JP3280422B2 - 反応性染料混合物及びそれを用いる染色法 - Google Patents

反応性染料混合物及びそれを用いる染色法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水及び水性アルカリ液に
極めてよく溶解し、セルロース系繊維を染色したとき
に、均一でかつ高いカラーイールドを得ることのできる
橙色反応性染料混合物及び染色法に関する。
【0002】
【従来の技術】反応性染料は、高い鮮明度及び各種堅牢
度に優れること及び、近年の天然繊維指向、特にセルロ
ース系繊維の多用傾向から、セルロース系繊維の浸染、
捺染等の各分野において多用されている。また、反応性
染料は省エネルギー型染料としてコールドパッドバッチ
染色法に多用されるようになってきている。
【0003】 コールドパッドバッチ染色法では染色溶
液を調製し、次いで所定のアルカリ剤、例えば水酸化ナ
トリウム、珪酸ナトリウムなどを添加するが、この段階
で反応性染料は水、及び水性アルカリ液に対して高い溶
解度を有していることが要求され、更に、続くパディン
グ段階で水性アルカリ液中で反応性染料が析出したりゲ
ル化することなく安定な状態で長時間溶解していること
が要求される。しかしながら反応性染料の一種である
C.I.リアクティブオレンジ16は水及び水比アルカ
リ液に対する溶解性が不良で、水性アルカリ液中で長時
間安定な溶解状態を維持することができない。従って、
均一でかつ高いカラーイールドを有する被染物を得るこ
とが困難である。この欠点を改良するため、例えば、特
公昭63−26788号公報には、C.I.リアクティ
ブオレンジ16が60〜97重量%及びC.I.リアク
ティブオレンジ7が40〜3重量%からなる染料混合物
が記載されている。また、同公報には、該染料混合物1
00重量部に対しスルホン化度が100〜200%のア
ルキル化されていてもよいナフタレンスルホン酸とホル
ムアルデヒドとの縮合物を5〜100重量部含有するセ
ルロース繊維用反応性染料組成物が示されている。しか
しながら上記公報の組成物では、水に対する溶解度はそ
の液状製品において高濃度が要望されている現状におい
ても25重量%が限度に近く、充分なものとはいえな
い。また、水性アルカリ液に対する溶解度についても、
高濃度染色に要求される100g/l以上の溶解度に達
しておらず、未だ満足できる域に達していない。
【0004】一方、C.I.リアクティブオレンジ7の
水及び水性アルカリ液に対する溶解性はC.I.リアク
ティブオレンジ16よりも若干良好ではあるが充分なも
のではない。このため、その溶解度を向上させるべく、
尿素、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮
合物等をそれぞれ添加或いは併用することが行われた
が、いずれの場合も満足すべき結果は得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、C.
I.リアクティブオレンジ16及びC.I.リアクティ
ブオレンジ7の水及び水性アルカリ液に対する溶解度を
向上させるべく鋭意検討を行った結果、C.I.リアク
ティブオレンジ16とC.I.リアクティブオレンジ7
を特定の割合で混合した混合物及びC.I.リアクティ
ブオレンジ16とC.I.リアクティブオレンジ7を特
定の割合で混合した混合物より無機塩を脱塩した混合物
が水及び水性アルカリ液に対して著しい溶解度を示すの
みならず、水及び水性アルカリ液中において長時間安定
な溶解状態を維持し得ること、また、この混合物からな
る染料組成物によりセルロース繊維を染色すると、均一
でかつ高いカラーイールドを有する被染物が得られるこ
とを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、染料成分としてC.I.リアクティブオレンジ16
を10〜57重量%及びC.I.リアクティブオレンジ
7を90〜43重量%を含有してなる反応性染料混合物
及びこれを使用するセルロース系繊維の染色法に存す
る。又、本発明の他の要旨は、染料成分としてC.I.
リアクティブオレンジ16を10〜85重量%及びC.
I.リアクティブオレンジ7を90〜15重量%を含有
してなり、かつ、C.I.リアクティブオレンジ16及
びC.I.リアクティブオレンジ7の染料混合物100
重量部に対し無機塩含有量が5重量部以下である反応性
染料混合物及びこれを使用するセルロース系繊維の染色
法に存する。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明で使用するC.I.リアクティブオ
レンジ16及びC.I.リアクティブオレンジ7は、そ
れぞれ遊離酸の形で下記の式(I)及び(II)で表され
る構造を有する化合物を主体とする染料である。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】これらの染料は、上記式(I)或いは(I
I)の染料の製造過程で若干副生する化合物即ち、上記
式(I)或いは(II)に於て反応基−SO2 CH2 CH
2 OSO3 Hの代わりに−SO2 CH=CH2 基を有す
る化合物を少量含んでいてもよい。尚、式(I)或いは
(II)の染料は使用目的に応じて例えば水酸イオンの存
在下で処理することにより、上記式(I)或いは(II)
に於て反応基−SO2 CH 2 CH2 OSO3 Hを−SO
2 CH=CH2 に代えた形態で存在してもよい。また、
式(I)或いは(II)の染料は塩の形態で存在してもよ
く、具体的にはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩或
いは第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0011】本発明の請求項1の染料混合物に於ける各
染料の混合割合は、C.I.リアクティブオレンジ1
6:C.I.リアクティブオレンジ7が10〜57重量
%:90〜43重量%、好ましくは20〜55重量%:
80〜45重量%、更に好ましくは40〜55重量%:
60〜45重量%である。各染料の混合割合がこの範囲
を越えると、水或いは水性アルカリ液に対する溶解度が
低下するのみならず、高いカラーイールドを有する被染
物を得ることができない。
【0012】本発明の請求項1の染料混合物は上記式
(I)及び(II)の染料を混合することにより得られる
が、染料(I)及び(II)を混合物として製造すること
もできる。具体的には2−アミノ−8−ヒドロキシナフ
タレン−6−スルホン酸を常法に従って無水酢酸により
アセチル化し、次いで4−アミノフェニル−β−スルフ
ァトエチルスルホンと3−アミノフェニル−β−スルフ
ァトエチルスルホンとを所望の割合で混合してジアゾ化
し、前記のアセチル化物とカップリングすることによっ
て染料混合物として得ることができる。
【0013】一方、本発明の請求項2の染料混合物は、
染料混合物に於ける各染料の混合割合がC.I.リアク
ティブオレンジ16:C.I.リアクティブオレンジ7
が10〜85重量%:90〜15重量%であり、しかも
該染料混合物100重量部に対する無機塩の含有量が5
重量部以下である染料混合物である。即ち、染料混合物
は、通常、染料中間体に含まれている無機塩或いは、反
応過程で生成する無機塩を含んでおり、かかる無機塩を
含んだものをそのまま使用可能であるが、本発明では上
述の如くして得られた染料混合物を例えば逆浸透膜によ
って脱塩することによって水或いは水性アルカリ液に対
する溶解度を著しく向上させることができる。
【0014】請求項2の染料混合物に於けるC.I.リ
アクティブオレンジ16とC.I.リアクティブオレン
ジ7の混合割合は好ましくは20〜75重量%:80〜
25重量%、更に好ましくは40〜55重量%:60〜
45重量%である。又、無機塩の含有量はC.I.リア
クティブ16とC.I.リアクティブオレンジ7の混合
物100重量部に対し、好ましくは3重量部以下、さら
に好ましくは1.5重量部以下である。尚、染料混合物
に含まれる無機塩としては芒硝、塩化ナトリウム等が挙
げられる。
【0015】本発明の染料混合物は、使用に際し、所望
の任意の形態で使用される。具体的には、例えば粉状、
粒状、顆粒状の固体であってもよく、媒体として水また
は適当な溶剤を含む溶液、スラリー、ペースト等の液状
物であってもよい。また、慣用の各種の助剤、例えば、
希釈剤、粉塵飛散防止剤の他、特殊な染色法、用途に応
じて分散剤、界面活性剤等の公知の助剤を添加すること
は差し支えない。
【0016】 本発明の染料混合物によって染色可能な
繊維及び繊維製品としては、セルロース繊維、例えば、
木綿、麻等の天然繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモ
ニウムレーヨン等の合成繊維及びこれから製造される
布、編織物;羊毛、絹、合成ポリアミド、ポリウレタン
等のアミノ基含有繊維及びこれから製造される布、編織
物;或いは上記セルロース繊維とアミノ基含有繊維との
混紡品、混織品、混編品等が挙げられる。
【0017】本発明の染料混合物は従来より反応性染料
に適用されている種々の染色法、例えば、コールドパッ
ドバッチ法、吸尽染色法、捺染法において通常の条件で
使用することができる。例えば、コールドパッドバッチ
法によりセルロース繊維を染色する場合は、無水芒硝、
食塩等の無機中性塩、及び水酸化ナトリウム、珪酸ナト
リウム等のアルカリ化合物を用いて、20〜40℃でパ
ディングし、乾燥後、スチーミング又は乾熱処理により
染料を固着させる。
【0018】吸尽染色する場合は、染料液に炭酸ナトリ
ウム、重炭酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、炭酸リチウム、トリエチルアミン等のア
ルカリ化合物、芒硝、食塩等の無機中性塩、更に必要あ
れば浸透剤、均染剤を添加して染色を行なう。この際、
アルカリ化合物の使用量は、通常、染色浴1リットル当
り5〜40g、無機中性塩の使用量は20〜100gで
あり、染色温度は40〜80℃である。
【0019】捺染の場合は、炭酸ナトリウム又はその他
の酸結合剤を含有する捺染ペーストで捺染し、次いで1
00〜160℃でスチーミングする一相法或いは、中性
又は弱酸性捺染ペーストで捺染し、これを食塩等の無機
中性塩及び水酸化ナトリウム、珪酸ナトリウム等の酸結
合剤を含有するアルカリ浴中を通過させるか、又はアル
カリ性電解質含有パディング液でオーバーパディング
し、スチーミング又は乾熱処理する二相捺染法がある。
染色後の被染物はソーピング、水洗処理し、乾燥する。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施
例に限定されるものではない。なお、以下の実施例にお
いて「部」は重量部を意味する。また、染色強度は標準
品の染色強度を100%とする。
【0021】実施例1 (1)染料液の調製 染色強度139%のC.I.リアクティブオレンジ1
6、34部(C.I.リアクティブオレンジ16 47
部に相当)及び染色強度143%のC.I.リアクティ
ブオレンジ7、37部(C.I.リアクティブオレンジ
7 53部に相当)に温湯329部を加えて溶解し染色
強度25%の液状染料混合物Aを調製した。この染料混
合物A中の無機塩の含有量は染料分100部に対し10
部であった。 (2)水に対する溶解度 染料混合物Aを25〜30℃で16時間放置したところ
染料が析出しており、16時間後の水に対する溶解度は
120g/lであった。 (3)水性アルカリ液に対する溶解度 染料混合物A64gに尿素10gを加え、これに32.
5%水酸化ナトリウム50mlと44°Be(ボーメ)水ガ
ラス500gとの混合物に水を加えて1000mlとした
液の20mlを添加し、さらに水を加えて全量を100ml
とし、25℃で30分攪拌したが染料液は安定な液性を
保持し、その水性アルカリ液に対する溶解度は染料分と
して160g/lに相当するものであった。
【0022】(4)染色−1 染料混合物A、320gを水300gで希釈し、これに
32.5%の水酸化ナトリウム10ml及び44°Be(ボ
ーメ)水ガラス100gを添加し、さらに水を加えて全
量を1000mlとした。直後にこの染浴にシル付綿ブロ
ードを浸漬し、ピックアップ70%で絞り、そのまま巻
き上げ、ポリエチレンフィルムで密閉して25℃の恒温
槽中で16時間放置後、被染物を冷水、次いで熱湯で洗
浄し、約95℃の洗剤液中でソーピング後、冷水で洗浄
し乾燥した。綿ブロードは均一に濃い橙色に染色されて
いた。 (5)染色−2 染料混合物A、3.2gを水100gで希釈しこれに無
水芒硝10gを加え、さらに約30℃の水を加えて全量
を200mlとした。この染浴に10gの無シル綿ニット
を浸漬し、30℃で20分間攪拌した後、炭酸ナトリウ
ム4gを加え60℃に昇温し、この温度で60分吸尽染
色を行なった。次いで被染物を水洗、湯洗、ソーピン
グ、湯洗、水洗及び乾燥した。綿ニットは均一に濃い橙
色に染色されていた。
【0023】実施例2 実施例1で得られた染料混合物A400部を逆浸透膜を
用いて脱塩した。脱塩のための透過液量は染料分1部に
対して純水25部を用いた。脱塩後の無機塩の含有量は
染料分100部に対し0.1部であった。このようにし
て得られた染料液を濃縮して染色強度50%の液状染料
混合物Bを調製した。染料混合物Bの水に対する溶解度
を実施例1と同様にして求めたところ染料は析出せず、
16時間後の溶解度は500g/l以上であった。又、
実施例1と同様にして求めた、染料混合物Bの水性アル
カリ液に対する溶解度は染料分として220g/lに相
当するものであった。更に、実施例1の染色−1に於
て、染料混合物Aの代わりに染料混合物B160gを用
いて同様に染色を行なったところ、被染物は均一に濃い
橙色に染色されていた。又、実施例1の染色−2に於て
染料混合物Aの代わりに染料混合物B1.6gを用いて
同様に染色を行なったところ、被染物は均一に濃い橙色
に染色されていた。
【0024】実施例3 実施例1の染料液の調製で用いたのと同様のC.I.リ
アクティブオレンジ16、16.5部(C.I.リアク
ティブオレンジ16 23部に相当)及びC.I.リア
クティブオレンジ7、54部(C.I.リアクティブオ
レンジ7 77部に相当)に温湯329.5部を加えて
溶解し、染色強度25%の液状染料混合物Cを調製し
た。この染料混合物C中の無機塩の含有量は染料分10
0部に対し10部であった。
【0025】染料混合物Cの水に対する溶解度を実施例
1と同様にして求めたところ染料が析出しており、16
時間後の溶解度は180g/lであった。又、実施例1
の(3)の方法に準じて水性アルカリ液中で、30分間
安定な液性を保持できる染料濃度の上限値を求めたとこ
ろ、120g/lであった。更に、実施例1の染色−1
に於て、染料混合物Aの代わりに染料混合物Cを用いて
同様に染色を行なったところ、綿ブロードは濃い橙色に
染色されていた。又、実施例1の染色−2に於て、染料
混合物Aの代わりに染料混合物Cを用いて同様に染色を
行なったところ、綿ニットは均一に濃い橙色に染色され
ていた。
【0026】実施例4 実施例3で得られた染料混合物Cを実施例2と同様に脱
塩した。脱塩後の無機塩の含有量は、染料分100部に
対し0.1部であった。得られた染料液を濃縮し、染色
強度40%の液状染料混合物Dを調製した。染料混合物
Dの水に対する溶解度を実施例1と同様にして求めたと
ころ、染料の析出は認められず、16時間後の溶解度は
400g/lであった。又、実施例1の(3)の方法に
準じて水性アルカリ液中で、30分間安定な液性を保持
できる染料濃度の上限値を求めたところ、200g/l
であった。更に、実施例1の染色−1に於て、染料混合
物Aの代わりに染料混合物Dを用いて同様に染色したと
ころ、綿ブロードは濃い橙色に染色されていた。又、実
施例1の染色−2に於て、染料混合物Aの代わりに染料
混合物Dを用いて同様に染色を行なったところ、綿ニッ
トは濃い橙色に染色されていた。
【0027】実施例5 (1)染料液の調製 温度計、冷却器、攪拌機付四つ口フラスコに水850部
を入れ、温度を50℃に保持して攪拌下、2−アミノ−
8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸142部を
仕込み、33%の水酸化ナトリウム溶液65部を加えた
後、60℃に昇温し85部の無水酢酸を加えてアセチル
化し、次いで50℃に冷却後33%の水酸化ナトリウム
溶液85部及び炭酸ナトリウム19部を添加してから9
0℃に昇温し、15分後に外冷及び水230部を加えて
45℃まで冷却した。これに35%の塩酸33部を加え
てpH調整後、塩化ナトリウム55部を加えて塩析し、
2−アセチルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−
スルホン酸を濾別した。
【0028】一方、温度計、冷却器、攪拌機付ビーカー
に水800部を入れ、攪拌下、4−アミノフェニル−β
−スルファトエチルスルホン70部及び3−アミノフェ
ニル−β−スルファトエチルスルホン70部を仕込み、
炭酸ナトリウム20部を加えた。この液に濾過助剤3部
を加えて清澄濾過を行ない、濾液に水380部を加えて
0℃に冷却後、35%の塩酸138部及び5N亜硝酸ナ
トリウム溶液130部を加えジアゾ化した。2時間攪拌
後、スルファミン酸溶液で微量過剰の亜硝酸イオンを消
去し、予め水500部に溶解した上記2−アセチルアミ
ノ−8−ヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸を加
え、約10部の炭酸ナトリウムでpH5にしてカップリ
ングし、前記式(I)及び(II)で表される染料を重量
比50:50で含む染料混合液を得た。この液を実施例
1と同様の逆浸透膜装置で純水10リットルを用いて脱
塩した。脱塩後の無機塩の含有量は、染料分100部に
対し0.1部であった。得られた染料液を濃縮し、染色
強度50%の液状染料混合物Eを調製した。
【0029】(2)水に対する溶解度 染料混合物Eを25〜30℃で16時間放置したが染料
の析出は認められず、16時間後の溶解度は500g/
l以上であった。 (3)水性アルカリ液に対する溶解度 実施例1の(3)の方法に準じて、染料混合物Eが水性
アルカリ液中で30分間安定な液性を保持できる染料濃
度の上限値を求めたところ、220g/lであった。
【0030】(4)染色−1 染料混合物Eを用いて実施例1の染色−1と同様にして
シル付綿ブロードを染色したところ、綿ブロードは均一
に濃い橙色に染色された。 (5)染色−2 染料混合物Eを用いて実施例1の染色−2と同様にして
無シル綿ニットを染色したところ、綿ニットは均一に濃
い橙色に染色された。 (6)染色−3 染料混合物E200部に尿素50部、捺染糊550部、
温湯330部及び重炭酸ナトリウム20部を加えて染料
浴を調製した。これを一昼夜放置後、この染浴を用いて
通常の方法でシル付綿ブロードを印捺後、100℃で5
分間スチーミングを行なった。次いで水洗、湯洗、ソー
ピング、湯洗、水洗及び乾燥した。綿ブロードは均一に
濃い橙色に染色されていた。
【0031】比較例1 実施例1の染料液の調製で用いたのと同様のC.I.リ
アクティブオレンジ16、64部(C.I.リアクティ
ブ16 89部に相当)及びC.I.リアクティブオレ
ンジ7、8部(C.I.リアクティブオレンジ7 11
部に相当)に温湯328部を加えて溶解し染色強度25
%の液状染料混合物Fを調製した。この染料混合物F中
の無機塩の含有量は染料分100部に対し10部であっ
た。染料混合物Fの水に対する溶解度を実施例1と同様
に求めたところ、染料が析出しており、16時間後の溶
解度は160g/lであった。又、実施例1の(3)の
方法に準じて水性アルカリ液中で、30分間安定な液性
を保持できる染料濃度の上限値を求めたところ、80g
/lであった。更に、実施例1の染色−1に於て、染料
混合物Aの代わりに染料混合物Fを用いて同様に染色を
行なったところ、綿ブロードの染め上がりには斑があっ
た。又、実施例1の染色−2に於て、染料混合物Aの代
わりに染料混合物Fを用いて同様に染色を行なったとこ
ろ、綿ニットは淡い橙色にしか染色されなかった。
【0032】比較例2 比較例1で得られた染料混合物F400部に水200部
を加えて実施例2と同様に脱塩した。脱塩後の無機塩の
含有量は、染料分100部に対し0.1部であった。得
られた染料液を35〜40℃に加温しつつ濃縮し、染色
強度25%の液状染料混合物Gを調製した。染料混合物
Gの水に対する溶解度を実施例1と同様に求めたとこ
ろ、染料が析出しており、16時間後の溶解度は180
g/lであった。又、実施例1の(3)の方法に準じて
水性アルカリ液中で、30分間安定な液性を保持できる
染料濃度の上限値を求めたところ、100g/lであっ
た。更に、実施例1の染色−1に於て、染料混合物Aの
代わりに染料混合物Gを用いて同様に染色を行なったと
ころ、綿ブロードは淡い橙色にしか染色されなかった。
又、実施例1の染色−2に於て、染料混合物Aの代わり
に染料混合物Gを用いて同様に染色を行なったところ、
綿ニットは淡い橙色にしか染色されなかった。
【0033】比較例3 実施例1の染料液の調製で用いたのと同様のC.I.リ
アクティブオレンジ16、64部(C.I.リアクティ
ブオレンジ16 89部に相当)及びC.I.リアクテ
ィブオレンジ7、8部(C.I.リアクティブオレンジ
7 11部に相当)及びメチルナフタレンスルホン酸と
ホルムアデヒドとの縮合物〔住友化学工業(株)製、ス
ミポンSE〕28部を混合した。この混合物に温湯75
部を加えて溶解し、染色強度25%の液状染料混合物H
を調製した。この染料混合物H中の無機塩の含有量は染
料分100部に対し10部であった。染料混合物Hを2
5〜30℃で16時間放置したところ大量の染料が析出
しており、16時間後の水に対する溶解度は80g/l
であった。又、実施例1の(3)の方法に準じて、水性
アルカリ液中で30分間安定な液性を保持できる染料濃
度の上限値を求めたところ、80g/lであった。更
に、実施例1の染色−1に於て、染料混合物Aの代わり
に染料混合物Hを用いて同様に染色を行なったところ、
綿ブロードは実施例1のものと比較して淡い橙色にしか
染色されなかった。又、実施例1の染色−2に於て、染
料混合物Aの代わりに染料混合物Hを用いて同様に染色
を行なったところ、綿ニットは実施例1のものと比較し
て淡い橙色にしか染色されなかった。
【0034】比較例4 比較例3の染料液の調製において、C.I.リアクティ
ブオレンジ16を45部(C.I.リアクティブオレン
ジ16 62部に相当)及びC.I.リアクティブオレ
ンジ7を27部(C.I.リアクティブオレンジ7 3
8部に相当)とした以外は比較例3と同様にして染色強
度25%の液状染料混合物Jを調製した。この染料混合
物J中の無機塩の含有量は染料分100部に対し10部
であった。染料混合物Jを25〜30℃で16時間放置
したところ、染料が析出しており、16時間後の水に対
する溶解度は80g/lであった。又、実施例1の
(3)の方法に準じて、染料混合物Jが水性アルカリ液
中で30分間安定な液性を保持できる染料濃度の上限値
を求めたところ、160g/lであった。
【0035】更に、実施例1の染色−1に於て、染料混
合物Aの代わりに染料混合物Jを用いて同様に染色を行
なったところ、綿ブロードは実施例1のものと比較して
やや淡い橙色にしか染色されなかった。又、実施例1の
染色−2に於て、染料混合物Aの代わりに染料混合物J
を用いて同様に染色を行なったところ、綿ニットは実施
例1のものと比較して同等若しくはやや淡い橙色にしか
染色されなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の反応性染料混合物は、特に水及
び水性アルカリ液に対する溶解度が極めて高く、長時間
安定な溶液として保持することができる。従って、製品
形態として高濃度のリキッド品を提供できる。また、溶
解度が低い染料について通常用いられる分散剤、溶解促
進剤例えばアルキル化されていてもよいナフタレンスル
ホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物等を添加すること
なく高濃度でしかも長期間安定な染料液を得ることがで
き、このことは、製品のコスト低下のみならず、染色操
作後の残浴の処理、染色後の被染物の後処理における排
水処理に有利であり、かつ、環境保全の点からも好まし
い。さらに、本発明の反応性染料混合物によりセルロー
ス系繊維を染色すると、均一で、かつ高いカラーイール
ドを有する被染物が得られ、本発明の反応性染料混合物
の有用性は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−51754(JP,A) 特開 昭62−246968(JP,A) 特開 昭63−256659(JP,A) 特公 昭63−26788(JP,B1) 特公 昭46−2422(JP,B1) 特公 昭45−5667(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 67/22 D06P 3/66

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料成分としてC.I.リアクティブオ
    レンジ16を10〜57重量%及びC.I.リアクティ
    ブオレンジ7を90〜43重量%を含有してなる反応性
    染料混合物。
  2. 【請求項2】 染料成分としてC.I.リアクティブオ
    レンジ16を10〜85重量%及びC.I.リアクティ
    ブオレンジ7を90〜15重量%含有してなり、かつ、
    C.I.リアクティブオレンジ16とC.I.リアクテ
    ィブオレンジ7の染料混合物100重量部に対する無機
    塩含有量が5重量部以下である反応性染料混合物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の反応性染料混合物を使
    用することを特徴とするセルロース系繊維の染色法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の反応性染料混合物を使
    用することを特徴とするセルロース系繊維の染色法。
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