JP3286805B2 - ソルダーペースト組成物及びリフローはんだ付け方法 - Google Patents

ソルダーペースト組成物及びリフローはんだ付け方法

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JP3286805B2 JP34750595A JP34750595A JP3286805B2 JP 3286805 B2 JP3286805 B2 JP 3286805B2 JP 34750595 A JP34750595 A JP 34750595A JP 34750595 A JP34750595 A JP 34750595A JP 3286805 B2 JP3286805 B2 JP 3286805B2
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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
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    • H05K3/3485Applying solder paste, slurry or powder

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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に電子回路基板
に電子部品のチップ部品を表面実装するのに適するソル
ダーペースト組成物及びこれを用いたリフローはんだ付
け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器には電子部品を搭載した回路基
板が一つの機能を有する回路を構成する部品として用い
られているが、その回路基板に電子部品としてコンデン
サ、抵抗体、QFP、SOIC等を搭載するには、その
回路配線パターンの銅箔ランド、すなわちはんだ付けラ
ンドにこれらの部品をはんだ付けして接続、固着してい
る。このようにプリント回路基板に電子部品をはんだ付
けするには、プリント回路基板の所定の箇所にスルーホ
ールを有する複数のはんだ付けランドを個別に設ける
か、あるいはプリント回路基板の所定の箇所に両端に電
極を有する、いわゆるチップ状電子部品をはんだ付けす
るためのはんだ付けランドを設け、各はんだ付けランド
にソルダーペーストを塗布し、複数のリード線を有する
チップ状の電子部品のそのリード線をその対応する各は
んだ付けランドのスルーホールに挿入するか、あるいは
チップ状電子部品をその電極がはんだ付けランドに位置
するようにして上記塗布したソルダーペースト膜の粘着
力で仮留めし、ついで加熱し、そのソルダーペースト膜
のはんだ粉末を溶融してはんだ付けする、いわゆるリフ
ローはんだ付け方法が行われており、はんだ付けランド
のスルーホールに挿入したリード線、あるいははんだ付
けランドに位置させた電極を噴流はんだに接触させるこ
とによりはんだ付けする、いわゆる噴流式はんだ付け方
法とともに良く用いられ、最近ではリフローはんだ付け
方法を行うことが表面実装の小型化の利点があることか
ら多くなってきている。
【0003】すなわち、近年、電子回路基板における表
面実装は、電子部品を小型化してその実装密度を高め
る、いわゆる高密度化の方向にあり、微小で軽量な例え
ば1005チップ(縦1mm、横0.5mm)が多数使
用されている。このようなチップ部品の表面実装を行う
には、一般的には図1に示すように、積層板に張りつけ
た銅箔をエッチングして電子回路配線のパターンを形成
したプリント基板1の銅箔ランド2、2の上にはんだ粉
末を含有するソルダーペーストをメタルマスクを用いて
印刷することによりソルダーペースト膜3、3を形成し
((イ)図)、ついでチップ部品4をこれらのペースト
膜3、3を介して銅箔ランド2、2に載置し((ロ)
図)、それからリフローはんだ付け装置により加熱して
はんだ粉末を溶融し、ついで冷却固化してはんだ層5、
5を形成し、はんだ付けを完了する((ハ)図)。この
際使用されるソルダーペーストのはんだ粉末としては、
例えばSn−Pb系の共晶はんだ(融点183℃)が使
