JP3284094B2 - 筐体の封印装置 - Google Patents

筐体の封印装置

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JP3284094B2
JP3284094B2 JP35811197A JP35811197A JP3284094B2 JP 3284094 B2 JP3284094 B2 JP 3284094B2 JP 35811197 A JP35811197 A JP 35811197A JP 35811197 A JP35811197 A JP 35811197A JP 3284094 B2 JP3284094 B2 JP 3284094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は所定装置を収納して
密封した筐体が開封された場合に、その旨を検出して記
憶することにより、筐体内の装置が不正に改造されるの
を防止する筐体の封印装置に関し、例えば、パチンコ遊
技機、回胴式遊技機等に供される電子装置を収納する筐
体や電気・ガス・水道等のメータを収納する筐体を開封
するのに好適な封印装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、パチンコ遊技機や回
胴式遊技機等において、その動作を制御するのに使用さ
れる電子装置は、所定の筐体に収納された後、出荷後に
不正に改造されることのないよう、その筐体に開封を検
出可能とする手段、例えば、一度剥がすと剥がされたこ
とが分かる封印紙や、開封を検出する封印装置などを取
り付けて出荷される。
【0003】この開封を検出する封印装置として、本願
出願人は、筐体の封印装置(特開平9−34365号公
報)を提案した。この特開平9−34365号公報の実
施例の項に記載された筐体の封印装置は、筐体が開封さ
れると接点型センサが開状態となり、筐体の開封を検出
し、フリップフロップをセットしてその旨を記憶させ
る。接点型センサ及びフリップフロップには、内部電源
から常時電源供給を行い、外部電源が遮断されても検出
及び記憶動作を継続できるようになされている。そし
て、外部から電源供給を行うことにより、発信器、分周
器、表示出力回路を動作させて、発信器からの信号を分
周器にて分周した分周信号を用いて、表示信号を発生さ
せ、発光ダイオードを点滅させる。また、この点滅パタ
ーンは、フリップフロップの出力に応じて切り替える。
【0004】従って、この筐体の封印装置によれば、発
光ダイオードの点滅状態から、筐体が開封されたか否か
速やかに確認できる。また、表示信号を出力する出力端
子からホールコンピュータへ接続することで、ホールコ
ンピュータへ表示信号を蓄えさせることができ、常時、
管理者側が筐体の開封を監視することを可能とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の筐体の封印装置
では、次のような不正が行われると、不正が行われたこ
とを発見できないことがある。例えば、パチンコ遊技機
の工場では、その電子回路基板が正常であるか否か検査
される。そして、電子回路基板が正常であることを確認
されたパチンコ遊技機については、工場から出荷され、
トラック便などで輸送されて、パチンコホールへ設置さ
れる。その輸送中に、不正を行おうとする者が、パチン
コ遊技機の電子回路基板の入った筐体を開封し、不正な
ROMと取り替え、さらに、封印装置の電気経路に対し
て、強い静電気、あるいは電気的ノイズを与えた後、不
正が行われたことが分からないようにしてパチンコ遊技
機を元に戻したとする。
【0006】そして、このような不正が行われた上記封
印装置の動作は、筐体が開封されると接点型センサによ
って開封が検出され、フリップフロップがセットされて
その旨が記憶される。この状態では、パチンコ遊技機に
外部電源を投入すると、フリップフロップがセットされ
ていることから、電子回路基板に不正が施されているこ
とを検出することができる。しかし、その後に封印装置
に強い静電気、あるいは電気的ノイズを与えられて、そ
れがフリップフロップの入力トリガーとなってフリップ
フロップの状態が反転することがある。つまり、セット
されていたフリップフロップがリセットされてしまい、
筐体が開封されていないことになってしまうのである。
【0007】従って、フリップフロップがリセットされ
てしまった場合には、パチンコホールにて、不正が行わ
れたことを発見できず、不正に多くの球を出されてしま
うことになる。そこで、本発明は、所定の装置を収納し
て密封した筐体が不正に開封されたことを簡単、且つ、
確実に検出し得る筐体の封印装置において、不正に加え
られる静電気あるいは電気的ノイズによる検出結果の改
竄を防止できる筐体の封印装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態及び発
明の効果】かかる目的を達成するためになされた請求項
1記載の発明は、所定の装置を収納して密封した筐体が
開封されるとその旨を検出して検出信号を発生する検出
素子と、該検出素子からの検出信号を受けて前記筐体が
開封されたことを記憶する記憶素子と、外部電源にて充
電され、外部電源遮断後も前記検出素子及び記憶素子に
電源供給を行いこれら各素子の動作を継続させる内部電
源と、外部電源を受けて動作し、前記記憶素子に前記筐
体の開封が記憶されている場合に、その旨を表す表示信
号を出力する表示信号出力手段とを備え、前記筐体内に
収納して密封された筐体の封印装置において、前記記憶
素子を電気二重層コンデンサとしたことを特徴とする。
【0009】請求項1記載の筐体の封印装置によれば、
密封状態の筐体が開封されると、検出素子がその旨を検
出して検出信号を発生し、記憶素子である電気二重層コ
ンデンサが、検出信号を受けて、筐体が開封されたこと
を記憶する。また、検出素子、電気二重層コンデンサ
は、外部電源にて充電される内部電源から電源が供給さ
れるようになっており、外部電源遮断後も、その動作
(つまり検出素子における筐体開封の検出動作及び電気
二重層コンデンサにおける開封の記憶動作)を継続でき
るようにされている。また、当該装置に外部電源が供給
されている場合には、外部電源により内部電源が充電さ
れるだけでなく、表示信号出力手段が動作して、電気二
重層コンデンサに筐体の開封が記憶されている場合、そ
の旨を表す表示信号を出力する。
【0010】また、上記を換言すると、本発明の封印装
置では、外部電源の供給・遮断に関係なく、筐体が一旦
開封されると、その旨が検出素子にて検出されて、電気
二重層コンデンサに記憶され、このときに、外部電源供
給が行われていれば、表示信号出力手段から筐体が開封
されたことを表す表示信号が出力されるのである。
【0011】従って、筐体が開封されて、内部の装置が
改造されたりした上で、当該装置の電気経路に強い静電
気、あるいは強い電気的ノイズを加えられた後、不正が
行われたことが分からないようにして筐体を元に戻され
たとしても、記憶素子である電気二重層コンデンサに筐
体の開封が記憶されるため、静電気、あるいは電気的ノ
イズが加えられている瞬間だけは電位の変化が生じる
が、静電気、あるいは電気的ノイズの印加が終われば、
元の電位に復帰する。すなわち、従来の技術の項で説明
した筐体の封印装置の一実施例にて、記憶素子として用
いられるフリップフロップのように、静電気、あるいは
電気的ノイズによる状態反転といった現象が起こらな
い。
【0012】この結果、請求項1記載の筐体の封印装置
は、不正に加えられる静電気あるいは電気的ノイズによ
る検出結果の改竄を防止できる。また、請求項1記載の
筐体の封印装置において、筐体が開封されたことを電気
二重層コンデンサに記憶させるには、種々考えられる
が、例えば、次のような構成にすればよい。
【0013】すなわち、請求項2に記載したように、前
記検出素子が開封時に、閉する構成とされ、前記筐体が
開封されると、前記内部電源から前記電気二重層コンデ
ンサに前記検出素子を介して充電するようにしたことを
特徴とする構成にすればよい。請求項2記載の筐体の封
印装置では、筐体が開封されると、検出素子が閉するの
で、内部電源から電気二重層コンデンサへ電荷が供給さ
れる。そして、外部電源供給が行われていれば、表示信
号出力手段では、電気二重層コンデンサが充電されてい
ることから、筐体が開封されていることを表す表示信号
を出力する。
【0014】以上説明した請求項2記載の筐体の封印装
置によれば、電気二重層コンデンサに筐体の開封を記憶
させるのに、筐体が開封されると閉する検出素子を、内
部電源とコンデンサとの間に介在させるだけで構成で
き、製作が容易である。なお、請求項1記載の筐体の封
印装置において、筐体が開封されたことを電気二重層コ
ンデンサに記憶させるには、請求項2記載の筐体の封印
装置ではなくてもよい。
【0015】例えば、開封時に検出素子が開する構成と
され、筐体が開封されると内部電源から電気二重層コン
デンサにFETを介して充電する構成であってもよい。
この場合は、筐体が開封されると、検出素子が開するこ
とでFETが導通状態となり、FETを介して内部電源
から電気二重層コンデンサへ電荷が供給される。そし
て、外部電源供給が行われていれば、表示信号出力手段
では、コンデンサが充電されていることから、筐体が開
封されていることを表す表示信号を出力する。
【0016】この例であると、電気二重層コンデンサに
筐体の開封を記憶させる構成を、筐体が開封されると開
する検出素子と、内部電源と電気二重層コンデンサとの
間に介在させたFETとで構成でき、製作が容易であ
る。 また、表示信号出力手段は、コンデンサに筐体の開
封が記憶されている場合には、その旨を表す音声を出力
するようにしてもよい。
【0017】表示信号出力手段が音声を出力するなら、
筐体の不正な開封の有無を音声で確認でき、例えば視認
による不正の有無の確認に比べて、素早く確認ができ
る。
【0018】ところで、記憶素子として電気二重層コン
デンサを用いる場合、不正を行おうとする者が筐体を開
封した際に、例えばワイヤ等を用いてコンデンサを短絡
させて放電させることもあり得る。すると、筐体が開封
されたことを検出できなくなる。
【0019】これに対しては、少なくとも一部が透明な
ケースに封印装置の構成要素を収納するとよい。
【0020】ケースで構成要素を密封することで、ワイ
ヤなどによるコンデンサの短絡を行う不正を防ぐことが
できる。しかも、ケースを無理に開ければケースに傷が
つくなどして、一目に不正が分かるので、不正を行われ
たとしても発見が容易である。さらに、上記の表示信号
出力手段が、例えば発光ダイオードなどの発光素子であ
って表示信号が光である場合でも、少なくとも一部が透
明なケースであるから、外部から発光ダイオードの光表
示の確認ができる。
【0021】しかし、不正を行おうとする者は、封印装
置自体を別途自ら作り、製造時に取り付けられる封印装
置と取り替えることもあり得る。これに対しては、ケー
スに出荷される毎に異なる文字、図形を記載することで
対処できる。
【0022】そうすれば、当該封印装置を備えたパチン
コ遊技機をパチンコホールに据え付ける際に、工場から
電話、FAXで連絡を受けて、ケースに記載された文
字、図形が正しいか否か、確認することで封印装置の真
贋を見極めるようにすればよく、容易に不正を見極める
ことができる。また、ケースに出荷される毎に異なる文
字や図形を記載することで、例えば、パチンコ遊技機を
パチンコホールへ輸送する最中といった限られた時間内
に、不正を行おうとする者が、出荷時と同一のケースを
用意することが難しいことから、筐体に不正を行うこと
を防止するのに特に有効である。
【0023】
【実施例】以下に本発明をより具体化した実施例の封印
装置を説明する。図1は、第1実施例の封印装置1が取
り付けられた電子装置20、及び電子装置20を収容す
る筐体24及び26の斜視図である。なお、内部の電子
