JP3281689B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多角形の筒状の本体に
熱交換器、送風機を収納させ、この本体の開口にパネル
を配置するようにした空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】熱交換器、送風機等が本体に収納された
空気調和機の構造が示されたものとして、特開平5−1
33535号公報がある。この公報で示された空気調和
機は、多(8)角形の筒状の本体の底部に開口を設け、
この開口より本体内に熱交換器、送風機を収納させるよ
うにしたものである。ここで、これらの開口の縁には夫
々本体の外方へ延びるフランジ片を設け、このフランジ
片のみにシール材を貼付すると共に、このシール材が貼
付されたフランジ片にパネルを当てて、本体の開口を閉
塞するようにしたものである。このパネルには吸込グリ
ル、吐出口等が設けられている。
【0003】このように、フランジ片にシール材を貼付
しておくことにより、パネルから本体内へ、もしくは本
体内からパネルへ流れる空気のもれを少なくして、空気
流量の低下を抑えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した本体の形状
は、多角形の筒状であるため、フランジ片の同志の間に
すきま(隙間)が生じることは免れなかった。すなわ
ち、フランジ片にシール材を貼付して、本体とパネルと
の組み合わせを確実に行ったとしても、フランジ片同志
にすきまがある。このため、本体から流出する空気の一
部がこのすきまを介して本体外へもれて、流量が低下す
ることが考えられる。又、この空気が冷却されていた場
合は、この本体の外壁に露付きが生じることがあった。
【0005】本発明はフランジ片を設けた多角形状の本
体とパネルとのシールを確実に行って、空気が本体から
もれにくくして、流量の低下を抑えると共に、本体の外
壁への露付きが生じにくくすることを目的としたもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、第1の本発明は、多角形の筒状形状の本体の底部に
開口を設けると共に、この開口の縁には夫々外方へ延び
るフランジ片を形成し、夫々のフランジ片に渡って貼付
されるシール材でフランジ片同志の隙間を塞いで、これ
らフランジ片の上を前記シール材で連続的につないだも
のである。更に第2の本発明は、このようなフランジ片
のうち一方のフランジ片に貼付されるシール材を他方の
フランジ片にまで延ばして、その延長部をこの他方のフ
ランジ片に貼付させ、これらフランジ片の上を前記シー
ル材で連続的につないだものである。
【0007】
【作用】フランジ片同志に渡って配置されるシール材
で、このフランジ片同志の隙間が塞がれ、本体からパネ
ルへ流れる空気が、この本体外へもれるおそれは少な
い。
【0008】
【実施例】図1において、1は4方向の天井カセット型
エアコンと呼ばれる空気調和機で、本体2と化粧パネル
3(以下単に「パネル」という。)とから構成されてい
る。本体2は天井裏に配置されるもので、熱交換器、送
風機(後述する)が収納されている。パネル3は天井と
略面一となるようこの本体2の下方に配置される。4は
吸込グリル(吸込口)で、パネル3の略中央に取り付け
られている。5a,5b,5c,5dは熱交換器にて冷
却された冷風の吹出口で、吸込グリル4のまわりに設け
られている。そして送風機等の運転によって、室内空気
は吸込グリル4に吸込まれた後、本体2内の熱交換器に
て冷却され夫々の吹出口5a,5b,5c,5dから吐
出される。
【0009】図2は本体2の分解斜視図で、この本体2
は4つの短片6と4つの長片7とからなる8角柱形状と
なっており、且つその下部には開口8が形成されてい
る。9はこの本体の中央に配置された送風機(ターボフ
ァン)、10はこの送風機のまわりに配置されたプレー
トフィン型の冷却器(熱交換器)、11はこの冷却器に
つながれた冷媒管、12はドレンポンプ、13はこのポ
ンプにつながれたドレンホース、14は短片に取り付け
られた据付具である。16はこの長片7の内壁に貼付さ
れた断熱板材、17は短片に配置される略コ字状の断熱
具である。
【0010】18は本体2の開口8に配置される発泡ス
チロール製の断熱部材で、ドレンパンとしても作用させ
る。19はこの部材の中心に設けた吸込口、20はこの
吸込口のまわりに設けた吹出口で、前述のパネルの吹出
口5a,5b,5c,5dにつながれるものである。2
1はドレン受部である。22,23は断熱部材の隣り合
う短片同志をつなぐ溝で2つ形成されている。
【0011】24,25はこの断熱部材18を本体2の
開口8に固定するための固定具である。これら固定具2
4,25は、上方へ延びた固定片26と、下方に延びた
係止片27並びに係合片28とが設けられている。そし
て、一点鎖線矢印で示すように固定具24,25の端部
29を本体2の短片6の短フランジ片30に固定するこ
とによって、固定具24,25の固定片26が断熱部材
18の溝22,23に挿入される。これによって断熱部
材18の位置が決まる。
【0012】ここで本発明の特徴は、本体2の開口8の
縁に設けた複数の(長・短)フランジ片31,30(図
2参照)と、パネル3(図1参照)との組み合わせ構造
にある。図3は本体2と、この本体のフランジ片31,
30に貼付されるシール材32,33との関係を示す。
【0013】このシール材32,33の裏面には接着剤
が塗布されており、且つこれらシール材32,33の巾
寸法2Aは、フランジ片30,31の巾寸法Aの約2倍
程度に設定されている。従って、シール材32,33の
一方側34をフランジ片30,31の表面35に貼付し
た後、一点鎖線部分よりこのシール材32,33の他方
側36を折り曲げてフランジ片30,31の裏面に貼付
する。このような作業によってフランジ片30,31を
シール材32,33で囲む。
【0014】ここで長フランジ片35に貼付されるシー
ル材33の長さ寸法Cは、この長フランジ片31の長さ
寸法Bよりも長く設定されており、一方短フランジ片3
0に貼付されるシール材32の長さ寸法Dは、この短フ
ランジ片30の長さ寸法Eよりも短く設定されている。
ここでシール材33を長フランジ片35に貼り付ける。
この際シール材33の方が長フランジ片31よりも長い
ため、シール材33の端部(延長部)37は長フランジ
片31と短フランジ片30との間の隙間38を塞いで短
フランジ片30にまで延びる。次に、短フランジ片30
にシール材32を貼付する。このシール材32の貼付に
よって、8つの夫々のフランジ片30,31はシール材
32,33で連続的につながる。この状態を示したのが
図4である。
【0015】このように夫々のフランジ片30,31を
シール材32,33で連続的につなぐと共に、このフラ
ンジ片30,31にパネルを当てるようにしたので、フ
ランジ片30,31が分割されていても隙間38から空
気がもれることはない。すなわち、図5で示すようにフ
ランジ片31とパネル3とはシール材32,33を介し
て密着させたので破線矢印で示すように、調温された空
気の一部が、本体2とドレンパン18との隙間40に侵
入したとしても、これらの空気が本体2の外部2へもれ
るおそれは少ない。これによって、調温された空気の流
量が減少することはない。更に、この空気が冷却されて
いた場合でも、本体2の外部へもれないため、この本体
2の外壁41に露付きが生じるおそれも少なくできる。
【0016】図6は本発明の他の実施例を示すもので、
上述した実施例との相異点はシール材60,61,6
2,63,64の長さを夫々のフランジ30,31の長
さに応じて決定していないこと、並びにシール材同志の
継ぎ目65を長フランジ片31の中央部分にしたことで
ある。すなわち、長フランジ片31に渡って貼付される
シール材61,62,64を2つに分割して、これらの
シール材61,62で、まずフランジ片30,31の隙
間38を塞ぎ、次にこのフランジ片31に沿ってこれら
シール材61,62,64を貼付して、略この長フラン
ジ片31の中央部分でこのシール材61,62同志を継
ぎ合わせるというものである。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、多角形の
筒状形状の本体の底部に開口を設けると共に、この開口
の縁には夫々外方へ延びるフランジ片を形成し、夫々の
フランジ片に渡って貼付されるシール材でフランジ片同
志の隙間を塞いで、これらフランジ片の上を前記シール
材で連続的につないだので、この隙間から本体外へ空気
がもれるおそれは少なく、風量の低下を小さく抑えるこ
とができる。
【0018】又、本体内の空気のもれ防止によって、こ
の空気が冷却されたものである場合は、本体の外壁への
露付きを防止することができる。更に、一方のフランジ
片に貼付されるシール材を他方のフランジ片にまで延ば
して、その延長部をこの他方のフランジ片に貼付させ、
これらフランジ片の上を前記シール材で連続的につない
だので、シール材の長さ寸法をフランジ片の長さ寸法と
略一致させる必要は必ずしもなく、これによって、シー
ル材の長さ管理を多少あまくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和機の斜視図である。
【図2】図1に示した空気調和機の本体の分解斜視図で
ある。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】図2に示した本体の拡大図である。
【図5】図1に示した空気調和機の要部断面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す本体の斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 本体 3 パネル 8 開口 9 送風機 10 熱交換器 30 (短)フランジ片 31 (長)フランジ片 32,33,60〜64 シール材 37 端部(延長部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−133535(JP,A) 特開 昭57−87544(JP,A) 実開 昭58−74017(JP,U) 実開 昭63−10325(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部に開口を設けて熱交換器、送風機が収
    納される本体を、多角形の筒状とし、この本体の開口の
    縁には夫々外方へ延びるフランジ片を設け、且つこれら
    フランジ片に当てられるパネルを設けた空気調和機にお
    いて、夫々のフランジ片に渡って貼付されるシール材で
    フランジ片同志の隙間を塞いで、これらフランジ片の上
    を前記シール材で連続的につないだことを特徴とする空
    気調和機。
  2. 【請求項2】 底部に開口を設けて熱交換器、送風機が
    収納される本体を、多角形の筒状とし、この本体の開口
    の縁には夫々外方へ延びるフランジ片を設け、且つこれ
    らフランジ片に当てられるパネルを設けた空気調和機に
    おいて、一方のフランジ片で貼付されるシール材を他方
    のフランジ片まで延ばして、その延長部をこの他方のフ
    ランジ片に貼付させ、これらフランジ片の上を前記シー
    ル材で連続的につないだことを特徴とする空気調和機。
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