用されるのが一般的である。ところが、このようなはん
だ粉末を含有するソルダーペースト膜が銅箔ランドに形
成され、これにチップ部品が載せられてリフローはんだ
付け装置内で加熱されると、はんだ粉末はその装置の例
えば赤外線等の熱源から供給される熱により溶融される
が、熱の伝達速度はプリント基板1の積層板部分、銅箔
ランド2、2部分においては後者が大きく、両者におい
て均一ではなく、一方銅箔ランド2、2は一枚のプリン
ト基板には多数設けられており、熱の供給も熱源に近い
ほど速く行われるというように均一ではないので、ほと
んどの場合、銅箔ランド2、2に形成された一方のソル
ダーペースト膜のはんだ粉末が先に溶融し、これにより
まだはんた粉末が溶融していないソルダーペースト膜に
接触しているチップ部品の他方の側が持ち上げられると
いうことが起こり、浮きの現象といわれる、いわゆるマ
ンハッタン現象(別名チップ立ち)が起こる(図2)。
マンハッタン現象は、チップ部品を載せている一方の側
のはんだ粉末が他の側のはんだ粉末より先に溶融するこ
とにより起こるが、その原因はその溶融はんだがこれに
接触している一方の側の電極に濡れ広がって上昇するの
で、その表面張力によりモーメントが発生することにあ
る。この場合、他方の側の浮きは、一方の側のソルダー
ペースト膜のはんだ粉末が溶融してから10msec
(ミリ秒)以下で起こり、その浮きがさらに大きくなり
チップ部品が垂直に立つまでの時間も30〜70mse
cというように大変に短い時間である。これまでリフロ
ーはんだ付け装置として、窒素リフロー装置やペーパー
フェイズ装置が用いられているが、はんだ付けしようと
するチップ部品に対する濡れ速度が大きく、また、後者
においては液体の浮力によってマンハッタン現象が発生
し易い傾向にあり、はんだ付け性の改善のために用いら
れるこれら装置においてもマンハッタン現象の発生を抑
制できない。このマンハッタン現象は、発生率は少ない
ものの、浮きが僅かの場合にはそれを目視あるいは検査
器等により検査することが難しく、また、手作業ではん
だ付け修正をすることもその浮きが大きいものほどはん
だ付けされた片側を脱着することによって行わなければ
ならないこともあるので困難であるのみならず、流れ作
業的に大量生産されるものについてそのような検査や作
業は不能率であり、その現象を解消することが上記の表
面実装を行う上で解決しなければならない課題とされて
いる。
【0004】この課題を解決するために、従来より、融
点の異なる2種類のはんだ粉末を含有するソルダーペー
ストを使用してはんだ付けする方法が提案されており、
例えば特開平1−241395号公報、特開平1−27
1094号公報、特開平2−211995号公報、特開
平6−53645号公報、特開平6−297185号公
報等にその例をみることができる。これらの例では、溶
融温度の異なる2種類のはんだ粉末を含有するソルダー
ペースト膜は、例えばSn63/Pb37(融点183
℃)からなる高融点側のはんだ粉末よりも30℃前後低
い、例えばBiを含む三元合金や四元合金からなる低融
点側のはんだ粉末が先に溶融し、高融点側のはんだ粉末
の溶融は遅れて行われるので、はじめのうちは一方の側
の銅箔ランドにおいて先に溶融した低融点の溶融はんだ
の表面張力がチップ部品の一方の側の電極に働いてもそ
の力は弱く、他方の銅箔ランドにおいて低融点の溶融は
んだの溶融が遅れてもその側のチップ部品の端部は持ち
上げられるようなモーメントは生ぜず、しかも時間の経
過とともに一方の側の高融点の溶融はんだが溶融し始め
るころには他方の側の低融点のはんだが溶融し、その表
面張力が働くので高融点のはんだの溶融が行われても電
子部品の片方の端部を持ち上げるようなモーメントは生
ぜず、マンハッタン現象を生じさせないようにすること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高融点
はんだ粉末と低融点はんだ粉末を混合して用いる方法
は、その混合をする時に両方のはんだ粉末を均一に分散
することが難しく、その混合物を含有するソルダーペー
スト膜を用いてリフローはんだ付けを行なうと、低融点
側のはんだがまず溶融してこれが銅箔ランドとチップ部
品の電極の接合面に濡れ広がることにより、その後に高
融点側のはんだが溶融してもこの低融点の溶融はんだと
は置き代わることができず、両者は共晶を生成するとい
うようには混じり合わず、低融点側のはんだと高融点側
のはんだはそれぞれ別々の組成の金属組織を形成し、例
えばSn−Pb−BiやSn−Pb−Bi−Agからな
る低融点側のはんだによるはんだ付け強度は弱く、高融
点側のはんだは銅箔ランドとチップ部品を接合する主要
な接合面のはんだ付け強度に大きく貢献できないので、
全体としてのはんだ付け強度にバラツキが生じ、固化し
たはんだ層が銅箔ランドやチップ部品の電極から剥がれ
易いという問題がしばしば発生する。また、はんだ合金
粉末の表面改質の面からも検討されている(例えば実公
平6−46637号公報、特開平4−305394号公
報、特開平6−155069号公報)が、そのはんだ合
金粉末の製法が煩雑であることや、コスト高になる等の
理由により現状での工業的生産には難点がある。このよ
うに、マンハッタン現象を少なくしようとすれば、はん
だ付け強度等のはんだ付け性能に問題を生じたり、はん
だ粉末の改質を行おうとすれば、その製造法やコストに
問題があり、これらの問題がないリフローはんだ付けに
よるチップ部品の表面実装技術の開発が望まれていた。
【0006】本発明の第1の目的は、プリント基板にチ
ップ部品をリフローはんだ付け方法により表面実装する
際にマンハッタン現象を低減化することができるソルダ
ーペースト組成物及びリフローはんだ付け方法を提供す
ることにある。本発明の第2の目的は、はんだ付け性能
を害しないはんだ粉末を用いたソルダーペースト組成物
及びリフローはんだ付け方法を提供することにある。本
発明の第3の目的は、工業的生産が容易に行われ、コス
ト高にならないようなはんだ粉末を用いたソルダーペー
スト組成物及びリフローはんだ付け方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)、はんだ粉末とフラックス用樹脂
を少なくとも含有するソルダーペーストであって、該は
んだ粉末は、(a)Sn63重量%、Pb37重量%の
共晶はんだ合金粉末70〜85重量%と、(b)該
(a)のはんだ合金粉末よりも3〜10℃低い融点を持
つ、Ag1.5〜2.5重量%、Sn45〜70重量
%、残部Pbからなるはんだ合金粉末30〜15%重量
%とからなり、溶融後のAgの含有量が0.3〜0.5
重量%となるように選択されたはんだ合金粉末を含有す
るソルダーペースト組成物を提供するものである。ま
た、本発明は、(2)、3〜10℃低い融点が3℃以上
5℃未満低い融点である上記(1)のソルダーペースト
組成物、(3)、溶融後の金属組織が共晶合金組織とな
るように(a)及び(b)を選択する請求項1又は2に
記載のソルダーペースト組成物、(4)、プリント基板
にチップ部品をはんだ付けするときにその一方が持ち上
がるマンハッタン現象の発生率であるマンハッタン発生
率が低い上記(1)ないし(3)のいずれかのソルダー
ペースト組成物、(5)、プリント基板のはんだ付け部
に上記(1)ないし(4)のいずれかのソルダーペース
ト組成物によるソルダーペースト膜を形成し、該ソルダ
ーペースト膜の溶融により該はんだ付け部に電子部品を
はんだ付けするリフローはんだ付け方法を提供するもの
である。
【0008】本発明において、はんだ粉末としては、
記(a)、(b)のそれぞれのはんだ粉末から選択され
が、(a)の共晶はんだ合金粉末としては、その組成
は融点が183℃のSn63重量%、Pb37重量%の
共晶合金を挙げることができる。一方(b)のはんだ合
金粉末としては、その融点が(a)のはんだ合金粉末の
融点より3〜10℃低くくするが、そのための組成とし
ては好ましくはAg1.5 〜2.5重量%、Sn45
〜70重量%、残部Pbからなる組成から選択され、
らに好ましくはSn62重量%、Pb36重量%、Ag
2重量%の共晶合金(融点179℃)を挙げることがで
きる た、これら(a)、(b)のはんだ合金粉末の
混合比率は、(a):(b)=70〜85重量%:30
〜15重量%であり、好ましくは(a):(b)=80
重量%:20重量%及びこれを中心にしたその数重量%
前後、例えば5重量%前後の範囲が好ましく、これらの
はんだ合金粉末の混合物中に占めるAgの比率、その溶
融後の金属組織中に占めるAgの比率は、特に0.40
重量%を中心にした0.3〜0.5重量%の範囲が好ま
しい。(a)、(b)のはんだ合金粉末の組成の種類、
その比率、融点の差がこれら範囲からずれ過ぎると、両
者の混合物を溶融したときに、その範囲のものよりは均
一組成になり難く、また共晶を生じ難くなり、両者が別
々の金属組織を形成し、はんだ付け強度を大きくできな
くなり易い
【0009】本発明のソルダーペーストに含有される
「フラックス用樹脂」とは、フラックスに用いることが
できる樹脂のことを言い、例えばロジンや、ロジンエス
テル系のロジン系誘導体、石油樹脂,テルペン系化合物
その他の樹脂を挙げることができる。このフラックス用
樹脂には、添加剤を併用しても良く、例えばエチレンジ
アミン等のポリアミン、シクロヘキシルアミン等のアミ
ンの有機酸塩、無機酸塩の少なくとも1種を還元剤(活
性剤)として添加することが好ましい。その他の有機酸
系化合物等の活性剤を使用しても良い。本発明におい
て、「フラックス用樹脂を含有する」とはこのような場
合も含む。本発明のソルダーペーストを製造するには、
上記(a)、(b)のはんだ合金粉末、フラックス用樹
脂のほかに、アルコール系溶剤、芳香族系溶剤、エステ
ル系溶剤等の中から適当なものを少なくとも1種選択し
た溶剤を用い、そのほか活性剤等必要に応じてその他添
加剤も用いるが、これらのフラックス用樹脂、活性剤、
溶剤等は混合して液状フラックスを調製し、その液状フ
ラックスと上記はんだ合金粉末を撹拌混合する。その割
合は、はんだ合金粉末の合計87〜92重量%、液状フ
ラックス13〜8重量%であり、その粘度は100〜3
00Pa.s (マルコム粘度計)であることが好ましい。
【0010】このようにして得られたソルダーペースト
はメタルマスクを用いた印刷等によりプリント基板の銅
箔ランド上に塗布され、図1に示すようにそのソルダー
ペースト膜上にチップ部品が載置され、エアーリフロー
により加熱されてリフローはんだ付けが行われるが、そ
の際、上記(a)、(b)のはんだ合金粉末は、はじめ
低融点側のはんだ合金粉末が溶融し、ついで高融点側の
はんだ合金粉末が溶融し、両者は混じり合い、冷却され
ることにより固化し、チップ部品を銅箔ランドのはんだ
付けランドに接合することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を以下の
実施例により説明する。
【0012】
【実施例】
実施例1 はんだ粉末としては低融点はんだ合金粉末としてSn/
Pb/Ag=62/36/2を20重量%、高融点はん
だ合金粉末としてSn/Pb=63/37を80重量%
用いる。この場合にはAgははんだ合金粉末全体の0.
4重量%になる。これらのはんだ合金粉末について示差
熱分析(DTA)を行なうと、上記高融点はんだ合金粉
末は図4、上記低融点合金粉末は図5、これらの混合物
は図6に示されているが、図6には高融点側の融点18
1.6℃、低融点側の融点177.7℃が認められる。
次に以下の組成の低残渣用ソルダーペーストを調製す
る。 フラックス用樹脂(ロジン) 3.1重量部 溶剤(グリコールエーテル) 5.6重量部 活性剤(シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩及びコハク酸) 0.1重量部 (a)、(b)のはんだ合金粉末(粒径38〜45μm)合計91.2重量部 実際の製造に当たっては、上記フラックス用樹脂、溶
剤、活性剤の3成分を上記所定重量部撹拌混合して窒素
リフロー用低残渣タイプの液状フラックスを製造し、こ
れと上記はんだ合金粉末を上記所定重量部撹拌混合し、
粘度180Pa.S(マルコム粘度計)の低残渣用ソルダ
ーペーストを得る。この低残渣用ソルダーペーストをプ
リント基板(1.6mm厚さの銅張りガラスエポキシ基
板使用)の銅箔ランド上に0.18mmのメタルマスク
を用いて塗布し、そのソルダーペースト膜の上にチップ
部品としてチップ抵抗体(2125型(縦2.1mm、
横0.25mm))を載置し、ペーパーフェイズリフロ
ーはんだ付装置を用いて、ペーパー温度215〜220
℃、コンベアスピード50cm/分で加熱した後自然冷
却し、はんだ付けを行なった。チップ部品120個につ
いてこれを行い、マンハッタン現象の有無を目視により
調べ、その発生割合を表1に示す。低融点はんだ合金粉
末としてSn/Pb/Ag=62/36/2、高融点は
んだ合金粉末としてSn/Pb=63/37を混合し、
その混合物中の銀の含有量(重量%)を変えたときのマ
ンハッタン現象発生率(マンハッタン発生率)の変化を
上記と同様にして調べることにより求めた結果を図3の
グラフに示すが、表1の実施例1の値はそのグラフの最
も低い値である。
【0013】
【表1】
【0014】次に、上記チップ部品及び0.65mmピ
ッチQFP(リード端子を有するチップ部品)リードの
銅箔ランドに対するはんだ付け接合強度を測定するため
に、上記の低残渣用ソルダーペーストをプリント基板の
銅箔ランド上に0.18mm厚さのメタルマスクを用い
て塗布してソルダーペースト膜を形成し、これにこれら
のチップ部品、QFPリードのリフローはんだ付けを行
い、その接合強度を引っ張り試験装置を用いて測定し、
その結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】このようにしてプリント基板にチップ部品
をリフローはんだ付けにより表面実装することができる
が、低残渣用ソルダーペーストを用いているのでフラッ
クス残渣を洗浄する必要がない、いわゆる無洗浄のチッ
プ部品搭載プリント基板を提供することができる。この
ようにマンハッタン現象を生ぜず、はんだ付け接合強度
も良いチップ部品のプリント基板に対するリフローはん
だ付けを行うことができるが、その際、上記ソルダーペ
ースト膜ははじめ低融点のはんだ合金粉末が溶融し、そ
の溶融の開始が一対の銅箔ランドにおいて時間的にずれ
を生じても、その先に溶融した一方の側のはんだははん
だ粉末全体からみれば一部に過ぎないので、その表面張
力はまだ溶融を始めていない他方の側のチップ部品を持
ち上げるほどのモーメントを生じるまでには到らず、マ
ンハッタン現象を回避することができる。そしてつづい
て高融点のはんだ合金粉末が溶融するが、それまでの間
に他方の側の低融点はんだ粉末は溶融を開始するので、
チップ部品の両端の電極には低融点の溶融はんだの表面
張力が働いており、その状態で高融点のはんだに溶融の
時間的ずれがあり、溶融はんだのチップ部品の両端に及
ぼす表面張力の大きさに差が生じてもチップ部品はいず
れの端部も持ち上げらるようなモーメントを生ぜず、マ
ンハッタン現象を回避することができる。この際、高融
点のはんだ粉末と低融点のはんだ粉末との融点差は4.
3℃に過ぎないが、「従来の技術」の項で説明したよう
に、マンハッタン現象によりチップ部品が持ち上げられ
るのは極く短い時間におこるので、その程度の温度差に
よる両はんだ粉末の溶融開始の時間差があれば十分であ
る。また、このように両はんだ粉末の融点差が小さいこ
とにより、低融点のはんだ粉末が溶融してその溶融はん
だが銅箔ランドとチップ部品の電極あるいはリード端子
との接合面に濡れ広がるのと時間をおかないで高融点の
はんが粉末が溶融して濡れ広がろうとするので両者の混
合はよく行われ、均一組成にすることができる。しか
も、両はんだ粉末の合体した組成は共晶組成であるの
で、固化後の金属組織を共晶合金組織にすることがで
き、さらに後述する表2の比較例1、6で示すように両
はんだ粉末をそれぞれ単独で用いた場合のはんだ付け接
合強度と差がなく、これらによりはんだ付け接合強度を
低下させることなく、良好なはんだ付け性が得られる。
なお、これは一つの考え方であり、これに何等拘束され
るものではない。
【0017】比較例1〜7 実施例1のはんだ粉末の代わりに、低融点はんだ合金粉
末としてSn/Pb/Ag=62/36/2、高融点は
んだ合金粉末としてSn/Pb=63/37をそれぞれ
表1の比較例1〜7のそれぞれの欄に記載した配合にな
るように用いた以外は同様にしてリフローはんだ付けを
行い、実施例1と同様にしてマンハッタン現象を調べた
結果を表1、図3に示す。また、比較例1と6について
は、実施例1と同様にしてはんだ付け強度を調べた結果
を表2に示す。
【0018】上記表1の結果から、はんだ合金粉末中A
gが0.4重量%となるようなソルダーペーストを用い
ることにより、チップ部品のマンハッタン現象を少なく
できることがわかり、Agが多過ぎても、少な過ぎても
マンハッタン現象を少なくできない。また、低融点及び
高融点のはんだ合金粉末をそれぞれ単独で用いた場合よ
りは大幅に改善されていることがわかる。また、比較例
7では、上記実施例1のリフローはんだ付け後の金属組
織の共晶合金組織と同じ単一のはんだ合金粉末を用いた
場合には、マンハッタン現象を低減化できず、上記実施
例において融点の異なる両はんだ合金粉末を用いること
の技術的意義が明らかである。また、表2の結果から、
上記実施例のものは、高融点のはんだ合金粉末、低融点
のはんだ合金粉末のそれぞれを単独で用いた場合と同様
にはんだ付け接合強度が良いことがわかる本発明にお
いて、「(b)該(a)のはんだ合金粉末よりも3〜1
0℃低い融点を持つ」を「(b)該(a)のはんだ合金
粉末よりも4℃及びその前後低い融点を持つ」とするこ
とも好ましい
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、プリント基板にチップ
部品をリフローはんだ付け方法により表面実装する際に
マンハッタン現象の発生を低減化することができ、しか
もはんだ付け性能を害せず、また、工業的生産が容易に
行われ、コスト高にならないようなはんだ粉末を用いた
ソルダーペースト組成物及びリフローはんだ付け方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リフローはんだ付け工程の説明図である。
【図2】マンハッタン現象の説明図である。
【図3】Ag含有量とマンハッタン現象発生率との関係
を示すグラフである。
【図4】高融点のはんだ合金粉末の示差熱分析チャート
図である。
【図5】低融点のはんだ合金粉末の示差熱分析チャート
図である。
【図6】低融点のはんだ合金粉末と高融点のはんだ合金
粉末の混合はんだ合金粉末の示差熱分析チャート図であ
る。
【符号の説明】
1 プリント基板 2 銅箔ランド 3 ソルダーペースト膜 4 チップ部品 5 はんだ層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−241395(JP,A) 特開 昭59−66993(JP,A) 特開 平1−271094(JP,A) 特開 昭63−154288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 35/22,35/26 H05K 3/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだ粉末とフラックス用樹脂を少なく
    とも含有するソルダーペーストであって、該はんだ粉末
    は、 (a)Sn63重量%、Pb37重量%の共晶はんだ合
    金粉末70〜85重量%と、 (b)該(a)のはんだ合金粉末よりも3〜10℃低い
    融点を持つ、Ag1.5〜2.5重量%、Sn45〜7
    重量%、残部Pbからなるはんだ合金粉末30〜15
    重量%とからなり、溶融後のAgの含有量が0.3〜
    0.5重量%となるように選択されたはんだ合金粉末を
    含有するソルダーペースト組成物。
  2. 【請求項2】 3〜10℃低い融点が3℃以上5℃未満
    低い融点である請求項1に記載のソルダーペースト組成
    物。
  3. 【請求項3】 溶融後の金属組織が共晶合金組織となる
    (a)及び(b)の組成を選択する請求項1又は2に記
    載のソルダーペースト組成物。
  4. 【請求項4】 プリント基板にチップ部品をはんだ付け
    するときにその一方が持ち上がるマンハッタン現象の発
    生率であるマンハッタン発生率が低い請求項1ないし3
    のいずれかに記載のソルダーペースト組成物。
  5. 【請求項5】 プリント基板のはんだ付け部に請求項1
    ないし4のいずれかに記載のソルダーペースト組成物に
    よるソルダーペースト膜を形成し、該ソルダーペースト
    膜の溶融により該はんだ付け部に電子部品をはんだ付け
    するリフローはんだ付け方法。
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