JP3761772B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成方法に関する。より詳しくは、現像剤担持体上に担持された現像剤を用いて、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やレーザービームプリンタ等において画像を形成する場合、一般にカールソン法が用いられている。従来の画像形成方法では、光学的手段によって感光体上に形成された静電潜像は現像工程で現像された後、転写工程で記録紙等の記録媒体に転写され、次に定着工程で一般に熱と圧力で記録紙等の記録媒体に定着される。そして、上記感光体は繰り返し使用する為、転写後に感光体上に残る残存トナーを取り除く為にクリーニング装置が設置されている。
【0003】
この静電潜像の現像に用いられる現像方式は、現像剤に着目すると、トナーだけを用いる一成分現像法と、トナー及びキャリアを用いる二成分現像法とに分類できる。このうち、二成分現像法の二成分現像剤ではトナーとキャリアを撹ハンすることによってトナーを摩擦帯電せしめるので、キャリアの特性、撹ハン条件を選定することによって、トナーの摩擦帯電量を相当程度制御できる。したがって、二成分現像法は、画像品質の信頼性が高く優れている。
【0004】
また、現像方式は、現像時に利用する現象の観点からは、磁気ブラシ現像法、カスケード法などが知られ、このうち磁気ブラシ現像法が好ましく用いられている。この磁気ブラシ現像法とは、現像剤担持ロール上の磁気力により、現像剤を現像領域に搬送せしめて、静電潜像にトナーを付着せしめて現像を行う方法である。
【0005】
現像のための機器は、上記現像剤担持ロールと、このロール上の現像剤層の厚みを規制し、現像領域に搬送される現像剤量を制御する層規制部材と、現像剤の撹ハン用のオーガーとで主に構成されている。このような現像機で利用される現像剤、更には、適宜追加されるトナーは、このオーガーによって撹ハンされて、静電潜像を現像するために必要な摩擦帯電がなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは詳細な調査をした結果、以下に記載するように、現像機内の層規制部材上流側(プレニップ部)と、層規制部材と現像剤担持ロール間の空隙(ニップ部)を通過後の現像剤担持ロール上でも、トナーの摩擦帯電がなされていることが判明した。
【0007】
プレニップ部には少なくともニップ部を通過する現像剤量より多量の現像剤が、現像剤担持ロールにより搬送され、その現像剤はニップ部を通過する現像剤と通過できない現像剤とに分かれる。このニップ部を通過できない現像剤はプレニップ部に『溜まり』としてやや滞在する。この挙動を示している間現像剤は、撹ハンされ、また、プレニップ部に新たに搬送されてくる現像剤の為に圧力を受けてしまう。よって、これらの現象からトナーの摩擦帯電がここでなされている。
【0008】
一方、ニップ部を通過した現像剤は磁気力によりブラシ状に起立した磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを潜像担持体の表面に摺擦させ、静電潜像にトナーを付着せしめて現像を行う。この『摺擦』の部分でトナーの摩擦帯電がなされている。
【0009】
しかしながら、この『摩擦帯電』は物理的外力による、トナー、キャリア間の接触、衝突をともなってなされる為、必然的にトナー、キャリア双方にダメージを与えてしまう。例えば、トナーでは表面に添加された外添剤のトナー中への埋まりこみや、トナー成分の脱落等である。キャリアでは表面への外添剤を含むトナー構成成分による汚染が生じる。また、そのキャリアが樹脂コートキャリアならば、キャリアコート成分の磨耗、破壊等が起きる。これらのことが生じると、現像剤としての初期的特性が繰り返し使用により発揮されなくなり、地カブリ、機内汚れ画像濃度の変動などを引き起こすことになる。
【0010】
このように、繰り返し使用によっても、安定した品質を保持するには、できるかぎりトナー、キャリアにダメージを与えないように、それらの接触、衝突を低減せねばならない。
【0011】
しかしながら、このような現像法を想定した場合、トナ−には適正な帯電量が付与されないことが予想される。
【0012】
かくして、トナー、キャリアに機械的ダメージを与えない工夫とともに、現像剤として、弱い接触や衝突でも適正な帯電量をすばやく得られるような、トナーなり、キャリアなりの工夫が必要不可欠であると考えられる。
【0013】
本発明は、かかる検討に基づきなされたものである。したがって本発明の目的は、現像剤へのダメージが小さく、且つ、複写機の反復使用においてトナ−の帯電量の適正化や安定化に優れた、画像形成方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下の本発明によって達成できる。
【0015】
即ち、本発明は、層形成部材により形成され、現像剤担持体の上に担持される現像剤層を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を現像する画像形成方法であって、現像剤の移動方向が静電潜像担持体の回転方向と同方向であり、かつ現像剤担持体と静電潜像担持体との周速比が0.8ないし1.8であり、現像剤が、キャリアとトナーとからなり、該トナ−が結着樹脂として軟化点90〜150°C、ガラス転移点50〜70°C、数平均分子量2000〜6000、重量平均分子量8000〜150000、酸価5〜30、水酸基価5〜40を示すポリエステルを含み、さらにトナーが導電性無機微粉末およびシリカを含有している。
【0016】
本発明では、主に、現像剤担持体と静電潜像担持体との周速比が0.8ないし1.8とされることによって、現像剤への機械的圧力がかかりにくくなる。従って、トナーやキャリアの接触、衝突が低減し、それらはダメージを受けにくくなる。
【0017】
また、主に、トナ−が導電性無機微粉末を含有していることによって、トナ−の帯電量の適正化や安定化が図られる。
【0018】
なお、本発明にいう、「層形成部材」とは、現像剤担持体(例えば、ドラム)に、現像のためにふさわしい厚みの現像剤層を形成する部材である。従って、前記した層規制部材を含む概念である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、その実施の形態によって詳細に説明する。
【0020】
本発明の画像形成方法では、図1に概略的に示されるように、層形成部材により形成され、現像剤担持体1の上に担持される磁気ブラシによる現像剤層2を用いて、静電潜像担持体3上の静電潜像4を現像し、画像5を形成する。その現像剤の移動方向と静電潜像担持体との回転方向は、同じとする。この場合が、回転方向が逆の場合より高画質が得られる。
【0021】
本発明では、現像剤担持体と静電潜像担持体と回転の周速比は、0.8〜1,8である。この周速比が、0.8未満であると、トナーの搬送量が少なくなり、現像濃度が低下しやすい。その周速比が、1.8を越えると、トナーやキャリアの過度の衝突ひいてはそれらのダメージを引き起こす機械的な圧力が、現像剤に加わりやすくなる。またトナー搬送量が多くなり、逆に被りが発生しやすくなる。上記周速比は、好ましくは、1.0〜1.6の範囲である。
【0022】
本発明では、トナーの搬送量を補いたい場合には、直流バイアスに加えて交流バイアス、通常1k〜4kボルト、好ましくは1.4〜2.5kボルトを現像領域に向けて、印加することが好ましい。このときの周波数は、1〜10kHzの範囲で用いられる。
【0023】
本発明において、現像剤は、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤を利用する。そのトナーには、導電性無機微粉末が含有される。この作用は以下の通りである。
【0024】
現像剤担持ロールの感光体に対する周速比が0.8〜1.8の範囲にあって、機械力の減少と、トナー、キャリア間の接触/電荷交換の減少とが生じ、例えば現像機内に追加されたトナーの帯電スピードが遅くなる。しかし、導電性無機微粉末を含有することによって、電荷交換を促し、トナー帯電量を早期に適正な帯電量レベルにすることができ、またその帯電量を安定化する。従って、その導電性無機微粉末は、このような機能を果たす程度の導電性を有する必要がある。通常、その固有抵抗値は、1012Ω・cm以下、好ましくは、1010Ω・cm以下である。
【0025】
導電性無機微粉末の例としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛といった酸化物、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズやカーボンブラック、金属で覆ったもの等が挙げられる。
【0026】
価格、カラー画像形成適応性(色を濁らせない性質等)の観点からは、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫が好ましい。
【0027】
この導電性無機微粉末はトナー内部に含有しても、トナー表面に添加しても上記の作用を果たすことができる。
【0028】
導電性無機微粉末の平均粒径は、通常、5〜1000nm、好ましくは5〜400nmのものを利用する。1000nmを越えた場合には、トナーからの脱離が生じやすくなり、かえって、キャリア表面の汚染、機内汚れの発生、さらに感光体表面の汚染や傷が発生が発生しやすくなる。また、5nm未満では、凝集性が強く、均一な分散が困難となり、電荷交換性が低下する。
【0029】
この導電性無機微粉末にはトナーへの分散性、密着性等を勘案して、また前記電荷交換に関する性質をより精密に制御するために、必要に応じて表面処理を施してもよい。
【0030】
導電性無機微粉末が、酸化物のようなもので、水酸基を表面に有し得る場合には、水酸基と反応するカップリング剤が、表面処理に好ましく使用される。
【0031】
例えば、そのカップリング剤として、下記式で示されるシランカップリング剤やチタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤を使用することができる。しかし、好適にはシランカップリング剤が用いられる。
【0032】
R4-x Si(NCO)x
R4-x Si(OR1 )x
R4-x SiCl x
(xは1〜3の整数、Rは、C1 〜16の、アルキル基またはパーフルオロアルキル基、R1 は、炭素数1ないし3のアルキル基(メチル基またはエチル基等)を示す)
具体的には、(CH3 )2Si(NCO)2 、CH3Si(NCO)3、C10H21Si(OCH3 )3、CF3 Si(OCH3)3などがあげられるが、x=3のものが分散性の向上という点で好ましい。
【0033】
また、各種の導電性無機微粉末の表面処理に、シリコーンオイルも好ましく使用できる。シリコーンオイルとしては、ジメチル、メチルフェニル、メチル水素の各シリコーンオイルの他に変性シリコーンオイルが挙げられる。
【0034】
ここで、表面処理はこれらカップリング剤やシリコーンオイルを単独に用いても複数を用いても良い。この導電性無機微粉末への表面処理量は2〜50%、好ましくは5〜30%である。
【0035】
本発明に使用されるトナーにおいて、上記導電性無機微粉末はトナー粒子に対して内部に含有する場合、好ましくは2〜20重量%、より好ましくは3〜10重量%の配合量になるように添加される。トナー表面に添加する場合、好ましくは0.5〜4重量%、より好ましくは0.5〜3重量%の配合量になるように添加される。
【0036】
また、上記導電性無機微粉末は、アルミナといった添加剤と同時に用いてもよい。
【0037】
本発明において、上記導電性無機微粉末が添加されるトナー粒子は、少なくとも着色剤と結着樹脂とからなり、当業界で使用し得る任意の種類から選択すればよい。
【0039】
結着樹脂として特にポリエステルを用いた場合に有効である。例えば、ビスフェノールAと多価芳香族カルボン酸とを主単量体成分とした重縮合物よりなる線状ポリエステル樹脂が好ましく使用できる。
【0040】
上記ポリエステルは、多価アルコールと多塩基性カルボン酸との反応によって製造することができる。
【0041】
ポリエステルを構成する多価アルコールとして、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、その他の2価のアルコールをあげることができるが、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他の多価アルコールも使用することができる。また、ポリエステルを構成する多塩基性カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸類或るいはアルキルコハク酸、これらの酸無水物、アルキルエステル、その他の2塩基性カルボン酸をあげることができる。
【0042】
これらカルボン酸に加えてポリマーをテトラヒドロフラン不溶分が発生しない程度に非線状化するために3価以上の多価アルコールおよび/または3塩基性以上の多塩基性カルボン酸を加えることができる。3価以上の多価アルコールの例としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他をあげることができる。3塩基性以上の多塩基性カルボン酸としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、その他をあげることができる。
【0043】
また、結着樹脂として、軟化点90〜150°C、ガラス転移点50〜70°C、数平均分子量2000〜6000、重量平均分子量8000〜150000、酸価5〜30、水酸基価5〜40を示す樹脂が特に好ましく使用できる。
【0044】
トナー粒子の着色剤としては、カーボンブラック、ニグロシン、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン・オキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などを代表的なものとして例示することができる。
【0045】
これ等トナー粒子には、所望により公知の帯電制御剤、定着助剤等の添加剤を含有させてもよい。
【0046】
本発明において、トナー粒子は、通常、約30μmより小さく、好ましくは4〜20μmの平均粒径を有するものを用いることができる。
【0047】
キャリアは、当業界で使用し得るキャリアであれば特にその種類に制限はなく、鉄粉系キャリア、フェライト系キャリア、表面被覆フェライトキャリア、磁性粉末分散型キャリア等が使用できる。電荷付与能力や耐久性の向上等の観点から、特に表面を樹脂で被覆したキャリアが好ましい。
【0048】
本発明に使用されるトナーにおいて、導電性無機微粉末を含む各種添加剤をトナー粒子内部に添加するのは混練処理で行うことができる。このときの混練としては公知の加熱混練機を用いて行うことができる。加熱混練機としては、三本ロール型、一軸スクリュー型、二軸スクリュー型、バンバリーミキサー型がある。また、上記添加剤をトナー粒子表面に付着させるには、公知の手段、例えば高速混合機によって行うことができる。具体的には、ヘンシェルミキサーやV型ブレンダー等であり、より強く付着させるにはハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)等をあげることができる。
【0049】
本発明に使用されるトナーにおいて、その形状は不定形でも、球形でもよい。球形にするにはハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)等を用いた機械的衝撃力、熱風による方法がある。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって、更に具体的に説明する。
実施例1
添加剤a(無機微粒子粉末)
C10H21Si(OCH3 )3 1.0gを,メタノール95部と水5部よりなる混合溶媒に溶解した後、TiO2 系無機微粉末(商品名TTO−55、石原産業社製)10gを加え、超音波分散してTTO−55表面を表面処理して、表面にアルキル基を形成させた。エバポレーターでメタノール等を飛ばした後、乾燥し、120°Cに設定された乾燥機で熱処理し、自動乳鉢で粉砕して添加剤aを得た。その固有抵抗値は1.0×109 Ω・cmであり、平均粒径は、20nmであった。
トナー粒子の製造
トナーA
線状ポリエステル樹脂 100重量%
(テレフタル酸/ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得られた線状ポリエステル;Tg=62℃、Mn=4,000、Mw=35,000、酸価=12、水酸価=25)
マゼンタ顔料(C.I.ピグメント レッド57) 3重量%
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分散してd50=8μmのマゼンタトナー粒子を得た。
トナー組成物の製造
トナー組成物1
トナーA100重量部に、シリカ(商品名R972、日本アエロジル社製)を1.0重量部、SnO2 系導電性無機微粉末(商品名S−1、三菱マテリアル社製、固有抵抗値1.0×107 Ω・cm、平均粒径20nm)を1.0重量部加え、高速混合機によって混合し、トナー組成物1を得た。
トナー組成物2
トナーA100重量部に、シリカ(商品名R812、日本アエロジル社製)を1.0重量部、TiO2 系導電性無機微粉末(商品名MT500B、テイカ社製、固有抵抗値1.0×109 Ω・cm、平均粒径35nm)を0.8重量部加え、高速混合機によって混合し、トナー組成物2を得た。
トナー組成物3
トナーA100重量部に、シリカ(商品名R812、日本アエロジル社製)を1.0重量部、TiO2 系導電性無機微粉末(商品名TTO−55、石原産業社製、固有抵抗値1.0×109 Ω・cm、平均粒径20nm)を0.6重量部加え、高速混合機によって混合し、トナー組成物3を得た。
トナー組成物4
トナーA100重量部に、シリカ(商品名R812、日本アエロジル社製)を1.0重量部、SnO2 コートBaSO4 系導電性無機微粉末(商品名パストラン−タイプIV、三井金属社製、固有抵抗値1.0×105 Ω・cm、平均粒径200nm)を0.6重量部加え、高速混合機によって混合し、トナー組成物4を得た。
トナー組成物5
トナーA100重量部に、シリカ(商品名R972,日本アエロジル社製)を1.0重量部、ZnO系導電性無機微粉末(商品名ZnO−100、住友セメント社製、固有抵抗値1.0×108 Ω・cm、平均粒径9nm)を0.8重量部加え、高速混合機によって混合し、トナー組成物5を得た。
トナー組成物6
トナーA100重量部に、シリカ(商品名R972,日本アエロジル社製)を0.5重量部、添加剤aを1.8重量部加え、高速混合機によって混合し、トナー組成物6を得た。
現像剤の調製
上記のトナー組成物1〜6と、メチルメタクリレートースチレン共重合体で被覆した粒径約50μmのフェライトよりなるキャリアとを用い、キャリア100重量部に対して、上記各トナー組成物7重量部を添加し、タンブラーシェーカーミキサーで混合して、評価のための現像剤とした。
【0051】
これらの現像剤を使用して、電子写真複写機(A−Color630、富士ゼロックス(株)製)の改造機(現像剤担持ロールの感光体に対する周速比が0.8、交流バイアス電圧1.5kV、周波数6kHz)によってコピーテストを行った。中温中湿(22°C、55%RH)の環境下でこれらのトナー組成物を用いて10.000枚のコピーテストを行ったところ、総じて画像濃度の変動や地汚れがなく、安定な画像が得られた。帯電量の初期と100枚後、10,000枚後の帯電量を測定した。
【0052】
これらの現像剤を使用して、電子写真複写機(A−Color630、富士ゼロックス(株)製)の改造機(現像剤担持ロールの感光体に対する周速比が1.4、交流バイアス電圧1.5kV,周波数6kHz)によってもコピーテストを行った。中温中湿(22°C、55%RH)の環境下でこれらのトナー組成物を用いて10,000枚のコピーテストを行ったところ、総じて画像濃度の変動や地汚れがなく、安定な画像が得られた。帯電量の初期と100枚後、10,000枚後の帯電量を測定した。
【0053】
なお、帯電量は、CSG (チャージ・スペクトログラフ法)の画像解析による値である。
【0054】
得られた結果を後記表1、表2に示す。
本発明のトナー組成物を使用した場合は、周速比が0.8、1.4においても、帯電量が殆ど変化しなかった。
比較例1
トナー組成物の製造
トナー組成物7
トナー組成物1において、SnO2 系導電性無機微粉末S−1を除いた他は同様にしてトナー組成物7を得た。
トナー組成物8
トナー組成物6において、添加物aを除いた他は同様にしてトナー組成物8を得た。
【0055】
これらのトナー組成物と実施例1と同様のキャリアとを用い、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を後記表1、表2に示す。
【0056】
導電性無機微粉末を外添しない場合には、現像機内に追加したトナーの帯電スピードが遅く、地カブリが大きく悪かった(コピー100枚後帯電量より)。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
比較例2
トナー組成物1〜8を用いた現像剤を使用して、電子写真複写機(A−Color630,富士ゼロックス(株)製)の改造機(現像剤担持ロールの感光体に対する周速比が0.5)によってコピーテストを行った。中温中湿(22℃、55%RH)の環境下でこれらのトナー組成物を用いて10,000枚のコピーテストを行ったことろ、帯電量は安定していたが、総じて画像濃度が低く、品質の悪い画像が得られた。また、帯電量の初期と100枚後、10,000枚後の帯電量を測定した。
【0064】
得られた結果を後記表3に示す。
更に、トナー組成物1〜8を用いた現像剤を使用して、電子写真複写機(A−Color630,富士ゼロックス(株)製)の改造機(現像剤担持ロールの感光体に対する周速比が2.4)によってコピーテストを行った。中温中湿(22℃、55%RH)の環境下でこれらのトナー組成物を用いて10,000枚のコピーテストを行ったことろ、帯電量が徐々に低下して地汚れがあり、品質の悪い画像が得られた。また、帯電量の初期と100枚後、10,000枚後の帯電量を測定した。
【0065】
得られた結果を後記表4に示す。
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【発明の効果】
本発明の画像形成方法は、現像剤担持体と静電潜像担持体との周速比が0.8ないし1.8とされているので、現像剤への機械的圧力がかかりにくく、トナーやキャリアの接触、衝突が低減する。したがって、それらは損傷しにくい。
【0069】
また、二成分現像剤を構成するトナーは少なくとも導電性無機微粉末を含有したものを用いるので、トナー粒子の帯電スピードが改善され、電荷分布範囲が狭く、長時間連続的に使用しても、安定した帯電量を維持し、安定した画質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成方法の一過程を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 現像剤担持体
2 現像剤層
3 静電潜像担持体
4 静電潜像
5 画像
Claims (4)
- 層形成部材により形成され、現像剤担持体の上に担持されるキャリアとトナーとからなる現像剤の磁気ブラシ層を静電潜像担持体の表面に摺擦させ、静電潜像担持体上の静電潜像にトナーを付着せしめて現像を行う画像形成方法であって、現像剤の移動方向が静電潜像担持体の回転方向と同方向であり、現像剤担持体と静電潜像担持体との周速比が0.8ないし1.8であり、かつトナ−が結着樹脂として軟化点90〜150℃、ガラス転移点50〜70℃、数平均分子量2000〜6000、重量平均分子量8000〜150000、酸価5〜30、水酸基価5〜40を示すポリエステルを含み、さらにトナーが導電性無機微粉末およびシリカを含有している画像形成方法。
- 交流バイアスが、静電潜像担持体の現像領域に向けて印加されている請求項1に記載の画像形成方法。
- 導電性無機微粉末が、処理剤で表面処理されてなる請求項1に記載の画像形成方法。
- トナーがカラートナーである請求項1に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000216194A JP3761772B2 (ja) | 1995-11-30 | 2000-07-17 | 画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (2)
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