JP3275973B2 - エラストマ−系熱接着繊維およびその製法 - Google Patents

エラストマ−系熱接着繊維およびその製法

Info

Publication number
JP3275973B2
JP3275973B2 JP5868593A JP5868593A JP3275973B2 JP 3275973 B2 JP3275973 B2 JP 3275973B2 JP 5868593 A JP5868593 A JP 5868593A JP 5868593 A JP5868593 A JP 5868593A JP 3275973 B2 JP3275973 B2 JP 3275973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
fiber
bonding
component
melting point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5868593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06272111A (ja
Inventor
英夫 磯田
靖司 山田
敬志 増井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP5868593A priority Critical patent/JP3275973B2/ja
Publication of JPH06272111A publication Critical patent/JPH06272111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3275973B2 publication Critical patent/JP3275973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエラストマ−系熱接着複
合繊維と製法に関するものであり、特に繊維よりなるク
ッション材を熱成形して得られたクッション材は優れた
クッション性、常温および加熱下での耐久性とが得られ
るエラストマ−系熱接着複合繊維および製法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、家具およびベッドなどのクッショ
ン材の分野で、発砲ウレタン、ポリエステル繊維詰綿、
及びポリエステル繊維を接着した樹脂綿やポリエステル
硬綿が知られている。
【0003】しかしながら、発泡ウレタンはクッション
としての耐久性は良好だが、床つき感が大きく、透湿性
に劣り蓄熱性があるため蒸れやすく、かつ、燃焼時の発
生熱量が大きいため難燃性付与にはハロゲン化物添加が
必要なため、火災時に有毒ガスの発生による中毒の問題
やリサイクルが困難なため焼却されるが、焼却炉の損傷
が大きく、かつ、有毒ガスの除去に経費が掛かる等の問
題がある。また、加工性は優れるが製造中に使用される
薬品の公害問題などもある。また、ポリエステル繊維詰
綿では繊維間が固定されていないため、使用時形態が崩
れたり、繊維が移動して、かつ、捲縮のへたりで嵩高性
の低下や弾力性の低下が問題になる。
【0004】ポリエステル繊維を接着剤で接着した樹脂
綿、例えば接着剤にゴム系を用いたものとして特開昭6
0−11352号公報、特開昭61−141388号公
報、特開昭61−141391号公報等がある。又、ウ
レタンを用いたものとして特開昭61−137732号
公報等がある。これらのクッション材は耐久性に劣り、
且つリサイクルも出来ない等の問題、及び加工性の煩雑
さや製造中に使用される薬品の公害問題などもある。
【0005】ポリエステル硬綿、例えば特開昭58−3
1150号公報、特開平2−154050号公報、特開
平3−220354号公報等があるが、用いている熱接
着繊維の接着成分が脆い非晶性のポリマ−を用いるため
(例えば特開昭58−136828号公報、特開平3−
249213号公報等)接着部分が脆く、使用中に接着
部分が簡単に破壊されて形態や弾力性が低下するなどの
耐久性に劣る問題がある。改良法として、交絡処理する
方法が特開平4−245965号公報等で提案されてい
るが、接着部分の脆さは解決されず弾力性の低下が大き
い問題がある。また、加工時の煩雑さもある。更には接
着部分が変形しにくくソフトなクッション性を付与しに
くい問題もある。このため、接着部分を柔らかい、且つ
変形しても回復するポリエステルエラストマ−を用いた
熱接着繊維を改良方法として特開平4−240219号
公報で提案されている。この繊維に使われるポリエステ
ルエラストマ−はハ−ドセグメントの酸成分にテレフタ
ル酸を50〜80モル%含有し、ソフトセグメントとし
てのポリアルキレングリコ−ルの含有量が30〜50重
量%に限定し、他の酸成分組成として、例えば、特公昭
60−1404号公報に記載された繊維と同様にイソフ
タル酸等を含有させ非晶性を増すことにより融点を18
0℃以下として、熱接着成形温度を低く押さえ、低分子
量化により低溶融粘度として流動性を良くし、熱接着部
点の形成を良くすることが提案されているが、このよう
な組成では、元々加熱下では塑性変形しやすい組成のう
え、熱成形によりポリエステルエラストマ−が流動し
て、熱接着繊維の表面に止まらず脆い非弾性成分のみが
繊維構造体のマトリックス繊維と接合点間を繋いでお
り、大きい力や変形で容易に接合間を繋ぐ脆い非弾性成
分からなる繊維が破壊され、繊維構造体のクッション性
や耐久性が失われる問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を改良し、優れたクッション性、優れた耐熱
耐久性を有する座り心地の快適なクッション材を容易に
製造するに適したエラストマ−系熱接着繊維を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち本発明は、熱可塑性エラストマーよりなる
熱接着成分と非熱接着成分との複合繊維であり、熱接着
成分がソフトセグメント含有量30重量%以上の熱可塑
性エラストマーであり、非熱接着成分が上記熱接着成分
の融点より30℃以上高い融点を有する熱可塑性エラス
トマーであることを特徴とするエラストマー系熱接着繊
維および熱接着成分の熱可塑性エラストマ−と、熱接着
成分の融点より少なくとも30℃高い融点の非熱接着成
分の熱可塑性エラストマ−を、非熱接着成分の融点より
少なくとも20℃以上高い温度で複合紡糸することを特
徴とするエラストマ−系熱接着繊維の製法である。
【0008】本発明の熱接着繊維は、マトリックス繊維
間を伸長回復性のある3次元ネットワ−ク構造とする目
的のため、熱接着成分と非熱接着成分は共に熱可塑性エ
ラストマ−とする必要がある。熱可塑性エラストマ−と
しては、ソフトセグメントとして分子量300〜500
0のポリエ−テル系グリコ−ル、ポリエステル系グリコ
−ル、ポリカ−ボネ−ト系グリコ−ル等をブロック共重
合したポリエステル系エラストマ−、ポリアミド系エラ
ストマ−、ポリウレタン系エラストマ−などが挙げられ
る。が、本発明の最も好ましい利用形態から、クッショ
ン材のマトリックスにポリエステル繊維を用いる場合が
多いので、熱可塑性エラストマ−を接着性の良いポリエ
ステル系エラストマ−とするのが好ましい。ポリエステ
ル系エラストマ−としては、熱可塑性ポリエステルをハ
−ドセグメントとし、ポリアルキレンジオ−ルをソフト
セグメントとするポリエステルエ−テルブロック共重合
体、または、脂肪族ポリエステルをソフトセグメントと
するポリエステルエステルブロック共重合体が例示でき
る。ポリエステルエ−テルブロック共重合体のより具体
的な事例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレン2・6ジカルボン酸、ナフタレン2・7ジカルボ
ン酸、ジフェニル4・4’ジカルボン酸等の芳香族ジカ
ルボン酸、1・4シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環
族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバチン酸ダイ
マ−酸等の脂肪族ジカルボン酸または、これらのエステ
ル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なく
とも1種と、1・4ブタンジオ−ル、エチレングリコ−
ル、トリメチレングリコ−ル、テトレメチレングリコ−
ル、ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ
−ル等の脂肪族ジオ−ル、1・1シクロヘキサンジメタ
ノ−ル、1・4シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族
ジオ−ル、またはこれらのエステル形成性誘導体などか
ら選ばれたジオ−ル成分の少なくとも1種、および平均
分子量が約300〜5000のポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体等のポリアルキレンジオ−ルのうち少なくとも1種
から構成される三元ブロック共重合体である。ポリエス
テルエステルブロック共重合体としては、上記ジカルボ
ン酸とジオ−ル及び平均分子量が約300〜3000の
ポリラクトン等のポリエステルジオ−ルのうち少なくと
も各1種から構成される三元ブロック共重合体である。
熱接着性、耐加水分解性、伸縮性、耐熱性等を考慮する
と、ジカルボン酸としてはテレフタル酸、または、及び
ナフタレン2・6ジカルボン酸、ジオ−ル成分としては
1・4ブタンジオ−ル、ポリアルキレンジオ−ルとして
はポリテトラメチレングリコ−ルの3元ブロック共重合
体または、ポリエステルジオ−ルとしてポリラクトンの
3元ブロック共重合体が特に好ましい。
【0009】本発明の熱接着繊維を構成する熱接着成分
を成す熱可塑性エラストマ−は、弾性回復限界歪みがお
おきく、大きい力による大変形を受けても塑性変形を起
こしにくく、ゴム弾性の発現による回復性が良好で、結
晶構造形成による疑似架橋点の耐熱性がよい必要からソ
フトセグメント含有量は30〜80重量%である。ソフ
トセグメント含有量が30重量%未満では、エラストマ
−特有のゴム弾性が充分発現し難く、クッション材に成
形した場合、弾性回復限界歪みが少ないため、大きい力
による大変形を受けると変形しないマトリックス繊維と
の熱接着点に応力集中が起こり塑性変形を起こしやすい
ので、クッション材としての繊維構造体のクッション性
や抗へたり性が劣り好ましくない。他方、ソフトセグメ
ント含有量が80重量%を越えると、融点の低下が大き
くなり、低温での回復性は向上するが、ハ−ドセグメン
ト含有量が少なくなり、結晶構造形成による疑似架橋点
の耐熱性が低下するため、比較的低い温度、例えば40
℃を越える温度で塑性変形を起こし、クッション材とし
た場合の耐熱抗へたり性が低下するので好ましくない。
本発明の熱接着成分における好ましいソフトセグメント
含有量は40〜70重量%、より好ましくは45〜65
重量%である。なお、ソフトセグメントの平均分子量は
300〜5000が使用できるが特にハ−ドセグメント
の耐熱性を向上させるため、繰り返し単位を大きくする
場合、好ましくは500〜4000、より好ましくは1
000〜3000である。なお、本発明に好ましいポリ
エステルエラストマ−は例えば、特開昭55−1206
26号公報等の従来技術で得ることができる。
【0010】本発明の熱接着繊維を構成する非熱接着成
分は、熱接着成分を流動させ熱接着点を形成させる際、
流動させず、マトリックス繊維間を繋ぐ伸長回復性のあ
る3次元ネットワ−ク構造を形成させる目的のため、非
熱接着成分の融点は熱接着成分の融点より少なくとも3
0℃以上高くする。熱接着成分の融点より30℃未満高
い場合は、熱接着させる温度は、熱接着成分の融点より
10〜30℃高い温度で熱接着成分を流動させ熱接着点
を形成させるので、その際、非熱接着成分も流動して、
マトリックス繊維間を繋ぐ伸長回復性のある3次元ネッ
トワ−ク構造を形成できなくなるので好ましくない。本
発明の非熱接着繊維の融点は、熱接着成分の融点より3
5℃以上高くするのが好ましく、40℃以上高くするの
がより好ましい。なお、非熱接着成分が形成するマトリ
ックス繊維間を繋ぐ伸長回復性のある3次元ネットワ−
ク構造は弾性回復限界歪みが非弾性ポリマ−繊維よりお
おきく、大きい力による大変形を受けてもゴム弾性の発
現による回復性が良好で、結晶構造形成による疑似架橋
点の耐熱性がよい必要からソフトセグメント含有量は少
なくとも5重量%とするのがよい。ソフトセグメント含
有量が5重量%未満ではエラストマ−特有のゴム弾性が
発現し難く、クッション材に成形した場合、マトリック
ス繊維間を繋ぐ3次元ネットワ−ク構造の伸縮機能が劣
り、クッション材としての繊維構造体のクッション性や
抗へたり性が劣り好ましくない。他方、ソフトセグメン
ト含有量が50重量%を越えると、融点の低下が大きく
なり、熱接着成分の融点を下げる必要から、溶融紡糸時
に融着の問題が発生すると共に、低温での回復性は向上
するがハ−ドセグメント含有量が少なくなり、結晶構造
形成による疑似架橋点の耐熱性が低下するためクッショ
ン材とした場合の耐熱抗へたり性が低下するので好まし
くない。本発明の非熱接着成分における好ましいソフト
セグメント含有量は5〜50重量%、より好ましくは1
0〜45重量%である。ソフトセグメントの平均分子量
はハ−ドセグメントの耐熱性を向上させるため、繰り返
し単位を大きくするのがよく、好ましくは500〜40
00、より好ましくは1000〜3000である。な
お、ハ−ドセグメントの酸成分に結晶性を低下させる成
分、例えばイソフタル酸等を含有させると塑性変形し易
く、かつ融点も低下するので、クッション材としたとき
の耐熱性や耐久性が低下する原因になるので極力少なく
するのが好ましく、含有させないのがより好ましい。
尚、本発明における好ましいポリエステルエ−テルの分
子量は、40℃フェノ−ル/テトラクロルエタン混合溶
媒中で測定した相対粘度(ηsp/c)が、熱接着成分では
1.8以上である。1.8未満では、流動性は良くなる
が接着点の回復性が低下して繊維構造体としたときの耐
熱性や耐久性が低下する。2.5以上では流動性が低下
し、熱接着点形成が不充分となりやすい。熱接着成分の
より好ましい相対粘度は2.0以上2.5以下である。
他方、伸縮性の3次元ネットワ−ク構造を形成する非接
着成分は、耐熱性を付与されるため、ハ−ドセグメント
含有量が熱接着成分より多くなり、相対粘度はやや低く
なる。好ましい相対粘度は1.0以上、より好ましくは
1.5以上とすることで、回復性とタフさを付与でき
る。
【0011】本発明の熱接着繊維を構成する熱可塑性エ
ラストマ−中のソフトセグメントの熱劣化を抑制するた
め、熱分解で発生するラジカルをトラップできる立体障
害性メチル基を多数含有するヒンダ−ド系抗酸化剤を含
有させるのが好ましい。該ヒンダ−ド系抗酸化剤として
は、ヒンダ−ドフェノ−ル系とヒンダ−ドアミン系があ
り、好ましい平均分子量は300〜5000、より好ま
しくは600〜4000である。平均分子量が300未
満のものは、加熱時昇華して消失し易いので好ましくな
い。また、8000以上の高分子量化した重縮合物はエ
ラストマ−中でのランダムマイグレ−ションが不充分に
なりやすく練込み方法に工夫が必要となる。具体例とし
ては、ヒンダ−ドフェノ−ル系では、1・3・5・トリ
メチル・2・4・6・トリス(3・5・ジ・t・ブチル
・4・ヒドロキシベンジル)ベンゼン、メチルスチレン
/フェノ−ル系重縮合体等が特に好ましい。ヒンダ−ド
アミン系では、分子量1000以上の琥珀酸ジメチル・
1・(2・ヒドロキシエチル)4・ヒドロキシ・2・2
・6・6・テトラメチルピペリジン系重縮合体等が特に
好ましい。本発明では、該抗酸化剤をソフトセグメント
含有量当たり0.5〜10重量%含有させるのが好まし
い。0.5重量%未満では熱劣化抑制効果が少なくな
り、クッション材に熱成形加工する際、通常、空気中、
200℃以上の温度で長時間熱処理すると、エラストマ
−が熱劣化により爆発的に分解し、クッション構造体そ
のものが劣化物になるため、または、爆発的熱分解を生
じる前の段階においても、ゴム弾性を生むソフトセグメ
ントの分子鎖は熱分解で短くなり、または、ネットワ−
ク構造が切断され伸縮性が低下していき、爆発的熱分解
直前では、低分子量化した全く伸縮性を持たないワック
ス状物となるので、エラストマ−組成や加工条件が極め
て制限される。特にソフトセグメント含有量が多くなる
ほどより低温で、より短時間で爆発的熱分解を生じるの
で、クッション材としてのクッション性、常温および加
熱下での耐久性を向上させるエラストマ−組成や加工条
件の最適化が極めて困難となるので好ましくない。他
方、10重量%を越えると繊維表面に該抗酸化剤がブリ
−ドアウトし易くなり、クッション材とするために混合
開繊してウエッブに加工する際、析出した抗酸化剤が熱
接着繊維の糸糸の摩擦係数を著しく高くして開繊不良と
なり熱接着繊維をマトリックスの繊維と均一に混繊する
ことが困難となり、クッション材としての特性が不均一
になり、かつ、平均特性も低下する。極端な場合には、
糸間のきしみが大きくなり予備開繊も出来なくなる等の
問題があり、好ましくない。また、高分子量のものはブ
リ−ドアウトし難くなるが、コストが著しく高くなるた
め一般的ではない。本発明の好ましいソフトセグメント
含有量当たりの抗酸化剤の含有量は0.5〜10重量
%、より好ましくは1〜3重量%である。本発明の特に
好ましい抗酸化剤付与条件においては、ソフトセグメン
ト含有量が60重量%以上のエラストマ−においても、
空気中210℃の温度で15分未満の時間では爆発的熱
分解を生じないため、極めて加工条件の選択幅が広く取
れ、かつ、ソフトセグメントの分子鎖切断が少ないため
良好な伸縮性を保持できるので、優れた性能のクッショ
ン材を作成できる。さらに熱分解が抑制される効果はエ
ラストマ−のハ−ドセグメントの繰り返し単位を多くし
て疑似架橋点の耐熱性を向上させ、融点が高くなる割合
に応じ、より高い加工温度で熱接着できるため、作成し
たクッション材の接着点の耐熱性を向上させ、そのう
え、高度の伸縮性をも保持したものとできるので、極め
て優れた性能のクッション材を作成できる。このような
エラストマ−の耐熱性を評価するための手段として、示
差走査型熱量計(DSC)による昇温させつつ、あるい
は一定温度にホ−ルドして発熱開始温度、または発熱開
始時間を測定することでエラストマ−の耐熱性を知るこ
とができる。なお、本発明に於ける好ましい抗酸化剤の
添加方法としては、重合時多量に添加すると昇華して重
合缶の詰まりなどのトラブルとなり、かつ、添加効果が
激減するので、好ましくは、重合後加圧下で練り込む
か、単軸または2軸でダルメ−ジ等の高い混合機能をも
つスクリュウで練り込むのが良い。しかして、本発明の
熱接着繊維を構成する熱可塑性エラストマ−には紫外線
吸収剤を含有させない。このため、本発明の熱接着繊維
を溶融紡糸する際および熱融着処理時にも、紫外線吸収
剤からなる有毒な発煙ガスは発生しないので作業環境を
著しく汚染することはない。
【0012】本発明の熱可塑性エラストマ−からなる熱
接着繊維は、マトリックス繊維との接触部を熱接着成分
を溶融流動させて接着点を形成してクッション材を作成
する目的で使用するので、該熱接着成分は、少なくとも
複合繊維表面の50%以上、好ましくは繊維表面全体を
占めることで、接触部の全てで熱接着でき、クッション
材としては、マトリックス繊維とのネットワ−ク構造が
伸縮性の優れた熱可塑性エラストマ−を介し形成される
ので、どの様な方向から大きい力や大変形を与えられて
も、伸縮性の優れた熱接着点と複合繊維の3次元ネット
ワ−ク形成部分が容易に変形して、マトリックス繊維は
少ししか変形しなくても、該接着点を介しネットワ−ク
構造全体に伝播して、構造体として力や歪みを吸収でき
るため、マトリックス繊維の受けるダメ−ジを著しく軽
減することができ、次いで変形力が解除されると、該熱
可塑性エラストマ−のゴム弾性が発現して元の形状に復
元するため耐久性がすぐれ、この挙動が適度の反発力と
して発現し、優れたクッション性をしめす。該熱接着成
分が弾性複合繊維表面の50%未満では、上記該接着点
が少なくなるので構造体の耐久性やクッション性が劣る
ものとなるので好ましくない。なお、本発明の繊維構造
は公知の方法、例えばサイドバイサイド型やシ−スコア
型等の複合紡糸により形成でき、ついで延伸、巻縮付与
して所望の繊維長さに切断して得ることが出来る。な
お、複合紡糸の際、熱接着成分の熱可塑性エラストマ−
と、熱接着成分の融点より少なくとも30℃高い融点の
非熱接着成分の熱可塑性エラストマ−を、非熱接着成分
の融点より少なくとも20℃以上高い温度で複合紡糸す
ることが必要である。20℃未満では、バラス効果が著
しくなり、かつゴム弾性が発現して紡糸張力が変動し、
吐出糸条に太細斑が発生して正常な紡糸が困難となる。
他方、100℃以上融点より高い紡糸温度ではソフトセ
グメントの熱分解が著しくなり、熱可塑性エラストマ−
のゴム弾性が著しく低下するので好ましくない。好まし
い紡糸温度は非熱接着成分の融点より少なくとも30℃
以上高い温度、より好ましくは40℃〜80℃融点より
高い温度である。
【0013】本発明では上記伸縮性の接着点を形成する
該熱接着繊維中の熱接着成分の含有量は10〜70重量
%ガ好ましい。10重量%未満では接着点を形成する熱
可塑性エラストマ−の量が不足し接着断面積が小さくな
るため、接着点の変形回復力が低下しクッション材とし
ての耐久性や弾力性が低下するので好ましくない。他
方、70重量%を越えると、伸縮性ネットワ−ク構造部
を形成する非熱接着成分が少なくなり、伸縮性ネットワ
−ク構造部の形状復元性が低下してくるので好ましくな
い。より好ましい熱接着成分の含有量は30重量%以
上、最も好ましくは40〜60重量%である。
【0014】本発明の熱接着繊維の好ましい捲縮形態は
加工時立体捲縮が発現していると、特にエラストマ−は
粘着性があり、糸糸の摩擦が高いためカ−ド開繊時開繊
が不良となるので、工程通過性からは捲縮がジグザグの
機械捲縮が好ましい。機械捲縮は捲縮数が5〜30山/
インチ、捲縮率が5〜30%の範囲が好ましい。より好
ましくは捲縮数が10〜25山/インチ、捲縮率が10
〜25%とすることでマトリックス繊維中に均一に開
繊、分散させ、繊維間の接点で3次元的に接着点を形成
させた伸縮性を有する3次元ネットワ−ク構造を作れ
る。接着点を通常のアメ−バ−状接着点とするには、熱
接着成分が溶融流動できる、融点より少なくとも20℃
以上高い温度で熱接着処理するのが好ましく、そのため
には、非接着成分の融点は熱接着成分の融点より少なく
とも30℃高くする必要がある。かくして得られた繊維
構造体はクッション性や弾発力が高く、性能の耐久性も
良好なものとすることができる。なお、本発明のより好
ましい巻縮能を付与する延伸条件は、延伸温度を温浴7
0℃以下で破断延伸倍率の約0.8〜0.9倍で延伸
し、収縮率を抑える場合は、次いで定長又は弛緩熱処理
して機械巻縮を付与し、機械巻縮が伸びないように低張
力でカッタ−に供給切断して得ることができる。
【0015】本発明の熱接着繊維の繊度は特に限定され
ないが、繊度が太すぎると、繊維構造体とするときの構
成本数が減少してネットワ−ク構造が粗くなり力の分散
がしにくくなる。他方、マトリックスの繊維が太い繊度
の場合は、熱接着繊維の繊度が細過ぎると混繊がしにく
くなり、均一なネットワ−ク構造を形成しにくくなる。
極端に熱接着繊維の繊度が細過ぎると開繊も困難となる
ので通常2〜15デニ−ルの範囲が良い。油剤は熱分解
しにくいもの、例えば、ラウリルホスフェ−トカリウ
ム、セチルホスフェ−トカリウムなどのホスフェ−ト塩
を使用するのが好ましい。また、摩擦係数が低くなる油
剤を使うと開繊性が向上するので特に好ましい。 本発
明の熱接着繊維は、単独で不織布、クッション材等の繊
維集合体にしてもよいが、該熱接着繊維を5重量%以上
含む他繊維(マトリックス繊維、または母材)との混合
集合体にしても良い。好ましい混合母材としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリシクロヘキサンジメチルテレフタレート等の高融点
高結晶性のポリエステル及びポリブチレンテレフタレ−
トからなる繊維があり、接着性も良好であり、優れたク
ッション性、優れた耐熱耐久性、着用時蒸れにくい、及
びリサイクルが可能なポリエステル系クッション材とな
る繊維集合体を容易に製造することが可能である。な
お、本発明の特に好ましい熱接着繊維を含有する繊維集
合体を熱成形前に任意の密度に圧縮し、加熱処理して接
点を融着一体化するには、熱接着成分の融点より10℃
高く、好ましくは20℃高く非熱接着成分の融点より少
なくとも5℃低い温度で熱成形して任意の密度や硬さの
繊維成形体をえられる。次いで一旦冷却固化させた後、
熱接着成分の融点より少なくとも10℃以上低い温度で
熱処理すると、好ましくは10%以上の歪みを付与して
熱処理すると、融着処理のみのものよりクッション性、
耐熱耐久性が格段に向上する。なお、接着成分の酸成分
に非晶性となる成分が多く含まれるほどこの効果は著し
く減少する。
【0016】
【実施例】
実施例1〜3、比較例1〜4 酸成分としてジメチルテレフタレ−ト(DMT)または
及びジメチルイソフタレ−ト(DMI)またはナフタレ
ン2・6ジカルボン酸(DMN)とグリコ−ル成分とし
て1・4・ブタンジオ−ル(BD)およびポリテトラメ
チレングリコ−ル(PTMG)又はエチレングリコ−ル
(EG)を少量の触媒と安定剤とともに仕込み、公知の
方法でエステル交換反応後昇温減圧しつつ重縮合してポ
リエステルエ−テルブロック共重合物を生成した。該ポ
リエステルエ−テルブロック共重合物を加熱真空乾燥
し、抗酸化剤として1・3・5・トリメチル・2・4・
6・トリス(3・5・ジ・t・ブチル・4・ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン(TTtBHB)を2軸押出機にて
ソフトセグメント当たり3重量%溶融練込みしたものを
ペレット化し、加熱不活性ガスにて水分を充分除去し熱
接着成分に供した。得られたポリエステルエ−テルブロ
ック共重合体の処方および特性を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】得られたポリエステルエ−テルブロック共
重合体を鞘成分および芯成分にし、比較のためポリブチ
レンテレフタレ−ト(PBT)またはポリエチレンテレ
フタレ−ト(PET)を芯成分にし、鞘/芯の重量比を
50/50で常法により紡糸温度を260℃〜285℃
にて紡糸し、未延伸糸を得た。次いで、50℃温浴で
3.4倍に延伸し、連続して乾熱90℃で定張熱処理
し、仕上げ油剤を付与した後クリンパ−にて機械捲縮を
付与し、機械捲縮が伸びない張力でカッタ−に供給し5
1mmに切断して4デニ−ルの熱接着繊維を作成した。得
られた繊維の特性を表2に示す。なお、繊維中のポリエ
ステルエ−テルブロック共重合体の相対粘度は溶液粘度
に加成性が成立するとして、PETの紡糸条件と同一の
条件で両成分にPETを供給して得た繊維の相対粘度と
該複合繊維の組成比で補正した相対粘度として求めた。
粘着状態は、繊維を手で開繊したときの繊維のばらけ易
さで判断した。
【0019】
【表2】
【0020】得られた機械捲縮を持つ熱接着繊維を30
重量%と常法にて作成した13デニ−ルの中空で外側に
3個の突起を有する断面で立体捲縮を有するPET短繊
維を70重量%とをカ−ドにて混繊−開繊して得たウエ
ッブを密度0.03g/cm3となるように圧縮し、15
0〜210℃の熱風を強制貫通させて5分間熱処理し、
次いで、一旦冷却し、一部は更に密度が0.04g/cm
3 となるように圧縮し、100℃で30分再熱処理し
て、平板状のクッション材を得た。得られたクッション
材の作成状況と特性を表3に示す。なお、70℃の圧縮
残留歪み、常温での繰返し圧縮残留歪み、及び反発弾性
はJIS−K−6401の方法による。
【0021】
【表3】
【0022】本発明の要件を満足する実施例1〜3は耐
熱耐久性に優れ、常温での耐久性にも優れ、クッション
材の性能も優れたものを得ることができる。比較例1は
熱接着成分に従来公知のエラストマ−を用い、非熱接着
成分に非エラストマ−を用いた従来公知の熱接着繊維の
例であり、塑性変形し易くなり、耐熱耐久性や常温での
耐久性がやや劣るものである。比較例2は熱接着成分と
非熱接着成分の融点差が少ない場合の例で、伸縮性の3
次元ネットワ−ク構造を作れないため接着点にダメ−ジ
を受けやすくなり、耐熱耐久性や常温での耐久性がやや
劣るものとなっている。比較例3は熱接着成分のソフト
セグメント量が少ない場合で、回復性が劣るため、耐熱
耐久性や常温での耐久性がやや劣るものとなっている。
比較例4は従来公知の非エラストマ−成分からなる熱接
着繊維の場合で、塑性変形が大きく、回復性も無いた
め、耐熱耐久性や常温での耐久性が著しく劣るものとな
っている。なお、参考のため、実施例1及び比較例4に
ついて、30℃室内にてパネラ−10人に1時間座らせ
て、床つき感、座り心地、蒸れ感を評価させた結果、実
施例1は、床つき感が無く、座り心地も良好で蒸れ感の
少ない快適なクッション材であったが、比較例4は臀部
や大腿部が痛くなり座り心地の悪いものであった。
【0023】参考例1 実験No.A−1を鞘成分に実験No.A−5を芯成分にし
て、紡糸温度240℃にて紡糸したところ、バラス効果
が大きく、レゾナンス様の太細斑が著しい未延伸糸しか
得られず紡糸を断念した。紡糸温度は芯成分の融点より
20℃以上高い温度が必要なことが判る。
【0024】参考例2 実施例1〜3のクッション材を45°メセナミン法及び
45°アルコ−ルランプ法で難燃性の評価を行った結果
は全て合格した。比較にポリウレタンを評価した結果は
不合格であった。本発明の熱接着繊維を用いたクッショ
ン材は安全性も高いことが判る。
【0025】
【発明の効果】本発明のエラストマ−系熱接着繊維は、
他繊維をマトリックスに用いてクッション材などに熱接
着成形した場合、マトリックス繊維間を伸縮性の優れた
熱接着点と伸縮性を保持した複合繊維とが3次元ネット
ワ−ク構造を形成できるため、極めて優れたクッション
性、常温および加熱下での耐久性を持つ安全性の高いク
ッション材を提供できる。なお、透湿透水性も保持でき
るので蒸れの少ない快適な座席を提供できる。本発明の
エラストマ−系熱接着繊維を用いて得られるクッション
材の用途としては、車両用、船舶用、家具、ベッド用に
適するが、特には自動車、電車用に適する。他の用途と
しては、伸縮性を生かした不織布用途、例えば衛材基
布、肩パッドやカップ、合成皮革基布や立毛布帛類用基
布、通気性良好で接着できるワディング層や内装材、7
0℃を越えない範囲の断熱材や衝撃吸収材、更には紡績
して伸縮性の編織物等々に広く適用できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−247724(JP,A) 特開 昭50−118020(JP,A) 国際公開91/5088(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 8/00 - 8/18 D04H 1/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマーよりなる熱接着成
    分と非熱接着成分との複合繊維であり、熱接着成分がソ
    フトセグメント含有量30重量%以上の熱可塑性エラス
    トマーであり、非熱接着成分が上記熱接着成分の融点よ
    り30℃以上高い融点を有する熱可塑性エラストマーで
    あることを特徴とするエラストマー系熱接着繊維。
  2. 【請求項2】 熱接着成分の熱可塑性エラストマ−と、
    熱接着成分の融点より少なくとも30℃高い融点の非熱
    接着成分の熱可塑性エラストマ−を、非熱接着成分の融
    点より少なくとも20℃以上高い温度で複合紡糸するこ
    とを特徴とするエラストマ−系熱接着繊維の製法。
JP5868593A 1993-03-18 1993-03-18 エラストマ−系熱接着繊維およびその製法 Expired - Lifetime JP3275973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5868593A JP3275973B2 (ja) 1993-03-18 1993-03-18 エラストマ−系熱接着繊維およびその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5868593A JP3275973B2 (ja) 1993-03-18 1993-03-18 エラストマ−系熱接着繊維およびその製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06272111A JPH06272111A (ja) 1994-09-27
JP3275973B2 true JP3275973B2 (ja) 2002-04-22

Family

ID=13091413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5868593A Expired - Lifetime JP3275973B2 (ja) 1993-03-18 1993-03-18 エラストマ−系熱接着繊維およびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3275973B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0811710B1 (en) * 1995-12-25 2002-11-13 Teijin Limited Heat-bondable conjugated fiber and high-modulus fiber globoid made thereof
KR20090006842A (ko) * 2006-04-21 2009-01-15 아이치 프레펙츄러 엘라스토머계 심초 콘쥬게이트 섬유의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06272111A (ja) 1994-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3344512B2 (ja) 異繊度網状構造体及びその製法
JP3275973B2 (ja) エラストマ−系熱接着繊維およびその製法
JP3204344B2 (ja) エラストマ−系熱接着複合繊維とその製法
JP3314837B2 (ja) 異密度網状構造体及びその製造方法
JP3092679B2 (ja) クッション材
JP3596623B2 (ja) 座席及び製法
JP3473710B2 (ja) 異繊度混合網状体と製法及びそれを用いた製品
JP3454363B2 (ja) 繊維構造体及びその製法
JP3654366B2 (ja) 繊維系ワディング材およびその製法
JP3344514B2 (ja) 多成分網状構造体及びその製法
JP3233227B2 (ja) クッション材及びその製法
JP2002000408A (ja) 乗物用座席
JPH06192916A (ja) 耐熱性エラストマ−系熱接着繊維
JP3314838B2 (ja) 熱接着性網状構造体及びその製造法
JP3541969B2 (ja) ベットマット
JP2001061605A (ja) 車両用座席
JP3646814B2 (ja) クッション材とその製法
JP3275974B2 (ja) ポリエステル系低収縮熱接着繊維
JP3473711B2 (ja) ポリエステル系ワディング材とその製法
JPH0913219A (ja) 熱接着性繊維及びその製法
JP3496724B2 (ja) 繊維構造体及びその製造法
JP3589307B2 (ja) 座席と製法
JP3314827B2 (ja) 積層構造体
JP2705440B2 (ja) 熱接着繊維
JP3129557B2 (ja) 耐熱性繊維構造体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080208

FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090208

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090208

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100208

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 12