JP3276394B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP3276394B2
JP3276394B2 JP11996292A JP11996292A JP3276394B2 JP 3276394 B2 JP3276394 B2 JP 3276394B2 JP 11996292 A JP11996292 A JP 11996292A JP 11996292 A JP11996292 A JP 11996292A JP 3276394 B2 JP3276394 B2 JP 3276394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dot
signal
writing
image
dots
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11996292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05292301A (ja
Inventor
浩 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP11996292A priority Critical patent/JP3276394B2/ja
Publication of JPH05292301A publication Critical patent/JPH05292301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3276394B2 publication Critical patent/JP3276394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Image Generation (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル複写機等に応
用される画像形成装置に関し、より詳細には、1ドット
変調による多値書き込みに解像性低下の少ない微小マト
リクスとを市松模様により組合せて、文字及びライン画
像の割れを低減すると共に、バンディング及び画像ノイ
ズを低減させて、高画質な画像形成を実現する画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、デジタル複写機における書込処
理においては、その解像性と階調性が重要な要因とな
る。細かな解像性と、中間調を忠実に再現する階調性が
文字や写真を含むあらゆる原稿に対する複写処理におい
て望まれる。
【0003】従来において、上記階調性を表す方式とし
てディザマトリクスを用いた面積階調法がある(この面
積階調法の詳細は、特開昭54−144126号公報、
特開昭56−17478号公報、特開昭57−7697
7号公報等に開示されている)。しかしながら、上記面
積階調法にあっては、複数のドットで画素を構成し、該
書込ドット数で濃度表現を行うため、解像度が低下す
る。この場合、2値書込方式では画素を構成するドット
数をNとすると、その階調数は地肌白部を含まずにN段
の階調が表されるが、一般的には解像性は1/Nに低下
する。
【0004】一方、解像性を低下させないで、多階調を
実現する1ドット多値書込方式が提案されている。これ
は、例えば、電子写真方式のレーザビーム書き込みにお
いて、書き込み1ドットの濃度を変調するものである。
書き込みのためのレーザダイオードの光変調方式には、
主にその露光時間を変調するパルス幅変調方式と、露光
強度を変調するパワー変調方式とがある。上記パルス幅
変調方式としては特開昭62−49776号公報、パワ
ー変調方式としては特開昭64−1547号公報に開示
されている従来技術がある。
【0005】また、他の方法として、画像データに基づ
き書込位相を主走査方向に対しずらして市松模様を形成
する方法、或いは、図19に示すような1ドット変調に
よる多値書き込みに解像性の低下をできるだけさせない
微小マトリクスとを組み合わせる2ドット多値方式が提
案されている。図19において、(a)は2×1マトリ
クス、(b)は1×2マトリクスの画像を示し、この画
像は何れも濃度の重み付け配分を同一方向に対して実行
しているものである。
【0006】更に、デジタル複写機に代表されるデジタ
ル画像形成装置は、高画質化の1つの条件として高精度
の中間調再現が必要とされる。また、解像性と階調性の
両立には、上記1ドット多値書込方式が好ましいとされ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記1
ドット多値書込方式にあっては、バンディングが発生し
易いという問題点を有する。即ち、例えば、デジタル複
写機における中間調領域にて発生するバンディングは、
感光体の駆動ムラや振動、書込光学系の走査ピッチムラ
等により発生する。該バンディングは、主走査方向に連
続した帯状の濃度ムラとして現れる。特に、1ドット多
値書込方式において、露光処理におけるレーザダイオー
ドの副走査方向における走査ピッチムラにより、中間露
光領域の露光ビームの裾野が重なり、バンディングが発
生する。
【0008】更に、高解像度化により、バンディングに
対する精度も要求されつつある。また、現在多く用いら
れている400dpi程度における1ドット多値書き込
みにおいて、現状の電子写真プロセスにあっては、変調
方式に関わらず中間調ベタ部に濃度ムラによる画像ノイ
ズが発生し、中間調が滑らかに再現されないという問題
点があった。
【0009】また、バンディング及び画像ノイズを低減
させるための1ドット変調による多値書き込みに解像性
の低下の少ない微小マトリクスとを組み合わせる方式に
あっては、面積階調を実行する方向の解像性が低下し、
細線や文字の割れが顕像化する可能性が高いという問題
点があった。
【0010】また、画像データに基づき、書込位相を主
走査方向に対してずらして、市松模様を形成する方法に
あっては、該方法を実際に電子写真プロセスを用いて具
現化するには、書込ビーム径の極小化による中間調での
1ドット以下の孤立のドット(例えば、1/2、1/
4)を解像する必要があり、現在の技術レベルでは困難
な点が多い等の問題点があった。
【0011】また、1ドット変調による多値書き込み
に、解像性の低下をできるだけさせない微小マトリクス
とを組み合わせる2ドット多値方式(図19参照)にあ
っては、1ドット多値書き込みにより発生するバンディ
ングや中間調部の濃度ムラによる画像ノイズの低減化及
び滑らかな中間調再現による階調性の向上となる。しか
しながら、400dpiの書込密度で200線を形成す
る2ドット多値のライン画像の場合、文字やラインの割
れが発生し、1ドット多値に比較して画質低下となる。
特に、文字やラインの割れ、周期的ラインのピッチ(濃
度)ムラ、正円部のエッジのジャギー等の異常画像が発
生するという問題点があった。
【0012】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、2ドット多値のライン画像処理における低バンディ
ング化を図り、滑らかな中間調再現性の利点を維持し、
2ドット多値のライン画像で発生する文字やラインの割
れの低減をシンプルな画像処理で実現することにより高
画質を得ることを第1の目的とする。
【0013】また、文字及び写真画像の解像性の劣化を
少なくすると共に、階調性の向上を図ることを第2の目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、原稿を読み取った画像データを形成す
る第1のドットおよび該第1のドットと主走査方向また
は副走査方向に隣接する第2のドットの濃度データを前
記第1のドットに対応する第1の書込みドットおよび前
記第2のドットに対応する第2の書込みドットからなる
多階調の書込みデータに面積階調を利用して変換し、該
変換した書込みデータを画像形成部に出力して画像形成
をおこなう画像形成装置において、前記第1のドットの
濃度データおよび第2のドットの濃度データを加算する
加算手段と、前記加算手段により加算された加算値を優
先的に配分する書込みドットとそれ以外の書込みドット
が市松模様を形成するようにドット周期またはライン周
期を示すEVEN信号およびODD信号の信号列のパタ
ーンを行または列ごとに変えつつ該EVEN信号および
ODD信号の信号組を順次出力する信号出力手段と、前
記第1の書込みドットまたは第2の書込みドットに対し
て前記加算手段により加算された加算値を配分する際
に、前記信号出力手段から前記EVEN信号が入力され
た場合には、当該書込みドットに対して前記加算手段に
より加算された加算値を優先的に配分し、前記信号出力
手段から前記ODD信号が入力された場合には、当該書
込みドットに対して前記加算手段により加算された加算
値の残余を配分する配分手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0015】また、前記信号出力手段は、一行または一
列おきにEVEN信号次いでODD信号の順序の信号組
を繰り返し出力し、他の行または列に対してはODD信
号次いでEVEN信号の順序の信号組を繰り返し出力す
ることを特徴とする。
【0016】また、前記信号出力手段は、所定数の行ま
たは列分続けてEVEN信号次いでODD信号の順序の
信号組を繰り返し出力し、次の行または列から所定数の
行または列分続けてODD信号次いでEVEN信号の順
序の信号組を繰り返し出力する処理を繰り返すことを特
徴とする。せ、書込クロック信号の分周信号により書込
みドットデータの濃度発生ドットの周期を変化させると
共に、前記書込ドットデータのうち常に特定のドットか
ら書き込みを行うことにより主走査方向に連続する2ド
ット単位の市松模様を形成する画像形成方法を提供する
ものである。
【0017】
【作用】本発明による画像形成装置は、第1のドットの
濃度データおよび第2のドットの濃度データを加算し、
この加算値を優先的に配分する書込みドットとそれ以外
の書込みドットが市松模様を形成するようにドット周期
またはライン周期を示すEVEN信号およびODD信号
の信号列のパターンを行または列ごとに変えつつ該EV
EN信号およびODD信号の信号組を順次出力し、第1
の書込みドットまたは第2の書込みドットに対して加算
値を配分する際に、EVEN信号が入力された場合に
は、当該書込みドットに対して加算値を優先的に配分
し、ODD信号が入力された場合には、当該書込みドッ
トに対して加算値の残余を配分することとしたので、主
走査方向または副走査方向の文字割れを防止することが
できる。
【0018】また、本発明による画像形成装置は、一行
または一列おきにEVEN信号次いでODD信号の順序
の信号組を繰り返し出力し、他の行または列に対しては
ODD信号次いでEVEN信号の順序の信号組を繰り返
し出力することとしたので、ドット単位で格子状になる
市松模様を形成することができる。
【0019】また、本発明による画像形成装置は、所定
数の行または列分続けてEVEN信号次いでODD信号
の順序の信号組を繰り返し出力し、次の行または列から
所定数の行または列分続けてODD信号次いでEVEN
信号の順序の信号組を繰り返し出力する処理を繰り返す
こととしたので、複数ドット単位で格子状になる市松模
様を形成することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て、 (1) デジタル複写機の構成 (2) 書込レーザダイオードの変調方式 (3) 画像読取信号処理 (4) 画像処理 (5) 2ドット多値回路 (6) 市松模様の形成処理 (7) 各実施例の効果 の順に詳細に説明する。
【0021】(1) デジタル複写機の構成 図1は、一般的なレーザ書込手段が適用されているレー
ザプリンタと原稿読取装置から構成されるデジタル複写
機を示し、図1において、読取原稿を載置するためのコ
ンタクトガラス111は、光源112によって照明さ
れ、読取原稿の画像面からの反射光は、ミラー113、
114、115及びレンズ116を介してCCDイメー
ジセンサ117の受光面に結像される。また、光源11
2及びミラー113は、コンタクトガラス111の下面
をコンタクトガラス111と平行に移動する走行体11
8に搭載されている。
【0022】主走査はCCDイメージセンサ117の固
体走査によって実行される。原稿画像はCCDイメージ
センサ117によって1次元的に読み取られ、光学系が
移動(副走査)することで原稿全面が走査される。この
例においては、読取処理の密度は、主/副走査共に40
0dpiに設定され、A3サイズ(297mm×420
mm)の原稿まで読取可能な構成になっている。
【0023】次に、上記デジタル複写機を構成するレー
ザプリンタに関して説明する。原稿読取装置とレーザプ
リンタとは一体的に構成されている場合(本実施例)
と、構成は別個で電気的にのみ接続されている場合とが
ある。このレーザプリンタは、レーザ書込系、画像再生
系、給紙系等の各システムが一体的に構成されている。
【0024】上記レーザ書込系は、図1、図2及び図3
に示すようにレーザ出力ユニット219、結像レンズ群
120、ミラー121を備えている。レーザ出力ユニッ
ト219の内部には、レーザ光源であるレーザダイオー
ドLD1が備わり、書込ユニットにはモータによって高
速で定速回転する多角形ミラー(ポリゴンミラー)21
9aが備わっている。レーザ書込系から出力されるレー
ザ光は、多角形ミラー219a、ミラー121を介して
画像再生系に装備された感光体ドラム122に照射され
る。
【0025】図1に示すように、上記感光体ドラム12
2の周囲には、感光体ドラム122の表面を均一に帯電
する帯電チャージャ123と、形成された静電潜像を可
視像化する現像ユニット125と、搬送されてきた記録
紙に感光体ドラム122表面に形成された顕像を転写す
る転写チャージャ126と、感光体ドラム122から記
録紙を分離する分離チャージャ127及び分離爪128
と、転写処理後において感光体ドラム122表面をクリ
ーニングするクリーニングユニット129等が装備され
ている。尚、感光体ドラム122の一端近傍のレーザ光
を照射する位置に、主走査同期信号(PMSYNC)を
発生するビームセンサ330が配置されている(図3参
照)。
【0026】また、131は転写処理後の記録紙を所定
方向に搬送する搬送ベルト、132は搬送ベルト131
により搬送されてきた記録紙上の画像を定着させる定着
ユニット、133、134は各々異なったサイズの記録
紙を積載する給紙カセット、135、136は給紙カセ
ット133、134から記録紙を給紙する給紙コロ、1
37は所定のタイミングをとって記録紙を転写部へ搬送
するレジストローラである。
【0027】以上の構成において、その動作を説明する
と、感光体ドラム122の表面を、帯電チャージャ12
3によって一様に高電位に帯電する。その感光体ドラム
122面にレーザ光が照射されると、照射された部分は
電位が低下する。レーザ光は記録画素の黒/白に応じて
ON/OFF制御されるので、レーザ光の照射によって
感光体ドラム122面に記録画像に対応する電位分布、
即ち、静電潜像が形成される。
【0028】静電潜像が形成された部分が現像ユニット
125を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが
付着し、静電潜像を可視像化したトナー像が形成され
る。トナー像が形成された部分に所定のタイミングでレ
ジストローラ137により記録紙が搬送され、上記トナ
ー像に重なる。このトナー像が転写チャージャ126に
よって記録紙に転写された後、該記録紙は分離チャージ
ャ127及び分離爪128によって感光体ドラム122
から分離される。分離された記録紙は搬送ベルト131
によって搬送され、ヒータを内蔵した定着ユニット13
2によって熱定着された後、排紙トレイ(図示せず)に
排出される。転写処理終了後、感光体ドラム122の表
面はクリーニングユニット129によりクリーニングさ
れ、次回の複写処理に備える。
【0029】図1に示したデジタル複写機にあっては、
給紙系は2系統に構成されており、一方の給紙系には、
給紙カセット133が装備されており、他方の給紙系に
は給紙カセット134が装備されている。給紙カセット
133の記録紙は給紙コロ135によって給紙され、ま
た、給紙カセット134内の記録紙は給紙コロ136に
よって給紙される。給紙された記録紙は、レジストロー
ラ137に当接した状態で一旦停止し、記録プロセスの
進行に同期したタイミングで、感光体ドラム122の転
写部へ搬送される。尚、図示しないが、各給紙系には、
カセットの記録紙サイズを検知するサイズ検知センサが
備わっている。
【0030】 (2) 書込レーザダイオードの変調方式 図4は、本発明の一実施例に係るレーザダイオード(L
D)のパワー変調方式を説明するブロック図であり、発
光レベル指令信号は、第1の電流変換手段440及び第
2の電流変換手段441へ入力される。
【0031】第1の電流変換手段440では発光レベル
の指令信号は、その強弱に応じて発光レベル指令信号電
流(出力電流)IS に変換される。第1の電流変換手段
440の出力電流IS は、レーザダイオードLD1の受
光素子442に発生する光出力PO に比例する光起電流
L との差の入力電流(IS −IL )となって、電流増
幅器443に入力する。該電流増幅器443は、入力電
流(IS −IL )をA倍した出力電流A(IS −IL
を出力する。
【0032】一方、第2の電流変換手段441により発
光レベル指令信号は、設定光量PSを発光させる出力電
流I1 に変換される。この出力電流I1 と、前記電流増
幅器443の出力電流A(IS −IL )との和であるI
1 +A(IS −IL )は、レーザダイオードLD1の順
方向電流となる。
【0033】このようにして、レーザダイオードLD1
は順方向電流I1 +A(IS −IL)により決定される
光出力PO を得る。即ち、 PO =P{I1 +A(IS −IL )} P:LD1の光出力−順方向電流特性を表す関数 の関係式が成立する。
【0034】ここで、I1 はIS ≒IL となるように設
定されているので、下記のように近似できる。
【0035】
【数1】
【0036】受光素子の放射感度S、レーザダイオード
LD1との結合効率をαとおくと、 PO =PS +η・A・(IS −PO ・S・α) と表され、
【0037】
【数2】 となる。
【0038】光電気負期間ループの交叉周波数をf0
おくと、上記光出力PO のステップ応答は、 PO =IS /αS+{PS −IS /αS}・exp(−2πf0 t) のように近似的に表すことができる。
【0039】第2の変換手段441により設定されるP
S はIS /αSに等しくなるように設定されているが、
例えば、ドゥループ特性によりPS が5%変動した場
合、f0 =40MHzであったとしても、PO の誤差が
0.4%以下になるのに要する時間は約10ns程度と
なる。
【0040】また、光出力PO を変化させた直後から設
定された時間τ0 までの全光量(光出力の積分値∫P
OUT )誤差が0.4%以下となるための前記交叉周波数
0 はτ0 =50nsとした場合、f0 ≧40MHzで
あればよく、この程度の交叉周波数ならば容易に実現で
きる。
【0041】以上説明したように、本方式により、高
速、高精度、高分解能のレーザダイオード制御方式が実
現できる。更に、本方式を用いたレーザダイオードLD
1をパワー変調することにより、発光レベル指令信号に
256通りのアナログ信号を入力し、レーザプリンタに
おいて1ドット256階調の画像出力が実現される。
【0042】次に、複数の定電流電源を用いた他の実施
例に係るレーザダイオード(LD)のパワー変調方式に
関して説明する。本実施例におけるレーザダイオードの
駆動制御方式は、図5に示すレーザダイオードの順方向
電流(I)と発光強度(L)との関係(I−L特性)を
利用している。このレーザダイオードのI−L特性は、
閾値電流(Ith)以上の順方向電流においては略リニ
アであり、そのときの微分量子効率(n)を一定として
扱う。
【0043】制御方式は、図6に示すように、順方向電
流を複数の定電流源641、642、643、644の
合計電流で駆動し、それを書込データによりスイッチ6
45、646、647でスイッチングする。閾値電流よ
りも大きなバイアス電流を定電流源641により供給
し、1:2:4の電流値になるように重み付けられた定
電流源642、643、644により、レーザダイオー
ドの駆動電流を3ビット8値に制御する。そのときの電
流値は各々I1 、I2 、I3 であり、スイッチ645、
646、647を駆動しない最小値のバイアス電流はI
0 である。従って、各電流I0 〜I3 による発光強度
(光量)は、図5に示す通りでI0 〜I3 の電流の全て
の組み合わせによる光量はL0 〜L7 まで8通りが光量
差を等しく得られる。
【0044】上記における設定手順は、次のように実行
される。 LD発光強度範囲P0 〜Pmax に設定する(但し、
0 ≒0)。 LD最小発光強度P0 ←LD順方向電流I0 を決定
する。 LD最大発光強度Pmax ←LD順方向電流I0 +I
max によりImax を決定する。 I1=(1/7)・Imax 、I2=(2/7)・I
max 、I3=(4/7)・Imax とする。 以上により、定電流源数をnとすると、2n の発光強度
が得られ、例えば、8個の定電流源を用い、8ビットの
発光データによりスイッチングすれば、256通りのレ
ーザダイオードの露光出力が得られる。
【0045】(3) 画像読取信号処理 図7に画像読取信号処理の詳細ブロック図を示す。CC
D(電荷結合素子)117は、約5000画素、400
dpiの読取処理が可能で、原稿の主走査方向の反射光
を同時に読み取る。CCDイメージセンサ117で蓄積
された光データを電気信号に変換し(光電変換)、クラ
ンプ等の波形修正、増幅、A/D変換を実行し、6ビッ
トのデジタル信号としてIPU(画像処理装置)へ出力
する。
【0046】更に、具体的に説明すると、CCDイメー
ジセンサ117のアナログデータ出力は光電変換された
後、高速転送のためEVEN、ODDの2系統に別れて
出力され、増幅器702、704で各々増幅(信号増
幅)されて、アナログスイッチで構成されるスイッチン
グIC703へ入力する。ここで、シリアルのアナログ
信号に合成される(信号合成)。スイッチングIC70
3によって合成されたアナログ信号は増幅器704によ
って増幅(可変増幅)されてA/Dコンバータ705に
入力する。合成後の一画素の画像転送速度は約10MH
zで、これに同期してA/Dコンバータ705で6ビッ
ト64階調のデジタル信号に変換(信号デジタル化)す
る。また、上記(可変)増幅器704では、露光蛍光灯
の光量変動を補正するため、原稿走査前に基準白板(図
示せず)を読み取り、その増幅度を適性値になるように
制御する。
【0047】(4) 画像処理 原稿濃度を示す1画素毎のデジタル信号は、IPU(画
像処理装置)800へ入力されて画像処理される。IP
U800による画像処理の流れを図8に示す。IPU8
00は複数のLSIで構成され、画像処理の他にそれに
基づく以下に示す制御を実行している。
【0048】 シェーディング補正処理 蛍光灯の直線光源を用い、またレンズによる集光のた
め、CCDイメージセンサ117中央部で光量が最大と
なり、端部では低下する。また、CCDイメージセンサ
117には素子個々の感度のばらつきがある。上記の両
方を、画素毎の基準白板読取データに基づいて原稿デー
タを補正する。
【0049】 MTF補正処理 レンズ等を用いた光学系では、CCDイメージセンサ1
17による読取出力はレンズなどの性能により周辺画素
情報が影響して、なまったように読み取られる。そこ
で、1つの画素データを求める際に、その周辺画素レベ
ルに基づいて補正することにより、再現性の高い画像を
得る。
【0050】 主走査方向変倍処理 本実施例にあっては、画像読み取りと書き込みの解像度
は同一の400dpiであるが、読取画素周波数は約1
0MHz、書込画素周波数は約12MHzで異なるた
め、周波数変換を実行している。クロック変換は2ライ
ンメモリの読み書きで実現し、主走査変倍は主走査方向
の周辺画素データによる演算により算出している。
【0051】 γ補正処理 CCDイメージセンサ117を用いた光学系の濃度デー
タ変換特性(スキャナのγ特性)及び電子写真方式を用
いたレーザプリンタの濃度再現特性(プリンタのγ特
性)は共にリニアではなく、そのままでは原稿濃度が忠
実に再現されない。上記を各々個々に補正する場合もあ
るが、本画像形成装置にあっては両者を考慮した変換処
理を実行している。また、マニュアルの濃度調整時も、
この値を変更することで濃度調整を実現する。
【0052】 その他の処理 以上の他、IPU(画像処理装置)800はAGC(A
uto Gain Control:自動利得制御)等
の制御、マスキング、トリミング、ミラーリング、白黒
反転等の画像変換、原稿サイズ及び濃度検出、マーカー
等の画像検出等も実行している。
【0053】また、本実施例は、レーザダイオードのパ
ワー変調による1ドット256階調出力に、主走査及び
副走査方向の2ドットのマトリクスを組み合わせたもの
である。図9(a)に1×2マトリクス、(b)に2×
1マトリクスの光書込方式を示す。低濃度部では片方の
ドットより露光パワーを増して最大値となると、次のド
ットの露光パワーを増していく。そして、2ドットを1
画素として濃度を保持しつつ、原稿を再現する。それに
より、片方のドットは白或いは黒に固定され、濃度が安
定し、バンディングも低減される。
【0054】主走査或いは副走査方向の2ドットを注目
画素として濃度再現を実行する。CCDイメージセンサ
117の読取濃度は、その受光光量に比例する。従っ
て、CCDイメージセンサ117の受光光量は原稿反射
濃度に対してリニアであり、2ドットの濃度データをデ
ジタル値に加算し、その加算値に対してγ変換を施し、
上記方式により書込濃度データに変換する。
【0055】以上の結果、主走査及び副走査方向の2ド
ットで512階調が実現される。また、形成される中間
調濃度領域のチャートは図10に示すように発生する。
図中、EVENのドットより濃度を埋めていく。副走査
方向で面積階調を実行する図10(a)、(c)1×2
マトリクスは連続的な中間濃度領域で横線基調、主走査
方向で面積階調を行う図10(b)、(d)の2×1マ
トリクスは連続的な中間濃度領域で縦線基調となる。
【0056】図10(c)、(d)は、各々図10
(a)、(b)の書込位相を互い違いに変えたもので、
主走査及び副走査に2ドットラインを形成し、100線
の画像を形成する。これにより階調数は変わらないがラ
インが集中し、見かけの解像度は半分に低下する。
【0057】(5) 2ドット多値回路 図11は、2ドット多値回路の構成を示すブロック図で
あり、スキャナから入力される6ビットの信号を入力す
る直列に接続されたラインメモリ1101、1102
と、ラッチ1103、1104と、該ラインメモリ11
01、1102及びラッチ1103、1104に各々ス
イッチSW1〜SW4を介して接続されている加算器1
105と、該加算器1105に接続されているROM1
106とから構成されている。該ROMからの出力は8
ビットのデータ信号としてプリンタに出力される。
【0058】以下、1×2マトリクス、2×1マト
リクス、ドットの集中に分けて詳細に説明する。 1×2マトリクス 副走査方向の2ドットで面積階調を実行する場合(1×
2マトリクス)は、2つのラインメモリ1101、11
02を用いて、主走査2ライン分の読取データを遅延さ
せる。その後、2つの6ビットデータを加算器1105
により加算し、その7ビットデータをγ変換用のROM
1106に入力する。ROM1106内は、1つのテー
ブルが256バイトで構成され、その前半128バイト
がEVEN、その後半128バイトがODDデータであ
る。
【0059】初めの加算データがROM1106のアド
レスバスに入力され、その番地で示されるEVENデー
タを書込データとして出力する。次のラインで同一デー
タを加算し、ODDデータを書込データとしてデータバ
スより出力する。EVEN、ODDの切替えはライン周
期(PMSYNC)に同期して行う。その後、次の2ド
ットに移行して順次処理を繰り返す。
【0060】図11に示した2ドット多値回路のブロッ
ク図において、スイッチSW1及びEVEN/ODDは
主走査1ライン毎に切替え、スイッチSW3、SW4は
ラインメモリ1101、1102からのデータが選択さ
れるように上側に設定する。また、図12のAは、副走
査方向の面積階調との組み合わせ(1×2マトリクス)
を示した説明図である。読み取りの副走査2ドットが書
き込みの副走査2ドットに対応する。
【0061】 2×1マトリクス 主走査方向の2ドットで面積階調を実行する場合(2×
1マトリクス)は、2つのラッチ1103、1104を
用いて、主走査方向2ドット分の読取データを遅延させ
る。以下、1×2マトリクスの場合と同様に、加算処
理、γ変換処理を実行して書込データを出力し、EVE
N、ODDの切替えは書込クロック信号WCLOCKに
同期して実行する。その後、次の2ドットに移行して順
次処理を繰り返す。
【0062】図11に示した2ドット多値回路のブロッ
ク図において、スイッチSW2及びEVEN/ODDは
書込1クロック毎に切替え、スイッチSW3、SW4は
ラッチ1103、1104からのデータが選択されるよ
うに下側に設定する。また、図12のBは、主走査方向
の面積階調との組み合わせ(2×1マトリクス)を示す
説明図である。読み取りの主走査2ドットが書き込みの
主走査2ドットに対応する。
【0063】 ドットの集中 書き込みにおける位相を変換し、ドットを集中させる1
00線の画像を形成する場合は、EVEN/ODDの切
替え周期を各々2分周することで実行する。以上、全て
のモードにおいて階調情報の欠落は起きない。
【0064】本装置に使用するγ変換テーブル(2ドッ
ト多値変換テーブル)の例を図13に示す。図13
(a)は1×2マトリクスに用いたγ変換テーブルで、
図13(b)は2×1マトリクスに用いたγ変換テーブ
ルである。両テーブル共、原稿濃度に対して複写濃度が
略等しくなるように設定されている。中間濃度までは片
方のEVENドットが最大値に達するとODDドットの
露光強度を増加させる。これにより、2ドットの濃度情
報を維持しながらドットを集中させる。また、このγ変
換テーブルにより自由にγ特性を制御でき、2ドットの
増加の仕方も変えることができる。更に、面積階調との
組み合わせ方式によっても濃度出力特性が変化するた
め、γ変換データを選択し、或いは変換テーブルにRA
Mを用い、それを書き換える。
【0065】一般的に、書込露光光量に対するプリント
濃度で表されるプリンタにおけるγ特性の逆変換をテー
ブル値にすることにより、プリンタ単体のγ特性をリニ
アにすることができる。図11に示した2ドット多値回
路は、IPU800内に構成され、スキャナからの1ド
ット毎の画像データを変換して書込系へ出力する。以上
の結果、主走査及び副走査方向の2ドット単位を1画素
として512階調の書込処理が実現する。
【0066】(6) 市松模様の形成処理 次に、市松模様の形成処理に関して、形成チャート、
形成処理の順に詳細に説明する。 形成チャート 図14及び図15は、本発明による市松模様処理方式に
よるドット形成方式チャートを示す説明図であり、図示
の斜線部は濃度発生ドットを示し、矢印方向は濃度デー
タの移行を表している。図14には主走査方向2ドット
で1画素を形成する例を示し、図15には副走査方向2
ドットで1画素を形成する例を示す。
【0067】図14に示す市松模様処理方式は、2×1
マトリクスの形成方式で、主走査方向に隣接する読取ド
ットデータから主走査方向に隣接する書込ドットデータ
を配分し、いずれも主走査方向2ドットで1画素を形成
する。このとき、主走査方向に隣接する2ドット毎に濃
度データをサンプリングする。また、図15に示す市松
模様処理方式は、1×2マトリクスの形成方式で、副走
査方向に隣接する読み取りドットデータから、副走査方
向の隣接する書込ドットデータを配分し、いずれも副走
査方向2ドットで1画素を形成する。
【0068】 形成処理 上記の市松模様の形成処理は、上記の図11に示した2
ドット多値回路のEVEN/ODDの入力操作によって
行う。即ち、濃度発生ドットの位相をずらすことによっ
て市松模様を形成する。ここでは、従来における2ドッ
ト多値・ライン画像で発生した主走査或いは副走査方向
の文字割れを排除するために、書込ドットの位相を変え
て市松模様を形成するようにドット濃度を成長させる。
また、アナログ変調により適した横線基調を形成するた
めに、主走査方向の2ドット集中を実行して市松模様を
形成する。
【0069】図16は、上記のEVEN/ODD入力の
位相変換部を示すブロック図であり、フリップフロップ
等の標準ロジック回路で構成された位相変換回路160
1からなり、該位相変換回路1601は、書込クロック
信号(WCLOCK)及び主走査ライン同期信号(LG
ATE)の入力を処理モードにより所定の分周数で分周
を行うと共に、設定してEVEN/ODD信号を作成す
る。尚、この書込クロック信号(WCLOCK)、及び
主走査ライン同期信号(LGATE)は、上記図11に
示した2ドット多値回路の制御信号と同一であり、互い
に同期している。
【0070】図17は、書込位相制御のEVEN/OD
D信号のタイミングチャートであり、図14、図15、
図18及び図19の市松模様チャート(a)〜(o)に
各々対応させており、これを順次説明する。
【0071】図17(a)は、上記位相制御回路160
1により、書込クロック信号(WCLOCK)の2分周
とし、主走査ライン同期信号(LGATE)で初期位相
をセットする。即ち、主走査方向1ライン毎に濃度発生
ドットにおける書込開始の初期設定を変えて市松模様を
形成する。また、図17(b)は主走査ライン同期信号
(LGATE)を2分周したEVEN/ODD信号であ
る。
【0072】また、図17(c)は、前記(a)と同様
に書込クロック信号(WCLOCK)の2分周とし、主
走査ライン同期信号(LGATE)の2分周を行って初
期値が互い違いとなるように位相をセットする。次に、
図17(d)は、書込クロック信号(WCLOCK)を
4分周して、上記(c)と同様に主走査ライン同期信号
(LGATE)の2分周で初期位相をセットする。図1
7(e)は、上記(c)と同様に書込クロック信号(W
CLOCK)を2分周し、主走査ライン同期信号(LG
ATE)を4分周して初期値をセットする。
【0073】図17(f)は、上記(e)と同様に主走
査ライン同期信号(LGATE)を6分周して、副走査
方向の3ドットを集中させたものであり、更なる分周数
により3ドット以上のドットの集中が可能となる。ま
た、図17(g)は、書込クロック信号(WCLOC
K)を4分周し、主走査ライン同期信号(LGATE)
を4分周して初期値をセットする。図17(h)は、書
込クロック信号(WCLOCK)を4分周し、主走査ラ
イン同期信号(LGATE)を6分周して初期値をセッ
トし、各々EVEN/ODD信号を得る。
【0074】次に、図17(i)は、書込クロック信号
(WCLOCK)を2分周し、主走査ライン同期信号
(LGATE)を2分周、図17(j)は、書込クロッ
ク信号(WCLOCK)を2分周し、主走査ライン同期
信号(LGATE)を4分周、図17(k)は、書込ク
ロック信号(WCLOCK)を4分周し、主走査ライン
同期信号(LGATE)を2分周、図17(m)は、書
込クロック信号(WCLOCK)を4分周し、主走査ラ
イン同期信号(LGATE)を4分周というように各々
分周して、EVEN/ODD信号を得る。即ち、上記図
15の(i)、(j)、(k)、(m)は、図14に示
した(c)、(e)、(d)、(g)と同様なEVEN
/ODD信号が生成され、ドット形成状態も同等とな
る。
【0075】また、図17(l)及び(n)は、書込ク
ロック信号(WCLOCK)を6分周し、(l)は主走
査ライン同期信号(LGATE)を2分周、(n)は主
走査ライン同期信号(LGATE)を4分周して初期位
相をセットする。これによって、図15(l)及び
(n)は、図14(f)及び(h)の主走査方向と副走
査方向が入替えられたドット状態が形成される。
【0076】次に、図18(o)に示す市松模様の形成
について説明する。図18(o)では、主走査方向に半
サイズ(1/2サイズ)のドットを最小単位とした市松
模様を形成するものである。即ち、1ドット書込時間の
半分の時間で第1ドットを形成し、残りの半分の時間で
第2ドットを形成する。尚、このときの書込データは、
2ドット多値の画像書込方式で行っている隣接する2ド
ットの読取ドットデータの加算、及び2ドットの書込ド
ットデータへの配分が不要となる。そして、書込濃度デ
ータに変換後、該データが中間以上、即ち、最上位ビッ
トにより第1ドットの有無を決定して、残りの下位ビッ
トデータを第1ドット或いは第2ドットに形成する。
【0077】また、図18(o)に示した市松模様の形
成処理では、前述と同様に位相変換回路1601により
書込位相信号を生成させてドット形成を実行する。ま
た、図17(o)のタイミングチャートに示すように、
この場合の書込変調周波数は、図14(c)のドットパ
ターンに対して2倍となり、更に、ドット発生の位相信
号は書込クロック信号(WCLOCK)とその反転信号
を、主走査ライン同期信号(LGATE)の2分周の信
号で切り換える。
【0078】このように本実施例では、主走査方向に1
/2ドットサイズを最小単位として市松模様を形成した
が、他の方法として、例えば、1/4ドットサイズによ
る市松模様の形成処理を行って解像性を向上させること
も可能である。また、整数倍のドットサイズや整数分の
1のドットサイズの市松模様の形成処理の他に、例え
ば、1.5ドットサイズ等による市松模様の形成処理を
行い、書込出力装置の性能に適合させることも可能であ
る。このような場合、読取ドットサイズと書込ドットサ
イズが異なることがあるが、周囲の読取ドットデータか
ら書込ドットデータを演算することによって実現可能で
ある。
【0079】(7) 各実施例の効果 次に、上記各実施例における市松模様の形成内容とその
効果について説明する。上記の如く、隣接する読取ドッ
トデータより、濃度に重み付けを行い、書込ドットデー
タに配分して、市松模様を前記図14(c)〜(h)、
図15(i)〜(n)及び図18(o)の如く形成する
ことにより、1ドット多値書き込みにより発生するバン
ディング、中間調部分の濃度ムラによる画像ノイズを低
減し、文字、ライン割れのない高画質が得られる。従っ
て、文字と写真の混在する画像に対して良好な画像が再
現できる。
【0080】また、前記図14(c)〜(h)の市松模
様は、主走査方向の隣接する読取ドットデータに基づい
て、主走査方向の隣接する書込ドットデータに対して重
み付け配分して作成されるため、約5000byte、
2ライン分のラインメモリを用いることなく、市松模様
のドット形成が可能であり、低コストな構成でバンディ
ング、画像ノイズの低減化が図れ、文字、ライン割れの
ない高画質を得ることができる。
【0081】前記図14(c)、図15(i)、及び図
18(o)では、形成する市松模様を書き込み1ドット
サイズ以内にすることにより、市松模様の画像によるジ
ャギーが目立たたなくなり、1ドット多値書き込みによ
り発生するバンディング、中間調部の濃度ムラによる画
像ノイズが低減し、且つ、文字、ライン割れがない高画
質が得られる。この場合、特に、400dpiの多値書
き込みにおける1ドットサイズの市松模様の画像による
ジャギーは、目視で確認できない程の解像度となり目立
たたないため、文字部がややぼやける程度の実用可能な
画像となる。また、400dpi以下の書込密度、例え
ば、200dpiのプリンタにおいての本書込方法は、
形成するドットが目視で解像されにくく、高画質再現に
対して有効な手段となる。
【0082】また、主走査方向に連続2ドット単位の市
松模様(図14(d)及び図15(k))を形成するよ
うに書込ドットを生成することにより、1ドット多値書
き込みにより発生するバンディング、中間調部分の濃度
ムラによる画像ノイズが低減可能となり、文字、ライン
の割れが少ない高画質が得られる。また、主走査方向に
2ドットを集中させて市松模様を形成させることによ
り、2ドット多値のライン画像の横線基調画像における
特徴が盛り込まれ、中間調の滑らかさが増加し、階調が
安定する。
【0083】また、主走査方向に隣接する読取ドットデ
ータに基づいて書込ドットデータに対する重み付け配分
を行って、主走査方向に連続2ドット単位の市松模様
(図14(d))を形成するようにドットを生成するた
め、ラインメモリを用いることなく2ドット単位の市松
模様が形成できる。従って、低コストな構成でバンディ
ング、画像ノイズを低減させ、文字、ライン割れの少な
い高画質を得ることができる。
【0084】また、ラインメモリ1101、1102を
使用して副走査方向に隣接する読取ドットデータに基づ
いて、主走査方向に連続2ドットサイズ以上のドットに
より市松模様(図15(l))を形成するので、主走査
方向において十分長い領域の潜像形成が実行され、現像
特性に優れるため、階調性を安定させて高画質が得られ
ると共に、バンディング、画像ノイズが更に低減でき
る。
【0085】また、主走査方向に連続する2ドット以上
集中の市松模様処理とレーザダイオードLD1のパワー
変調による1ドット多値書き込みを組み合わせて図14
(d)、図15(k)及び(l)の市松模様を形成する
方式は、主走査方向のビーム露光を点滅させる。この場
合、主走査方向に連続2ドットサイズ以上のドットによ
り市松模様を形成するため、上記点滅が少なくなる。レ
ーザダイオードLD1のパワー変調は、1ドット毎に書
込露光強度を変調させるものであり、このため潜像は主
走査方向に長くなり、横線状の電位分布となる。即ち、
副走査方向への面積階調の傾向が高くなり、横線基調は
潜像の主走査方向における連続性が保持されるため、彫
り込みの深い電位が得られ、高階調性、滑らかな中間調
再現となる。従って、文字、ライン割れが少ない高画質
を得ることができる。
【0086】次に、副走査方向に連続2ドット単位、即
ち、縦線基調の市松模様にドットを形成(図14(e)
及び(j))することにより、電子写真の現像効果が向
上する。また、バンディング、中間調部分の濃度ムラに
よる画像ノイズを低減させ、文字、ラインの割れが目立
たなくなり、高画質を得ることができる。また、副走査
方向に2ドットを集中させるため、2ドット多値のライ
ン画像における縦線基調画像での利点を盛り込むことが
でき、中間調の滑らかさが向上すると共に、安定した階
調性を得ることができる。
【0087】また、主走査方向に隣接する読取ドットデ
ータに基づいて、主走査方向の書込ドットデータに対し
て重み付け配分を行って、現像特性に優れる副走査方向
に連続の縦線基調の市松模様(図14(e)及び
(f))を形成する。この場合、ラインメモリ110
1、1102を用いることなく、2ドット以上の市松模
様を形成できるため、低コストな構成でバンディング、
画像ノイズが低減され、文字、ライン割れが目立たなく
なり高画質を得ることができる。
【0088】レーザダイオードLD1のパルス幅変調
は、1ドット毎に書込露光時間を変調させるものであ
る。そのため潜像は副走査方向に位置すると、縦線状の
電位分布が得られる。即ち、パルス幅変調は主走査方向
への面積階調の傾向が高くなり、潜像は副走査方向に並
ぶ縦線基調が副走査方向に連続2ドットサイズ以上のド
ットによる市松模様(図14(e)、(f)、及び図1
5(j))により実現する。従って、彫り込みの深い電
位となり、階調再現性に優れ、且つ、滑らかな中間調が
再現できる。更に、文字、ライン割れが目立たない高画
質を得ることができる。
【0089】隣接する2ドットの読取ドットデータに基
づいて2ドットの書込ドットデータに対して濃度の重み
付け配分を行い、その濃度発生ドットの位相を変えるこ
とにより、主走査方向2ドット以上或いは副走査方向2
ドット以上のドットサイズの市松模様(図14(g)、
(h)及び図15(m)、(n))が形成される。この
ドット集中により面積階調の傾向を高くすることがで
き、読取濃度データに忠実で、階調性が安定した市松模
様が実現すると共に、バンディングを排除することがで
きる。そして、この市松模様は、多くの印刷技術で用い
られている網点画像と似ており、なじみ易い画像とな
る。
【0090】また、主走査方向に隣接する2ドットの読
取ドットデータに基づいて書込ドットデータに対して濃
度の重み付け配分を実行し、その濃度発生ドットの位相
を変えることにより、ラインメモリ1101、1102
を用いることなく主走査方向2ドット、副走査方向2ド
ット以上のドットサイズの市松模様(図14(g)及び
(h))を形成できる。このような低コストな構成のド
ット集中方式により、面積階調の傾向が高くなり、読取
濃度データに忠実で、階調性の安定化に優れ、高画質の
中間調再現が実現すると共に、バンディングを排除でき
る。また、この方式は、電子写真プロセスによる書込方
式において、400dpi以上の高密度書き込みによる
中間調及び文字画像の高画質再現に有効である。
【0091】以上のように、本発明による市松模様によ
る画像形成処理は、中間調を含め、文字及びライン画像
の再現に有効である。また、市松模様の画像は解像性及
び階調性の観点からみて、1ドット多値画像と2ドット
多値画像のライン画像の中間に位置付けられ、両者の長
短所を備えている。従って、原稿画像の種類に応じて、
最適となる書込方式を選択操作可能にして実用すること
によって、更に効果的となる。即ち、「文字画像」にあ
っては、白黒の複写機では高解像性が必須なため1ドッ
ト多値書込モード、「写真画像」にあっては、2ドット
多値・ライン処理モード、そして、「文字/写真混在画
像」にあっては、2ドット多値・市松模様処理モードと
いうように対応可能にする。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による画像
形成装置によれば、第1のドットの濃度データおよび第
2のドットの濃度データを加算し、この加算値を優先的
に配分する書込みドットとそれ以外の書込みドットが市
松模様を形成するようにドット周期またはライン周期を
示すEVEN信号およびODD信号の信号列のパターン
を行または列ごとに変えつつ該EVEN信号およびOD
D信号の信号組を順次出力し、第1の書込みドットまた
は第2の書込みドットに対して加算値を配分する際に、
EVEN信号が入力された場合には、当該書込みドット
に対して加算値を優先的に配分し、ODD信号が入力さ
れた場合には、当該書込みドットに対して加算値の残余
を配分するよう構成したので、主走査方向または副走査
方向の文字割れを防止することができる。特に、2ドッ
ト多値のライン画像処理における低バンディング及び滑
らかな中間調再現性の利点が維持され、2ドット多値の
ライン画像で発生する文字やラインの割れの低減をシン
プルな画像処理で実現して高画質を得ることができる。
また、文字及び写真画像の解像性の劣化が少なくなると
共に、階調性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置を適用するデジタル
複写機の構成を示す説明図である。
【図2】デジタル複写機におけるレーザ書込系の構成を
示す説明図である。
【図3】デジタル複写機におけるレーザ書込系の概略構
成を示す説明図である。
【図4】図1に示したデジタル複写機に用いられるレー
ザダイオード(LD)のパワー変調方式を示すブロック
図である。
【図5】レーザダイオードの順方向電流(I)と発光強
度(L)との関係(I−L特性)を示すグラフである。
【図6】レーザダイオードの制御方式を示す回路図であ
る。
【図7】画像読取信号処理を実行する各部を示すブロッ
ク図である。
【図8】画像処理の流れを示すブロック図である。
【図9】1×2マトリクス及び2×1マトリクスの光書
込方式を示す説明図である。
【図10】中間調領域を示すチャート図である。
【図11】2ドット多値回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図12】主走査/副走査方向の面積階調との組合せを
示す説明図である。
【図13】2ドット多値γ変換を示すテーブルである。
【図14】市松模様処理によるドット形成方式を示すチ
ャート図である。
【図15】市松模様処理によるドット形成方式を示すチ
ャート図である。
【図16】EVEN/ODD入力の位相変換部を示すブ
ロック図である。
【図17】書込位相制御のEVEN/ODD信号のタイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図18】市松模様処理によるドット形成方式を示すチ
ャート図である。
【図19】従来例によるドット形成方式を示すチャート
図である。
【符号の説明】
117 CCDイメージセンサ 122 感光
体ドラム 219 レーザ出力ユニット 330 ビー
ムセンサ 440 第1の電流変換手段 441 第2
の電流変換手段 442 受光素子 641 642 643 644 定電流源 645 646 647 スイッチ 702 704 増幅器 703 スイ
ッチングIC 705 A/Dコンバータ 800 IP
U(画像処理装置) 1101 1102 ラインメモリ 1103 1
