JP3286117B2 - エポキシ樹脂硬化物のエッチング液 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Info

Publication number
JP3286117B2
JP3286117B2 JP13509195A JP13509195A JP3286117B2 JP 3286117 B2 JP3286117 B2 JP 3286117B2 JP 13509195 A JP13509195 A JP 13509195A JP 13509195 A JP13509195 A JP 13509195A JP 3286117 B2 JP3286117 B2 JP 3286117B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
weight
solution
alkali metal
etchant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13509195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08325438A (ja
Inventor
信之 小川
浩 清水
勝司 柴田
昭士 中祖
Original Assignee
日立化成工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日立化成工業株式会社 filed Critical 日立化成工業株式会社
Priority to JP13509195A priority Critical patent/JP3286117B2/ja
Publication of JPH08325438A publication Critical patent/JPH08325438A/ja
Priority to JP29809798A priority patent/JPH11193380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3286117B2 publication Critical patent/JP3286117B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0011Working of insulating substrates or insulating layers
    • H05K3/0017Etching of the substrate by chemical or physical means
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4644Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
    • H05K3/4652Adding a circuit layer by laminating a metal foil or a preformed metal foil pattern
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4644Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
    • H05K3/4673Application methods or materials of intermediate insulating layers not specially adapted to any one of the previous methods of adding a circuit layer
    • H05K3/4676Single layer compositions

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁材料、接着剤、塗
料などに用いられるフィルム化可能な熱硬化性エポキシ
樹脂硬化物のエッチング液に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、ポリイミド樹脂と同様
にその電気特性、接着性に優れているため、種々の分野
で利用されている。エポキシ樹脂及びポリイミド樹脂
は、用途が広がるにつれ、樹脂の一部を粗化や除去して
使用するような用途がでてきた。ポリイミド樹脂のエッ
チングに関しては従来からよく行われており、ヒドラジ
ン等の塩基性溶液でエッチングする方法が、特開昭50
−4577号公報、特開昭51−27464号公報、及
び特開昭53−49068号公報により知られている。
【0003】また、エポキシ樹脂の粗化やエッチングに
関しては、プリント配線板に用いられるエポキシ樹脂硬
化物の表面粗化処理、デスミア処理、エッチバック処理
に用いられる濃硫酸、クロム酸、アルカリ過マンガン酸
塩などでエッチングする方法が、特開昭54−1449
68号公報や、特開昭62−104197号公報により
知られている。またエポキシ樹脂に、アルカリに可溶な
アクリル樹脂を添加して、エッチングする方法が、特開
平5−218651号公報により知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】無変性のエポキシ樹脂
の硬化物を粗化、エッチングするのは、濃硫酸、クロム
酸、アルカリ過マンガン酸塩を使用していたが、これら
の液は労働安全衛生法の特定化学物質に該当する薬品で
あり、安全上取扱いに十分な注意が必要であり、さらに
取扱い者には定期的に健康診断が義務付けられる。さら
に濃硫酸は吸水性が強いために、十分な濃度管理が必要
であり、アルカリ過マンガン酸塩でエポキシ樹脂を完全
に除去するには、80℃前後の高温と30分以上の時間
が必要であった。また、エポキシ樹脂をエッチング可能
にするためにアクリル樹脂を添加した変性エポキシ樹脂
の場合、エポキシ樹脂の耐熱性、耐薬品性等の優れた特
性を低下させてしまう。
【0005】本発明は、濃硫酸、クロム酸、アルカリ過
マンガン酸塩を使用することなく、無変性のエポキシ樹
脂の除去を可能とするエッチング液を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のエポキシ樹脂硬
化物のエッチング液は、二官能エポキシ樹脂とハロゲン
化二官能フェノール類を触媒の存在下、加熱して重合さ
せたフィルム形成能を有する分子量100,000以上
のエポキシ重合体、架橋剤、多官能エポキシ樹脂からな
る熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物をエッチングす
る溶液であって、アミド系溶媒と、アルカリ金属化合物
のアルコール系溶媒溶液からなることを特徴とする。
【0007】本発明者らは、ハロゲン化高分子量エポキ
シ重合体の分解反応について種々検討した結果、ハロゲ
ン化高分子量エポキシ重合体がアミド系溶媒中でアルカ
リ金属化合物により分解することを見出した。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
エッチング液を用いてエッチングする対象となる熱硬化
性エポキシ樹脂組成物の硬化物は、二官能エポキシ樹脂
とハロゲン化二官能フェノール類を触媒の存在下、加熱
して重合させたフィルム形成能を有する分子量100,
000以上のエポキシ重合体、架橋剤、多官能エポキシ
樹脂からなる熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物であ
ればよい。
【0009】このフィルム形成能を有するエポキシ重合
体は、分子量が100,000以上の、いわゆる高分子
量エポキシ重合体であり、二官能エポキシ樹脂とハロゲ
ン化二官能フェノール類を二官能エポキシ樹脂とハロゲ
ン化二官能フェノール類の配合当量比をエポキシ基/フ
ェノール性水酸基=1:0.9〜1.1とし、触媒の存
在下、沸点が130℃以上のアミド系またはケトン系溶
媒中、反応固形分濃度50重量%以下で、加熱して重合
させて得られる。
【0010】二官能エポキシ樹脂は、分子内に二個のエ
ポキシ基を持つ化合物であればどのようなものでもよ
く、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂などがある。これらの
化合物の分子量はどのようなものでもよい。これらの化
合物は何種類かを併用することができる。また、二官能
エポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていても
構わない。
【0011】ハロゲン化二官能フェノール類は、ハロゲ
ン原子および二個のフェノール性水酸基を持つ化合物で
あればどのようなものでもよく、例えば、単環二官能フ
ェノールであるヒドロキノン、レゾルシノール、カテコ
ール、多環二官能フェノールであるビスフェノールA、
ビスフェノールF、ナフタレンジオール類、ビスフェノ
ール類、これらのアルキル基置換体のハロゲン化物など
がある。これらの化合物の分子量はどのようなものでも
よい。これらの化合物は何種類かを併用することができ
るし、ハロゲン化されていない二官能フェノール類を併
用してもよい。また、二官能フェノール類以外の成分が
不純物として含まれていても構わない。
【0012】触媒は、エポキシ基とフェノール性水酸基
のエーテル化反応を促進させるような触媒能を持つ化合
物であればどのようなものでもよく、例えば、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物、イミダゾール
類、有機りん化合物、第二級アミン、第三級アミン、第
四級アンモニウム塩などがある。中でもアルカリ金属化
合物が最も好ましい触媒であり、アルカリ金属化合物の
例としては、ナトリウム、リチウム、カリウムの水酸化
物、ハロゲン化物、有機酸塩、アルコラート、フェノラ
ート、水素化物、ホウ水素化物、アミドなどがある。こ
れらの触媒は併用することができる。
【0013】反応溶媒としては、アミド系またはケトン
系溶媒が好ましく、アミド系溶媒としては、沸点が13
0℃以上で、原料となるエポキシ樹脂とフェノール類を
溶解すれば、特に制限はないが、例えば、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−テト
ラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロ
リドン、カルバミド酸エステルなどがある。これらの溶
媒は併用することができる。また、ケトン系溶媒、エー
テル系溶媒などに代表されるその他の溶媒と併用しても
構わない。
【0014】重合体の合成条件としては、二官能エポキ
シ樹脂とハロゲン化二官能フェノール類の配合当量比
は、エポキシ基/フェノール性水酸基=1:0.9〜
1.1であることが望ましい。触媒の配合量は特に制限
はないが、一般にはエポキシ樹脂1モルに対して触媒は
0.0001〜0.2モル程度である。重合反応温度
は、60〜150℃であることが望ましい。60℃より
低いと高分子量化反応が著しく遅く、150℃より高い
と副反応が多くなり直鎖状に高分子量化としない。溶媒
を用いた重合反応の際の固形分濃度は50%以下であれ
ばよいが、さらには30%以下にすることが望ましい。
このようにしてフィルム形成能を有する分子量が10
0,000以上の、いわゆる高分子量エポキシ重合体を
得られる。
【0015】この高分子量エポキシ重合体の架橋剤とし
ては、架橋剤の反応性制御が容易でワニスの保存安定性
が確保し易い、イソシアネート類を他の活性水素を持つ
化合物でマスク(ブロック)したマスクイソシアネート
類を用いることができる。
【0016】イソシアネート類は、分子内に二個以上の
イソシアネート基を有するものであればどのようなもの
でもよく、例えば、フェノール類、オキシム類、アルコ
ール類などのマスク剤でマスクされたヘキサメチレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
トなどが挙げられる。特に硬化物の耐熱性の向上のため
フェノール類でマスクされたイソホロンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネートが好ましい。この架橋剤
の量は高分子量エポキシ重合体のアルコール性水酸基
1.0当量に対し、イソシアネート基が0.1〜1.0
当量にすることが好ましい。
【0017】多官能エポキシ樹脂としては、分子内に二
個以上のエポキシ基を持つ化合物であればどのようなも
のでもよく、例えば、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾール
型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂などの
フェノール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂
や脂環式エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、可と
う性エポキシ樹脂などであり、エポキシ樹脂ならば何を
用いても構わないが、特にフェノール型エポキシ樹脂、
またはフェノール型エポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂
との混合物が耐熱性の向上のために好ましい。この多官
能エポキシ樹脂の量は高分子量エポキシ重合体に対し、
20〜100重量%にすることが好ましい。
【0018】これらの多官能エポキシ樹脂は、単独でま
たは二種類以上混合して用いても構わない。さらに、多
官能エポキシ樹脂の硬化剤および硬化促進剤を用いる。
エポキシ樹脂の硬化剤および硬化促進剤としては、ノボ
ラック型フェノール樹脂、ジシアンジアミド、酸無水
物、アミン類、イミダゾール類、フォスフィン類などが
挙げられる。また、これらを組み合わせて用いても構わ
ない。さらにシランカップリング剤を添加しても構わな
い。添加するシランカップリング剤としては、エポキシ
シラン、アミノシラン、尿素シラン等が好ましい。
【0019】本発明のエッチング液は、アミド系溶媒、
アルカリ金属化合物のアルコール系溶媒溶液を配合、混
合して調製する。
【0020】本発明のエッチング液構成成分であるアミ
ド系溶媒は、どのようなものでもよく、例えば、ホルム
アミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−
テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−
ピロリドン、カルバミド酸エステルなどがある。これら
のうち、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンがエポ
キシ樹脂硬化物を膨潤させる効果があり、分解物の溶解
性が良好なために特に好ましい。これらの溶媒は併用す
ることができる。また、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒
などに代表されるその他の溶媒と併用しても構わない。
【0021】ここで併用できるケトン系溶媒は、どのよ
うなものでもよく、例えば、アセトン、エチルエチルケ
トン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノ
ン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘ
プタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど
がある。
【0022】ここで併用できるエーテル系溶媒は、どの
ようなものでもよく、例えば、ジプロピルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソー
ル、フェネトール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど
がある。
【0023】本発明のエッチング液構成成分であるアル
カリ金属化合物は、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属化合物でアルコ
ール系溶媒に溶解するものであればどのようなものでも
よく、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム、セシウム等の金属、水素化物、水酸化物、ホウ
水素化物、アミド、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化
物、ホウ酸塩、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、有
機酸塩、フェノール塩などがある。これらのうち、アル
カリ金属水酸化物が好ましく、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
【0024】本発明のエッチング液構成成分であるアル
コール系溶媒は、どのようなものでもよく、例えば、メ
タノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパ
ノール、1−ブタノール、2−ブタノール、iso-ブタノ
ール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペン
タノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノ
ール、iso-ペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコ
ール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアル
コール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノ
ール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1
−ブタノール、1−ペプタノール、2−ヘプタノール、
3−ヘプタノール、シクロヘキサノール、1−メチルシ
クロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3
−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサ
ノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコー
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
グリセリン、ジプロピレングリコールなどがある。これ
らのうちメタノール、エタノール、エチレングリコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、1,2
−プロパンジオールがアルカリ金属化合物の溶解性が高
いために、特に好ましい。これらの溶媒は、何種類かを
併用することもできる。
【0025】本発明のエッチング液は、アミド系溶媒に
対し、アルカリ金属化合物のアルコール系溶媒溶液は任
意の組成で可能であり、好ましくはアミド系溶媒50〜
99重量%に対し、アルカリ金属化合物のアルコール系
溶媒溶液1〜50重量%の組成である。アミド系溶媒の
濃度が50重量%より低いと、エポキシ硬化物の膨潤
性、分解物の溶解性が低下するため好ましくなく、99
重量%より高いと結果的にアルカリ金属化合物の濃度が
低下するため、エポキシ樹脂硬化物の分解速度が低下す
るため好ましくない。
【0026】アルコール系溶媒溶液のアルカリ金属化合
物濃度がどのような濃度でも構わないが、0.5重量%
〜40重量%の範囲が好ましい。0.5重量%より低い
と、エポキシ樹脂硬化物の分解速度が低下するため好ま
しくなく、40重量%より高いとアルコール系溶媒にア
ルカリ金属化合物が完全に溶解できないので好ましくな
い。このようにして得られたエッチング液に界面活性剤
等を添加して使用しても構わない。また、エッチングの
際にエッチング液を90℃前後まで加熱して使用しても
構わない。
【0027】エッチング方法として、エッチング液中に
浸してもよいし、さらに気泡を発生させたり、超音波に
より振動を与えたりしても構わない。液中に浸さなくと
もスプレー等を使用しても構わないし、さらに高圧をか
けても構わない。
【0028】
【実施例】
実施例1 臭素化高分子量エポキシ重合体、フェノール樹脂マスク
化ジイソシアネート、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂からなる、フィルムの厚さが50μmの熱硬化性エ
ポキシ接着フィルムAS−3000E(日立化成工業株
式会社製、商品名)を、170℃、30分加熱して、エ
ポキシ樹脂組成物の硬化フィルムを作製した。この硬化
フィルムは、強靱であり、引っ張っても折っても割れた
り切れたりしなかった。エッチング液として、N,N−
ジメチルホルムアミド80重量%、水酸化ナトリウムの
メタノール溶液(水酸化ナトリウム濃度:20重量%)
20重量%の混合溶液を調製した。硬化フィルムを25
℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、30
分で粉末状に分解した。また、同様に50℃のエッチン
グ液に浸し、軽く振とうしたところ、12分で粉末状に
分解した。
【0029】実施例2 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化カリウムのメタノール溶液(水酸化カ
リウム濃度:20重量%)20重量%の混合溶液を調製
した。実施例1で作製した硬化フィルムを25℃のエッ
チング液に浸し、軽く振とうしたところ、30分で粉末
状に分解した。
【0030】実施例3 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化リチウムのメタノール溶液(水酸化リ
チウム濃度:2重量%)20重量%の混合溶液を調製し
た。実施例1で作製した硬化フィルムを25℃のエッチ
ング液に浸し、軽く振とうしたところ、4時間で粉末状
に分解した。
【0031】実施例4 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのメタノール溶液(水酸化
ナトリウム濃度:10重量%)20重量%の混合溶液を
調製した。実施例1で作製した硬化フィルムを25℃の
エッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、50分で
粉末状に分解した。
【0032】実施例5 エッチング液として、N,N−ジメチルアセトアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのメタノール溶液(水酸化
ナトリウム濃度:20重量%)20重量%の混合溶液を
調製した。実施例1で作製した硬化フィルムを25℃の
エッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、40分で
粉末状に分解した。
【0033】実施例6 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン80
重量%、水酸化ナトリウムのメタノール溶液(水酸化ナ
トリウム濃度:20重量%)20重量%の混合溶液を調
製した。実施例1で作製した硬化フィルムを25℃のエ
ッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、40分で粉
末状に分解した。
【0034】実施例7 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのメタノール溶液(水酸化
ナトリウム濃度:15重量%)20重量%の混合溶液を
調製した。実施例1で作製した硬化フィルムを25℃の
エッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、40分で
粉末状に分解した。
【0035】実施例8 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのエチレングリコールモノ
メチルエーテル溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重量
%)20重量%の混合溶液を調製した。実施例1で作製
した硬化フィルムを25℃のエッチング液に浸し、軽く
振とうしたところ、60分で粉末状に分解した。
【0036】実施例9 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのエチレングリコールモノ
エチルエーテル溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重量
%)20重量%の混合溶液を調製した。実施例1で作製
した硬化フィルムを25℃のエッチング液に浸し、軽く
振とうしたところ、60分で粉末状に分解した。
【0037】実施例10 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重
量%)20重量%の混合溶液を調製した。実施例1で作
製した硬化フィルムを25℃のエッチング液に浸し、軽
く振とうしたところ、70分で粉末状に分解した。
【0038】実施例11 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのエチレングリコール溶液
(水酸化ナトリウム濃度:20重量%)20重量%の混
合溶液を調製した。実施例1で作製した硬化フィルムを
25℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、
40分で粉末状に分解した。
【0039】実施例12 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムのジエチレングリコール溶
液(水酸化ナトリウム濃度:15重量%)20重量%の
混合溶液を調製した。実施例1で作製した硬化フィルム
を25℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたとこ
ろ、45分で粉末状に分解した。
【0040】実施例13 エッチング液として、N,N−ジメチルホルムアミド8
0重量%、水酸化ナトリウムの1,2−プロパンジオー
ル溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重量%)20重量
%の混合溶液を調製した。実施例1で作製した硬化フィ
ルムを25℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたと
ころ、50分で粉末状に分解した。
【0041】比較例1 実施例1で作製した硬化フィルムを50℃のN,N−ジ
メチルホルムアミドに浸し、軽く振とうしたところ、2
4時間後でもフィルムは原形をとどめていた。
【0042】比較例2 実施例1で作製した硬化フィルムを50℃の20重量%
水酸化ナトリウムのメタノール溶液に浸し、軽く振とう
したところ、24時間後でもフィルムは原形をとどめて
いた。
【0043】比較例3 実施例1で作製した硬化フィルムを50℃の5重量%水
酸化ナトリウム、5重量%過マンガン酸カリウムの混合
水溶液に50℃で浸し、軽く振とうしたところ、60分
後でもフィルムは表面が粗化されただけだった。
【0044】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によっ
て、二官能エポキシ樹脂とハロゲン化二官能フェノール
類を触媒の存在下、加熱して重合させたフィルム形成能
を有する分子量100,000以上のエポキシ重合体、
架橋剤、多官能エポキシ樹脂からなる熱硬化性エポキシ
樹脂組成物の硬化物を、エッチングすることができ、か
つ、濃硫酸、クロム酸、アルカリ過マンガン酸塩等の取
り扱いに注意を要する薬品を用いずにエッチングできる
溶液を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中祖 昭士 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (56)参考文献 特開 平5−17604(JP,A) 特開 昭48−26855(JP,A) 特開 昭48−26856(JP,A) 特開 昭51−70267(JP,A) 特開 昭55−144032(JP,A) 特開 平3−33124(JP,A) 特開 平4−20539(JP,A) 特開 平4−339853(JP,A) 特開 平5−9316(JP,A) 特開 平5−209111(JP,A) 特開 平8−330740(JP,A) 特開 平8−330741(JP,A) 特開 平8−330742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/20 - 59/32 C08J 7/00 - 7/02 H05K 3/00 H05K 3/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二官能エポキシ樹脂とハロゲン化二官能フ
    ェノール類を触媒の存在下、加熱して重合させたフィル
    ム形成能を有する分子量100,000以上のエポキシ
    重合体、架橋剤、多官能エポキシ樹脂からなる熱硬化性
    エポキシ樹脂組成物の硬化物をエッチングする溶液であ
    って、アミド系溶媒と、アルカリ金属化合物のアルコー
    ル系溶媒溶液からなることを特徴とするエポキシ樹脂硬
    化物のエッチング液。
  2. 【請求項2】アミド系溶媒が、N,N−ジメチルホルム
    アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
    2−ピロリドンのいずれかであることを特徴とする請求
    項1に記載のエポキシ樹脂硬化物のエッチング液。
  3. 【請求項3】アルカリ金属化合物が、アルカリ金属水酸
    化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    エポキシ樹脂硬化物のエッチング液。
  4. 【請求項4】アルカリ金属化合物が、水酸化リチウム、
    水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれかであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のエポキシ樹脂硬化物の
    エッチング液。
  5. 【請求項5】アルコール系溶媒が、メタノール、エタノ
    ール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメ
    チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
    ル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ
    メチルエーテル、1,2−プロパンジオールのいずれか
    であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに
    記載のエポキシ樹脂硬化物のエッチング液。
  6. 【請求項6】アミド系溶媒が50〜99重量%の範囲で
    あり、アルカリ金属化合物のアルコール系溶媒溶液(ア
    ルカリ金属化合物濃度0.5〜40重量%)が1〜50
    重量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜5のう
    ちいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物のエッチング
    液。
JP13509195A 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液 Expired - Fee Related JP3286117B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13509195A JP3286117B2 (ja) 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP29809798A JPH11193380A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13509195A JP3286117B2 (ja) 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29809798A Division JPH11193380A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08325438A JPH08325438A (ja) 1996-12-10
JP3286117B2 true JP3286117B2 (ja) 2002-05-27

Family

ID=15143632

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13509195A Expired - Fee Related JP3286117B2 (ja) 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP29809798A Pending JPH11193380A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29809798A Pending JPH11193380A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP3286117B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4051873B2 (ja) * 1999-10-07 2008-02-27 日立化成工業株式会社 無機物とエポキシ樹脂硬化物との複合材料のリサイクル方法
JP4967885B2 (ja) * 1999-10-07 2012-07-04 日立化成工業株式会社 エポキシ樹脂硬化物のリサイクル方法
EP1220876B1 (en) 1999-10-07 2005-04-20 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method of treating epoxy resin-cured product
GB0105718D0 (en) * 2001-03-08 2001-04-25 Shipley Co Llc Compositions containing heterocyclic nitrogen compounds and glycols for texturing resinous material and desmearing and removing resinous material
JP4765202B2 (ja) * 2001-06-12 2011-09-07 日立化成工業株式会社 エポキシ樹脂硬化物の処理溶液、これを用いた処理方法および処理生成物
US7648770B2 (en) 2003-05-21 2010-01-19 Hitachi Chemical Company, Ltd. Primer, conductor foil with resin, laminated sheet and method of manufacturing laminated sheet
JP4686991B2 (ja) * 2004-03-11 2011-05-25 日立化成工業株式会社 炭素材料/酸無水物硬化エポキシ樹脂複合材料の分離方法
CN102391711B (zh) * 2011-09-13 2013-06-19 天津德高化成电子材料有限公司 一种环氧树脂和硅树脂固化涂层和封装的脱除剂
WO2024142859A1 (ja) * 2022-12-28 2024-07-04 三井化学株式会社 積層樹脂フィルム剥離用処理液、積層樹脂フィルムの剥離方法、積層樹脂フィルム剥離用処理液の製造方法および再生樹脂の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08325438A (ja) 1996-12-10
JPH11193380A (ja) 1999-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3286117B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP4051873B2 (ja) 無機物とエポキシ樹脂硬化物との複合材料のリサイクル方法
EP1220876B1 (en) Method of treating epoxy resin-cured product
KR100250173B1 (ko) 다층 프린트 배선판의 제조방법
JP4967885B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のリサイクル方法
JP3286116B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP3286115B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP4062554B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
US6153359A (en) Process for producing multilayer printed circuit boards
JP4765202B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物の処理溶液、これを用いた処理方法および処理生成物
JP2011231279A (ja) ポリウレタンの除去方法
JPH09316445A (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP3104314B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2000143847A (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング方法
JP5271467B2 (ja) エポキシ接着フィルムによる仮接着方法
JP5002865B2 (ja) エポキシ接着フィルムおよび接着方法
JP4143876B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物用エッチング液の管理方法およびその管理方法を用いたエポキシ樹脂硬化物のエッチング方法
JP4654537B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理溶液、これを用いた処理方法および処理生成物
JP2000143844A (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング方法
JP2000013032A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2000129021A (ja) エポキシ樹脂硬化物の加工方法
JPH10147765A (ja) エポキシ接着フィルムの製造方法
JPH08330740A (ja) 多層プリント配線板の製造方法及びその製造方法に用いるエッチング液
JP2000151117A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP3804809B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080308

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090308

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees