JP3285834B2 - 焙煎ガーリックペーストの製造方法 - Google Patents
焙煎ガーリックペーストの製造方法Info
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Description
に用いることにより、良好な風味・食味を付与すること
ができる焙煎ガーリックペーストの製造法に関するもの
である。また、本発明は、かかる製造法により得られた
焙煎ガーリックペーストを含む、カレーなどの食品に関
するものである。
け、はちみつ漬けなどにして、ガーリック自体を味わう
ことがある他、肉や魚のなまぐさ臭を消すために香辛料
として用いられる。ガーリックは、香辛料として各種食
品に使用される場合、スライス、みじん切りなどで用い
られる他、ペースト状で用いられることも多い。かかる
ガーリックペーストは、生のままでは、刺激的な臭いや
辛味、生っぽさがあるため、一般には、焙煎などの加熱
が施された、香ばしい焙煎香を有するガーリックペース
トが用いられる。しかしながら、生のガーリックペース
トを焙煎すると、香ばしい焙煎香が得られる一方で、苦
みを伴ったものとなる。また、この焙煎の際に生じる苦
みを抑えるべく、焙煎を弱くした場合には、ガーリック
の生っぽさが残り、風味的に満足のいくものが得られな
い。更に、生のガーリックペーストは、粉砕したとき
に、ガーリックの粒子同士の結着が生じて団子状になる
という、ガーリック特有の現象が生じるため、均質な焙
煎ガーリックペーストの提供は極めて困難である。
しい焙煎香を有し、かつ、苦みのない焙煎ガーリックペ
ーストの製造方法を提供することを目的とする。また、
本発明は、生のガーリックを粉砕したときにガーリック
粒子同士の結着が生じることが抑制され、均質に焙煎が
施された、焙煎ガーリックペーストの製造方法を提供す
ることを目的とする。更に、本発明は、前記製造方法に
より得られた焙煎ガーリックペーストを含む、カレーな
どの食品を提供することを目的とする。
一定条件下において加熱処理し、これを油と混合し、ペ
ースト状に粉砕して焙煎することにより、上記課題を解
決できるとの知見に基づいてなされたものである。すな
わち、本発明は、生のホールのガーリックをマイクロウ
ェーブ及び/又は遠赤外線で加熱処理し、これに油を加
えて、ペースト状に粉砕して焙煎することを特徴とする
焙煎ガーリックペーストの製造方法を提供する。また、
本発明は、前記製造方法により得られた焙煎ガーリック
ペーストを含む食品を提供する。
いた、生のホールの状態のガーリックを、マイクロウェ
ーブ/遠赤外線で加熱処理する。本発明のマイクロウェ
ーブ/遠赤外線での加熱処理は、常法により行うことが
できる。例えば、マイクロウェーブで加熱処理する場合
には、電子レンジや移動コンベアを備えた連続式のマイ
クロ波処理装置を用いるのが好ましい。本発明における
マイクロウェーブ/遠赤外線での加熱処理は、処理した
ガーリックの辛味が取り除かれるが、甘味があるように
行うのがよい。例えば、処理するガーリックの中心部が
80℃以上、好ましくは98℃以上、より好ましくは9
8〜103℃で、30〜150秒間保持されるように行
うのがよい。
赤外線で加熱処理したガーリックに油を加える。使用可
能な油(油脂含有物を含む)の例としては、バター、ラ
ード、ヘッド、各種植物油等が挙げられ、これらのうち
バターが好ましい。また、ガーリックと油の使用割合
(重量)は、3:7〜7:3とするのがよく、好ましく
は4:6〜6:4である。その後、加熱処理したガーリ
ックに油を加えたものを粉砕する。粉砕には、ミキサー
を用いて行うのが好ましい。本発明における粉砕は、ガ
ーリックと油がペースト状となるように行う。例えば、
ミキサーを用いて、6000〜8000rpmで10〜
30分間粉砕してペースト状とするのが好ましい。ま
た、そのペーストの粘度が、B型粘度計を用いて25℃
で測定した粘度が5000〜10000mPa・sとな
るのがよく、好ましくは6000〜8000mPa・s
となるように粉砕するのがよい。
ガーリックペーストを、常法により焙煎することができ
る。例えば、直火の平釜(梶原工業(株)製KRミニ
等)を用いて、80〜150℃、好ましくは90〜10
0℃で、1〜60分間、好ましくは40〜50分間焙煎
することができる。焙煎は、ガーリックペーストの歩留
りが50〜70%、好ましくは55〜65%となるよう
に行うのがよい。また、油分60〜70%、水分4〜1
0%とするのがよい。
ペーストは、良好な香ばしい焙煎香を有し、かつ、苦み
がなく、甘味のあるものである。また、本発明において
は、ペースト状に粉砕する際に結着が抑制され、従っ
て、均質な状態の焙煎ガーリックペーストが提供され
る。本発明により得られたこのような焙煎ガーリックペ
ーストを、所望の食品、特にカレーに用いた場合に、焙
煎ガーリック特有の香ばしい焙煎香を有するが、苦みが
なく、味に厚み・コクのある食品を提供することが可能
となる。
ストを所望の食品に使用する場合、その添加量は、対象
食品により変動するが、例えば、カレールウ(ペースト
状カレールウを含む)に用いるときには、カレールウ1
00部に対して、1〜10部とするのがよく、好ましく
は1〜2部とする。また、本発明の焙煎ガーリックペー
ストは、コロイドミルで処理した焙煎玉葱(中心粒径:
20〜100μm、好ましくは30〜80μm)を用い
ることにより粘性が調製され、実質的に澱粉(小麦粉)
を含まないペーストカレーに用いた場合、特に優れた高
品質の製品が得られる。かかる場合には、良好な風味・
十分な粘性をもつ上に更に、味に厚み・コクが付与され
た高品質のペーストカレーを提供することが可能とな
る。
ば、次の方法で容易に行うことができる。皮を剥いた生
のホールのガーリックを電子レンジを用いて、該ガーリ
ックの中心部が98〜103℃で、1〜2分間保持され
るように加熱処理する。処理したガーリックと油とを、
重量比4:6〜6:4で混合し、ミキサーを用いて60
00〜8000rpmで10〜30分間粉砕してペース
ト状にする。その後、90〜100℃で40〜50分間
焙煎処理し、歩留り55〜65%の焙煎ガーリックペー
ストを得る。
を有し、かつ、苦みのない、甘味のある焙煎ガーリック
ペーストが提供される。また、本発明においては、ガー
リックをペースト状に粉砕する際に、ガーリック粒子同
士の結着が抑制されるため、得られる焙煎ガーリックペ
ーストが均質なものとなる。更に、本発明により得られ
た焙煎ガーリックペーストを、所望の食品、特に、カレ
ールウなどに用いることにより、該食品に味の厚み・コ
クが付与される。次に実施例により本発明を説明する。
ンジで1分間加熱処理した。なお、この加熱処理によ
り、ガーリックの中心部は、98〜103℃の温度で3
0〜60秒間保持された。これにバター50重量%を加
えて、ミキサーを用いて、7000rpmで20分間粉
砕してペースト状とした。その後、ガーリックペースト
を、梶原工業(株)製KRミニを用いて95℃で45分
間焙煎し、歩留り約62%の焙煎ガーリックペーストを
得た。得られた焙煎ガーリックペーストは、ガーリック
特有の香ばしい風味と甘みを有し、苦みの感じられない
高品質のものであった。また、ペーストは結着がなく、
滑らかな組織を有していた。
ンジで2分間加熱処理して、ガーリックの中心部を98
〜103℃で60〜150秒間保持した以外は、実施例
1と同様の手順とした。得られた焙煎ガーリックペース
トは、豊かな焙煎香と甘みを有していた。特に焙煎玉葱
様の甘い香りが強かった。また、ペーストは結着がな
く、滑らかな組織を有していた。
ブイヨン31.5重量%、焙煎タマネギ21重量%、トマ
ト(裏ごし)25重量%、チャツネ10重量%、カレー
パウダー5重量%、ブラウンルウ4重量%、塩2重量%
と混合した〔焙煎タマネギは、植物油1重量%、タマネ
ギ裁断物99重量%を共に焙煎して歩留り約30%、油
分約3%、水分約65%とし、コロイドミルで処理し
た。クリアランスを300μm、100μm、80μm
の順に狭くして粉砕した〕。これを、87℃に加熱した
後、100分間加熱混合してペースト状カレールウを得
た。得られたカレールウの組成は、以下のものであっ
た。 油分 約7% 水分 約55% Aw 約0.90 固形分 約37% このカレールウを2倍に薄めて常法によりカレーを加熱
調理したところ、風味に厚み・コクがあり高品質のもの
であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 生のホールのガーリックをマイクロウェ
ーブ及び/又は遠赤外線で加熱処理し、これに油を加え
て、ペースト状に粉砕して焙煎することを特徴とする焙
煎ガーリックペーストの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法により製造した焙
煎ガーリックペーストを含む食品。
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JP34970398A JP3285834B2 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 焙煎ガーリックペーストの製造方法 |
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-
1998
- 1998-12-09 JP JP34970398A patent/JP3285834B2/ja not_active Expired - Fee Related
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