104 ラッチ 1501 位相変換回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−1656(JP,A) 特開 平3−217168(JP,A) 特開 昭58−24270(JP,A) 特開 昭56−125160(JP,A) 特開 平1−280965(JP,A) 特開 昭56−127468(JP,A) 特開 昭63−67076(JP,A) 特開 昭60−98763(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を読み取った画像データを形成する
    第1のドットおよび該第1のドットと主走査方向または
    副走査方向に隣接する第2のドットの濃度データを前記
    第1のドットに対応する第1の書込みドットおよび前記
    第2のドットに対応する第2の書込みドットからなる多
    階調の書込みデータに面積階調を利用して変換し、該変
    換した書込みデータを画像形成部に出力して画像形成を
    おこなう画像形成装置において、 前記第1のドットの濃度データおよび第2のドットの濃
    度データを加算する加算手段と、 前記加算手段により加算された加算値を優先的に配分す
    る書込みドットとそれ以外の書込みドットが市松模様を
    形成するようにドット周期またはライン周期を示すEV
    EN信号およびODD信号の信号列のパターンを行また
    は列ごとに変えつつ該EVEN信号およびODD信号の
    信号組を順次出力する信号出力手段と、 前記第1の書込みドットまたは第2の書込みドットに対
    して前記加算手段により加算された加算値を配分する際
    に、前記信号出力手段から前記EVEN信号が入力され
    た場合には、当該書込みドットに対して前記加算手段に
    より加算された加算値を優先的に配分し、前記信号出力
    手段から前記ODD信号が入力された場合には、当該書
    込みドットに対して前記加算手段により加算された加算
    値の残余を配分する配分手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記信号出力手段は、一行または一列お
    きにEVEN信号次いでODD信号の順序の信号組を繰
    り返し出力し、他の行または列に対してはODD信号次
    いでEVEN信号の順序の信号組を繰り返し出力するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記信号出力手段は、所定数の行または
    列分続けてEVEN信号次いでODD信号の順序の信号
    組を繰り返し出力し、次の行または列から所定数の行ま
    たは列分続けてODD信号次いでEVEN信号の順序の
    信号組を繰り返し出力する処理を繰り返すことを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成装置。
JP11996292A 1992-04-14 1992-04-14 画像形成装置 Expired - Fee Related JP3276394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11996292A JP3276394B2 (ja) 1992-04-14 1992-04-14 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11996292A JP3276394B2 (ja) 1992-04-14 1992-04-14 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05292301A JPH05292301A (ja) 1993-11-05
JP3276394B2 true JP3276394B2 (ja) 2002-04-22

Family

ID=14774515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11996292A Expired - Fee Related JP3276394B2 (ja) 1992-04-14 1992-04-14 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3276394B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10066179B4 (de) * 1999-06-04 2008-06-26 Ricoh Co., Ltd. Bilderzeugungsverfahren und -vorrichtung
JP5360824B2 (ja) * 2009-09-17 2013-12-04 ナルテック株式会社 多階調の記録を行う方法および装置
JP5623063B2 (ja) * 2009-11-16 2014-11-12 キヤノン株式会社 画像処理装置およびその方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05292301A (ja) 1993-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4097114B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び記録媒体
JP3276394B2 (ja) 画像形成装置
JP3078313B2 (ja) 画像形成装置
JP3279632B2 (ja) 画像形成装置
JP3246944B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP3276396B2 (ja) 画像形成装置
JP3434291B2 (ja) 画像形成装置及びその方法
JP3276391B2 (ja) 画像形成装置
JP3448583B2 (ja) 画像形成装置及びその方法
JP3323236B2 (ja) 画像形成装置
JP2001177722A (ja) 画像形成方法、画像処理装置及び記憶媒体
JP3136154B2 (ja) 画像形成装置
JP3364199B2 (ja) 画像形成装置
JP2004007584A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP3370701B2 (ja) 画像形成装置
JP2001352448A (ja) 画像形成方法、画像処理装置及び記憶媒体
JP3883031B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び記憶媒体
JP3294862B2 (ja) デジタル複写機及びその画像書き込み方法
JPH04200075A (ja) 画像形成方法及びその装置
JP3856964B2 (ja) 画像形成装置
JP2001103308A (ja) 画像形成装置
JP2002142115A (ja) 画像形成装置
JP2002271624A (ja) 画像形成装置
JP3192432B2 (ja) 画像処理装置
JP3938457B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090208

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees