JP3282792B2 - 電圧制御発振器及びこれを用いた半導体集積回路及び位相同期ループ回路及びこれを用いた中間周波数処理回路 - Google Patents

電圧制御発振器及びこれを用いた半導体集積回路及び位相同期ループ回路及びこれを用いた中間周波数処理回路

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発生する信号の
周波数を制御電圧に基づいて変化させることができる電
圧制御発振器及びこれを用いた半導体集積回路及び位相
同期ループ回路(PLL)及びこれを用いた中間周波数
処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、PDC(Personal Digital Cellu
lar )やPHS(Personal Handy Phone)等の規格によ
る移動体通信機器が急激に普及してきている。組み込ま
れる半導体チップが小さくなったことにより通信端末が
小型軽量化したことが大きな要因である。携帯通信端末
に使われる半導体チップには小型化と同時に低消費電力
であることが要求される。チップサイズが小さく消費電
力が小さい半導体チップを得るには出来るだけ多くの回
路をシリコン化して1チップに集積することが有効な手
段であり、それにより半導体部品の低価格化も可能とな
る。
【0003】ここで、通信機器の構成回路を1チップ化
するに当たって問題となるのは各回路間のノイズの伝達
である。通信機器の中間周波数(IF)処理回路部は、
200〜300MHz程度のローカル周波数を生成する
位相同期ループ回路(PLL)、電圧制御発振器(VC
O)、送受信信号の搬送周波数を調整するミキサ、前記
ミキサからの信号を増幅するIFアンプ、送受信信号の
変調を行う変調器、及びフィルタなどの回路で構成され
る。これらの回路のうちで前記VCO、ミキサ、IFア
ンプ、変調器はアナログ回路であり(デジタル変調器を
使う方式もある)、前記PLLはデジタル回路なのでア
ナログ−デジタル混載チップとなり、アナログ部の回路
ブロックとデジタル部の回路ブロックを物理的かつ電気
的に分離する必要がある。
【0004】特開平6−120424号公報には、ディ
ジタル出力回路に電源を供給するためのリード及びパッ
ドを、他の回路に電源を供給するためのリード及びパッ
ドとは別に設け、ディジタル出力回路のスイッチング時
に生じる雑音がアナログ回路に悪影響を与えないように
した技術が開示されている。
【0005】通信機器用のPLLに用いるVCOは、低
ジッター及び高C/N特性が要求され、ノイズの影響を
受けないように他のアナログ回路からも分離配置する必
要がある。これまでのVCOは、LC発振器やRC発振
器を使う場合が多く、少なくともLやCの部分は外付に
されていたため、他の回路との間のノイズ伝搬はそれほ
ど問題にはならなかったが、VCOを全てCMOS化し
て1チップ化する場合には他の回路からのノイズを受け
にくいように構成し、或いはレイアウトを考える必要が
ある。
【0006】特開平6−204294号公報には、パッ
ケージにおいて発振回路と他の高周波回路のグランドを
別端子にしてボンディングすることにより、アイソレー
ションを行い、発振回路と他の高周波回路を同一チップ
に形成した技術が開示されている。
【0007】上述した二つの従来技術は、或る回路が発
生したノイズを他の回路に伝達しないようにする方法で
あり、ノイズ発生自体を抑えるという根本的な解決法を
示したものではない。
【0008】特開平7−7240号公報には、PLL回
路の位相比較回路にカレントコンスタントロジックを用
いてロジック回路の貫通電流を一定にすることで電源に
廻り込むノイズを小さくする技術が開示されている。し
かし、この技術は、回路自体のノイズ発生を抑制した例
の一つではあるものの、大きなノイズ源と成りうるVC
Oからのノイズ発生については考慮されていない。
【0009】PLL回路におけるVCOは、電源電圧変
動や他の回路からのノイズによって特性が劣化するノイ
ズ受信回路であり、それと同時にチップの中で発振周波
数と振幅が最も大きい回路であるからノイズの発生源で
もある。特にCMOSで構成されるVCOの場合は貫通
電流が発振と同じ周波数で変化し、この変化が電源電位
の変動を生じさせるために電源ノイズとなり、また隣接
する信号線同士の寄生容量結合によって、或いは輻射に
よって、或る信号線の発振信号が他の信号線にノイズと
して伝わってしまうという欠点がある。これらのノイズ
伝達はVCOを別電源にしたり、物理的電気的なブロッ
ク分離しただけでは不十分な場合があり、やはりノイズ
の発生を小さくすることが重要である。
【0010】特開平8−162911号公報には、発振
回路を形成するコンデンサを定電流により充放電させる
ことにより、発振するVCOの電流値を変えて周波数を
制御する技術が開示されている。この技術は、発振振幅
を任意の値に設定できるものであるが、コンパレータと
してオペアンプを用いているため、回路規模が大きくな
るだけでなく、比較的大きな容量値のコンデンサを必要
とするから、CMOS回路構成による1チップ化には不
向きである。
【0011】上記のコンパレータ等を必要としないVC
Oとして、CMOS構成のインバータ回路を奇数個リン
グ状に接続した構成(リングオシレータ)を用いたもの
が知られている。
【0012】特開平8−18408号公報には、このよ
うなCMOS構成のインバータ回路を用いたVCOが示
されている。また、この公報には、リングオシレータを
構成する各インバータ回路間に定電流素子を直列に接続
し、低電圧電源における高周波発振と高電圧電源におけ
る消費電流低下を図る技術が開示されている。
【0013】また、IEEE JOURNAL OF
SOLID−STATE CIRCUIT,VOL.2
9,No12,DEC.1994には、定常的な電流が
流れる差動アンプ型インバータを使ったリングオシレー
タを採用することにより、広い周波数範囲で発振するV
COを得る技術が開示されている。この技術によれば、
VCOの信号振幅を小さくしてノイズの発生を抑えるこ
とができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現在使われ
ている携帯通信機の電源電圧は殆どが3V系である。先
にも述べたが、携帯通信器用の半導体チップは電池寿命
を延ばすために低消費電力であることが要求されるが、
低消費電力化に最も効果的なのは電源電圧を低くするこ
とである。しかし電源電圧を小さくすると回路スピード
が低下し、IF回路部のローカル周波数(230MHz
程度)の信号を発生するPLLをCMOS構成で得るこ
とが難しくなってくる。PLLにより230MHzのき
れいな発振波形を得るには、VCOはその2倍の周波数
で発振する必要がある。
【0015】前述した特開平8−18408号公報に
は、P型MOSとN型MOSを2個ずつ直列に接続した
電圧制御インバータ回路を使ったVCOが示されている
が、かかる構成のVCOでは、460MHz(実際はプ
ロセス設計のマージンを考慮して2割増しの550MH
z)を1.5Vで安定して得るのは難しい。更に、この
