JP3283333B2 - 中高層ユニット建物 - Google Patents

中高層ユニット建物

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JP3283333B2
JP3283333B2 JP10654293A JP10654293A JP3283333B2 JP 3283333 B2 JP3283333 B2 JP 3283333B2 JP 10654293 A JP10654293 A JP 10654293A JP 10654293 A JP10654293 A JP 10654293A JP 3283333 B2 JP3283333 B2 JP 3283333B2
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博司 今峰
卓己 岩原
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のユニット構造体
を建物躯体内に搬入して構築する中高層ユニット建物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ユニット構造体を建物躯体に搬入
して固定することにより中高層ユニット建物を建築する
方法として、例えば特公昭51−6973号公報、特公
昭52−12486号公報、特公昭50−66012号
公報に記載されたものが知られている。これらの中高層
ユニット建物の床下構造は、一般的に、図5、図6に示
すように、ユニット構造体11が収納される建物躯体1
0は、柱10a、梁10bと、床スラブ10cで構成さ
れている。床スラブ10cは梁10bと一体に形成され
ており、梁10bは強度上床スラブ10cの厚みより大
きく、梁10bの上面と床スラブ10cとの上面は同じ
高さで連続している。従って、床スラブ10cの下部に
は空間S’が形成される。そして、ユニット構造体11
は、床スラブ10c上に載せられ固定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の中高層ユニ
ット建物においては、ユニット構造体11を建物躯体1
0に固定するためにユニット構造体11の床下に固定金
具を取り付けるスペースが必要となるから、床スラブ1
0cにこれを形成すると後で現場において塞がなければ
ならない。また、ユニット構造体11を固定するとユニ
ット構造体11の上部の空間S’が無駄になる。さら
に、ユニット構造体11の床と床スラブ10とが接す
るため、図6に示すように、配管12等はユニット構造
体11周りに設けたり、床スラブ10cに埋設するしか
なく、配管上の制約があり、ひいては室内設備の設置位
置の制約にもなっている。しかも、床スラブ10c上に
直接ユニット構造体11が設置されるため、隣接階の遮
音性が悪いという問題がある。
【0004】そこで、本発明は、上記問題を解決し、無
駄な空間を廃し、ユニット構造体の床下に有効な活用空
間が形成されると共に良好な遮音性を有する中高層ユニ
ット建物を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するため、柱、梁及び床スラブで構成される
建物躯体内に、複数のユニット構造体を搬入して固定す
る中高層ユニット建物において、前記床スラブの上面が
梁の上面より下方に位置し、梁上に梁に沿って水平レー
ルが設けられ、該水平レールの上にユニット構造体が支
持されて、ユニット構造体と床スラブとの間に配管収納
空間が形成されるように中高層ユニット建物を構成し
た。
【0006】
【作用】本発明の中高層ユニット建物においては、ユニ
ット構造体が梁に支持されると、ユニット構造体と床ス
ラブとの間に配管収納空間が形成される一方、梁と床ス
ラブとの厚み差が床スラブの上部に確保されるのでユニ
ット構造体の上部と床スラブとの間に無駄な空間が形成
されない。従って、配管収納空間にユニット構造体を固
定するための部材を介在することができるし、配管を通
したり、床下収納庫を設けたりするなど空間を有効に活
用することができる。しかも、床構造体の床面と床スラ
ブとが離れているので上階の雑音などが下階に伝わり難
い。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1乃至図3において、建物躯体1は柱1a、各階を仕
切る梁1b及び床スラブ1cとで構成されている。建物
躯体1内には複数のユニット構造体2が搬入される。床
スラブ1cと梁1bとは一体に連続して形成されてい
る。床スラブ1cの上面は、梁1bの上面より下方に位
置し、床スラブ1cの下面は梁1bの下面と同じ高さで
連続している。梁1bの両側には、図2に示すように、
ユニット構造体2の搬入を案内するための水平レール3
が敷設されている。水平レール3は、断面略H状を成
し、梁1bの側部の差部に固定され、その上面をユニ
ット構造体2に設けられた車輪2aが転動する。水平レ
ール3にはジョイント金具4にてユニット構造体2がボ
ルト止めされる。
【0008】本実施例の中高層ユニット建物において
は、収納されたユニット構造体2と床スラブ1cとの間
に空間Sが形成される。一方、ユニット構造体2の上部
と床スラブとの間に無駄な空間が形成されない。従っ
て、空間Sを利用してユニット構造体2をジョイント金
具4で固定することができる。また、空間Sに配管5等
を通したり、床下収納庫6を設けるなど有効に活用する
ことができる。しかも、ユニット構造体2の床面と床ス
ラブ1cとが離れるので上階の雑音などが下階に伝わり
難くなる。
【0009】他の実施例を図4に示す。この実施は、
先の実施例と同様に、床スラブ7cと梁7bとが一体に
連続して形成されており、床スラブ7cの上面が梁7b
の上面より下方に位置するが、梁7bの下面は床スラブ
7cの下面より若干下方に位置している。この実施例に
おいても、ユニット構造体2を設置した状態で床スラブ
7cと梁7bとの段差によってユニット構造体2の床面
と床スラブ7cとの間に空間が形成されるので、先の実
施例と同様の作用を奏する。
【0010】なお、当然のことではあるが、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で行われる各種の設計変更等も本発明の範
囲に含まれる。例えば、梁1b上に壁を設けてユニット
構造体2、2間を仕切ることもできる。
【0011】
【発明の効果】以上のように、本発明は、柱、梁及び床
スラブで構成される建物躯体内に、複数のユニット構造
体を搬入して固定する中高層ユニット建物において、床
スラブの上面が梁の上面より下方に位置し、梁上に梁に
沿って水平レールが設けられ、該水平レールの上にユニ
ット構造体が支持されて、ユニット構造体と床スラブと
の間に配管収納空間が形成されるように中高層ユニット
建物を構成したため、ユニット構造体の床面と床スラブ
との間の空間により、ユニット構造体を建物躯体に固定
するための金具を取り付けるスペースを設ける必要がな
いし、ユニット構造体の上部に無駄な空間がなく、また
空間内に配管を通すことができるので、室内設備の設置
箇所の自由度を拡大することできるし、隣接階の遮音性
を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床下構造部の概略的縦断側面図であ
る。
【図2】図1のII-II 断面図である。
【図3】図2のIII-III 断面図である。
【図4】他の実施例の床下構造部の概略的縦断側面図で
ある。
【図5】従来の床下構造部の概略的縦断側面図である。
【図6】従来の床下構造部の平面図である。
【符号の説明】
1 建物躯体 1a 柱 1b、7b 梁 1c、7c 床スラブ 2 ユニット構造体 3 水平レール 4 ジョイント金具 S 配管収納空間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱、梁及び床スラブで構成される建物躯
    体内に、複数のユニット構造体を搬入して固定する中高
    層ユニット建物において、前記床スラブの上面が梁の上
    面より下方に位置し、梁上に梁に沿って水平レールが設
    けられ、該水平レールの上に前記ユニット構造体が支持
    されて、ユニット構造体と床スラブとの間に配管収納空
    が形成されることを特徴とする中高層ユニット建物。
JP10654293A 1993-05-07 1993-05-07 中高層ユニット建物 Expired - Fee Related JP3283333B2 (ja)

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