JP3275481B2 - ハニカム体の製造方法 - Google Patents
ハニカム体の製造方法Info
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Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル発電機等の
ディーゼル機関の排気ガス中に含まれる窒素酸化物(N
Ox)の除去触媒等に使用されるハニカムの製造方法に
関する。
ディーゼル機関の排気ガス中に含まれる窒素酸化物(N
Ox)の除去触媒等に使用されるハニカムの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関の排ガス中のNOxの除
去は、通常Na−Y型ゼオライトを脱硝触媒とし、触媒
反応により行っている。一般に触媒は、NOxとの接触
面積が大きくなるように、Na−Y型ゼオライトに粘土
及び有機バインダを加えハニカム状に成形し、焼成して
ハニカム体とする。
去は、通常Na−Y型ゼオライトを脱硝触媒とし、触媒
反応により行っている。一般に触媒は、NOxとの接触
面積が大きくなるように、Na−Y型ゼオライトに粘土
及び有機バインダを加えハニカム状に成形し、焼成して
ハニカム体とする。
【0003】このNa−Y型ゼオライトハニカム体は、
Na−Y型ゼオライトのNaとCoをイオン交換させる
ために、硝酸コバルト水溶液の含浸をする。この水溶液
の含浸は、ハニカム体を硝酸コバルト0.1mol、溶
液(pH2.4)中に2時間浸漬して行う。
Na−Y型ゼオライトのNaとCoをイオン交換させる
ために、硝酸コバルト水溶液の含浸をする。この水溶液
の含浸は、ハニカム体を硝酸コバルト0.1mol、溶
液(pH2.4)中に2時間浸漬して行う。
【0004】この含浸がすんだハニカム体は手洗洗浄を
2回行い精製水に30分浸漬した後、150℃で8時間
乾燥して使用する。
2回行い精製水に30分浸漬した後、150℃で8時間
乾燥して使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に硝酸コバルト
(6水和物)国産化学製国産1級を含浸させたNa−Y
型ゼオライトハニカム体のX線回折を示す。図5の
(B)(C)のように、pHの低い硝酸コバルト水溶液
を含浸したハニカム体のピーク値は、図5の(A)に示
す含浸前のハニカム体のピーク値より著しく低下してお
り、ゼオライトの結晶が破壊されていることが分かる。
結晶構造が破壊されると、脱硝性能、圧縮強度、脱硝触
媒としての寿命及び性能が低下する。
(6水和物)国産化学製国産1級を含浸させたNa−Y
型ゼオライトハニカム体のX線回折を示す。図5の
(B)(C)のように、pHの低い硝酸コバルト水溶液
を含浸したハニカム体のピーク値は、図5の(A)に示
す含浸前のハニカム体のピーク値より著しく低下してお
り、ゼオライトの結晶が破壊されていることが分かる。
結晶構造が破壊されると、脱硝性能、圧縮強度、脱硝触
媒としての寿命及び性能が低下する。
【0006】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、脱硝
触媒として長期間使用できるハニカム体の製造方法を提
供することにある。
てなされたものであり、その目的とするところは、脱硝
触媒として長期間使用できるハニカム体の製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明におけるハニカム体の製造方法は、
Na−Y型ゼオライトを原料とするハニカム体にNaと
Coをイオン交換する硝酸コバルト水溶液を含浸させて
作る脱硝用ハニカム体の製造方法において、上記水溶液
の含浸の際、緩衝液として酢酸アンモニウム及び酢酸を
使用してpHの低下を防ぐpHが4以下にならないよう
にした高濃度硝酸コバルト水溶液に、ハニカム体を1〜
2時間浸漬して含浸させ、高濃度硝酸コバルト水溶液で
の含浸を可能にし、含浸過程でのゼオライト結晶構造の
破壊を無くする。含浸後ハニカム体を洗浄し150〜2
00℃で6〜10時間乾燥する。
するために、本発明におけるハニカム体の製造方法は、
Na−Y型ゼオライトを原料とするハニカム体にNaと
Coをイオン交換する硝酸コバルト水溶液を含浸させて
作る脱硝用ハニカム体の製造方法において、上記水溶液
の含浸の際、緩衝液として酢酸アンモニウム及び酢酸を
使用してpHの低下を防ぐpHが4以下にならないよう
にした高濃度硝酸コバルト水溶液に、ハニカム体を1〜
2時間浸漬して含浸させ、高濃度硝酸コバルト水溶液で
の含浸を可能にし、含浸過程でのゼオライト結晶構造の
破壊を無くする。含浸後ハニカム体を洗浄し150〜2
00℃で6〜10時間乾燥する。
【0008】
【実施例】図1に本発明の製造フローを示す。予め、従
来同様にNa−Y型ゼオライトに粘土及び有機バインダ
を加えハニカム状に成形し、焼成してNa−Y型ゼオラ
イトハニカム体を作る。
来同様にNa−Y型ゼオライトに粘土及び有機バインダ
を加えハニカム状に成形し、焼成してNa−Y型ゼオラ
イトハニカム体を作る。
【0009】先ず、含浸工程で、このハニカム体に硝酸
コバルトを含浸させNa−Y型ゼオライトのNaとCo
をイオン交換させる。この含浸は、バッファ(緩衝液)
として、0.6mol酢酸アンモニウム/500mol
+0.1N酢酸/500mol=トータル1リトルを使
用し、この1リトルバッファ中に硝酸コバルト0.1m
olを入れた水溶液(pH4.4)中に上記ハニカム体
を2時間浸漬して行う。
コバルトを含浸させNa−Y型ゼオライトのNaとCo
をイオン交換させる。この含浸は、バッファ(緩衝液)
として、0.6mol酢酸アンモニウム/500mol
+0.1N酢酸/500mol=トータル1リトルを使
用し、この1リトルバッファ中に硝酸コバルト0.1m
olを入れた水溶液(pH4.4)中に上記ハニカム体
を2時間浸漬して行う。
【0010】使用した薬品:酢酸アンモニウム→国産化
学製国産1級、硝酸コバルト(6水和物)→国産化学製
国産1級、酢酸→国産化学製グリーンラベル1級。
学製国産1級、硝酸コバルト(6水和物)→国産化学製
国産1級、酢酸→国産化学製グリーンラベル1級。
【0011】次に、洗浄工程で、含浸のすんだハニカム
を従来同様に、手洗を2回行い精製水に30分浸漬して
洗浄し、最後の乾燥工程で、150℃で8時間乾燥を行
い脱硝用ハニカム体を完成させた。
を従来同様に、手洗を2回行い精製水に30分浸漬して
洗浄し、最後の乾燥工程で、150℃で8時間乾燥を行
い脱硝用ハニカム体を完成させた。
【0012】図2は硝酸Co濃度によるpHの依存性を
示すもので、この図によれば、本発明によるバッファを
用いたものはバッファを用いない従来方法によるものに
比べかなりpHが抑えられていることが分かる。また、
図3はハニカム体のX線回折を示すもので、この図によ
れば、本発明によるバッファを用いたもの(B)は含浸
前のもの(A)に比べゼオライト結晶のピーク値が落ち
ていないので、結晶構造は破壊されていないものと考え
られる。
示すもので、この図によれば、本発明によるバッファを
用いたものはバッファを用いない従来方法によるものに
比べかなりpHが抑えられていることが分かる。また、
図3はハニカム体のX線回折を示すもので、この図によ
れば、本発明によるバッファを用いたもの(B)は含浸
前のもの(A)に比べゼオライト結晶のピーク値が落ち
ていないので、結晶構造は破壊されていないものと考え
られる。
【0013】表1に含浸後のハニカムの圧縮強度試験結
果を示す。
果を示す。
【0014】
【表1】
【0015】この表によれば、ハニカム体の強度が従来
方法によるものに比し著しく向上していることが分か
る。
方法によるものに比し著しく向上していることが分か
る。
【0016】図4はハニカム体の脱硝率を示すもので、
この図によれば、従来方法では硝酸コバルト濃度が0.
01molをピークに脱硝性能が低下している。これは
水溶液のpHが低くなってしまったためNa−Y型ゼオ
ライトの結晶構造が破壊したためと考えられる。
この図によれば、従来方法では硝酸コバルト濃度が0.
01molをピークに脱硝性能が低下している。これは
水溶液のpHが低くなってしまったためNa−Y型ゼオ
ライトの結晶構造が破壊したためと考えられる。
【0017】これに対し本発明方法では、硝酸コバルト
濃度を高くしても脱硝性能が低下していない。これはバ
ッファを使用することによりpHが抑えられたため、高
濃度での含浸が可能となり、結晶構造が破壊されず、従
来方法に比べCoがより多くハニカム体に付いたためと
考えられる。
濃度を高くしても脱硝性能が低下していない。これはバ
ッファを使用することによりpHが抑えられたため、高
濃度での含浸が可能となり、結晶構造が破壊されず、従
来方法に比べCoがより多くハニカム体に付いたためと
考えられる。
【0018】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、以下に記載する効果を奏する。
ので、以下に記載する効果を奏する。
【0019】(1)Na−Y型ゼオライトハニカムに硝
酸コバルト水溶液の含浸を行う際、バッファを使用する
ことによりpHを抑えることができるので、Na−Y型
ゼオライトの結晶構造が破壊されることなく、高濃度硝
酸水溶液での含浸が可能となる。
酸コバルト水溶液の含浸を行う際、バッファを使用する
ことによりpHを抑えることができるので、Na−Y型
ゼオライトの結晶構造が破壊されることなく、高濃度硝
酸水溶液での含浸が可能となる。
【0020】(2)また、ハニカムの圧縮強度、脱硝性
能が向上し、脱硝触媒として長期間使用できる。
能が向上し、脱硝触媒として長期間使用できる。
【図1】実施例にかかる製造フロー図。
【図2】硝酸Co濃度によるpHの依存性を示すグラ
フ。
フ。
【図3】X線回折のグラフ。
【図4】脱硝率を示すグラフ。
【図5】従来ハニカムのX線回折のグラフ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−220351(JP,A) 特開 昭58−219944(JP,A) 特開 平6−71145(JP,A) 特開 平3−193139(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86
Claims (1)
- 【請求項1】 Na−Y型ゼオライトを原料として焼成
したハニカム体に硝酸コバルト水溶液を含浸させて作る
脱硝用ハニカム体の製造方法において、 上記水溶液の含浸の際、緩衝液として酢酸アンモニウム
及び酢酸を使用し、pHが4以下に低下しないようにし
た硝酸コバルト水溶液に、上記ハニカム体を1〜2時間
浸漬して含浸を行い、 含浸後ハニカム体を洗浄し、150〜200℃で6〜1
0時間乾燥することを特徴としたハニカム体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26285093A JP3275481B2 (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | ハニカム体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26285093A JP3275481B2 (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | ハニカム体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116521A JPH07116521A (ja) | 1995-05-09 |
JP3275481B2 true JP3275481B2 (ja) | 2002-04-15 |
Family
ID=17381494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26285093A Expired - Fee Related JP3275481B2 (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | ハニカム体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3275481B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110203945A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-09-06 | 太原大成环能化工技术有限公司 | 一种高结晶度和高硅铝比的改性y型分子筛的制备方法 |
-
1993
- 1993-10-21 JP JP26285093A patent/JP3275481B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07116521A (ja) | 1995-05-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |