなされてい
る。しかしながら、これらは主として触媒を構成する成
分及びその比率に関するものである。これらの中には触
媒そのものの調製法に関する記載はほとんどない。
【0003】ところでMo−Bi−Fe系複合酸化物触
媒はメタクロレイン及びメタクリル酸を合成する際の触
媒として多用されているが、その調製法としては、触媒
成分を含む二種類以上の溶液又は分散液を混合し、得ら
れた混合物を必要に応じて加熱処理し、その後乾燥し、
得られた乾燥物を焼成することにより調製されるのが通
常である。
【0004】又、特開平4−182449号公報には、
アクロレイン又はメタクロレイン合成用触媒の調製法と
して、触媒成分を含む二種類以上の溶液又は分散液を可
能な限り短時間で混合し、その後得られた混合物を熟成
することなく直ちに噴霧乾燥し、得られた乾燥物を焼成
することにより調製する方法が開示されている。
【0005】しかしながら、かかる方法により得られる
触媒では、触媒活性及び目的生成物選択性等の点で工業
触媒として未だ不十分であり、一般に工業的見地から更
なる改良が望まれている。
【0006】本発明者等は上述した如き現状に鑑み、イ
ソブチレン又は三級ブタノールを分子状酸素により気相
接触酸化して、メタクロレイン及びメタクリル酸を合成
するのに使用する触媒の製造法について鋭意検討した結
果、かかる触媒の性能を左右する触媒活性基本構造が、
触媒成分を含む二種類以上の溶液又は分散液を混合する
過程及び引き続いて行う加熱熟成過程でほぼ決定される
ことを見い出し本発明に到達した。即ち上記二種類又は
二種類以上の溶液又は分散液を混合した際に、触媒構造
の前駆体となる粒子が生成されるが、かかる粒子の微細
構造は混合方法及び引き続き行う加熱熟成方法、特に各
々の過程における液の攪拌方法に大きく依存することが
わかった。即ち、かかる混合過程を比較的強い攪拌状態
で行うことにより、望ましい構造を有する触媒前駆体粒
子が得られ、更に引き続いて、得られた触媒前駆体粒子
を比較的弱い攪拌状態で加熱熟成処理することにより、
触媒前駆体構造は更に成長し、より安定化されることが
わかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタクロレ
イン及びメタクリル酸合成用触媒、すなわちイソブチレ
ン又は三級ブタノールを分子状酸素により気相接触酸化
して、メタクロレイン及びメタクリル酸を合成する際に
使用する触媒の新規な製造法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式 Moa Bib Fecdefgh (式中、Mo、Bi、Fe及びOはそれぞれモリブデ
ン、ビスマス、鉄及び酸素を表し、Aはニッケル及び/
又はコバルト、Xはマグネシウム、亜鉛、マンガン、ス
ズ及び鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元
素、Yはリン、ホウ素、イオウ、テルル、ケイ素、ゲル
マニウム、セリウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、
タングステン及びアンチモンからなる群より選ばれた少
なくとも1種の元素、Zはカリウム、ナトリウム、ルビ
ジウム、セシウム及びタリウムからなる群より選ばれた
少なくとも1種の元素を表す。ただし、a、b、c、
d、e、f、g及びhは各元素の原子比を表し、a=1
2のとき、0.1≦b≦5、0.1≦c≦5、1≦d≦
12、0≦e≦10、0≦f≦10、0.01≦g≦3
であり、hは前記各成分の原子比を満足するのに必要な
酸素原子で数である。)で表される複合酸化物を触媒成
分として含有するメタクロレイン及びメタクリル酸合成
用触媒の製造法において、該複合酸化物を得るに際し、
触媒成分を二種類以上に分割し、その内の少なくとも二
種類を溶液又は分散液とした後、それぞれの溶液又は分
散液を攪拌しながら混合してスラリー状物とし、得られ
たスラリー状物を前記混合時の攪拌より弱い攪拌状態で
少なくとも30分加熱熟成処理した後、乾燥し、得られ
た乾燥物を焼成することにより複合酸化物を得ることを
特徴とするメタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒
の製造法である。
【0009】本発明において、触媒活性物質を構成する
元素の原料としては特に限定はないが、通常は酸化物又
は強熱することにより酸化物になり得る塩化物、水酸化
物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩又はそれ
らの混合物が用いられる。
【0010】本発明において、触媒成分を二種類以上に
分割する方法については特に限定はないが、触媒成分を
含む二種類の溶液又は分散液としては、第一の溶液又は
分散液にモリブデン化合物を含む溶液又は分散液を用
い、第二の溶液又は分散液にビスマス化合物を含む溶液
又は分散液を用いる方法が特に好ましい。
【0011】これらの溶液又は分散液は以下のような方
法で調製することができる。即ち、適当なモリブデン化
合物、例えばモリブデン酸アンモニウムを水に溶解した
水溶液を第一の溶液とし、ビスマス、鉄、コバルト、セ
シウム等の化合物、例えば各々の硝酸塩を希硝酸に溶解
した水溶液を第二の溶液とする方法等が挙げられる。
【0012】本発明において、触媒成分を含む溶液又は
分散液を調製するに際しては、それぞれの原料化合物が
溶液又は分散液調製時に沈殿生成反応、ゲル化等を起こ
さないような組み合わせを選べばよい。従って、触媒成
分を含む溶液又は分散液の数は通常二種類以上となる
が、その数には特に制限はない。又、全ての触媒成分を
溶液又は分散液として調製する必要はなく、触媒成分に
よっては例えば酸化物の粉末のまま用いてもよい。
【0013】本発明において、上述した混合及び加熱熟
成を実施するには、回転式攪拌装置を有する同一の容器
内にて実施することが簡便で好ましいものである。しか
も更に、混合過程及び加熱熟成過程において、強い攪拌
状態及び弱い攪拌状態を実現する手段として、攪拌装置
の回転速度を調節する方法を用いると操作が簡便であ
り、好ましいものである。
【0014】本発明においては、混合過程における攪拌
強度の程度としては、強いほど好ましい。この攪拌強度
は、用いる装置、即ち容器、攪拌翼更には邪魔板の形
状、攪拌翼の回転速度、液量等により決定される。
【0015】本発明での混合過程における攪拌が弱すぎ
ると得られる沈殿粒子の微細構造、特に粒子表面及び内
部における元素分布、並びに粒子徑の制御が困難とな
り、目的とする高性能な触媒を再現性よく得ることがで
きない場合が多い。一方、攪拌があまりに強すぎると液
の飛散が生じるので、用いる容器、攪拌翼、邪魔板等の
形状及び液量に応じて適宜加減することが必要である。
【0016】混合の手順としては、モリブデン化合物を
含む溶液又は分散液にビスマスを含む溶液又は分散液を
緩やかに注入混合する方法が特に好ましい。
【0017】このようにして得られた触媒前駆体微粒子
を含有するスラリー状物は直ちに乾燥するのではなく、
混合過程における攪拌より弱い攪拌状態で30分以上加
熱熟成処理した後、乾燥する。この加熱熟成過程を経る
ことにより、触媒前駆体構造は更に成長し、より安定化
される。なお、この加熱熟成処理過程における攪拌強度
の程度としては弱いほど好ましく、回転式攪拌装置を用
いる場合、混合過程における回転速度の80%以下にす
ることが好ましい。
【0018】加熱熟成過程における攪拌が強すぎると、
上述した触媒前駆体構造の成長反応が抑制されるため、
目的とする高性能な触媒を再現性よく得ることが難し
い。なお、攪拌があまり弱すぎると容器内の液に不均一
な温度分布が生じる場合があるので、用いる容器、攪拌
翼、邪魔板等の形状及び液量に応じて適宜加減すればよ
い。この加熱熟成処理温度としては80〜103℃の範
囲が好ましい。
【0019】本発明において、加熱熟成処理後のスラリ
ー状物を乾燥する方法としては特に限定はなく、汎用の
箱形乾燥機、噴霧乾燥機、ドラムドライヤー、スラリー
ドライヤー等を用いることができる。なお、本発明にお
ける乾燥とは、該スラリー状物からある程度の水分を除
去することにより、実質的に固形状物にすることであ
り、乾燥後の含水量等に関しては特に規定はない。又、
乾燥物の形状についても特に限定はなく、粉体状でもブ
ロック状でもよい。
【0020】次に上述した方法により得られた乾燥物か
ら最終的な実用触媒を得る方法としては特に限定はない
が、通常は前記乾燥物を200〜400℃の範囲で1〜
5時間程度仮焼し、引き続き必要に応じて成型するか又
は不活性担体に担持し、その後400〜650℃の温度
範囲で1〜20時間程度焼成する方法が用いられる。
【0021】本発明の製造法で得られた触媒は成型体又
は担持体として固定床で使用することが好ましいが、更
に粒状として流動床で使用してもよい。
【0022】本発明により得られた触媒を用いて、イソ
ブチレン又は三級ブタノールを分子状酸素により気相接
触酸化して、メタクロレイン及びメタクリル酸を製造す
るに際しては、イソブチレン又は三級ブタノール対酸素
のモル比は1:0.5〜3が好ましい。原料のイソブチ
レン又は三級ブタノールは不活性ガスで希釈して用いる
ことが好ましい。酸化に用いられる分子状酸素は純酸素
ガスでもよいが、工業的には空気が有利である。反応圧
力は常圧ないし数気圧まで用いられる。反応温度は30
0〜450℃の範囲が好ましい。
【0023】
【実施例】本発明を以下実施例により示す。なお、反応
用原料としてのイソブチレン又は三級ブタノールの反応
率、生成されるメタクロレイン及びメタクリル酸の選択
率は以下のように定義される。
【0024】
【数1】
【0025】
【数2】
【0026】
【数3】
【0027】実施例1 幅20mm、長さ90mmの羽根を4枚備えたフラット
パドル型回転式攪拌翼及び幅20mm、長さ300mm
の邪魔板を4枚有する内径340mm、高さ400mm
の丸底スレンレス製容器に水6000gを投入し、加熱
した後、パラモリブデン酸アンモニウム3000gを溶
解し、続いて三酸化アンチモン82.6gを分散させ、
回転数180rpmで攪拌した(A液)。別に水550
0gに60%硝酸水溶液100g、硝酸ビスマス68
6.9g、硝酸第二鉄1144.1g、硝酸ニッケル1
646.7g、硝酸コバルト412.0g、硝酸鉛46
9.0g、硝酸マグネシウム726.2g、硝酸セリウ
ム61.5g及び硝酸セシウム110.4gを順次加え
溶解した(B液)。180rpmで攪拌した状態で、A
液にB液を混合し、スラリー状物とした。
【0028】混合完了後、攪拌回転数を100rpmに
減速した後、得られたスラリー状物を90℃に加熱し、
100rpmで攪拌した状態で100分間熟成処理し、
続いて、噴霧乾燥した。
【0029】得られた乾燥物を300℃で1時間仮焼し
た後、直径及び高さがそれぞれ3mmの円柱状に成型
し、510℃で3時間焼成した。
【0030】こうして得られた触媒の組成は次式で示さ
れる。 Mo12Bi1 Fe2 Ni4 Co1 Pb1Mg2Sb0.4
0.1Cs0.4x (式中、Mo、Bi、Fe、Ni、Co、Pb、Mg、
Sb、Ce、Cs及びOはそれぞれモリブデン、ビスマ
ス、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、マグネシウム、アン
チモン、セリウム、セシウム及び酸素を表す。又、元素
記号右併記の数字は各元素の原子比であり、xは前記各
成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子数であ
る。)
【0031】こうして得られた触媒をステンレス製反応
管に充填し、イソブチレン5%、酸素12%、水蒸気1
0%及び窒素73%の原料混合ガスを接触時間4.5秒
で触媒層を通過させ、350℃で反応させた。その結果
は表1に示す如く、イソブチレンの反応率97.4%、
メタクロレインの選択率88.2%、メタクリル酸の選
択率5.4%であった。
【0032】実施例2 実施例1において、熟成過程における攪拌回転数を13
0rpmに変更する以外は実施例1と同じ操作で触媒を
得た。得られた触媒を用いて、実施例1と同様の方法に
より反応を行った。得られた結果を表1に示す。得られ
た触媒の性能は実施例1と同等であった。
【0033】比較例1 実施例1において、熟成過程における攪拌回転数を混合
過程における回転数と同じ180rpmとし、その他は
実施例1と同様の方法により反応を行った。得られた結
果を表1に示す。得られた触媒の性能は実施例1に比べ
劣るものであった。
【0034】実施例3 実施例1で用いたものと同じような丸底ステンレス製容
器内に、水6000gを投入し、加熱した後、パラモリ
ブデン酸アンモニウム3000gを溶解し、続いて二酸
化テルル22.6gを分散させ、回転数200rpmで
攪拌した(C液)。別に水5500gに60%硝酸水溶
液100g、85%リン酸水溶液32.6g、硝酸ビス
マス1030.3g、硝酸第二鉄1029.7g、硝酸
ニッケル823.3g、硝酸コバルト1235.9g、
硝酸亜鉛842.4g、硝酸マンガン81.3g、硝酸
タリウム37.7g及び硝酸ルビジウム62.6gを順
次加え溶解した(D液)。200rpmで攪拌した状態
で、C液にD液を混合し、スラリー状物とした。
【0035】混合完了後、攪拌回転数を80rpmに減
速した後、得られたスラリー状物を100℃に加熱し、
80rpmで攪拌した状態で60分間熟成処理し、続い
て、噴霧乾燥した。
【0036】得られた乾燥物を300℃で1時間仮焼し
た後、直径及び高さがそれぞれ3mmの円柱状に成型
し、510℃で3時間焼成した。
【0037】こうして得られた触媒の組成は次式で示さ
れる。 Mo12Bi1.5 Fe1.8 Ni2Co3Zn2Mn0.20.2
Te0.1Tl0.1Rb0.3x (式中、Mo、Bi、Fe、Ni、Co、Zn、Mn、
P、Te、Tl、Rb及びOはそれぞれモリブデン、ビ
スマス、鉄、ニッケル、コバルト、亜鉛、マンガン、リ
ン、テルル、タリウム、ルビジウム及び酸素を表す。
又、元素記号右併記の数字は各元素の原子比であり、x
は前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子数
である。)
【0038】こうして得られた触媒を用いて、実施例1
と同様の反応を行った。その結果を表1に示す。
【0039】実施例4 実施例3において、熟成処理時間を40分に変更する以
外は実施例3と同じ操作で触媒を得た。得られた触媒を
用いて、実施例3と同様の方法により反応を行った。得
られた結果を表1に示す。得られた触媒の性能は実施例
3と同等であった。
【0040】比較例2 実施例3において、熟成処理時間を10分に変更する以
外は実施例3と同じ操作で触媒を得た。得られた触媒を
用いて、実施例3と同様の方法により反応を行った。得
られた結果を表1に示す。得られた触媒の性能は実施例
3及び4に比べ劣るものであった。
【0041】
【表1】
【0042】実施例5 実施例1で用いたものと同じような丸底ステンレス製容
器内に、水6000gを投入し、加熱した後、パラモリ
ブデン酸アンモニウム3000g及びタングステン酸ア
ンモニウム184.8gを溶解し、回転数160rpm
で攪拌した(E液)。別に水5500gに60%硝酸水
溶液100g、硝酸ビスマス686.9g、硝酸第二鉄
1029.7g、硝酸ニッケル1235.0g、硝酸コ
バルト1235.9g、硝酸マグネシウム363.1
g、硝酸セシウム82.8g及び硝酸カリウム14.3
gを順次加え溶解した(F液)。160rpmで攪拌し
た状態で、E液にFD液を混合し、スラリー状物とし
た。
【0043】混合完了後、攪拌回転数を70rpmに減
速した後、得られたスラリー状物を85℃に加熱し、7
0rpmで攪拌した状態で120分間熟成処理し、続い
て、噴霧乾燥した。
【0044】得られた乾燥物を300℃で1時間仮焼し
た後、直径及び高さがそれぞれ3mmの円柱状に成型
し、510℃で3時間焼成した。
【0045】こうして得られた触媒の組成は次式で示さ
れる。 Mo12Bi1 Fe1.8 Ni3Co3Mg1Wo0.5Si1
0.30.1x (式中、Mo、Bi、Fe、Ni、Co、Mg、W、S
i、Cs、K及びOはそれぞれモリブデン、ビスマス、
鉄、ニッケル、コバルト、マグネシウム、タングステ
ン、ケイ素、セシウム、カリウム及び酸素を表す。又、
元素記号右併記の数字は各元素の原子比であり、xは前
記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子数であ
る。)
【0046】こうして得られた触媒を用いて、反応用原
料をイソブチレンの代わりに三級ブタノールに変更する
以外は実施例1と同様の反応を行った。その結果を表2
に示す。
【0047】比較例3 実施例5において、混合過程における攪拌回転数を70
rpmに変更し、且つ熟成過程における攪拌回転数を1
60rpmに変更する以外は実施例5と同じ操作で触媒
を得た。得られた触媒を用いて、実施例5と同様の方法
により反応を行った。得られた結果を表2に示す。得ら
れた触媒の性能は実施例5に比べ劣るものであった。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明のメタクロレインおよびメタクリ
ル酸合成用触媒の製造法によると、触媒活性及び目的生
成物選択性に優れた触媒を容易に再現性よく製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 平7−185345(JP,A) 特開 昭55−13187(JP,A) 特開 平8−309191(JP,A) 特開 昭55−2926(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 C07C 57/04 C07C 47/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 Moa Bib Fecdefgh (式中、Mo、Bi、Fe及びOはそれぞれモリブデ
    ン、ビスマス、鉄及び酸素を表し、Aはニッケル及び/
    又はコバルト、Xはマグネシウム、亜鉛、マンガン、ス
    ズ及び鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元
    素、Yはリン、ホウ素、イオウ、テルル、ケイ素、ゲル
    マニウム、セリウム、ニオブ、チタン、ジルコニウム、
    タングステン及びアンチモンからなる群より選ばれた少
    なくとも1種の元素、Zはカリウム、ナトリウム、ルビ
    ジウム、セシウム及びタリウムからなる群より選ばれた
    少なくとも1種の元素を表す。ただし、a、b、c、
    d、e、f、g及びhは各元素の原子比を表し、a=1
    2のとき、0.1≦b≦5、0.1≦c≦5、1≦d≦
    12、0≦e≦10、0≦f≦10、0.01≦g≦3
    であり、hは前記各成分の原子比を満足するのに必要な
    酸素原子で数である。)で表される複合酸化物を触媒成
    分として含有するメタクロレイン及びメタクリル酸合成
    用触媒の製造法において、該複合酸化物を得るに際し、
    触媒成分を二種類以上に分割し、その内の少なくとも二
    種類を溶液又は分散液とした後、それぞれの溶液又は分
    散液を攪拌しながら混合してスラリー状物とし、得られ
    たスラリー状物を前記混合時の攪拌より弱い攪拌状態で
    少なくとも30分加熱熟成処理した後、乾燥し、得られ
    た乾燥物を焼成することにより複合酸化物を得ることを
    特徴とするメタクロレイン及びメタクリル酸合成用触媒
    の製造法。
  2. 【請求項2】 触媒成分を含む二種類以上の溶液又は分
    散液を混合する過程及び加熱熟成過程を回転式攪拌装置
    を有する同一の容器内にて実施し、加熱熟成過程におい
    て、混合過程における攪拌より弱い攪拌状態を実現する
    手段として攪拌装置の回転を減速させる方法を用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 熟成過程における攪拌装置の回転速度が
    混合過程における回転速度の80%以下であることを特
    徴とする請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 二種類の触媒成分を含む溶液又は分散液
    として、第一の溶液又は分散液にモリブデン化合物を含
    む溶液又は分散液を用い、第二の溶液又は分散液にビス
    マス化合物を含む溶液又は分散液を用いる請求項1、2
    又は3記載の製造法。
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Cited By (1)

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