JP3092679B2 - クッション材 - Google Patents

クッション材

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JP3092679B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】リサイクルが可能で耐熱耐ヘタリ
性に特に優れ、車両用座席に適したクッション材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱接着成分が非エラストマーのポリエス
テル系繊維より成るポリエステル立体巻縮糸を母材とし
たクッション材は、公知である。このクッション材はリ
サイクルが可能な(メタノール分解等でモノマーを回収
することができる。)であるが、接着成分が非晶性のた
め、加熱下(70℃)での圧縮で塑性変形しやすく、
又、母材繊維がポリエステルテレフタレートのため、ガ
ラス転位点温度(Tgと略す)が70℃以下のため共に
塑性変形が大きくなり、車両用に必要な70℃での耐熱
耐ヘタリ性が悪く実用にならない。接着成分がゴム系エ
マルジョンやポリウレタンを含浸させた母材繊維にポリ
エステル立体縮糸を用いたクッション材も公知である。
ゴム系接着剤を含浸させた太デニールのポリエステル繊
維を用いたものはリサイクルが困難であり、又、母材の
巻縮堅牢性が劣るため耐熱耐ヘタリ性も劣る。ポリウレ
タンを接着剤として含浸させたものは、耐熱耐ヘタリ性
は、かなり改善されるがリサイクルが困難である。
【0003】先に通常公知のポリエステルエラストマー
を接着成分としたポリエステル繊維と母材繊維として初
期引張り抵抗度の保持性を改良したものを用いたクッシ
ョン材を本願発明者らは提案したが、使用繊維の初期引
張抵抗度保持率のみの改善では車両用として充分な耐熱
耐ヘタリ性付与を保持できないことが判った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の従来技
術の問題点を解消し、70℃での耐熱耐久性に優れたリ
サイクルが可能なポリエステル繊維のみから構成された
クッション材を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち、本発明は、母材繊維と熱接着繊維が混合
分散され、多段熱成形により熱接着繊維の接着成分が溶
融して繊維の接点を形成し、一体構造化したクッション
材であり、該クッション材を構成する母材繊維は、ポリ
エステルからなり初期引張抵抗度(I)が30g/d
以上で且つ、弾性限界伸度(Δε)との関係がI
(Δε+0.6)-2.8×103 +8を満足し、立体巻縮
を有しており、熱接着繊維は、シース・コア型の2成分
系繊維であり、シース成分は、融点(Tm1 )が160
℃〜220℃、Tanδのβ分散ピーク温度(Tβ)が
−40℃以下、Tanδのα分散立上り温度(Tαc
r)が45℃以上のポリエステルエーテルエラストマー
よりなり、コア成分は、融点(Tm2 )がTm1 より2
0℃以上高い値を示す非エラストマーポリエステルより
なることを特徴とするクッション材である。
【0006】本発明のクッション材はポリエステル繊維
より成るのでメタノール分解等公知の方法でモノマーに
分解して回収できる。少なくとも95%以上好ましく
は、99%以上ポリエステルであり、他の組成物は添加
物として使用されるものを除き制限されるものである。
添加物中にハロゲン系組成物窒素系組成物は火災等の燃
焼で有毒ガスを発生するので含有しないものが好まし
い。好ましい組成としてPET、PEN、PCHDT、
PBT等が例示できる。本発明クッション材は母材繊維
と熱接着繊維が混合分散され熱成形により熱接着成分が
溶融して接点を形成し、一体構造化したクッション材で
ある。このような構造とすることで嵩高性、通気、通水
性、クッション性を付与できる。
【0007】本発明クッション材中の母材繊維は、初期
引張抵抗度(Is)が30g/d以上である。30g/
d未満では、弾力性に欠けることと、巻縮の塑性変形が
大きくなり70℃加熱下のくり返し圧縮にする耐ヘタリ
性が劣るので好ましくない。加えて本発明クッション材
中の母材繊維は弾性限界伸度(Δε)とIsの関係がI
s≧(Δε+0.6)-2.8×103 +8を満たす必要が
ある。この関係を満足できないものは耐熱耐ヘタリ性が
劣る。
【0008】この理由は解明されていないが、推測する
ところではΔεはタフネスの代替メジャー、Isはハー
ドの代替メジャーと考えるとハードかつタフネスな特性
を有することで初めて巻縮の耐熱耐ヘタリ性が改善され
るのではないかと考えられる。本発明クッション中の好
ましいIsとΔεの関係はIs≧(Δε+0.6)-2.8
×103 +10であり、より好ましくはIs≧(Δε+
0.6)-2.8×103+12である。なお、本発明クッ
ション中の母材は立体巻縮である。立体巻縮でないと嵩
高性が劣る。しかして立体巻縮は機械巻縮より捩れ変形
が大きくなり巻縮は弱くなるため特に前述の用件が必要
である。
【0009】本発明クッション材の接着成分は、融点が
160℃以上220℃以下でTanδのベータ分散ピー
ク温度(Tβ)が−40℃以下、Tanδのα分散の立
上りの温度(Tαcr)が45℃以上のポリエステルエ
ーテルエラストマーである。ポリエステルエーテルエラ
ストマーとはハードセグメントとソフトセグメントがブ
ロック共重合されたゴム弾性を示すポリエステルであ
る。ハードセグメントはポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
ポリエチレンナフタレート(PEN)ポリシクロヘキシ
レンジメチルテレフタレート(PCHDT)などが例示
できる。ソフトセグメントとしてはポリテトラメチレン
グリコール(PTMG)ポリヘキサメチレングリコール
(PHMG)、ポリブロピレングリコール(PPG)、
ポリカブロラクタム(PCL)などが例示できる。特に
好ましい組合せとしてはPBTとPTMG、PENとP
TMG、PBTとPCLなどが例示できる。ソフトセグ
メントがPTMGの場合好ましい分子量(Mw)は10
00〜3000であるが、ハードセグメントの組成によ
る結晶性との関係と思われる最適な組合せが存在する。
このような組合せのとき融点が160℃から220℃の
範囲でもTβが−40℃以下でTαcrが45℃以上と
なる。融点が160℃以下では耐熱性が劣り220℃以
上では熱成形時高温処理(少なくとも融点+10℃)と
なるためソフトセグメントの分解劣化及び母材の劣化を
生じるので耐熱耐ヘタリ性は低下している。母材がPE
Tの場合好ましい融点は160℃〜200℃であり、
り好ましくは170〜190℃である。Tβが−40℃
を超えるとではゴム弾性的特性が低下し、Tαcrが
未満では70℃での変形歪付与での塑性変形が大き
くなるため共に耐熱耐ヘタリ性が劣る。本発明クッショ
ン材の接着成分の好ましいTβは−45℃以下で、より
好ましくは−50℃以下であり、Tαcrは55℃以上
が好ましく、60℃以上がより好ましい。本発明クッシ
ョン材の上述した用件を満たして初めて優れた耐熱耐ヘ
タリ性を有するクッション材となる。
【0010】本発明クッション材中の熱接着繊維のコア
成分はポリエステルである。好ましいポリエステル組成
としては、PET、PEN、PCHDTなどが例示でき
る。硬さを付与したい場合、PET、PENなどが好ま
しく、ソフトさを付与したい場合、PBAT、PCHD
Tなどが好ましい。
【0011】本発明クッションの母材含有量は30〜9
5重量%が好ましい。30%未満では嵩高性を保持でき
なくなる。95%を越えると、接着点が少なくなり、弾
性回復性が定価する。特に好ましい含有両派50〜80
重量%である。このような含有量で接点がエラストマー
で形成されることにより力が構造体中に均一に分散され
て構造体中の繊維1本1本が受けるダメージが少なくな
ると推測される。
【0012】本発明クッションの母材繊維のデニールは
特に限定されないが硬さを付与したい場合は8デニール
以上20デニール以下が好ましく、ソフトさを付与する
場合4デニール以上8デニール以下が好ましい。断面は
中空や異形中空が好ましい。
【0013】本発明クッション材中の熱接着繊維のデニ
ールは母材のデニールにより好ましい範囲は異なるが例
えば13デニールの母材では4d〜8d(接点を多くで
きる効果と均一混繊性のバランスで加工上適正化され
る。)が好ましい。6デニールの母材では2デニールか
ら4デニールが好ましい。
【0014】かかる本発明クッション材は、特定された
特性の熱接着繊維と母材より成形されて初めて可能とな
る。
【0015】本発明クッション材形成に必要な熱接着繊
維の組成の1例を示す。本発明のクッション材で特定さ
れた特性である融点160℃以上220℃以下のTan
δのβ分散のピーク温度(Tβ)が−40℃以下、Ta
nδのα分散の立上りの温度(Tαcr)が45℃以上
とのポリエステルエーテルエラストマーをシース成分と
して複合紡繊にて180℃〜270℃で溶融し、他方コ
ア成分は250℃〜295℃で溶融し、複合時同一温度
に設定して複合紡糸し吐出させた糸条は500m/分以
上の紡速で引取り未延伸糸を得る。シース成分の融点が
180℃以下の場合融着が発生しないようにノズル面と
集糸点間が6m以上とすることが好ましい。
【0016】延伸は融着しない温度でかつコア成分のガ
ラス転位点温度以上の温度で(例えばコアがPBTの場
合60℃の温浴中、コアがPETの場合70℃の温浴
中)行い、必要に応じて延伸温度以上で融着しない温度
で弛緩熱処理などを行いフィラメントとして一旦巻き取
った後又は連続して巻縮付与して切断しステープルとす
る。熱処理による収縮率が低下すると共にIs保持性も
向上し加工工程での通過性の向上、熱成形時の収縮によ
る層間剥離を押えることができるので好ましい。
【0017】本発明クッション材形成に必要な母材繊維
の製法の1例を示す。立体巻縮付与は、非対称冷却法や
複合紡糸法を用いる。非対称冷却法では断面異方性を高
度に付与しないと高温高張力延伸で耐熱耐久性を付与
するため断面異方性を消失して必要立体巻縮を発現さ
せることが困難となる。複合紡糸の場合極限度差の
みで潜在巻縮能を付与しようとするとPETの場合
0.05以上好ましくは0.08以上とする。0.1
5以上とすると孔曲りから紡糸が困難となるので好ま
しくない。使用するノズルは共にC型や突起を有する
C型などが好ましい。紡糸温度は融点+20℃から+3
0℃迄が好ましい。
【0018】かくして得られた未延伸糸は、一旦巻取る
か、ふり落として延伸に供する。PETの例を示すと延
伸は多数延伸する。1段目はガラス転位点(Tg)以上
100℃以下で破断延伸倍率(MDR)の0.7〜0.
75倍で延伸する。3段目はMDRの0.8〜0.85
倍で120℃〜180℃で延伸する。3段目はMDRの
0.9〜0.95倍で210〜230℃で延伸する。4
段目は、3段目延伸倍率より0%〜1%低い倍率のまま
繊維の温度を60℃以下に下げて構造を完成させる。従
来公知の方法は4段目の延伸がなかったため3段目以后
で緊張歪が解除され巻縮発理力の低下とIsの低下を生
起していた。加えてこの4段目は高温で緊張させた糸が
Tg以下までしまう緊張状態で冷却されるため延伸張力
が著しく高くなり、従来の糸斑が多い未延伸糸では延伸
糸が切断してしまうので糸斑を可能な限り押える必要が
ある。このようにして得た延伸糸は所望の長さに切断し
て熱処理により巻縮発理させるが巻縮発理処理后切断し
てステープルとする。巻縮発理処理は2段処理するのが
好ましい。1段目はフリーに近い張力下で140〜16
0℃で巻縮を発理させる。このとき高温延伸にもかかわ
らず著しい巻縮発理力を示す。次いで2段目で拘束状態
に近い状態で200〜220℃で熱固定する。かくして
得られた母材繊維の巻縮は耐熱耐久性が著しく優れてい
る。
【0019】かくして得られた熱接着繊維と母材繊維を
用いて本発明クッション材の製法の1例を示す。熱接着
繊維と母材繊維をホプナーで予備開繊する。母材繊維の
上に熱接着繊維を所望の混率でシート状に積層してオー
プナーに供給する。この方法で混合状態が良好な予備開
繊原綿を作り、カードに供給して開繊ウエブを作る。開
繊ウエブはエアーレイを用いても作ることができる。エ
アーレイの場合より均一なウエブが得られるので層間剥
離を少なくできる。開繊ウエブは積層して所望の目付に
する。このとき開繊ウエブを遠赤外線ヒーターなどで表
面を仮接着する方法も使える。積層ウエブは熱成形する
とき多段成形する。
【0020】1段目は熱接着繊維の接着成分の融点〜+
10℃の温度で所定の見掛嵩の1/2まで圧縮して仮成
形する。このことで熱接着繊維の仮固定ができ層間剥離
を防止すると共に接点の極在化を防止する。2段目は所
定の見掛嵩に圧縮し、融点より10℃〜30℃高温で熱
成形する。より好ましくはこのとき所定の見掛嵩の80
%〜90%に圧縮成形し、3段目で所定の見掛嵩に再圧
縮成形すると耐熱耐ヘタリ性が2段成形のものより向上
する。
【0021】
【実施例】以下実施例で、本発明を具体的に詳述する。
【0022】なお、本発明で特定する特性は以下の方法
で測定したものである。 融 点 島津製作所製TA50、DSC50型示差熱分析計を使
用し昇温速度20℃/分で測定し融解ピーク温度を求め
た。
【0023】 Tβ、Tαcr オリエンテック社製パイプロンDDVII型を使用し、1
10Hz、昇温速度1℃/分で測定し(虚数弾性率M″
と弾性率の実数部分M′との比M″/M′=Tanδ)
Tanδのβ分散ピーク温度(Tβ)とゴム弾性領域か
ら融解領域への転位点温度に相当するα分散の立上りの
温度(Tαcr)をゴム弾性領域の最低点と最高点の中
間をベースラインとして立上り后の同様のベースライン
との交点の温度とに求めた。
【0024】 初期引張抵抗度(Is) クッション材中の熱接着繊維部分を注意深く切断して母
材繊維を取り出す。母材繊維の比重と断面写真から断面
積を求めでデニールを計算で求め初荷重を決める。SS
曲線はJIS−L−1063の方法により測定する。
【0025】 弾性限界伸度(△ε) 初期引張抵抗度で測定したSS曲線より、Is測定の為
引いた最大勾配の接線がSS曲線とずれる点までの伸び
を測定し、弾性限界伸度(△ε)とする。Isと同じ
く、n=50の平均値で求める。
【0026】実施例および比較例 熱接着繊維の作成 ジメチルテレフタレート又は、ジメチルナフタレートと
テトラメチレングリコール及びポリテトラメチレングリ
コールを少量の触媒及び抗酸化剤と共に仕込み公知の方
法でエステル交換反応後昇温減圧しつつ重縮合せしめ、
ポリエステルエーテル共重合エラストマーを生成した。
生成したポリエステルエーテル共重合エラストマーをペ
レット化し、40℃にて48時間真空乾燥したものをシ
ース成分として用いた。シース成分として生成したポリ
エステルエーテル共重合エラストマーは220℃〜24
0℃で溶融し、3g/分の吐出までコア成分として極限
粘度1.400のPBTを260℃にて溶融させ3g/
分の吐出でそれぞれ4ホールの複合紡糸ノズルに供給
し、紡糸温度の260℃にてシースコア繊維を紡出せし
め、引取り速度700m/分でシースコア未延伸糸を得
た。
【0027】コア成分にPETを用いて285℃にて溶
融し、紡糸温度285℃にて同様の方法でシースコア未
延伸糸を得た。得られた未延伸糸を60℃温浴中で切断
倍率の0.8倍で延伸后引続き70℃オーブン中で定長
熱処理後巻き取り、2万デニールに合糸し、仕上油剤付
与后機械巻縮を付与して64mmに切断して得たステー
プルの特性を表1〜2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】 母材繊維の作成 極限粘土の0.63のPETをY・U型オリフイス及び
C型オリフイスより紡糸温度285℃にて単孔当り6g
/分の吐出量にて紡糸し、ノズル直下30mmより2m
/秒〜3m/秒の風速で急冷して断面異方性を付与しつ
つ1080m/分にて引取った未延伸糸を次の条件にて
延伸した。 (イ) 1段目80℃にてMDRの0.7倍 2段目160℃にてMDRの0.85倍 3段目220℃にてMDRの0.95倍 4段目定長で糸温度を室温まで低下させ巻取る。 (ロ) (イ)の条件の4段目を省略し巻取ったもの (ハ) (イ)の条件の2段目を160℃にてMDRの
0.95倍に延伸し、3段目、4段目を省略し巻取った
もの (ニ) 1段目80℃にてMDRの0.90倍で延伸し
巻取ったもの このようにして得られた延伸糸を64mmに切断して以
下のごとき条件にて巻縮発理熱処理を行って立体巻縮を
有するステープルを得た。
【0031】(a) 切断した繊維をエアー開繊后16
0℃5分間処理し巻縮を発理せしめた後見掛の嵩0.0
5g/cm2 となるように圧縮した状態で200℃で5
分間再度熱処理した。 (b)切断した繊維をエアー開繊せず160℃5分間熱
処理し巻縮を発理させたもの。 得られたステープルの特性を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】 クッション材の成形 得られた熱接着繊維を母材繊維を20/80〜50/5
0重量比でオープナーにて混合予備開繊した混綿をカー
ドにて開繊した混繊ウエブを目付1500g/m2 に積
層し厚み10cmに圧縮し熱接着成分の融点より5℃高
い温度の熱風で5分間処理し、一旦室温まで冷却し、次
いで厚み5cmまで圧縮し各熱接着成分の融点より10
℃〜30℃高温で熱成形し圧縮状態で強制冷却してクッ
ション材を得た。得られたクッション材は1日放置后見
掛嵩70℃耐熱耐ヘタリ性及び硬綿中の母材繊維特性を
測定した。結果を表4〜6に示す。
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】なお硬綿の評価は以下の方法で行った。 70℃回復率 硬綿を15cm×15cmに切断し、50%圧縮して7
0℃乾熱中22時間放置後冷却して圧縮歪を除き1日放
置后の回復厚み(li)と50%圧縮した70℃乾熱
理前の厚み(lo)との比(li/lo)×100
(%)で求めた。in=3平均値で示す。
【0038】 くり返し圧縮回復率 硬綿を15cm×15cmに切断して25℃65%RH
室内にて50%の厚みまで連続して1HZで圧縮回復を
くり返し、2万回后のサンプルを1日放置した后の厚み
(lj)処理前の厚み(lo)との比(lj/lo)×
100(%)で示す。 n=3の平均値として求める。島津製作所製サーボパル
サーを用いた。
【0039】 50%圧縮反発力 硬綿を20cm×20cmに切断しテンシロンを用いφ
150圧縮板にて50%まで圧縮したときの反発力を測
定してその値をKgで示す。n=3の平均値として求め
た。
【0040】 反発弾性 JIS K6382・反発弾性試験の方法による。
【0041】
【発明の効果】かくして得られたクッション材材は、車
両用に必要な適度な反発力と反発弾性を有しており耐熱
耐ヘタリ性が特に優れており車両用のクッション材とし
て最適となる。加えてポリエステルから成るためリサイ
クルが可能であると共に嵩高で通気透水性も良く、弾力
も良好で低周波吸収性も良好なため快適なクッション材
として最適である。もちろん、家具、ベット、布団用に
も優れた耐久性を示すため有用である。又本発明のクッ
ション材は車両用に適し、側地もポリエステル繊維にす
ることにより環境汚染問題が軽減できる。本発明クッシ
ョン材は所望の形状に切断積層して側地と共に一体熱成
形も可能であり加工性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−161765(JP,A) 特開 平5−179549(JP,A) 国際公開91/19032(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】母材繊維と熱接着繊維が混合分散され、
    熱成形により熱接着繊維の接着成分が溶融して繊維の
    接点を形成し、一体構造化したクッション材であり、該
    クッション材を構成する母材繊維は、ポリエステルから
    なり初期引張抵抗度(I)が30g/d以上で且つ、
    弾性限界伸度(Δε)との関係がI≧(Δε+0.
    6)-2.8×103 +8を満足し、立体巻縮を有してお
    り、熱接着繊維は、シース・コア型の2成分系繊維であ
    り、シース成分は、融点(Tm1 )が160℃〜220
    ℃、Tanδのβ分散ピーク温度(Tβ)が−40℃以
    下、Tanδのα分散立上がり温度(Tαcr)が45
    ℃以上のポリエステルエーテルエラストマーよりなり、
    コア成分は、融点(Tm2)がTm1 より20℃以上高
    い値を示す非エラストマーポリエステルよりなることを
    特徴とするクッション材。
  2. 【請求項2】 クッション材中の母材繊維の含有量が5
    0〜95重量%である請求項1記載のクッション材。
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