JP3286115B2 - エポキシ樹脂硬化物のエッチング液 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Info

Publication number
JP3286115B2
JP3286115B2 JP13508995A JP13508995A JP3286115B2 JP 3286115 B2 JP3286115 B2 JP 3286115B2 JP 13508995 A JP13508995 A JP 13508995A JP 13508995 A JP13508995 A JP 13508995A JP 3286115 B2 JP3286115 B2 JP 3286115B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
weight
etchant
alkali metal
etching solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13508995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08325436A (ja
Inventor
信之 小川
浩 清水
勝司 柴田
昭士 中祖
Original Assignee
日立化成工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日立化成工業株式会社 filed Critical 日立化成工業株式会社
Priority to JP13508995A priority Critical patent/JP3286115B2/ja
Publication of JPH08325436A publication Critical patent/JPH08325436A/ja
Priority to JP29809598A priority patent/JPH11209754A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3286115B2 publication Critical patent/JP3286115B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0011Working of insulating substrates or insulating layers
    • H05K3/0017Etching of the substrate by chemical or physical means
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4644Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
    • H05K3/4652Adding a circuit layer by laminating a metal foil or a preformed metal foil pattern
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4644Manufacturing multilayer circuits by building the multilayer layer by layer, i.e. build-up multilayer circuits
    • H05K3/4673Application methods or materials of intermediate insulating layers not specially adapted to any one of the previous methods of adding a circuit layer
    • H05K3/4676Single layer compositions

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁材料、接着剤、塗
料などに用いられるフィルム化可能な熱硬化性エポキシ
樹脂硬化物をエッチング除去できるエッチング液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、ポリイミド樹脂と同様
にその電気特性、接着性に優れているため、種々の分野
で利用されている。エポキシ樹脂及びポリイミド樹脂
は、用途が広がるにつれ、樹脂の一部を粗化や除去して
使用するような用途がでてきた。ポリイミド樹脂のエッ
チングに関しては従来からよく行われており、ヒドラジ
ン等の塩基性溶液でエッチングする方法が、特開昭50
−4577号公報、特開昭51−27464号公報、及
び特開昭53−49068号公報により知られている。
これに対し、エポキシ樹脂の粗化やエッチングに関して
は、プリント配線板に用いられるエポキシ樹脂硬化物の
表面粗化処理、デスミア処理、エッチバック処理に用い
られる、濃硫酸、クロム酸、アルカリ過マンガン酸塩な
どでエッチングする方法が、特開昭54−144968
号公報や、特開昭62−104197号公報により知ら
れている。またエポキシ樹脂に、アルカリに可溶なアク
リル樹脂を添加して、エッチングする方法も検討され、
例えば、特開平5−218651号公報により知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、無変性のエ
ポキシ樹脂の硬化物を粗化、エッチングするのは、濃硫
酸、クロム酸、アルカリ過マンガン酸塩を使用していた
が、これらの液は労働安全衛生法の特定化学物質に該当
する薬品であり、安全上取扱いに十分な注意が必要であ
り、さらに取扱い者には定期的に健康診断が義務付けら
れる。さらに濃硫酸は吸水性が強いために、十分な濃度
管理が必要であり、アルカリ過マンガン酸塩でエポキシ
樹脂を完全に除去するには、80℃前後の高温と30分
以上の時間が必要であった。また、エポキシ樹脂をエッ
チング可能にするためにアクリル樹脂を添加した変性エ
ポキシ樹脂の場合、エポキシ樹脂の耐熱性、耐薬品性等
の優れた特性を低下させてしまう。
【0004】本発明は、濃硫酸、クロム酸、アルカリ過
マンガン酸塩を使用しないで、無変性のエポキシ樹脂の
除去を可能とする、安全性に優れたエポキシ樹脂硬化物
のエッチング液を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のエポキシ樹脂硬
化物のエッチング液は、二官能エポキシ樹脂とハロゲン
化二官能フェノール類を触媒の存在下、加熱して重合さ
せたフィルム形成能を有する分子量100,000以上
のエポキシ重合体、架橋剤、多官能エポキシ樹脂からな
る熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物をエッチング除
去するエッチング液であって、その組成が、アミド系溶
媒30〜89重量%と、アルカリ金属化合物と、アルカ
リ金属化合物の濃度が0.5〜40重量%となるように
調整するアルコール系溶媒溶液1〜60重量%と、水1
0〜30重量%とからなることを特徴とする。
【0006】本発明者らは、ハロゲン化高分子量エポキ
シ重合体の分解反応について種々検討した結果、ハロゲ
ン化高分子量エポキシ重合体がアミド系溶媒中でアルカ
リ金属化合物により分解することを見出し、本発明をな
すことができた。
【0007】本発明のエッチング液によりエッチングを
行なう対象となる、熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化
物は、二官能エポキシ樹脂とハロゲン化二官能フェノー
ル類を触媒の存在下、加熱して重合させたフィルム形成
能を有する分子量100,000以上のエポキシ重合
体、架橋剤、多官能エポキシ樹脂からなる熱硬化性エポ
キシ樹脂組成物の硬化物であればどのようなものでも行
なうことができる。
【0008】このようなエポキシ樹脂は、フィルム形成
能を有するエポキシ重合体は分子量が、100,000
以上の、いわゆる高分子量エポキシ重合体であり、二官
能エポキシ樹脂とハロゲン化二官能フェノール類とを、
当量比がエポキシ基/フェノール性水酸基=1:0.9
〜1.1となるように配合し、触媒の存在下、沸点が1
30℃以上のアミド系またはケトン系溶媒中、反応固形
分濃度50重量%以下で、加熱して重合させて得られ
る。
【0009】この二官能エポキシ樹脂は、分子内に二個
のエポキシ基を持つ化合物であればどのようなものでも
よく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポ
キシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂などがある。これら
の化合物の分子量はどのようなものでもよい。これらの
化合物は何種類かを併用することができる。また、二官
能エポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていて
も構わない。
【0010】ハロゲン化二官能フェノール類は、ハロゲ
ン原子および二個のフェノール性水酸基を持つ化合物で
あればどのようなものでもよく、例えば、単環二官能フ
ェノールであるヒドロキノン、レゾルシノール、カテコ
ール、多環二官能フェノールであるビスフェノールA、
ビスフェノールF、ナフタレンジオール類、ビスフェノ
ール類、これらのアルキル基置換体のハロゲン化物など
がある。これらの化合物の分子量はどのようなものでも
よい。これらの化合物は何種類かを併用することができ
るし、ハロゲン化されていない二官能フェノール類を併
用してもよい。また、二官能フェノール類以外の成分が
不純物として含まれていても構わない。
【0011】触媒は、エポキシ基とフェノール性水酸基
のエーテル化反応を促進させるような触媒能を持つ化合
物であればどのようなものでもよく、例えば、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物、イミダゾール
類、有機りん化合物、第二級アミン、第三級アミン、第
四級アンモニウム塩などがある。中でもアルカリ金属化
合物が最も好ましい触媒であり、アルカリ金属化合物の
例としては、ナトリウム、リチウム、カリウムの水酸化
物、ハロゲン化物、有機酸塩、アルコラート、フェノラ
ート、水素化物、ホウ水素化物、アミドなどがある。こ
れらの触媒は併用することができる。
【0012】反応溶媒としては、アミド系またはケトン
系溶媒が好ましく、アミド系溶媒としては、沸点が13
0℃以上で、原料となるエポキシ樹脂とフェノール類を
溶解すれば、特に制限はないが、例えば、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−テト
ラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロ
リドン、カルバミド酸エステルなどがある。これらの溶
媒は併用することができる。また、ケトン系溶媒、エー
テル系溶媒などに代表されるその他の溶媒と併用しても
構わない。
【0013】重合体の合成条件としては、二官能エポキ
シ樹脂と二官能フェノール類またはハロゲン化二官能フ
ェノール類の配合当量比が、エポキシ基/フェノール性
水酸基=1:0.9〜1.1であることが望ましい。触
媒の配合量は特に制限はないが、一般にはエポキシ樹脂
1モルに対して触媒は0.0001〜0.2モルの範囲
が好ましい。重合反応温度は、60〜150℃であるこ
とが望ましい。60℃より低いと高分子量化反応が著し
く遅く、150℃より高いと副反応が多くなり直鎖状に
高分子量化としない。溶媒を用いた重合反応の際の固形
分濃度は50%以下であればよいが、さらには30%以
下にすることが望ましい。このようにしてフィルム形成
能を有する分子量が100,000以上の、いわゆる高
分子量エポキシ重合体を得られる。
【0014】この高分子量エポキシ重合体の架橋剤とし
ては、架橋剤の反応性制御が容易でワニスの保存安定性
が確保し易い、イソシアネート類を他の活性水素を持つ
化合物でマスク(ブロック)したマスクイソシアネート
類を用いることができる。
【0015】イソシアネート類は、分子内に二個以上の
イソシアネート基を有するものであればどのようなもの
でもよく、例えば、フェノール類、オキシム類、アルコ
ール類などのマスク剤でマスクされたヘキサメチレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
トなどが挙げられる。特に硬化物の耐熱性の向上のため
フェノール類でマスクされたイソホロンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネートが好ましい。この架橋剤
の量は高分子量エポキシ重合体のアルコール性水酸基
1.0当量に対し、イソシアネート基が0.1〜1.0
当量にすることが好ましい。
【0016】多官能エポキシ樹脂としては、分子内に二
個以上のエポキシ基を持つ化合物であればどのようなも
のでもよく、例えば、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾール
型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂などの
フェノール類のグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂
や脂環式エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、可と
う性エポキシ樹脂などであり、エポキシ樹脂ならば何を
用いても構わないが、特にフェノール型エポキシ樹脂、
またはフェノール型エポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂
との混合物が耐熱性の向上のために好ましい。この多官
能エポキシ樹脂の量は高分子量エポキシ重合体に対し、
20〜100重量%にすることが好ましい。
【0017】これらの多官能エポキシ樹脂は、単独でま
たは二種類以上混合して用いても構わない。さらに、多
官能エポキシ樹脂の硬化剤および硬化促進剤を用いる。
エポキシ樹脂の硬化剤および硬化促進剤としては、ノボ
ラック型フェノール樹脂、ジシアンジアミド、酸無水
物、アミン類、イミダゾール類、フォスフィン類などが
挙げられる。また、これらを組み合わせて用いても構わ
ない。さらにシランカップリング剤を添加することは、
エポキシ接着フィルムの接着力、特に銅箔との接着力を
向上させるので好ましい。添加するシランカップリング
剤としては、エポキシシラン、アミノシラン、尿素シラ
ン等が好ましい。
【0018】本発明のエッチング液は、アミド系溶媒、
アルカリ金属化合物のアルコール系溶媒溶液、水を配
合、混合して調製する。
【0019】本発明のエッチング液構成成分であるアミ
ド系溶媒は、どのようなものでもよく、例えば、N−メ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N
−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、2−ピロ
リドン、N−メチル−2−ピロリドン、カルバミド酸エ
ステルなどがある。これらのうち、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが引火点が7
0℃以上と高く、さらにエポキシ樹脂硬化物を膨潤させ
る効果があり、分解物の溶解性が良好なために特に好ま
しい。これらの溶媒は併用することができるし、またそ
の他の溶媒と併用しても構わない。
【0020】本発明のエッチング液構成成分であるアル
カリ金属化合物は、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属化合物でアルコ
ール系溶媒に溶解するものであればどのようなものでも
よく、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビ
ジウム、セシウム等の金属、水素化物、水酸化物、ホウ
水素化物、アミド、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化
物、ホウ酸塩、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、有
機酸塩、フェノール塩などがある。これらのうち、アル
カリ金属水酸化物が好ましく、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
【0021】本発明のエッチング液構成成分であるアル
コール系溶媒は、どのようなものでもよく、例えば、メ
タノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパ
ノール、1−ブタノール、2−ブタノール、iso-ブタノ
ール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペン
タノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノ
ール、iso-ペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコ
ール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアル
コール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノ
ール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1
−ブタノール、1−ペプタノール、2−ヘプタノール、
3−ヘプタノール、シクロヘキサノール、1−メチルシ
クロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3
−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサ
ノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコー
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
グリセリン、ジプロピレングリコールなどがある。これ
らのうちエチレングリコール、ジエチレングリコール、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、1,2−プロパンジオールが引火
点が80℃以上と高く、さらにアルカリ金属化合物の溶
解性が高いために、特に好ましい。これらの溶媒は、何
種類かを併用することもできる。
【0022】本発明のエッチング液に用いるアミド系溶
媒の濃度は、30重量%より低いとエポキシ硬化物の膨
潤性、分解物の溶解性が低下するため好ましくなく、8
9重量%より高いと結果的にアルカリ金属化合物の濃度
が低下するため、エポキシ樹脂硬化物の分解速度が低下
したり、水の濃度が低下して引火してしまうため好まし
くない。
【0023】アルコール系溶媒溶液のアルカリ金属化合
物濃度は、0.5重量%より低いと、エポキシ樹脂硬化
物の分解速度が低下するため好ましくなく、40重量%
より高いとアルコール系溶媒にアルカリ金属化合物が完
全に溶解できないので好ましくない。
【0024】水の濃度は、10重量%より低いと、エッ
チング液が引火性を示すため好ましくなく、30重量%
より高いとエポキシ硬化物の膨潤性が低下するため、エ
ポキシ樹脂硬化物の分解速度が低下するため好ましくな
い。
【0025】このようにして得られたエッチング液に界
面活性剤等を添加して使用しても構わない。また、エッ
チングの際にエッチング液を90℃前後まで加熱して使
用しても構わない。
【0026】エッチング方法として、エッチング液中に
浸してもよいし、さらに気泡を発生させたり、超音波に
より振動を与えたりしても構わない。液中に浸さなくと
もスプレー等を使用しても構わないし、さらに高圧をか
けても構わない。
【0027】
【実施例】
実施例1 臭素化高分子量エポキシ重合体、フェノール樹脂マスク
化ジイソシアネート、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂からなる、フィルムの厚さが50μmの熱硬化性エ
ポキシ接着フィルムAS−3000E(日立化成工業株
式会社製、商品名)を、170℃、30分加熱して、エ
ポキシ樹脂組成物の硬化フィルムを作製した。この硬化
フィルムは、強靱であり、引っ張っても折っても割れた
り切れたりしなかった。エッチング液として、N−メチ
ル−2−ピロリドン70重量%と、水酸化ナトリウムの
濃度が10重量%の水酸化ナトリウムのエチレングリコ
ール溶液15重量%と、水15重量%との混合溶液を調
製した。エッチング液は、均一であり、引火点を測定し
たところ、89℃まで引火点がなく、さらに89℃以上
では点火炎が消火された。硬化フィルムを60℃のエッ
チング液に浸し、軽く振とうしたところ、硬化フィルム
は10分で粉末状に分解した。なお、引火点測定条件は
次の通りである。 使用機器 :セタ型密閉式引火点試験器、ニプシート
レーディング(株)社製 試料量 :2ml 測定温度範囲:0〜110℃ 着火条件 :測定温度で温度一定になって1分後、着
火炎を試料カップ内に3秒間点火し、引火するかしない
かを観察した。
【0028】実施例2 エッチング液として、N,N−ジメチルアセトアミド6
5重量%、水酸化ナトリウムのエチレングリコール溶液
(水酸化ナトリウム濃度:10重量%)15重量%、水
20重量%の混合溶液を調製した。エッチング液は均一
であり、引火点を測定したところ、90℃まで引火点が
なく、さらに90℃以上では点火炎が消火された。実施
例1で作製した硬化フィルムを60℃のエッチング液に
浸し、軽く振とうしたところ、硬化フィルムは30分で
粉末状に分解した。
【0029】実施例3 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン70
重量%、水酸化カリウムのエチレングリコール溶液(水
酸化カリウム濃度:10重量%)15重量%、水15重
量%の混合溶液を調製した。エッチング液は均一であ
り、引火点を測定したところ、88℃まで引火点がな
く、さらに88℃以上では点火炎が消火された。実施例
1で作製した硬化フィルムを60℃のエッチング液に浸
し、軽く振とうしたところ、硬化フィルムは10分で粉
末状に分解した。
【0030】実施例4 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン60
重量%、水酸化リチウムのエチレングリコール溶液(水
酸化リチウム濃度:1重量%)25重量%、水15重量
%の混合溶液を調製した。エッチング液は均一であり、
引火点を測定したところ、86℃まで引火点がなく、さ
らに86℃以上では点火炎が消火された。実施例1で作
製した硬化フィルムを60℃のエッチング液に浸し、軽
く振とうしたところ、硬化フィルムは25分で粉末状に
分解した。
【0031】実施例5 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン70
重量%、水酸化ナトリウムのジエチレングリコール溶液
(水酸化ナトリウム濃度:10重量%)15重量%、水
15重量%の混合溶液を調製した。エッチング液は均一
であり、引火点を測定したところ、86℃まで引火点が
なく、さらに86℃以上では点火炎が消火された。実施
例1で作製した硬化フィルムを60℃のエッチング液に
浸し、軽く振とうしたところ、硬化フィルムは13分で
粉末状に分解した。
【0032】実施例6 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン70
重量%、水酸化ナトリウムのジエチレングリコールモノ
メチルエーテル溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重量
%)15重量%、水15重量%の混合溶液を調製した。
エッチング液は均一であり、引火点を測定したところ、
89℃まで引火点がなく、さらに89℃以上では点火炎
が消火された。実施例1で作製した硬化フィルムを60
℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、硬化
フィルムは15分で粉末状に分解した。
【0033】実施例7 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン70
重量%、水酸化ナトリウムのジエチレングリコールモノ
エチルエーテル溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重量
%)15重量%、水15重量%の混合溶液を調製した。
エッチング液は均一であり、引火点を測定したところ、
90℃まで引火点がなく、さらに90℃以上では点火炎
が消火された。実施例1で作製した硬化フィルムを60
℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、硬化
フィルムは15分で粉末状に分解した。
【0034】実施例8 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン70
重量%、水酸化ナトリウムのジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル溶液(水酸化ナトリウム濃度:5重量
%)15重量%、水15重量%の混合溶液を調製した。
エッチング液は均一であり、引火点を測定したところ、
88℃まで引火点がなく、さらに88℃以上では点火炎
が消火された。実施例1で作製した硬化フィルムを60
℃のエッチング液に浸し、軽く振とうしたところ、硬化
フィルムは18分で粉末状に分解した。
【0035】実施例9 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン70
重量%、水酸化ナトリウムの1,2−プロパンジオール
溶液(水酸化ナトリウム濃度:10重量%)15重量
%、水15重量%の混合溶液を調製した。エッチング液
は均一であり、引火点を測定したところ、87℃まで引
火点がなく、さらに87℃以上では点火炎が消火され
た。実施例1で作製した硬化フィルムを60℃のエッチ
ング液に浸し、軽く振とうしたところ、硬化フィルムは
15分で粉末状に分解した。
