JP3276328B2 - 回転式ウォータージェットガン - Google Patents

回転式ウォータージェットガン

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JP3276328B2 JP36699597A JP36699597A JP3276328B2 JP 3276328 B2 JP3276328 B2 JP 3276328B2 JP 36699597 A JP36699597 A JP 36699597A JP 36699597 A JP36699597 A JP 36699597A JP 3276328 B2 JP3276328 B2 JP 3276328B2
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義巳 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の高速ジェット
噴流を用いて種々の構造物の洗浄、塗装剥離等を行うウ
ォータージェット工法に関し、特に、当該工法を行うた
めのハンドガン型の噴射装置であるウォータージェット
ガンの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ウォータージェットガンは、作業員が把
持して操作する形式の高圧水噴射装置である。高圧水供
給源から供給される高圧水を高速噴流として噴射するた
めのノズルを有し、通常、銃の引き金と類似の操作によ
り噴射動作を制御することから、ウォータージェットガ
ンと称されている。このような高圧水噴射装置は、様々
な産業分野において、コンクリート構造物や岩石等種々
の構造物の洗浄、塗装膜の剥離、はつり、あるいは切断
に広く用いられている。ウォータージェット技術は、振
動、騒音が少なくかつ粉塵が発生しないという大きな利
点がある。
【0003】図4は、従来のウォータージェットガンの
一例及びその作業状況を示す概略図である。ノズル先端
と対象物との間の距離dをスダンドオフと称する。ウォ
ータージェットガンでは、通常、ノズルが回転若しくは
揺動または回転と揺動の組合せといった動作をしつつ高
圧水を噴射する。例えば、図4では、回転するノズル2
25から高速噴流230を噴射する回転式ウォータージ
ェットガン200を作業員が適宜平行移動させる。する
と、図示のように高速噴流230は、螺旋状の軌跡23
2を描きながら対象物に対し衝突することとなる。ノズ
ルを回転させることにより、本来、点状に対象物に衝突
する1本の噴流を面状に適用することができ、作業効率
が向上する。このような回転式は、揺動式に比べて機械
振動が少なく、対象面をくまなくカバーすることがで
き、対象部位の形状が複雑な場合にも対応できるので、
ハンドガン型のウォータージェットガンに向いている。
しかしながら、従来の回転式ウォータージェットガンの
多くは、回転するノズルに高圧水を供給するために回転
自在型管継手すなわち高圧スイベル227を用いること
が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】回転式ウォータージェ
ットガンの回転機構としては、高圧水の噴流の反力を利
用してノズルを回転させるものがあるが、運転圧力が2
00〜500kgf/cm2程度と低く、ウォータージェット
ガン自体の剥離能力等も低かった。高性能の回転式ウォ
ータージェットガンを実現するためには、ノズルの高速
回転を実現することも重要な要素である。従来、ほとん
どが最高1500rpm程度であった。一方、複雑な機械
機構やモータを搭載することにより大型化、重量化する
と、作業員が直接把持して操作する装置としては作業性
の低下につながり好ましくなかった。さらにまた高圧ス
イベルを用いることも、構造の複雑化、流量調整の制限
等の点から望ましくない。
【0005】実願平5−39700号では、高圧スイベ
ルを用いない最高3000rpm程度の回転式ウォーター
ジェットガンの構造が提示されているが、極めて複雑な
ギア機構を用いており、大型で重量があり実用性に乏し
い。
【0006】かかる現状に鑑み、本発明は、高速回転可
能、シンプルな構造、小型軽量、低振動であって高圧ス
イベルを用いない回転式ウォータージェットガンを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するべ
く、本発明による回転式ウォータージェットガンは、モ
ータと、前記モータにより回転駆動される回転体と、ノ
ズルを具備する噴射管とを有する。回転体の回転運動を
伝達して噴射管の円錐運動へ、さらにノズルの円周運動
へと変換する機構として、ドライブシャフト及びボール
体を設ける。ボール体は、回転体の回転軸の延長上に位
置する不動の中心をもち回動自在に保持される。ドライ
ブシャフトは、回転体により支持されており回転体の回
転に伴い回転する。そして、ボール体の揉み摺り運動を
駆動するためにドライブシャフトのシャフト部がボール
体に連結固定される。ドライブシャフトのシャフト部の
軸は回転体の軸に対して傾斜しておりかつボール体の中
心を通っている。一方、噴射管もボール体に連結固定さ
れるが、噴射管の軸は、ドライブシャフトのシャフト部
の軸と同一直線上に位置する。これにより、ボール体の
揉み摺り運動に伴い噴射管が円錐運動を行い、噴射管の
先端に設けられたノズルが円周運動を行う。また、高圧
水を供給するべくボール体に高圧ホースが連結固定され
ると共に、高圧ホースと噴射管とを連通させる高圧水流
路をボール体内部に穿設する。好適例では、前記ボール
体が、ウォータージェットガンの筐体に固定された一対
の環状保持リングにより、その前側と後側をそれぞれ保
持される。そしてこれらの環状保持リングはボール体の
球面に沿った当接面を有しており、ボール体を滑動自在
に保持する。さらに、前側の保持リングの孔を通して噴
射管がボール体に連結固定され、かつ、後側の保持リン
グの孔を通してドライブシャフトのシャフト部先端がボ
ール体に連結固定される。最も好適な例では、モータ
が、高圧エアにより駆動される空気圧モータである。
【0008】
【作用】上記の構造の回転式ウォータージェットガンに
おいて、モータにより回転体が回転すると、ドライブシ
ャフトのシャフト部の軸は、ボール体の中心を円錐の頂
点とする円錐面の軌跡を描いて円錐運動する。一方、ボ
ール体はシャフト部の円錐運動により揉み摺り運動す
る。ボール体の揉み摺り運動に伴い、噴射管の軸が、や
はりボール体の中心を円錐の頂点とする円錐面の軌跡を
描いて円錐運動する。但し、シャフト部の円錐運動と、
噴射管の円錐運動とは、ボール体の中心について点対称
的な運動となる。噴射管が円錐運動することにより、そ
の先端に設けられたノズルが円周運動することとなり、
回転を伴う高圧水の高速ジェット噴射が実現される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるウォーター
ジェットガンの構造を示す概略断面図である。ウォータ
ージェットガン100は、銃と類似の形態を有するいわ
ゆるハンドガン式の高圧水噴射装置の範疇に属する。ウ
ォータージェットガン100の概略的構成は、中央の胴
体部12と、その前方に延びる噴射管14及び先端のノ
ズル25と、後方に設けられるエアモータ19と、下方
に延びる把持部13と、高圧ホース21とからなる。高
圧ホース21から供給される高圧水が先端のノズル25
から高速ジェット噴流として噴射される。後方のエアモ
ータ19により駆動される回転駆動機構が胴体部12に
内蔵されている。ウォータージェットガンの作動中、噴
射管14は、胴体部12に内蔵された回転駆動機構の回
転軸の周りに円錐面状の軌跡を描きながら、そしてノズ
ル25は円周の軌跡を描きながら回転する。胴体部12
の下方に延びる把持部13には、引き金18等が設けら
れている。把持部13には、回転及び噴射の始動、停止
を制御するためのリミットスイッチ20も取り付けら
れ、制御信号用の配線コード15が取り出される。尚、
本明細書では、ウォータージェットガンの噴射管側を
「前側、前方」とし、エアモータ側を「後側、後方」と
して説明する。
【0010】次に、ウォータージェットガン100の主
要部である胴体部12に内蔵された回転駆動機構につい
て詳細に説明する。胴体部12は、前方から、前部カバ
ー3、ボールケースカバー4、及びベアリングケース2
を接続した筐体を有する。中央のボールケースカバー4
は、ボールケース1を覆い固定している。ボールケース
1の内部には、球形のボール体5が収容され、一対の環
状のボール保持リング6によりボール体5の前側と後側
が保持されている。各ボール保持リング6の外側はボー
ルケース1に固定され、ボール体5の表面に対して当接
する面については、ボール体5の球面に沿った曲面を有
する。そしてボール体5は、ボール保持リング6に対し
て滑動可能に当接している。すなわち、ボール体5は、
その球体の中心は不動であるが、球体の任意の軸の周り
で自在に回動することができる。尚、ボール体5の中心
は、後述する回転体7の回転軸の延長線上に位置してい
る。
【0011】ここで、ボール体5が「球体」であるとい
う意味は、少なくともボール保持リングに当接する面に
ついては1つの球体の球面を構成している、という意味
である。従って、図示のように一部に切欠きがあった
り、種々の部品が取り付けられたり、内部に穿設孔が設
けられていても、「球体」と称することとする。ボール
体5の前側の面は、一方のボール保持リング6の孔を通
して前部カバー3内の空間に面しており、ボール体5の
後側の面は、他方のボール保持リング6の孔を通してベ
アリングケース2内の空間に面している。
【0012】ボール体5の前側には、噴射管14の基部
61が取り付けられ噴射管取付具28により固定され
る。また、ボール体5の下側には、高圧ホース21の基
部63が取り付けられ高圧ホース取付具16により連結
固定される。さらに、ボール体5の内部には、高圧ホー
ス21の基部63と噴射管14の基部61とを連通させ
る高圧水流路62が穿設されている。図1の高圧水流路
62は、高圧ホース基部63からボール体5の中心へ向
かって延び、そしてボール体中心で直角に曲がり噴射管
基部61へと向かうトンネル状の流路である。これによ
り、高圧ホース21から供給される水は、高圧ホース基
部63、高圧水流路62、噴射管基部61、そして噴射
管14を経てノズル25へと達する。
【0013】一方、ボール体5の後側には、後方のベア
リングケース2から延びるドライブシャフト8のシャフ
ト部8aが埋設され固定されている。ベアリングケース
2内において、ドライブシャフト8は、自動調心玉軸受
31を介して回転体7に取り付けられている。回転体7
は、エアモータ19により駆動軸7aを介して回転駆動
される。回転体7がベアリングケース2内で円滑に回転
するために、ベアリングケース2と回転体7との間に介
在する一対の深溝玉軸受30が設けられ、これにより回
転体7が保持される。
【0014】回転体7は自動調心玉軸受31を介してド
ライブシャフト8を支持しているので、ドライブシャフ
ト8もまた回転体7の回転に伴って回転するが、重要な
点は、回転体7の回転軸に対してドライブシャフト8の
シャフト部8aの軸を傾斜させて取り付けることであ
る。この傾斜は、シャフト部8aの軸の延長線がボール
体5の中心を通るような角度とされる。この機構におい
て、回転体7の回転に伴ってドライブシャフト8が回転
すると、ドライブシャフト8のシャフト部8aは、回転
軸の周りで、ボール体5の中心を頂点とするすりこぎの
ような円錐運動をする。そして、ドライブシャフトの円
錐運動に伴いボール体は揉み摺り運動をする。ドライブ
シャフト8と回転体7との間に介在する自動調心玉軸受
31は、ドライブシャフト8の円錐運動が円滑に行われ
ることを確保するものである。
【0015】図2は、本発明のウォータージェットガン
100における噴射管14の回転動作をさらに説明する
ための概略構成図である。図2(A)を参照すると、エ
アモータ(図示せず)により回転駆動される回転体7
は、その回転軸C1について回転する。ドライブシャフ
ト8は、回転体7と共に回転する。ドライブシャフト8
のシャフト部8aの軸C2は、回転軸C1に対して傾斜
している。この傾斜角αは、軸C2の延長線がボール体
5の中心Oを通るように設定される。このような状態
で、シャフト部8aの先端はボール体5の後側に連結固
定されている。一方、噴射管14もまた、その軸が軸C
2の延長線上に位置するようにボール体5の前側に連結
固定されている。従って、ドライブシャフトのシャフト
部8aの軸及び噴射管14の軸は、回転軸C1に対して
傾斜しかつボール体5の中心Oを通る同一直線上に位置
する。すなわち、ボール体5上におけるドライブシャフ
ト8と噴射管14の取付位置は、互いに180度をなす
正反対の側に設けられている。
【0016】図2(B)を参照すると、回転体7が回転
軸C1について回転動作R1を行うと、ドライブシャフ
ト8は、回転軸C1の周りでボール体の中心Oを頂点と
する円錐運動R2を行う。シャフト部8aの先端がボー
ル体5に連結固定されているために、ドライブシャフト
8の円錐運動R2に伴ってボール体5が揉み摺り運動を
行う。このときボール体5の表面は、図2(A)のボー
ル保持リング6の当接面に対して滑動する。但し、ボー
ル体5はボール保持リング6により保持されているの
で、ボール体5の中心Oの位置は回転軸C1上にあって
不動である。ボール体5が揉み摺り運動を行うことによ
り、ボール体5の前側に連結固定され延びている噴射管
14が、回転軸C1の周りでボール体の中心Oを頂点と
する円錐運動を行う。すなわち、噴射管14の軸C2
は、回転軸C1の周りに円錐面状の軌跡を描くように回
転する。図示のように、ドライブシャフトの円錐運動と
噴射管の円錐運動は、ボール体5の中心Oについて点対
称の関係となっている。この結果、噴射管14の先端に
設けられたノズル25は、円周の軌跡R3を描いて回転
軸C1の周りを円周運動する。こうしてノズル25から
の高速ジェット噴流は、回転しつつ噴射されることとな
る。
【0017】次に、図2(C)を参照する。図2(C)
の例では、ドライブシャフト8の傾斜角βを図2(B)
の傾斜角αより大きくしている。この場合、ドライブシ
ャフトは、より大きな円錐運動R2を行うため、ボール
体の揉み摺り運動も大きくなり、従って噴射管14の円
錐運動もまた大きくなる。この結果、ノズル25は、さ
らに大きな円周R3を描いて回転する。反対に、傾斜角
βを小さくすればノズル25の円周運動も小さくなる。
このような手段により、ウォータージェットガンの処理
範囲を調整することが可能である。ドライブシャフト8
の傾斜角を変更するためには、ドライブシャフト8を支
持する回転体7に対する取付角度を変更すればよい。従
って、ドライブシャフト8の取付角度の異なる数種類の
回転体7を用意し、必要に応じて適切な回転体7を選択
してウォータージェットガンに組み込むようにすればよ
い。
【0018】ノズル25の円周運動の大きさを調整する
別の手段としては、噴射管14の長さを変更する方法が
ある。噴射管を長くすれば円周運動が大きくなり、短く
すれば円周運動が小さくなる。適宜の長さの噴射管を選
択することにより調整できる。図3は、噴射管の変形例
を示す図である。図3(A)では、噴射管14の先端を
T字型に分岐させて一対のノズル25a、25bを設け
ている。また、図3(B)では、噴射管14の先端に2
つの噴射孔を具備する2孔ノズル25cを設けている。
図3(A)及び図3(B)の噴射管が円錐運動を行う
と、2本の高速ジェット噴流が噴射され、それぞれが円
周運動を行う。図3(C)は、これらの噴射管による処
理対象面上における高速ジェット噴流の軌跡を描いたも
のである。ウォータージェットガンを水平方向へ移動さ
せると、図示のように2つの螺旋状の軌跡が描かれる。
1個のノズルの円周運動の直径はhであるが、2個のノ
ズルがそれぞれ円周運動することにより処理範囲の幅を
Hまで拡張することができ、効率的な作業が可能とな
る。
【0019】本発明では、回転力の伝達にボール体を用
いているため、極めてその動作が円滑であり、高速回転
にも負担無く追随することができる。すなわち、本発明
における回転機構は、極めて小さいトルクで駆動可能で
ある。よって、小型軽量のエアモータにより十分に駆動
することができ、エアモータの駆動力をほぼ直接的に噴
射管へ伝達するので効率的で、安定性がよく、振動も少
ない。実施例では、最高3000rpmまでの高速回転が
可能である。このような高速回転を実現できたことは、
ウォータージェットガンの作業能力を格段に向上させ、
その適用範囲を大きく拡大することとなる。
【0020】再び図1を参照すると、回転体7を回転駆
動するエアモータ19は空気圧モータであり、速度調整
が容易で、始動停止時に衝撃が無く円滑であり、小型軽
量とすることができる。さらに、安全性も高い。好適に
は、高回転に適したベーン型エアモータとする。図1の
エアモータ19には、スピードコントローラ37が付設
され、さらにボールバルブ41を介して高圧エア源(図
示せず)へと接続される。一般的に、ウォータージェッ
トガンが使用される施工現場では、別の用途で高圧エア
源が準備されていることが多いため、ウォータージェッ
トガン用に特に高圧エア源を設けずとも容易に入手でき
る場合が多い。上記の理由から本発明の実施において
は、空気圧モータを使用することが最適であるが、他の
種類のモータを用いても本発明の回転機構を駆動するこ
とは可能である。しかしながら、少なくとも小型軽量で
あって高速回転を実現できるものが望ましい。
【0021】図1のウォータージェットガン100の始
動、停止の制御は、胴体部12の下側に設けられた把持
部13の引き金18を用いて行う。作業員が引き金18
を引くことでリミットスイッチ20が作動し、配線コー
ド15を介してエア及び高圧水の供給、停止のための信
号を送る。図1のエアモータ19と接続される高圧エア
源、及び、高圧ホース21と接続される高圧水供給源
は、このリミットスイッチ20からの信号によりその供
給、停止を制御されることとなる。
【0022】図1の実施例においては、前部カバー14
から出て更に延びる噴射管14の周囲に、噴射管14の
保護のためのブーツ24が設けられている。ブーツ24
は、蛇腹状に形成された弾性体であるので、噴射管14
の運動による変位に対して自在に追随することができ
る。
【0023】また、胴体部12の下側から延びる高圧ホ
ース21も、保護のために高圧ホースケース11により
覆われている。高圧ホース21は、高圧水ポンプ等の高
圧水供給源へ接続される。実施例では、高圧水は、圧力
2000kg/cm2、流量2リットル/分を適用した。
【0024】以上のように、本発明の回転式ウォーター
ジェットガンでは、1個のボール体が、効率的な回転運
動伝達体としての機能を果たすと同時に、高圧水の安定
な流路としての機能も果たしている。本発明は、非常に
シンプルでありながら、機能性と耐久性に優れた構造を
実現したものである。
【0025】
【発明の効果】本発明による回転式ウォータージェット
ガンの回転機構は、エアモータにより駆動される回転体
の回転運動を噴射管の円錐運動すなわちノズルの回転運
動に変換するためにボール体を介在させている。これに
より、ギア等を用いることなく小さなトルクでほぼ直接
的に噴射管を駆動することを実現している。本発明の特
徴であるボール体5は、噴射管14、高圧ホース21及
びドライブシャフト8を取り付けられることによる可動
範囲の制限はあるが、その可動範囲内では、どのような
方向にも自在に回動することができる。かつ、ボール体
5の回動は極めて円滑であるため、従来のギア機構の受
けるような大きな負担は全くない。また、振動が少ない
ことも大きな長所である。本発明によるウォータージェ
ットガンは、このような簡易確実な回転機構を有するが
故に従来のウォータージェットガンを凌賀する高速回転
を実現した。すなわち、ノズル回転の周速度の上限が向
上されたため、高速ジェット噴流の作業能力の適用範囲
及び制御範囲が大きく拡張された。さらに、駆動源であ
るエアモータと噴射管との間に介在する部品も少ないた
め構造がシンプルである。加えて、本発明のウォーター
ジェットガンでは、高圧スイベルを用いる必要もない。
従って、軽量化、小型化を実現できると同時に、部品の
消耗も少なく耐久性が確保され、精確な動作も保証し易
い。当然ながらコストも軽減される。また、シンプルな
構造であるので、噴射角度の調整も容易であり、多様な
用途に適用できる。また、本発明によるウォータージェ
ットガンでは、2000kg/cm2程度の高圧水を安定に供
給、噴射できる構造である。このことは、使用水量の節
減にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転式ウォータージェットガンの
構造を示す概略的断面図である。
【図2】(A)、(B)及び(C)は、本発明の回転式
ウォータージェットガンにおける噴射管の回転動作を説
明する概略構成図である。
【図3】(A)及び(B)は、本発明による回転式ウォ
ータージェットガンの噴射管の変形例とその噴射状態を
示し、(C)はこれらの噴射管の処理範囲を示す図であ
る。
【図4】従来の回転式ウォータージェットガンの一例及
びその作業状況を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ボールケース 2 ベアリングケース 3 前部カバー 4 ボールケースカバー 5 ボール体 6 ボール保持リング 7 回転体 8 ドライブシャフト 8a シャフト部 10 引き金基部 11 高圧ホースケース 12 胴体部 13 把持部 14 噴射管 15 配線コード 16 高圧ホース取付具 18 引き金 19 エアモータ 20 リミットスイッチ 21 高圧ホース 24 ブーツ 25 噴射ノズル 28 噴射管取付具 30 深溝玉軸受 31 自動調心玉軸受 33、34、35 C型止め輪 37 スピードコントローラ 41 ボールバルブ 61 噴射管基部 62 高圧水流路 63 高圧ホース基部 100 ウォータージェットガン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 3/02,3/12 B08B 3/02 B24C 5/02,5/04 B26F 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周運動するノズルから高圧水の高速ジ
    ェット噴流を噴射する回転式ウォータージェットガンに
    おいて、 モータと、 前記モータにより回転駆動される回転体と、 前記回転体の回転軸の延長上に位置する不動の中心をも
    ち回動自在に保持されたボール体と、 前記回転体により支持されかつ該回転体の回転に伴い回
    転することにより前記ボール体の揉み摺り運動を駆動す
    るべく前記ボール体に連結固定されるドライブシャフト
    と、 前記ノズルを具備しかつ前記ボール体の前記揉み摺り運
    動に伴い円錐運動を行うべく該ボール体に連結固定され
    る噴射管とを有し、 前記ドライブシャフトは前記ボール体に連結固定される
    ためのシャフト部を具備しており、前記シャフト部の軸
    及び前記噴射管の軸が、前記回転体の回転軸に対して傾
    斜しかつ前記ボール体の中心を通る同一直線上にあるよ
    うに該シャフト部及び該噴射管が該ボール体に連結固定
    され、さらに、 前記高圧水を供給するべく前記ボール体に高圧ホースが
    連結固定されると共に、前記高圧ホースと前記噴射管と
    を連通させる高圧水流路を該ボール体内部に穿設したこ
    とを特徴とする回転式ウォータージェットガン。
  2. 【請求項2】 前記ボール体が、前記ウォータージェッ
    トガンの筐体に固定された一対の環状保持リングにより
    該ボール体の前側と後側をそれぞれ保持され、該環状保
    持リングは該ボール体の球面に沿った当接面を有し、 前側の前記保持リングの孔を通して前記噴射管が前記ボ
    ール体に連結固定され、かつ、後側の前記保持リングの
    孔を通して前記ドライブシャフトの前記シャフト部が前
    記ボール体に連結固定されることを特徴とする請求項1
    記載の回転式ウォータージェットガン。
  3. 【請求項3】 前記モータが、高圧エアにより駆動され
    る空気圧モータであることを特徴とする請求項1又は2
    記載の回転式ウォータージェットガン。
JP36699597A 1997-12-25 1997-12-25 回転式ウォータージェットガン Expired - Lifetime JP3276328B2 (ja)

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