装置20が見えるように、筐体26の一部を欠いた所を
示す。
【0024】第1実施例の封印装置1は、図示しないパ
チンコ遊技機に組み込まれてパチンコ遊技機の動作を制
御する電子装置20に取り付けられ、電子装置20と共
に、筐体24に収納され、筐体26が筐体24に取り付
けられて密封されている。ここで、封印装置1を説明す
る前に電子装置20について説明する。
【0025】電子装置20は、電子回路基板22にRO
Mや他の制御用の機能部品(電子部品)を組み付けると
共に、その端部に、電源供給用の電源端子22a、及
び、パチンコ遊技機本体あるいはパチンコ店のホールコ
ンピュータ等と接続するための外部接続端子22bを固
定することにより構成されている。
【0026】そして、電子回路基板22は、まず扁平な
筐体24側に固定され、その上から、電子回路基板22
に固定された電源端子22a及び外部接続端子22bを
除く機能部品を全て覆うような箱状に形成され、筐体2
4の蓋となる筐体26を被せられる。そして、筐体26
と筐体24とは互いに接合され、密封される。
【0027】また、筐体26は、電子回路基板22に組
み付けられたROM等の機能部品を外部から確認できる
ように、透明な樹脂にて形成されている。そして、第1
実施例の封印装置1は、後述の回路素子のほとんどが樹
脂モールドされた本体1aと、筐体24から筐体26が
開けられたとき、開封を検出する検出部SE1とから構
成されている。
【0028】さらに、封印装置1の構成要素について、
図2の斜視図を参照しながら説明する。検出部SE1
は、電子回路基板22に固定され、二本のピン33、3
4が立設された矩形の台座部31と、2カ所に貫通孔3
5aが形成された長方形の端子係止部35と、両端に端
子37及び39を有し、筐体24に筐体26が閉じれら
れた際における筐体26から端子係止部35までの距離
の2倍強の長さに形成された導線41と、導線41を通
す貫通孔43bが形成された切り起こし部43aを有
し、円盤状に形成された磁性体の導線固定部43と、両
面が接着面となっており、一面にて導線固定部43を接
着し、他面にて筐体26を接着するための接着部材45
とを備えている。なお、端子係止部35の貫通孔35a
は、ピン33、34及び端子37、39を夫々係止可能
な大きさに形成されている。また、二本のピン33、3
4は、本体1aの端子T2、T5に鎖線Aに示すような
関係で電子回路基板22の導電パターンにて接続され
る。
【0029】この検出部SE1は、筐体24が筐体26
によって密封されている際には、筐体26に接着部材4
5を介して導線固定部43が固定されており、導線41
が導線固定部43の貫通孔43bを通って、両端の端子
37及び39を下にして、二つ折りの状態にある。そし
て、導線41の両端の端子37及び39は、端子係止部
35を介して、ピン33、34に接触した状態にあり、
ピン33、34が本体1aの端子T2、T5に接続され
ている。つまり、ピン33、34は、閉接点となってい
る。
【0030】検出部SE1は、このような状態から、筐
体24から筐体26が開けられると、導線固定部43の
貫通孔43bを通した導線41が引っ張られる。導線4
1の長さは筐体24に筐体26が閉じられた際の距離の
2倍強の長さに形成されており、すぐに長さに不足が発
生し、断線してしまうか、あるいは、導線41の端子3
7及び39がピン33及び34から離脱し、導通状態か
ら、遮断状態(開する状態)に切り替わるようになって
いる。
【0031】なお、導線41の材質としては、例えば、
細い絶縁皮膜付きの銅線、具体的には0.1mm程のエ
ナメル線などの外力で切れるような材質としたり、適当
な強度の絶縁皮膜付きの銅線、具体的には0.3mmの
ビニール電線などの端子37及び39がピン33及び3
4から離脱することを主に考えた材質としてもよい。ま
た、導線41の長さは、筐体24に筐体26が閉じられ
た際の距離の2倍強の長さに形成されているが、これ
は、筐体24に筐体26が密封されている際には、導線
41が断線、あるいは、端子37及び39がピン33及
び34から離脱しない長さであって、且つ、筐体24か
ら筐体26が開けられた際には、導線41が断線、ある
いは、端子37及び39がピン33及び34から必ず離
脱する長さとして、最適な長さを意味する。また、導線
41の長さに関して2倍強の「強」の意味するところ
は、筐体24に筐体26が密封されている際に、上記の
ように端子37及び39がピン33及び34から離脱し
ないために設けられた長さのあそびのことである。
【0032】次に、本体1aの外部には、電子回路基板
22に形成された導電パターンを介して、電源端子22
aから作られる直流電源へ接続するための端子T1、T
2と、外部接続端子22bへ接続するための端子T3、
T4と、検出部SE1のピン34へ接続するための端子
T5と、外部電源投入時に筐体24から筐体26が開け
られたか否かを表示・出力するための発光ダイオードL
ED1及びスピーカ7とが備えられている。なお、端子
T2は、検出部SE1のピン33へ接続するための端子
も兼ねている。また、端子T1、T2は、外部電源供給
用の端子であり、一方の端子T1には、外部電源(直流
電圧)Vccが印加され、他方の端子T2は、グランド
ライン(GND)に接地される。また、端子T3、T4
は、外部出力用の端子であり、ホールコンピュータなど
へ接続される。
【0033】また、本体1aの回路構成について、図3
を参照しながら説明する。本体1aは、主として、記憶
回路2と、電源IC3と、発振器4と、分周器5と、表
示・出力回路6とから構成される。電源IC3は、端子
T1を経て入力される外部電圧を安定した一定電圧に整
えるものである。
【0034】記憶回路2は、上述の検出部SE1にて筐
体24から筐体26が開けられたことを検出したとき
に、その旨を記憶するためのものである。この記憶回路
2には、電源IC3から逆流防止用のダイオードD1を
介して、外部電源投入時に充電される内部電源として、
電気二重層コンデンサからなる大容量のコンデンサC1
が接続され、コンデンサC1のプラス極には、電解効果
トランジスタ(FET)8のソースと抵抗R5とが接続
される。さらに、抵抗R5の他端は、FET8のゲート
と端子T5と、を介して検出部SE1のピン34とに接
続される。検出部SE1は、ピン34から導線41及び
ピン33を介して、端子T2(グランドライン)へ接地
される。また、FET8のドレインは、逆流防止用のダ
イオードD2を介して、記憶素子に相当する容量の大き
い電気二重層のコンデンサC2及び抵抗R1に接続さ
れ、コンデンサC2及び抵抗R1の各々の他端はグラン
ドラインに接続される。なお、FET8は、nチャネル
のデプリーション形(ノーマリオン形)である。また、
抵抗R5は、充電されたコンデンサC1の電荷が長時間
維持できるように大きな抵抗値を備えた抵抗とされてい
る。
【0035】そして、この記憶回路2において、外部電
源投入時に生成される電源IC3からの一定電圧を受け
て、コンデンサC1に電荷が蓄えられた際には、コンデ
ンサC1の電荷の流れは、抵抗R5、検出部SE1、グ
ランドラインという流れを形成し、FET8のゲート・
ソース間は、抵抗R5の電圧降下による逆バイアスが加
わり、ソース・ドレイン間を遮断している。このような
状態で、上記のように筐体24から筐体26が開けられ
ると、検出部SE1は、導線41が断線、あるいは端子
37、39のピン33及び34からの離脱によって、導
通状態から遮断状態に切り替わる。すると、検出部SE
1が遮断状態になったことで抵抗R5の電圧降下がなく
なる。つまり、抵抗R5の両端の電位差がなくなるの
で、FET8は、逆バイアス状態から、バイアスなしの
状態へ切り替わり、ソース・ドレイン間は、遮断状態か
ら、導通状態に切り替わる。すると、コンデンサC1の
電荷により、ダイオードD2を通って、コンデンサC2
が充電される。
【0036】コンデンサC2に充電された電荷は、後述
のFET6aのゲートと、抵抗R1と、を通して放電さ
れる。そして、この放電が完了するまでの時間(記憶時
間)は、FET6aのゲートと抵抗R1によって決ま
る。このFET6aのゲートに流れる電流は1nA程で
きわめて少なく放電は無視できる程度であるから、実際
には抵抗R1の抵抗値により放電時間が左右される。例
えば、抵抗R1を20MΩとし、コンデンサC2の容量
を0.022Fとした時には、0.022×2×107
≒122時間≒5日の時間の間だけ電荷を蓄えることが
できる。勿論、抵抗R1を除いて、より小さい容量のコ
ンデンサで長時間の記憶を行うこともできるが、FET
6aのゲートに流れる電流により記憶時間が決まるよう
になり、温度変化などで記憶時間がばらつくという問題
が生じるので好ましくない。
【0037】次に、発振器4は、外部電源投入時に生成
される電源IC3からの一定電源を受けて動作するよう
になっており、所定周波数にて発信する。また、分周器
5は、この発振器4からの信号を分周して、3種類の分
周信号S1、S2、S3を出力する。即ち、分周器5
は、発振器4と共に、外部電源投入後の時間を計時する
タイマ回路を構成している。この分周器5は、電源が投
入されて動作を開始すると、分周値に対応した一定時間
経過後に分周信号を立ち上げ、次に分周値に対応した一
定時間が経過すると分周信号を立ち下げる、というよう
にして、外部電源投入後は、デューティ比50%の分周
信号S1、S2、S3を生成する周知のものである。な
お、本実施例では、分周信号S1を8Hz、S2を1H
z、S3を1024Hzとしている。
【0038】表示・出力回路6は、外部電源投入時に、
記憶回路2内のコンデンサC2に電荷が蓄えられている
か否か(換言すれば筐体24から筐体26が開けられて
いるか否か)に応じて、表示信号を生成して、筐体内表
示素子である発光ダイオードLED1を点滅させると共
に、表示信号を端子T3及びT4を介して外部へ出力
し、さらに、開封を報知する出力信号を生成してスピー
カ7から発信させる。この表示・出力回路6は、ゲート
がコンデンサC2のプラス極に接続され、ドレインが抵
抗R2を介して電源IC3に接続され、ソースがグラン
ドラインに接続されたFET6aと、FET6aのドレ
イン及び分周器5の分周信号S2の出力端子に接続され
たNAND回路6bと、FET6aのドレイン及び分周
器5の分周信号S3の出力端子に接続されたAND回路
6dと、NAND回路6bの出力端子及び分周器5の分
周信号S1の出力端子に接続されたAND回路6cと、
一端がAND回路6dの出力端子に接続され、他端がグ
ランドラインに接地されたスピーカ7と、一端がAND
回路6cの出力端子に、抵抗R3を介して接続され、他
端がグランドラインに接地された発光ダイオードLED
1と、一端がAND回路6cの出力端子に、抵抗R4を
介して接続され、他端がグランドラインに接地されたフ
ォトリレーPRとが設けられている。そして、フォトリ
レーPRの出力は端子T3、T4へと結ばれている。な
お、FET6aは、Pチャネルのデプリーション形(ノ
ーマリオン形)である。
【0039】この表示・出力回路6では、外部電源が投
入され、発振器4及び分周器5が動作し、分周器5から
は分周信号S1、S2、S3が出力されている状態にお
いて、記憶素子であるコンデンサC2に電荷が蓄えられ
ていない際、つまり、筐体24から筐体26が開けられ
ていない際には、FET6aのゲート・ソース間は電位
差がない、つまり、バイアスされておらず、FET6a
のドレイン・ソース間は、導通状態である。従って、電
源IC3から流れる電流は、FET6aのドレイン・ソ
ース間を通して、グランドラインに流れるので、NAN
D回路6bの一端には、Lレベル信号が入力される。そ
して、NAND回路6bの他端には、分周信号S2が入
力され、出力端子からはHレベル信号が出力される。さ
らに、AND回路6cには、一端からNAND回路6b
のHレベル信号が入力され、他端から分周信号S1が入
力されるので、分周信号S1が出力端子から、発光ダイ
オードLED1及びフォトリレーPRへと出力される。
結果として、発光ダイオードLED1から分周信号S1
(上記のように例えば、8Hz)に基づいた発光が行わ
れ、端子T3、T4から分周信号S1が出力される。
【0040】一方、コンデンサC2に電荷が蓄えられて
いる際、つまり、筐体24及び26が開封された際に
は、コンデンサC2の電荷によって、FET6aのゲー
ト・ソース間に逆バイアスが掛かり、FET6aのドレ
イン・ソース間は、遮断状態となる。従って、NAND
回路6b及びAND回路6dの各々の入力はHレベルと
なる。また、上記のように分周信号S1、S2、S3
が、AND回路6c、NAND回路6b、AND回路6
dの他端にそれぞれ入力される。そして、NAND回路
6bの出力端子からは、分周信号S2を反転した信号が
出力され、AND回路6cでは、分周信号S2がLレベ
ル信号である場合には、分周信号S1が出力端子に出力
され、分周信号S2がHレベル信号である場合には、L
レベル信号が出力端子に出力される。つまり、AND回
路6cからは、分周信号S1及びS2を合成した表示信
号が出力される。例えば、本実施例では、上述のように
分周信号S1及びS2が設定されているので、0.5秒
間の8Hz信号と、0.5秒のLレベル信号とが交互に
出力される。そして、発光ダイオードLED1から分周
信号S1及びS2を合成した表示信号に基づいた発光が
行われ、端子T3、T4からも同様に合成した表示信号
が出力される。また、AND回路6dでは、他端に分周
信号S3が入力されるので、結果としてスピーカ7から
分周信号S3に基づいた音が出力される。
【0041】次に、第1実施例の封印装置1の検出部S
E1の筐体24及び26への取付方法について説明す
る。まず、筐体24から筐体26が開けられた状態にお
いて、導線41の端子37、もしくは端子39のどちら
かを、導線固定部43の貫通孔43bに通し、導線41
が貫通孔43bを境に二つ折りになるようにする。次に
端子37、39を端子係合部35と一体にピン33及び
34に接触するように固定する。そして、導線固定部4
3の上面に接着部材45が接着された状態で、筐体24
に筐体26をはめる。次に、筐体26の上から、導線固
定部43に対して、電磁石を近づけ、その磁力で導線固
定部43を筐体26へ誘導する。導線固定部43に取り
付けられた接着部材45が筐体26に接着する。さら
に、電磁石の磁力を強めて、接着部材45を筐体26に
固着して、完全に導線固定部43が筐体26に固定され
るようにする。
【0042】次に、上記のように準備された封印装置1
の動作について説明する。なお、すでに外部電源が入力
されて、コンデンサC1には電荷が蓄えられているもの
とする。まず、筐体24に筐体26が密封されている状
態においては、検出部SE1のピン33及びピン34が
導線41にて接続されているため、FET8のゲート・
ソース間には逆バイアスが掛かっており、ソース・ドレ
イン間は遮断状態であって、コンデンサC2は充電され
ない。
【0043】そして、この状態において外部電源が投入
されると、発振器4が作動し、分周器5から分周信号S
1〜S3が順次出力される。そして、コンデンサC2は
充電されていないことから、FET6aのゲート・ソー
ス間にはバイアスが掛かっておらず、ドレイン・ソース
間は導通状態になっているので、NAND回路6bの出
力端子からは、分周信号S2とは関係なく、常にHレベ
ル信号が出力される。この結果、AND回路6cの出力
端子からは、分周信号S1に対応した一定周期(8H
z)で交互に反転する信号が出力される。
【0044】従って、筐体内表示素子としての発光ダイ
オードLED1は、常時一定周期で点滅することにな
り、この点滅状態から筐体24から筐体26が開けられ
ていないことを確認できる。また、端子T3、T4にホ
ールコンピュータなどの管理装置が接続されていれば、
ホールコンピュータ側でも、一定周期の表示信号から、
筐体24から筐体26が開けられていないことを検出で
きる。
【0045】一方、筐体24から筐体26が開けられた
状態、つまり、検出部SE1のピン33及び34から導
線41が離脱、あるいは、導線41が断線した状態(つ
まり、ピン33及び34が開する状態)では、FET8
のゲート・ソース間のバイアスがなくなり、ソース・ド
レイン間が導通状態となり、コンデンサC1の電荷によ
って、コンデンサC2が充電される。
【0046】そして、この状態において外部電源が投入
されると、コンデンサC2が充電されていることから、
FET6aのドレイン・ソース間は遮断状態になってい
るので、NAND回路6bの出力端子からは、分周信号
S2を反転した信号が出力される。そして、AND回路
6cの出力端子からは、分周信号S2がLレベルである
とき、分周信号S1に対応して一定周期で反転した表示
信号が出力され、分周信号S2がHレベルであるとき、
Lレベル信号が出力される。つまり、AND回路6cか
らは、分周信号S1と分周信号S2とを合成した表示信
号を出力する。また、AND回路6dの出力端子から
は、分周信号S3を出力する。
【0047】従って、発光ダイオードLED1は、分周
信号S1に対応した周期(8Hz)で、分周信号S2に
対応した一定周期(1Hz)の点滅状態と、点滅しない
非点滅状態とが交互に繰り返されることになり、この表
示状態により筐体24から筐体26が開けられたことを
確認できる。また、スピーカ7から分周信号S3に基づ
いた開封を報知する音が発せられる。さらに、端子T
3、T4にホールコンピュータが接続されておれば、ホ
ールコンピュータ側でも、表示信号の反転パターンか
ら、筐体24から筐体26が開けられたことを検出する
ことができる。
【0048】また、外部電源投入中に筐体24から筐体
26が開けられた場合でも、上記と同様に、コンデンサ
C2が充電され、表示・出力回路6にて開封状態を表す
表示信号が生成されるが、この場合には、既に発振器4
及び分周器5が動作しているため、端子T3、T4を介
して、ホールコンピュータ等に、筐体24から筐体26
が開けられたことを出力する。
【0049】以上に説明した筐体の封印装置1によれ
ば、上記の発明が解決しようとする課題にて説明したよ
うに、筐体24から筐体26が開封されて、不正なRO
Mの交換などが行われたりした上で、封印装置1の電気
経路、例えば、本体1aから露出した端子T1〜T5に
強い静電気、あるいは強い電気的ノイズが加えられた
後、不正が行われたことが分からないようにして筐体2
6を元に戻されたとしても、記憶回路2の記憶素子であ
るコンデンサC2に筐体24及び26の開封が記憶され
るため、静電気、あるいは電気的ノイズが加えられてい
る瞬間だけは電位の変化が生じるが、静電気、あるいは
電気的ノイズの印加が終われば、元の電位に復帰する。
すなわち、従来の技術の項で説明した筐体の封印装置の
一実施例にて、記憶素子として用いられるフリップフロ
ップのように、静電気、あるいは電気的ノイズによる状
態反転といった現象が起こらない。
【0050】この結果、封印装置1は、不正に加えられ
る静電気あるいは電気的ノイズによる検出結果の改竄を
防止できる。また、封印装置1は、記憶素子に、従来の
フリップフロップに替えて、コンデンサC2としたこと
で、コストの削減ができる。
【0051】また、筐体24の開封がコンデンサC2に
記憶されていると、表示・出力回路6のスピーカ7が音
を出力する。この結果、パチンコ遊技機の検査時に、パ
チンコ遊技機を開閉せずとも、筐体24の不正な開封の
有無を音で確認でき、例えば、視認による不正の有無の
確認に比べて、素早く確認ができる。
【0052】次に、第2実施例の封印装置11を説明す
る。なお、第1実施例の封印装置1と同一の部分につい
ては同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。第2実
施例の封印装置11は、第1実施例の封印装置1と同様
に電子装置20と共に、電子回路基板22に組み付けら
れ、筐体24及び26にて密封される。
【0053】そして、封印装置11が第1実施例の封印
装置1との異なる構成は、図4の回路図に示すように、
筐体24から筐体26が開けられたとき、開封を検出す
る検出部SE2と、本体11a内部に設けられ、筐体2
4から筐体26が開けられたことを検出したときに、そ
の旨を記憶する記憶回路12と、本体11a内部に設け
られ、表示信号を生成する表示・出力回路16とであ
る。また、本体11aには、外部電源Vccが入力され
る電源入力用の端子T1と、グランドライン(GND)
に接地されたグランド用の端子T2と、外部出力用の端
子T3、T4と、検出部SE2を取り付ける検出部接続
用の端子T5、T6とを備えている。
【0054】検出部SE2は、図5に示すように、電子
回路基板22に固定されて端子T5に接続されたL字型
の固定接点51と、電子回路基板22に固定されて端子
T6に接続され、図面上方へ引っ張られると点線Fに示
すように撓るL字型の可動接点53と、貫通孔57bが
形成された切り起こし部57aを有し、円盤状に形成さ
れた磁性体の紐固定部57と、一端を可動接点53の貫
通孔53aに通し、該一端に固定部材61を結わえるこ
とで、該一端を可動接点53に固定し、他端を紐固定部
57の貫通孔57bに固定した紐55と、一面にて紐固
定部57を接着し、他面にて筐体26を接着するための
接着部材59とを備えている。なお、可動接点53は、
固定接点51に触れないような角度に屈曲され、通常、
開接点となっている。
【0055】この検出部SE2では、筐体24に筐体2
6が密封されている場合には、可動接点53が固定接点
51に触れない状態、つまり、遮断状態にある。そし
て、筐体24から筐体26が開けられた場合には、筐体
26に紐固定部57、紐55、可動接点53が引っ張ら
れる。すると、可動接点53が点線Fに示す位置まで可
動して、固定接点51と接触した状態、つまり、導通状
態(閉する状態)になる。
【0056】また、このような遮断、導通状態を作り出
すために、紐55の長さは、筐体24に筐体26が閉じ
られている時には、可動接点53が固定接点51に触れ
させない長さであり、且つ、筐体24から筐体26が開
けられた時には、可動接点53を引っ張り、可動接点5
3が固定接点51に接することのできる長さに調整する
必要がある。また、紐55は、細くて柔らかく、且つ、
切断されるにくい材質、例えば、極細のステンレス線を
縒った縒り線などが好ましい。
【0057】次に、検出部SE2の筐体24及び26へ
の取付方法について説明する。まず、筐体24から筐体
26が開けられた状態では、すでに紐55の一端が、一
面に接着部材59が接着された紐固定部57に固定さ
れ、他端が固定部材61にて可動接点53に固定される
ようにしておく。次に、筐体24に筐体26をはめる。
そして、筐体26の上から、紐固定部57に対して電磁
石を近づけ、その磁力で紐固定部57を筐体26へ誘導
する。紐固定部57に取り付けられた接着部材59が、
筐体26へ接着する。さらに、電磁石の磁力を強めて、
接着部材59を筐体26に固着して、完全に紐固定部5
7が筐体26に固定されるようにする。
【0058】また、記憶回路12は、電源IC3から逆
流防止用のダイオードD1を介して、外部電源投入時に
充電される内部電源としてのコンデンサC1が接続さ
れ、コンデンサC1のプラス極には、端子T6を介し
て、検出部SE2の可動接点53に接続される。そし
て、検出部SE2の固定接点51から、端子T5、ダイ
オードD2を介して、容量の大きい電気二重層のコンデ
ンサC2及び抵抗R1へ接続され、コンデンサC2及び
抵抗R1の各々の他端はグランドラインに接続される。
【0059】また、表示・出力回路16は、第1実施例
の表示・出力回路6からAND回路6d及びスピーカ7
を取り除いたものである。次に、以上に構成された封印
装置11の動作について説明する。なお、すでに外部電
源が入力されて、コンデンサC1には電荷が蓄えられて
いるものとする。
【0060】まず、筐体24に筐体26が密封されてい
る状態においては、検出部SE2の可動接点53は、固
定接点51に触れない状態にあるため、検出部SE2は
遮断状態であり、コンデンサC2は充電されない。そし
て、この状態において外部電源が入力されると、第1実
施例の封印装置1と同様に発光ダイオードLED1は、
常時一定周期で点滅することになり、この点滅状態から
筐体24から筐体26が開けられていないことを確認で
きる。さらに、端子T3、T4からホールコンピュータ
側でも、一定周期の表示信号から、筐体24から筐体2
6が開けられていないことを検出できる。
【0061】一方、筐体24から筐体26が開けられて
いる状態、つまり、検出部SE2の可動接点53が筐体
26の開封と同時に引っ張られ、固定接点51と接触し
た状態(つまり、可動接点53と固定接点51とが閉す
る状態)では、検出部SE2が導通状態となって、コン
デンサC1の電荷によって、コンデンサC2が充電され
る。
【0062】そして、この状態において外部電源が投入
されると、コンデンサC2が充電されていることから、
第1実施例の封印装置1と同様に、発光ダイオードLE
D1は、分周信号S1に対応した周期(8Hz)で、分
周信号S2に対応した一定周期(1Hz)の点滅状態
と、点滅しない非点滅状態とが交互に繰り返されること
になり、この表示状態により筐体24から筐体26が開
けられていることを確認できる。さらに、端子T3、T
4からホールコンピュータ側でも、表示信号の反転パタ
ーンから、筐体24から筐体26が開けられたことを検
出できる。また、外部電源投入中に筐体24から筐体2
6が開けられた場合でも、上記と同様に、コンデンサC
2が充電されて、表示・出力回路16にて開封状態を表
す表示信号が生成されるが、この場合には、既に発振器
4及び分周器5が動作しているため、端子T3、T4を
介して、ホールコンピュータ等に、筐体24から筐体2
6が開けられたことを出力する。
【0063】以上に説明した筐体の封印装置11によれ
ば、第1実施例の封印装置1と同様に筐体24から筐体
26が開封されて、不正なROMの交換などが行われた
上で、封印装置11の電気経路に強い静電気、あるいは
強い電気的ノイズが加えられた後、不正されたことが分
からないようにして筐体26が元に戻されたとしても、
記憶回路12の記憶素子であるコンデンサC2に筐体2
4及び26の開封が記憶されるため、静電気、あるいは
電気的ノイズが加えられている瞬間だけは電位の変化が
生じるが、静電気、あるいは電気的ノイズの印加が終わ
れば、元の電位に復帰する。すなわち、従来の技術の項
で説明した筐体の封印装置の一実施例にて、記憶素子と
して用いられるフリップフロップのように、静電気、あ
るいは電気ノイズによる状態反転といった現象が起こら
ない。
【0064】この結果、封印装置11は、不正に加えら
れる静電気あるいは電気的ノイズによる検出結果の改竄
を防止できる。また、封印装置11は、第1実施例の封
印装置1のようにFET8を用いる必要性がないことか
ら、回路構成を簡単にでき、さらにコスト削減が可能で
ある。
【0065】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は、上記実施例に限定されるものではなく、さらに種
々なる態様において実施してもよいことは勿論である。
ところで、上記の第1実施例の封印装置1及び第2実施
例の封印装置11では、記憶素子としてコンデンサC2
を用いているが、不正を行おうとする者が、例えば、筐
体24及び26を開封した際に、ワイヤ等を用いて、コ
ンデンサC2を短絡させて放電させることもあり得る。
この場合には、筐体24及び26が開封されたことを検
出できなくなる。
【0066】そこで、図6に示すように、封印装置1も
しくは11の各構成要素を取り付けた基板1bを、シリ
コンゴムなどのカバー121で覆い、一面を欠いた立方
体に形成され、発光ダイオードLED1の光が透過でき
る全体が透明なケース123に、接着することで固定
し、さらに、端子T1〜T5(封印装置11に限っては
T1〜T6)を電子回路基板22に半田付けすればよ
い。なお、基板1bは、ケース123の溝123aには
め込み、接着することで固定される。また、ケース12
3は、発光ダイオードLED1の光が透過できればよい
ので、一部を透明とした筐体であってもよい。
【0067】封印装置1あるいは11の構成要素を、ケ
ース123にて密封してしまえば、上記のワイヤなどに
よるコンデンサC2の短絡を行う不正を防ぐことができ
る。しかも、ケース123を無理に開ければケース12
3に傷が付くなどして、一目に不正が分かるので、不正
を行われたとしても発見が容易である。
【0068】しかし、不正を行おうとする者は、封印装
置自体を別途自ら作り、製造時に取り付けられた第1実
施例の封印装置1あるいは第2実施例の封印装置11と
取り替えることもあり得る。そこで、ケース123及び
基板1bには、パチンコ遊技機の工場より出荷される毎
に、異なる文字や図形、例えば、文字J及び図形Kの印
刷もしくはエッチングを施す。そして、パチンコホール
では、据え付ける際に、工場から電話、FAXで連絡を
受けて、正しい文字や図形であるかを確認することで、
封印装置1あるいは11の真贋を見極めるようにすれば
よい。
【0069】また、図形の一部を蛍光塗料として、ブラ
ックライト、または特殊な波長の光を当てたときのみ、
図形が確認できるようにし、封印装置1あるいは11の
真贋が見極められるようにしてもよい。このように、ケ
ース123及び基板1bに文字や図形を印刷するなどし
て記載することで、パチンコ遊技機をパチンコホールへ
輸送する最中といった限られた時間内に筐体24に不正
を行うことを防止するのに有効である。
【0070】また、製造時に取り付けられた封印装置1
及び11自体を交換されてしまう不正行為に対しては、
さらに封印装置に次のような偽造検出部を付加するのも
効果的である。その偽造検出部は、予め製造時に記憶さ
れた所定の信号と、パチンコホールにて入力される確認
信号とを比較して、信号が一致していれば、封印装置が
取り替えられていないものとし、製造時の封印装置であ
ることを表示し、信号が一致せず、正しくない確認信号
が3度入力されると、封印装置が取り替えられたものと
して、それ以後入力を拒否し、封印装置が取り替えられ
たことを表示する構成とすればよい。
【0071】偽造検出部は、具体的には、例えば、本体
1aに、所定の信号を記憶するROMを設け、電子回路
基板22に、受光素子としてのホトトランジスタと、発
光素子としての発光ダイオードと、ホトトランジスタ及
び発光ダイオードが接続され、さらに、上記ROMも接
続された、少なくともRAM及びCPUを備える処理装
置とを設けることで構成される。
【0072】そして、工場にてパチンコ遊技機の出荷す
る毎に、ホトトランジスタを介して、予め定められた光
パルス、例えば、8ビットの光パルスを与え、ROMに
記憶させる。そして、パチンコ遊技機がパチンコホール
に設置される際に、電話及びFAXにて、知らされた8
ビット光パルスをホトトランジスタに入力するとホトト
ランジスタからは受光信号が生成され、処理装置にてR
OMに記憶された所定の信号と比較が行われる。そし
て、二つの信号が一致しているので、封印装置が取り替
えられていないとして、発光ダイオードが発光させられ
る。従って、封印装置が取り替えられていないことを検
出できる。
【0073】一方、パチンコ遊技機の輸送中に、筐体が
開封されて封印装置が取り替えられた後、パチンコ遊技
機がパチンコホールに設置される際に、電話及びFAX
にて、知らされた8ビット光パルスをホトトランジスタ
に入力すると、上記同様に処理装置にてROMに記憶さ
れた所定の信号と比較が行われ、この場合には、ROM
が不正に替えられたもので所定の信号が製造時とは異な
るか、もしくは存在しないので、二つの信号が一致しな
い。さらに2度光パルスが入力されても信号が一致しな
い場合には、封印装置が取り替えられているとして、次
の入力を拒否し、発光ダイオードを点滅させる。従っ
て、封印装置が取り替えられていることを検出できる。
【0074】この偽造検出部によれば、パチンコ遊技機
を出荷する毎に、所定の信号を変えてROMに記憶させ
ることから、不正を行おうとしている者が、製造時の封
印装置と同一の封印装置を作ろうと考えても、不可能で
ある。この結果、筐体の封印装置が、偽造された封印装
置に取り替えられた場合に、パチンコホールにて容易に
判別することが可能となる。
【0075】なお、上記実施例及び変形例と請求項との
対応をまとめると、電子装置20が所定の装置に、検出
部SE1、SE2が検出素子に、コンデンサC2が記憶
素子である電気二重層コンデンサに、コンデンサC1が
内部電源に、表示・出力回路6及び16が表示信号出力
手段に、それぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の筐体の封印装置1を備えた電子
回路基板22を密封する筐体24及び26を示す斜視図
である。
【図2】 第1実施例の筐体の封印装置1を示す斜視図
である。
【図3】 第1実施例の筐体の封印装置1の電気的構成
を示す回路図である。
【図4】 第2実施例の筐体の封印装置11の電気的構
成を示す回路図である。
【図5】 第2実施例の筐体の封印装置11の検出部S
E2を示す正面図である。
【図6】 変形例の筐体の封印装置1または11の構成
要素を覆うケース123を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、11…封印装置、6、16…表示・出力回路、FE
T8…電解効果トランジスタ、24…筐体、123…ケ
ース、C1…コンデンサ、C2…コンデンサ、SE1、
SE2…検出部、R5…抵抗、D2…ダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−34365(JP,A) 特開 昭63−1916(JP,A) 特開 昭56−47766(JP,A) 特開 昭48−19252(JP,A) 特開 平9−318403(JP,A) 特開 昭58−41584(JP,A) 実開 昭55−140267(JP,U) 実用新案登録3020870(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 5/00 - 5/06 A63F 7/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の装置を収納して密封した筐体が開
    封されるとその旨を検出して検出信号を発生する検出素
    子と、 該検出素子からの検出信号を受けて前記筐体が開封され
    たことを記憶する記憶素子と、 外部電源にて充電され、外部電源遮断後も前記検出素子
    及び記憶素子に電源供給を行いこれら各素子の動作を継
    続させる内部電源と、 外部電源を受けて動作し、前記記憶素子に前記筐体の開
    封が記憶されている場合に、その旨を表す表示信号を出
    力する表示信号出力手段とを備え、 前記筐体内に収納された筐体の封印装置において、前記
    記憶素子を電気二重層コンデンサとしたことを特徴とす
    る筐体の封印装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の筐体の封印装置におい
    て、 前記検出素子が開封時に、閉する構成とされ、前記筐体
    が開封されると、前記内部電源から前記電気二重層コン
    デンサに前記検出素子を介して充電するようにしたこと
    を特徴とする筐体の封印装置。
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