【0036】実施例10 エッチング液として、N−メチル−2−ピロリドン60
重量%、水酸化ナトリウムのエチレングリコール溶液
(水酸化ナトリウム濃度:10重量%)20重量%、水
20重量%の混合溶液を調製した。エッチング液は均一
であり、引火点を測定したところ、85℃まで引火点が
なく、さらに85℃以上では点火炎が消火された。実施
例1で作製した硬化フィルムを60℃のエッチング液に
浸し、軽く振とうしたところ、硬化フィルムは30分で
粉末状に分解した。
【0037】比較例1 実施例1で作製した硬化フィルムを、60℃のN−メチ
ル−2−ピロリドンに浸し、軽く振とうしたところ、2
4時間後でもフィルムは原形をとどめていた。また、N
−メチル−2−ピロリドンの引火点を測定したところ、
87℃で引火した。
【0038】比較例2 実施例1で作製した硬化フィルムを、60℃の10重量
%水酸化ナトリウムのジエチレングリコールモノメチル
エーテル溶液に浸し、軽く振とうしたところ、24時間
後でもフィルムは原形をとどめていた。また、10重量
%水酸化ナトリウムのジエチレングリコールモノメチル
エーテル溶液の引火点を測定したところ、85℃で引火
した。
【0039】比較例3 実施例1で作製した硬化フィルムを60℃の5重量%水
酸化ナトリウム、5重量%過マンガン酸カリウムの混合
水溶液に浸し、軽く振とうしたところ、60分後でもフ
ィルムは表面が粗化されただけだった。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によっ
て、濃硫酸、クロム酸、アルカリ過マンガン酸塩等の取
り扱いに注意を要する薬品を用いずに、二官能エポキシ
樹脂とハロゲン化二官能フェノール類を触媒の存在下、
加熱して重合させたフィルム形成能を有する分子量10
0,000以上のエポキシ重合体、架橋剤、多官能エポ
キシ樹脂からなる熱硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物
をエッチング除去することができ、かつ、引火点の低い
安全なエッチング液を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中祖 昭士 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 下館研究所内 (56)参考文献 特開 平5−17604(JP,A) 特開 昭48−26855(JP,A) 特開 昭48−26856(JP,A) 特開 昭51−70267(JP,A) 特開 昭55−144032(JP,A) 特開 平3−33124(JP,A) 特開 平4−20539(JP,A) 特開 平4−339853(JP,A) 特開 平5−9316(JP,A) 特開 平5−209111(JP,A) 特開 平8−330740(JP,A) 特開 平8−330741(JP,A) 特開 平8−330742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/20 - 59/32 C08J 7/00 - 7/02 H05K 3/00 H05K 3/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二官能エポキシ樹脂とハロゲン化二官能フ
    ェノール類を触媒の存在下、加熱して重合させたフィル
    ム形成能を有する分子量100,000以上のエポキシ
    重合体、架橋剤、多官能エポキシ樹脂からなる熱硬化性
    エポキシ樹脂組成物の硬化物をエッチング除去するエッ
    チング液であって、その組成が、アミド系溶媒30〜8
    重量%と、アルカリ金属化合物と、アルカリ金属化合
    物の濃度が0.5〜40重量%となるように調整するア
    ルコール系溶媒溶液1〜60重量%と、水10〜30重
    量%とからなることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物の
    エッチング液。
  2. 【請求項2】アミド系溶媒が、N,N−ジメチルアセト
    アミド、N−メチル−2−ピロリドンのいずれかである
    ことを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化物
    のエッチング液。
  3. 【請求項3】アルカリ金属化合物が、アルカリ金属水酸
    化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    エポキシ樹脂硬化物のエッチング液。
  4. 【請求項4】アルカリ金属水酸化物が、水酸化リチウ
    ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれかであ
    ることを特徴とする請求項3に記載のエポキシ樹脂硬化
    物のエッチング液。
  5. 【請求項5】アルコール系溶媒が、引火点80℃以上の
    アルコール系溶媒であることを特徴とする請求項1〜4
    のうちいずれかに記載のエポキシ樹脂硬化物のエッチン
    グ液。
  6. 【請求項6】アルコール系溶媒が、エチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ
    メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
    テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1,
    2−プロパンジオールのいずれかであることを特徴とす
    る請求項5に記載のエポキシ樹脂硬化物のエッチング
    液。
JP13508995A 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液 Expired - Fee Related JP3286115B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13508995A JP3286115B2 (ja) 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP29809598A JPH11209754A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13508995A JP3286115B2 (ja) 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29809598A Division JPH11209754A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08325436A JPH08325436A (ja) 1996-12-10
JP3286115B2 true JP3286115B2 (ja) 2002-05-27

Family

ID=15143582

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13508995A Expired - Fee Related JP3286115B2 (ja) 1995-06-01 1995-06-01 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP29809598A Pending JPH11209754A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29809598A Pending JPH11209754A (ja) 1995-06-01 1998-10-20 エポキシ樹脂硬化物のエッチング液

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP3286115B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1220876B1 (en) 1999-10-07 2005-04-20 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method of treating epoxy resin-cured product
JP3765970B2 (ja) 2000-07-12 2006-04-12 ソニーケミカル株式会社 エッチング液及びフレキシブル配線板の製造方法
GB0105718D0 (en) * 2001-03-08 2001-04-25 Shipley Co Llc Compositions containing heterocyclic nitrogen compounds and glycols for texturing resinous material and desmearing and removing resinous material
WO2024142859A1 (ja) * 2022-12-28 2024-07-04 三井化学株式会社 積層樹脂フィルム剥離用処理液、積層樹脂フィルムの剥離方法、積層樹脂フィルム剥離用処理液の製造方法および再生樹脂の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08325436A (ja) 1996-12-10
JPH11209754A (ja) 1999-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1220876B1 (en) Method of treating epoxy resin-cured product
JP3624967B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP3286117B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP2001172426A (ja) エポキシ樹脂硬化物の処理方法
JP3286115B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP3286116B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
US6153359A (en) Process for producing multilayer printed circuit boards
JP4062554B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP4765202B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物の処理溶液、これを用いた処理方法および処理生成物
JPH09316445A (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング液
JP3104314B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP4539130B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物用処理液、およびこれを用いた処理方法
JP2000143847A (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング方法
JP3636334B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2000143844A (ja) エポキシ樹脂硬化物のエッチング方法
JP4143876B2 (ja) エポキシ樹脂硬化物用エッチング液の管理方法およびその管理方法を用いたエポキシ樹脂硬化物のエッチング方法
JP5002865B2 (ja) エポキシ接着フィルムおよび接着方法
JP2000013032A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP5271467B2 (ja) エポキシ接着フィルムによる仮接着方法
JP4654537B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理溶液、これを用いた処理方法および処理生成物
JP2000129021A (ja) エポキシ樹脂硬化物の加工方法
JP2000151117A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JPH10147765A (ja) エポキシ接着フィルムの製造方法
JP2000138463A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2005344058A (ja) エポキシ樹脂硬化物の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080308

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090308

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees