JP3278499B2 - Pwmインバータ制御装置 - Google Patents

Pwmインバータ制御装置

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JP3278499B2 JP16187793A JP16187793A JP3278499B2 JP 3278499 B2 JP3278499 B2 JP 3278499B2 JP 16187793 A JP16187793 A JP 16187793A JP 16187793 A JP16187793 A JP 16187793A JP 3278499 B2 JP3278499 B2 JP 3278499B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力トランスを介して
交流負荷に可変電圧可変周波数の電力を供給する電圧形
PWMインバータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大容量の自己消弧素子(例えばゲートタ
ーンオフサイリスタなど)はその開発にともない、イン
バータなどの電力変換装置にもちいられるようになって
きた。特に、パルス幅変調制御(PWM制御)インバー
タは、直流を可変電圧可変周波数の交流に変換すること
ができ、誘導電動機や同期電動機などの駆動電源として
盛んに用いられるようなってきた。
【0003】このPWM制御インバータは、交流電動機
などの負荷側の大容量化に伴い、高電圧、大電流のもの
が必要となり、出力トランスによって交換器の交流側を
絶縁し、複数台の変換器を多重運転することが行われて
いる。
【0004】図8は、例えば、特開平4−4756号公
報に開示されている。従来のPWMインバータ制御装置
の構成を示すもので、出力トランスを介して交流負荷に
電力を供給している。
【0005】図中、Vdは直流電源、INVはPWM制
御インバータ、TRは出力トランス、LOADは交流負
荷である。インバータINVは自己消弧素子(例えばゲ
ートターンオフサイリスタ:GTO)S1〜S4および
フリーホイリングダイオードD1〜D4で構成されてい
る。
【0006】また、制御回路として、電流検出器CT
1,CTL、比較器C1,C2、加算器A2,A3、制
御補償回路G1(s),GL(s)、及びパルス幅変調
制御回路PWMが設けられている。
【0007】次に、負荷電流制御の動作説明を行う。電
流検出器CTLにより、負荷LOADに流れ込む電流
(負荷電流)ILを検出し、比較器C1に入力する。比
較器C1は上記電流検出値ILと負荷電流指令値IL*
とを比較し、その偏差εL=IL* −ILを求める。こ
の偏差εLを次の電流補償回路GL(s)で増幅し、加
算器A2,A3を介してPWM制御の入力信号eiとし
ている。
【0008】IL* >ILとなった場合、偏差εLは正
の値となり、インバータINVの電力電圧V1を増加さ
せ、負荷電流ILを増やし、IL〜IL* となるように
制御される。なお、以下本明細書ではIL〜IL*
【0009】
【数1】 の意味として用いることとする。
【0010】逆に、IL * <ILとなった場合、偏差ε
Lは負の値となり、インバータINVの出力電圧V1を
減少させ、負荷電流ILを減らす。故に、やはりIL〜
IL*となって落ちつく。電流指令値IL*を正弦波状に
変化させれば、実電流ILもそれに追従して正弦波に制
御される。
【0011】加算器A2に入力されるもう一つの信号V
* は負荷LOADの逆起電力などを前向きに補償する
もので、上記負荷電流制御の応答を改善するために加え
られる。フィードフォワード回路FFは、負荷LOAD
からの電圧信号の入力に基いて、この信号VL* を出力
している。
【0012】次にトランスTRの一次電流制御の動作説
明を行う。電流検出器CT1によりトランスTRの一次
電流I1を検出し、比較器C2により一次電流指令値I
*と比較する。その偏差ε1=I1* −I1を次の電
流制御補償回路G1(s)で増幅し、加算器A3を介し
て、パルス幅変調回路PWMに入力する。
【0013】I1* >I1となった場合、偏差ε1は正
の値となり、PWM制御回路PWMの入力信号eiを増
加させる。故に、インバータINVの出力電圧V1が増
えて、トランスTRの一次電流I1を増加させる。
【0014】逆に、I1* <I1となった場合、偏差ε
1は負の値となり、PWM制御回路PWMの入力信号e
iを減少させる。故に、インバータINVの出力電圧V
1が減って、トランスTRの一次電流I1は減少する。
従って、IL〜IL* となるように制御される。
【0015】ここで、一次電流指令値I1* は、負荷電
流の指令値IL* とトランスの励磁電流の指令値Io*
との和によって与えられる。この励磁電流の指令値Io
* は、負荷側に必要な電圧VLをトランスTRから発生
するように、次式のごとく与えられる。ただし、Mはト
ランスTRの相互インダクタンス、ωは出力角周波数で
ある。なお、トランスTRの1次側と2次側との巻数比
は1とする。
【0016】 Io* =VL* /jωM …(1) 従って、一次電流指令値I1* は、次式のように与えら
れる。
【0017】 I1* =IL* +Io* =IL* +VL* /jωM …(2) 上記の従来のPWM制御インバータは、負荷電流I1、
及び出力トランスの一次電流I1を常に適正な値に制御
しているため、素子のアンバランスなどにより出力トラ
ンスに直流バイアス電流が印加されても、ただちに補正
制御され、トランスの偏磁が防止される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来装置は、負荷電流制御の信号と一次電流制御の信号が
並列にインバータに与えられているため、ゲインによっ
ては両制御系が干渉することがある。
【0019】このような干渉を避けるためには、例え
ば、一次電流制御系のゲインを適切なレベルまで下げる
ことが行なわれるが、ゲインの適切なレベルを見付ける
のには人手に頼らなければならず、また、ある程度の経
験と勘を必要とするために、充分に安定性を有する制御
を行なうことができなかった。
【0020】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、両制御系の干渉を自動的に抑制することができ、
安定した制御を行うことが可能なPWMインバータ制御
装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、PWMインバータの出力側に
トランスの1次側を接続すると共に、このトランスの2
次側に交流負荷を接続し、トランス1次電流I1及び負
荷電流ILの検出に基いてPWM制御入力信号eiを求
め、この入力信号eiにより得られるPWM制御出力信
号g1,g2により前記PWMインバータの出力を制御
するPWMインバータ制御装置において、前記負荷電流
の検出値ILと指令値IL*との偏差εLを求める第1
の比較手段C1と、前記負荷電流IL及び前記トランス
1次電流I1間の減算により得られる励磁電流Ioにつ
いて、その検出値Ioと指令値Io*との偏差εoを求める
第3の比較手段C3と、前記第1及び第3の比較手段C
1,C3からの偏差信号εL,εoの入力に基いて、前
記PWM制御入力信号eiの変化分Δeiを、下記の制
御ルール1〜9を用いたファジイ演算手法により求める
ファジイ演算手段FUZと、を備え、前記ファジイ演算
手段FUZの演算結果を用いて前記PWM制御入力信号
eiを得ることを特徴とする。 ルール1:IF εLが負値、εoが負値 THEN △eiは負値大 ルール2:IF εLが負値、εoが零 THEN △eiは負値小 ルール3:IF εLが負値、εoが正値 THEN △eiは零 ルール4:IF εLが零 、εoが負値 THEN △eiは負値小 ルール5:IF εLが零 、εoが零 THEN △eiは零 ルール6:IF εLが零 、εoが正値 THEN △eiは正値小 ルール7:IF εLが正値、εoが負値 THEN △eiは零 ルール8:IF εLが正値、εoが零 THEN △eiは正値小 ルール9:IF εLが正値、εoが正値 THEN △eiは正値大
【0022】
【作用】PWMインバータは、直流電力を可変電圧可変
周波数(VVVF)の交流電力に変換する。インバータ
と交流負荷との間にはトランスが設けられる。
【0023】まず、交流負荷に流れ込む負荷電流ILを
検出し、この検出値ILを負荷電流指令値IL*と比較
して偏差εLを求める。一方、出力トランスの一次電流
I1を検出し、この一次電流検出値I1と負荷電流検出
値ILとの間の減算により得られる励磁電流Ioについ
て、その検出値Ioと指令値Io*との偏差εoを求める。
これら2つの偏差εLとε1を用いてファジイルールを
構成し、その結果としてPWMインバータの出力電圧指
令を求め、負荷電流制御とトランスの一次電流制御を同
時に行う。この結果、2つの制御系の干渉が緩和され、
追従性の良い制御が可能になる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例及び参考例を図1乃至
図7に基き説明する。図1は本発明を説明するための参
考例の構成を示すブロック図である。
【0025】図中、Vdは直流電圧源、INVはPWM
制御インバータ、TRは出力トランス、LOADは交流
負荷である。インバータINVは自己消弧素子(例え
ば、ゲトターンオフサイリスタ:GTO)S1〜S4と
フリーホイリングダイオードD1〜D4で構成されてい
る。
【0026】また、制御回路として、電流検出器CT
L,CT1、比較器C1,C2、ファジイ演算回路FU
Z、加算器A1およびパルス幅変調制御回路PWMが設
けられている。
【0027】次に、図1のインバータINVのPWM制
御動作の説明をする。図2は、図1のインバータINV
のPWM制御動作を説明するためのタイムチャートであ
る。
【0028】まず、PWM制御の搬送信号(三角波)
X,Y(Xの反転値)と制御入力信号eiとを比較し、
ゲート信号g1,g2を作る。すなわち、 ei≧Xのとき、g1=1で素子S1:オン、S2:オ
フ ei<Xのとき、g1=0で素子S1:オフ、S2:オ
ンとなる。
【0029】また、ei≧Yのとき、g2=1で素子S
3:オフ、S4:オン ei<Yのとき、g2=0で素子S3:オン、S4:オ
フとなる。
【0030】インバータINVの出力電圧V1は、素子
S1〜S4のオン、オフによって次のように決定され
る。
【0031】S1とS4がオンのとき、V1=+Vd S2とS3がオンのとき、V1=−Vd その他のモードのとき、 V1=0 となり、図2の最下段の波形が得られる。その平均値V
1バー(破線で示す)は前述の制御入力信号eiに比例
した値となる。
【0032】このようにインバータINVの出力電圧V
1は、PWM制御の搬送波周波数の2倍の周波数で制御
されることになる。
【0033】そして、トランスTRの1次側と2次側と
の巻数比は1であるから、トランスTRが飽和しない限
り、負荷LOADに印加される電圧V2は上記V1に等
しくなる。
【0034】電流検出器CTLにより検出された負荷L
OADに流れ込む電流(負荷電流)ILは比較器C1に
入力される。比較器C1は上記電流検出値ILと負荷電
流指令値IL* とを比較し、その偏差εL=IL* −I
Lを求める。そして、この偏差εLを次のファジイ演算
の入力値とする。
【0035】また、電流検出器CT1により検出された
トランスTRの一次電流I1は比較器C2により一次電
流指令値I1* と比較され、その偏差ε1=I1* −I
1がファジイ演算回路FUZの入力値とされる。
【0036】ファジイ演算回路FUZによりパルス幅変
調制御回路PWMの制御入力信号の変化分である△ei
が出力され、加算器A1にて負荷LOADの逆起電力な
どを前向きに補償する信号VL* が加えられ、パルス幅
変調制御回路PWMの制御入力信号eiとされる。補償
信号VL* は、負荷電流制御の応答を改善するために加
えられており、以下の式で表される。
【0037】 VL* =VcL* +R・IL* +jωL・IL* …(3) ただし、VcL* は電動機負荷の場合の逆起電力、R及
びLは負荷の抵抗とインダクタンス、ωは出力角周波
数、IL* は負荷電流指令値である。
【0038】次に、上記した負荷電流偏差εL及び一次
電流偏差ε1を入力とし、パルス幅変調制御回路PWM
への入力信号eiの変化分△eiを求めるファジイ演算
の一例について説明する。
【0039】本参考例で用いるファジイ演算では、IF
−THEN方式により制御規則を設定する。以下に制御
規則例を示す。
【0040】 ルール1:IF εLが負値、ε1が負値 THEN
△eiは負値大 ルール2:IF εLが負値、ε1が零 THEN
△eiは負値小 ルール3:IF εLが負値、ε1が正値 THEN
△eiは零 ルール4:IF εLが零 、ε1が負値 THEN
△eiは負値小 ルール5:IF εLが零 、ε1が零 THEN
△eiは零 ルール6:IF εLが零 、ε1が正値 THEN
△eiは正値小 ルール7:IF εLが正値、ε1が負値 THEN
△eiは零 ルール8:IF εLが正値、ε1が零 THEN
△eiは正値小 ルール9:IF εLが正値、ε1が正値 THEN
△eiは正値大 ルール1では、εLが負値(IL* <IL)、ε1が負
値(I1* <I1)である場合、インバータINVの出
力電圧V1を大きく減少させ、負荷電流IL、一次電流
I1を減らし、IL〜IL* 、I1〜I1* となるよう
に制御する。
【0041】ルール2では、εLが負値(IL* <I
L)、ε1が零(I1〜I1* )である場合、インバー
タINVの出力電圧V1を減少させ、負荷電流IL、I
L〜IL* 、I1〜I1* となるように制御する。
【0042】ルール3では、εLが負値(IL* <I
L)、ε1が正値(I1* >I1)である場合、インバ
ータINVの出力電圧V1を変化させず、負荷電流I
L、一次電流をそのままに、IL〜IL* 、I1〜I1
* となるように制御する。
【0043】ルール4では、εLが零(IL* 〜I
L)、ε1が負値(I1* <I1)である場合、インバ
ータINVの出力電圧V1を減少させ、一次電流I1を
減らし、IL〜IL* 、I1〜I1* となるように制御
する。
【0044】ルール5では、εLが零(IL* 〜I
L)、ε1が零(I1〜I1* )である場合、インバー
タINVの出力電圧V1を変化させず、負荷電流IL、
一次電流I1をそのままに、IL〜IL* 、I1〜I1
* となるように制御する。
【0045】ルール6では、εLが零(IL* 〜I
L)、ε1が正値(I1* >I1)である場合、インバ
ータINVの出力電圧V1を増やし、一次電流I1を増
やし、IL〜IL* 、I1〜I1* となるように制御す
る。
【0046】ルール7では、εLが正値(IL* >I
L)、ε1が負値(I1* <I1)である場合、インバ
ータINVの出力電圧V1を変化させず、負荷電流I
L、一次電流I1をそのままに、IL〜IL* 、I1〜
I1* となるように制御する。
【0047】ルール8では、εLが正値(IL* >I
L)、ε1が零(I1〜I1* )である場合、インバー
タINVの出力電圧V1を増加させ、負荷電流ILを増
やし、IL〜IL* 、I1〜I1* となるように制御す
る。
【0048】ルール9では、εLが正値(IL* >I
L)、ε1が正値(I1* >I1)である場合、インバ
ータINVの出力電圧V1を大きく増加させ、、負荷電
流IL、一次電流を増やし、IL〜IL* 、I1〜I1
* となるように制御する。
【0049】ここで、上記一次電流指令値I1* は、負
荷電流の指令値IL* とトランスの励磁電流の指令値I
* の和によって与えられる。この励磁電流の指令値I
*は、負荷側に必要な電圧VLをトランスTRから発
生するように、次式のごとく与えられる。ただし、Mは
トランスTRの相互インダクタンス、ωは出力角周波数
である。
【0050】 Io* =VL* /jωM …(4) 従って、一次電流指令値I1* は、次式のように与えら
れる。
【0051】 I1* =IL* +Io* =IL* +VL* /jωM …(5) 上記の制御規則に従い、図3にあるような前件部メンバ
ーシップ関数、図4に示すルールテーブル、図5に示す
後件部メンバーシップ関数を作成する。
【0052】次に図3乃至図5によりファジイ演算の内
容について説明する。まず、図3における前件部メンバ
ーシップ関数である、負荷電流制御のメンバーシップ関
数と偏差εLとより適合度ω1,ω2が得られる。ま
た、一次電流制御のメンバーシップ関数と偏差ε1とよ
り適合度ω3,ω4が得られる。ここで、一例として、
ω1の値をNの0.2、ω2の値をZの0.8とし、ま
た、ω3の値をNの0.3、ω4の値をNの0.7とす
る。
【0053】上記の適合度の値と図4のルールテーブル
を使用して後件部の分布とその値を決める。一例とし
て、前記の適合度により、偏差εLの適合度がω1すな
わちNの0.2、偏差ε1の適合度がω3すなわちNの
0.3であったとき、後件部はNBの0.2となる。つ
まり、分布はルールテーブルよりNとNとの組み合わせ
から選ばれる。数値は、0.2と0.3であれば、その
小さいほうから選ばれる。
【0054】同様に、ω1とω4、ω2とω3、ω2と
ω4の組み合わせより、後件部の分布とその値を決め
る。前記適合度の例より、組み合わせとその値は、ω1
とω4とではNSの0.2、ω2とω3では、NSの
0.3、ω2とω4ではZの0.7となる。後件部では
同レベルの領域に異なった数値があった場合、大きいほ
うの値を選択する。すなわち、ここではNS0.3が残
る。
【0055】上記の分布とその値を図5の後件部メンバ
ーシップ関数中に示す。図中斜線部29が後件部の分布
である。集合としての分布では制御において意味をなさ
ないので、この分布の重心座標を求める。つまり、図5
の斜線部の重心を求め、それを制御量yとする。その制
御量yに比例させてパルス幅変調制御回路PWMへの入
力信号eiを増減させる。
【0056】図3の偏差εL及び偏差ε1はこの場合負
となっており、例えば、出力であるパルス幅制御回路P
WMの入力信号eiは変化分△ei=yだけ増加し、上
記2つの偏差がゼロに近づくように制御する。
【0057】本参考例では後件部の推論に、適合度の値
の小さいほうをそのまま台形の上底とする所謂頭切り法
という方法を使用したが、この他の方法として適合度の
値を掛け合わせたものを三角形の頂点とする所謂代数積
法という方法もある。その一例を図6に示す。前記適合
度の例を使用すると、ω1とω3ではNBの0.06
(0.2×0.3)、ω1とω4ではNSの0.14
(0.2×0.7)、ω2とω3ではNSの0.24
(0.3×0.8)、ω2とω4ではZの0.56
(0.7×0.8)となる。斜線部30がこの推論の後
件部の分布である。分布の重心を求めて制御量を出すの
は頭切り法の場合と同じである。
【0058】以上のように、本参考例によれば、負荷電
流と一次電流の検出値を用いて出力トランスの偏磁を防
止するような制御を行うとき、自動的に上記の両制御系
を干渉なく同時に制御することができる。
【0059】図7は、本発明のPWMインバータ制御装
置の実施例を示すブロック図である。
【0060】図中、Vdは直流電圧源、INvはPWM
制御インバータ、TRは出力トランス、LOADは交流
負荷である。インバータINVは自己消弧素子(例え
ば、ゲートターンオフサイリスタ:GTO)S1〜S4
とフリーホイリングダイオードD1〜D4で構成されて
いる。
【0061】また、制御回路として、電流検出器CT
L,CT1、減算器N1、比較器C1,C3、ファジイ
演算回路FUZ、加算器A1およびパルス幅変調制御回
路PWMが設けられている。
【0062】負荷電流検出値ILと指令値IL* との偏
差εL=IL* −ILをファジイ演算の入力の1つとす
ることは、図1の参考例と同様である。
【0063】電流検出器CT1によりトランスTRの一
次電流I1を検出し、また、電流検出器CTLにより交
流負荷LOADの負荷電流ILを検出し、減算器N1に
より励磁電流Ioを求める。Ioは以下の式による。
【0064】 Io=I1−IL …(6) 上記励磁電流Ioを比較器C3により励磁電流指令値I
* と比較する。その偏差εo=Io* −Ioを前記フ
ァジイ演算回路FUZの入力値とする。
【0065】ファジイ演算回路FUZへの入力値は負荷
電流偏差εLと励磁電流偏差εoであり、出力はパルス
幅変調制御回路PWMの入力信号の変化分△eiであ
る。ファジイ演算内容は前記説明と同様である。
【0066】この実施例によっても、図1の参考例と同
様に、負荷電流と励磁電流の検出値を用いて出力トラン
スの偏磁を防止するような制御を行うとき、自動的に上
記の両制御系を干渉なく制御することができる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明のPWM制御イン
バータの制御装置によれば、自動的に負荷電流及びトラ
ンスの一次電流(または、励磁電流)を同時に且つ干渉
なく制御することが可能となり、信頼性の高いPWM制
御インバータ装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための参考例の構成を示すブ
ロック図。
【図2】図1のPWM制御動作を説明するためのフロー
チャート。
【図3】本発明を説明するための参考例に使用されるフ
ァジイ演算の前件部メンバーシップ関数を示す説明図。
【図4】本発明を説明するための参考例に使用されるフ
ァジイ演算のルールテーブル。
【図5】本発明を説明するための参考例に使用される所
謂頭切り法によるファジイ演算の後件部メンバーシップ
関数とその出力分布の一例を示す説明図。
【図6】本発明を説明するための参考例に使用される所
謂代数積法によるファジイ演算の後件部メンバーシップ
関数とその出力分布の一例を示す説明図。
【図7】本発明の実施例の構成を示すブロック図。
【図8】従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
INV PWMインバータ TR トランス LOAD 交流負荷 I1 トランス1次電流 IL 負荷電流 ei PWM制御入力信号 g1,g2 PWM制御出力信号 PWM パルス幅変調制御回路 C1 第1の比較手段 C2 第2の比較手段 C3 第3の比較手段 FUZ ファジイ演算回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PWMインバータの出力側にトランスの1
    次側を接続すると共に、このトランスの2次側に交流負
    荷を接続し、トランス1次電流I1及び負荷電流ILの
    検出に基いてPWM制御入力信号eiを求め、この入力
    信号eiにより得られるPWM制御出力信号g1,g2
    により前記PWMインバータの出力を制御するPWMイ
    ンバータ制御装置において、 前記負荷電流の検出値ILと指令値IL*との偏差εL
    を求める第1の比較手段C1と、 前記負荷電流IL及び前記トランス1次電流I1間の減
    算により得られる励磁電流Ioについて、その検出値Io
    と指令値Io*との偏差εoを求める第3の比較手段C3
    と、 前記第1及び第3の比較手段C1,C3からの偏差信号
    εL,εoの入力に基いて、前記PWM制御入力信号e
    iの変化分Δeiを、下記の制御ルール1〜9を用いた
    ファジイ演算手法により求めるファジイ演算手段FUZ
    と、 を備え、前記ファジイ演算手段FUZの演算結果を用い
    て前記PWM制御入力信号eiを得ることを特徴とする
    PWMインバータ制御装置。 ルール1:IF εLが負値、εoが負値 THEN △eiは負値大 ルール2:IF εLが負値、εoが零 THEN △eiは負値小 ルール3:IF εLが負値、εoが正値 THEN △eiは零 ルール4:IF εLが零 、εoが負値 THEN △eiは負値小 ルール5:IF εLが零 、εoが零 THEN △eiは零 ルール6:IF εLが零 、εoが正値 THEN △eiは正値小 ルール7:IF εLが正値、εoが負値 THEN △eiは零 ルール8:IF εLが正値、εoが零 THEN △eiは正値小 ルール9:IF εLが正値、εoが正値 THEN △eiは正値大
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