方式では、図6に示すように、発振電圧範囲(発振振幅
の2倍)が0〜VCCとなるので、発振によるノイズ発
生が大きく、通信用PLLのVCOとしては好ましくな
い。
【0016】CMOS構成のインバータ回路を奇数個リ
ング状に接続して成る構造のVCOにおいては、そのゲ
ート容量、配線容量、ドレイン接合容量をまとめて等価
な付加容量CL に置き換えると、図1のように示され
る。インバータ回路の信号は、前記付加容量CL が小さ
くて充放電電流が大きいほど遅延時間は短くなるので、
VCOの発振周波数が大きくなることが分かる。図1に
おいて、第1制御信号(Pcon)および第2制御信号
(Ncon)を供給するラインを付すると、図2のよう
に示される。
【0017】前記のインバータ回路として、図3に示す
構成のものを用いたものが、前述した特開平8−184
08号公報に記載されている。かかる構成では、VCO
バイアス回路(図示せず)から供給される制御信号(P
con、Ncon)によって発振周波数が変化すること
になる。INがLOWの場合には、VCCから2つのP
MOS(P1、P2)を通して供給される電流(Ip)
により、図4(a)に示すように、付加容量CL に充電
が行われ、INがLOWの場合には、2つのNMOS
(N1、N2)を通る電流(In)により、図4(b)
に示すように、付加容量CL の電荷が放電される。この
方式では、NMOS(N1)とPMOS(P1)が交互
にON−OFFを繰り返すため、発振電圧範囲は0〜V
CCの範囲となる。即ち、付加容量CL の電位を0〜V
CC迄フルに充放電させる必要があるため、高い発振周
波数が得られないということになる。なお、図4では、
図3のN1、N2のオン抵抗とP1、P2のオン抵抗は
等価な可変抵抗としてRn12、Rp12として表示し
てある。
【0018】一方、前述したIEEEの論文は、差動ア
ンプ型インバータをリング状に繋いだ構成のVCOを用
いることで、発振周波数が高くなれば発振信号振幅が小
さくなるようにした方式であるが、発振波形がVCC側
に寄った(張り付いた)形となる。この発振波形を中央
側に寄せるためには、発振電圧の中心値をVCC/2に
シフトさせるためのレベル変換回路が必要となり、回路
が複雑になる。更に、このレベル変換回路を設けた場合
には、発振側回路として高い駆動能力が要求されること
になる。また、インバータの相補トランジスタの対称性
が悪い場合には、ジッターの原因になってしまうという
欠点がある。
【0019】この発明は、上記の事情に鑑み、インバー
タ回路を奇数個リング状に接続した構成を採用すること
で1チップ化を容易にするとともに、発振電圧範囲が電
源電圧よりも小さく、その振幅設定が容易で、電源電圧
が低い場合でも500MHz以上の高い周波数が得られ
る電圧制御発振器(VCO)を提供することを目的とす
る。また、レベル変換回路を必要とせずに電圧の中心値
をVCC/2に容易に設定することを目的とする。更
に、かかる電圧制御発振器を用いた半導体集積回路及び
位相同期ループ回路(PLL)およびこれを用いた中間
周波数処理回路を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明の電圧制御発振
器は、インバータ回路を奇数個リング状に接続して成る
電圧制御発振器において、隣り合うインバータ回路間を
接続する発振信号線と電源電位との間には第1の制御信
号により電流が変化する第1の電流制御素子を設け、前
記発振信号線と接地電位との間には第2の制御信号によ
り電流が変化する第2の電流制御素子を設け、前記各電
流制御素子には常に電流を流して発信電圧の中心値を設
定し、前記発信電圧は電源電圧より小さく且つ接地電圧
より大きい振幅範囲で発信させることを特徴とする。
【0021】上記の構成を、前述した図4に対応させて
示すと、図5のごとくなる。電流制御素子α,βは、電
源電位(VCC)から接地電位(GND)に向けて常に
電流を流す働きを持つ。各電流制御素子α,βには時間
によらずに電流が流れるので、各電流制御素子の両端に
はそれぞれ必ず電位差が生じており、Rn12,Rp1
2がともに十分に大きな抵抗値を持てば、B点の電位が
電源電位や接地電位になることはあり得ない。Rp12
とRn12は例えばMOSトランジスタの合成オン抵抗
であり、その値は数100Ω〜数kΩである。B点の電
位は付加容量C L の電位に等しいので、発振電圧範囲は
電源電圧よりも小さくなる。これは、インバータ回路に
おける充放電すべき見かけの容量が小さくなったことと
等価であり、インバータ回路の遅延時間が小さくなる。
つまり、電流制御素子α,βが接続された電圧制御発振
器(VCO)であれば、電源電圧より小さく且つ接地電
位より大きな狭い振幅範囲となり、高い周波数で発振で
きることになる。また、電流制御素子α,βの設定によ
って、インバータ回路の出力電圧の中心値をVCC/2
に設定できるので、レベル変換回路を不要にできる。ま
た、上述のごとく高い周波数で発振できることから、電
源電位を低くしても500MHz以上の周波数を得るこ
とが可能となる。
【0022】なお、インバータ回路間に電流制御素子を
設ける技術については、特開平8−18408号公報に
も開示されているが、この公報における電流制御素子は
定電流素子であり、電流が変化する本願構成の電流制御
素子とは異なる。
【0023】前記第1の電流制御素子は抵抗素子とP型
MOSトランジスタとから成り、第2の電流制御素子は
抵抗素子とN型MOSトランジスタとから成り、前記P
型MOSトランジスタのゲートには第1の制御信号が入
力され、前記N型MOSトランジスタのゲートには第2
の制御信号が入力されるようになっていてもよい。
【0024】前記インバータ回路は、前記電源電位と接
地電位の間に、P型MOSトランジスタとN型MOSト
ランジスタとを接続して成り、当該接続点を次段への発
振信号出力点とし、両ゲートの接続点を前段からの発振
信号入力点とする構成に成っていてもよい。かかる構成
にあっては、電流制御素子は発振振幅範囲を小さくする
働きをすると同時に、発振周波数を制御する役目も担う
ことになる。
【0025】前記インバータ回路は、前記電源電位と接
地電位の間に、第1P型MOSトランジスタと第1N型
MOSトランジスタとを接続して成り、当該接続点を次
段への発振信号出力点とし、両ゲートの接続点を前段か
らの発振信号入力点とする構成に成っているとともに、
第1P型MOSトランジスタと電源電位との間には第2
P型MOSトランジスタを、第1N型MOSトランジス
タと接地電位との間には第2N型MOSトランジスタを
それぞれ備え、前記第2P型MOSトランジスタのゲー
トは第1の制御信号の供給線に接続され、前記第2N型
MOSトランジスタのゲートは第2の制御信号の供給線
に接続されていてもよい。
【0026】前記制御信号の電圧の変化に対する発振信
号の周波数の変化に直線性が与えられるように、前記電
流制御素子を構成するMOSトランジスタの電流駆動能
力とインバータ回路を構成するMOSトランジスタの電
流駆動能力との関係が設定されていることが望ましい。
【0027】前記インバータ回路は、3つの制御信号入
力トランジスタと二つの入力トランジスタと二つの出力
部を備えた差動アンプ型インバータ回路から成り、前記
3つの制御信号入力トランジスタのうちの二つのトラン
ジスタのゲートに第1の制御信号が入力され、他の一つ
のトランジスタのゲートに第2の制御信号が入力される
ようになっていてもよい。
【0028】また、この発明の電圧制御発振器は、イン
バータ回路を奇数個リング状に接続して成る電圧制御発
振器において、前記インバータ回路は、前記電源電位と
接地電位の間に、第1P型MOSトランジスタと第1N
型MOSトランジスタとを接続して成り、当該接続点を
次段への発振信号出力点とし、両ゲートの接続点を前段
からの発振信号入力点とする構成に成っているととも
に、第1P型MOSトランジスタと電源電位との間には
第2P型MOSトランジスタを、第1N型MOSトラン
ジスタと接地電位との間には第2N型MOSトランジス
タをそれぞれ備え、前記第2P型MOSトランジスタの
ゲートは第1の制御信号の供給線に接続され、前記第2
N型MOSトランジスタのゲートは第2の制御信号の供
給線に接続されているとともに、隣り合うインバータ回
路間を接続する発振信号線と電源電位との間に第1の制
御信号により電流が変化する第1の電流制御素子を設け
るか、又は、前記発振信号線と接地電位との間に第2の
制御信号により電流が変化する第2の電流制御素子を設
けたことを特徴とする。
【0029】かかる構成では、発振電圧範囲の上限或い
は下限は電源電位や接地電位になってしまうため、最大
発振周波数は上述した構成のものに比べて小さくなり、
また、レベル変換回路を必要とするが、一方の電流制御
素子のみとなる構成なので、消費電流は小さくできると
いう利点がある。
【0030】前記第1の電流制御素子を抵抗素子とP型
MOSトランジスタとにより構成して前記P型MOSト
ランジスタのゲートに第1の制御信号を入力するか、又
は、第2の電流制御素子を抵抗素子とN型MOSトラン
ジスタとにより構成して前記N型MOSトランジスタの
ゲートに第2の制御信号を入力するようにしてもよい。
【0031】また、この発明の電圧制御発振器は、イン
バータ回路を奇数個リング状に接続して成る電圧制御発
振器において、前記インバータ回路は、3つの制御信号
入力トランジスタと二つの入力トランジスタと二つの出
力部を備えた差動アンプ型インバータ回路から成り、前
記3つの制御信号入力トランジスタのうちの二つのトラ
ンジスタのゲートに第1の制御信号が入力され、他の一
つのトランジスタのゲートに第2の制御信号が入力され
るとともに、隣り合うインバータ回路間を接続する発振
信号線と電源電位との間に第1の制御信号により電流が
変化する第1の電流制御素子を設け、前記発振信号線と
接地電位との間に第2の制御信号により電流が変化する
第2の電流制御素子を設けるように構成できる
【0032】前記抵抗素子は、ウェル抵抗又は無ドープ
のポリシリコン抵抗から成ることが望ましい。また、前
記インバータ回路を構成するトランジスタがデプレッシ
ョン型トランジスタであってもよい。
【0033】また、この発明の半導体集積回路は、上述
したいずれかの構成の電圧制御発振器を他の回路ととも
に同一半導体基板上に備えたことを特徴とする。また、
この発明の位相同期ループ回路は、上述したいずれかの
構成の電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器に制御信
号を与える制御電圧発生回路と、前記電圧制御発振器が
出力する発振信号を分周する分周回路と、前記分周回路
からの信号と基準信号とを比較し、この比較結果を前記
制御電圧発生回路に与える位相比較器とを、同一半導体
基板上に備えたことを特徴とする。また、この発明の中
間周波数処理回路は、周波数を変換するためのミキサ
と、前記ミキサに周波数変換のための発振信号を与える
請求項15に記載の位相同期ループ回路と、前記ミキサ
が出力する信号を増幅するアンプと、このアンプに接続
された変復調回路とを、同一半導体基板上に備えたこと
を特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。
【0035】この発明の電圧制御発振器は、インバータ
回路を奇数個リング状に接続した構成を有する。そし
て、隣り合うインバータ回路間を接続する発振信号線と
電源電位(VCC)との間には、第1の制御信号により
電流が変化する第1の電流制御素子を設け、前記発振信
号線と接地電位(GND)との間には、第2の制御信号
により電流が変化する第2の電流制御素子を設けてあ
る。
【0036】図7(a)は一つのインバータ回路10及
び第1の電流制御素子11及び第2の電流制御素子12
の接続関係を示した回路図である。
【0037】インバータ回路10は、VCCとGNDの
間にP型MOSトランジスタP1とN型MOSトランジ
スタN1とを直列に接続して成り、当該接続点を次段イ
ンバータ回路(図示せず)への発振信号出力点(OU
T)とし、両ゲートの接続点を前段インバータ回路(図
示せず)からの発振信号入力点(IN)とした構成を有
している。
【0038】第1の電流制御素子11は抵抗素子Ru
(抵抗値を示す場合もRuとする)とP型MOSトラン
ジスタP3とから成り、第2の電流制御素子12は抵抗
素子Rd(抵抗値を示す場合もRdとする)とN型MO
SトランジスタN3とから成り、前記P型MOSトラン
ジスタP3のゲートには第1の制御信号(Pcon)が
入力され、前記N型MOSトランジスタN3のゲートに
は第2の制御信号(Ncon)が入力されるようになっ
ている。
【0039】図7(b)は、同図(a)の回路を図5に
対応させて記述した等価回路図である。この等価回路図
においては、P型MOSトランジスタP1の抵抗値をR
p1とし、N型MOSトランジスタN1の抵抗値をRn
1とし、P型MOSトランジスタP3と抵抗素子Ruの
合成抵抗をRu3(抵抗値を示す場合もRu3とする)
とし、N型MOSトランジスタN3と抵抗素子Rdの合
成抵抗をRd3(抵抗値を示す場合もRd3とする)と
している。また、P型MOSトランジスタP1に流れる
電流をIp1とし、合成抵抗Ru3に流れる電流をIp
2とし、N型MOSトランジスタN1に流れる電流をI
n1とし、合成抵抗Rd3に流れる電流を電流をIn2
としている。また、放電電流をIdで表し、充電電流を
Icで表している。
【0040】図7に示してあるA点とB点の電位、及び
出力(OUT)の電位(Vout)は、配線抵抗をゼロ
とすれば同電位であり、Rp1とRu3の並列合成抵抗
をRaとし、Rn1とRd3の並列合成抵抗値をRbと
すれば、以下の第1式乃至第3式が成立する。
【0041】
【数1】 Vout=VCC×Rb/(Ra+Rb) …第1式 Ra=Rp1×Ru3/(Rp1+Ru3) …第2式 Rb=Rn1×Rd3/(Rn1+Rd3) …第3式
【0042】前記Rp1とRn1は入力信号変化による
ON/OFF動作によって抵抗値が無限大になる場合が
あるが、制御信号(Pcon、Ncon)は、MOSト
ランジスタP3,N3をOFFする信号にはならないの
で、Ru3とRd3は常に0より大きい有限の値を持つ
ことになる。これにより並列合成抵抗Ra,Rbも常に
0より大きい有限の値を持つことになるので、Vout
は、0より大きくVCCよりも小さい値で変化すること
になる。即ち、この構成における発振電圧範囲は電源電
圧(VCC)よりも狭くなることが判る。発振電圧範囲
の中間電位は発振停止時のDC動作点になり、抵抗値や
各トランジスタのサイズを最適化してインバータの論理
反転電圧(Vinv)になるように設定するのが望まし
い。通常はVCC/2に設定するが、そのためにはRa
=Rbにすればよい。
【0043】入力信号がHighレベル(Vin>Vi
nv)の場合は、MOSトランジスタP1がOFF状態
に近いので、Ra≒Ru3となる。これは、Raの最大
値でもある。このときには、MOSトランジスタN1は
ONが一番強い状態であり、Rbは最小値の状態にあ
る。Raが最大でRbが最小であるからこの2つの値で
定まるVoutの値はこのときが最小値(Low)にな
る。逆に、入力信号がLowレベル(Vin<Vin
v)の場合は、MOSトランジスタN1がOFF状態に
近いので、Rb≒Rd3となりこれはRbの最大値であ
る。このときには、トランジスタP1はONが一番強い
状態であり、Raは最小値の状態にある。Rbが最大で
Raが最小であるからこの2つの値で定まるVoutの
値はこのときが最大値(High)になる。
【0044】このように、この実施の形態の回路は発振
電圧範囲が電源電圧範囲よりも狭いインバータ動作をす
るので、それにより見かけ上の付加容量CL は小さくな
り、その分だけ発振周波数が速くなる。発振周波数制御
は制御信号(Pcon、Ncon)の値によりMOSト
ランジスタP3のオン抵抗(Rp3)とMOSトランジ
スタN3のオン抵抗(Rn3)の値を変化させることで
行われる。電流制御素子11,12には、常に電流を流
す必要があり、MOSトランジスタN3及びMOSトラ
ンジスタP3のしきい値電圧をそれぞれVthn、Vt
hpとすると、Ncon>Vthn、Pcon<VCC
−|Vthp|がその条件である。最大発振周波数は、
Pcon=0、Ncon=VCCの場合に得られ、この
ときに発振が停止しないように設計する必要がある。そ
の設計指針を以下に示す。
【0045】上記の記述を第1式に当てはめると、発振
電圧範囲の最大値と最小値はそれぞれ以下の第4式およ
び第5式となる。
【0046】
【数2】 Vout(max)=VCC×Rd3/(Ra+Rd3)=VCC/( 1+Ra/Rd3) …第4式 Vout(min)=VCC×Rb/(Ru3+Rb)=VCC/(1 +Ru3/Rb) …第5式
【0047】上記の式より、発振電圧範囲を狭くするに
は、Ra/Rd3が大きく、Ru3/Rbが小さくなる
ようにすればよいことが判る。このことは、前記の第2
式と第3式により、Rd3×(1/Rp1+1/Ru
3)とRu3×(1/Rn1+1/Rd3)を小さくす
ることと等価である。そして、発振電圧範囲の中間電位
をVCC/2に設定するには、Rd3≒Ru3となるか
ら、Ra/Rd3は以下の第6式により、Ru3/Rb
は以下の第7式により、それぞれ表される。
【0048】
【数3】 Ra/Rd3=1/(1+(Rd3/Rp1))…第6式 Rb/Ru3=1/(1+(Ru3/Rn1))…第7式
【0049】結局は、Rd3/Rp1およびRu3/R
n1の値を小さく設定すること、即ちインバータ回路1
0(P1,N1)を流れる電流(Ip1、In1)に対
して電流制御素子(P3、Ru,Rd,N3)を流れる
電流(Ip2、In2)が大きくなるように設計すれば
高い発振周波数が得られることになる。
【0050】ここで、このために抵抗値Rp1,Rn1
の値が大きくなるように例えばMOSトランジスタP
1,N1のゲート幅(Wp1,Wn1)を小さくする
と、インバータ回路自体の電流駆動能力が小さくなり、
発振周波数が低下する。このため、Rd3とRu3を小
さくすることで対応するのが好適である。また、Ru3
はRuとP3の合成抵抗であり、Rd3はRdとN3の
合成抵抗である。P3とN3は制御トランジスタである
から、抵抗を小さくしすぎると発振周波数範囲が小さく
なってしまうし、P3、N3のゲート幅を大きくすると
その接合容量が大きくなり、インバータ回路の付加容量
(CL )を増加させ、発振周波数の低下を招く。従っ
て、このことからも、RuとRdを小さくする方が最大
発振周波数の設定において有効である。但し、RuとR
dを小さくしすぎて発振電圧範囲が狭くなりすぎると、
次段の駆動が出来なくなり発振が停止してしまうため、
RdとRuにはその他の設計値に応じた最適値があるこ
とになる。
【0051】上記図7の回路の動作を回路シミュレーシ
ョンを使って確認した。比較のために図3のインバータ
回路を用いた電圧制御発振器についてもシミュレーショ
ンを行った。シミュレーションに使った各トランジスタ
のサイズと抵抗値を以下の表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】また、VCOの段数は5段、電源電圧は
1.5Vとし、N型MOSトランジスタ、P型MOSト
ランジスタ共にそのしきい値電圧(Vth)を0.35
Vに設定した。制御電圧(Ncon、Pcon)は、V
CC/2に対して対称になるようにPcon=VCC−
Nconとなるように設定し、Ncon(Vcont)
を0〜1.5Vの範囲で変化させ発振周波数と発振電圧
範囲を調べた。図8(a)(b)にその結果であるグラ
フを示す。図3のインバータ回路を用いたVCO(IN
V1と表示)における最大発振周波数が1.0GHzで
あるのに対し、この実施の形態のVCO(INVRと表
示)では1.6GHzの値が得られ、発振電圧範囲も最
小で0.9V程度になっている。上記シミュレーション
では、発振周波数に影響を及ぼす寄生容量が考慮されて
いないため実際の発振周波数に比べて20〜30%程度
高い値になっているものの、それを考慮しても電源電圧
1.5VのCMOSを使ったVCOで1.2GHz程度
の発振周波数が得られることになる。
【0054】抵抗値RuとRdには最適値があると先に
述べたが、それを確認するために抵抗値を変えてシミュ
レーションを行い、抵抗値と発振周波数の関係(最大
値:Vcont=1.5V)を調べた。また、制御トラ
ンジスタ(N3、P3)のサイズ(ゲート幅:Wn3/
Wp3)を3種類(●,□,△)設定して行った。その
結果を図9に示している。制御トランジスタ(N3、P
3)のサイズを大きくすると、これを流れる電流値が増
加することに対応して発振電圧範囲が小さくなり、同じ
抵抗値の地点で比較する場合には発振周波数は大きくな
るが、抵抗値が小さい場合には発振が停止してしまうこ
とが判る(△,□参照)。3種類のなかで最もトランジ
スタサイズが小さもの、即ち、Wn3/Wp3=2μm
/6μmの場合(●)は、抵抗値が小さくても発振は持
続するが、Ru=Rd=4kΩをピークにそれ以下の抵
抗値では、発振周波数が急激に小さくなる。従来例の発
振周波数(1GHz)と比較して30%程度大きい値が
得られれば、シミュレーション誤差やプロセス変動等を
考慮しても充分効果があると判断出来るので、抵抗値は
1kΩ以上であることが望ましいといえる。
【0055】B点のDC動作点はその両端の抵抗値(R
u、Rd)の比で決まり、発振電圧範囲の中間電位をV
CC/2にするためにRuとRdを同じ値にするのが好
ましいことについては、先に述べた。発振電圧範囲の中
間電位とVCO出力に接続されるインバータ回路の論理
反転電圧が同じであれば、従来技術で示した差動アンプ
型VCOでは必要なレベル変換回路を不要にできる。但
し、プロセスや設計の変動によりバッファインバータの
論理反転電圧が必ずしもVCC/2にならない場合や、
多少のズレがあっても問題ないことを考慮に入れると、
以下の第8式の条件を満たすことが望ましい。この第8
式から以下の第9式が導かれる。
【0056】
【数4】 VCC/3≦VB≦2×VCC/3 …第8式 なお、VB=VCC×Rd/(Ru+Rd) 上記条件からRuとRdの比率を求めると、 0.5≦Ru/Rd≦2 …第9式
【0057】半導体集積回路においてチップ内に抵抗素
子を設ける場合には、目的に応じてウェル抵抗、拡散抵
抗、ポリシリコン抵抗が使い分けられる。プロセス条件
によって多少変動はあるが、それぞれのシート抵抗は ウェル抵抗 :1〜2kΩ/sq 拡散抵抗 :50〜200Ω/sq ポリシリコン抵抗(ドープ有):15〜40Ω/sq ポリシリコン抵抗(ドープ無):200〜500Ω/sq である。この中で拡散抵抗とポリシリコン抵抗(ド
ープ有)はシート抵抗が小さくkΩオーダーの高い抵抗
値を得るためには大きな面積を必要とする。また面積が
大きくなると抵抗自体が大きな寄生容量を持つことにな
り、付加容量CLが増加して発振周波数が遅くなったり
発振が停止したりするのでこれらを使って抵抗素子を形
成することは好ましくない。シート抵抗の高いウェル
抵抗やドープ無のポリシリコン抵抗を使うのがよい。
【0058】(実施の形態2)発振周波数の制御電圧依
存特性においては、制御電圧の全範囲において線形性が
確保されることが望ましいが、上記実施の形態1では、
図8(a)から判るように、制御電圧の全範囲において
線形であるとはいえない。即ち、実施の形態1(INV
R)では、0.5〜1.15Vの範囲以外では直線性が
確保されていない。その逆に、図8(a)に示した従来
技術(INV1)の特性は、約0.5〜1.15Vの範
囲以外では直線性が確保されている。この実施の形態2
の電圧制御発振器は、上記INVRとINV1の両構成
の線形範囲が使えるようにしたことを特徴とする。
【0059】図10(a)は、この実施の形態2の電圧
制御発振器における一つのインバータ回路10′及び第
1の電流制御素子11及び第2の電流制御素子12を示
した回路図である。第1の電流制御素子11及び第2の
電流制御素子12については、実施の形態1と同様であ
るので、その説明を省略する。
【0060】インバータ回路10′は、前記VCCとG
NDの間に、第1P型MOSトランジスタP1と第1N
型MOSトランジスタN1とを接続して成り、当該接続
点を次段への発振信号出力点(OUT)とし、両ゲート
の接続点を前段からの発振信号入力点(IN)とする構
成に成っているとともに、第1P型MOSトランジスタ
P1とVCCとの間には第2P型MOSトランジスタP
2を、第1N型MOSトランジスタN1とGNDとの間
には第2N型MOSトランジスタN2をそれぞれ備え、
前記第2P型MOSトランジスタP2のゲートは第1の
制御信号(Pcon)の供給線に接続され、前記第2N
型MOSトランジスタN2のゲートは第2の制御信号
(Ncon)の供給線に接続されている。
【0061】図10(b)は、同図(a)の回路を図5
に対応させて記述した等価回路図である。この等価回路
図においては、P型MOSトランジスタP1,P2の合
成抵抗をRp12(抵抗値を示す場合もRp12とす
る)とし、N型MOSトランジスタN1,N2の合成抵
抗をRn12(抵抗値を示す場合もRn12とする)と
し、P型MOSトランジスタP3と抵抗素子Ruの合成
抵抗をRu3(抵抗値を示す場合もRu3とする)と
し、N型MOSトランジスタN3と抵抗素子Rdの合成
抵抗をRd3(抵抗値を示す場合もRd3とする)とし
ている。また、合成抵抗Rp12に流れる電流をIp1
とし、合成抵抗Ru3に流れる電流をIp2とし、合成
抵抗Rn12に流れる電流をIn1とし、合成抵抗Rd
3に流れる電流を電流をIn2としている。また、放電
電流をIdで表し、充電電流をIcで表している。
【0062】上記の構成では、制御電圧(Vcont=
Ncon)が小さい場合には制御用のMOSトランジス
タ(N3、P3)のオン抵抗が大きいために、これに流
れる電流が小さく、インバータ回路10′だけの構成
(即ち、従来のINV1)に近い特性を示すことにな
る。一方、制御電圧が大きい場合にはインバータ回路の
制御トランジスタ(N3、P3)のオン抵抗が小さくな
り、実施の形態1の構成に近似したものとなる。従っ
て、この実施の形態2の構成を採用し、トランジスタの
サイズを最適化することで発振周波数の制御電圧依存の
線形範囲の広いVCOを得ることが可能となる。
【0063】この実施の形態2の回路においても、回路
シミュレーションを使って効果を確認した。シミュレー
ションに使った各トランジスタのサイズと抵抗値は、下
記の表2に示してある。
【0064】
【表2】
【0065】シミュレーション結果である発振周波数の
制御電圧依存特性を図11(a)に、発振周波数と発振
電圧範囲の関係を図11(b)にそれぞれ示している。
INVRTと表示してあるのがこの実施の形態2の結果
である。比較のために実施の形態1の構成(INVRと
表示)と従来例の構成(INV1と表示)の結果も示し
ている。図11(a)により、Vcont−Vthが0
〜1.15Vの範囲(Vcontでは0.35〜1.5
V)において、ほぼ線形な特性が得られることが判る。
また、同図(b)から、発振周波数範囲もINV1とI
NVRの両方の範囲に渡っていることが判る。
【0066】図12は、インバータ回路10′における
制御トランジスタ(N2,P2)のゲート幅(Wn2、
Wp2)として3つの種類を用意してシミュレーション
した結果を示した図である。Wn2/Wp2=5μm/
15μm、及び20μm/60μmの場合には線形性が
悪く、Wn2/Wp2=10μm/30μmの場合が線
形性に優れていることが判る。ゲート幅の変化はトラン
ジスタの電流駆動能力に対応することから、良好な線形
特性を得るためには、インバータ回路10′側の制御ト
ランジスタ(N2、P2)の電流駆動能力は、電流制御
素子側の制御トランジスタ(N3、P3)の電流駆動能
力の少なくとも3倍以上(電流制御素子側(P3,N
3)の抵抗値で若干の変動はある)は必要と思われる。
また、制御電圧が大きい場合には、電流制御素子側の制
御トランジスタ(N2、P2)のオン抵抗が高いと、発
振周波数の上限が低くなってしまうことからもインバー
タ回路10′側の制御トランジスタ(N2、P2)の電
流駆動能力を大きくしてオン抵抗を小さくすることが望
ましい。なお、かかる構成においても、電流制御素子を
構成している抵抗素子の抵抗値と制御トランジスタ(N
2、P2)のサイズを最適化することで、容易に発振電
圧範囲の中間値をVCC/2に設定できる。
【0067】(実施の形態3)上述した実施の形態2で
は、電流制御素子を電源電位(VCC)と接地電位(G
ND)の両方に接続した構造を示した。この実施の形態
3の電圧制御発振器は、電流制御素子を電源電位(VC
C)と接地電位(GND)のいずれか一方に接続した構
造を有する。
【0068】図13(a)の電圧制御発振器は、P型M
OSトランジスタP3と抵抗素子Ruとから成る電流制
御素子を電源電位(VCC)側に配置した構成であり、
同図(b)の電圧制御発振器は、N型MOSトランジス
タN3と抵抗素子Rdとから成る電流制御素子を接地電
位(GND)側に配置した構成である。
【0069】この図13の構成では、発振電圧範囲の上
限或いは下限がVCCやGNDになるので、最大発振周
波数は実施例2に比べて小さくなり、しかも出力レベル
変換回路が必要になるが、実施の形態2の構成に比べて
消費電流を小さくできるという利点がある。
【0070】(実施の形態4)一般に、インバータ回路
を構成するMOSトランジスタとしては、ゲート/ソー
ス間電圧が所定の正の値以下では導通しないエンハンス
メント型のMOSトランジスタを用いることが多い。従
って、インバータ回路10,10′のMOSトランジス
タ(N1、P1)として、エンハンスメント型のMOS
トランジスタを用いることが考えられる。しかし、この
実施の形態4では、インバータ回路を構成するMOSト
ランジスタ(N1、P1)として、ゲート/ソース間電
圧が0Vでも導通するデプレッション型のMOSトラン
ジスタを用いた。デプレッション型のトランジスタでイ
ンバータ回路を構成した場合には、インバータ回路の応
答速度は全てエンハンスメント型を用いた場合に比べて
速くなり、電圧制御発振器の発振周波数の最大値を更に
高くすることが可能となるからである。
【0071】(実施の形態5)実施の形態1乃至4にお
ける電圧制御発振器は、元来、発振電圧範囲が0〜VC
Cになるインバータ回路に電流制御素子を付加した構成
であるが、インバータ回路として従来技術の欄で示した
差動アンプ型インバータを用い、これに電流制御素子を
付加した構成を採用してもいものである。
【0072】図14(a)は、この実施の形態の電圧制
御発振器に用いる差動アンプ型インバータ15の回路図
であり、同図(b)は同回路を簡略化したシンボル図で
あり、同図(c)は前記シンボル図を用いて示したこの
実施の形態5の電圧制御発振器16の図である。前記差
動アンプ型インバータ回路15は、3つの制御信号入力
用のP型MOSトランジスタP11,P12及びN型M
OSトランジスタN13と、二つの入力用MOSトラン
ジスタN11,N12と、二つの入力部(IN−m,I
N−p)と、二つの出力部(OUT−m,OUT−p)
を備えて成る。そして、前記3つの制御信号入力用のM
OSトランジスタのうちの二つのP型MOSトランジス
タP11,P12のゲートに第1の制御信号(Pco
n)が入力され、他の一つのN型MOSトランジスタN
13のゲートに第2の制御信号(Ncon)が入力され
るようになっている。そして、各出力部(OUT−m,
OUT−p)には、電流制御素子17,18が接続され
ている。
【0073】上記の構成では、N型MOSトランジスタ
N3に流す定電流に対応する分だけ発振電圧範囲が狭く
なり発振周波数が速くなる。しかし、従来技術の項目で
差動アンプ型インバータを用いる電圧制御発振器の欠点
として述べたように、図14の構成では発振電圧範囲の
上限は常にVCCになるため、レベル変換回路が必要と
なる。実施の形態1等で述べた2つの抵抗素子(Ru、
Rd)と2つのMOSトランジスタ(N3、P3)を直
列に繋いだ電流制御素子は、その設定値を変えることで
発振電圧範囲の中間値をある程度自由に変えることが可
能である。従って、VCCからの充電電圧がGNDに抜
ける放電電流よりも小さくなるように例えばRu>Rd
となる値に設定することで、レベル変換回路を付加する
ことなく中間電位をVCC/2に設定することが可能と
なる。元来、差動アンプ型インバータを用いた電圧制御
発振器は高い発振周波数が得られる構成であるが、電流
制御素子を付加することで更に高い周波数で発振させる
ことができる。
【0074】(実施の形態6)実施の形態1乃至5で示
した電圧制御発振器(VCO)は、いずれも発振電圧範
囲は0〜VCCの範囲よりも狭くなるので、発振電圧範
囲が0〜VCCの範囲である従来の電圧制御発振器に比
べ、発振そのものを原因とするノイズの発生が抑制され
る。
【0075】この実施の形態の位相同期ループ回路(P
LL)は、実施の形態1乃至5で示したいずれかの電圧
制御発振器を用いた回路構成を有する。具体的には、こ
の位相同期ループ回路(PLL)は、図15に示すよう
に、電圧制御発振器21、この電圧制御発振器21の出
力を分周する分周回路24、この分周回路24の出力と
基準信号とを比較する位相比較器22、及び位相比較器
22の出力から制御電圧を発生してこれを電圧制御発振
器21に与える制御電圧発生回路23等とから成り、こ
れらの回路が同一半導体基板上に形成されてなる。
【0076】同一半導体基板上に上記の各回路を形成す
ること(1チップ化)により、チップの高付加価値化、
アセンブリの容易化(アナログ技術の不要化)、及び低
消費電力化が図れるのであるが、これと同時にノイズの
問題がクローズアップされることになる。実施の形態1
乃至5の電圧制御発振器はノイズ発生を低く抑えること
ができるので、かかる1チップ化を何ら問題なく行うこ
とができる。
【0077】(実施の形態7)この実施の形態の中間周
波数処理回路は、図16に示すように、PLL31、ミ
キサー32、IF(中間周波数)アンプ33、及びモデ
ム34等が同一半導体基板上に形成された構成を有す
る。PLL31からは、229.25MHzの出力信号
が出力される。ミキサー32は、240.05MHzの
RF信号と前記229.25MHzの基準Local信
号とを入力してミキシングを行う。即ち、これら両信号
の周波数差である10.8MHzの周波数に出力信号を
変換する。この出力信号は、IF(中間周波数)アンプ
33によって前記モデム34のディジタル回路が処理で
きる電圧振幅まで増幅され、この増幅された信号がモデ
ム34によって処理される。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の電圧制
御発振器はインバータ回路から成るので、これをCMO
S等で構成することが可能であり、1チップ化が容易で
ある。そして、この1チップ化を実現するには電圧制御
発振器が発生するノイズが問題となるが、この発明の電
圧制御発振器は発振電圧範囲を狭くでき、低ノイズであ
り、1チップ化によるノイズ問題を回避できる。また、
発振電圧範囲を狭くできることにより、動作速度が速く
なるから、発振周波数を高くすることが容易となる。ま
た、上記のごとく動作速度が速くなったことで、電源電
圧を低くして動作速度が遅くなったとしても、必要とす
る高い発振周波数を確保することが可能である。即ち、
所望の高い発振周波数を確保しつつ電源電圧を低くする
ことが可能であり、これにより消費電力の軽減も図れ
る。
【0079】電流制御素子を二つ備える電圧制御発振器
にあっては、電流制御素子を一つ備える電圧制御発振器
よりも発振電圧範囲を狭くできるとともに、発振信号の
中間電位を電源電位の1/2に設定することが容易であ
る。一方、電流制御素子を一つ備える電圧制御発振器
は、電流制御素子を二つ備える場合よりも消費電流を少
なくできる。
【0080】発振周波数の制御を電流制御素子を構成し
ているMOSトランジスタが担う構成であれば、素子数
を少なくできるという利点がある。一方、発振周波数の
制御をインバータ回路側に接続されているMOSトラン
ジスタと電流制御素子を構成しているMOSトランジス
タとで担う構成であれば、発振周波数の最小値を小さく
できるとともに発振周波数の制御電圧依存特性の直線性
を良好にできるという利点がある。
【0081】電流制御素子を構成する抵抗素子をウェル
や無ドープポリシリコンといったシート抵抗の大きいも
ので形成した構成であれば、電流制御素子の形成面積を
小さくできる。更に、抵抗素子による寄生容量を極力小
さくすることができるので、付加容量増大による発振周
波数の低下や発振停止を防止できる。
【0082】インバータ回路を構成するMOSトランジ
スタとしてデプレッション型のものを用いた構成であれ
ば、インバータ回路自体の遅延時間が短くなり、エンハ
ンスメント型のトランジスタを用いる場合よりも発振周
波数を高くできる。
【0083】上述した構成の電圧制御発振器はそのノイ
ズの発生が低減されるので、これと他の回路を同一半導
体基板上に備えて成る半導体集積回路及び位相同期ルー
プ回路(PLL)は、動作信頼性が極めて高い。また、
かかる位相同期ループ回路(PLL)及び他の回路を同
一半導体基板上に備えて成る中間周波数処理回路であれ
ば、その動作信頼性が高いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】奇数個のインバータ回路から成る電圧制御発振
器の概略の基本構成を示すシンボル図である。
【図2】奇数個のインバータ回路から成る電圧制御発振
器の詳細な基本構成を示すシンボル図である。
【図3】電圧制御発振器に用いられる一般的なインバー
タ回路を示す回路図である。
【図4】図3のインバータ回路を用いた電圧制御発振器
における発振動作原理を示す説明図である。
【図5】この発明の電圧制御発振器における一つのイン
バータ回路構成部分を示した基本回路図である。
【図6】図3のインバータ回路を用いた電圧制御発振器
における発振振幅(Va)および発振電圧範囲(Vb)
示したグラフである。
【図7】同図(a)はこの発明の実施の形態1における
一つのインバータ回路構成部分を示した回路図であり、
同図(b)はその等価回路図である。
【図8】図7の回路から成るこの発明の実施の形態1の
電圧制御発振器のシミュレーション結果および比較のた
めに図3のインバータ回路を用いた電圧制御発振器のシ
ミュレーション結果を示すグラフである。
【図9】図7の回路から成るこの発明の実施の形態1の
電圧制御発振器において、制御用のMOSトランジスタ
のサイズとして3つのサイズを設定し、発振周波数の抵
抗値依存特性をシミュレーションした結果を示すグラフ
である。
【図10】同図(a)はこの発明の実施の形態2におけ
る一つのインバータ回路構成部分を示した回路図であ
り、同図(b)はその等価回路図である。
【図11】図10の回路から成るこの発明の実施の形態
2の電圧制御発振器のシミュレーション結果および比較
のために図3及び図7のインバータ回路を用いた電圧制
御発振器のシミュレーション結果を示すグラフである。
【図12】図10の回路から成るこの発明の実施の形態
2の電圧制御発振器において、制御用のMOSトランジ
スタのサイズとして3つのサイズを設定し、制御電圧に
対する発振周波数特性をシミュレーションした結果を示
すグラフである。
【図13】同図(a)はこの発明の実施の形態3におけ
る一つのインバータ回路構成部分を示した回路図であ
り、同図(b)は他の例を示した回路図である。
【図14】同図(a)はこの発明の実施の形態5におけ
る一つの差動アンプ型インバータ回路構成部分を示した
回路図であり、同図(b)は同図(a)のシンボル図で
あり、同図(c)は同図(a)の差動アンプ型インバー
タ回路を用いた電圧制御発振器を示す回路図である。
【図15】この発明の実施の形態6における位相同期ル
ープ回路のブロック図である。
【図16】この発明の実施の形態7における中間周波数
処理回路のブロック図である。
【符号の説明】
10 インバータ回路 10′ インバータ回路 11 電流制御素子 12 電流制御素子 15 差動アンプ型インバータ回路 16 電圧制御発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 3/03 H03K 3/354

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータ回路を奇数個リング状に接続
    して成る電圧制御発振器において、隣り合うインバータ
    回路間を接続する発振信号線と電源電位との間には第1
    の制御信号により電流が変化する第1の電流制御素子を
    設け、前記発振信号線と接地電位との間には第2の制御
    信号により電流が変化する第2の電流制御素子を設け、
    前記各電流制御素子には常に電流を流して発信電圧の中
    心値を設定し、前記発信電圧は電源電圧より小さく且つ
    接地電圧より大きい振幅範囲で発信させることを特徴と
    する電圧制御発振器。
  2. 【請求項2】 前記第1の電流制御素子は抵抗素子とP
    型MOSトランジスタとから成り、第2の電流制御素子
    は抵抗素子とN型MOSトランジスタとから成り、前記
    P型MOSトランジスタのゲートには第1の制御信号が
    入力され、前記N型MOSトランジスタのゲートには第
    2の制御信号が入力されることを特徴とする請求項1に
    記載の電圧制御発振器。
  3. 【請求項3】 前記インバータ回路は、前記電源電位と
    接地電位の間に、P型MOSトランジスタとN型MOS
    トランジスタとを接続して成り、当該接続点を次段への
    発振信号出力点とし、両ゲートの接続点を前段からの発
    振信号入力点とする構成に成っていることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の電圧制御発振器。
  4. 【請求項4】 前記インバータ回路は、前記電源電位と
    接地電位の間に、第1P型MOSトランジスタと第1N
    型MOSトランジスタとを接続して成り、当該接続点を
    次段への発振信号出力点とし、両ゲートの接続点を前段
    からの発振信号入力点とする構成に成っているととも
    に、第1P型MOSトランジスタと電源電位との間には
    第2P型MOSトランジスタを、第1N型MOSトラン
    ジスタと接地電位との間には第2N型MOSトランジス
    タをそれぞれ備え、前記第2P型MOSトランジスタの
    ゲートは第1の制御信号の供給線に接続され、前記第2
    N型MOSトランジスタのゲートは第2の制御信号の供
    給線に接続されていることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の電圧制御発振器。
  5. 【請求項5】 前記制御信号の電圧の変化に対する発振
    信号の周波数の変化に直線性が与えられるように、前記
    電流制御素子を構成するMOSトランジスタの電流駆動
    能力とインバータ回路を構成するMOSトランジスタの
    電流駆動能力との関係が設定されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の電圧制御発振器。
  6. 【請求項6】 前記インバータ回路は、3つの制御信号
    入力トランジスタと二つの入力トランジスタと二つの出
    力部を備えた差動アンプ型インバータ回路から成り、前
    記3つの制御信号入力トランジスタのうちの二つのトラ
    ンジスタのゲートに第1の制御信号が入力され、他の一
    つのトランジスタのゲートに第2の制御信号が入力され
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電圧
    制御発振器。
  7. 【請求項7】 インバータ回路を奇数個リング状に接続
    して成る電圧制御発振器において、前記インバータ回路
    は、前記電源電位と接地電位の間に、第1P型MOSト
    ランジスタと第1N型MOSトランジスタとを接続して
    成り、当該接続点を次段への発振信号出力点とし、両ゲ
    ートの接続点を前段からの発振信号入力点とする構成に
    成っているとともに、第1P型MOSトランジスタと電
    源電位との間には第2P型MOSトランジスタを、第1
    N型MOSトランジスタと接地電位との間には第2N型
    MOSトランジスタをそれぞれ備え、前記第2P型MO
    Sトランジスタのゲートは第1の制御信号の供給線に接
    続され、前記第2N型MOSトランジスタのゲートは第
    2の制御信号の供給線に接続されているとともに、前記
    インバータ回路の隣り合うインバータ回路間を接続する
    発振信号線と電源電位との間に前記第1の制御信号によ
    り電流が変化する第1の電流制御素子を設けたことを特
    徴とする電圧制御発振器。
  8. 【請求項8】 インバータ回路を奇数個リング状に接続
    して成る電圧制御発振器において、前記インバータ回路
    は、前記電源電位と接地電位の間に、第1P型MOSト
    ランジスタと第1N型MOSトランジスタとを接続して
    成り、当該接続点を次段への発振信号出力点とし、両ゲ
    ートの接続点を前段からの発振信号入力点とする構成に
    成っているとともに、第1P型MOSトランジスタと電
    源電位との間には第2P型MOSトランジスタを、第1
    N型MOSトランジスタと接地電位との間には第2N型
    MOSトランジスタをそれぞれ備え、前記第2P型MO
    Sトランジスタのゲートは第1の制御信号の供給線に接
    続され、前記第2N型MOSトランジスタのゲートは第
    2の制御信号の供給線に接続されているとともに 、前記
    インバータ回路の隣り合うインバータ回路間を接続する
    発振信号線と接地電位との間に前記第2の制御信号によ
    り電流が変化する第2の電流制御素子を設けたことを
    徴とする電圧制御発振器。
  9. 【請求項9】 前記第1の電流制御素子を抵抗素子とP
    型MOSトランジスタとにより構成して前記P型MOS
    トランジスタのゲートに第1の制御信号を入力するか、
    又は、第2の電流制御素子を抵抗素子とN型MOSトラ
    ンジスタとにより構成して前記N型MOSトランジスタ
    のゲートに第2の制御信号を入力することを特徴とする
    請求項7または8に記載の電圧制御発振器。
  10. 【請求項10】 インバータ回路を奇数個リング状に接
    続して成る電圧制御発振器において、前記インバータ回
    路は、3つの制御信号入力トランジスタと二つの入力ト
    ランジスタと二つの出力部を備えた差動アンプ型インバ
    ータ回路から成り、前記3つの制御信号入力トランジス
    タのうちの二つのトランジスタのゲートに第1の制御信
    号が入力され、他の一つのランジスタのゲートに第2の
    制御信号が入力されるとともに、前記インバータ回路の
    隣り合うインバータ回路間を接続する発振信号線と電源
    電位との間には第1の制御信号により電流が変化する第
    1の電流制御素子を設け、前記発振信号線と接地電位と
    の間には第2の制御信号により電流が変化する第2の電
    流制御素子を設けたことを特徴とする記載の電圧制御発
    振器。
  11. 【請求項11】 前記第1の電流制御素子を抵抗素子と
    P型MOSトランジスタとにより構成して前記P型MO
    Sトランジスタのゲートに第1の制御信号を入力する
    か、又は、第2の電流制御素子を抵抗素子とN型MOS
    トランジスタとにより構成して前記N型MOSトランジ
    スタのゲートに第2の制御信号を入力することを特徴と
    する請求項10に記載の電圧制御発振器。
  12. 【請求項12】 前記抵抗素子は、ウェル抵抗又は無ド
    ープのポリシリコン抵抗から成ることを特徴とする請求
    項2、請求項9、請求項11のいずれかに記載の電圧制
    御発振器。
  13. 【請求項13】 前記インバータ回路を構成するトラン
    ジスタがデプレッション型トランジスタであることを特
    徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電圧制御
    発振器。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれかに
    記載の電圧制御発振器を他の回路とともに同一半導体基
    板上に備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項14に記載のいず
    れに記載の電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器に制
    御信号を与える制御電圧発生回路と、前記電圧制御発振
    器が出力する発振信号を分周する分周回路と、前記分周
    回路からの信号を基準信号と比較し、この比較結果を前
    記制御電圧発生回路に与える位相比較器とを、同一半導
    体基板上に備えたことを特徴とする位相同期ループ回
    路。
  16. 【請求項16】 周波数を変換するためのミキサと、前
    記ミキサに周波数変換の対象となる発振信号を与える請
    求項15に記載の構成を有した位相同期ループ回路と、
    前記ミキサが出力する信号を増幅するアンプと、このア
    ンプに接続された変復調回路とを、同一半導体基板上に
    備えたことを特徴とする中間周波数処理回路。
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