JP6541483B2 - 塗料浸入防止手段を備えるナット及び締結方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ねじ穴への塗料の浸入を防ぐ手段が講じられたナット等部材、そのようなナット等部材との締結に好適に用いられるボルトを含む締結手段、そのようなナット等部材とボルトを用いた締結方法に関する。
例えば自動車の組み立てラインにおいては、ボディーを塗装する際の塗料の一部が、それに付随する外装部品(特に足回りやフロアパネル等)のナットやタップ穴にまで付着することがある。通常、塗装される部材に設けたナットやタップ穴等のねじ穴には、塗料が入り込まないように予めマスキングが施される。しかし、組み立てラインでマスキング材を着脱する作業は煩雑であり、特にマスキングするねじ穴の個数が多い大型のパネル等部材の場合には、組み立て作業効率の悪化やコスト高を招く大きな要因にもなっている。
塗装時の塗料がねじ穴内に浸入しないようにするために、ナット本体の中心孔の表面側を蓋により閉塞した蓋付きナットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この種の蓋付きナットでは、ナットを取り付けた後に部材全体を防錆液や電着塗装液中へ浸漬させた場合に、塗装液が蓋を底にしてナット本体内に溜ってしまうという問題があった。
そこで、ナット本体内への塗料の浸入及びその溜りを防止するため、雌ねじよりも大径の樹脂製の蓋を、ナット本体の中心孔の表面側にインジェクション形成し、雌ねじと蓋との間に、塗装液を排出させるための間隙を設けたナットが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)
実開昭52−156865号公報 実開昭63−27714号公報 実開平1−132811号公報
しかしながら、上述した特許文献2及び3の蓋付きナットは、浸漬した塗装液の大部分を、蓋周囲の間隙から外部に排出させることはできるが、雌ねじの表面や谷間に塗膜化した状態で付着した塗料を十分排除できるものではなかった。
本発明は、このような従来の課題にかんがみてなされたものであり、部材の組み立て作業性を悪化させることなく、ねじ穴への塗料の浸入を効果的に防ぐことができるナット、又はそのようなねじ穴を有する部材(「ナット等部材」という。)を提供することを目的としている。また、本発明は、そのようなナット等部材への塗料の浸入を効果的に防止することができる締結方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明に係るナットは、ねじ穴への塗料の浸入を防ぐため、該ねじ穴内に樹脂からなる成型部材をインサート成形したナットであって、前記成型部材の少なくとも一面に、前記ねじ穴の中心軸に対し対称形に形成された、多角形穴からなる凹状の被嵌合部を形成したことを特徴としている。
また、本発明は、ねじ穴内に樹脂からなる成型部材をインサート成形し、前記成型部材の少なくとも一面に、前記ねじ穴の中心軸に対し対称形に形成された、多角形穴からなる被嵌合部を形成したナットと、前記被嵌合部に嵌合可能な嵌合部を軸部に有し、該嵌合部を前記被嵌合部に嵌合した状態で前記ねじ穴にねじ込むことで、前記成型部材を前記ねじ穴から取り出し可能とするボルトと、を備える一対の締結手段である。
また、本発明は、ねじ穴の中心軸に対し対称形に形成された、多角形穴からなる凹状の被嵌合部を有する成型部材をねじ穴内にインサート成形する工程と、前記ねじ穴を有する部材を塗装した後、軸部に多角形状の嵌合部を有するボルトを、該嵌合部を前記被嵌合部に嵌合する工程と、前記嵌合部を前記被嵌合部に嵌合した状態で、前記ボルトを前記ねじ穴に螺入しながら前記成型部材を前記ねじ穴から取り出す工程と、を含む、塗料浸入防止を伴う部材の締結方法である。
本発明によれば、ねじ穴への塗料の浸入を効果的に防ぐことができる。また、ナットへのボルトの締め付けと成型部材の取り出しとを、同一の作業中に行うことができ、部材の組み立て等の作業を簡素化することができる。
本発明の一実施形態によるナットの外観斜視図である。 図1の実施形態によるナットを他方向から見た外観斜視図である。 図1の実施形態によるナットを半分に切断した場合の斜視図である。 図1の実施形態によるナットの部分縦断面図である。 本発明の一実施形態によるナット及びボルトの締結方法を説明するための図である。
以下、本発明に係る塗料浸入防止手段を備える好適な実施形態として、汎用的なナットを例に説明する。ただし、本発明の実施にあたっては、例えば、溶接ナット、フローティングナット、ケースナット、又はこれらのナット類を溶接等して設けた部材等に適用できる。また、ナットでなくても、タップ等でねじ穴を予め加工した部材にも、本発明に係る塗料浸入防止手段を適用することができる。
図1及び2は、本発明の一実施形態によるナット10の外観斜視図である。また、ナット10の構造の理解を助けるため、図3に、ナット10を半分に切断した場合の斜視図、図4に、ナット10の一部を破断して示す部分縦断面図を示す。これらの図に示されるように、ナット10のねじ穴(雌ねじ)11内には、樹脂からなる栓成型部材12がインサート成形される。
ねじ穴11内の栓成型部材12は、例えばポリプロピレン又は6,6ナイロン等の溶融樹脂を、ねじ穴11内に充填し固化することで成形される。なお、ナット10が例えば180°C程度の高温で使用される場合には、栓成型部材12の樹脂として6,6ナイロン等の耐熱性のある材料を用いることが好ましい。また、栓成型部材12をインサート成形する前に、ねじ穴11の表面に離型剤を塗布しておいてもよい。
また、栓成型部材12のねじ穴11から外部に露出する側の少なくとも一面には、被嵌合部13が形成されている。被嵌合部13は、ねじ穴11の中心軸に対し対称形に凹状に形成されることが好ましい。被嵌合部13を、ねじ穴11の中心に形成した例えば六角穴とすることができる(例えば図1参照)。ねじ穴11から栓成型部材12を取り出す際の利便性や汎用性を考慮して、栓成型部材12の露出する側の両面に被嵌合部13を形成してもよい。なお、本実施形態のように、栓成型部材12の一面に被嵌合部13を形成する場合には、ボルトが挿入される側の面に被嵌合部13を形成することが好ましい。
このように、本実施形態のナット10によれば、ねじ穴11内の全体を埋めるように栓成型部材12がインサート成形されている。インサート成形により、ねじ穴11と栓成型部材12とが密接しており、ナット10や、ナット10を溶接等した部材の塗装時に、塗料がこれらのねじ穴11内に浸入することを防ぐことができる。特に、電気絶縁性を有する樹脂を栓成型部材12の材料に用いれば、電着塗料が栓成型部材12の表面に付着することもない。また、ナット10等部材が、防錆液や電着液等の液体の塗装液に浸漬される場合でも、栓成型部材12によりねじ穴11内に塗装液が浸入しないので、従来のように塗装液を外部に排出させるための間隙等を設ける必要もない。
また、本実施形態のナット10において、インサート成形される栓成型部材12の外部に露出する面に、ねじ穴11の中心軸に対し、例えば六角対称形の被嵌合部13を形成している。この被嵌合部13に所定のボルト30又は六角レンチ等の工具を用いて軸周りに回転させることで、ナット10から栓成型部材12を容易に取り出すことができる。
ここで、図5は、塗料浸入防止を施した部材20に、ボルト30を締結する際の締結方法を説明するための図である。部材20の所定位置には、栓成型部材12をインサート成形したナット10が溶接されている。締結するボルト30の軸周囲には、ナット10に螺合する径及びピッチを有するねじ山31が形成されるとともに、軸先端部の中心位置に、栓成型部材12の被嵌合部13に嵌合可能に適合する、例えば六角柱状の嵌合部32が形成されている。
塗装工程を経た部材20は、図5に示すように例えば表面側からボルト30が挿入され締結される。すなわち、先ずボルト30先端部の嵌合部32を、栓成型部材12の被嵌合部13に挿入して嵌合させる(図5(a))。この状態で、ボルト30にトルクを加えてナット10にねじ込むと、ボルト30とともに栓成型部材12が一体に回転し、部材20の裏面側から取り出される(図5(b))。ちなみに、呼び径がM8のナット(切削品)において、栓成型部材を剥離する最大トルクは0.5Nm以下であった。
このように、本実施形態の塗料浸入防止を伴う締結方法によれば、軸先端部に嵌合部32を有するボルト30を、栓成型部材12の被嵌合部13に嵌合させねじ込むことで、ボルト30の部材20への締め付けと同時に、栓成型部材12をねじ穴11の裏面側から容易に取り出すことができる。これにより、従来行っていたマスキング材の着脱作業が不要となり、塗装後の部材の組み立て作業性を、非塗装部材の組み立て作業と同程度に簡素化することができる。
また、ボルト30の締め付けに際しては、その軸先端部(嵌合部32)を栓成型部材12の被嵌合部13に嵌合させることで、探り性を向上させることができる。また、嵌合部32が被嵌合部13に嵌合した状態では、ボルト30とねじ穴11との軸が一致するため、ボルト30の斜め入りの不具合も防止することができる。
10 ナット
11 ねじ穴
12 栓成型部材
13 被嵌合部
20 部材
30 ボルト
31 ねじ山
32 嵌合部

Claims (3)

  1. ねじ穴への塗料の浸入を防ぐため、該ねじ穴内に樹脂からなる成型部材をインサート成形したナットであって、
    前記成型部材の少なくとも一面に、前記ねじ穴の中心軸に対し対称形に形成された、多角形穴からなる凹状の被嵌合部を形成したことを特徴とするナット。
  2. ねじ穴内に樹脂からなる成型部材をインサート成形し、前記成型部材の少なくとも一面に、前記ねじ穴の中心軸に対し対称形に形成された、多角形穴からなる凹状の被嵌合部を形成したナットと、
    前記被嵌合部に嵌合可能な多角形状の嵌合部を軸部に有し、該嵌合部を前記被嵌合部に嵌合した状態で前記ねじ穴にねじ込むことで、前記成型部材を前記ねじ穴から取り出し可能とするボルトと、を備えることを特徴とする一対の締結手段。
  3. ねじ穴の中心軸に対し対称形に形成された、多角形穴からなる凹状の被嵌合部を有する成型部材をねじ穴内にインサート成形する工程と、
    前記ねじ穴を有する部材を塗装した後、軸部に多角形状の嵌合部を有するボルトを、該嵌合部を前記被嵌合部に嵌合する工程と、
    前記嵌合部を前記被嵌合部に嵌合した状態で、前記ボルトを前記ねじ穴に螺入しながら前記成型部材を前記ねじ穴から取り出す工程と、
    を含むことを特徴とする塗料浸入防止を伴う部材の締結方法。
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