JP3282125B2 - 多重伝送システム - Google Patents

多重伝送システム

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JP3282125B2
JP3282125B2 JP03365596A JP3365596A JP3282125B2 JP 3282125 B2 JP3282125 B2 JP 3282125B2 JP 03365596 A JP03365596 A JP 03365596A JP 3365596 A JP3365596 A JP 3365596A JP 3282125 B2 JP3282125 B2 JP 3282125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷の制御仕様に
かかる制御仕様情報を多重伝送ネットワークを介して多
重化処理するとともに、多重化処理された制御仕様情報
に基づいて、各々に接続された負荷の制御が可能な負荷
制御ユニットが接続されて成る多重伝送システムに関
し、特に、負荷として車両に搭載されているランプ、エ
アコン等の電装品への電力供給を制御することができる
負荷制御ユニットが接続されて成る車両用の多重伝送シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の多重伝送システムとして
は、例えば、図6に示すようなものがある。すなわち、
多重伝送システム5は、単一のマスター負荷制御ユニッ
ト1と少なくとも1つ(図6では、2つ)のスレーブ負
荷制御ユニット2,3とが多重伝送ネットワーク4を介
して接続されて構成されていた。
【0003】マスター負荷制御ユニット1と各スレーブ
負荷制御ユニット2,3とには、制御仕様情報を保持す
るための不揮発性記憶部1a,2a,3aが各々装置さ
れていた。御仕様情報を保持するための不揮発性記憶
部1a,2a,3aには、負荷2b,2c,3b,3c
の制御仕様である制御仕様情報が多重伝送ネットワーク
4を介して多重化処理された状態で保持されていた。
【0004】不揮発性記憶部1a,2a,3aにおいて
多重化処理される制御状態情報または制御仕様情報の更
新は、例えば、外部書き込み端末等をマスター負荷制御
ユニット1に接続し、この外部書き込み端末から更新す
べき制御状態情報または制御仕様情報をマスター負荷制
御ユニット1の不揮発性記憶部1aに書き込むことによ
って実行されていた。
【0005】なお、負荷2b,2c,3b,3cの制御
仕様である制御仕様情報とは、負荷2b,2c,3b,
3cの種類(例えば、車両に搭載されている電装品であ
るランプ、エアコン等)、制御方法(例えば、ランプの
点滅周期、点灯照度および扉連動点灯の制御、エアコン
のON/OFF等の電力供給の制御)を意味する。
【0006】また、選択スイッチ(S1)6aまたは選
択スイッチ(S2)6bを適当に設定することによっ
て、スレーブ負荷制御ユニット2で負荷(L1)2bま
たは負荷(L2)2cの何れかを選択的に制御してい
た。全く同様に、選択スイッチ(S1)6aまたは選択
スイッチ(S2)6bを適当に設定することによって、
スレーブ負荷制御ユニット3で負荷(L3)3bまたは
負荷(L4)3cの何れかを選択的に制御していた。
【0007】正常動作時の多重伝送システム5において
は、例えば、先ずマスター負荷制御ユニット1が送信モ
ードとなり制御仕様情報または制御状態情報を所定の時
間(図7中のa秒)の間に送信し、各スレーブ負荷制御
ユニットは各々の内蔵タイマーを用いて所定時間(図7
のa+α秒)だけ受信モードとなって、マスター負荷
制御ユニットからの制御仕様情報または制御状態情報を
受信するとともに、これらの情報を各々の不揮発性記憶
部2a,3aに保持していた。
【0008】続いて、スレーブ負荷制御ユニット2が送
信モードとなり制御仕様情報または制御状態情報を所定
の時間(図7中のb秒)の間に送信し、マスター負荷制
御ユニット1とスレーブ負荷制御ユニット3は各々の内
蔵タイマーを用いて所定時間(図7中のb+α秒)だけ
受信モードとなって、スレーブ負荷制御ユニット2から
の制御仕様情報または制御状態情報を受信するととも
に、これらの情報を各々の不揮発性記憶部1a,3aに
保持していた。
【0009】全く同様に、スレーブ負荷制御ユニット3
が送信モードとなり制御仕様情報または制御状態情報を
所定の時間(図7中のc秒)の間に送信し、マスター負
荷制御ユニット1とスレーブ負荷制御ユニット2は各々
の内蔵タイマーを用いて所定時間(図7中のc+α秒)
だけ受信モードとなって、スレーブ負荷制御ユニット3
からの制御仕様情報または制御状態情報を受信するとと
もに、これらの情報を各々の不揮発性記憶部2a,1a
に保持していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の多重伝送システム5では、不揮発性記憶部1
a,2a,3aに保持されている制御状態情報または制
御仕様情報を更新する場合、外部書き込み端末等をマス
ター負荷制御ユニット1に接続し、この外部書き込み端
末から更新すべき制御状態情報または制御仕様情報をマ
スター負荷制御ユニット1の不揮発性記憶部1aに書き
込んでいたため、多重伝送システムのイニシャライズを
簡便、迅速、かつ的確に実行することが難しいという問
題点があった。また、多重伝送システムから離れた場所
で新たな制御仕様情報を用いた多重伝送システムの設計
が難しく、多重伝送システムの更新を簡便、迅速、かつ
的確に実行することが難しいという問題点があった。
【0011】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、電気的に脱着式外部記憶手段を用
いることにより、多重伝送システムのイニシャライズを
簡便、迅速、かつ的確に実行でき、多重伝送システムか
ら離れた場所でも新たな制御仕様情報を用いた多重伝送
システムの設計が簡便、迅速、かつ的確にでき、車両に
搭載されている電装品であるランプ、エアコン等の制御
(例えば、ランプの点滅周期、点灯照度および扉連動点
灯の的確な制御、エアコンのON/OFF等の電力供給
制御)が簡便、迅速、かつ的確に実行できるようになる
多重伝送システムを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの要旨とするところは、以下の各項に存する。[1]項 負荷(22a,22b,32a,32b)の制御仕様に
かかる制御仕様情報(42)、または負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御結果にかかる制御状態情
報(41)を情報通信網である多重伝送ネットワーク
(40)を介して多重化処理するとともに、多重化処理
された制御仕様情報(42)に基づいて、各々に接続さ
れた負荷(22a,22b,32a,32b)の制御が
可能な負荷制御ユニット(51,…,51)が複数接続
されて成る多重伝送システムにおいて、前記多重伝送ネ
ットワーク(40)に接続され、前記制御仕様情報(4
2)に基づく前記多重化処理を主系として実行可能な負
荷制御ユニット(51,…,51)である単一のマスタ
ー負荷制御ユニット(10)と、前記制御仕様情報(4
2)を保持するとともに前記多重伝送ネットワーク(4
0)に接続され、当該多重伝送ネットワーク(40)を
介して前記マスター負荷制御ユニット(10)との間で
従系として前記多重化処理を実行することができる負荷
制御ユニット(51,…,51)である少なくとも1つ
のスレーブ負荷制御ユニット(20)と、制御仕様情報
(42)の更新および保持が随時可能であって、前記マ
スター負荷制御ユニット(10)に対して電気的に装着
可能であり、装着された状態で前記制御仕様情報(4
2)の随時の読み出しが可能かつ不揮発性の脱着式外部
記憶手段(11)とを備え、前記各負荷制御ユニット
は、多重化処理される自己の前記制御状態情報の更新お
よび保持が随時可能であって前記制御状態情報の随時の
読み出しが可能な不揮 発性記憶部を有し、前記多重伝送
ネットワーク(40)を介して伝送される制御仕様情報
(42)または制御状態情報(41)は、各々、伝送単
位である所定数の単位フレーム(44)に分割されて多
重化処理され、前記単位フレーム(44)のフレーム構
成(43)は、前記多重伝送ネットワーク(40)を介
して多重化処理を実行する際の通信プロトコルが記述さ
れたヘッダ(45)と、前記制御仕様情報(42)また
は制御状態情報(41)の内容が記述されたデータ列
(44a)とを備えて成り、前記ヘッダ(45)は、前
記脱着式外部記憶手段(11)に保持された制御仕様情
報(42)の多重化処理の実行を意味するイニシャルモ
ード通信(45a−2)、または前記制御状態情報(4
1)の多重化処理の実行を意味するノーマルモード通信
(45a−1)を実行する際に、当該実行主体によって
記述される通信モード情報(45a)と、前記制御仕様
情報(42)または制御状態情報(41)が前記単位フ
レーム(44)に分割されて送信される際に、当該送信
元である前記負荷制御ユニット(51,…,51)によ
って、当該送信元が前記マスター負荷制御ユニット(1
0)であるかまたは前記スレーブ負荷制御ユニット(2
0)であるかが記述された識別コード情報(45b)と
を備えて成ることを特徴とする多重伝送システム(5
0)。
【0013】[2]項[2]項に記載のヘッダ(45)は、前記送信される単
位フレーム(44)の種類が、前記イニシャルモード通
信(45a−2)の実行環境において多重化処理される
制御仕様情報(42)の単位フレーム(44)を意味す
るACKフレーム(45c−1)、または前記ノーマル
モード通信(45a−1)の実行環境において多重化処
理される制御状態情報(41 )の単位フレーム(4
4)を意味するノーマルフレーム(45c−2) の何れ
であるかを示すフレーム種類情報(45c)を備えて成
ことを特徴とする多重伝送システム(50)。
【0014】[3]項前記マスター負荷制御ユニット(10)は、前記イニシ
ャルモード通信(45a−2)時に前記脱着式外部記憶
手段(11)から取り込まれた制御仕様情報(42)を
所定数の前記単位フレーム(44)に分割して当該単位
フレーム(44)毎に前記多重化処理を前記スレーブ負
荷制御ユニット(20)との間で順次実行する場合に、
前記単位フレーム(44)を正常に受信した際に前記ス
レーブ負荷制御ユニット(20)が送信する受信正常A
CK(46)に同期して前記多重化処理を実行し、前記
各スレーブ負荷制御ユニット(20)は、前記マスター
負荷制御ユニット(10)から受信した制御仕様情報
(42)に対するチェックサム情報である確認用ACK
(48)を各々生成するとともに、当該各確認用ACK
(48)と前記マスター負荷制御ユニット(10)から
受信した確認用ACK(48)との一致判定を行い、両
者の確認用ACK(48)が一致しなかった場合は前記
マスター負荷制御ユニット(10)の制御仕様情報(4
2)に基づく単位フレーム(44)毎の多重化処理を再
び実行し、また両者の確認用ACK(48)が一致した
場合はさらに当該スレーブ負荷制御ユニット(20)の
前記不揮発性記憶部(21,31)に保持されている制
御仕様情報(42)と当該マスター負荷制御ユニット
(10)から受信した制御仕様情報(42)との一致判
定を行い、両者の制御仕様情報(42)が一致しなかっ
たときは当該スレーブ負荷制御ユニット(20)の前記
不揮発性記憶部の内容を当該マスター負荷制御ユニット
(10)から受信した制御仕様情報(42)に更新した
後に前記イニシャルモード通信(45a−2)における
多重化処理を完了するとともにノーマルモード通信(4
5a−1)へ移行する ことを特徴とする[1]項、また
は[2]項に記載の多重伝送システム(50)。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態にかかる
多重伝送システム(50)の機能ブロック図である。図
2(a)は本発明の一実施例にかかる制御仕様情報(4
2)または制御状態情報(41)の単位フレーム(4
4)のフレーム構成(43)を示す図であり、同図
(b)〜(e)はフレーム構成(43)におけるヘッダ
(45)のデータ構成を示す図である。
【0016】始めに、発明の実施の形態の多重伝送シス
テム(50)の構成を説明する。本発明の実施の形態に
かかる多重伝送システム(50)は、図1に示すよう
に、脱着式外部記憶手段(11)と多重伝送ネットワー
ク(40)と多重伝送ネットワーク(40)に接続され
た複数の負荷制御ユニット(51,…,51)とを備え
て成る。
【0017】本発明の実施の形態の多重伝送ネットワー
ク(40)は情報の授受を行うための信号線であって、
一本の光ファイバーケーブルによって構成されている。
なお、本発明の実施の形態の多重伝送ネットワーク(4
0)として同軸ケーブル、ツイストペア線を束ねたワイ
ヤーハーネス(WH)を用いることも可能であるが、径
や重量が大きくなることを考慮して光ファイバーケーブ
ルを用いている。
【0018】脱着式外部記憶手段(11)は、制御仕様
情報(42)の更新および保持が随時可能であって、マ
スター負荷制御ユニット(10)に対して電気的に装着
可能であり、装着された状態で制御仕様情報(42)の
随時の読み出しが可能かつ不揮発性の記憶手段である。
【0019】脱着式外部記憶手段(EEPROM)(1
1)は、車両仕様に応じたスイッチ(S1やS2)及び
負荷(L1,L2,L3,L4)の制御仕様である制御
仕様情報(42)が書き込まれて保持されており、制御
仕様情報(42)の更新および保持が随時可能であっ
て、マスター負荷制御ユニット(10)に対して電気的
に装着可能であり、装着された状態で制御仕様情報(4
2)の随時の読み出しが可能なものである。なお、負荷
の制御仕様である制御仕様情報(42)とは、負荷の種
類例えば、車両に搭載されている電装品であるランプ、
エアコン等、制御方法例えば、ランプの点滅周期、点灯
照度および扉連動点灯の制御、エアコンのON/OFF
等の電力供給の制御を意味する。
【0020】本実施例における電気的に装着とは、読取
手段に設けられた金属電極コネクタをを介した信号処理
可能状態を意味するが、特にこれに限定されるものでは
なく、電磁気力(例えば、無線電波、静電誘導)を応用
した接続、赤外線や可視光線を応用した光接続、等の各
種接続方法を用いることができる。
【0021】なお、脱着式外部記憶手段(11)として
の不揮発性メモリ(例えばEEPROM)を脱着可能な
形態(例えばICカード、ICコネクタ)にして、マス
ター負荷制御ユニット(10)に設けられた読取手段に
適時挿入して読み取らせることにより、所望の制御仕様
情報(42)をマスター負荷制御ユニット(10)に読
み込ませるようにすることもできる。なお、脱着式外部
記憶手段(11)として不揮発性メモリを用いている
が、特にこれに限定されるものではなく、制御仕様情報
(42)の更新、記憶保持が随時所定回数可能な脱着式
外部記憶手段であればよく、磁気記録手段(例えば、磁
気カード、磁気ディスク、バブルメモリ)、光磁気記録
手段(例えば、MOディスク)等を用いることも可能で
ある。
【0022】負荷制御ユニット(51,…,51)は、
負荷(22a,22b,32a,32b)の制御仕様に
かかる制御仕様情報(42)、または負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御結果にかかる制御状態情
報(41)を情報通信網である多重伝送ネットワーク
(40)を介して多重化処理するとともに、多重化処理
された制御仕様情報(42)に基づいて、各々に接続さ
れた負荷(22a,22b,32a,32b)の制御が
可能なものであって、多重伝送ネットワーク(40)に
複数接続されて成る。
【0023】負荷制御ユニット(51,…,51)は、
多重伝送ネットワーク(40)に接続され、制御仕様情
報(42)に基づく多重化処理を主系として実行可能な
負荷制御ユニット(51,…,51)である単一のマス
ター負荷制御ユニット(10)と、制御仕様情報(4
2)を保持するとともに多重伝送ネットワーク(40)
に接続され、当該多重伝送ネットワーク(40)を介し
てマスター負荷制御ユニット(10)との間で従系とし
て多重化処理を実行することができる負荷制御ユニット
(51,…,51)である少なくとも1つのスレーブ負
荷制御ユニット(20,30)とから構成されている。
【0024】次に、発明の実施の形態のマスター負荷制
御ユニット(10)の構成を説明する。マスター負荷制
御ユニット(10)は、図1に示すように、多重化処理
される自己の制御状態情報(41)の更新および保持が
随時可能であって制御状態情報(41)の随時の読み出
しが可能な不揮発性記憶部(21,31)、を備えて成
る。
【0025】負荷制御ユニット(51,…,51)であ
るマスター負荷制御ユニット(10)は、図1に示すよ
うに、イニシャルモード通信(45a−2)時に脱着式
外部記憶手段(11)から取り込まれた制御仕様情報
(42)を所定数の単位フレーム(44)に分割して当
該単位フレーム(44)毎に多重化処理をスレーブ負荷
制御ユニット(20,30)との間で順次実行する場合
に、単位フレーム(44)を正常に受信した際にスレー
ブ負荷制御ユニット(20,30)が送信する受信正常
ACK(46)に同期して多重化処理を実行することが
できるよう、多重伝送ネットワーク(40)に接続され
て成る。
【0026】さらに、マスター負荷制御ユニット(1
0)は、図2に示すように、イニシャルモード通信(4
5a−2)における多重化処理を実行する場合各スレー
ブ負荷制御ユニット(20,30)は、マスター負荷制
御ユニット(10)が送信した制御仕様情報(42)に
おける単位フレーム(44)を正常に受信できたときに
受信正常ACK(46)を当該マスター負荷制御ユニッ
ト(10)に送信し、当該マスター負荷制御ユニット
(10)は当該受信正常ACK(46)を受信するまで
は当該送信した単位フレーム(44)の再送信を実行
し、また当該受信正常ACK(46)を受信したときは
当該送信を終了した単位フレーム(44)に続く新たな
単位フレーム(44)を順次送信することができるよ
う、多重伝送ネットワーク(40)に接続されて成る。
【0027】本発明の実施の形態のマスター負荷制御ユ
ニット(10)は、多重伝送ネットワーク(40)を介
して制御仕様情報(42)を相互間で転送(つまり、多
重通信)するための通信用I/F回路と、複数のスイッ
チS1,S2などが接続される入力I/F回路と、予め
定めた制御プログラム(多重伝送の通信通信プロトコル
を含む)や固定データを格納する読出専用のメモリであ
るROMと、制御プログラムによって定められた仕事を
実行する際に制御仕様情報(42)の展開が実行される
ワークエリアとして使用される読出書込自在のメモリで
ある一時記憶部(RAM)(14)と、脱着式外部記憶
手段(11)を電気的に装着してそこに保持されている
制御仕様情報(42)を読み出すための金属電極コネク
タと、通信モードの異常時の多重化処理のための内部タ
イマーと、多重化処理等を実行するためのMPUとを内
装している。なお、出力I/F回路には、負荷の不具合
状態を示す信号を出力するダイアグ出力も設けられてい
る。本発明の実施の形態のマスター負荷制御ユニット
(10)に実装されたMPUは、マスター負荷制御ユニ
ット(10)に脱着式外部記憶手段(EEPROM)
(11)を電気的に装着して脱着式外部記憶手段(1
1)に保持されている制御仕様情報(42)を読み出す
場合に、脱着式外部記憶手段(11)に保持されている
制御仕様情報(42)を読み出し、読み出した制御仕様
情報(42)のなかで所定回の一致が見られたときに、
一致した制御仕様情報(42)を取り込むとともに取り
込んだ制御仕様情報(42)に基づく多重化処理をスレ
ーブ負荷制御ユニット(20,30)との間で実行する
ものである。
【0028】また本発明の実施の形態のマスター負荷制
御ユニット(10)に実装されたMPUは、取り込まれ
た制御仕様情報(42)を所定数の単位フレーム(4
4)に分割し、単位フレーム(44)毎の多重化処理を
実行する際に、単位フレーム(44)の正常受信時にス
レーブ負荷制御ユニット(20,30)が生成する受信
正常ACK46信号に同期して単位フレーム(44)毎
に多重化処理をスレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)との間で順次実行するためをものである。
【0029】さらに、本発明の実施の形態のマスター負
荷制御ユニット(10)に実装されたMPUは、自己が
送信した制御仕様情報(42)のチェックサム情報と各
スレーブ負荷制御ユニット(20,30)から受信した
確認用ACK(48)との一致判定を行い、一致した場
合は制御仕様情報(42)の多重化処理を完了するとと
もにノーマルモード通信へ移行し、一致しなかった場合
は制御仕様情報(42)に基づく単位フレーム(44)
毎の多重化処理を再び実行するものである。
【0030】次に、発明の実施の形態のスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)の構成を説明する。少なくと
も1つ(本実施例では、2つ)のスレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)は、負荷として車両に搭載されてい
るランプ、エアコン等の電装品への電力供給を制御する
ことができるものであって、多重伝送ネットワーク(4
0)に接続され、制御仕様情報(42)を保持するため
の不揮発性記憶部(21,31)が装置されるととも
に、多重伝送ネットワーク(40)を介してマスター負
荷制御ユニット(10)との間で従系として多重化処理
を実行することができるものである。
【0031】負荷制御ユニット(51,…,51)であ
る各スレーブ負荷制御ユニット(20,30)は、図1
および図2に示すように、マスター負荷制御ユニット
(10)から受信した制御仕様情報(42)に対するチ
ェックサム情報である確認用ACK(48)を各々生成
するとともに、当該各確認用ACK(48)とマスター
負荷制御ユニット(10)から受信した確認用ACK
(48)との一致判定を行い、両者の確認用ACK(4
8)が一致しなかった場合はマスター負荷制御ユニット
(10)の制御仕様情報(42)に基づく単位フレーム
(44)毎の多重化処理を再び実行し、また両者の確認
用ACK(48)が一致した場合はさらに当該スレーブ
負荷制御ユニット(20,30)の不揮発性記憶部(2
1,31)に保持されている制御仕様情報(42)と当
該マスター負荷制御ユニット(10)から受信した制御
仕様情報(42)との一致判定を行い、両者の制御仕様
情報(42)が一致しなかったときは当該スレーブ負荷
制御ユニット(20,30)の記憶部の内容を当該マス
ター負荷制御ユニット(10)から受信した制御仕様情
報(42)に更新した後にイニシャルモード通信(45
a−2)における多重化処理を完了するとともにノーマ
ルモード通信(45a−1)へ移行することができるよ
う、多重伝送ネットワーク(40)に接続されて成る。
【0032】本発明の実施の形態のスレーブ負荷制御ユ
ニット(20,30)の各々は、多重伝送ネットワーク
(40)を介して制御仕様情報(42)を相互間で転送
(つまり、多重通信)するための通信用I/F回路と、
複数のセンサ(例えば、温度センサ)などが接続される
入力I/F回路と、ランプ、モータ、エアコンなどの複
数の負荷(L1またはL2),(L3またはL4)が接
続される出力I/F回路と、予め定めた制御プログラム
(多重伝送の通信通信プロトコルを含む)や固定データ
を格納する読出専用のメモリであるROMと、制御プロ
グラムによって定められた仕事を実行する際に制御仕様
情報(42)の展開が実行されるワークエリアとして使
用される読出書込自在のメモリである一時記憶部(RA
M)(24,34)と、制御仕様情報(42)を記録保
持するための不揮発性記憶部(21,31)である不揮
発性メモリ(本実施例では、EEPROMを使用してい
る)と、通信モードの異常時の多重化処理のための内部
タイマーと、多重化処理を実行するためのMPUとを内
装している。
【0033】なお、本実施例では、不揮発性記憶部(2
1,31)として不揮発性メモリを用いているが、特に
これに限定されるものではなく、制御仕様情報(42)
の更新、記憶保持が随時所定回数可能な脱着式外部記憶
手段であればよく、磁気記録手段(例えば、磁気カー
ド、磁気ディスク、バブルメモリ)、光磁気記録手段
(例えば、MOディスク)等を用いることも可能であ
る。
【0034】本発明の実施の形態のスレーブ負荷制御ユ
ニット(20,30)に実装された各々のMPUは、マ
スター負荷制御ユニット(10)から単位フレーム(4
4)に分割されて送信された制御仕様情報(42)に対
してチェックサム情報を算出するとともにチェックサム
情報を確認用ACK(48)としてマスター負荷制御ユ
ニット(10)に送信する多重化処理を実行するもので
ある。
【0035】また、スレーブ負荷制御ユニット(20,
30)に実装された各々のMPUは、マスター負荷制御
ユニット(10)のMPUと同期してマスター負荷制御
ユニット(10)のMPU主系となって実行する多重化
処理を従系として実行するとともに、スレーブ負荷制御
ユニット(20,30)内における不揮発性記憶部(E
EPROM)21,31の更新等の内部処理を個々に実
行するものである。
【0036】さらにスレーブ負荷制御ユニット(20,
30)に実装された各々のMPUは、マスター負荷制御
ユニット(10)から受信した制御仕様情報(42)に
対するチェックサム情報である確認用ACK(48)を
各々生成するとともに、各確認用ACK(48)とマス
ター負荷制御ユニット(10)から受信した確認用AC
K(48)との一致判定を行い、両者の確認用ACK
(48)が一致しなかった場合はマスター負荷制御ユニ
ット(10)の制御仕様情報(42)に基づく単位フレ
ーム(44)毎の多重化処理を再び実行し、また両者の
確認用ACK(48)が一致した場合はさらにスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)の不揮発性記憶部(2
1,31)に保持されている制御仕様情報(42)とマ
スター負荷制御ユニット(10)から受信した制御仕様
情報(42)との一致判定を行い、両者の制御仕様情報
(42)が一致しなかったときはスレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)の不揮発性記憶部(21,31)の
内容をマスター負荷制御ユニット(10)から受信した
制御仕様情報(42)に更新した後に制御仕様情報(4
2)の多重化処理を完了するとともにノーマルモード通
信へ移行する制御を行うものである。
【0037】次に、発明の実施の形態の単位フレーム
(44)のフレーム構成(43)構成を説明する。単位
フレーム(44)は、図2に示すように、所定数に分割
されるとともに、多重伝送ネットワーク(40)を介し
て伝送(則ち、多重化処理)される制御仕様情報(4
2)または制御状態情報(41)の伝送単位である、単
位フレーム(44)のフレーム構成(43)は、多重伝
送ネットワーク(40)を介して多重化処理を実行する
際の通信プロトコルが記述されたヘッダ(45)と、制
御仕様情報(42)または制御状態情報(41)の内容
が記述されたデータ列(44a)と、を備えて成る。
【0038】なお、図2に示すように、ブロック・チェ
ックサム・キャラクタであって送受された単位フレーム
のチェックサムを意味するBCCを設けても良い。次
に、発明の実施の形態の単位フレーム(44)における
ヘッダ(45)の構成を説明する。
【0039】ヘッダ(45)は、図2に示すように、通
信モード情報(45a)と識別コード情報(45b)と
フレーム種類情報(45c)とを備えて成る。発明の実
施の形態のヘッダ(45)は、図2に示すように、8ビ
ット(Bit)長であって、通信モード情報(45a)
(B7)、識別コード情報(45b)(B6,B5)、
フレーム種類情報(45c)(B4)、およびフレーム
番号(B3〜B0)より構成されている。
【0040】通信モード情報(45a)は、脱着式外部
記憶手段(11)に保持された制御仕様情報(42)の
多重化処理の実行を意味する図3に示すようなイニシャ
ルモード通信(45a−2)、または制御状態情報(4
1)の多重化処理の実行を意味する図5に示すような
ーマルモード通信(45a−1)を実行する際に、当該
実行主体によって記述されるものである。
【0041】識別コード情報(45b)は、制御仕様情
報(42)または制御状態情報(41)が単位フレーム
(44)に分割されて送信される際に、当該送信元であ
る負荷制御ユニット(51,…,51)によって、当該
送信元がマスター負荷制御ユニット(10)であるかま
たはスレーブ負荷制御ユニット(20,30)であるか
が記述されたものである。
【0042】フレーム種類情報(45c)は、送信され
る単位フレーム(44)の種類が、イニシャルモード通
信(45a−2)の実行環境において多重化処理される
制御仕様情報(42)の単位フレーム(44)を意味す
るACKフレーム(45c−1)、またはノーマルモー
ド通信(45a−1)の実行環境において多重化処理さ
れる制御状態情報(41)の単位フレーム(44)を意
味するノーマルフレーム(45c−2)の何れであるか
を示すものである。
【0043】次に、発明の実施の形態の異常処理装置
(60)の構成を説明する。本発明の実施の形態にかか
る異常状態とは、多重伝送ネットワーク(40)の通信
異常、電源瞬断に起因する負荷制御ユニット(51,
…,51)の動作異常を意味する。
【0044】多重伝送システム(50)に発生する多重
化処理にかかる異常を検出するとともに、当該異常状態
にある負荷制御ユニット(51,…,51)のリセット
を促して当該異常状態からの復帰処理を実行することが
できる異常処理装置(60)に用いられる異常処理方法
は、図5に示すようなノーマルモード通信(45a−
1)の実行中にマスター負荷制御ユニット(10)が異
常状態になった場合であって通信モード情報(45a)
にノーマルモード通信(45a−1)が記述されている
とき、当該ノーマルモード通信(45a−1)を正常に
実行しているスレーブ負荷制御ユニット(20,30)
に保持されている制御状態情報(41)を用いた多重化
処理を当該マスター負荷制御ユニット(10)に対して
実行して正常状態への復帰を促す処理を実行し、ノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にノーマルモード通信
(45a−1)が記述されているとき、当該ノーマルモ
ード通信(45a−1)を正常に実行しているスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)またはマスター負荷制
御ユニット(10)に保持されている制御状態情報(4
1)を用いた多重化処理を当該異常状態にあるスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)に対して実行して正常
状態への復帰を促す処理を実行し、また、ノーマルモー
ド通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)が異常状態になった場合であって通
信モード情報(45a)にイニシャルモード通信(45
a−2)が記述されているとき、マスター負荷制御ユニ
ット(10)に保持されている制御仕様情報(42)を
用いた多重化処理をスレーブ負荷制御ユニット(20,
30)に対して実行して正常状態への復帰を促すもので
ある。
【0045】本発明の実施の形態にかかる異常処理装置
(60)は、図1に示すように、図5に示すようなノー
マルモード通信(45a−1)の実行中にマスター負荷
制御ユニット(10)が異常状態になった場合であって
通信モード情報(45a)がノーマルモード通信(45
a−1)であることに基づいて異常負荷制御ユニット情
報(62a)が生成されたとき、復帰制御手段(64)
が、当該ノーマルモード通信(45a−1)を正常に実
行しているスレーブ負荷制御ユニット(20,30)に
保持されている制御状態情報(41)を用いた多重化処
理を当該マスター負荷制御ユニット(10)に対して実
行して正常状態への復帰を促す処理を実行し、ノーマル
モード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制御
ユニット(20,30)が異常状態になった場合であっ
て通信モード情報(45a)にノーマルモード通信(4
5a−1)であることに基づいて異常負荷制御ユニット
情報(62a)が生成されたとき、復帰制御手段(6
4)が、当該ノーマルモード通信(45a−1)を正常
に実行しているスレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)またはマスター負荷制御ユニット(10)に保持さ
れている制御状態情報(41)を用いた多重化処理を当
該異常状態にあるスレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)に対して実行して正常状態への復帰を促す処理を実
行し、また、ノーマルモード通信(45a−1)の実行
中にスレーブ負荷制御ユニット(20,30)が異常状
態になった場合であって通信モード情報(45a)にイ
ニシャルモード通信(45a−2)が記述されているこ
とに基づいて異常負荷制御ユニット情報(62a)が生
成されたとき、復帰制御手段(64)が、マスター負荷
制御ユニット(10)に保持されている制御仕様情報
(42)を用いた多重化処理をスレーブ負荷制御ユニッ
ト(20,30)に対して実行して正常状態への復帰を
促すことができるように、異常検出手段(62)と復帰
制御手段(64)とを備えて成る。
【0046】更に詳しく、本発明の実施の形態の異常処
理装置(60)の構成を説明する。異常検出手段(6
2)は、図1に示すように、多重伝送ネットワーク(4
0)上で多重化処理を実行する各負荷制御ユニット(5
1,…,51)において発生する多重化処理の異常状態
を検出するとともに、ヘッダ(45)に記述されている
識別コード情報に基づいて当該異常状態にある負荷制御
ユニット(51,…,51)を特定して異常負荷制御ユ
ニット情報(62a)を生成するよう、復帰制御手段
(64)と多重伝送ネットワーク(40)とに接続され
て成る。
【0047】復帰制御手段(64)は、図1に示すよう
に、異常負荷制御ユニット情報(62a)に応じてイニ
シャルモード通信(45a−2)またはノーマルモード
通信(45a−1)の何れを復帰処理として実行するか
を選択し、当該選択された復帰処理を実行する際にヘッ
ダ(45)内の通信モード情報(45a)を記述すると
ともに、異常負荷制御ユニット情報(62a)および通
信モード情報(45a)に基づいて多重化処理異常が発
生した負荷制御ユニット(51,…,51)に対して選
択された復帰処理を実行して正常状態への復帰を促すよ
う、異常検出手段(62)と多重伝送ネットワーク(4
0)とに接続されて成る。
【0048】更に詳しく、本発明の実施の形態の復帰制
御手段(64)と異常検出手段(62)との構成を説明
する。本発明の実施の形態の復帰制御手段(64)と異
常検出手段(62)とは、多重伝送ネットワーク(4
0)を介して制御仕様情報(42)を相互間で転送(つ
まり、多重通信)するための通信用I/F回路と、予め
定めた復帰処理にかかる制御プログラム(多重伝送の通
信通信プロトコルを含む)や固定データを格納する読出
専用のメモリであるROMと、制御プログラムによって
定められた仕事を実行する際に制御仕様情報(42)ま
たは制御状態情報41の展開が実行されるワークエリア
として使用される読出書込自在のメモリである一時記憶
部(RAM)と、通信モードの異常時の復帰処理のため
の内部タイマーと、復帰処理等を実行するためのMPU
とを内装している。
【0049】多重伝送システム(50)に発生する多重
化処理にかかる異常を検出するとともに、当該異常状態
にある負荷制御ユニット(51,…,51)のリセット
を促して当該異常状態からの復帰処理を実行することが
できる異常処理装置(60)に用いられる異常処理方法
は、本発明の実施の形態の復帰制御手段(64)と異常
検出手段(62)とに実装されたMPUによって統括的
に実行可能である。
【0050】MPUは、単位フレーム(44)毎の多重
化処理を実行する際に、単位フレーム(44)の正常受
信時にスレーブ負荷制御ユニット(20,30)が生成
する受信正常ACK(46)に同期して単位フレーム
(44)毎に多重化処理を監視することができるよう、
多重伝送ネットワーク(40)を介してスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)とマスター負荷制御ユニット
(10)とに接続されて成る。
【0051】なお、MPUは、自己が送信した制御仕様
情報(42)のチェックサム情報と各スレーブ負荷制御
ユニット(20,30)から受信した確認用ACK(4
8)との一致判定を行い、一致した場合は制御仕様情報
(42)の多重化処理を完了するとともにノーマルモー
ド通信へ移行し、一致しなかった場合は制御仕様情報
(42)に基づく単位フレーム(44)毎の多重化処理
を再び実行する処理を監視することもできる。
【0052】復帰制御手段(64)と異常検出手段(6
2)とに実装されたMPUは、 [1] 図5に示すようなノーマルモード通信(45a
−1)の実行中にマスター負荷制御ユニット(10)が
異常状態になった場合であって通信モード情報(45
a)にノーマルモード通信(45a−1)が記述されて
いるとき、当該ノーマルモード通信(45a−1)を正
常に実行しているスレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)に保持されている制御状態情報(41)を用いた多
重化処理を当該マスター負荷制御ユニット(10)に対
して実行して正常状態への復帰を促す処理を実行し、
[2] 図5に示すようなノーマルモード通信(45a
−1)の実行中にスレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)が異常状態になった場合であって通信モード情報
(45a)にノーマルモード通信(45a−1)が記述
されているとき、当該ノーマルモード通信(45a−
1)を正常に実行しているスレーブ負荷制御ユニット
(20,30)またはマスター負荷制御ユニット(1
0)に保持されている制御状態情報(41)を用いた多
重化処理を当該異常状態にあるスレーブ負荷制御ユニッ
ト(20,30)に対して実行して正常状態への復帰を
促す処理を実行し、 [3] ノーマルモード通信(45a−1)の実行中に
スレーブ負荷制御ユニット(20,30)が異常状態に
なった場合であって通信モード情報(45a)にイニシ
ャルモード通信(45a−2)が記述されているとき、
マスター負荷制御ユニット(10)に保持されている制
御仕様情報(42)を用いた多重化処理をスレーブ負荷
制御ユニット(20,30)に対して実行して正常状態
への復帰を促す、ことによって、異常状態からの復帰処
理を実行するものである。
【0053】次に、発明の実施の形態の作用を説明す
る。図3は本発明の実施の形態にかかる多重伝送システ
ム(50)で実行される、正常時のイニシャルモード通
信(45a−2)における多重化処理を示すタイム・シ
ーケンス・ダイアグラムである。図4は本発明の実施の
形態にかかる多重伝送システム(50)および異常処理
装置(60)で実行される、異常時のイニシャルモード
通信(45a−2)における多重化処理を示すタイム・
シーケンス・ダイアグラムである。図5は本発明の実施
の形態にかかる多重伝送システム(50)で実行され
る、正常時のノーマルモード通信(45a−1)におけ
る多重化処理を示すタイム・シーケンス・ダイアグラム
である。
【0054】始めに、発明の実施の形態の多重伝送シス
テム(50)の作用を説明する。脱着式外部記憶手段
(11)は、制御仕様情報(42)の更新および保持が
随時可能であって、マスター負荷制御ユニット(10)
に対して電気的に装着可能であり、装着された状態で制
御仕様情報(42)の随時の読み出しが可能であり、不
揮発性の記憶特性を有する。
【0055】脱着式外部記憶手段(EEPROM)(1
1)は、車両仕様に応じたスイッチ(S1やS2)及び
負荷(L1,L2,L3,L4)の制御仕様である制御
仕様情報(42)が書き込まれて保持されており、制御
仕様情報(42)の更新および保持が随時可能であっ
て、マスター負荷制御ユニット(10)に対して電気的
に装着可能であり、装着された状態で制御仕様情報(4
2)の随時の読み出しが可能である。
【0056】なお、脱着式外部記憶手段(11)として
の不揮発性メモリ(例えばEEPROM)を脱着可能な
形態(例えばICカード、ICコネクタ)にして、マス
ター負荷制御ユニット(10)に設けられた読取手段に
適時挿入して読み取らせることにより、所望の制御仕様
情報(42)をマスター負荷制御ユニット(10)に読
み込ませるようにすることもできる。
【0057】負荷制御ユニット(51,…,51)は、
負荷(22a,22b,32a,32b)の制御仕様に
かかる制御仕様情報(42)、または負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御結果にかかる制御状態情
報(41)を情報通信網である多重伝送ネットワーク
(40)を介して多重化処理するとともに、多重化処理
された制御仕様情報(42)に基づいて、各々に接続さ
れた負荷(22a,22b,32a,32b)の制御が
可能である。
【0058】多重伝送ネットワーク(40)に接続され
た負荷制御ユニット(51,…,51)であるマスター
負荷制御ユニット(10)は制御仕様情報(42)に基
づく多重化処理を主系として実行することができる。同
様に、多重伝送ネットワーク(40)に接続された負荷
制御ユニット(51,…,51)であるスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)は、制御仕様情報(42)を
保持するとともに多重伝送ネットワーク(40)に接続
され、当該多重伝送ネットワーク(40)を介してマス
ター負荷制御ユニット(10)との間で従系として多重
化処理を実行することができる。
【0059】次に、本発明の実施の形態のマスター負荷
制御ユニット(10)の作用を説明する。マスター負荷
制御ユニット(10)に装置された不揮発性記憶部(2
1,31)は、多重化処理される自己の制御状態情報
(41)の更新および保持が随時可能であって、制御状
態情報(41)の随時の読み出しが可能である。
【0060】負荷制御ユニット(51,…,51)であ
るマスター負荷制御ユニット(10)は、図3及び図4
示すように、イニシャルモード通信(45a−2)時
に脱着式外部記憶手段(11)から取り込まれた制御仕
様情報(42)を所定数の単位フレーム(44)に分割
して当該単位フレーム(44)毎に多重化処理をスレー
ブ負荷制御ユニット(20,30)との間で順次実行す
る場合に、単位フレーム(44)を正常に受信した際に
スレーブ負荷制御ユニット(20,30)が送信する受
信正常ACK(46)に同期して多重化処理を実行する
ことができる。
【0061】さらに、各スレーブ負荷制御ユニット(2
0,30)は、図3及び図4に示すように、イニシャル
モード通信(45a−2)における多重化処理を実行す
る場合、マスター負荷制御ユニット(10)が送信した
制御仕様情報(42)における単位フレーム(44)を
正常に受信できたときに受信正常ACK(46)を当該
マスター負荷制御ユニット(10)に送信し、当該マス
ター負荷制御ユニット(10)は当該受信正常ACK
(46)を受信するまでは当該送信した単位フレーム
(44)の再送信を実行し、また当該受信正常ACK
(46)を受信したときは当該送信を終了した単位フレ
ーム(44)に続く新たな単位フレーム(44)を順次
送信することができる。
【0062】本発明の実施の形態のマスター負荷制御ユ
ニット(10)において、通信用I/F回路は多重伝送
ネットワーク(40)を介して制御仕様情報(42)ま
たは制御状態情報(41)を相互間で転送(つまり、多
重通信)することができ、入力I/F回路は複数のスイ
ッチS1,S2からの入力信号を受信することができ、
ROMは予め定めた制御プログラム(多重伝送の通信通
信プロトコルを含む)や固定データを格納する読出専用
のメモリであり、一時記憶部(RAM)(14)は制御
プログラムによって定められた仕事を実行する際に制御
仕様情報(42)または制御状態情報(41)の展開が
実行されるワークエリアとして使用される読出書込自在
のメモリであり、金属電極コネクタは脱着式外部記憶手
段(11)を電気的に装着してそこに保持されている制
御仕様情報(42)を読み出すことができ、内部タイマ
ーは通信モードの異常時に所定のカウントアップまたは
カウントダウンを実行して復帰処理のためのトリガ信号
を生成することができ、MPUは多重化処理等を統括的
に実行することができる。なお、内部タイマーは異常処
理装置(60)と多重伝送システム(50)とで共有化
してもよい。同様に、内部タイマーのカウントアップ情
報またはカウントダウン情報を多重化して異常処理装置
(60)と多重伝送システム(50)とで共有化しても
よい。
【0063】本発明の実施の形態のマスター負荷制御ユ
ニット(10)に実装されたMPUは、マスター負荷制
御ユニット(10)に脱着式外部記憶手段(EEPRO
M)(11)を電気的に装着して脱着式外部記憶手段
(11)に保持されている制御仕様情報(42)を読み
出す場合に、脱着式外部記憶手段(11)に保持されて
いる制御仕様情報(42)を読み出し、読み出した制御
仕様情報(42)のなかで所定回の一致が見られたとき
に、一致した制御仕様情報(42)を取り込むとともに
取り込んだ制御仕様情報(42)に基づく多重化処理を
スレーブ負荷制御ユニット(20,30)との間で実行
することができる。
【0064】また本発明の実施の形態のマスター負荷制
御ユニット(10)に実装されたMPUは、図3又は図
4に示すように、取り込まれた制御仕様情報(42)を
所定数の単位フレーム(44)に分割し、単位フレーム
(44)毎の多重化処理を実行する際に、単位フレーム
(44)の正常受信時にスレーブ負荷制御ユニット(2
0,30)が生成する受信正常ACK(46)信号に同
期して単位フレーム(44)毎に多重化処理をスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)との間で順次実行する
ことができ、さらに、本発明の実施の形態のマスター負
荷制御ユニット(10)に実装されたMPUは、図3又
は図4に示すように、自己が送信した制御仕様情報(4
2)のチェックサム情報と各スレーブ負荷制御ユニット
(20,30)から受信した確認用ACK(48)との
一致判定を行い、一致した場合は制御仕様情報(42)
の多重化処理を完了するとともにノーマルモード通信へ
移行し、一致しなかった場合は制御仕様情報(42)に
基づく単位フレーム(44)毎の多重化処理を再び実行
することができる。
【0065】次に、発明の実施の形態のスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)の作用を説明する。少なくと
も1つ(本実施例では、2つ)のスレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)は、図1に示すように、負荷として
車両に搭載されているランプ、エアコン等の電装品への
電力供給を制御することができるものであって、多重伝
送ネットワーク(40)に接続され、制御仕様情報(4
2)を保持するための不揮発性記憶部(21,31)が
装置されるとともに、多重伝送ネットワーク(40)を
介してマスター負荷制御ユニット(10)との間で従系
として多重化処理を実行することができる。
【0066】負荷制御ユニット(51,…,51)であ
る各スレーブ負荷制御ユニット(20,30)は、図3
示すように、マスター負荷制御ユニット(10)から
受信した制御仕様情報(42)に対するチェックサム情
報である確認用ACK(48)を各々生成するととも
に、当該各確認用ACK(48)とマスター負荷制御ユ
ニット(10)から受信した確認用ACK(48)との
一致判定を行い、両者の確認用ACK(48)が一致し
なかった場合はマスター負荷制御ユニット(10)の制
御仕様情報(42)に基づく単位フレーム(44)毎の
多重化処理を再び実行し、また両者の確認用ACK(4
8)が一致した場合はさらに当該スレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)の不揮発性記憶部(21,31)に
保持されている制御仕様情報(42)と当該マスター負
荷制御ユニット(10)から受信した制御仕様情報(4
2)との一致判定を行い、両者の制御仕様情報(42)
が一致しなかったときは当該スレーブ負荷制御ユニット
(20,30)の記憶部の内容を当該マスター負荷制御
ユニット(10)から受信した制御仕様情報(42)に
更新した後にイニシャルモード通信(45a−2)にお
ける多重化処理を完了するとともにノーマルモード通信
(45a−1)へ移行することができる。
【0067】本発明の実施の形態のスレーブ負荷制御ユ
ニット(20,30)の各々において、通信用I/F回
路は多重伝送ネットワーク(40)を介して制御仕様情
報(42)を相互間で転送(つまり、多重通信)するこ
とができ、入力I/F回路は複数のセンサ(例えば、温
度センサ)などからの信号を受け取ってMPUに転送す
ることができ、出力I/F回路はランプ、モータ、エア
コンなどの複数の負荷(L1またはL2),(L3また
はL4)からの制御状態情報(41)等を受け取ってM
PUに転送することができ、ROMは予め定めた制御プ
ログラム(多重伝送の通信通信プロトコルを含む)や固
定データを格納する読出専用のメモリでり、一時記憶部
(RAM)(24,34)は制御プログラムによって定
められた仕事を実行する際に制御仕様情報(42)また
は制御状態情報(41)の展開が実行されるワークエリ
アとして使用される読出書込自在のメモリであり、不揮
発性メモリ(本実施例では、EEPROMを使用してい
る)は制御仕様情報(42)または制御状態情報(4
1)を記録保持するための不揮発性記憶部(21,3
1)であり、内部タイマーは通信モードの異常時に所定
のカウントアップまたはカウントダウンを実行して復帰
処理のためのトリガ信号を生成することができ、MPU
は多重化処理等を統括的に実行することができる。な
お、内部タイマーは異常処理装置(60)と多重伝送シ
ステム(50)とで共有化してもよい。同様に、内部タ
イマーのカウントアップ情報またはカウントダウン情報
を多重化して異常処理装置(60)と多重伝送システム
(50)とで共有化してもよい。
【0068】本発明の実施の形態のスレーブ負荷制御ユ
ニット(20,30)に実装された各々のMPUは、
3に示すように、マスター負荷制御ユニット(10)か
ら単位フレーム(44)に分割されて送信された制御仕
様情報(42)または制御状態情報(41)に対してチ
ェックサム情報を算出するとともにチェックサム情報を
確認用ACK(48)としてマスター負荷制御ユニット
(10)に送信する多重化処理を実行することができ
る。
【0069】また、スレーブ負荷制御ユニット(20,
30)に実装された各々のMPUは、マスター負荷制御
ユニット(10)のMPUと同期してマスター負荷制御
ユニット(10)のMPUが主系となって実行する多重
化処理を従系として実行するとともに、スレーブ負荷制
御ユニット(20,30)内における不揮発性記憶部
(EEPROM)(21,31)の更新等の内部処理を
個々に実行することができる。
【0070】さらにスレーブ負荷制御ユニット(20,
30)に実装された各々のMPUは、図3に示すよう
に、マスター負荷制御ユニット(10)から受信した制
御仕様情報(42)に対するチェックサム情報である確
認用ACK(48)を各々生成するとともに、各確認用
ACK(48)とマスター負荷制御ユニット(10)か
ら受信した確認用ACK(48)との一致判定を行い、
両者の確認用ACK(48)が一致しなかった場合はマ
スター負荷制御ユニット(10)の制御仕様情報(4
2)に基づく単位フレーム(44)毎の多重化処理を再
び実行し、また両者の確認用ACK(48)が一致した
場合はさらにスレーブ負荷制御ユニット(20,30)
の不揮発性記憶部(21,31)に保持されている制御
仕様情報(42)とマスター負荷制御ユニット(10)
から受信した制御仕様情報(42)との一致判定を行
い、両者の制御仕様情報(42)が一致しなかったとき
はスレーブ負荷制御ユニット(20,30)の不揮発性
記憶部(21,31)の内容をマスター負荷制御ユニッ
ト(10)から受信した制御仕様情報(42)に更新し
た後に制御仕様情報(42)の多重化処理を完了すると
ともに図5に示すようなノーマルモード通信へ移行する
制御を行うことができる。
【0071】以上説明したように本発明の実施の形態に
かかる多重伝送システム(50)によれば、マスター負
荷制御ユニット(10)に電気的に装着可能な脱着式外
部記憶手段(11)に保持されている制御仕様情報(4
2)の各スレーブ負荷制御ユニット(20,30)への
転送が可能となり、さらにこの転送された制御仕様情報
(42)をスレーブ負荷制御ユニット(20,30)の
不揮発性記憶部(21,31)毎に保持させることが可
能となり、多重伝送システム(50)のイニシャライズ
を簡便、迅速、かつ的確に実行できる。
【0072】また電気的に脱着式外部記憶手段(11)
を用いることにより、多重伝送システム(50)から離
れた場所でも新たな制御仕様情報(42)を用いた多重
伝送システム(50)の設計が簡便、迅速、かつ的確に
なる。つまり、マスター負荷制御ユニット(10)の制
御仕様情報(42)をスレーブ負荷制御ユニット(2
0,30)に簡便、迅速、かつ的確に伝達でき、車両に
搭載されている電装品であるランプ、エアコン等の制御
(例えば、ランプの点滅周期、点灯照度および扉連動点
灯の的確な制御、エアコンのON/OFF等の電力供給
制御)が簡便、迅速、かつ的確に実行できるようにな
る。
【0073】多重伝送システム(50)によれば、更新
された制御仕様情報(42)のスレーブ負荷制御ユニッ
ト(20,30)への読み込み(則ち、伝送)の際に、
マスター負荷制御ユニット(10)が、受信正常ACK
(46)に同期したフレーム伝送を実行するとともに、
単位フレーム(44)に分割されて送信された制御仕様
情報(42)に対するチェックサム情報を確認用ACK
(48)をして各スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)に送信することができる。
【0074】これにより、ノイズ等の外乱に強く、高い
信頼性を有する多重伝送システム(50)を実現でき、
車両に搭載されている電装品であるランプの点滅周期、
点灯照度および扉連動点灯、エアコンのON/OFF等
に対して、信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【0075】次に、本発明の実施の形態の単位フレーム
(44)のフレーム構成(43)の作用を説明する。制
御仕様情報(42)または制御状態情報(41)の伝送
単位である単位フレーム(44)は、図2に示すよう
に、マスター負荷制御ユニット(10)またはスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)によって、所定数のに
分割されるとともに、多重伝送ネットワーク(40)を
介して伝送(則ち、多重化処理)される。
【0076】単位フレーム(44)のフレーム構成(4
3)するヘッダ(45)には、図2に示すように、マ
ター負荷制御ユニット(10)、または各スレーブ負荷
制御ユニット(20,30)によって、多重伝送ネット
ワーク(40)を介して多重化処理を実行する際の通信
プロトコルが記述される。
【0077】データ列(44a)には、マスター負荷制
御ユニット(10)、または各スレーブ負荷制御ユニッ
ト(20,30)によって、制御仕様情報(42)また
は制御状態情報(41)の内容が記述される。なお、図
2に示すBCCは、マスター負荷制御ユニット(1
0)、または各スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)によって記述される、ブロック・チェックサム・キ
ャラクタであって送受された単位フレームのチェックサ
ムを意味する。
【0078】このような単位フレーム(44)のフレー
ム構成(43)を用いることにより、異常状態からの復
帰処理時(例えば、リセット時)に、マスター負荷制御
ユニット(10)が所定の規則に従って選択的に送信モ
ードとなってイニシャルモード通信(45a−2)を開
始することができ、マスター負荷制御ユニット(10)
1の保持する制御仕様情報(42)の多重化処理が所定
の規則に従って選択的に他の負荷制御ユニット(51,
…,51)(つまり、スレーブ負荷制御ユニット(2
0,30)2,3)に対して実行することができるの
で、正常に動作している負荷制御ユニット(51,…,
51)に対して異常状態からの復帰処理時(例えば、リ
セット時)の強制的なイニシャルモード通信(45a−
2)の実行を回避することができる。
【0079】さらに、正常に動作している負荷制御ユニ
ット(51,…,51)に対しては、マスター負荷制御
ユニット(10)1の制御仕様情報(42)または制御
状態情報(41)を用いた強制的なイニシャルモード通
信(45a−2)を回避することができ、正常動作中の
負荷制御ユニット(51,…,51)において実行され
ていた正常な負荷(22a,22b,32a,32b)
の制御や多重化処理が中断されることがなくなり、正常
な負荷(22a,22b,32a,32b)の制御や多
重化処理の継続性が実現できるようになる。つまり、異
常状態からの復帰処理時(例えば、リセット時)に、正
常動作している負荷(22a,22b,32a,32
b)の制御や多重化処理を中断してイニシャルモード通
信(45a−2)に基づく負荷(22a,22b,32
a,32b)の制御や多重化処理を実行することを回避
でき、正常な負荷(22a,22b,32a,32b)
の制御や多重化処理の継続性が実現できるので、高い信
頼性や高い的確性を有する負荷制御の復帰処理や多重化
処理の復帰処理を実現することが可能となり、ノイズ等
の外乱に強く、高い信頼性を有する多重伝送システム
(50)を実現でき、車両に搭載されている電装品であ
るランプの点滅周期、点灯照度および扉連動点灯、エア
コンのON/OFF等に対して、信頼性が高く、的確な
制御が実現できる。
【0080】次に、本発明の実施の形態の単位フレーム
(44)におけるヘッダ(45)の作用を説明する。本
発明の実施の形態のヘッダ(45)は、図2に示すよう
に、8ビット(Bit)長であって、通通信モード情報
(45a)(B7)、識別コード情報(45b)(B
6,B5)、フレーム種類情報(45c)(B4)、お
よびフレーム番号(B3〜B0)が、異常処理装置(6
0)、マスター負荷制御ユニット(10)、または各ス
レーブ負荷制御ユニット(20,30)によって記述可
能となっている。
【0081】通信モード情報(45a)は、脱着式外部
記憶手段(11)に保持された制御仕様情報(42)の
多重化処理の実行を意味する図3に示すようなイニシャ
ルモード通信(45a−2)、または制御状態情報(4
1)の多重化処理の実行を意味する図5に示すような
ーマルモード通信(45a−1)を実行する際に、当該
実行主体(つまり、異常処理装置(60)、マスター負
荷制御ユニット(10)、または各スレーブ負荷制御ユ
ニット(20,30))によって記述されることができ
る。
【0082】識別コード情報(45b)は、制御仕様情
報(42)または制御状態情報(41)が単位フレーム
(44)に分割されて送信される際に、当該送信元であ
る負荷制御ユニット(51,…,51)によって、当該
送信元がマスター負荷制御ユニット(10)であるかま
たはスレーブ負荷制御ユニット(20,30)であるか
を、実行主体(つまり、マスター負荷制御ユニット(1
0)、または各スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0))によって記述されることができる。
【0083】フレーム種類情報(45c)は、送信され
る単位フレーム(44)の種類が、イニシャルモード通
信(45a−2)の実行環境において多重化処理される
制御仕様情報(42)の単位フレーム(44)を意味す
るACKフレーム(45c−1)、またはノーマルモー
ド通信(45a−1)の実行環境において多重化処理さ
れる制御状態情報(41)の単位フレーム(44)を意
味するノーマルフレーム(45c−2)の何れであるか
を、実行主体(つまり、マスター負荷制御ユニット(1
0)、または各スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0))によって記述されることができる。
【0084】このようなデータ構造を有するヘッダ(4
5)を用いることにより、異常状態からの復帰処理時
(例えば、リセット時)に、マスター負荷制御ユニット
(10)が所定の規則に従って選択的に送信モードとな
ってイニシャルモード通信(45a−2)を開始するこ
とができ、マスター負荷制御ユニット(10)1の保持
する制御仕様情報(42)の多重化処理が所定の規則に
従って選択的に他の負荷制御ユニット(51,…,5
1)(つまり、スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)2,3)に対して実行することができるので、正常
に動作している負荷制御ユニット(51,…,51)に
対して異常状態からの復帰処理時(例えば、リセット
時)の強制的なイニシャルモード通信(45a−2)の
実行を回避することができる。
【0085】さらに、正常に動作している負荷制御ユニ
ット(51,…,51)に対しては、マスター負荷制御
ユニット(10)1の制御仕様情報(42)または制御
状態情報(41)を用いた強制的なイニシャルモード通
信(45a−2)を回避することができ、正常動作中の
負荷制御ユニット(51,…,51)において実行され
ていた正常な負荷(22a,22b,32a,32b)
の制御や多重化処理が中断されることがなくなり、正常
な負荷(22a,22b,32a,32b)の制御や多
重化処理の継続性が実現できるようになる。
【0086】つまり、異常状態からの復帰処理時(例え
ば、リセット時)に、正常動作している負荷(22a,
22b,32a,32b)の制御や多重化処理を中断し
てイニシャルモード通信(45a−2)に基づく負荷
(22a,22b,32a,32b)の制御や多重化処
理を実行することを回避でき、正常な負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御や多重化処理の継続性が
実現できるので、高い信頼性や高い的確性を有する負荷
制御の復帰処理や多重化処理の復帰処理を実現すること
が可能となり、ノイズ等の外乱に強く、高い信頼性を有
する多重伝送システム(50)を実現でき、車両に搭載
されている電装品であるランプの点滅周期、点灯照度お
よび扉連動点灯、エアコンのON/OFF等に対して、
信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【0087】次に、図3を用いて正常時の制御仕様情報
(42)のイニシャルモード通信(正常時)の作用を説
明する。本発明の実施の形態の多重伝送システム(5
0)は、以下の手順に従って正常時の多重化処理を実行
する。
【0088】[手順1] リセットによる電源立ち上が
り後、スレーブ負荷制御ユニット20、スレーブ負荷制
御ユニット30は、各々の不揮発性記憶部(EEPRO
M)(21,31)からそこに記憶されている制御仕様
情報(42)を各々の一時記憶部(RAM)(24,3
4)に取り込む。
【0089】同時にマスター負荷制御手段は、リセット
による電源立ち上がり後、マスター負荷制御ユニット
(10)に脱着式外部記憶手段(EEPROM)(1
1)を電気的に装着して脱着式外部記憶手段11に保持
されている制御仕様情報(42)を読み出す場合に、マ
スター負荷制御ユニット(10)は、脱着式外部記憶手
段(EEPROM)(11)に保持されている制御仕様
情報(42)を読み出す。
【0090】本発明の実施の形態では、連続して読み込
みを行い、同じ制御仕様情報(42)を連続して複数回
読み出すようにしている。マスター負荷制御ユニット
(10)は、複数回(本発明の実施の形態では、3回)
の連続した読み出しを実行する場合、複数回(本発明の
実施の形態では、3回)読み出した制御仕様情報(4
2)の全てが一致した則ち、全数一致(則ち、3回一
致)のときに、真の制御仕様情報(42)として認識
し、一致した制御仕様情報(42)を一時記憶部(RA
M)(14)に取り込むとともに、取り込んだ制御仕様
情報(42)に基づく多重化処理をスレーブ負荷制御ユ
ニット(20,30)との間で実行することができる。
【0091】つまり、読み出すことにより、ノイズ等の
外乱に強く、高い信頼性を有する多重伝送システム(5
0)を実現でき、車両に搭載されている電装品であるラ
ンプの点滅周期、点灯照度および扉連動点灯、エアコン
のON/OFF等に対して、信頼性の高い制御が実現で
きる。
【0092】[手順2] 取り込んだ制御仕様情報(4
2)に基づく多重化処理において、マスター負荷制御ユ
ニット(10)は、その取り込まれた制御仕様情報(4
2)を所定数の単位フレーム(本発明の実施の形態で
は、16単位フレーム(1単位フレーム長=8バイト)
44に分割して、単位フレーム(44)毎に多重化処理
をスレーブ負荷制御ユニット(20,30)との間で順
次実行する。
【0093】単位フレーム(44)毎の多重化処理の順
次実行とは、例えば、第一単位フレーム(44)の多重
化処理の実行、第二単位フレーム(44)の多重化処理
の実行,…,所定数最後(則ち、最終)の単位フレーム
(44)の多重化処理の実行のように、一定の順番で単
位フレーム(44)毎の多重化処理を実行することを意
味する。
【0094】つまり、単位フレーム(44)毎の多重化
処理を実行することにより、ノイズ等の外乱に強く、高
い信頼性を有する多重伝送システム(50)を実現で
き、車両に搭載されている電装品であるランプの点滅周
期、点灯照度および扉連動点灯、エアコンのON/OF
F等に対して、信頼性の高い制御が実現できる。
【0095】[手順3] 単位フレーム(44)毎に多
重化処理をスレーブ負荷制御ユニット(20,30)と
の間で順次実行する際に、マスター負荷制御ユニット
(10)は、単位フレーム(44)の正常受信時にスレ
ーブ負荷制御ユニット(20,30)が生成する受信正
常ACK(46)に同期して多重化処理を実行する。受
信正常ACK(46)に同期した多重化処理において、
受信正常ACK(46)は、単位フレーム(44)のス
レーブ負荷制御ユニット(20,30)への送信開始命
令(則ち、同期信号)として機能する。
【0096】[手順4] 受信正常ACK(46)に同
期した多重化処理を実行する場合、各スレーブ負荷制御
ユニット(20,30)は、マスター負荷制御ユニット
(10)が送信した単位フレーム(44)を正常に受信
できたときに、受信正常ACK(46)をマスター負荷
制御ユニット(10)に送信する。
【0097】マスター負荷制御ユニット(10)は、受
信正常ACK(46)を受信するまでは送信した単位フ
レーム(44)の再送信を実行する。また、受信正常A
CK(46)を受信したとき、マスター負荷制御ユニッ
ト(10)は、送信を終了した単位フレーム(44)に
続く新たな単位フレーム(44)を順次送信する(図5
2)参照)。つまり、第一単位フレーム(44)→第
二単位フレーム(44)→,…,十五単位フレーム(4
4)→十六単位フレーム(44)の順番で順次送信す
る。
【0098】つまり、受信正常ACK(46)に同期し
た多重化処理を実行することにより、ノイズ等の外乱に
強く、高い信頼性を有する多重伝送システム(50)を
実現でき、車両に搭載されている電装品であるランプの
点滅周期、点灯照度および扉連動点灯、エアコンのON
/OFF等に対して、信頼性の高い制御が実現できる。
【0099】[手順5] 所定数(本発明の実施の形態
では、16)の単位フレーム(44)の順次送信(則
ち、マスター負荷制御ユニット(10)から単位フレー
ム(44)に分割されて送信された制御仕様情報(4
2)の送信)が終了した際に、各スレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)は、マスター負荷制御ユニット(1
0)から単位フレーム(44)に分割されて送信された
制御仕様情報(42)に対してチェックサム情報を算出
するとともに、チェックサム情報を確認用ACK(4
8)としてマスター負荷制御ユニット(10)に送信す
る。
【0100】所定数(本発明の実施の形態では、16)
の単位フレーム(44)の順次送信の終了とは、全ての
単位フレーム(44)の送信に対して、各スレーブ負荷
制御ユニット(20,30)から各々、送信数(則ち、
所定数=16)の受信正常ACK(46)が返信された
状態を意味する。
【0101】[手順6] 両者の確認用ACK(48)
(則ち、スレーブ負荷制御ユニット20がマスター負荷
制御ユニット(10)に送信した確認用ACK(48)
とマスター負荷制御ユニット(10)から受信した確認
用ACK(48)、またはスレーブ負荷制御ユニット3
0がマスター負荷制御ユニット(10)に送信した確認
用ACK(48)とマスター負荷制御ユニット(10)
から受信した確認用ACK(48))が一致しなかった
場合は、マスター負荷制御ユニット(10)は、マスタ
ー負荷制御ユニット(10)の制御仕様情報(42)が
正常に送信されなかったと判断して、マスター負荷制御
ユニット(10)の制御仕様情報(42)に基づく単位
フレーム(44)毎の多重化処理を再び実行する。
【0102】このとき、各スレーブ負荷制御ユニット
(20,30)は、両者(則ち、スレーブ負荷制御ユニ
ット20の確認用ACK(48)とマスター負荷制御ユ
ニット(10)の確認用ACK(48)、または、スレ
ーブ負荷制御ユニット30の確認用ACK(48)とマ
スター負荷制御ユニット(10)の確認用ACK(4
8)の確認用ACK(48))が一致した場合は、さら
にスレーブ負荷制御ユニット(20,30)の不揮発性
記憶部21,31に保持されている制御仕様情報(4
2)とマスター負荷制御ユニット(10)から受信した
制御仕様情報(42)との一致判定を行う。
【0103】各スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)は、両者の制御仕様情報(42)(則ち、スレーブ
負荷制御ユニット20の不揮発性記憶部21に保持され
ている制御仕様情報(42)とマスター負荷制御ユニッ
ト(10)から受信した制御仕様情報(42)、または
スレーブ負荷制御ユニット30の不揮発性記憶部31に
保持されている制御仕様情報(42)とマスター負荷制
御ユニット(10)から受信した制御仕様情報(4
2))が一致しなかったときは、スレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)の不揮発性記憶部21,31の内容
をマスター負荷制御ユニット(10)から受信した制御
仕様情報(42)に更新した後に、制御仕様情報(4
2)の多重化処理を完了するとともに、制御仕様情報
(44)の通信モードが正常に終了したと判断して、ノ
ーマルモード通信へ移行する。
【0104】つまり、確認用ACK(48)の一致判定
を伴う多重化処理を実行することにより、ノイズ等の外
乱に強く、高い信頼性を有する多重伝送システム(5
0)を実現でき、車両に搭載されている電装品であるラ
ンプの点滅周期、点灯照度および扉連動点灯、エアコン
のON/OFF等に対して、信頼性の高い制御が実現で
きる。
【0105】[手順7] マスター負荷制御ユニット
(10)は、自己が送信した制御仕様情報(42)のチ
ェックサム情報と各スレーブ負荷制御ユニット(20,
30)から受信した確認用ACK(48)との一致判定
を行う。一致した場合、マスター負荷制御ユニット(1
0)は、制御仕様情報(42)の通信モードが正常に終
了したと判断して、制御仕様情報(42)の多重化処理
を完了するとともにノーマルモード通信へ移行する。
【0106】一致しなかった場合、マスター負荷制御ユ
ニット(10)は、制御仕様情報(42)に基づく単位
フレーム(44)毎の多重化処理を再び実行する。つま
り、確認用ACK(48)の一致判定を伴う多重化処理
を実行することにより、ノイズ等の外乱に強く、高い信
頼性を有する多重伝送システム(50)を実現でき、車
両に搭載されている電装品であるランプの点滅周期、点
灯照度および扉連動点灯、エアコンのON/OFF等に
対して、信頼性の高い制御が実現できる。
【0107】次に、図4を用いて異常時の制御仕様情報
(42)の通信モード(多重化処理)の作用を説明す
る。本発明の実施の形態では、制御仕様情報(42)の
通信モードの終了以前に多重伝送ネットワーク(40)
の異常が発生した場合、多重伝送システム(50)は全
機能不作動となるようにしている。
【0108】具体的な異常発生時の多重化処理例を以下
に説明する。 [異常発生時の多重化処理例1] 制御仕様情報(4
2)の通信モードでは、2つのスレーブ負荷制御手段
(20,30)共にマスター負荷制御ユニット(10)
からの制御仕様情報(42)受信状態となっているた
め、マスター負荷制御ユニット(10)が異常の場合は
全機能不作動となる(図4(a)参照)。
【0109】[異常発生時の多重化処理例2] スレー
ブ負荷制御手段(20,30)は、マスター負荷制御ユ
ニット(10)からの制御仕様情報(42)を受信後、
各々、内部タイマーをスタートさせる。この内部タイマ
ーにより、スレーブ負荷制御ユニット(20,30)か
らの受信正常ACKが送信されなくても一定時間(内部
タイマーによって実行される)後に、受信正常ACK
(46)を送信することができる(図4(b)参照)。
【0110】[異常発生時の多重化処理例3] マスタ
ー負荷制御ユニット(10)は、スレーブ負荷制御ユニ
ット(20,30)からの受信正常ACKを受信後、内
部タイマーをスタートさせる。この内部タイマーによ
り、スレーブ負荷制御手段(20,30)からの受信正
常ACKが送信されなくても一定時間(内部タイマーに
よって実行される)後に、制御仕様情報(42)を再度
送信することができる(図4(c)参照)。
【0111】[異常発生時の多重化処理例4] マスタ
ー負荷制御ユニット(10)は、制御仕様情報(42)
を送信後、内部タイマーをスタートさせる。この内部タ
イマーにより、スレーブ負荷制御ユニット20、スレー
ブ負荷制御手段(20,30)からの受信正常ACKが
送信されなくても一定時間(内部タイマーによってカウ
ントされる)後に、制御仕様情報(42)を再度送信す
ることができる(図4(d)参照)。
【0112】以上説明したように本発明の実施の形態に
よれば、ノイズ等の外乱に強く、高い信頼性を有する多
重伝送システム(50)を実現でき、車両に搭載されて
いる電装品であるランプの点滅周期、点灯照度および扉
連動点灯、エアコンのON/OFF等に対して、信頼性
の高い制御が実現できる。
【0113】次に、発明の実施の形態の異常処理方法の
作用を説明する。本発明の実施の形態にかかる異常状態
とは、多重伝送ネットワーク(40)の通信異常、電源
瞬断に起因する負荷制御ユニット(51,…,51)の
動作異常を意味する。
【0114】本発明の実施の形態の異常処理方法は、多
重伝送システム(50)に発生する多重化処理にかかる
異常を検出するとともに、当該異常状態にある負荷制御
ユニット(51,…,51)のリセットを促して当該異
常状態からの復帰処理を実行することができる。
【0115】この異常処理方法は、以下の復帰処理
([復帰処理1]〜[復帰処理3])を実行して正常状
態への復帰を促すことができる。 [復帰処理1] 図5に示すようなノーマルモード通信
(45a−1)の実行中にマスター負荷制御ユニット
(10)が異常状態になった場合であって通信モード情
報(45a)にノーマルモード通信(45a−1)が記
述されているとき、当該ノーマルモード通信(45a−
1)を正常に実行しているスレーブ負荷制御ユニット
(20,30)に保持されている制御状態情報(41)
を用いた多重化処理を当該マスター負荷制御ユニット
(10)に対して実行して正常状態への復帰を促す処理
を実行する。
【0116】[復帰処理2] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にノーマルモード通信
(45a−1)が記述されているとき、当該ノーマルモ
ード通信(45a−1)を正常に実行しているスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)またはマスター負荷制
御ユニット(10)に保持されている制御状態情報(4
1)を用いた多重化処理を当該異常状態にあるスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)に対して実行して正常
状態への復帰を促す処理を実行する。
【0117】[復帰処理3] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にイニシャルモード通信
(45a−2)が記述されているとき、マスター負荷制
御ユニット(10)に保持されている制御仕様情報(4
2)を用いた多重化処理をスレーブ負荷制御ユニット
(20,30)に対して実行する。
【0118】次に、施の形態の異常処理方法を用いた
マスター負荷制御ユニット(10)に対する復帰処理
明する。本発明の実施の形態にかかる異常処理装置
(60)においては、以下の復帰処理([復帰処理
1])を実行して正常状態への復帰を促すことができ
る。
【0119】[復帰処理1] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にマスター負荷制
御ユニット(10)が異常状態になった場合であって、
ヘッダ45のB7を検出することにより、通信モード情
報(45a)がノーマルモード通信(45a−1)であ
ることに基づいて異常負荷制御ユニット情報(62a)
が生成されたとき、復帰制御手段(64)が、当該ノー
マルモード通信(45a−1)を正常に実行しているス
レーブ負荷制御ユニット(20,30)に保持されてい
る制御状態情報(41)を用いた多重化処理を当該マス
ター負荷制御ユニット(10)に対して実行して正常状
態への復帰を促す処理を実行することができる。
【0120】また、図5に示すようなノーマルモード通
信(45a−1)の実行中にマスター負荷制御ユニット
(10)が異常状態になった場合であって、ヘッダ45
のB7を検出することにより、通信モード情報(45
a)がイニシャルモード通信(45a−2)であると判
定されたときに図4に示す異常時の制御仕様情報(4
2)の通信モードに基づくイニシャルモード通信(45
a−2)が実行した後、正常状態(ノーマルモード通信
(45a−1))へ復帰することができる(ステップS
4)。
【0121】これにより、異常状態からの復帰処理時
(例えば、リセット時)に、マスター負荷制御ユニット
(10)が所定の規則に従って選択的に送信モードとな
ってイニシャルモード通信(45a−2)を開始するこ
とができ、マスター負荷制御ユニット(10)1の保持
する制御仕様情報(42)の多重化処理が所定の規則に
従って選択的に他の負荷制御ユニット(51,…,5
1)(つまり、スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)2,3)に対して実行することができるので、正常
に動作している負荷制御ユニット(51,…,51)に
対して異常状態からの復帰処理時(例えば、リセット
時)の強制的なイニシャルモード通信(45a−2)の
実行を回避することができる。
【0122】さらに、正常に動作している負荷制御ユニ
ット(51,…,51)に対しては、マスター負荷制御
ユニット(10)1の制御仕様情報(42)または制御
状態情報(41)を用いた強制的なイニシャルモード通
信(45a−2)を回避することができ、正常動作中の
負荷制御ユニット(51,…,51)において実行され
ていた正常な負荷(22a,22b,32a,32b)
の制御や多重化処理が中断されることがなくなり、正常
な負荷(22a,22b,32a,32b)の制御や多
重化処理の継続性が実現できるようになる。
【0123】つまり、異常状態からの復帰処理時(例え
ば、リセット時)に、正常動作している負荷(22a,
22b,32a,32b)の制御や多重化処理を中断し
てイニシャルモード通信(45a−2)に基づく負荷
(22a,22b,32a,32b)の制御や多重化処
理を実行することを回避でき、正常な負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御や多重化処理の継続性が
実現できるので、高い信頼性や高い的確性を有する負荷
制御の復帰処理や多重化処理の復帰処理を実現すること
が可能となり、ノイズ等の外乱に強く、高い信頼性を有
する多重伝送システム(50)を実現でき、車両に搭載
されている電装品であるランプの点滅周期、点灯照度お
よび扉連動点灯、エアコンのON/OFF等に対して、
信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【0124】次に、発明の実施の形態の異常処理方法を
用いたスレーブ負荷制御ユニット(20,30)に対す
る復帰処理を説明する。本発明の実施の形態にかかる異
常処理装置(60)においては、以下の復帰処理([復
帰処理2]〜[復帰処理3])を実行して正常状態への
復帰を促すことができる。
【0125】スレーブ負荷制御ユニット(20,30)
に対する復帰処理においては、常にマスター負荷制御ユ
ニット(10)のイニシャルモード通信(45a−2)
またはノーマルモード通信(45a−1)通信状態(つ
まり、通信モード)を監視しており、ヘッダ(45)に
おいてイニシャルモード通信(45a−2)の要求を検
出した場合には、直ちに、イニシャルモード通信(45
a−2)を実行することができる。
【0126】図5に示すようなノーマルモード通信(4
5a−1)の実行中にスレーブ負荷制御ユニット(2
0,30)が異常状態になった場合であって、ヘッダ4
5のB7を検出することにより、通信モード情報(45
a)にノーマルモード通信(45a−1)であることが
検出され、当該ノーマルモード通信(45a−1)に基
づいて異常負荷制御ユニット情報(62a)が生成され
たとき、復帰制御手段(64)が、当該ノーマルモード
通信(45a−1)を正常に実行しているスレーブ負荷
制御ユニット(20,30)またはマスター負荷制御ユ
ニット(10)に保持されている制御状態情報(41)
を用いた多重化処理を当該異常状態にあるスレーブ負荷
制御ユニット(20,30)に対して実行して、正常状
態(ノーマルモード通信(45a−1))へ復帰する処
理を実行することができる。
【0127】[復帰処理3] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って、ヘッダ45のB7を検出することにより、通信モ
ード情報(45a)にイニシャルモード通信(45a−
2)が記述されていることが検出され、当該イニシャル
モード通信(45a−2)に基づいて異常負荷制御ユニ
ット情報(62a)が生成されたとき、復帰制御手段
(64)が、マスター負荷制御ユニット(10)に保持
されている制御仕様情報(42)を用いた多重化処理を
スレーブ負荷制御ユニット(20,30)に対して実行
て、正常状態(ノーマルモード通信(45a−1))
へ復帰する処理を実行することができる。
【0128】これにより、異常状態からの復帰処理時
(例えば、リセット時)に、マスター負荷制御ユニット
(10)が所定の規則に従って選択的に送信モードとな
ってイニシャルモード通信(45a−2)を開始するこ
とができ、マスター負荷制御ユニット(10)1の保持
する制御仕様情報(42)の多重化処理が所定の規則に
従って選択的に他の負荷制御ユニット(51,…,5
1)(つまり、スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)2,3)に対して実行することができるので、正常
に動作している負荷制御ユニット(51,…,51)に
対して異常状態からの復帰処理時(例えば、リセット
時)の強制的なイニシャルモード通信(45a−2)の
実行を回避することができる。
【0129】さらに、正常に動作している負荷制御ユニ
ット(51,…,51)に対しては、マスター負荷制御
ユニット(10)1の制御仕様情報(42)または制御
状態情報(41)を用いた強制的なイニシャルモード通
信(45a−2)を回避することができ、正常動作中の
負荷制御ユニット(51,…,51)において実行され
ていた正常な負荷(22a,22b,32a,32b)
の制御や多重化処理が中断されることがなくなり、正常
な負荷(22a,22b,32a,32b)の制御や多
重化処理の継続性が実現できるようになる。
【0130】つまり、異常状態からの復帰処理時(例え
ば、リセット時)に、正常動作している負荷(22a,
22b,32a,32b)の制御や多重化処理を中断し
てイニシャルモード通信(45a−2)に基づく負荷
(22a,22b,32a,32b)の制御や多重化処
理を実行することを回避でき、正常な負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御や多重化処理の継続性が
実現できるので、高い信頼性や高い的確性を有する負荷
制御の復帰処理や多重化処理の復帰処理を実現すること
が可能となり、ノイズ等の外乱に強く、高い信頼性を有
する多重伝送システム(50)を実現でき、車両に搭載
されている電装品であるランプの点滅周期、点灯照度お
よび扉連動点灯、エアコンのON/OFF等に対して、
信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【0131】次に、発明の実施の形態の異常処理方法を
用いた異常処理装置(60)の作用を説明する。本発明
の実施の形態にかかる異常処理装置(60)において
、以下の復帰処理([復帰処理1]〜[復帰処理
3])を実行して正常状態への復帰を促すことができ
る。
【0132】[復帰処理1] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にマスター負荷制
御ユニット(10)が異常状態になった場合であって通
信モード情報(45a)がノーマルモード通信(45a
−1)であることに基づいて異常負荷制御ユニット情報
(62a)が生成されたとき、復帰制御手段(64)
が、当該ノーマルモード通信(45a−1)を正常に実
行しているスレーブ負荷制御ユニット(20,30)に
保持されている制御状態情報(41)を用いた多重化処
理を当該マスター負荷制御ユニット(10)に対して実
行して正常状態への復帰を促す処理を実行する。
【0133】[復帰処理2] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にノーマルモード通信
(45a−1)であることに基づいて異常負荷制御ユニ
ット情報(62a)が生成されたとき、復帰制御手段
(64)が、当該ノーマルモード通信(45a−1)を
正常に実行しているスレーブ負荷制御ユニット(20,
30)またはマスター負荷制御ユニット(10)に保持
されている制御状態情報(41)を用いた多重化処理を
当該異常状態にあるスレーブ負荷制御ユニット(20,
30)に対して実行して正常状態への復帰を促す処理を
実行する。
【0134】[復帰処理3] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にイニシャルモード通信
(45a−2)が記述されていることに基づいて異常負
荷制御ユニット情報(62a)が生成されたとき、復帰
制御手段(64)が、マスター負荷制御ユニット(1
0)に保持されている制御仕様情報(42)を用いた多
重化処理をスレーブ負荷制御ユニット(20,30)に
対して実行する。
【0135】更に詳しく、本発明の実施の形態の異常処
理装置(60)の作用を説明する。異常検出手段(6
2)は、図1に示すように、多重伝送ネットワーク(4
0)上で多重化処理を実行する各負荷制御ユニット(5
1,…,51)において発生する多重化処理の異常状態
を検出するとともに、ヘッダ(45)に記述されている
識別コードに基づいて、情報当該異常状態にある負荷制
御ユニット(51,…,51)を特定して異常負荷制御
ユニット情報(62a)を生成することができる。
【0136】復帰制御手段(64)は、図1に示すよう
に、異常負荷制御ユニット情報(62a)に応じてイニ
シャルモード通信(45a−2)またはノーマルモード
通信(45a−1)の何れを復帰処理として実行するか
を選択し、当該選択された復帰処理を実行する際にヘッ
ダ(45)内の通信モード情報(45a)を記述すると
ともに、異常負荷制御ユニット情報(62a)および通
信モード情報(45a)に基づいて多重化処理異常が発
生した負荷制御ユニット(51,…,51)に対して選
択された復帰処理の実行して正常状態への復帰を促すこ
とができる。
【0137】更に詳しく、本発明の実施の形態の復帰制
御手段(64)と異常検出手段(62)との作用を説明
する。本発明の実施の形態の復帰制御手段(64)と異
常検出手段(62)とにおける、通信用I/F回路は多
重伝送ネットワーク(40)を介して制御仕様情報(4
2)を相互間で転送(つまり、多重通信)することがで
き、ROMは予め定めた復帰処理にかかる制御プログラ
ム(多重伝送の通信通信プロトコルを含む)や固定デー
タを格納する読出専用のメモリであり、一時記憶部(R
AM)は制御プログラムによって定められた仕事を実行
する際に制御仕様情報(42)または制御状態情報(4
1)の展開が実行されるワークエリアとして使用される
読出書込自在のメモリであり、内部タイマーは通信モー
ドの異常時に所定のカウントアップまたはカウントダウ
ンを実行して復帰処理のためのトリガ信号を生成するこ
とができ、MPUは多重化処理等を統括的に実行するこ
とができる。なお、内部タイマーは異常処理装置(6
0)と多重伝送システム(50)とで共有化してもよ
い。同様に、内部タイマーのカウントアップ情報または
カウントダウン情報を多重化して異常処理装置(60)
と多重伝送システム(50)とで共有化してもよい。
【0138】多重伝送システム(50)に発生する多重
化処理にかかる異常を検出するとともに、当該異常状態
にある負荷制御ユニット(51,…,51)のリセット
を促して当該異常状態からの復帰処理を実行することが
できる異常処理装置(60)に用いられる異常処理方法
は、本発明の実施の形態の復帰制御手段(64)と異常
検出手段(62)とに実装されたMPUによって統括的
に実行可能である。
【0139】MPUは、単位フレーム(44)毎の多重
化処理を実行する際に、単位フレーム(44)の正常受
信時にスレーブ負荷制御ユニット(20,30)が生成
する受信正常ACK(46)信号に同期して単位フレー
ム(44)毎に多重化処理を監視することができるよ
う、多重伝送ネットワーク(40)を介してスレーブ負
荷制御ユニット(20,30)とマスター負荷制御ユニ
ット(10)とに接続されて成る。
【0140】なお、MPUは、自己が送信した制御仕様
情報(42)のチェックサム情報と各スレーブ負荷制御
ユニット(20,30)から受信した確認用ACK(4
8)との一致判定を行い、一致した場合は制御仕様情報
(42)の多重化処理を完了するとともにノーマルモー
ド通信へ移行し、一致しなかった場合は制御仕様情報
(42)に基づく単位フレーム(44)毎の多重化処理
を再び実行する処理を監視することもできる。
【0141】復帰制御手段(64)と異常検出手段(6
2)とに実装されたMPUは、以下の復帰処理([復帰
処理1]〜[復帰処理3])を実行して正常状態への復
帰を促すことができる。 [復帰処理1] ノーマルモード通信(45a−1)の
実行中にマスター負荷制御ユニット(10)が異常状態
になった場合であって通信モード情報(45a)にノー
マルモード通信(45a−1)が記述されているとき、
当該ノーマルモード通信(45a−1)を正常に実行し
ているスレーブ負荷制御ユニット(20,30)に保持
されている制御状態情報(41)を用いた多重化処理を
当該マスター負荷制御ユニット(10)に対して実行し
て正常状態への復帰を促す処理を実行する。
【0142】[復帰処理2] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にノーマルモード通信
(45a−1)が記述されているとき、当該ノーマルモ
ード通信(45a−1)を正常に実行しているスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)またはマスター負荷制
御ユニット(10)に保持されている制御状態情報(4
1)を用いた多重化処理を当該異常状態にあるスレーブ
負荷制御ユニット(20,30)に対して実行して正常
状態への復帰を促す処理を実行する。
【0143】[復帰処理3] 図5に示すようなノーマ
ルモード通信(45a−1)の実行中にスレーブ負荷制
御ユニット(20,30)が異常状態になった場合であ
って通信モード情報(45a)にイニシャルモード通信
(45a−2)が記述されているとき、マスター負荷制
御ユニット(10)に保持されている制御仕様情報(4
2)を用いた多重化処理をスレーブ負荷制御ユニット
(20,30)に対して実行して正常状態への復帰を促
す、ことによって、異常状態からの復帰処理を実行す
る。
【0144】以上説明したように本発明の実施の形態に
かかる多重伝送システム(50)によれば、マスター負
荷制御ユニット(10)に電気的に装着可能な脱着式外
部記憶手段(11)に保持されている制御仕様情報(4
2)の各スレーブ負荷制御ユニット(20,30)への
転送が可能となり、さらにこの転送された制御仕様情報
(42)をスレーブ負荷制御ユニット(20,30)の
不揮発性記憶部(21,31)毎に保持させることが可
能となり、多重伝送システム(50)のイニシャライズ
を簡便、迅速、かつ的確に実行できる。
【0145】また電気的に脱着式外部記憶手段(11)
を用いることにより、多重伝送システム(50)から離
れた場所でも新たな制御仕様情報(42)を用いた多重
伝送システム(50)の設計が簡便、迅速、かつ的確に
なる。つまり、マスター負荷制御ユニット(10)の制
御仕様情報(42)をスレーブ負荷制御ユニット(2
0,30)に簡便、迅速、かつ的確に伝達でき、車両に
搭載されている電装品であるランプ、エアコン等の制御
(例えば、ランプの点滅周期、点灯照度および扉連動点
灯の的確な制御、エアコンのON/OFF等の電力供給
制御)が簡便、迅速、かつ的確に実行できるようにな
る。
【0146】多重伝送システム(50)によれば、更新
された制御仕様情報(42)のスレーブ負荷制御ユニッ
ト(20,30)への読み込み(則ち、伝送)の際に、
マスター負荷制御ユニット(10)が、受信正常ACK
(46)に同期したフレーム伝送を実行するとともに、
単位フレーム(44)に分割されて送信された制御仕様
情報(42)に対するチェックサム情報を確認用ACK
(48)をして各スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)に送信することができる。
【0147】これにより、ノイズ等の外乱に強く、高い
信頼性を有する多重伝送システム(50)を実現でき、
車両に搭載されている電装品であるランプの点滅周期、
点灯照度および扉連動点灯、エアコンのON/OFF等
に対して、信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【0148】また、本発明の実施の形態にかかる多重伝
送システム(50よれば、異常状態からの復帰処理時
(例えば、リセット時)に、マスター負荷制御ユニット
(10)が所定の規則に従って選択的に送信モードとな
ってイニシャルモード通信(45a−2)を開始するこ
とができ、マスター負荷制御ユニット(10)1の保持
する制御仕様情報(42)の多重化処理が所定の規則に
従って選択的に他の負荷制御ユニット(51,…,5
1)(つまり、スレーブ負荷制御ユニット(20,3
0)2,3)に対して実行することができるので、正常
に動作している負荷制御ユニット(51,…,51)に
対して異常状態からの復帰処理時(例えば、リセット
時)の強制的なイニシャルモード通信(45a−2)の
実行を回避することができる。さらに、正常に動作して
いる負荷制御ユニット(51,…,51)に対しては、
マスター負荷制御ユニット(10)1の制御仕様情報
(42)または制御状態情報(41)を用いた強制的な
イニシャルモード通信(45a−2)を回避することが
でき、正常動作中の負荷制御ユニット(51,…,5
1)において実行されていた正常な負荷(22a,22
b,32a,32b)の制御や多重化処理が中断される
ことがなくなり、正常な負荷(22a,22b,32
a,32b)の制御や多重化処理の継続性が実現できる
ようになる。
【0149】つまり、異常状態からの復帰処理時(例え
ば、リセット時)に、正常動作している負荷(22a,
22b,32a,32b)の制御や多重化処理を中断し
てイニシャルモード通信(45a−2)に基づく負荷
(22a,22b,32a,32b)の制御や多重化処
理を実行することを回避でき、正常な負荷(22a,2
2b,32a,32b)の制御や多重化処理の継続性が
実現できるので、高い信頼性や高い的確性を有する負荷
制御の復帰処理や多重化処理の復帰処理を実現すること
が可能となり、ノイズ等の外乱に強く、高い信頼性を有
する多重伝送システム(50)を実現でき、車両に搭載
されている電装品であるランプの点滅周期、点灯照度お
よび扉連動点灯、エアコンのON/OFF等に対して、
信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【0150】
【発明の効果】本発明にかかる多重伝送システムによれ
ば、マスター負荷制御ユニットに電気的に装着可能な脱
着式外部記憶手段に保持されている制御仕様情報の各ス
レーブ負荷制御ユニットへの転送が可能となり、さらに
この転送された制御仕様情報をスレーブ負荷制御ユニッ
トの不揮発性記憶部毎に保持させることが可能となり、
多重伝送システムのイニシャライズを簡便、迅速、かつ
的確に実行できる。
【0151】また電気的に脱着式外部記憶手段を用いる
ことにより、多重伝送システムから離れた場所でも新た
な制御仕様情報を用いた多重伝送システムの設計が簡
便、迅速、かつ的確になる。つまり、マスター負荷制御
ユニットの制御仕様情報をスレーブ負荷制御ユニットに
簡便、迅速、かつ的確に伝達でき、車両に搭載されてい
る電装品であるランプ、エアコン等の制御(例えば、ラ
ンプの点滅周期、点灯照度および扉連動点灯の的確な制
御、エアコンのON/OFF等の電力供給制御)が簡
便、迅速、かつ的確に実行できるようになる。
【0152】多重伝送システムによれば、更新された制
御仕様情報のスレーブ負荷制御ユニットへの読み込み
(則ち、伝送)の際に、マスター負荷制御ユニットが、
受信正常ACKに同期したフレーム伝送を実行するとと
もに、単位フレームに分割されて送信された制御仕様情
報に対するチェックサム情報を確認用ACKをして各ス
レーブ負荷制御ユニットに送信することができる。
【0153】これにより、ノイズ等の外乱に強く、高い
信頼性を有する多重伝送システムを実現でき、車両に搭
載されている電装品であるランプの点滅周期、点灯照度
および扉連動点灯、エアコンのON/OFF等に対し
て、信頼性が高く、的確な制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる多重伝送システ
機能ブロック図である。
【図2】同図(a)は本発明の一実施例にかかる制御仕
様情報または制御状態情報の単位フレームのフレーム構
成を示す図であり、同図(b)〜(e)はフレーム構成
におけるヘッダのデータ構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる多重伝送システム
で実行される、正常時のイニシャルモード通信における
多重化処理を示すタイム・シーケンス・ダイアグラム
ある。
【図4】本発明の実施の形態にかかる多重伝送システム
および異常処理装置で実行される、異常時のイニシャル
モード通信における多重化処理を示すタイム・シーケン
ス・ダイアグラムである。
【図5】本発明の実施の形態にかかる多重伝送システム
で実行される、正常時のノーマルモード通信における多
重化処理を示すタイム・シーケンス・ダイアグラムであ
る。
【図6】従来の多重伝送システムを示す機能ブロック図
である。
【図7】従来の多重伝送システムで実行される、正常時
のイニシャルモード通信におけ る多重化処理と異常時の
イニシャルモード通信における多重化処理とを示すタイ
ム・シーケンス・ダイアグラムである。
【符号の説明】
10 マスター負荷制御ユニット 11 脱着式外部記憶手段(EEPROM) 14 一時記憶部(RAM) 20 スレーブ負荷制御ユニット 21 不揮発性記憶部(EEPROM) 22a 負荷(L1) 22b 負荷(L2) 24 一時記憶部(RAM) 30 スレーブ負荷制御ユニット 31 不揮発性記憶部(EEPROM) 32a 負荷(L3) 32b 負荷(L4) 34 一時記憶部(RAM) 40 多重伝送ネットワーク 41 制御状態情報 42 制御仕様情報 43 フレーム構成 44 単位フレーム 44a データ列 45 ヘッダ 45a 通信モード情報 45a−1 ノーマルモード通信 45a−2 イニシャルモード通信 45b 識別コード情報 45c フレーム種類情報 45c−1 ACKフレーム 45c−2 ノーマルフレーム 46 受信正常ACK 48 確認用ACK 50 多重伝送システム 51,…,51 負荷制御ユニッ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−153667(JP,A) 特開 平4−93720(JP,A) 特開 平3−248648(JP,A) 特開 平6−120957(JP,A) 特開 平2−153646(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04Q 9/00 - 9/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷の制御仕様にかかる制御仕様情報、
    または負荷の制御結果にかかる制御状態情報を情報通信
    網である多重伝送ネットワークを介して多重化処理する
    とともに、多重化処理された制御仕様情報に基づいて、
    各々に接続された負荷の制御が可能な負荷制御ユニット
    が複数接続されて成る多重伝送システムにおいて、 前記多重伝送ネットワークに接続され、前記制御仕様情
    報に基づく前記多重化処理を主系として実行可能な負荷
    制御ユニットである単一のマスター負荷制御ユニット
    と、 前記制御仕様情報を保持するとともに前記多重伝送ネッ
    トワークに接続され、当該多重伝送ネットワークを介し
    て前記マスター負荷制御ユニットとの間で従系として前
    記多重化処理を実行することができる負荷制御ユニット
    である少なくとも1つのスレーブ負荷制御ユニットと、 制御仕様情報の更新および保持が随時可能であって、前
    記マスター負荷制御ユニットに対して電気的に装着可能
    であり、装着された状態で前記制御仕様情報の随時の読
    み出しが可能かつ不揮発性の脱着式外部記憶手段とを備
    え、 前記各負荷制御ユニットは、多重化処理される自己の前
    記制御状態情報の更新および保持が随時可能であって前
    記制御状態情報の随時の読み出しが可能な不揮発性記憶
    部を有し、 前記多重伝送ネットワークを介して伝送される制御仕様
    情報または制御状態情報は、各々、伝送単位である所定
    数の単位フレームに分割されて多重化処理され、 前記単位フレームのフレーム構成は、 前記多重伝送ネットワークを介して多重化処理を実行す
    る際の通信プロトコルが記述されたヘッダと、 前記制御仕様情報または制御状態情報の内容が記述され
    たデータ列とを備えて成り、 前記ヘッダは、 前記脱着式外部記憶手段に保持された制御仕様情報の多
    重化処理の実行を意味するイニシャルモード通信、また
    は前記制御状態情報の多重化処理の実行を意味するノー
    マルモード通信を実行する際に、当該実行主体によって
    記述される通信モード情報と、 前記制御仕様情報または制御状態情報が前記単位フレー
    ムに分割されて送信される際に、当該送信元である前記
    負荷制御ユニットによって、当該送信元が前記マスター
    負荷制御ユニットであるかまたは前記スレーブ負荷制御
    ユニットであるかが記述された識別コード情報とを備え
    て成る ことを特徴とする多重伝送システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多重伝送システムにおい
    て、 前記ヘッダは、 前記送信される単位フレームの種類が、前記イニシャル
    モード通信の実行環境において多重化処理される制御仕
    様情報の単位フレームを意味するACKフレーム、また
    は前記ノーマルモード通信の実行環境において多重化処
    理される制御状態情報の単位フレームを意味するノーマ
    ルフレームの何れであるかを示すフレーム種類情報を備
    えて成る ことを特徴とする多重伝送システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の多重伝送システ
    ムにおいて、 前記マスター負荷制御ユニットは、前記イニシャルモー
    ド通信時に前記脱着式外部記憶手段から取り込まれた制
    御仕様情報を所定数の前記単位フレームに分割して当該
    単位フレーム毎に前記多重化処理を前記スレーブ負荷制
    御ユニットとの間で順次実行する場合に、前記単位フレ
    ームを正常に受信した際に前記スレーブ負荷制御ユニッ
    トが送信する受信正常ACKに同期して前記多重化処理
    を実行し、 前記各スレーブ負荷制御ユニットは、前記マスター負荷
    制御ユニットから受信した制御仕様情報に対するチェッ
    クサム情報である確認用ACKを各々生成するととも
    に、当該各確認用ACKと前記マスター負荷制御ユニッ
    トから受信した確認用ACKとの一致判定を行い、両者
    の確認用ACKが一致しなかった場合は前 記マスター負
    荷制御ユニットの制御仕様情報に基づく単位フレーム毎
    の多重化処理を再び実行し、また両者の確認用ACKが
    一致した場合はさらに当該スレーブ負荷制御ユニットの
    前記不揮発性記憶部に保持されている制御仕様情報と当
    該マスター負荷制御ユニットから受信した制御仕様情報
    との一致判定を行い、両者の制御仕様情報が一致しなか
    ったときは当該スレーブ負荷制御ユニットの前記不揮発
    性記憶部の内容を当該マスター負荷制御ユニットから受
    信した制御仕様情報に更新した後に前記イニシャルモー
    ド通信における多重化処理を完了するとともにノーマル
    モード通信へ移行する ことを特徴とする多重伝送システ
    ム。
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