JP3102529B2 - 繊維構造体 - Google Patents

繊維構造体

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JP3102529B2
JP3102529B2 JP34257792A JP34257792A JP3102529B2 JP 3102529 B2 JP3102529 B2 JP 3102529B2 JP 34257792 A JP34257792 A JP 34257792A JP 34257792 A JP34257792 A JP 34257792A JP 3102529 B2 JP3102529 B2 JP 3102529B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非弾性捲縮短繊維をマ
トリックスとし、その中に弾性複合繊維により接点を熱
接着されたコイルスプリング状のネットワ−ク構造を形
成した繊維構造体に関する。更には、家具、ベッド、電
車、自動車等のクッション材としたとき、優れたクッシ
ョン性、優れた抗へたり性と耐熱耐久性を有するリサイ
クルが可能な繊維構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、家具、ベッド、電車、自動車等の
クッション材で、発泡ウレタン、非弾性捲縮繊維詰綿、
及び非弾性捲縮繊維を接着した樹脂綿や硬綿などが使用
されている。
【0003】しかしながら、発泡ウレタンはクッション
材としての耐久性は良好だが、床つき感が大きく、透湿
透水性に劣り蓄熱性があるため蒸れやすく、かつ、燃焼
時の発生熱量が大きいため難燃性付与にはハロゲン化物
の添加が必要となり、火災時には多量の有毒ガス発生に
よる中毒の問題と、リサイクルが困難なため焼却される
場合、焼却炉の損傷が大きく、かつ、有毒ガス除去に経
費が掛かる。このため埋め立てされることが多くなった
が、地盤の安定化が困難なため埋め立て場所が限定され
経費も高くなっていく問題がある。また、加工性は優れ
るが製造中に使用される薬品の公害問題などもある。ま
た、ポリエステル繊維詰綿では繊維間が固定されていな
いため、使用時形態が崩れたり、繊維が移動して、か
つ、捲縮のへたりで嵩高性の低下や弾力性の低下が問題
になる。
【0004】ポリエステル繊維を接着剤で接着した樹脂
綿、例えば接着剤にゴム系を用いたものとして特開昭6
0−11352号公報、特開昭61−141388号公
報、特開昭61−141391号公報等がある。又、ウ
レタンを用いたものとして特開昭61−137732号
公報等がある。これらのクッション材は耐久性に劣り、
且つリサイクルも出来ない等の問題、及び加工性の煩雑
さや製造中に使用される薬品の公害問題などもある。
【0005】ポリエステル硬綿、例えば特開昭58−3
1150号公報、特開平2−154050号公報、特開
平3−220354号公報等があるが、用いている熱接
着繊維の接着成分が脆い非晶性のポリマ−を用いるため
(例えば特開昭58−136828号公報、特開平3−
249213号公報等)接着部分が脆く、使用中に接着
部分が簡単に破壊されて形態や弾力性が低下するなどの
耐久性に劣る問題がある。改良法として、交絡処理する
方法が特開平4−245965号公報等で提案されてい
るが、接着部分の脆さは解決されず弾力性の低下が大き
い問題がある。また、加工時の煩雑さもある。更には接
着部分が変形しにくくソフトなクッション性を付与しに
くい問題もある。このため、接着部分を柔らかい、且つ
変形しても回復するポリエステルエラストマ−を用いた
熱接着繊維が特開平4−240219号公報で、同繊維
を用いたクッション材がWO−91/19032号公報
で提案されている。この繊維構造物に使われる接着成分
はポリエステルエラストマ−のハ−ドセグメントの酸成
分にテレフタル酸を50〜80モル%含有し、ソフトセ
グメントとしてのポリアルキレングリコ−ルの含有量が
30〜50重量%を限定すると、他の酸成分組成として
融点が180℃以下となるには、特公昭60−1404
号公報に記載された繊維と同一と認められるので、イソ
フタル酸等を含有し非晶性が増すことになり、低溶融粘
度として熱接着部分の形成を良くしてアメーバー状の接
着部を形成しているが塑性変形しやいため、耐熱抗圧縮
性が低下する問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を改良し、優れたクッション性、へたり性、
優れた耐熱耐久性、及び着座時蒸れ難く座り心地の良い
クッション材となり、リサイクルが可能な繊維構造体を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、伸縮性を有す
るコイルスプリング状ネットワ−ク構造とすることで目
的を達成できることを知見し、本発明に到達した。即ち
本発明は、非弾性捲縮短繊維(A)とコイル・スプリン
グ状繊維(B)が混合されてなる繊維構造体であり、上
記コイル・スプリング状繊維(B)は、潜在捲縮能の顕
在化により形成されており、非弾性捲縮短繊維を形成す
るポリマーの融点より40℃以上低い融点を有する熱可
塑性エラストマーと非弾性ポリマーからなる複合繊維で
あり、該複合繊維の断面形態において、上記40℃以上
低い融点を有する熱可塑性エラストマーは少なくとも一
部が断面外周に露出しており、構造体中の繊維(B)と
繊維(B)は互いに絡み合い、接触部分は熱融着してお
り、繊維(A)と繊維(B)の交叉部では、繊維(B)
が繊維(A)に絡み付き、その接触部分は熱融着してお
り、密度が0.005〜0.10g/cm3 であること
を特徴とする繊維構造体である。
【0008】本発明の繊維構造体は非弾性捲縮繊維のマ
トリックスの中に熱接着成分となる熱可塑性エラストマ
−と非弾性ポリマ−からなる複合繊維が立体捲縮を発現
した状態で該繊維同士が交叉した部分は互いに絡みあ
い、または接触して熱融着により接触部分が接着され、
非弾性捲縮短繊維と交叉した部分は非弾性捲縮短繊維に
絡みついて、または接触して熱融着により接着された良
好な伸縮性を有する接着点およびコイルスプリング状該
複合繊維が3次元ネットワ−ク構造を作っている。図1
に該複合繊維同士が交叉し絡みあった状態を示す。図1
の細かい螺旋を生じている繊維が弾性複合繊維である。
更に、図2に弾性複合繊維が非弾性捲縮短繊維と交叉
し、巻きついた状態を示す。このように巻きついた状態
で接着されているので大変形を受けても接着点が破壊さ
れないで変形し、歪みを除去すると、エラストマ−の伸
縮性が発現し元の構造に回復できる。本発明とWO91
/19032号公報との本質的な差異は、本発明がコイ
ルスプリング状該複合繊維で3次元ネットワ−ク構造を
作っている点である。本発明ではコイルスプリン状の弾
性複合繊維でネットワ−クを形成しているため、極端に
伸張されてもコイルが伸ばされ、繊維自身は伸張され
ず、従って接着点も破壊されないが、WO91/190
32号公報では接着点間が直線で結ばれており、大変形
を受けると繊維自身に伸張歪みを受け、接着点に大きな
力が集中して構造が破壊するか、または接着成分が紡錘
状に集中している部分と接着成分が流出して芯成分のみ
残った部分があり、芯成分のみの部分は細い非弾性繊維
で且つ、充分な熱延伸がされていないので力学特性も劣
るため応力集中により繊維自身が破壊する場合がある。
従って、本発明の繊維構造体の方が全体がエラストマ−
の伸縮性を持つ開巻円筒型コイル様のばねで連結されて
いる点から、WO91/19032号公報記載の繊維構
造体より耐へたり性、耐久性、及びクッション性は優れ
たものとなる。本発明における好ましい開巻円筒型コイ
ル様螺旋捲縮は螺旋の曲率半径(ρ)の逆数(1/ρ)
の値で3〜30mm-1、より好ましくは4〜20mm-1であ
る。また、本発明の好ましい開巻円筒型コイル様螺旋捲
縮を形成する該弾性複合繊維の表面は熱可塑性エラスト
マ−で包まれて流動が不充分な状態でマトリックスの非
弾性捲縮繊維に巻きつき接着された状態であり、より好
ましくは、非弾性捲縮繊維に巻きつき接着された部分が
少し流動した状態で、かつ、非接触部は流動していない
状態である。流動したと判断するには繊維径が繊維軸方
向の太細比をみると判断できる。例えば、WO91/1
9032号公報記載の弾性複合繊維は紡錘状の節になっ
た部分の存在があり太細比は約1.7倍であり、その様
な紡錘状の節を生じてない状態が流動不充分と言える。
本発明の好ましい弾性複合繊維の接着部以外での繊維径
の繊維軸方向の太細比は1.2以下で紡錘状の節を持た
ない、より好ましくは、1.1以下で紡錘状の節を持た
ない状態である。
【0009】上記構造を形成するにはクッション構造体
の密度が関係する。この密度が0.1g/cm3 以上で
は、繊維密度が過度に高くなり熱可塑性エラストマ−同
士が過密に相互融着しやすくなり、厚み方向の弾力性が
著しく低下し、通気性も少なくなり蒸れやすくなるので
クッション材として適さない。他方、この密度が0.0
05g/cm3 未満では、マトリックスとなる非弾性捲
縮短繊維の構成本数が少なくなりクッション材としての
反発力が失われるので好ましくない。この点で特開昭5
8−197312号公報等に記載されるテ−プ、リボ
ン、シ−ト等の補強と曲げ易さを目的とした2次元的緻
密構造物とは異なるものである。
【0010】なお、本発明の繊維構造体中におけるコイ
ルスプリング状3次元ネットワ−ク構造を作っている該
弾性複合繊維の好ましい含有量は、10重量%以上70
重量%以下、より好ましくは20重量%以上50重量%
以下である。10重量%未満では、3次元ネットワ−ク
構造が少なくなり、耐へたり性、耐久性、クッション性
が劣るので好ましくない。70重量%以上では非弾性捲
縮繊維の持つ剛直性に由来する嵩高性や反発力が低下
し、床つき感が大きくなるのでクッション材としては適
さなくなる。また、クッション材は厚み方向に圧縮され
て反発する素材のため、その性能を発現させるには少な
くとも5mm以上とするのが好ましく、10mm以上とする
のがより好ましい。
【0011】本発明の繊維構造体を構成するマトリック
スの非弾性捲縮短繊維(A)は、熱可塑性ポリマ−を用
いることで再生が可能なものなら特に限定されないが、
力学特性、耐熱特性、燃焼時の有毒ガス発生等を考慮す
ると、好ましくは、ポリエステル繊維であり、例えば、
ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレン
ナフタレ−ト(PEN)、ポリシクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレ−ト(PCHDT)、ポリブチレンテレ
フタレ−ト(PBT)、ポリアリレ−ト等、及びそれら
の共重合ポリエステルなどから選ばれた重合体を紡糸、
延伸、捲縮を付与した捲縮短繊維または、紡糸時、上記
重合体から熱的性質の異なる2種類の重合体を組み合わ
せ複合紡糸するか、非対称冷却法を用いて潜在捲縮能を
付与し、延伸後必要に応じ機械捲縮を掛け、または、及
び、そのまま立体捲縮を発現させた捲縮短繊維である。
これらのポリエステル捲縮短繊維の繊度や繊維断面形
状、力学特性などは所望する用途から決められるが、通
常、繊度は3〜500デニ−ル、好ましくは4〜200
デニ−ルである。断面形状は中空断面、多角形あるいは
多葉形の中空異形断面が好ましいる。なかでも、構造体
に成形された後でもモジュラスが高く(常温及び加熱下
での歪みに対する塑性変形による捲縮のへたりが少なく
なる)、例えばPETでは、好ましくは初期引張り抵抗
度で30g/デニ−ル以上、より好ましくは40g/デ
ニ−ル以上で、断面2次モ−メントの大きい断面形状、
好ましくは丸断面比の1.3倍以上、より好ましくは
1.5倍以上のものを用いると抗圧縮性や耐熱耐へたり
性を向上できるので特に好ましい。また、及び、立体捲
縮を有する繊維、好ましくは捲縮度で20%以上、より
好ましくは25%以上のものを用いると耐へたり性やク
ッション性が向上するので特に好ましい。この理由は、
耐熱耐へたり性、抗圧縮性の立体捲縮を有する非弾性捲
縮短繊維とコイル状捲縮を有する弾性複合繊維とが熱接
着接合され、構造体全体が3次元コイルスプリング状ネ
ットワ−ク構造にできるのでどのような方向に大きい力
が掛かったり、大変形を与えられても個々の繊維のコイ
ルが少しずつ変形して力や歪みをネットワ−ク構造で構
造体全体に伝播し、構造体として力や歪みを吸収できる
ため、個々の繊維の受けるダメ−ジを著しく軽減するこ
とで弾性複合繊維の伸縮性とあいまって耐熱耐へたり性
やクッション性が向上する。
【0012】本発明の繊維構造体を構成する3次元コイ
ルスプリング状ネットワ−ク構造を形成する弾性複合繊
維(B)は、熱可塑性エラストマ−と非弾性ポリマ−と
で形成される。熱接着成分である熱可塑性エラストマ−
は、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマ−の融点より
40℃以上、特には60℃以上低いことが好ましい。融
点差が40℃より少ないと、融着加工時の好ましい熱処
理温度が熱可塑性エラストマ−の融点より少なくとも1
0℃以上高い温度、より好ましくは20℃以上80℃以
下の温度とするため、該非弾性捲縮短繊維に対して過酷
な温度となり、該非弾性捲縮短繊維の捲縮のへたりや力
学特性の低下を招き、繊維構造体としての特性が劣るも
のとなる。かかる熱可塑性エラストマ−の融点は140
℃以上220℃以下が好ましい。更には、熱接着成分で
ある熱可塑性エラストマ−は、複合繊維の断面外周に少
なくとも一部分が露出しており少なくとも繊維表面の1
/2以上、好ましくは繊維表面全体を占めることで接触
部の全てで熱接着でき、且つ、コイル状ネットワ−ク部
分が伸張回復性の良好な熱可塑性エラストマ−で包まれ
ているので、変形した全てのコイルが元の構造に回復で
きる。この理由から、構造体中の該弾性複合繊維は表面
の熱可塑性エラストマ−が流動不充分な状態に保持され
ている。該弾性複合繊維を構成する熱可塑性エラストマ
−と非弾性ポリマ−の複合比率は、20/80〜70/
30の範囲が適当である。該弾性複合繊維の形態は、立
体捲縮が発現できるサイドバイサイド型でもよいが、好
ましくは上述の理由から偏芯シ−スコア型やシ−スコア
型でコアがサイドバイサイド型とすることが望ましい。
また、より捲縮能と曲げ剛さを向上できる中空の偏芯シ
−スコア型やシ−スコア型でコアがサイドバイサイド型
とすることでクッション性を弾発性の高いものとするこ
とができる。
【0013】熱可塑性エラストマ−の組成は、実用上の
問題が無い範囲で特に限定されないが、ハ−ドセグメン
トは結晶性の高いものを、ソフトセグメントは分子量の
比較的大きいポリエ−テルまたはポリエステルをブロッ
ク共重合したものを用いると熱接着部分及び3次元コイ
ルスプリング状ネットワ−ク構造を形成する螺旋捲縮の
伸縮性及び耐熱性が良好となるため、クッション材の耐
熱、抗へたり性が向上するので好ましい使用形態であ
る。本発明のより好ましい使用形態は、非弾性捲縮繊維
をポリエステルとする時、熱可塑性エラストマ−を接着
性の良好なポリエステル系とすることである。ポリエス
テル系エラストマ−としては、熱可塑性ポリエステルを
ハ−ドセグメントとし、ポリアルキレンジオ−ルをソフ
トセグメントとするポリエステルエ−テルブロック共重
合体、または、脂肪族ポリエステルをソフトセグメント
とするポリエステルエステルブロック共重合体が例示で
きる。ポリエステルエ−テルブロック共重合体のより具
体的な事例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレン2・6ジカルボン酸、ナフタレン2・7ジカル
ボン酸、ジフェニル4・4’ジカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸、1・4シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバチン酸ダ
イマ−酸等の脂肪族ジカルボン酸または、これらのエス
テル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少な
くとも1種と、1・4ブタンジオ−ル、エチレングリコ
−ル、トリメチレングリコ−ル、テトレメチレングリコ
−ル、ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリ
コ−ル等の脂肪族ジオ−ル、1・1シクロヘキサンジメ
タノ−ル、1・4シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環
族ジオ−ル、またはこれらのエステル形成性誘導体など
から選ばれたジオ−ル成分の少なくとも1種、および平
均分子量が約300〜5000のポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体等のポリアルキレンジオ−ルのうち少なくとも1種
から構成される三元ブロック共重合体である。ポリエス
テルエステルブロック共重合体としては、上記ジカルボ
ン酸とジオ−ル及び平均分子量が約300〜3000の
ポリラクトン等の脂肪族ポリエステルのうち少なくとも
各1種から構成される三元ブロック共重合体である。熱
接着性、耐加水分解性、伸縮性、耐熱性等を考慮する
と、ジカルボン酸としてはテレフタル酸、または、及び
ナフタレン2・6ジカルボン酸、ジオ−ル成分としては
1・4ブタンジオ−ル、ポリアルキレンジオ−ルとして
はポリテトラメチレングリコ−ルの3元ブロック共重合
体が特に好ましい。
【0014】ハ−ドセグメントを構成するポリエステル
は結晶性の良好なものほど塑性変形しにくく、かつ、耐
熱抗へたり性が向上する。溶融熱成形後更に結晶化処理
すると耐熱抗へたり性が一段と向上する。この理由は明
らかではないが、テレフタル酸または、およびナフタレ
ン2・6ジカルボン酸の含有量が多いと示差走査型熱量
計(DSC)による融解曲線において、融点以下の温度
で吸熱ピークをより明確に発現する。このことから類推
するに、疑似結晶化様の架橋点が形成され、耐熱抗へた
り性が向上しているのではないかと考えられる。好まし
いテレフタル酸、または、およびナフタレン2・6ジカ
ルボン酸量は酸成分として90モル%以上、より好まし
くは100モル%である。テレフタル酸、または、およ
びナフタレン2・6ジカルボン酸が90モル未満では結
晶性が劣るので塑性変形し易く、且つ、耐熱抗へたり性
が劣る。溶融熱成形後更に結晶化処理しても耐熱抗へた
り性が向上しにくくなる。
【0015】本発明の複合繊維を構成する熱接着成分
は、グリコ−ル成分として1−4ブタンジオ−ルおよび
ポリテトラメチレングリコ−ルがブロック共重合され、
且つ、ポリテトラメチレングリコ−ルの共重合量が30
重量%以上、80重量%以下とするのが好ましい。ゴム
弾性に由来する回復性はポリテトラメチレングリコ−ル
の共重合量に比例する。同時に融点と耐熱性が低下して
いく。ポリテトラメチレングリコ−ルの共重合量が30
重量%以下ではゴム弾性による回復性が劣るので好まし
くない。他方80重量%以上では融点が低下して耐熱性
が劣ること、及び粘着性が発現し加工時の弾性複合繊維
を均一に分散開繊することが困難になるので好ましくな
い。本発明の好ましいポリテトラメチレングリコ−ルの
共重合量は40重量%以上70重量%以下、より好まし
くは50重量%以上60重量%以下である。耐熱性の保
持から、ハ−ドセグメントの繰り返し単位を大きくする
と、ゴム弾性に由来する回復性も保持するためポリテト
ラメチレングリコ−ルの平均分子量も大きくする必要が
あるが、大きくしすぎると相溶性を失い重合が進まなく
なるので適当な分子量を設定する必要がある。好ましい
平均分子量は500以上5000以下、特に好ましくは
1000以上3000以下である。5000以上のもの
を用いると低温での特性が著しく低下するので好ましく
ない。
【0016】本発明のより好ましい実施形態では弾性複
合繊維のエラストマ−成分にポリテトラメチレングリコ
−ルの共重合量が多いため熱安定性が250℃以上の高
温では熱分解による分子量低下が著しくなる。このため
本発明では積極的に抗酸化剤を好ましくは1重量%以
上、より好ましくは2重量%以上5重量%以下含有させ
る。このような組成とすることで高温での紡糸も可能と
なり、非弾性ポリマ−成分も塑性変形しにくい高融点の
もの、例えばポリエチレンテレフタレ−ト(PET),
ポリエチレンナフタレ−ト(PEN),ポリシクロヘキ
シレンジメチルテレフタレ−ト(PCHDT)などを用
いることも可能となり、該弾性複合繊維が形成するコイ
ルスプリング状3次元ネットワ−ク構造を耐熱抗へたり
性とすることが出来る。更には、融点および分子量の高
いエラストマ−を用いて熱接着を空気中で200℃以上
の高温で溶融熱接着せしめることが可能であり、この時
の分子量低下を押さえられる。かくして、エラストマ−
の分子量を高く保持出来るので本発明の繊維構造体は耐
熱抗へたり性の向上と共に、ゴム弾性による回復性も著
しく向上する。本発明における好ましいポリエステルエ
−テル共重合体の分子量は40℃フェノ−ル/テトラク
ロルエタン混合溶媒中で測定した相対粘度(η sp/c)が
1.8以上である。1.8未満ではエラストマ−成分の
回復性が劣り、また、流動性が良くなりすぎて、接着点
形成性は良くなるが、該弾性複合繊維を包むエラストマ
−成分が局部的に集中した紡錘状節部を形成し易くな
り、3次元ネットワ−クを形成するコイルスプリングの
伸縮性が低下して、繊維構造体の耐へたり性、耐久性が
劣るので好ましくない。本発明のより好ましい相対粘度
(η sp/c)は2.0以上2.5以下である。2.5以上
では200℃以下での熱接着時に流動性がやや低下する
ので、接着点形成が不充分となる場合がある。本発明に
用いる好ましい抗酸化剤としては、従来公知のヒンダ−
ドフェノ−ル化合物やヒンダ−ドアミン化合物がある。
が特には燃焼時有毒ガスの出ないヒンダ−ドフェノ−ル
化合物が好ましい。本発明の繊維集合体を構成する好ま
しいポリエステルエ−テル共重合体は、例えば特開昭5
5−120626号公報等の従来公知の方法で得ること
ができるが、抗酸化剤は重合時多量に添加すると昇華し
て重合缶の詰まりなどのトラブルとなり、かつ添加効果
が激減するので、重合後加圧下で練込むのが好ましい。
【0017】本発明の好ましい弾性複合繊維を構成する
非弾性ポリエステルとしては、PET、PBT、PE
N、PCHDTなどの結晶性の良いポリエステルであ
る。特に好ましくはPBTやPETがある。結晶性の良
いものは加工段階で充分な結晶化処理されて塑性変形し
にくくできるのでコイルスプリング状3次元ネットワ−
ク構造の耐久性や弾力性が良好とできるので好ましい。
また、該弾性複合繊維で形成するコイルスプリング状3
次元ネットワ−ク構造を均一に非弾性捲縮短繊維マトリ
ックス中に均一に散在させると均質なクッション性を付
与することができるので特に好ましい。
【0018】非弾性捲縮短繊維マトリックス中に該弾性
複合繊維を均一に散在させるには、以下の手段で達成で
きる。すなわち、本発明の該弾性複合繊維はコイルスプ
リング状3次元ネットワ−ク構造を形成するため潜在捲
縮能を有する必要がある。潜在捲縮能を付与する方法は
従来公知の方法例えば、サイドバイサイド型、偏芯シ−
スコア型などの構造に紡糸して得ることができる。しか
して、熱成形までの加工時立体捲縮が発現していると、
特にエラストマ−は粘着性があり、糸糸の摩擦係数が高
いためカ−ド開繊時開繊が不良となる。このため、開繊
し易い機械捲縮を保持する必要がある。機械捲縮は捲縮
数が5〜30山/インチ、捲縮率が5〜30%の範囲で
あれば使用できるが、好ましくは捲縮数が10〜25山
/インチ、捲縮率が10〜25%である。仕上げ油剤は
摩擦係数が低くなる油剤を使用するのが特に好ましい。
ゆえに、特開平4−240219号公報の如く潜在捲縮
能を発現させ低収縮化した立体捲縮繊維とするのは好ま
しくない。本発明の好ましい繊維集合体構造にする複合
繊維は潜在捲縮能を高く保持するため収縮率が高い状態
で機械捲縮を付与され、非弾性捲縮短繊維との開繊/混
繊時は機械捲縮が引き伸ばされた状態で混繊され、次い
で圧縮熱成形時に捲縮を発現せしめ、混繊した非弾性捲
縮短繊維に絡み巻きついて熱接着する能力をもつもので
ある。このため必要な本発明の好ましい繊維集合体構造
にする複合繊維の潜在捲縮能は130℃乾熱下でフリ−
処理したときに発現する捲縮能(1/ρ)が3以上であ
る。3以下では母材への巻きつきが不充分となり、か
つ、自身の持つコイル径も大きくなって、スプリング効
果が低下する。本発明のより好ましい繊維集合体構造に
する複合繊維の潜在捲縮能は1/ρが4以上である。こ
のような本発明のより好ましい繊維集合体構造にする複
合繊維を得る好ましい延伸条件は延伸温度を温浴40〜
70℃で破断延伸倍率の0.8〜0.9倍で延伸し、低
温で機械巻縮を付与し、機械巻縮が伸びないように低張
力でカッタ−に供給、切断することで得られる。高温で
延伸すると機械巻縮付与後や非弾性捲縮短繊維との開繊
/開繊時立体巻縮が発現して開繊しにくくなると共に均
一混繊が困難となるので好ましくない。この理由はよく
判らないが、好ましい延伸の場合、芯部が適度のモジュ
ラスを保持していながら結晶化不充分なため適度に塑性
変形し、エラストマ−のゴム弾性変形には耐えて立体巻
縮の発現を抑制するのではないかと類推される。なお、
開繊/混繊は通常のカ−ドで行い、得られた開繊/混繊
散在されたウエッブは次いで積層圧縮し、熱風や不活性
ガスまたは蒸気にて加熱融着処理され、冷却される。さ
らに本発明のより好ましい繊維構造体を得るには、次い
で、前述の理由から、熱可塑性ポリエステルエ−テル共
重合体の融点より少なくとも30℃以上低い温度で、好
ましくは10%程度の圧縮歪みを付与して再結晶化処理
する。
【0019】かくして得られた本発明のより好ましい繊
維構造体は、繊維クッションでは従来不可能と思われて
いた発泡ポリウレタンに近い耐熱耐久性と耐へたり性、
優れたクッション性を有すると共に着用時蒸れにくい、
及びリサイクルも可能なクッション材として供すること
が可能となった。
【0020】
【実施例】
【0021】実施例1〜4及び比較例1〜7 熱接着成分の作成 酸成分としてジメチルテレフタレ−ト(DMT)又はお
よびジメチルイソフタレ−ト(DMI)とグリコ−ル成
分として1−4ブタンジオ−ルおよびポリテトラメチレ
ングリコ−ル(PTMG)を少量の触媒と安定剤ととも
に仕込み、公知の方法にてエステル交換反応後昇温減圧
しつつ重縮合してポリエステルエ−テルブロック共重合
エラストマ−を生成した。生成したポリエステルエ−テ
ルブロック共重合エラストマ−をペレット化し後加熱真
空乾燥し、抗酸化剤としてチバガイギ−社製アイオノッ
クス330を0〜3重量%混合して再度溶融混練りし、
ペレット化したものを乾燥した加熱不活性ガスにて水分
を充分に除去し熱接着成分に供した。得られたポリエス
テルエ−テルブロック共重合体の処方及び融点を表1に
示す。比較のため、酸成分としてジメチルテレフタレ−
ト(DMT)又はおよびジメチルイソフタレ−ト(DM
I)とグリコ−ル成分としてエチレングリコ−ル(E
G)を少量の触媒と安定剤とともに仕込み、公知の方法
にてエステル交換反応後昇温減圧しつつ重縮合して低融
点非弾性ポリエステルを生成し、ペレット化し、加熱真
空乾燥し、熱接着成分に供した。得られた低融点非弾性
ポリエステルの処方及び融点を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】熱接着繊維の作成 得られたポリエステルエ−テルブロック共重合体およ
び、低融点非弾性ポリエステルを鞘成分に、PETを芯
成分にし、鞘/芯の重量比を50/50で偏芯になるよ
うに常法により紡糸温度を280℃〜295℃にて紡糸
し未延伸糸を得た。なお、偏芯の程度は、繊維の中心か
ら芯部の中心までの距離Lを繊維の半径Rを加えた値
(L+R)を半径(R)で徐した値{(L+R)/R}
で1.15及び比較のため1となるようにした。次い
で、50℃の温浴で3.4倍に延伸し、仕上げ油剤を付
与した後クリンパ−にて機械捲縮を付与し、機械捲縮が
伸びない張力でカッタ−に供給し51mmに切断して4デ
ニ−ルの熱接着複合短繊維を作成した。比較のため80
℃にて熱処理し立体捲縮を発現させたものも作成した。
得られた繊維の特性を表2に示す。なお、繊維中のポリ
エステルエ−テルブロック共重合体および、低融点非弾
性ポリエステルの相対粘度は溶液粘度に加成性が成立す
るとして、PETの紡糸条件と同一の条件で両成分にP
ETを供給して得た繊維の相対粘度と繊維中の組成比で
補正した相対粘度として求めた。繊維中の抗酸化剤量
は、繊維中の抗酸化剤を溶剤で抽出し、不純物を分離後
添加組成を比較ブランクに定量分析して組成比で補正し
求めた。潜在捲縮能(1/ρ)は発現螺旋の曲率半径の
逆数で示す。
【0024】
【表2】
【0025】繊維構造体の作成 得られた機械捲縮を持つ熱接着複合短繊維を30%と、
常法にて作成した13デニ−ルの中空で外側に突起を3
個有する断面で立体捲縮を有するPET短繊維を70%
とをカ−ドにて混繊−開繊して得たウエッブを密度0.
03g/cm3となるよう圧縮し150℃〜210℃の
熱風で5分間熱処理し、平板のクッション材に成形し、
一旦冷却後、密度が0.04g/cm3 となるよう圧縮
し、100℃の熱風で30分再熱処理し冷却してクッシ
ョン材を得た。比較のため、密度を0.004g/cm
3 のものと0.12g/cm3 のものを再熱処理しない
で同様に作成した。クッション材の作成条件と仕上がり
状態を表3に、得られたクッション材のその他の特性を
表4に示す。なお、70℃の圧縮残留歪み、常温での繰
り返し圧縮残留歪み及び、反発弾性はJISK−640
1の方法による。25%圧縮硬さはボ−ルドウイン社製
テンシロンにてφ150mmの円盤でクッション材の厚み
の25%圧縮時の圧縮力として測定する。座り心地は、
30℃室内でパネラ−10人に各1時間座らせて、床つ
き感と座り心地、蒸れ感を評価した。なお、臀部や大腿
部が痛くなり1時間座れないものは座り心地は不良とし
た。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】本発明の実施例1〜2のクッション材は弾
性複合繊維により接点が巻きつき熱接着されたコイルス
プリング状ネットワ−ク構造を作っているので優れたク
ッション性、優れた高温の耐熱耐へたり性、及び常温で
も優れた耐へたり性を示す。更に床つき感を殆ど感じ
ず、蒸れにくく、長時間着座ができるクッション材であ
る。特に、本発明の最も好ましい実施様態の実施例2は
発泡ウレタンに近い耐熱耐久性と耐へたり性を示し、座
り心地が良好なクッション材である。同一組成の弾性複
合繊維で、散在状態が良好な状態で巻縮発現をさせない
場合を比較例1に示す。マトリックスの非弾性巻縮短繊
維に巻きつかないため、エラストマ−の流動が不充分で
は接着点の保持性が悪く、常温での耐へたり性が特に劣
る。比較例1より弾性複合繊維の散在状態が不良な状態
を比較例2に示す。エラストマ−の再熱処理による疑似
架橋点を形成しているにも係わらず耐熱耐久性、常温で
の耐へたり性、反発性が低下し、座り心地も悪いクッシ
ョン材となる。実施例3〜4は熱可塑性エラストマ−に
塑性変形し易い非晶性を付与したものである。実施例1
〜2に比べ耐へたり性は若干低くなるが、クッション材
としてはいまだ優れたクッション性、優れた高温の耐熱
耐へたり性、及び常温でも優れた耐へたり性、及び、床
つき感を殆ど感じず、蒸れにくく、長時間着座ができる
クッション材である。実施例4と同一組成で弾性複合繊
維をマトリックスの非弾性巻縮短繊維に巻きつかせない
で、熱可塑性エラストマ−を充分流動せしめた場合を比
較例3に示す。接着点は充分にアメ−バ−状に形成して
おり、紡錘状の節も形成しているが、耐熱耐久性、耐へ
たり性が劣り、座り心地が悪く、長時間の着座に向かな
いものであった。形態的には同一で、熱接着成分が非弾
性ポリマ−の場合を比較例4に示す。接着成分が脆く、
塑性変形を容易に生じるため特に耐熱性が悪く、常温で
の耐へたり性も劣り、伸縮性がないので硬い風合いとな
るため、床つき感は少ないが臀部や大腿部が圧迫されて
痛くなり長時間の着座が困難なクッション材である。比
較例5は本発明を外れる高密度としたときである。ほと
んどポリマ−の塊状になり50%圧縮するには塊を潰す
大きな圧縮力が必要なため繰り返し圧縮残留歪みと25
%圧縮硬さは測定器の能力を越えていて測定が困難であ
った。当然座り心地もポリマ−の上に座るのと同じで最
悪であった。密度が本発明の範囲を外れて少ない場合を
比較例6に示す。定歪みを付与した場合嵩高なため個々
の繊維がうける応力が著しく小さくなるので50%歪み
でのへたりは悪くないが、ふかふかすぎてクッション材
には使えないものである。本発明と形態、組成とも同一
で巻きつき点が熱接着されていない場合を比較例7に示
す。コイルスプリング状ネットワ−ク構造の接点が固定
されていないため柔らかく、耐熱耐久性、耐へたり性が
劣り、座り心地もあまり良くないクッション材となる。
なお、実施例1〜4のクッション材を45°メセナミン
法および45°アルコ−ルランプ法で難燃性の評価を行
った結果、実施例1〜4のクッション材は全て合格し
た。比較に発泡ポリウレタンを評価した結果は不合格で
あった。また、JISK−7217の方法で燃焼ガスの
毒性指数を測定した結果は実施例1〜4のクッション材
はすべて5.1であり、発泡ポリウレタンは7.5と高
く、本発明の好ましい実施形態での繊維構造体が安全性
の高いことを示す。
【0029】
【発明の効果】本発明の繊維構造体は、非弾性捲縮短繊
維のマトリックス中に熱可塑性エラストマ−と非エラス
トマ−からなる弾性複合繊維により、非弾性捲縮短繊維
に巻きつき熱可塑性エラストマ−成分で熱接着され、極
めて伸縮性の優れたコイルスプリング状の3次元ネット
ワ−ク構造を形成した繊維構造体であるため、優れたク
ッション性、優れた耐熱耐久性、優れた耐へたり性を示
し、着用時蒸れにくく、床つき感がなく座り心地の良い
クッション材に適した繊維構造体である。特に本発明の
最も好ましい実施形態の繊維構造体は発泡ポリウレタン
に近い優れた耐熱耐久性、優れた耐へたり性を示し、発
泡ポリウレタンに比べ、安全性の高い快適なクッション
材に最適な繊維構造体である。また、該弾性複合繊維が
熱可塑性ポリマ−からなる繊維構造体であるので、開繊
再成形することで再び繊維構造体としてリサイクルがで
き、地球環境の保全にも極めて有用である。本発明の繊
維構造体の有用な用途としては、特に使用条件が過酷な
自動車用、鉄道車両用及び船舶用に最適である。勿論、
家具、ベット用途にも適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】該弾性複合繊維同士が交叉し絡みあった状態を
示す図である。
【図2】該弾性複合繊維が非弾性捲縮短繊維と交叉し絡
みついた状態を示す図である。
【符号の説明】
1は非弾性捲縮短繊維(A)、2はコイルスプリング状
繊維(B)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00 B68G 1/00 EPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非弾性捲縮短繊維(A)とコイル・スプ
    リング状繊維(B)が混合されてなる繊維構造体であ
    り、上記コイル・スプリング状繊維(B)は、潜在捲縮
    能の顕在化により形成されており、非弾性捲縮短繊維を
    形成するポリマーの融点より40℃以上低い融点を有す
    る熱可塑性エラストマーと非弾性ポリマーからなる複合
    繊維であり、該複合繊維の断面形態において、上記40
    ℃以上低い融点を有する熱可塑性エラストマーは少なく
    とも一部が断面外周に露出しており、構造体中の繊維
    (B)と繊維(B)は互いに絡み合い、接触部分は熱融
    着しており、繊維(A)と繊維(B)の交叉部では、繊
    維(B)が繊維(A)に絡み付き、その接触部分は熱融
    着しており、密度が0.005〜0.10g/cm3
    あることを特徴とする繊維構造体。
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