JP3283336B2 - 塗装取りボルト - Google Patents

塗装取りボルト

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JP3283336B2
JP3283336B2 JP12356593A JP12356593A JP3283336B2 JP 3283336 B2 JP3283336 B2 JP 3283336B2 JP 12356593 A JP12356593 A JP 12356593A JP 12356593 A JP12356593 A JP 12356593A JP 3283336 B2 JP3283336 B2 JP 3283336B2
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bolt
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武大 奥脇
秀偉 桜木
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Topura Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
Topura Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボルト、特に、内面に
塗料が付着したナットに螺合する塗装取りボルトに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車部品を車体に固定す
る手段としては、ボルト固定が一般的である。この方法
は、図3に示すように、締め付け材4の締め付け箇所に
貫通穴5を開け、裏面側にナット2を溶接し、貫通穴が
開けられた被締め付け材3を重ねて、ボルト1により締
結する方法である。ナット2をあらかじめ溶接しておく
ことにより、締結作業において、ナット2の回り止めを
しておく必要がないから、作業性を高めることができる
方法である。この方法においては、通常工程としては、
ボディ等に溶接によりナット2を取り付け、電着塗装を
施した後に各部位をボルトにより締結するものである。
したがって、塗装を施した時点でナット2の内部に塗膜
がたまる。現在、この電着塗装については、カチオン系
の塗料が多く用いられているが、この塗膜が非常に硬い
ため、ボルトで締結する際、ナット内にカチオン塗膜等
の塗装膜が付着したままで、ボルトをねじ込むことは困
難である。無理にねじ込むと、ボルトやナットのねじ山
が破損したり、ボルト自体の破損を招くこともある。
【0003】これを解決するために、塗装前にナット面
をマスキングしておき、ナットのねじ山部に塗料が侵入
しないようにする方法や、塗装後にナットのねじ山を再
度タップ立てする方法があるが、いずれも、工数がかか
り、組立能率の低下やコスト高を招き、にわかには採用
できないという問題を有している。
【0004】現在、ボルトの先端部分でナットの内部に
溜まった塗膜を剥離しながらねじ込み締結を行なう目的
で考案されたボルトも知られている。図4は、そのよう
な構造のボルトの先端部近傍の側面図である。図4
(A),図4(B)は、それぞれ別個の構造のものを示
している。図中、1はボルト、1aはねじ山部、1bは
案内部、6は溝部である。図4(A)のボルト1は、ね
じ山部1aの先に案内部1bが形成されており、案内部
1bは先細りの形状に構成されている。溝部6は断面が
三角形に形成されている。また、図4(B)のボルト1
は、溝部6が幅広に削られた形状に設けられたものであ
る。
【0005】これらのボルトによる締結作業において
は、塗膜で埋まったナットにボルトを締結しようとした
場合、ナットの面取り等の関係で、ボルトが倒れやすい
状態にあり、正規のめねじとおねじの嵌め合いの前に、
所定の推力とトルクが加えられると、より倒れは増長さ
れる傾向となる。倒れが生じたまま、ボルトを回転させ
ると、ねじの正規の締結が行なわれず、ねじの噛み込み
という不具合を招いている。また、単に、ねじに塗装を
取る機能を持たせた場合には、ねじ込み時に発生するト
ルクは、そのまま作業者への負担となり、作業者の疲労
を招き、締め付け効率の低下につながるから、ねじ込み
トルクを低く抑えることが課題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、ボルトの倒れを
防止して、正規のねじの嵌め合いとなるようにして、ボ
ルトが塗装を取る以前、または、塗装を取っている段階
でのねじの噛み込みをなくし、ねじ込み時でのトルクを
低くし、作業者への負担を軽減することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、塗装取りボルトにおいて、ねじ山
部の先端部にナット内径とほぼ等しい外径の案内部が形
成され、かつ、前記ねじ山部の一部から前記案内部にか
けて、軸方向に沿って断面が台形で谷径より深い少なく
とも1本の溝部が形成されていることを特徴とするもの
である。
【0008】また、請求項2に記載の発明においては、
塗装取りボルトにおいて、ねじ山部の先端部に谷径より
小さい外径の案内部が形成され、かつ、前記案内部に至
る前記ねじ山部の一部に、軸方向に沿って断面が台形で
谷径より深く前記案内部の外径より浅い少なくとも1本
の溝部が形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、ボルトの案内
部の外径とナットの内径がほぼ等しいことにより、常に
ボルトとナットのねじ面が垂直状態を保ち、無理な締め
付け作業や姿勢においても、一度ボルトがナット内に挿
入されれば、ボルトに倒れが生じることはなく、確実な
はめ合いが保証される。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、ボルトの
案内部の外径がナットの内径に対してある程度小さいか
ら、ナットの孔の探り作業が容易である。
【0011】
【実施例】図1は、本発明のボルトの第1の実施例を説
明するためのもので、図1(A)は先端部近傍の側面
図、図1(B)は各部の説明図、図1(C)は溝部の断
面図である。図中、1はボルト、1aはねじ山部、1b
は案内部、1cは転造痕、6は溝部である。ボルト1
は、ねじ山部1aに続いて案内部1bが形成されてい
る。案内部1bには転造痕1cが形成されている。案内
部1bの外径dは、ボルト1が螺合される固定ナットの
内径にほぼ等しく、むしろやや小さめであり、ほぼ同じ
外径で先端まで続いている。溝部6は、ねじ山部の数
山、例えば、3山から案内部1bにかけて、断面が台形
の溝として、周上に5本が設けられている。
【0012】各部の寸法関係について説明する。図1
(B)に示すように、溝部6は、台形状の凹部として形
成されている。この凹部は、側壁6a,6bは、傾斜面
として形成されている。締め付けの際のボルト1の回転
方向(図示矢印)に対して、先行する側の側壁6bの角
度は緩く、後続する側の側壁6aの角度は急になってい
る。溝部6の深さは、案内部1bの外径より深く形成さ
れている。
【0013】溝部6の断面形状を図1(C)に示した
が、この実施例では側壁6aの角度θ1 は約15度、側
壁6bの角度θ2 は約51度である。締め付けの際のボ
ルト1の回転方向(図示矢印)に対して、側壁6aの角
度を90度に近い急な角度にして、ナットの内面の塗膜
を剥しやすいようにした。平面状の溝底部とそれに続く
緩い傾斜面の側壁6bから構成されている部分は、剥離
した塗膜が目詰まりしないで逃げ易いようになってい
る。
【0014】この実施例では、案内部1bが、ねじ込ま
れるナットの内径にほぼ等しい外径を有しているため、
案内部1bがナット内に挿入されると、常にボルト1と
ナットのねじ面は垂直状態を保つことができ、どんな締
め付け作業姿勢であってもボルトに倒れは生じない。ま
た、ボルトとナット面が常に垂直であることが保証され
るから、ボルトとナットのねじ山は常に正規の状態で噛
み合い、噛み込みは生じない。そして、ねじ込みの際
に、ナット内の塗膜を剥離できるので、抵抗力を増加さ
せることもない。
【0015】上述した実施例のボルトの製造工程につい
て説明する。ボルトの呼び径もしくは転造ねじ下径近傍
の直径を有する適当な長さの線材を冷間加工によって、
一端に頭部を形成し、他端の先端部の所定長さ部分を案
内部1bの外径となる細径部に形成する。ついで、転造
工程で、ねじ山部と溝部が形成される。この転造の際
に、案内部には転造痕1cが形成される。
【0016】図2は、本発明のボルトの第2の実施例を
説明するためのもので、図2(A)は先端部近傍の側面
図、図2(B)は各部の説明図である。図中、図1と同
様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。ねじ山
部1aに続いて形成される案内部1bの外径dは、ボル
ト1の谷径より小さい。したがって、第1の実施例のよ
うな転造痕はない。溝部6は、ねじ山部の数山、例え
ば、3山から案内部1bの手前にかけて、断面が台形の
溝として、周上に5本が設けられている。
【0017】各部の寸法関係について説明する。図2
(B)に示すように、溝部6の断面形状は、図1(C)
で説明したと同様な台形状である。溝部6の深さは、谷
径より深く、案内部1bの外径より浅く形成されてい
る。したがって、案内部1bには、溝部は形成されな
い。
【0018】この実施例では、案内部1bが、ねじ込ま
れるナットの内径よりある程度小さいから、案内部1b
をナットに挿入することが容易であり、ナットのねじ孔
の探りが容易である。倒れに対しては、第1の実施例よ
り劣るが、図4で説明した従来のボルトよりも倒れは生
じにくい。したがって、工具をナットのねじ孔に対して
垂直にすることが容易な作業に対しては、倒れの問題が
生じにくい場合に、探りが容易となる利点がある。
【0019】なお、上述した各実施例において、溝部が
形成される完全ねじ山の数や、溝部の断面形状、本数等
は一例であって、適宜の数、形状とすることができる。
また、溝部の長手方向に関しては、軸の母線方向に対し
て斜めに沿う方向としたが、平行に近い方向であっても
よい。斜めに沿う方向とした場合には、ねじ込みに際し
て、剥離した塗膜が上方に逃げやすい利点がある。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のボルトによれば、ボルトの倒れを防止して、正規のね
じの嵌め合いを保証でき、噛み込みの発生を避けること
ができる。また、ねじ込みの際に、ナット内の塗膜を剥
離できるので、抵抗力を増加させることもなく、例え
ば、自動車の組立ラインでの締め付け作業等に用いて、
作業性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボルトの第1の実施例を説明するため
のもので、図1(A)は先端部近傍の側面図、図1
(B)は軸部の寸法関係の説明図、図1(C)は溝部の
拡大断面図である。
【図2】本発明のボルトの第2の実施例を説明するため
のもので、図2(A)は先端部近傍の側面図、図2
(B)は軸部の寸法関係の説明図である。
【図3】固定ナットによる締結方法の説明図である。
【図4】従来のボルトの先端部近傍の側面図である。
【符号の説明】
1 ボルト 1a ねじ山部 1b 案内部 1c 転造痕 6 溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 藤村 泰智 (56)参考文献 特開 平2−176207(JP,A) 実開 平3−6114(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ山部の先端部にナット内径とほぼ等
    しい外径の案内部が形成され、かつ、前記ねじ山部の一
    部から前記案内部にかけて、軸方向に沿って断面が台形
    で谷径より深い少なくとも1本の溝部が形成されている
    ことを特徴とする塗装取りボルト。
  2. 【請求項2】 ねじ山部の先端部に谷径より小さい外径
    の案内部が形成され、かつ、前記案内部に至る前記ねじ
    山部の一部に、軸方向に沿って断面が台形で谷径より深
    く前記案内部の外径より浅い少なくとも1本の溝部が形
    成されていることを特徴とする塗装取りボルト。
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EP3211252A4 (en) * 2015-08-04 2018-05-30 Aoyama Seisakusho Co., Ltd. Paint film-peeling bolt

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JP5957716B2 (ja) 2012-06-01 2016-07-27 株式会社青山製作所 焼付き防止ボルト
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