JP3281269B2 - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及びその成形品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリブチレンテレフ
タレート樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品に
関する。さらに詳しくは、本発明は、成形品の表面光沢
が非常に高く、かつガス発生量を抑制することにより、
連続成形においても成形表面の曇りが少ない優れた外観
成形部品を与えるのみならず、耐熱性、機械物性、成形
性にも優れたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に
関する。本発明の樹脂組成物は自動車、建築、電気・電
子機器およびその他の諸工業の分野での外装部品に好適
に用いられる。特に表面光沢、連続成形における成形品
表面の曇りに対し優れ、良好な外観が必要とされる自動
車内外装部品に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】結晶性
熱可塑性ポリエステル樹脂、例えばポリアルキレンテレ
フタレート樹脂等は機械的性質、電気的性質、その他物
理的・化学的特性に優れ、かつ加工性が良好であるが故
にエンジニアリングプラスチックとして自動車、電気・
電子部品等の広汎な用途に使用されている。かかる結晶
性熱可塑性ポリエステル樹脂は、単独でも種々の成形品
に用いられているが、利用分野によってはその性質、特
に機械的性質を改善する目的で、様々な強化剤、添加剤
等を配合することが行われてきた。しかしながら、特に
外装部品の中でも高い外観レベル、高光沢を要求される
分野では、ガラス繊維、カーボン繊維に代表される繊維
状強化剤の添加は、これらの成形表面への浮き出しによ
る光沢低下が大きく、耐熱性、剛性を維持しつつ高い光
沢感を有する材料を得ることは困難である。特にポリブ
チレンテレフタレート樹脂単独では、その高い結晶化度
のため、成形時における十分な金型転写性を得ることが
できず、満足な外観を得ることが困難であった。これら
の問題を解決する方法として、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂に非晶性ポリマーや、タルク、マイカ等の微粉
末充填剤を添加する方法があげられる。また成形面で
は、樹脂温度を上げ流動性を向上させる方法、あるいは
金型温度を上げ、結晶化速度を遅らせて金型転写性を向
上させる方法等が一般的に用いられる。これらの方法に
より成形品の外観は向上するものの、ガスの付着により
成形品表面に曇り(ヘイズ)を引き起こし、高い輝度感
および高光沢を有する成形品を得ることは困難である。
特に連続的に成形することによりガス付着量は増加し、
外観を損なうことになり、改善の必要性が生じている。
また樹脂温度、金型温度を上げることによりガス量はさ
らに多くなり、磨き、拭き取り等の後処理の必要性が生
じている。こういったガスによる外観低下に対しては、
ベント式成形機の使用により成形可塑化時におけるガス
を除去する、または真空成形により金型内におけるガス
を除去するなどの方法により一応の効果を上げることが
期待できる。しかしこれら成形機による対応にも限度が
あり、成形サイクルの増加、経費増加等の問題を有して
いることから、通常の射出成形での対応が望まれてい
る。そのため、材料面から低ガス化を図り、かつ高光
沢、良外観を有する材料の開発が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題に
鑑み、ポリブチレンテレフタレート樹脂成形品におい
て、優れた光沢性を有する樹脂組成物を得るため鋭意検
討した。その結果、末端カルボキシル基量が 50meq/kg
のポリブチレンテレフタレート樹脂にポリカーボネート
樹脂を併用し、無機充填剤として圧縮微粉タルクを添加
することにより、非常に高光沢で、連続成形でも曇りの
少ない、良好な外観を有する成形品が得られることを見
出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、 (A) 末端カルボキシル基量が 50meq/kg以下のポリブチ
レンテレフタレート樹脂 100重量部に対し、 (B) ポリカーボネート樹脂15〜40重量部、及び (C) 嵩比重 0.4以上の圧縮微粉タルク5〜50重量部を添
加配合してなる、成形品の光沢が非常に高く、成形表面
の曇りが少ないポリブチレンテレフタレート樹脂組成物
である。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、順次本発明の樹脂材料の構
成成分について詳しく説明する。まず、本発明の樹脂材
料の基体樹脂である(A) ポリブチレンテレフタレート樹
脂とは、例えばテレフタル酸またはそのエステル形成誘
導体と炭素数4のアルキレングリコールまたはそのエス
テル形成誘導体を重縮合して得られるポリブチレンテレ
フタレートのうち、末端カルボキシル基量が 50meq/kg
以下となるものである。またポリブチレンテレフタレー
トは、それ自身70重量%以上を含有する共重合体であっ
てもよい。共重合されるモノマーとしては、テレフタル
酸およびその低級アルコールエステル以外の二塩基酸成
分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、コハク酸等の
脂肪族、芳香族多塩基酸またはそのエステル形成性誘導
体等が、また、1,4 −ブタンジオール以外のグリコール
成分として、通常のアルキレングリコール、例えばエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、トリメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジ
メタノール等、1,3 −オクタンジオール等の低級アルキ
レングリコール、ビスフェノールA、4,4'−ジヒドロキ
シビフェニル等の芳香族アルコール、ビスフェノールA
のエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールA
のプロピレンオキサイド3モル付加体等のアルキレンオ
キサイド付加体アルコール、グリセリン、ペンタエリス
リトール等のポリヒドロキシ化合物またはそのエステル
形成性誘導体等が挙げられる。本発明では、上記の如き
化合物をモノマー成分として重縮合により生成するポリ
ブチレンテレフタレートは何れも本発明の(A) 成分とし
て使用することができ、単独で、または2種類以上混合
して使用されるが、好ましくはポリブチレンテレフタレ
ートが使用される。また、コポリマーに属する分岐ポリ
マーも用いることができる。ここでいうポリブチレンテ
レフタレート分岐ポリマーとは、いわゆるポリブチレン
テレフタレートまたはブチレンテレフタレート単量体を
主体とし、多官能性化合物を添加することにより分岐形
成されたポリエステルである。ここで使用できる多官能
性化合物としては、トリメシン酸、トリメリット酸、ピ
ロメリット酸およびこれらのアルコールエステル、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどがある。本発明では、上
記モノマーより重縮合されたポリブチレンテレフタレー
トの粉砕試料をベンジルアルコール中 215℃で10分間溶
解後、0.01Nの水酸化ナトリウム水溶液にて滴定し、測
定した末端カルボキシル基量が 50meq/kg以下、好まし
くは 40meq/kg以下、特に好ましくは 30meq/kg以下の
ポリブチレンテレフタレートが用いられる。かかるポリ
ブチレンテレフタレートの末端カルボキシル基量が 50m
eq/kgを越えては、得られる成形品のヘイズが顕著とな
り、好ましくない。
【0005】次に本発明では、(B) ポリカーボネート樹
脂が添加される。この(B) ポリカーボネート樹脂は、
(A) ポリブチレンテレフタレート樹脂に添加配合される
ことにより、成形品の外観を良好にさせる。特にポリカ
ーボネート樹脂は非晶性であるため、ポリブチレンテレ
フタレートに添加配合することにより、結晶化速度を下
げ、金型転写性を向上させる効果を有する。またポリカ
ーボネート自身の収縮率が小さいことから、成形品のひ
け現象を抑制する効果も持つ。以上2点の見地から、良
好な外観品を得る上でポリカーボネートの添加は本発明
での必須である。かかる目的で用いられるポリカーボネ
ート樹脂は、溶剤法、即ち、塩化メチレン等の溶剤中で
公知の酸受容体、分子量調整剤の存在下、二価フェノー
ルとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応、ま
たは二価フェノールとジフェニルカーボネートのような
カーボネート前駆体とのエステル交換反応によって製造
することができる。ここで好適に使用し得る二価フェノ
ールとしてはビスフェノール類があり、特に2,2 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、即ちビスフェノ
ールAが好ましい。また、フェノールAの一部または全
部を他の二価フェノールで置換したものであってもよ
い。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、
例えばハイドロキノン、4,4 −ジヒドロキシジフェニ
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
ーテルのような化合物、またはビス(3,5 −ジブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5 −ジク
ロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンのようなハロ
ゲン化ビスフェノール類を挙げることができる。これら
二価フェノールは二価フェノールのホモポリマーまたは
2種以上のコポリマーであってもよい。さらに本発明で
用いるポリカーボネート樹脂は多官能性芳香族を二価フ
ェノール及び/またはカーボネート前駆体と反応させた
熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよ
い。本発明に用いるポリカーボネートは、特に高流動の
ものが好ましい。また、ポリカーボネート(B) の添加量
は、(A) 成分100 重量部に対し15〜40重量部である。過
小の場合は、転写性不良から本発明の目的とする高光
沢、良外観を得ることができず、また過大の場合は、成
形サイクルの増加、離型性の悪化等、成形上の問題が生
じ好ましくない。
【0006】次に本発明では、一定の耐熱性、剛性を有
し、かつ高光沢、連続成形における曇りの少ない成形材
料を得る上での必須成分として(C) 圧縮微粉タルクが添
加される。通常一般のタルクなどの無機充填剤の粒子
内、あるいは無機質粒子相互間には空壁があり、そこに
空気などの気体が内包されている。圧縮微粉タルクは、
粒子内、粒子間に存在するエアーを真空装置で初期脱気
した後、ローラーの圧縮力により除去したものである。
圧縮前の平均粒子径0.04〜10μm 、好ましくは 0.5〜5.
0 μm 、嵩比重 0.1〜0.4 の微粉タルクを圧縮して、タ
ルク中に含まれる気体の30%以上を脱気し、圧縮後の平
均粒度が 150μm 以上、嵩比重が 0.4以上、好ましくは
0.5〜1.2 とした圧縮微粉タルクを使用する。この圧縮
による脱気工程を施していないタルクの使用は、操業性
が低く、樹脂への均一分散性に劣るばかりか、エアーを
多く含んでいるため、本発明における高光沢、曇りの少
ない成形材料を得ることが困難である。この圧縮微粉タ
ルクの添加量は、(A) ポリブチレンテレフタレート 100
重量部に対し、5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部
である。圧縮微粉タルクの添加量が5重量部以下では、
成形品の光沢感や写像性が低下するばかりか、耐熱性、
剛性といった物性面を十分満足することができない。ま
た50重量部を越えると、押出し等の操業性が困難であ
る。
【0007】上記したように、(A) ポリブチレンテレフ
タレートに、(B) ポリカーボネート樹脂を添加配合し、
さらに(C) 圧縮微粉タルクを添加することにより、得ら
れたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、非常に
優れた成形品外観、高い写像性、光沢を有する。また、
かかる成形品は、連続的に成形しても成形品表面にガス
の付着が少なく、連続成形50ショットにおいても、JIS
H8686 に規定される写像性で80%以上の値を示す。これ
は、圧縮された微粉タルクを使用することにより、タル
ク中に含まれるガス成分が大幅に抑制されるため、成形
品が受けるガスの影響が少なくすむばかりでなく、圧縮
によってタルクの嵩比重が増すことにより、操業性の向
上、押出し量の増加が見込まれ、タルクの樹脂組成物中
への均一分散性も向上することにより、成形材料として
良好な外観、光沢、輝度感を有する樹脂組成物を得るこ
とができる。
【0008】さらに本発明の組成物には、その目的に応
じ所望の特性を付与するために、一般に熱可塑性樹脂等
に添加される公知の物質を添加併用することができる。
例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の安定
剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、染料や顔料等の着色
剤、可塑剤等いずれも配合することが可能である。特に
耐熱性を向上させるための酸化防止剤、および離型剤の
添加は効果的である。その中で、特にリン系安定剤の添
加は(A) ポリブチレンテレフタレートと(B)ポリカーボ
ネート樹脂のエステル交換反応を抑制する効果が高く、
熱安定性を保つ上で添加が好ましい。主に有機ホスファ
イト系化合物が好適であり、具体例を示すと、ビス(2,
6 −ジ−t−4メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジフォスファイト、ビス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキ
ス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニ
レンホスファイトなどが挙げられる。ここで使用するリ
ン系安定剤の添加量は(A) ポリブチレンテレフタレート
100 重量部に対し0.001 〜2.0 重量部、より好ましくは
0.1〜1.0 重量部である。リン系安定剤を添加しない
と、上記の通りエステル交換反応により熱安定性が低下
し、また添加量が 2.0重量部を越えると添加剤由来のガ
スの影響が大きくなり、良好な光沢、輝度感を有する成
形材料を得ることが困難である。またかかるリン系安定
剤は、より熱安定性を高める意味で、ヒンダードフェノ
ール類に代表される酸化防止剤との併用が効果的であ
る。
【0009】本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成
物調製法として一般に用いられる設備と方法により容易
に調製される。例えば、(1) 本発明の組成物を構成する
成分を所定量一括混合して、一軸または二軸の押出し機
で溶融混練し、目的組成のペレットを得る。(2) 原材料
投入口を2個以上有する一軸または二軸の押出し機で、
第一番目の投入口から樹脂、安定剤、顔料成分などを投
入し溶融混練した後、第二番目の原料投入口より無機フ
ィラーを投入し、溶融混練して目的組成のペレットを得
る、などである。樹脂を金型に充填するための成形法と
しては、射出成形法、射出圧縮成形法などがあるが、射
出成形法が一般的である。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下の例に示した評価項目の測定法は以下の通りで
ある。 (1) 表面光沢 下記条件にて成形した平板(80mm×80mm×3mm厚さ)を
用いて、JIS K7105 の光沢度測定に準拠して、デジタル
変角光沢計(スガ試験機(株)製UGV−40)にて、
45度−45度反射における光沢度を測定した。 成形機 :住友重機械工業(株)、SG−150U 成形条件: ノズル C1 C2 C3 C4 シリンダー温度(℃) 260 260 250 240 220 射出速度 3.6m/min 保圧力 400 kg/cm2 金型温度 90 ℃ (2) 写像性 同様の平板を用い、JIS H8686 に準拠し、写像性測定器
(スガ試験機(株)製、ICM−1 D)にて、45度反射
における写像性を測定した。 (3) 表面外観 上記成形品(平板)の表面状態を目視にて観察し、下記
点数を付けた。 1;高い光沢感を有し、螢光燈が歪みなく明瞭に映る。
連続成形による曇りも少ない 2;光沢感は高いが、若干の曇り有り。連続成形におい
てガスによる曇りが生じる 3;成形1ショット目において、ガスによるフローマー
クの跡が見られる 4;転写不良を起こし、十分な光沢感が得られない (4) 初期剛性 ASTM D−790に準じて曲げ弾性率を測定し、こ
れを初期剛性とした。
【0011】実施例1 末端カルボキシル基量が 25meq/kgのポリブチレンテレ
フタレート樹脂 100重量部に対し、ポリカーボネート樹
脂を20重量部添加し、さらに圧縮微粉タルク(C-1) を14
重量部、リン系安定剤0.3 重量部を添加することによっ
て得られた樹脂組成物の成形品の光沢、外観について評
価を実施した。 実施例2〜3 上記実施例1において、圧縮微粉タルクとして(C-2),(C
-3) を使用した以外は、実施例1と同様に評価した。 実施例4 上記実施例1の圧縮微粉タルク(C-1) の添加量を28重量
部とした以外は、実施例1と同様に評価した。 実施例5 上記実施例1のポリカーボネート樹脂の添加量を30重量
部とした以外は、実施例1と同様に評価した。 実施例6〜9 上記実施例1〜4において、末端カルボキシル基量が 1
5meq/kgのポリブチレンテレフタレート樹脂を使用した
以外は、実施例1〜4と同様に評価した。
【0012】比較例1 上記実施例1に対し、圧縮脱気を行なっていない通常の
微粉タルク(C'-1)を使用した以外は、実施例1と同様に
評価した。 比較例2〜5 上記実施例1〜3,6に対し、ポリカーボネート樹脂未
添加の場合を比較例2〜5に示した。 比較例6〜7 上記実施例1,6に対し、圧縮微粉タルク(A-1) が未添
加の場合を比較例6〜7に示した。 比較例8〜11 上記実施例1〜4に対し、末端カルボキシル基量が 60m
eq/kgのポリブチレンテレフタレート樹脂を使用した場
合を比較例8〜11に示した。評価結果を表1〜2に示
す。
【0013】実施例、および比較例に使用したタルク
(C-1)〜(C-3) 、(C'-1)、およびリン系安定剤は下記に
示す通りである。
【0014】 (C-1)圧縮微粉タルク:圧縮前の平均粒子径 2.7μm 、圧縮後の嵩比重0.8 (C-2)圧縮微粉タルク:圧縮前の平均粒子径 2.7μm 、圧縮後の嵩比重0.5 (C-3)圧縮微粉タルク:圧縮前の平均粒子径 6.0μm 、圧縮後の嵩比重0.6 (C'-1) 微粉タルク:圧縮脱気なし。平均粒子径12.0μm 、嵩比重0.26〜0.30 リン系安定剤:ビス(2,6 −ジ−t−4メチルフェニル)ペンタエリスリトー ルジフォスファイト
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明のポリブチレン
テレフタレート樹脂組成物は、末端カルボキシル基量が
50meq/kg以下のポリブチレンテレフタレートに、ポリ
カーボネート樹脂をブレンドし、さらに圧縮しエアーを
脱気した圧縮微粉タルクを添加することにより、高光沢
で、かつ連続成形においても曇りの少ない良好な外観を
示し、また耐熱性、機械強度、成形性にも優れる。この
樹脂組成物によって得られる成形品は、特に高光沢、良
好な外観が必要とされる自動車内外装部品に好適に用い
られる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 末端カルボキシル基量が 50meq/kg以
    下のポリブチレンテレフタレート樹脂 100重量部に対
    し、 (B) ポリカーボネート樹脂15〜40重量部、及び (C) 嵩比重 0.4以上の圧縮微粉タルク5〜50重量部を添
    加配合してなるポリブチレンテレフタレート樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】ポリブチレンテレフタレート樹脂(A) の末
    端カルボキシル基量が 40meq/kg以下である請求項1記
    載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】圧縮微粉タルク(C) が、平均粒子径が 0.5
    〜5μm であるタルクを圧縮することにより得られたも
    のである請求項1又は2記載のポリブチレンテレフタレ
    ート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】圧縮微粉タルク(C) の配合量が10〜30重量
    部である請求項1〜3の何れか1項記載のポリブチレン
    テレフタレート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れか1項記載のポリブチ
    レンテレフタレート樹脂組成物を成形してなる成形品で
    あって、JIS H8686 の規定により測定した写像性が、連
    続成形50ショットにおいて80%以上を示す成形品。
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