JP3275460B2 - 音高指定装置 - Google Patents

音高指定装置

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JP3275460B2
JP3275460B2 JP16396393A JP16396393A JP3275460B2 JP 3275460 B2 JP3275460 B2 JP 3275460B2 JP 16396393 A JP16396393 A JP 16396393A JP 16396393 A JP16396393 A JP 16396393A JP 3275460 B2 JP3275460 B2 JP 3275460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は楽音発生装置等において
楽音を発生する際の複数種の音高設定モードを選択して
指定する音高指定装置に関し、例えば、離散的な音高設
定モードと連続的な音高設定モードとを選択して指定す
る際に自然な感じで切り換えることができたり、また、
全音と半音とを自然な感じで指定することのできる音高
指定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、面白みのある楽音を発生させ
る電子楽器等が種々考案されており、そのような電子楽
器等において、音高は、一般に、鍵盤により音高を直接
指定したり、弾く弦を選択したり、またその弦の振動数
を変化させることにより、指定されている。
【0003】ところが、より面白みのある楽音を発生さ
せるためには、ダイヤル式やスライド式の操作子により
音高を切り換えるものが考えられる。例えば、ダイヤル
式やスライド式の操作子により、音高を指定し、別の操
作子により音色を指定するとともに、楽音の発生を指示
することにより、面白みのある楽音を発生することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電子楽器等の音高指定装置にあっては、単に、ダイ
ヤル式やスライド式の操作子により、音高を指定するよ
うになっていたため、細かく分割された音高を連続的に
変化させることができるのみであった。
【0005】そのため、半音等の一定の決まった音高を
正確に指定するのが難しいという問題があり、音高を容
易に、かつ正確に指定できるようにしたいという要望が
あった。
【0006】また、半音以下の音高をも指定できるよう
にしたいという要望、例えば、ポルタメント等をも可能
にしたいという要望がある。
【0007】そこで、本発明は、音高の移り変わりの変
化幅の異なる複数の音高設定モード、例えば、変化幅の
大きな離散的な音高を指定するモードと変化幅の細かな
連続的な音高を指定するモードとを切り換えることがで
きるようにして、より一層面白味のある音高を正確に、
かつ容易に指定できる音高指定装置を提供するととも
に、このような複数の音高設定モードにおいて、ある音
高設定モードから別の音高設定モードに切り換えた場合
に、切換前のモードの音高から切換後のモードの音高に
滑らかに切り換えることのできる音高指定装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】また、半音以下の音高をも指定できるとと
もに、全音をも正確に、かつ容易に指定できるようにし
て、ポルタメント等をも可能とする音高指定装置を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の音高指定装置
は、操作量に対応した操作データを出力する音高指定操
作子と、モードを第1のモード、第2のモードのいづれか
一方に切り換えるモード切換手段と、前記モード切換手
段によって前記第1のモードに切り換えられたときは、
前記音高指定操作子による操作量に応じた操作データに
基づいて、音高の移り変わりの変化幅が大きく離散的な
音高を指定するとともに、前記モード切換手段によって
前記第2のモードに切り換えられたときは、前記音高指
定操作子による操作量に応じた操作データに基づいて、
音高の移り変わりの変化幅が細かく連続的な音高を指定
する音高指定手段と、前記音高指定操作子の操作途中に
前記モード切換手段によって他方のモードに切り換えた
とき、モードの切換前に前記音高指定手段によって指定
された音高を時間の経過に伴って徐々に変化させてモー
ド切換後の音高になるよう補正する補正手段を具備する
ことにより、上記目的を達成している。
【0010】
【0011】この場合、請求項2に記載するように前記
音高指定操作子は、回転操作可能であって、前記音高指
定手段は、該音高指定操作子の回転操作角度に応じた音
高を指定するものであってもよい。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】本発明によれば、音高指定操作子により、音高
を指定し、モード切換手段により、音高の移り変わりの
変化幅の異なる複数の音高設定モード、例えば、連続的
な音高設定モードと離散的な音高設定モードの1つを選
択すると、音高指定手段が、音高指定操作子による音高
の指定状態に応じてモード切換手段により選択された音
高設定モードに対応した音高を指定するので、複数の音
高設定モードを適宜切り換えて、従来になかった面白み
のある音高を正確に、かつ容易に指定することができ、
より一層面白味のある楽音を容易に発生することができ
る。
【0016】また、本発明によれば、音高指定操作子に
より音高を指定し、モード切換手段により、音高の移り
変わりの変化幅の異なる複数の音高設定モードの1つを
選択する。そして、音高指定手段により、前記音高指定
操作子による音高の指定状態に応じて前記モード切換手
段により選択された音高設定モードに対応した音高を指
定し、前記モード切換手段により音高設定モードが切り
換えられたとき、補正手段が、前記音高指定手段により
モード切換前の音高設定モードで指定された音高と切換
後の音高設定モードで指定された音高との音高差を補正
する。
【0017】したがって、複数の音高設定モードを適宜
切り換えて、従来になかった面白みのある楽音を正確
に、かつ容易に指定することができるとともに、モード
が切り換えられたときに、切換前のモードで指定された
音高から切換後のモードで指定された音高との音高差を
補正することができ、切換前のモードの音高から切換後
のモードの音高に滑らかに切り換えることができる。
【0018】また、補正手段により、音高設定モードの
切換前の音高から音高設定モードの切換後の音高に前記
音高指定操作子の変化に伴って徐々に変化させるように
すると、例えば、離散的な音高設定モードから連続的な
音高設定モードに切り換えたとき、モード切換前の離散
的な音高設定モードで指定されていた音高から切換後の
連続的な音高設定モードで指定された音高に、音高指定
操作子の操作に応じて徐々に変化させることができ、音
高を正確に指定することができるとともに、離散的な音
高から連続的な音高へと滑らかに変化させることができ
る。
【0019】さらに、補正手段により、音高設定モード
の切換前の音高から切換後の音高に時間の経過に伴って
徐々に変化させるようにすると、例えば、連続的な音高
設定モードから離散的な音高設定モードに切り換えられ
たとき、音高指定操作子を操作することなく、切換前の
音高から切換後の音高へと時間の経過に伴って滑らかに
変化させることができる。
【0020】また、本発明によれば、音高指定操作子に
より音高を指定すると、音高指定手段が、該音高指定操
作子による音高の指定状態に応じて、音高の移り変わり
の変化幅の異なる複数の音高設定モードの1つを選択す
るとともに、該選択した音高設定モードと音高指定操作
子による音高の指定状態とに対応した音高を指定するの
で、音高指定操作子を操作するだけで、音高指定操作子
の操作に応じて、複数の音高設定モードを適宜選択し
て、従来になかった面白みのある音高を正確に、かつ容
易に指定することができ、簡単な操作で、より一層面白
味のある楽音を発生することができるとともに、全音や
半音だけでなく、半音以下の音高をも、簡単な操作で指
定することができ、容易にポルタメント等をも可能なも
のとすることができる。
【0021】また、前記音高指定操作子を、回転可能な
ものとし、前記音高指定手段が、該音高指定操作子の回
転角度に応じて音高を指定するようにすると、簡単な操
作で意図する音高を容易に指定することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0023】図1〜図18は、本発明の音高指定装置の
第1実施例を示す図である。
【0024】図1は、本発明の音高指定装置を適用した
電子楽器1の外観図であり、電子楽器1は、本体ケース
2の表面に、音高ダイヤル3、モード切換スイッチ4、
5個のパッド5、6、7、8、9、電源スイッチ10及
びスピーカー部11が設けられている。
【0025】音高ダイヤル(音高指定操作子)3は、円
盤形に形成されており、その中心部において回転可能に
取り付けられている。この音高ダイヤル3は、略1回転
させることができるが、1回転以上は回転することがで
きないように設定されており、この音高ダイヤル3を回
転させることにより、音高を指定することができる。例
えば、音高ダイヤル3は、可変抵抗を備えており、音高
ダイヤル3の回転角度に応じてその抵抗値が変化して、
この抵抗値の変化に対応する電圧値を出力する。そし
て、音高ダイヤル3は、略1回転させることにより、例
えば、図2に示すように、C4 からC5 までの1オクタ
ーブ分の音高を指定することができる。
【0026】モード切換スイッチ4(モード切換手段)
は、音高ダイヤル3により指定する音高の設定モード
(音高設定モード)を選択するスイッチである。すなわ
ち、電子楽器1は、音高を細かな変化幅で連続的に設定
することのできる連続モードと、音高を大きな変化幅で
離散的に選定することのできる離散モードと、を備えて
おり、電子楽器1は、モード切換スイッチ4が投入され
る毎に、この連続モードと離散モードとを順次切り換え
る。
【0027】パッド5〜9は、楽音の発生のON/OF
Fを指示するとともに、発生させる楽音の音色を指定す
るものである。すなわち、パッド5〜9には、それぞれ
異なる音色、例えば、ピアノやギター等の音色が割り当
てられており、電子楽器1は、パッド5〜9を走査し
て、パッド5〜9が投入(ON)されると、その投入さ
れたパッド5〜9に割り当てられた音色の楽音を発生
し、ONされていたパッド5〜9がOFFされると、発
生していた楽音を消音する。
【0028】電源スイッチ10は、電子楽器1のメイン
電源をON/OFFするスイッチである。
【0029】スピーカー部11には、内部にスピーカー
12(図3参照)が取り付けられており、電子楽器1
は、このスピーカー12から楽音を外部に放音する。
【0030】この電子楽器1は、図3に示すように回路
構成されている。
【0031】すなわち、電子楽器1は、電源スイッチ1
0、パッド群20、モード切換スイッチ4、音高ダイヤ
ル3、ROM(Read Only Memory)21、RAM(Rand
om Access Memory)22、CPU(Central Processing
Unit) 23、音高制御部24、ROM25、A/D変
換器26、音源27、増幅回路28及びスピーカー12
等を備えており、パッド群4は、上記パッド5〜9を総
称したものである。
【0032】ROM21は、電子楽器1としてのシステ
ムプログラムや各種システムデータを格納しており、R
AM22は、ワークメモリや各種レジスタ等として使用
される。
【0033】CPU23は、ROM21内のプログラム
に従ってRAM22をワークメモリとして使用しなが
ら、電子楽器1の各部を制御し、電子楽器1としての楽
音発生処理処理や音高制御処理等を行う。すなわち、C
PU23は、パッド群20を走査してパッド群20の各
パッド5〜9のON/OFF状態に応じて、その音色情
報及び音高制御部24より供給される音高指定データに
基づく音高情報の楽音情報を音源27に供給するととも
に、音源27に発音指示を行ったり、その発音中の楽音
の消音指示を行う。
【0034】A/D変換器26は、上記音高ダイヤル3
の回転角度に応じた音高を示すディジタルのA/D変換
値に変換し、音高制御部24に出力する。すなわち、音
高ダイヤル3は、その回転角度に応じた信号をA/D変
換器26に出力し、A/D変換器26は、図4に示すよ
うに、音高ダイヤル3からの信号を、上記連続モードに
おける音高に対応する8ビットのA/D変換値に変換し
て、音高制御部24に出力する。
【0035】いま、音高ダイヤル3は、離散モードにお
いて1オクターブ分の音高を略1回転することにより指
定でき、また、連続モードにおいて、半音の間を32等
分した細かさで音高を指定するようにしているので、A
/D変換器26は、図4に示すように、半音分を30度
とし、これを12等分する毎にA/D変換値を割り振る
ことにより、音高ダイヤル3の出力信号をA/D変換値
に変換して、音高制御部24に出力する。
【0036】そして、このA/D変換器26によるA/
D変換値は、連続モードにおいては、このまま音高指定
データとしてCPU29に供給されるが、図4に示すよ
うに、8ビットで構成されており、その上位4ビットが
C4 等の音高を示しており、下位4ビットがその音高の
中で32等分された音高のどの音高かを示している。ま
た、図4において、音高ダイヤル3の角度は、その小さ
い角度以上で、その大きい角度未満の角度を示してお
り、例えば、0°〜1.875°では、0°以上で、
1.875°未満の角度を示している。
【0037】音高制御部24には、上記モード切換スイ
ッチ4からの切換信号及びA/D変換器26からのA/
D変換値が入力されており、音高制御部24は、モード
切換スイッチ4の状態に応じてA/D変換器26から入
力されるA/D変換値をそのまま音高指定データとして
CPU23に出力したり(連続モード)、ROM25の
変換テーブルを使用して、離散モードの音高指定データ
に変換してCPU23に出力する。
【0038】すなわち、ROM25には、図5に示すよ
うな音高変換テーブルが格納されており、音高制御部2
4は、モード切換スイッチ4が離散モードに設定されて
いると、A/D変換器26から入力されるA/D変換値
をROM25の音高変換テーブルを参照して、離散モー
ドの音高指定データに変換して、CPU23に出力す
る。
【0039】この離散モードの音高と連続モードの音高
とは、図2に離散モードの音高(円の内側)と連続モー
ドの音高(円の外側)とを音高ダイヤル3の回転角度
(図2中真上を0°としている。)との関係で示すよう
に、離散モードの音高が連続モードの音高の中間におい
て、その音階が切り換わる関係にある。この状態は、図
6に離散モードの音高と連続モードの音高との関係を音
高ダイヤル3の回転角度と音高との関係をグラフで示す
ように、連続モードの音高の線が離散モードの音高の横
方向の線及び縦方向の線と、その中間で交差しているこ
とからも分る。
【0040】そして、この離散モードの音高と連続モー
ドの音高とは、図6及びその一部の拡大図である図7に
示すように、音高ダイヤル3の回転角度によって差があ
り、離散モードの横線と連続モードの線とが交差する点
から離散モードの音高と連続モードの音高とは、その差
が徐々に大きくなり、離散モードの縦線と連続モードの
線とが交差する点において、音高差が最大になる。
【0041】そこで、上記ROM25に格納されている
音高変換テーブルは、上記連続モードの音高を、上記図
2及び図6に示す関係に基づいて離散モードの音高に変
換するテーブルとなっており、この変換テーブルにおい
ても、上位4ビットがC4 等の音階を示している。そし
て、音高制御部24は、この音高変換テーブルを参照す
ることにより、A/D変換器26から入力される連続モ
ードの音高であるA/D変換値を連続モードの音高に変
換し、音高指定データとしてCPU23に出力する。
【0042】CPU23は、パッド群20を走査し、い
ずれかのパッド5〜9がONされると、ONされたパッ
ド5〜9に割り当てられた音色で、かつ音高制御部24
から入力される音高指定データに応じた音高の楽音デー
タを音源27に供給し、その楽音の発音を指示する。
【0043】音源27は、CPU23から楽音データが
供給され、発音指示があると、供給された楽音データに
対応する楽音信号を発生し、増幅回路28に出力する。
【0044】増幅回路28は、A/D変換器やアンプ等
を備え、入力される楽音信号をアナログ信号に変換した
後、増幅して、スピーカー12から出力させる。
【0045】次に、動作を説明する。
【0046】電子楽器1は、上述のように、パッド5〜
9をONすることにより、音色を選択するとともに、楽
音の発生を指示し、音高ダイヤル3を回転操作すること
により、発生させる楽音の音高を指定することができ
る。
【0047】〈CPUの動作〉まず、CPU23の動作
について、図8に基づいて説明する。
【0048】CPU23は、電源スイッチ10が投入さ
れると、図8に示すように、イニシャライズ処理(ステ
ップS1)を行い、各種レジスタやカウンタ等の初期設
定を行う。このとき、後述するように、音高制御部24
では、連続モードに設定され、電源がONされた当初
は、連続モードの音高が指定される。
【0049】次に、パッド部20を走査して、パッド5
〜9がONされたかどうかチェックし(ステップS
2)、ONされると、ONされたパッド5〜9に割り当
てられた音色の設定を行う(ステップS3)。そして、
音高制御部24から入力される音高指定データに基づい
て音高を設定し(ステップS4)、これら設定した音色
及び音高に応じた楽音データを音源27に供給して、発
音を開始させる(ステップS5)。
【0050】その後、音高制御部24からの音高指定デ
ータに変更があったかどうかチェックし(ステップS
6)、音高指定データに変更がなければ、パッド5〜9
がOFFされたかどうかチェックする(ステップS
9)。パッド5〜9がOFFされていないときには、ス
テップS6に戻り、同様に、音高指定データに変更があ
ったかどうかチェックする(ステップS6)。この音高
指定データの変更は、音高ダイヤル3が操作されること
により発生するだけでなく、モード切換スイッチ4が投
入されたとき、そのモード間の音高が異なるために、音
高制御部24から入力される音高指定データが異なるこ
とによっても発生する。
【0051】ステップS6で、音高指定データに変更が
あったときには、変更された新たな音高を設定し(ステ
ップS7)、音源27への音高変更処理を行う(ステッ
プS8)。そして、パッド5〜9がOFFされたかどう
かチェックする(ステップS9)。
【0052】すなわち、パッド5〜9がONされると、
そのとき音高ダイヤル3で設定された音高制御部24か
らの音高指定データに基づく音高の楽音をそのONされ
たパッド5〜9に割り当てられている音色で発生させ、
パッド5〜9がONされている限り、その音色の楽音を
発生する。
【0053】この楽音を発生している途中で、音高ダイ
ヤル3が回転されて、あるいはモード切換スイッチ4が
投入されて、音高指定データが変更されると、変更され
た音高指定データに基づく音高に変更し、楽音の発生を
続ける。
【0054】その後、ステップS9で、ONされていた
パッド5〜9がOFFされると、CPU23は、音源2
7に対応する楽音の消音指示を行い(ステップS1
0)、楽音の発生を停止させる。
【0055】このように、CPU23は、パッド5〜9
のON/OFF操作を検出して、ON/OFF操作され
たパッド5〜9に割り当てられた音色の楽音を音高制御
部24から入力される音高指定データに基づく音高で発
生させ、また発生している楽音を停止させる。
【0056】〈音高制御部の動作〉次に、音高制御部2
4の動作を図9から図18に基づいて説明する。
【0057】音高制御部24は、電源スイッチ10が投
入されると、図9(音高制御部24のメイン処理のフロ
ーチャート)に示すように、まず、初期処理(ステップ
P1)を行い、後述するように、各フラグやカウンタの
設定等を行う。
【0058】初期処理が完了すると、各操作部の状態を
所定時間毎に検出するためのタイマをリセットし(ステ
ップP2)、モード切換スイッチ4を走査して、音高設
定モードが切り換えられたかどうかチェックする(ステ
ップP3)。音高設定モードが切り換えられていないと
きには、ステップP5に移行する。一方、音高設定モー
ドが切り換えられたときには、後述するモード切換処理
(ステップP4)を行った後、ステップP5に移行す
る。
【0059】ステップP5では、A/D変換値に変更が
あったかどうかチェックする。このA/D変換値の変更
は、音高ダイヤル3が回転されることによって発生す
る。
【0060】そして、ステップP5でA/D変換値に変
更があったときには、音高指定データの変更処理(ステ
ップP6)を行う。その後、音高設定モードを示すフラ
グAF(フラグAFは、「1」のとき離散モードを示
す。)が「1」かどうか、すなわち、離散モードかどう
かチェックし(ステップP7)、離散モードでないとき
には、ステップP10に移行して、タイマが所定時間カ
ウントアップしたかどうかにより、所定時間経過したか
どうかチェックする(ステップP10)。所定時間経過
していないときには、所定時間経過するのを待ってステ
ップP2に戻り、同様の処理を行う。
【0061】ステップP7で、フラグAFが「1」のと
きには、音高の補正中を示すフラグBF(フラグBF
は、「1」のとき音高の補正中であることを示す。)が
「1」かどうかチェックし(ステップP8)、フラグB
Fが「0」のときには、そのままステップP10に移行
して、同様に、所定時間経過するのを待って、ステップ
P2に戻る。ステップP8で、フラグBFが「1」のと
きには、後述する離散モード補正処理(ステップP9)
を行って、所定時間経過したかどうかチェックする(ス
テップP10)。所定時間経過すると、ステップP2に
戻って、同様に処理する。
【0062】〈初期処理〉図9の初期処理は、その詳細
な処理フローチャートである図10に示すように、ま
ず、音高設定モードを示すフラグAF及び補正中か否か
を示すフラグBFを「0」にセットし(ステップI1、
I2)、A/D変換値を格納するためのレジスタRAに
A/D変換器26から入力されるA/D変換値を格納す
る(ステップI3)。そして、いま、ステップI1でフ
ラグAFを「0」に設定しており、連続モードであるの
で、レジスタRAに格納したA/D変換値をそのまま音
高指定データとしてCPU23に出力し(ステップI
4)、初期処理を終了する。
【0063】このように、初期処理では、電源が投入さ
れたとき、連続モードに設定し、レジスタRAに音高ダ
イヤル3で設定されA/D変換値26から入力されるA
/D変換値をそのまま音高指定データとしてCPU23
に出力する。
【0064】〈モード切換処理〉次に、図9のモード切
換処理について、その詳細な処理フローチャートである
図11に基づいて説明する。
【0065】モード切換処理は、図9で説明したよう
に、モード切換スイッチ4が投入されることによりモー
ド切換が行われたときに、実行される処理であり、図1
1に示すように、まず、フラグAFが「0」かどうか、
すなわち、切換前の音高設定モードが連続モードかどう
かチェックする(ステップM1)。
【0066】フラグAFが「0」のときには、連続モー
ドから離散モードに切り換えられたものと判断し、現在
のA/D変換値をレジスタRBに格納し(ステップM
2)、レジスタRBの現在のA/D変換値を離散値に変
換して、離散モード補正処理における補正目標値として
レジスタRBに格納する(ステップM3)。このA/D
変換値の離散値への変換は、上述のように、ROM25
に格納されている図5の変換テーブルを参照することに
より行う。
【0067】その後、現在の音高指定データレジスタR
Aの値と補正目標値レジスタRBの値が同じかどうか、
すなわち、図6及び図7において連続モードの線と離散
モードの線とが交差する場合であって、連続モードの音
高と変換後の離散モードの音高とが同じ値かどうかチェ
ックする(ステップM4)。
【0068】ステップM4で、レジスタRAの値とレジ
スタRBの値が同じでないときには、そのまま離散モー
ドの音高を音高指定データとしてCPU23に出力する
と、音高が急激に変化して、不自然な楽音となるため、
音高の補正が必要であると判断し、フラグBFを補正モ
ードを示す「1」にセットする(ステップM5)。次
に、フラグAFを離散モードを示す「1」にセットし
(ステップM6)、モード切換処理を終了する。
【0069】ステップM4で、レジスタRAの値とレジ
スタRBの値が同じときには、連続モードの音高と離散
モードの音高が同じであり、離散モードの音高をそのま
ま音高指定データとしてCPU23に出力しても、自然
な楽音となるため、音高の補正は必要でないと判断し、
フラグAFを「1」にセットして(ステップM6)、モ
ード切換処理を終了する。
【0070】また、ステップM1で、フラグAFが
「0」でないときには、離散モードから連続モードに切
り換えられたものと判断し、現在のA/D変換値をレジ
スタRCに格納し(ステップM7)、現在のA/D変換
値レジスタRAの値と現在の音高指定データレジスタR
Cの値とが同じ値かどうかチェックする(ステップM
8)。すなわち、レジスタRAに格納されている現在発
音中の離散モードでの音高と、音高ダイヤル3の現在の
回転角度に対応する音高と、が同じかどうかチェックす
る。
【0071】ステップM8で、レジスタRAの値とレジ
スタRCの値が異なるときには、そのまま連続モードの
音高を音高指定データとしてCPU23に出力すると、
音高が急激に変化して、不自然な楽音となるため、音高
の補正が必要であると判断し、現在の音高指定データレ
ジスタRAの値を連続モード補正処理において使用する
ためにレジスタRDに格納した後(ステップM9)、フ
ラグBFを補正モードを示す「1」にセットする(ステ
ップM10)。次に、フラグAFを連続モードを示す
「0」にセットし(ステップM11)、モード切換処理
を終了する。
【0072】ステップM8で、レジスタRAの値とレジ
スタRCの値が同じときには、音高の補正は必要でない
と判断して、フラグAFを連続モードを示す「0」にセ
ットし(ステップM11)、モード切換処理を終了す
る。
【0073】このように、モード切換処理では、連続モ
ードと離散モードのいずれのモードからいずれのモード
に切り換えられたかを判断し、フラグAFの設定を行う
とともに、モード切換時において切換前のモードでの音
高と切換後のモードでの音高とで、差があるかどうかに
より音高の補正が必要であるかどうか判断して、フラグ
BFの設定を行う。
【0074】〈音高指定データ変更処理〉次に、図9に
示すモード切換処理を、その詳細な処理フローチャート
である図12に基づいて説明する。
【0075】この音高指定データ変更処理は、図9で説
明したように、A/D変換値に変化があったときに、実
行する処理であり、図12に示すように、まず、A/D
変換器26から入力されるA/D変換値をレジスタRA
に格納した後(ステップQ1)、フラグAFが「1」か
どうか、すなわち、音高設定モードが離散モードかどう
かチェックする(ステップQ2)。
【0076】ステップQ2で、フラグAFが「1」、す
なわち離散モードのときには、フラグBFが「1」かど
うか、すなわち、補正モードであるかどうかチェックし
(ステップQ3)、フラグBFが「1」のときには、フ
ラグBFを「0」にリセットして(ステップQ4)、最
新のA/D変換値レジスタRAの値を離散値に変換し
て、再度レジスタRAに格納する(ステップQ5)。
【0077】ステップQ3で、フラグBFが「0」のと
きには、フラグBFのリセットを行うことなく、最新の
A/D変換値レジスタRAの音高値を離散値に変換し
て、再度レジスタRAに格納する(ステップQ5)。
【0078】その後、レジスタRAの値を音高指定デー
タとしてCPU23に出力し(ステップQ6)、音高指
定データ変更処理を終了する。
【0079】すなわち、離散モードのときには、後述す
るように、音高の補正は、時間の経過とともに徐々に変
化させるようにしており、また、離散モードでは、もと
もと離散的な音高を採用しているので、フラグBFが
「1」であっても、音高ダイヤル3が操作されてA/D
変換値が変更されると、音高補正モードを終了すべく、
音高補正モードを示すフラグBFを「0」にリセットす
るとともに、図13に音高ダイヤル3と音高との関係と
して示すように、A/D変換器26から入力されレジス
タRAに格納されている新たなA/D変換値(図13
中、例えば、連続モードの線上のAの値)を離散モード
の音高値(図13中、離散モードの線上のBの値)に変
換して、再度レジスタRAに格納し、音高指定データと
してCPU23に出力している。
【0080】また、ステップQ2で、フラグAFが
「0」、すなわち、連続モードのときには、フラグBF
が「1」かどうかチェックし(ステップQ7)、フラグ
BFが「0」のときには、音高の補正は必要ないと判断
して、レジスタRAのA/D変換値を音高指定データと
してCPU23にそのまま出力する(ステップQ6)。
【0081】ステップQ7で、フラグBFが「1」のと
きには、後述する連続モード補正処理(ステップQ8)
を行った後、レジスタRAの値を音高指定データとして
CPU23に出力し(ステップQ6)、音高指定データ
変更処理を終了する。
【0082】すなわち、音高指定データ変更処理では、
離散モードのときには、音高補正モードであるか否かに
かかわらず、新たなA/D変換値を音高指定データとし
てCPU23に出力し、連続モードのときには、音高補
正モードの場合には、新たなA/D変換値に後述する連
続モード補正処理を行った後音高指定データとしてCP
U23に出力するが、音高補正モードでない場合には、
新たなA/D変換値をそのまま音高指定データとしてC
PU23に出力する。
【0083】〈連続モード補正処理〉次に、図12のス
テップQ8における連続モード補正処理について、その
詳細な処理フローチャートである図14に基づいて説明
する。
【0084】連続モード補正処理は、図12に示すよう
に、A/D変換値が変更され、フラグBFが「1」であ
って連続モードのときに実行される。すなわち、図16
に示すように、例えば、離散モードから連続モードに切
り換えた際に、音高、回転角がP点にある場合、音高ダ
イヤル3の回転角の変化に従い音高が破線上を移行する
ようにして、本来の連続モードの変化を示す実線に近づ
けるよう補正を行なう(Q点の場合は、一点鎖線) 連続モード補正処理では、図14に示すように、まず、
変更後のA/D変換値レジスタRAの値から変更前のA
/D変換値レジスタRCの値を減算し、その減算結果
(レジスタRA−レジスタRC)をレジスタREに格納
する(ステップL1)。すなわち、図15に示すよう
に、いま、音高ダイヤル3が、図15中A及びCの位置
に対応する角度からB及びDに対応する角度に回転され
たとすると、変更後のA/D変換値、すなわちD点の音
高値がレジスタRAに格納され、レジスタRCに変更前
のA/D変換値、すなわちC点の音高値が格納されてい
る。そして、このD点の音高値からC点の音高値を減算
した減算結果、すなわちA/D変換値の変換量(図15
中Eの値)がレジスタREに格納される。
【0085】次に、変更前のA/D変換値レジスタRC
の値から現在の音高指定データレジスタRDの値を減算
した減算結果が、正かどうか(RC−RD>0)をチェ
ックする(ステップL2)。いま、レジスタRDには、
現在の音高指定データ、すなわち離散モードのA点の音
高値が格納されており、レジスタRCには、上述のよう
に、変更前のA/D変換値、すなわち連続モードのC点
の音高値が格納されている。したがって、ステップL2
では、現在の音高指定データ(A点の音高)が連続モー
ド本来の音高指定データ(C点の音高)より大きいか小
さかをチェックしている(大きいか小さいかにより補正
方法が異なるため)。
【0086】ステップL2での判断がYESのときに
は、A/D変換値の変化量レジスタREの値が正かどう
か(RE>0)をチェックする(ステップL3)。すな
わち、変更前のA/D変換値から変更後のA/D変換値
を減算した結果が正かどうかにより、音高ダイヤル3が
音高を高くする方向、すなわち、回転角度が大きくなる
方向に回転されたかどうかチェックする(回転角度が増
加したか減少したかにより補正方法が異なるため)。
【0087】ステップL3での判断がNOのとき、すな
わち、音高ダイヤル3が回転角が小さくなる方向に回転
されたときには、レジスタREの値を「2」で除算し
て、その除算結果(RE÷2)を音高指定データの変化
量としてレジスタREに格納し(ステップL4)、この
レジスタREの値に現在の音高指定データレジスタRD
の値を加算して、その加算結果(RD+RE)を新しい
音高指定データとしてレジスタRDに格納する(ステッ
プL5)。
【0088】すなわち、図16に示すように、音高指定
データが連続モード本来の音高指定データより小さい場
合(例えば、図16中P点の場合)、音高ダイヤル3が
音高が小さくなる方向に回転されたときには、図15及
び図16に破線で示すように、元来の連続モードでの音
高の変化値の半分の値を音高変化値とする。
【0089】したがって、図15においてA点にある状
態で離散モードから連続モードに切り換えられ、音高ダ
イヤル3がA−C位置からB−D位置に回転されたと
き、そのときの音高ダイヤル3の位置で設定されるA/
D変換値の変化値(図15中、C点からD点への変化値
E)の1/2の値(E/2)だけ、離散モードのA点の
音高値を下げたB点の音高値とする。
【0090】なお、音高ダイヤル3をその回転角が小さ
くなる方向に回転したときには、レジスタREの値は、
負の値であるので、図15に示すように、補正後のB点
の音高値は、A点の音高値よりも小さい値となる。
【0091】また、ステップL3での判断がYESのと
き、すなわち、音高ダイヤル3が回転角が大きくなる方
向に回転されたときには、A/D変換値の変化量レジス
タREの値に「2」を乗算して、その乗算結果(RE×
2)を音高指定データの変化量としてレジスタREに格
納し(ステップL9)、このレジスタREの値に現在の
音高指定データレジスタRDの値を加算して、その加算
結果を最新の音高指定データとしてレジスタRDに格納
する(ステップL5)。
【0092】すなわち、図16に示すように、音高指定
データが連続モード本来の音高指定データより小さい場
合(例えば、図16中P点の場合)、音高ダイヤルが音
高が大きくなる方向に回転されたときには、図16に破
線で示すように、元来の連続モードでの音高の変化値の
2倍の値を加算した値を音高変化値とする補正を行う。
【0093】その後、最新の音高指定データレジスタR
Dの値が変更後のA/D変換値レジスタRAの値以下
か、すなわち、上記補正後の音高値が本来の連続モード
の値より未だに小さいかどうかチェックし(ステップL
6)、ステップL6での判断がYESのときには、いま
だ音高の補正が必要であると判断して、次の連続モード
補正処理のために変更後のA/D変換値レジスタRAの
値をレジスタRCにセットし(ステップL7)、レジス
タRDの値を新しい音高指定データとしてCPU23に
供給するために、レジスタRDの値をレジスタRAにセ
ットして(ステップL8)、連続モード補正処理を終了
する。
【0094】ステップL6での判断がNOのときには、
音高の補正が完了したと判断して、フラグBFを「0」
にセットし(ステップL10)、連続モード補正処理を
終了する(CPU23には音高指定データ変更処理のス
テップQ1でレジスタRAに格納された値が供給され
る。)。
【0095】また、ステップL2において、その判断が
NOのとき、すなわち、現在の音高指定データが連続モ
ード本来の値より大きい場合には、A/D変換値の変化
量レジスタREの値が正かどうか(RE>0)をチェッ
クする(ステップL11)。すなわち、変更前のA/D
変換値から変更後のA/D変換値を減算した結果が正か
どうかにより、音高ダイヤル3が音高を高くする方向、
すなわち、回転角度が大きくなる方向に回転されたかど
うかチェックする。
【0096】ステップL11での判断がNOのとき、す
なわち、音高ダイヤル3が回転角が小さくなる方向に回
転されたときには、A/D変換値の変化量レジスタRE
の値に「2」を乗算して、その乗算結果(RE×2)を
音高指定データの変化量としてレジスタREに格納し
(ステップL12)、このレジスタREの値に現在の音
高指定データレジスタRDの値を加算して、その加算結
果(RD+RE)を最新の音高指定データとしてレジス
タRDに格納する(ステップL13)。
【0097】すなわち、図16に示すように、音高指定
データが連続モード本来の音高指定データより大きい場
合(例えば、図16中Q点の場合)、音高ダイヤル3が
音高が小さくなる方向に回転されたときには、図16に
一点鎖線で示すように、元来の連続モードでの音高の変
化値の2倍の値を加算した値を音高値とする。なお、こ
の場合も、音高ダイヤル3をその回転角が小さくなる方
向に回転したときには、レジスタREの値は、負の値で
あるので、補正後の音高値は、本来の離散モードの音高
値よりも小さい値となる。
【0098】また、ステップL11での判断がYESの
とき、すなわち、音高ダイヤル3が回転角が大きくなる
方向に回転されたときには、A/D変換値の変化量レジ
スタREの値を「2」で除算して、その除算結果(RE
÷2)を音高指定データの変化量としてレジスタREに
格納し(ステップL5)、このレジスタREの値に現在
の音高指定データレジスタRDの値を加算して、その加
算結果を最新の音高指定データとしてレジスタRDに格
納する(ステップL13)。
【0099】すなわち、図16に示すように、音高指定
データが連続モード本来の音高指定データより大きい場
合(例えば、図16中Q点の場合)、音高ダイヤルが音
高が大きくなる方向に回転されたときには、図16に一
点鎖線で示すように、元来の連続モードでの音高の変化
値の2分の1の値を加算した値を音高値とする補正を行
う。
【0100】その後、最新の音高指定データレジスタR
Dの値が変更後のA/D変換値レジスタRAの値以上か
どうか、すなわち上記補正後の音高値が本来の連続モー
ドの値より未だに大きいかどうかチェックし(ステップ
L14)、ステップL14での判断がYESのときに
は、いまだ音高の補正が必要であると判断して、次の連
続モード補正処理のために変更後のA/D変換値レジス
タRAの値をレジスタRCにセットし(ステップL
7)、レジスタRDの値を新しい音高指定データとして
CPU23に供給するために、レジスタRDの値をレジ
スタRAセットして(ステップL8)、連続モード補正
処理を終了する。
【0101】ステップL14での判断がNOのときに
は、音高の補正が完了したと判断して、フラグBFを
「0」にセットし(ステップL10)、連続モード補正
処理を終了する。
【0102】なお、連続モード補正処理が終了した時点
で、レジスタRAに格納されている値が、音高指定デー
タ変更処理のステップQ6において、新しい音高指定デ
ータとしてCPU23に供給される。
【0103】このように、離散モードから連続モードに
切り換えられ、音高ダイヤル3が回転されたときには、
上記連続モード補正処理を行うが、この連続モード補正
処理では、まず、図15及び図16に示すように、現在
の音高指定データが連続モード本来の音高指定データよ
り大きいか小さいかを判別し、さらに、音高ダイヤル3
が音高が高くなる方と音高が低くなる方のいずれの方に
回転されたかを判別する。そして、これらの判別結果に
応じて、図16に示すように、連続モードの線の2倍の
傾斜の線あるいは1/2の傾斜の線上に添って音高を補
正し、その補正後の音高と連続モード本来の音高から補
正が完了したかどうか判断して、次の連続モード補正処
理の準備をしたり、補正モードの解除を行っている。
【0104】〈離散モード補正処理〉次に、図9に示す
離散モード補正処理を、その詳細な処理フローチャート
である図17に基づいて説明する。
【0105】連続モードから離散モードに切り換えられ
た場合の補正は、図18に示すように、時間の経過に従
い音高を徐々に離散モード本来の値に近づけることによ
り補正を行なう。そして、この補正は以下に述べる離散
モード補正処理を所定時間おきに行なうことによりなさ
れる。
【0106】この離散モード補正処理は、図9で説明し
たように、フラグAFが離散モードを示しており、かつ
フラグBFが補正モードを示しているときに、実行され
る。図17に示すように、まず、現在の音高指定データ
レジスタRAの値が補正目標値レジスタRBの値より大
きいかどうか、すなわち、図13に示すように、レジス
タRAに格納されている現在の音高値(例えば、図13
中A点の音高値)がレジスタRBに格納されている補正
目標値、すなわち離散モード本来の音高値(例えば、図
13中B点の音高値)より大きいかどうかチェックする
(ステップR1)。
【0107】ステップR1での判断がYESのときに
は、現在の音高値の方が離散モードの音高値よりも大き
いのであるから、現在の音高指定データレジスタRAの
値を「1」だけディクリメンし(ステップR2)、ディ
クリメントしたレジスタRAの音高値を音高指定データ
としてCPU23に出力する(ステップR3)。
【0108】そして、現在の音高指定データレジスタR
Aの値と補正目標値レジスタRBの値が一致したかどう
かチェックし(ステップR4)、一致しないときには、
音高の補正が完了していないと判断して、そのまま離散
モード補正処理を終了する。
【0109】ステップR4で、レジスタRAの値とレジ
スタRBが一致すると、音高の補正が完了したと判断し
て、フラグBFを「0」にセットし(ステップR5)、
離散モード補正処理を終了する。
【0110】すなわち、離散モード補正処理において、
図18に示すように、現在の音高(図18中A点)が離
散モード本来の音高(図18中B点)より大きいときに
は、図18に示すように、現在の音高値を処理タイミン
グ毎に、すなわち時間の経過に伴って、「1」ずつ減少
させ、離散モード本来の音高値と一致すると、音高の補
正が完了したと判断して、モードフラグBFを「0」に
リセットする。
【0111】また、ステップR1での判断がNOのとき
には、現在の音高値の方が離散モード本来の音高値より
も小さいのであるから、現在の音高指定データレジスタ
RAの値を「1」だけインクリメントし(ステップR
6)、インクリメントしたレジスタRAの音高値を音高
指定データとしてCPU23に出力する(ステップR
3)。
【0112】そして、以下同様に、現在の音高指定デー
タレジスタRAの値と補正目標値レジスタRBの値が一
致したかどうかチェックし(ステップR4)、一致しな
いときには、音高の補正が完了していないと判断して、
そのまま離散モード補正処理を終了する。ステップR4
で、現在の音高指定データレジスタRAの値と補正目標
値レジスタRBが一致すると、音高の補正が完了したと
判断して、フラグBFを「0」にセットし(ステップR
5)、離散モード補正処理を終了する。
【0113】すなわち、離散モード補正処理において、
現在の音高が離散モード本来の音高より小さいときに
は、図18とは逆に、現在の音高値を処理タイミング毎
に、すなわち時間の経過に伴って、「1」ずつ増加さ
せ、離散モード本来の音高値と一致すると、音高の補正
が完了したと判断して、モードフラグBFを「0」にリ
セットする。
【0114】以上説明したように、本実施例の電子楽器
1は、モード切換スイッチ4により音高設定モードを指
定し、また音高ダイヤル3により音高を指定し、パッド
5〜9をONすることにより、ONしたパッド5〜9に
割り当てられた音色の楽音をモード切換スイッチ4の音
高設定モードと音高ダイヤル3の操作状態に対応した音
高で発生させることができ、この楽音を発生させなが
ら、音高ダイヤル3を回転操作すると、楽音を発生させ
つつ音高ダイヤル3の操作に応じた音高に変化させるこ
とができる。複数の音高設定モードを切り換えて、音高
を指定することができ、より面白味のある音高を指定す
ることができる。
【0115】また、途中でモード切換スイッチ4により
音高設定モードが切り換えられ、モード切換前の音高と
切換後の音高とで差があるときには、音高を補正して、
楽音を発生させることができる。すなわち、離散モード
から連続モードに音高設定モードが切り換えられると、
音高ダイヤル3の回転に応じて、通常の連続モードでの
音高の変化割合の1/2あるいは2倍の変化割合でモー
ド切換前の音高から徐々に変化させて、本来の連続モー
ドの音高へと近づける。また、連続モードから離散モー
ドに音高設定モードが切り換えられると、時間の経過に
伴って、モード切換前の音高を「1」づつ減少あるいは
増加させることにより、本来の離散モードの音高に徐々
に近づける。
【0116】したがって、音高ダイヤル3を回転させる
とき、楽音の音高を連続的に変化させるか、離散的に変
化させるかを切り換えることができ、正確に音高を指定
することができるとともに、複数の音高設定モードにお
いて、ある音高設定モードから別の音高設定モードに切
り換えられた場合に、切換前のモードの音高から切換後
のモードの音高に滑らかに切り換えることのでき、自然
な状態で音高を変化させることができる。
【0117】図19〜図24は、本発明の音高指定装置
の第2実施例を示す図である。
【0118】本実施例は、上記第1実施例と同様の電子
楽器に適用したものであり、音高指定操作子である音高
ダイヤル3の操作のみにより、音高設定モードが選択さ
れ、この選択された音高設定モードと音高ダイヤル3の
操作状態で発生させる音高を指定するものである。
【0119】したがって、本実施例の電子楽器30は、
図19にその外観構成図を示すように、基本的には上記
第1実施例の電子楽器1と同様の構成を有しているが、
電子楽器1において設けられていたモード切換スイッチ
4が取り除かれたものとなっている。
【0120】また、本実施例の電子楽器30の回路構成
は、図20にその回路構成図を示すように、その音高制
御部31及びROM32が上記第1実施例の電子楽器1
の回路構成と異なっており、その他の回路構成は、第1
実施例の電子楽器1と同様の構成である。
【0121】そこで、本実施例の説明においては、第1
実施例と同様の構成部分については、同一の符号を付し
てその説明を省略する。
【0122】ROM32には、図21に示すような音高
変換テーブルが格納されており、この音高変換テーブル
は、A/D変換器26から入力されるA/D変換値を音
高指定データに変換するテーブルである。
【0123】図21において、A/D変換値は、A/D
変換器26から入力されるA/D変換値であり、音高指
定データは、このA/D変換値に対してCPU23に出
力されるデータである。ここで、音高指定データは、上
記第1実施例と同様に、8ビット構成となっており、そ
の上位4ビットがC4 等の半音階を、その下位4ビット
が全音階を16等分したときの音高の大きさを示してい
る。
【0124】この音高変換テーブルは、音高ダイヤル3
の回転角に応じてA/D変換器26で変換されるA/D
変換値に対して指定されるべき音高が、図22に示すよ
うに、C4 等の各半音階毎に階段状に変化するととも
に、各半音階の間の音高が滑らかに変化するようにその
音高が指定されるものである。
【0125】すなわち、音高変換テーブルは、音高ダイ
ヤル3の回転角が、0°、30°、60°、90°、1
20°、150°・・・を中心として所定角度範囲内の
ときには、C4 ・・・等の半音階の音高となる音高の変
化幅の大きな離散的な音階を設定する離散モードの音階
設定を行い、当該所定角度範囲外のときには、C4 等の
半音階の間を16分の1音づつ増加させるという変化幅
の細かな連続的な音階を設定する連続モードの音階設定
を行うテーブルとなっている。
【0126】音高制御部31には、A/D変換器26か
らのA/D変換値が入力されており、音高制御部31
は、このA/D変換値に基づいてROM32の音高変換
テーブルを参照して、音高指定データに変換して、CP
U23に出力する。
【0127】CPU23は、上記第1実施例と同様に、
パッド群20を走査して、いずれかのパッド5〜9がO
Nされると、ONされたパッド5〜9に割り当てられた
音色で、かつ音高制御部24から入力される音高指定デ
ータに応じた音高の楽音データを音源27に出力する。
【0128】次に、本実施例の動作を説明する。
【0129】本実施例の電子楽器30も、上記第1実施
例の電子楽器1と同様に、パッド5〜9をONすること
により、音色を選択するとともに、楽音の発生を指示
し、音高ダイヤル3を回転操作することにより、発生さ
せる楽音の音高を指定することができる。
【0130】ただ、本実施例では、第1実施例と異な
り、音高ダイヤル3を回転させるだけで、音高の変化幅
の異なる2つの音高設定モードを選択するとともに、当
該音高設定モードと音高ダイヤル3の回転角とに対応し
た音高を指定することができる。
【0131】すなわち、電子楽器30は、電源スイッチ
10が投入されると、CPU23が、上記図8と同様の
動作を行い、イニシャライズ処理を行った後、パッド5
〜9を操作して、音色設定処理、音高設定処理、発音開
始処理を行う。その後、音高の変更があったかどうか、
チェックして、音高の変更があると、音高設定処理、音
高変更処理を行って、パッドがOFFになっかかどうか
チェックする。パッドがOFFになると、消音処理を行
って、上記同様の処理を行う。
【0132】一方、音高制御部31は、図23に示すよ
うに、音高指定データ設定処理を行い(ステップA
1)、タイマをリセットして(ステップA2)、A/D
変換値に変化があるかどうかチェックする(ステップA
3)。
【0133】このA/D変換値の変更は、本実施例で
は、音高ダイヤル3が回転されることによってのみ発生
する。
【0134】A/D変換値に変化がないときには、タイ
マが所定時間をカウントアップしたかどうかにより、所
定時間経過したかどうかチェックし(ステップA5)、
所定時間経過していないときには、所定時間経過するの
を待ってステップA2に戻って、同様の処理を行う。
【0135】ステップA3で、A/D変換値に変化があ
ったときには、再度、音高指定データ設定処理を行い
(ステップA4)、音高指定データ設定処理が完了する
と、所定時間が経過するのを待って、ステップA2に戻
る(ステップA5)。
【0136】上記ステップA2及びステップA4におけ
る音高指定データ設定処理を、その詳細な処理フローチ
ャートである図24に基づいて説明する。
【0137】すなわち、音高指定データ設定処理では、
図24に示すように、まず、A/D変換器26から入力
されるA/D変換値をレジスタRAに格納する(ステッ
プA10)。
【0138】次に、このレジスタRAのA/D変換値に
基づいて、ROM32の音高変換テーブルを検索して、
音高指定データを読み出し、A/D変換値を音高指定デ
ータに変換して、再度レジスタRAに格納する(ステッ
プA11)。
【0139】このレジスタRAの値を音高指定データと
してCPU23に出力し(ステップA12)、音高指定
データ設定処理を終了する。
【0140】このA/D変換値から音高指定データへの
変換は、ROM32内の音高変換テーブルに基づいて行
われ、この音高変換テーブルは、上述のように、音高ダ
イヤル3の回転角に応じてA/D変換器26で変換され
るA/D変換値に対して指定されるべき音高が、図22
に示すように、各半音階毎に階段状に変化するととも
に、各半音階間の音高が滑らかに変化するようにその音
高が指定されるものである。
【0141】したがって、本実施例によれば、音高ダイ
ヤル3を回転するだけで、音高の移り変わりの変化幅の
異なる2つの音高指定モードの1つを選択するととも
に、該選択した音高設定モードと音高ダイヤル3により
指定された音高(A/D変換値)に対応した音高を指定
することができ、音高ダイヤル3を操作するだけで、複
数の音高設定モードを適宜選択して、従来になかった面
白みのある音高を指定することができる。その結果、簡
単な操作で、より一層面白味のある楽音を発生すること
ができる。また、全音や半音だけでなく、半音以下の音
高をも、簡単な操作で指定することができ、容易にポル
タメント等をも可能なものとすることができる。
【0142】図25〜図27は、本発明の音高指定装置
の第3実施例を示す図である。
【0143】本実施例は、上記第2実施例と同様の電子
楽器に適用されたものであり、上記第2実施例でROM
32の音高変換テーブルによりA/D変換値から音高指
定データを指定していたのに対して、音高制御部が演算
することにより、A/D変換値から音高指定データを指
定するものである。
【0144】したがって、本実施例の電子楽器は、図1
9及び図20と同様の構成を有しているが、ROM32
には、音高変換テーブルではなく、上記音高指定データ
を演算するのに必要なデータが格納される。そこで、本
実施例の説明においては、上記第2実施例の図19及び
図20で用いた符号をそのまま用いて説明する。
【0145】以下、本実施例の動作について説明する。
【0146】本実施例の電子楽器は、電源が投入される
と、そのCPU23は、図8に示した処理と同様の処理
を行い、音高制御部31は、図23に示した手順で処理
を行う。
【0147】このときの音高指定データ設定処理が、第
2実施例の場合と異なり、図25及び図26に示すよう
に、演算により行う。
【0148】すなわち、音高指定データ設定処理では、
図25に示すように、まず、A/D変換器26から入力
されるA/D変換値をレジスタRAに格納する(ステッ
プB1)。
【0149】次に、このレジスタRAのA/D変換値を
演算処理することにより音高指定データに変換する音高
指定データ変換処理を行う(ステップB2)。
【0150】このレジスタRAの値を音高指定データと
してCPU23に出力し(ステップB3)、音高指定デ
ータ設定処理を終了する。
【0151】上記ステップB2での音高指定データ変換
処理は、図26に示すように行われる。
【0152】すなわち、音高指定データ変換処理では、
図26に示すように、A/D変換値の入っているレジス
タRAの上位4ビットをレジスタJOに、下位4ビット
をレジスタKAに代入し(ステップB10)、レジスタ
KAの値が「1100」以上であるかどうかチェックす
る(ステップB11)。
【0153】すなわち、上述のように、A/D変換値
は、8ビットで構成されており、本実施例においても、
演算処理により上記第2実施例の音高変換テーブルによ
る音高指定と同様の音高指定を行うのであるから、A/
D変換値と音高との関係は、図27に示すように、A/
D変換値の下位4ビットが「0000」から「101
1」まで(図27中破線x1とx2で区切られた範囲)
を1つの半音階の範囲とし、下位4ビットが「110
0」から「1111」まで、及び「0000」から「0
100」までを、C4 等の半音の音高とするとともに、
下位4ビットが「0101」から「1011」までを当
該半音の音高を基音として16分の1音づつ増加する音
高となっている。
【0154】すなわち、本実施例の電子楽器は、図27
から分るように、A/D変換値の下位4ビットが「11
00」から「1111」まで、及び「0000」から
「0100」までの間は、C4 等の半音階を音高とする
離散モードとし、A/D変換値の下位4ビットが「01
01」と「1011」の間にあるときには、音高を細か
く増加させるいわゆる連続モードとしている。
【0155】離散モードのうち、A/D変換値の下位4
ビットが「1100」から「1111」までの場合は、
音高指定データの上位4ビットはA/D変換値の上位4
ビットより1大きいものに変換される。
【0156】そこで、ステップB11において、レジス
タKAの値が、「1100」より大きいかどうかをチェ
ックすることにより、上位4ビットであるレジスタKA
の値を繰り上げなければならないかどうか、具体的に
は、図27に示すC4 #の始まりから破線x1までの範
囲かどうかを検出している。
【0157】ステップB11で、YESのときには、離
散モードであると判断して、レジスタJOの値に「00
01」を加算し、レジスタJOに格納する(ステップB
12)。そして、このレジスタJOの下位に「000
0」を結合して、8ビットデータとしてレジスタRAに
代入し(ステップB13)、音高指定データ変換処理を
終了する。
【0158】すなわち、レジスタKAの値が「110
0」から「1111」までのときには、A/D変換値の
上位4ビットが指定する音高は、当該半音階の範囲に割
り振られた音高より半音下の音高を示しているので、そ
のときのA/D変換値の上位4ビットの指定する音高指
定データに「0001」を加算した音高とするととも
に、図27に示すように、A/D変換値が所定範囲の間
は、半音階を音高とするので、当該レジスタJOの値の
下位に「0000」を結合して、音高指定データを格納
するレジスタRAに代入している。
【0159】一方、ステップB11で、NOのときに
は、レジスタKAの値が、「0101」と「1011」
との間にあるかどうかをチェックする(ステップB1
4)。
【0160】すなわち、A/D変換値の下位4ビットが
「0101」と「1011」の間にあるかどうかをチェ
ックすることにより、A/D変換値、すなわち音高ダイ
ヤル3の回転角度が上記連続モードにあるかどうかをチ
ェックする。
【0161】ステップB14で、NOのときには、離散
モードである、具体的には、図27の破線x1と連続モ
ードの間の離散モードであると判断して、レジスタJO
の下位に「0000」を結合して、8ビットデータと
し、レジスタRAに代入して、音高指定データ変換処理
を終了する(ステップB13)。
【0162】すなわち、図27の破線x1と連続モード
の間の離散モードの範囲では、A/D変換値の上記4ビ
ットは当該範囲の半音階の音高C4 #を示しているの
で、ステップB12の処理を行うことなく、ステップB
13の処理に移行している。
【0163】また、ステップB14で、YESのときに
は、連続モードであると判断して、レジスタKAの値か
ら「0100」を減算して、その減算結果をレジスタK
Aに格納し(ステップB15)、さらにこのレジスタK
Aの値に「0010」を乗算して、その乗算結果をレジ
スタKAに格納する(ステップB16)。
【0164】すなわち、本実施例では、連続モードにお
いて音高を16分の1音づつ増加させているが、図27
から分るように、連続モードの開始時のA/D変換値の
下位4ビットは、「0101」である。そこで、A/D
変換値の下位4ビットの値から「0100」を減算し、
次に、「0010」を乗算することにより、16分の1
音分の値をレジスタKAに設定している。
【0165】次に、レジスタJOの下位にレジスタKA
の値を結合して、8ビットデータとし、レジスタRAに
代入して、音高指定データ変換処理を終了する(ステッ
プB17)。
【0166】このように、本実施例によれば、上記第2
実施例と同様の処理を音高制御部31に演算処理させる
ことにより実現することができ、第2実施例におけるよ
うな音高変換テーブルROM32を必要としない。その
結果、ROM32の容量を削減することができ、電子楽
器を安価なものとすることができる。
【0167】なお、上記各実施例においては、音高ダイ
ヤル3として、回転式のものを採用しているが、これに
限るものではなく、例えば、スライド式のものであって
もよい。
【0168】また、上記各実施例においては、音色を指
定するのにボタン式のパッド5〜9を5個設けている
が、パッドの数は、5個に限られるものではなく、また
ボタン式のものに限るものでもない。
【0169】
【発明の効果】本発明によれば、音高指定操作子によ
り、音高を指定し、モード切換手段により、音高の移り
変わりの変化幅の異なる複数の音高設定モード、例え
ば、連続的な音高設定モードと離散的な音高設定モード
の1つを選択すると、音高指定手段が、音高指定操作子
による音高の指定状態に応じてモード切換手段により選
択された音高設定モードに対応した音高を指定するの
で、複数の音高設定モードを適宜切り換えて、従来にな
かった面白みのある音高を正確に、かつ容易に指定する
ことができ、より一層面白味のある楽音を発生すること
ができる。
【0170】また、本発明によれば、音高指定操作子に
より音高を指定し、モード切換手段により、音高の移り
変わりの変化幅の異なる複数の音高設定モードの1つを
選択する。そして、音高指定手段により、前記音高指定
操作子による音高の指定状態に応じて前記モード切換手
段により選択された音高設定モードに対応した音高を指
定し、前記モード切換手段により音高設定モードが切り
換えられたとき、補正手段が、前記音高指定手段により
モード切換前の音高設定モードで指定された音高と切換
後の音高設定モードで指定された音高との音高差を補正
する。
【0171】したがって、複数の音高設定モードを適宜
切り換えて、従来になかった面白みのある楽音を正確
に、かつ容易に指定することができるとともに、モード
が切り換えられたときに、切換前のモードで指定された
音高から切換後のモードで指定された音高との音高差を
補正することができ、切換前のモードの音高から切換後
のモードの音高に滑らかに切り換えることができる。
【0172】また、補正手段により、音高設定モードの
切換前の音高から音高設定モードの切換後の音高に前記
音高指定操作子の変化に伴って徐々に変化させるように
すると、例えば、離散的な音高設定モードから連続的な
音高設定モードに切り換えたとき、モード切換前の離散
的な音高設定モードで指定されていた音高から切換後の
連続的な音高設定モードで指定された音高に、音高指定
操作子の操作に応じて徐々に変化させることができ、離
散的な音高から連続的な音高へと滑らかに変化させるこ
とができる。
【0173】さらに、補正手段により、音高設定モード
の切換前の音高から切換後の音高に時間の経過に伴って
徐々に変化させるようにすると、例えば、連続的な音高
設定モードから離散的な音高設定モードに切り換えられ
たとき、音高指定操作子を操作することなく、切換前の
音高から切換後の音高へと時間の経過に伴って滑らかに
変化させることができる。
【0174】また、本発明によれば、音高指定操作子に
より音高を指定すると、音高指定手段が、該音高指定操
作子による音高の指定状態に応じて、音高の移り変わり
の変化幅の異なる複数の音高設定モードの1つを選択す
るとともに、該選択した音高設定モードと音高指定操作
子による音高の指定状態とに対応した音高を指定するの
で、音高指定操作子を操作するだけで、音高指定操作子
の操作に応じて、複数の音高設定モードを適宜選択し
て、従来になかった面白みのある音高を正確に、かつ容
易に指定することができ、簡単な操作で、より一層面白
味のある楽音を発生することができるとともに、全音や
半音だけでなく、半音以下の音高をも、簡単な操作で指
定することができ、容易にポルタメント等をも可能なも
のとすることができる。
【0175】また、前記音高指定操作子を、回転可能な
ものとし、前記音高指定手段が、該音高指定操作子の回
転角度に応じて音高を指定するようにすると、簡単な操
作で意図する音高を容易に指定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音高指定装置の第1実施例を適用した
電子楽器の正面斜視図。
【図2】音高ダイヤルの回転角度と音高ダイヤルで指定
される連続モード及び離散モードの音高との関係を示す
図。
【図3】図1の電子楽器の回路ブロック図。
【図4】図3のA/D変換器で変換されるA/D変換値
と音高ダイヤルの回転角度及び音高との関係を示す図。
【図5】図3のROM25に格納されている音高変換テ
ーブルを示す図。
【図6】音高ダイヤルの回転角度と連続モードの音高と
離散モードの音高との関係を示す図。
【図7】図6の部分拡大図。
【図8】図3のCPUの処理を示すフローチャート。
【図9】図3の音高制御部によるメイン処理を示すフロ
ーチャート。
【図10】図9の初期処理の詳細な処理を示すフローチ
ャート。
【図11】図9のモード切換処理の詳細な処理を示すフ
ローチャート。
【図12】図9の音高指定データ変更処理の詳細な処理
を示すフローチャート。
【図13】連続モードから離散モードに切り換えられた
ときに音高ダイヤルを回転させたときの音高の変化を示
す図。
【図14】図12の連続モード補正処理の詳細な処理を
示すフローチャート。
【図15】離散モードから連続モードに切り換えられた
ときに音高ダイヤルを回転させたときの音高の補正処理
の説明図。
【図16】離散モードから連続モードに切り換えられた
ときに音高ダイヤルを回転させたときの音高の変化を示
す図。
【図17】図9の離散モード補正処理の詳細な処理を示
すフローチャート。
【図18】連続モードから離散モードに切り換えられた
ときの時間の経過によって補正される音高の変化を示す
図。
【図19】本発明の音高指定装置の第2実施例を適用し
た電子楽器の正面斜視図。
【図20】図19の電子楽器の回路ブロック図。
【図21】図20のROM25に格納されている音高変
換テーブルを示す図。
【図22】音高ダイヤルの回転角度と音高との関係を示
す図。
【図23】図20の音高制御部の音高指定処理を示すフ
ローチャート。
【図24】図23の音高指定データ設定処理の詳細な処
理を示すフローチャート。
【図25】本発明の音高指定装置の第3実施例の音高制
御部による音高指定処理を示すフローチャート。
【図26】図25の音高指定データ変換処理の詳細な処
理を示すフローチャート。
【図27】A/D変換値と音高との関係を示す部分拡大
図。
【符号の説明】
1、30 電子楽器 2 本体ケース 3 音高ダイヤル 4 モード切換スイッチ 5〜9 パッド 10 電源スイッチ 11 スピーカー部 20 パッド部 21 ROM 22 RAM 23 CPU 24、31 音高制御部 25、32 ROM 26 A/D変換器 27 音源 28 増幅回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作量に対応した操作データを出力する
    音高指定操作子と、モードを第1のモード、第2のモード
    のいづれか一方に切り換えるモード切換手段と、 前記モード切換手段によって前記第1のモードに切り換
    えられたときは、前記音高指定操作子による操作量に応
    じた操作データに基づいて、音高の移り変わりの変化幅
    が大きく離散的な音高を指定するとともに、前記モード
    切換手段によって前記第2のモードに切り換えられたと
    きは、前記音高指定操作子による操作量に応じた操作デ
    ータに基づいて、音高の移り変わりの変化幅が細かく連
    続的な音高を指定する音高指定手段と、 前記音高指定操作子の操作途中に前記モード切換手段に
    よって他方のモードに切り換えたとき、モードの切換前
    に前記音高指定手段によって指定された音高を時間の経
    過に伴って徐々に変化させてモード切換後の音高になる
    よう補正する補正手段と、 を具備することを 特徴とする音高指定装置。
  2. 【請求項2】 前記音高指定操作子は、回転操作可能で
    あって、 前記音高指定手段は、該音高指定操作子の回転操作角度
    に応じた音高を指定する請求項1 記載の音高指定装置。
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