JP3287000B2 - 非磁性一成分トナー - Google Patents

非磁性一成分トナー

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JP3287000B2
JP3287000B2 JP02849292A JP2849292A JP3287000B2 JP 3287000 B2 JP3287000 B2 JP 3287000B2 JP 02849292 A JP02849292 A JP 02849292A JP 2849292 A JP2849292 A JP 2849292A JP 3287000 B2 JP3287000 B2 JP 3287000B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真などの分野に用
いられる非磁性一成分現像法におけるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2297691
号、特公昭42−23910号公報および特公昭43−
24748号公報などに種々開示されている通り、一般
には光導電物質を含む感光体上に種々の手段により静電
荷の電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで粉像
として現像し必要に応じて紙などに該粉像を転写した
後、加熱、加圧あるいは溶剤蒸気などにより定着するも
のである。
【0003】また、近年、分光された光で露光して原稿
の静電潜像を形成せしめ、これを各色のカラートナーで
現像して色付きの複写画像を得、あるいは各色の複写画
像を重ね合わせてフルカラーの複写画像を得るカラー複
写の方法が実用化され、これに用いるカラートナーとし
てバインダー樹脂中に各色の染料および/または顔料を
分散せしめてなるイエロー、マゼンタ、シアンなどのカ
ラートナーが製造されている。
【0004】トナーの現像方法としては、装置の小型
化、メンテナンスの簡略化、カラー化への対応などのた
めに、最近、非磁性一成分現像法が採用されつつある。
非磁性一成分現像法にはタッチダウン法などの接触現像
法とプロジェクション法などの飛翔現像法とが公知であ
るが、いずれにしても現像スリーブ上に非磁性トナーを
弾性ブレード等の塗布部材によって薄層で均一に塗布す
ることがポイントである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非磁性一成分
現像法では、一般に、トナーへの帯電性の付与方法が、
上記のように薄層化されたトナーと現像スリーブや弾性
ブレードなどとの接触によるものにならざるを得ないの
で、トナーに対する機械的なストレスは極めて大きく、
特に連続使用時などにおいては発生する摩擦熱によっ
て、トナーが凝集したり固化したりする場合が少なくな
い。このような現象は、最終的には現像スリーブや弾性
ブレードへのトナー凝集塊の融着を引き起こし、致命的
な画像欠陥となって現れる。
【0006】この問題を解決するために、たとえば微粒
子シリカなどの外添剤をトナー粒子表面にまぶしてトナ
ー粒子を非粘着化し、粒子の凝集などを改善する方法も
提案されている。しかし、この方法では現像器内での長
期間の撹拌により、上記外添剤微粒子のトナー表面から
の脱落や飛散、あるいはトナー粒子内への埋没などが起
こるなど、初期の特性を維持できないため耐久性の面で
不十分であった。結局、上記した問題は、非磁性一成分
トナーにおいては主としてトナー用バインダー樹脂の特
性の面からの改良が必要と考えられ、従来より抜本的な
解決が望まれていた。
【0007】また、カラートナーの場合、樹脂として上
記の問題をクリアーするとともに画像の光沢性や透明性
などの諸要求性能も満足するものである必要があった。
本発明は上記した現状に鑑み、その課題を解決すべくな
されたものであって、その目的は以下のような性能を有
することにより、結果として経時安定性や耐久性などに
優れた非磁性一成分現像方式による画像形成方法を提供
することにある。
【0008】 トナーの凝集塊が発生しにくい。 感光体、現像スリーブ、弾性ブレードなどへの融着
が少ない。 流動性が良く、トナーの搬送性が高い。 高温高湿環境下でもトナーの凝集・融着が発生しに
くい。 定着時のオフセット現象が発生せず、定着強度も高
い。 カラートナーとしての光沢性、透明性などに優れ
る。 連続使用や長期の使用においても画質の変化が少な
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる目的
を達成すべく鋭意検討した結果、非磁性一成分現像方式
による画像形成方法において、特定の熱的特性を有する
ポリエステル樹脂をバインダー樹脂とするトナーを用
い、その表面に微粒子添加剤を配すると上記目的を満足
し得ることを見いだし本発明に到達した。すなわち、本
発明の要旨は、薄層化させたトナーを潜像担持体に供給
して潜像を現像する画像形成方法において使用する非磁
性一成分トナーであって、前記トナーは着色剤およびポ
リエステル樹脂を含有し、該ポリエステル樹脂は、ビス
フェノールAアルキレンオキシド付加物と多塩基酸成分
のみから成り、そのガラス転移温度(Tg)をx軸の変
数とし、軟化点(Sp)をy軸の変数としてxy座標に
プロットした時、下記の式〜で表される直線で囲ま
れる範囲内の物性を有するものであって、さらに該トナ
ーの粒子の表面に少なくとも1種の微粒子添加剤を含有
して成ることを特徴とする非磁性一成分トナーに存す
る。
【0010】 式 Sp=4Tg−110 式 Sp=4Tg−170 式 Sp=90 式 Sp=10 以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いられる非
磁性トナーは、着色剤、帯電制御剤、ポリエステル樹脂
などを構成成分とする。
【0011】本発明に係わる非磁性トナーに含有される
着色剤としては、任意の適当な顔料や染料が使用され
る。たとえば、カーボンブラック、ランプブラック、鉄
黒、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン
系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジン
イエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、
アントラキノン染料、モノアゾおよびジスアゾ系染顔料
など従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合し
て使用し得る。これらの着色剤は、バインダー樹脂10
0重量部に対して好ましくは0.5〜20重量部、より
好ましくは2〜10重量部の範囲で用いられる。
【0012】帯電制御剤としては、公知のものがすべて
使用可能である。たとえば、正帯電性用としてニグロシ
ン染料、アミノ基含有ビニル系コポリマー、四級アンモ
ニウム塩化合物、ポリアミン樹脂などがあり、負帯電性
用としてクロム、亜鉛、鉄、コバルト、アルミニウムな
どの金属を含有する含金属アゾ染料、サリチル酸もしく
はアルキルサリチル酸の前記した金属との塩、金属錯体
などが知られている。使用量としては、樹脂100重量
部に対し0.1〜25重量部がよく、より好ましくは1
〜15重量部がよい。この場合、帯電制御剤は樹脂中に
添加してもよく、またトナー粒子表面に付着させた形で
用いてもよい。
【0013】これらの帯電制御剤のうち、そのトナーに
対する帯電賦与能力やカラートナー適応性(帯電制御剤
自体が無色ないし淡色でトナーへの色調障害がないこ
と)を勘案すると、正帯電性用としてはアミノ基含有ビ
ニル系コポリマーおよび/または四級アンモニウム塩化
合物が好ましく、負帯電性用としては、サリチル酸もし
くはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウム
などの金属塩、金属錯体が好ましい。
【0014】これらのうち、アミノ基含有ビニル系コポ
リマーとしては、たとえばN,N−ジメチルアミノメチ
ルアクリレート、N,N−ジエチルアミノメチルアクリ
レートなどのアミノアクリレート類とスチレン、メチル
メタクリレートなどとの共重合樹脂が挙げられる。また
四級アンモニウム塩化合物としては、たとえばテトラエ
チルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアン
モニウムクロライドとナフトールスルホン酸との造塩化
合物などが挙げられる。正帯電性トナー用としては、以
上のアミノ基含有ビニル系コポリマーと四級アンモニウ
ム塩化合物とを単独で添加してもよく、併用してもよ
い。
【0015】また、サリチル酸もしくはアルキルサリチ
ル酸の金属塩、金属錯体としては、各種公知の物質のう
ち、特に3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸のク
ロムあるいは亜鉛錯体が好ましい。また、以上の着色剤
や帯電制御剤は、トナー中での分散性、相溶性を改良す
るためにあらかじめ樹脂との前混練などによって予備分
散処理、いわゆるマスターバッチ処理を行ってもよい。
【0016】一方、本発明で使用されるポリエステル樹
脂は多価アルコールと多塩基酸とより成り、必要に応じ
てこれら多価アルコールおよび多塩基酸の少なくとも一
方が3価以上の多官能成分(架橋成分)を含有するモノ
マー組成物を重合することにより得られる。以上におい
て、ポリエステル樹脂の合成に用いられる2価のアルコ
ールとしては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノ
ールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリ
オキシプロピレン化ビスフェノールAなどのビスフェノ
ールAアルキレンオキシド付加物、その他を挙げること
ができる。これらのモノマーのうち、特にビスフェノー
ルAアルキレンオキシド付加物を主成分モノマーとして
用いるのが好ましく、中でも1分子当たりのアルキレン
オキシド平均付加数2〜7の付加物が好ましい。
【0017】ポリエステルの架橋化に関与する3価以上
の多価アルコールとしては、たとえばソルビトール、
1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビ
タン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブ
タントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グ
リセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチ
ル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼン、その他を挙げることができる。
【0018】一方、多塩基酸としては、たとえばマレイ
ン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタ
コン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シク
ロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
チン酸、アゼライン酸、マロン酸、これらの酸の無水
物、低級アルキルエステル、またはn−ドデセニルコハ
ク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸
類もしくはアルキルコハク酸類、その他の2価の有機酸
を挙げることができる。
【0019】ポリエステルの架橋化に関与する3価以上
の多塩基酸としては、たとえば1,2,4−ベンゼント
リカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、
1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,
7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレ
ントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン
酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレ
ンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ
ル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン
酸、およびこれらの無水物、その他を挙げることができ
る。
【0020】これらのポリエステル樹脂は、通常の方法
にて合成することができる。具体的には、反応温度(1
70〜250℃)、反応圧力(5mmHg〜常圧)など
の条件をモノマーの反応性に応じて決め、所定の物性が
得られた時点で反応を終了すればよい。これらのポリエ
ステル樹脂においては、前記した通り、その軟化点(S
p)およびガラス転移温度(Tg)が前記の式〜で
表される範囲にあるものが使用され、それを具体的に第
1図に示した。第1図でも明らかなように、本発明に関
するポリエステル樹脂のSpは90〜10℃である。
また、Tgの範囲は、例えば軟化点が90℃の時50〜
65℃であり、軟化点が130℃の時60〜75℃であ
る。この場合、Spが前記範囲より低い場合は定着時の
オフセット現象が発生し易く、前記範囲より高い場合は
定着エネルギーが増大し、カラートナーでは光沢性や透
明性が悪化する傾向にあるので好ましくない。また、T
gが前記範囲より低い場合はトナーの凝集塊や固着を生
じ易く、前記範囲より高い場合は熱定着時の定着強度が
低下する傾向にあるため好ましくない。Spは主として
樹脂の分子量で調節でき、数平均分子量として好ましく
は2000〜20000、より好ましくは3000〜1
2000とするのがよい。また、Tgは主として樹脂を
構成するモノマー成分を選択することによって調節で
き、具体的には酸成分として芳香族の多塩基酸を主成分
とすることによりTgを高めることができる。すなわ
ち、前述した多塩基酸のうち、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン
酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸などおよびこ
れらの無水物、低級アルキルエステルなどを主成分とし
て用いるのが望ましい。
【0021】ポリエステル樹脂のSpはJIS K72
10およびK6719に記載されるフローテスターを用
いて測定した。具体的には、第2図に示すように、フロ
ーテスター(CFT−500、島津製作所製)を用いて
約1gの試料を試料3を昇温速度3℃/min.で加熱
しながら、面積1cm2のプランジャー1により30k
g/cm2の荷重を与え、孔径1mm、長さ10mmの
ダイ4から押し出す。これにより第3図に示すようなプ
ランジャーストローク−温度曲線を描き、そのS字曲線
の高さをhとするとき、h/2に対応する温度を軟化点
としたものである。
【0022】また、Tgの測定は示差走査熱量計(DS
C)を用いて行った。一方、一般にポリエステル樹脂の
酸価が高すぎる場合、安定した高帯電量を得ることが難
しく、また高温高湿時における帯電安定性も悪化する傾
向にあるので、本発明においてはその酸価を50KOH
mg/g以下とするのがよく、より好ましくは30KO
Hmg/g以下となるよう調製するのがよい。酸価を前
記範囲内に調節するための方法としては、樹脂合成時に
使用するアルコール系および酸系のモノマーの添加割合
を制御する方法の他、たとえばエステル交換法により酸
モノマー成分をあらかじめ低級アルキルエステル化した
ものを用いて合成する方法やアミノ基含有グリコールな
どの塩基性成分を組成中に添加することにより、残存酸
基を中和する方法などが挙げられるが、これらに限らず
公知のあらゆる方法を採用できることは言うまでもな
い。なお、ポリエステル樹脂の酸価は、JIS K00
70の方法に準じて測定される。ただし、樹脂が溶媒に
溶解しにくい場合はジオキサンなどの良溶媒を用いても
差し支えない。
【0023】また、本発明に係わるトナーの樹脂とし
て、本発明の性能を損なわない範囲内で他の公知の樹脂
を混合使用することも可能である。例えば本発明以外の
ポリエステル樹脂、スチレンアクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ブチラール樹脂、スチレンブタジエン樹脂などが挙
げられる。本発明に係わる非磁性トナーは、その粒子の
表面に少なくとも1種の微粒子添加剤を含有する。これ
らは、トナー粒子の粘着性、凝集性、流動性などを改良
するとともに、トナーとしての摩擦帯電性や耐久性など
の改善を主たる目的とするものである。具体的には、平
均の一次粒子径が0.001〜5μm、特に好ましくは
0.002〜3μmの表面を処理されてもよい有機およ
び無機微粒子が挙げられ、例えばポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂粉
末、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの
脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレートやシリコーン
樹脂などを主成分とする樹脂ビーズ類、タルク、ハイド
ロタルサイトなどの鉱物類、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズなどの金属酸化物
などが挙げられる。
【0024】これらの中でも酸化珪素微粒子がより好ま
しく、その表面が疎水化処理された酸化珪素微粒子が特
に望ましい。疎水化の方法としては、例えば酸化珪素微
粒子とヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジ
メチルジクロルシランなどの有機珪素化合物などとを反
応あるいは物理吸着させ、化学的に処理する方法が挙げ
られる。非磁性トナーに対するこれらの微粒子添加剤の
添加割合は、重量比で100:0.01〜10が好まし
く、特に100:0.05〜5がより好ましい。
【0025】本発明に係わる非磁性トナーにおいては、
その他の構成成分として、低分子量のポリエチレンやポ
リプロピレンなどの離型剤など、公知のいかなる物質を
も含有させることが可能である。トナーの粒度として
は、平均粒径で3〜20μmが好ましく、さらには5〜
15μmがより好ましい
【0026】本発明に係わる非磁性トナーは、従来公知
の方法を含めて各種製造法で製造可能だが、一般的製造
法としては次の例が挙げられる。 樹脂、帯電制御物質、着色剤および必要に応じて
加えられる添加剤をヘンシェルミキサーなどで均一に分
散する。 分散物をニーダー、エクストルーダー、ロールミ
ルなどで溶融混練する。 混練物をハンマーミル、カッターミルなどで粗粉
砕した後、ジェットミル、I式ミルなどで微粉砕する。 微粉砕物を分散式分級機、ジグザグ分級機などで
分級する。 場合により、分級物中にシリカなどをヘンシェル
ミキサーなどで分散する。
【0027】また、上記の製造法とは全く異なる方法と
して、たとえば懸濁重合法による製造が挙げられる。本
発明に係わる非磁性トナーは、前述した通り、樹脂とし
て軟化点とガラス転移温度とが特定の範囲の、換言すれ
ば低軟化点でも高ガラス転移温度のポリエステル樹脂を
用いるとともにトナー粒子表面には微粒子添加剤を含有
させることにより、機械的なストレスに対する強度を高
め、トナーの凝集性や融着性を抑制し、耐久性を向上さ
せることを可能にするものである。
【0028】本発明のトナーは、電子写真における非磁
性一成分現像方式による画像形成に有用である。以下に
本発明のトナーを使用する画像形成方法について説明す
る。かかる画像形成方法は、薄層化させたトナーを潜像
担持体に供給して潜像を現像する電子写真における非磁
性一成分現像方式によるものである。なお、トナーの薄
層化は、通常、トナー搬送部材、トナー層厚規制部材お
よびトナー補給補助部材を備え、かつ該補給補助部材と
トナー搬送部材ならびにトナー層厚規制部材とトナー搬
送部材とがそれぞれ当接している装置を用いて行われ
る。
【0029】図面により、本発明の画像形成方法をさら
に詳細に説明する。第4図は、本発明の画像形成方法の
遂行に用いることのできる非磁性一成分トナーを使用し
た現像装置の一例を示す説明図である。図面において、
トナーホッパー12に内蔵されている本発明のトナー1
1は、撹拌羽根10によりスポンジローラー(トナー補
給補助部材)9に強制的に寄せられ、トナーはスポンジ
ローラー9に供給される。そして、スポンジローラー9
に取り込まれたトナーは、スポンジローラー9が矢印方
向に回転することにより、トナー搬送部材7に運ばれ、
摩擦され、静電的あるいは物理的に吸着し、トナー搬送
部材7が矢印方向に強く回転し、スチール性の弾性ブレ
ード(トナー層厚規制部材)8により均一なトナー薄層
が形成されるとともに摩擦帯電する。その後、トナー搬
送部材7と接触もしくは近接している静電潜像担持体6
の表面に運ばれ、潜像が現像される。静電潜像はたとえ
ば有機感光体に500VのDC帯電をした後、露光して
得られる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り下記の実施例
により限定されるものではない。なお、各実施例および
比較例中、単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を
表すものとする。ポリエステル樹脂1〜の製造第1表
に示す組成の材料をガラス製3リットルの四つ口フラス
コに入れ、温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデ
ンサーおよび窒素導入管を取り付け、電熱マントルヒー
ター中で窒素気流下、前半200℃常圧、後半220℃
減圧にて撹拌しつつ反応を進めた。軟化点を測定しなが
ら反応の状態を追跡し、所定の物性に達した時点で反応
を停止させ、次いで室温まで冷却して各ポリエステル樹
脂を得た。
【0031】
【表1】
【0032】なお、表1中、アルコールおよび酸成分を
略号・記号で表したが、それらは以下の原材料名を表す
ものとする。 ジオールA : ポリオキシプロピレン(2.2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン ジオールB : ポリオキシエチレン(2.2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ PA : テレフタル酸 IDSA : イソドデセニルコハク酸 TMAA : 無水トリメリト酸 以上のポリエステル樹脂の物性値を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】比較用ポリエステル樹脂の製造 下記の表3に示される組成材料を用いる他は、前記のポ
リエステル樹脂の製造方法と全く同一にして反応を行っ
た。軟化点を測定しながら反応を進め、所定の物性に達
した時点で反応を停止させ、次いで室温まで冷却して各
ポリエステル樹脂を得た。
【0035】
【表3】
【0036】なお、表3中、アルコールおよび酸成分を
略号・記号で表したが、それらは表1と同義である。表
4にこれらのポリエステル樹脂の物性値を示す。
【0037】
【表4】
【0038】実施例1〜および比較例1〜 表5に実施例1〜および比較例1〜のトナー組成を
一覧表にして示す。
【0039】
【表5】
【0040】トナーの作製法としては以下のように行っ
た。それぞれのトナーの材料をニーダーで溶融混練し、
冷却後ハンマーミルを用いて粗粉砕し、次いでエアージ
ェット方式による微粉砕機で微粉砕した。得られた微粉
末を分級して粒径5〜20μmを選別してトナーを得
た。コールターカウンターによって測定された体積平均
粒径は、いずれも10±0.5μmの範囲内であった。
これらのトナー100部に対して、微粒子シリカ(アエ
ロジルR−972、日本アエロジル社製)0.5部をヘ
ンシェルミキサーで外添した。
【0041】これらのトナーを図1に示す現像装置を用
いて、実写テストによる評価を行った。感光体として
は、正帯電性トナーの場合(実施例1)はセレンドラム
を、負帯電性トナーの場合(実施例2〜および比較例
)は有機光導電体を用い、いずれも反転現像法に
より現像した。この場合、トナーの耐久性を確認するた
め、約2万枚のランニングテストを行い、トナーの凝集
および融着状態を顕微鏡で観察した。また、画像濃度の
変化を反射濃度計を用いて測定し、さらに画質の変動を
目視で見た。なお、定着はシリコンローラーを用いてオ
イルを供給しながら行い、定着スピード120mm/
秒、定着温度は180℃で行い、トナーの定着強度につ
いて定着後のコピーのベタ部を二つ折りにしてトナーの
接着状態を観察し、定着性の評価を行った。
【0042】評価結果をまとめて表6に示す。これによ
れば、本発明の非磁性一成分トナーを用いた画像形成方
法は、高品位でかつ安定した画像が得られ、しかもトナ
ーの凝集や融着がないので、トナーとしての耐久性にも
優れる。また、トナーの定着性も良好である。一方、比
較例によれば、現像スリーブや弾性ブレードへのトナー
の融着に由来する画質の悪さが顕著であったり、定着強
度の面で問題があるなど耐久性に乏しい。
【0043】
【表6】
【0044】
【発明の効果】本発明によって得られる効果は以下の通
りである。本発明の非磁性一成分トナーにより、 (1) 長期にわたり連続使用した際も、初期の特性
を維持し、トナーの凝集や帯電性の変化を起こさず、ト
ナーフィルミングも発生しない。また、定着特性も良好
である。 (2) 経時変化や高温高湿などの環境変化に対して
影響を受けない高画質のコピーが得られる。 (3) 透明性や堅牢性に優れ、しかも良好な色相・
彩度を有するカラートナーが得られ、カラー電子写真法
に適用が可能である。 以上のように、本発明によれば容易に安定した高品質の
画像が得られるので、本発明は工業的にきわめて有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明に係わるポリエステル樹脂の軟
化点とガラス移転温度の有効範囲の関係を表すグラフで
ある
【図2】第2図はフローテスターの中心部分を示す概略
の断面図である。
【図3】第3図はフローテスターのプランジャーストロ
ーク(変位)−温度曲線である。
【図4】第4図は本発明のトナーを用いた本発明の方法
の実施に有用な現像装置の一例を示す模式的な説明図で
ある。
【符号の説明】
1 プランジャー 2 シリンダー 3 試料 4 ダイ 5 ダイ押さえ 6 静電潜像担持体 7 トナー搬送部材 8 弾性ブレード(トナー層厚規制部材) 9 スポンジローラー(トナー補給補助部材) 10 撹拌羽根 11 トナー 12 トナーホッパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾田 博文 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化 成株式会社茅ヶ崎事業所内 (56)参考文献 特開 平4−40470(JP,A) 特開 平2−269364(JP,A) 特開 平2−66564(JP,A) 特開 平1−259370(JP,A) 特開 平2−82(JP,A) 特開 昭62−45622(JP,A) 特公 平3−15180(JP,B2) 特公 平3−63065(JP,B2) 特公 平4−492(JP,B2) 特公 昭61−59333(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄層化させたトナーを潜像担持体に供給し
    て潜像を現像する画像形成方法において使用する非磁性
    一成分トナーであって、トナーは着色剤及びポリエステ
    ル樹脂を含有し、該ポリエステル樹脂はビスフェノール
    Aアルキレンオキシド付加物と多塩基酸成分のみから成
    り、ガラス転移温度(Tg)をx軸の変数、軟化点(S
    p)をy軸の変数とした時、式〜で表される直線で
    囲まれる範囲内の物性を有するものであって、さらにト
    ナーの粒子表面に1種以上の微粒子添加剤を含有して成
    る非磁性一成分トナー。 式 Sp=4Tg−110 式 Sp=4Tg−170 式 Sp=90 式 Sp=120
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