JP3279936B2 - パイル布帛 - Google Patents

パイル布帛

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面凹凸及び濃淡
差を有するパイル布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パイル布帛は、トリコットの起毛による
もの、パイル織物のせん毛によるもの、ダブルラッセル
編やモケット織によるもの等があり、パイル素材として
は、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維が、ウール
などの天然繊維に比較して、素材の豊富さや取り扱い易
さの点で圧倒的に優位な特徴を持っているため、広く用
いられている。
【0003】従来より、パイル布帛は表面に立毛を有し
ているので高級素材として広く受け入れられており、車
輌内装材などに多く使用されてきたが、より高級化、豪
華さを求めるニーズが高まってきている。
【0004】このようなパイル布帛、とりわけ経編パイ
ル布帛において、布帛表面に濃淡差を付与する方法とし
ては、例えばレギュラーポリエステル繊維とカチオン可
染ポリエステル繊維とを交編してパイル部に用い、分散
染料とカチオン染料で染め分ける方法が知られている。
【0005】しかしながら、上記方法においては、濃淡
差が単調で高級感に溢れた布帛をえることはできなかっ
た。
【0006】一方、パイル布帛に表面凹凸感を付与する
方法としては、いわゆるパターンシャーリングと言われ
る装置を用い、パイルの切断長を変える方法、あるいは
収縮率を異にする複数の糸条をパイル糸に使用し、一方
を加熱収縮させてパイル長を変える方法が知られてい
る。
【0007】しかしながら、上記方法においては、パタ
ーンシャーリング加工においてカット不良が起こる、あ
るいは加熱収縮時に収縮斑が発生する等の問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の有する問題点を解消し、高級感に溢れた表面
凹凸感及び濃淡差を有するパイル布帛を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するため鋭意検討した結果、経編パイル布帛を編み
立てるに際し、その一部を糸配列し、布帛にパイル密度
の高い部分と低い部分とを混在させるとき、所望のパイ
ル布帛が得られることを究明した。かくして本発明によ
れば、パイル部がポリエステル繊維で構成され、一定の
パイル長を有するパイル布帛であって、パイル密度の高
い部分と低い部分が混在し、該パイル密度の高い部分と
低い部分との密度差によって発現する色差ΔEが7.0
以上であることを特徴とするパイル布帛が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用するポリエステル繊
維とは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、少なくとも
1種のグリコール、好ましくは、エチレングリコール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコールな
どから選ばれた少なくとも1種のアルキレングリコール
を主たるグリコール成分とするポリエステルなどを常法
により溶融紡糸して得られた繊維をいう。
【0011】該ポリエステルには、必要に応じて安定
剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、触
媒、着色防止剤、耐熱剤、着色剤、無機粒子等を含有さ
せても良い。また、染着差を有する2種以上のポリエス
テル繊維を混繊あるいは交編して使用しても構わない。
【0012】本発明においては、上記ポリエステル繊維
をパイル部に用いてパイル長が一定の経編パイル布帛を
製編するに際し、その一部を糸抜き配列し、布帛にパイ
ル密度の高い部分と低い部分とを混在させることが必要
である。なお、パイル長が一定であるとは、パイルの切
断長を積極的に変える方法ではないという意味であり、
パイル長がほぼ揃っておればよい。また、パイル密度の
高い部分と低い部分との差は10万デニール/in2
100万デニール/in2であることが好ましい。該密
度差が10万デニール/in2未満に場合は、充分な表
面凹凸及び濃淡差を付与できない場合がある。
【0013】一方、該密度差が100万デニール/in
2を越える場合は、布帛表面が波打った状態となり、後
の起毛等が実施できない場合がある。
【0014】また、上述の密度の高い部分と低い部分と
は、布帛の一部に局在するのではなく、短い周期で順次
密度が変化していくことが好ましい。具体的には、同一
の密度を有する部分の面積は10cm2以下であること
が好ましい。
【0015】本発明においては、上記の如く、パイル布
帛にパイル密度の高い部分と低い部分とが混在されてい
るので、高級感に溢れた表面凹凸及び濃淡差を付与する
ことが可能となる。即ち、パイル密度が高い部分は濃色
に、また、パイル密度が低い部分は淡色を呈する上、該
視覚効果と密度差による自然な表面凹凸効果が相まって
高級感に溢れた外観が得られるのである。
【0016】上記方法により得られたパイル布帛におい
て、パイル密度の高い部分と低い部分の密度差によって
発現する色差ΔEは7.0以上であることが必要であ
る。色差ΔEが7.0未満の場合は、表面凹凸及び濃淡
差が不足で、所望のパイル布帛を得ることはできない。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。尚、実施例中の物性は下記の方法により測定した。 (1)パイル面の色差ΔE JIS Z 8722−4又は5に従って布帛のパイル
面の色差を測定し、JIS Z 8730.6.1によ
り色差ΔEを算出した。 (2)パイル密度 1inch当たりのコース数およびウエール数の積にパイル
糸の繊度の2倍を乗じて算出した。 (3)布帛の凹凸感 得られたパイル布帛の凹凸感を、熟練者5人により官能
判定し、良好(○)、やや不良(△)、不良(×)の3
段階で表した。
【0018】[実施例1]カールマイヤー製28ゲージ
経編機を使用し、地組織となるL1に100デニール/
48フィラメントのポリエチレンテレフタレートマルチ
フィラントを配し、パイル糸となるL2には75デニー
ル/36フィラメントのポリエチレンテレフタレートマ
ルチフィラントと75デニール/24フィラメントのカ
チオン可染型ポリエステルマルチフィラントとを1:1
にフルセット配列し、さらにL3及びL4にはL2に配
した糸と同じ糸を糸抜き配列して75コース/inの密
度で編み立て、パイル密度の高い部分と低い部分とが混
在したパイル布帛を得た。
【0019】該布帛を常法により染色、起毛、仕上げ加
工した。得られた布帛のパイル密度は、高い部分が76
万デニール/in2、低い部分が38万デニール/in2
で、その差は38万デニール/in2であった。また、
パイル面の色差ΔEは9.5、凹凸感は○で、高級感に
溢れた表面凹凸及び濃淡差を有していた。
【0020】[比較例1]カールマイヤー製28ゲージ
経編機を使用し、地組織となるL1、L2に75デニー
ル/36フィラメントのポリエチレンテレフタレートマ
ルチフィラントを配し、パイル糸となるL3、L4には
75デニール/36フィラメントのポリエチレンテレフ
タレートマルチフィラントと75デニール/24フィラ
メントのカチオン可染型ポリエステルマルチフィラント
とを1:1にフルセット配列し、パイル密度がほぼ均一
なパイル布帛を得た。
【0021】該布帛を常法により染色、起毛、仕上げ加
工した。得られた布帛のパイル密度は約57万デニール
/in2であった。また、パイル面の色差ΔEは2.
1、凹凸感は×で、高級感に溢れた表面凹凸及び濃淡差
を付与することはできなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、高級感に溢れた表面凹
凸及び濃淡差を有するパイル布帛が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−214635(JP,A) 特開 平4−185758(JP,A) 特開 昭62−289657(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04B 21/02,1/02 D03D 27/00 D05C 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイル部がポリエステル繊維で構成さ
    れ、一定のパイル長を有するパイル布帛であって、パイ
    ル密度の高い部分と低い部分が混在し、該パイル密度の
    高い部分と低い部分との密度差によって発現する色差Δ
    Eが7.0以上であることを特徴とするパイル布帛。
  2. 【請求項2】 パイル密度の高い部分と低い部分との差
    が10万デニール/in2〜100万デニール/in2
    ある請求項1記載のパイル布帛。
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