JPS6147433B2 - - Google Patents
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- JPS6147433B2 JPS6147433B2 JP54151082A JP15108279A JPS6147433B2 JP S6147433 B2 JPS6147433 B2 JP S6147433B2 JP 54151082 A JP54151082 A JP 54151082A JP 15108279 A JP15108279 A JP 15108279A JP S6147433 B2 JPS6147433 B2 JP S6147433B2
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- Japan
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10H—ELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
- G10H1/00—Details of electrophonic musical instruments
- G10H1/02—Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
- G10H1/04—Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation
- G10H1/053—Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only
-
- G—PHYSICS
- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
- G10H—ELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
- G10H2210/00—Aspects or methods of musical processing having intrinsic musical character, i.e. involving musical theory or musical parameters or relying on musical knowledge, as applied in electrophonic musical tools or instruments
- G10H2210/155—Musical effects
- G10H2210/195—Modulation effects, i.e. smooth non-discontinuous variations over a time interval, e.g. within a note, melody or musical transition, of any sound parameter, e.g. amplitude, pitch, spectral response or playback speed
- G10H2210/221—Glissando, i.e. pitch smoothly sliding from one note to another, e.g. gliss, glide, slide, bend, smear or sweep
- G10H2210/225—Portamento, i.e. smooth continuously variable pitch-bend, without emphasis of each chromatic pitch during the pitch change, which only stops at the end of the pitch shift, as obtained, e.g. by a MIDI pitch wheel or trombone
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
この発明は電子楽器に関し、特に発生楽音のピ
ツチ(音高)を所定変化幅で順次変化するように
した電子楽器において、上記変化幅を自由に選択
設定し得るようにした電子楽器に関するものであ
る。 A 従来技術とその欠点 従来から知られているように、発生楽音のピツ
チ(音高)を所定変化幅で順次変化させて、グリ
ツサンド効果,ピルタメント効果,ピツチベンダ
効果などピツチの変化に関する各種効果を得るよ
うにした電子楽器がある。 上記ポルタメント効果,グリツサンド効果,ピ
ツチベンダ効果は、いずれも発生楽音のピツチを
制御することによつて得られる効果である。つま
り、グリツサンド効果とは、発生楽音のピツチが
あるピツチから別のピツチへ半音階間隔で階段状
に順次変化することによつて得られる効果であ
り、ポルタメント効果とは、発生楽音のピツチが
あるピツチから別のピツチへ滑らかに連続的に変
化することによつて得られる効果である。この場
合、グリツサンド効果とポルタメント効果の相違
は、単位時間当りのピツチの変化幅(変化量)が
半音階かあるいはさらに小さいかの点にあり、グ
リツサンド効果におけるピツチの変化幅を極めて
小さくしたものがポルタメント効果であると考え
ることができる。 また、ピツチベンダ効果とは、発生楽音のピツ
チを、演奏操作子の操作に追従させて公称ピツチ
から上または下の別のピツチへ変化させることに
よつて得られる効果である。 しかし、従来の電子楽器では、上記効果を得る
ためのピツチの変化が半音階間隔あるいは滑らか
という具合に限定されているため、音楽的な表現
効果も自から限定されたものとなつてしまう欠点
がある。 B この発明の目的と概要 この発明は上述した従来の電子楽器の欠点に鑑
みなされたもので、その目的は音楽的にさらに豊
かな表現効果をもつ楽音が得られるようにした電
子楽器を提供することである。 このような目的を達成するためにこの発明によ
る電子楽器は、発生楽音のピツチを順次変化させ
るにつきその単位変化値(変化ステツプ幅)を演
奏者が自由に設定できるようにしている。 以下、図面を用いてこの発明を詳細に説明す
る。 C この発明による電子楽器の一実施例 (1) 構成説明 第1図はこの発明による電子楽器の一実施例
を示すブロツク図であつた、この実施例はグリ
ツサンド効果(ポルタメント効果を含む)を得
るようにした電子楽器にこの発明を適用した場
合のものである。 同図において、1は鍵盤部に設けられた鍵盤
回路であつて、鍵盤部の各鍵に対応したキース
イツチを有し、ある鍵が押鍵されると対応する
キースイツチが動作し、その出力から押下鍵の
音域を表わすオクタープコードOCと音名を表
わすノートコードNCとからなるキーコードKC
を出力すると共に、いずれかの鍵が押鍵された
ことを表わすキーオン信号KONを出力する。
この場合、鍵盤回路1は押下鍵を表わすキーコ
ードKCを記憶保持する機能を有しており、押
下鍵の離鍵後においても該鍵のキーコードKC
を次に新たな押鍵操作が行なわれるまで出力し
続けるように構成されている。 2は鍵盤回路1から出力されるキーコード
KCを入力とし、このキーコードKCに基づき押
下鍵音高に対応し、かつ対数表現された周波数
情報log2F(数値情報)を出力する周波数情報
発生回路である。 3はグリツサンド効果(ポルタメント効果も
含む)におけるピツチ変化速度を設定制御する
速度制御信号CKPを出力する速度制御信号発
生回路であつて、この実施例では可変抵抗器3
0の摺動子の設定位置に対応する周期Δtの速
度制御信号CKPを出力するように構成されて
いる。 4はグリツサンド効果(ポルタメント効果も
含む)における単位時間当り(Δtの期間)の
ピツチ変化幅を設定する単位変化幅情報を出力
する単位変化幅情報発生回路であつて、この実
施例では切換スイツチ40の切換位置に対応す
る値の単位変化幅情報を出力するように構成さ
れている。この場合、単位変化幅情報はセント
値で表現されるもので、切換スイツチ40の各
切換位置にはセント値で表わされた数値(目
り)が付されている。 セント値は、周知のように周波数比を、2を
底とする対数で表現したものであるから、この
単位変化幅情報発生回路4からは対数表現され
た単位変化幅情報log2Pが出力されることにな
る。 5は、前記単位変化幅情報log2Pを速度制御
信号発生回路3から出力される速度制御信号
CKPの周期Δt毎に順次送り出すゲートであ
る。 6は、周波数情報発生回路2から出力される
周波数情報log2Fおよびゲート5から出力され
る単位変化幅情報log2Pを入力とし、これらの
情報log2Fおよびlog2Pに基づき周波数情報
log2Fに向つて単位変化幅情報log2Pに対応した
変化幅でかつ該情報log2Pがゲート5から出力
される周期(速度制御信号CKPの周期)で値
が順次変化する変更周波数情報log2F′を出力す
る演算回路であつて、この演算演算回路6は入
力されている周波数情報log2Fと現在出力され
ている変更周波数情報log2F′とを比較し、その
比較結果に応じて該周波数情報log2F′に対して
単位変化幅情報log2Pを加算または減算し、そ
の演算結果を次の新たな変更周波数情報
log2F′として出力するような演算処理を繰り返
し実行するものである。この演算回路6の演算
処理内容は次の第1式および第2式で示され
る。 なお、Σは演算結果、すなわち次の新たな変
更周波数情報log2F′を示すものである。 (イ) log2F>log2F′のとき Σ=log2F′+log2P ……(1) (ロ) log2F<log2F′のとき Σ=log2F′−log2P ……(2) この場合、演算結果Σが「Σ=log2F」とな
つた以後においては、周波数情報発生回路2か
ら出力される周波数情報log2Fが変化するまで
(すなわち、次の新たな押鍵操作が行なわれる
まで)該周波数情報log2Fがそのまま変更周波
数情報log2F′として出力されると共に、内部の
レジスタに一時記憶される。従つて、この演算
回路6からは、周波数情報log2Fに一致するま
での間、単位変化幅情報log2Pの変化幅で、か
つ速度制御信号CKPの周期Δtに対応した変化
速度で時間的に変化する変更周波数情報
log2F′が出力されることになる。 7は、演算回路6から出力される変更周波数
情報log2F′を対応する自然数の変更周波数情報
F′に変換する対数・自然数変換器(以下、
LLCという)、8はLLC7から出力される変更
周波数情報F′に対応するピツチの楽音信号G
を発生する楽音信号発生回路であつて、楽音信
号発生回路8には鍵盤回路1から出力されるキ
ーオン信号KONが加えられており、このキー
オン信号KONに基づき発生される楽音信号G
に対する振幅エンベローブ等の発音制御が行な
われる。 9は楽音信号発生回路8から加えられる楽音
信号Gを楽音として発音するサウンドシステム
である。 (2) 動作説明 以上のように構成された電子楽器において、
演奏開始に際し、まずグリツサンド効果のピツ
チ変化速度が可変抵抗器30によつて設定され
ると共に、単位時間当りのピツチ変化幅に関す
る単位変化幅情報log2Pが切換スイツチ40に
よつて設定される。すると、速度制御信号発生
回路3は、可変抵抗器30によつて設定された
周期Δtの速度制御信号CKPを出力し、また単
位変化幅情報発生回路4は切換スイツチ40に
よつて設定された単位変化幅情報log2Pを出力
する。これによつて、単位変化幅情報log2P
は、速度制御信号CKPの発生周期毎にゲート
5を介して演算回路6に供給されるようにな
る。 このような状態において、鍵盤部である鍵が
押鍵されると、鍵盤回路1はこの押下鍵に対応
したキーコードKCを出力するとともにキーオ
ン信号KONを出力する。このキーコードKCは
周波数情報発生回路2に供給され、これによつ
て該回路2から押下鍵音高に対応した周波数情
報log2Fが出力される。今仮に、この時の押鍵
操作による周波数情報をlog2Faとすると、この
周波数情報log2Faは演算回路6に供給され、こ
こにおいてその時出力されている変更周波数情
報log2F′、すなわち直前の押下鍵に対応する周
波数情報log2F(これを仮にlog2Fbとする)と
比較される。そして、その比較結果に応じて前
述の第1式または第2式の演算処理が実行さ
れ、その演算結果Σが新たな押下鍵に関する変
更周波数情報log2F′として出力される。 新たな押下鍵に対応する周波数情報log2Faと
直前の押下鍵に対応する周波数情報log2Fbとを
比較した場合、「log2Fa>log2Fb」ならば第2
図に示すように変化する新たな押下鍵に関する
変更周波数情報log2F′が出力される。 このようにして演算回路6から出力される変
更周波数情報log2F′は、LLC7において対応す
る自然数の変更周波数情報F′に変換された
後、楽音信号発生回路8に供給される。する
と、楽音信号発生回路8は入力される変更周波
数情報F′に基づき、ピツチが速度制御信号
CKPの周期Δtに対応する変化速度で、かつ単
位変化幅情報log2Pに対応する変化幅で、直前
の押下鍵の音高から新たな押下鍵の音高に向つ
て順次接近し到達する楽音信号Gを発生し、こ
の楽音信号Gをキーオン信号KONによつて振
幅エンベロープ等の制御を行つた後サウンドシ
ステム9に供給する。すると、サウンドシステ
ム9からは、ピツチが速度制御信号CKPの周
期Δtに対応した変化速度で、かつ単位変化幅
情報log2Pに対応した変化幅で、直前の押下鍵
の音高から新たな押下鍵の音高に向つて順次接
近し到達するグリツサンド効果の付与された楽
音が発生される。 従つて、このように構成された電子楽器にお
いては、切換スイツチ40を切換操作して単位
変化幅情報log2Pを極めて小さな値に設定すれ
ば、ピツチが滑らかに変化するボルタムメント
効果の付与された発生楽音を得ることができ、
また単位変化幅情報log2Pを半音階(100セン
ト)に相当する値に設定すれば従来と同様なグ
リツサンド効果の付与された発生楽音を得るこ
とができる。そして、単位変化幅情報log2Pを
所望の値に設定することによつて従来にない新
たな表現効果のあるグリツサンド効果を得るこ
とができる。 なお、この実施例において、速度制御信号
CKPの周期Δtおよび単位変化幅情報log2Pの値
を可変抵抗器や切換スイツチによつて設定する
ようにしているが、テンキーなどを用いてデイ
ジタル的に設定するようにしてもよい。 また、この実施例では、演算回路6において
前述した第1式および第2式の演算処理を行う
ことにより、発生楽音のピツチが直前の押下鍵
の音高から新たな押下鍵の音高に向つて順次変
化するようなグリツサンド効果(ポルタメント
効果も含む)を得るようにしたが、演算回路6
において次の第3式または第4式の演算処理を
行うようにすれば、発生楽音のピツチが新たな
押下鍵の音高から所定セント(例えば2400セン
ト=2オクターブ)上または下に離れた音高を
初期値として該押下鍵の音高に向つて順次変化
するようなグリツサンド効果が得られる。 Σ(=log2F′) =log2F−log2K+q・log2P …(3) Σ(=log2F′) =log2F+log2K+q・log2P …(4) 但し、log2Kはグリツサンド効果の初期値
(スタート値)を設定するための定数であり、
またqは単位変化幅情報log2Pがゲート5から
出力されるタイミング(速度制御信号CKPの
周期Δt)で1,2,3…と順次増加する数値
である。 次に、第1図に示した各回路の詳細構成につい
て説明する。 D 各部の詳細構成説明 (鍵盤回路1) 鍵盤回路1は、その詳細構成を特に示さない
が、各鍵に対応したキースイツチおよび各キース
イツチの出力をキーコードKCに変換するエンコ
ーダおよびキーコードKCを記憶保持するラツチ
回路等から構成される。 キーコードKCは、オクターブ音域を表わす4
ビツトのオクターブコードOC(O4〜O1)と音名
を表わす4ビツトのノートコードNC(N4〜N1)
からなり、オクターブコードOCとノートコード
NCの組合せによつて各鍵を表わすようになつて
いる。そして、この実施例では、オクターブコー
ドOCの各内容としては次の第1表(a)に示すよう
な各オクターブ音域が割当てられ、またノートコ
ードNCの各内容としては次の第1表(b)に示すよ
うな各音名が割当てられている。
ツチ(音高)を所定変化幅で順次変化するように
した電子楽器において、上記変化幅を自由に選択
設定し得るようにした電子楽器に関するものであ
る。 A 従来技術とその欠点 従来から知られているように、発生楽音のピツ
チ(音高)を所定変化幅で順次変化させて、グリ
ツサンド効果,ピルタメント効果,ピツチベンダ
効果などピツチの変化に関する各種効果を得るよ
うにした電子楽器がある。 上記ポルタメント効果,グリツサンド効果,ピ
ツチベンダ効果は、いずれも発生楽音のピツチを
制御することによつて得られる効果である。つま
り、グリツサンド効果とは、発生楽音のピツチが
あるピツチから別のピツチへ半音階間隔で階段状
に順次変化することによつて得られる効果であ
り、ポルタメント効果とは、発生楽音のピツチが
あるピツチから別のピツチへ滑らかに連続的に変
化することによつて得られる効果である。この場
合、グリツサンド効果とポルタメント効果の相違
は、単位時間当りのピツチの変化幅(変化量)が
半音階かあるいはさらに小さいかの点にあり、グ
リツサンド効果におけるピツチの変化幅を極めて
小さくしたものがポルタメント効果であると考え
ることができる。 また、ピツチベンダ効果とは、発生楽音のピツ
チを、演奏操作子の操作に追従させて公称ピツチ
から上または下の別のピツチへ変化させることに
よつて得られる効果である。 しかし、従来の電子楽器では、上記効果を得る
ためのピツチの変化が半音階間隔あるいは滑らか
という具合に限定されているため、音楽的な表現
効果も自から限定されたものとなつてしまう欠点
がある。 B この発明の目的と概要 この発明は上述した従来の電子楽器の欠点に鑑
みなされたもので、その目的は音楽的にさらに豊
かな表現効果をもつ楽音が得られるようにした電
子楽器を提供することである。 このような目的を達成するためにこの発明によ
る電子楽器は、発生楽音のピツチを順次変化させ
るにつきその単位変化値(変化ステツプ幅)を演
奏者が自由に設定できるようにしている。 以下、図面を用いてこの発明を詳細に説明す
る。 C この発明による電子楽器の一実施例 (1) 構成説明 第1図はこの発明による電子楽器の一実施例
を示すブロツク図であつた、この実施例はグリ
ツサンド効果(ポルタメント効果を含む)を得
るようにした電子楽器にこの発明を適用した場
合のものである。 同図において、1は鍵盤部に設けられた鍵盤
回路であつて、鍵盤部の各鍵に対応したキース
イツチを有し、ある鍵が押鍵されると対応する
キースイツチが動作し、その出力から押下鍵の
音域を表わすオクタープコードOCと音名を表
わすノートコードNCとからなるキーコードKC
を出力すると共に、いずれかの鍵が押鍵された
ことを表わすキーオン信号KONを出力する。
この場合、鍵盤回路1は押下鍵を表わすキーコ
ードKCを記憶保持する機能を有しており、押
下鍵の離鍵後においても該鍵のキーコードKC
を次に新たな押鍵操作が行なわれるまで出力し
続けるように構成されている。 2は鍵盤回路1から出力されるキーコード
KCを入力とし、このキーコードKCに基づき押
下鍵音高に対応し、かつ対数表現された周波数
情報log2F(数値情報)を出力する周波数情報
発生回路である。 3はグリツサンド効果(ポルタメント効果も
含む)におけるピツチ変化速度を設定制御する
速度制御信号CKPを出力する速度制御信号発
生回路であつて、この実施例では可変抵抗器3
0の摺動子の設定位置に対応する周期Δtの速
度制御信号CKPを出力するように構成されて
いる。 4はグリツサンド効果(ポルタメント効果も
含む)における単位時間当り(Δtの期間)の
ピツチ変化幅を設定する単位変化幅情報を出力
する単位変化幅情報発生回路であつて、この実
施例では切換スイツチ40の切換位置に対応す
る値の単位変化幅情報を出力するように構成さ
れている。この場合、単位変化幅情報はセント
値で表現されるもので、切換スイツチ40の各
切換位置にはセント値で表わされた数値(目
り)が付されている。 セント値は、周知のように周波数比を、2を
底とする対数で表現したものであるから、この
単位変化幅情報発生回路4からは対数表現され
た単位変化幅情報log2Pが出力されることにな
る。 5は、前記単位変化幅情報log2Pを速度制御
信号発生回路3から出力される速度制御信号
CKPの周期Δt毎に順次送り出すゲートであ
る。 6は、周波数情報発生回路2から出力される
周波数情報log2Fおよびゲート5から出力され
る単位変化幅情報log2Pを入力とし、これらの
情報log2Fおよびlog2Pに基づき周波数情報
log2Fに向つて単位変化幅情報log2Pに対応した
変化幅でかつ該情報log2Pがゲート5から出力
される周期(速度制御信号CKPの周期)で値
が順次変化する変更周波数情報log2F′を出力す
る演算回路であつて、この演算演算回路6は入
力されている周波数情報log2Fと現在出力され
ている変更周波数情報log2F′とを比較し、その
比較結果に応じて該周波数情報log2F′に対して
単位変化幅情報log2Pを加算または減算し、そ
の演算結果を次の新たな変更周波数情報
log2F′として出力するような演算処理を繰り返
し実行するものである。この演算回路6の演算
処理内容は次の第1式および第2式で示され
る。 なお、Σは演算結果、すなわち次の新たな変
更周波数情報log2F′を示すものである。 (イ) log2F>log2F′のとき Σ=log2F′+log2P ……(1) (ロ) log2F<log2F′のとき Σ=log2F′−log2P ……(2) この場合、演算結果Σが「Σ=log2F」とな
つた以後においては、周波数情報発生回路2か
ら出力される周波数情報log2Fが変化するまで
(すなわち、次の新たな押鍵操作が行なわれる
まで)該周波数情報log2Fがそのまま変更周波
数情報log2F′として出力されると共に、内部の
レジスタに一時記憶される。従つて、この演算
回路6からは、周波数情報log2Fに一致するま
での間、単位変化幅情報log2Pの変化幅で、か
つ速度制御信号CKPの周期Δtに対応した変化
速度で時間的に変化する変更周波数情報
log2F′が出力されることになる。 7は、演算回路6から出力される変更周波数
情報log2F′を対応する自然数の変更周波数情報
F′に変換する対数・自然数変換器(以下、
LLCという)、8はLLC7から出力される変更
周波数情報F′に対応するピツチの楽音信号G
を発生する楽音信号発生回路であつて、楽音信
号発生回路8には鍵盤回路1から出力されるキ
ーオン信号KONが加えられており、このキー
オン信号KONに基づき発生される楽音信号G
に対する振幅エンベローブ等の発音制御が行な
われる。 9は楽音信号発生回路8から加えられる楽音
信号Gを楽音として発音するサウンドシステム
である。 (2) 動作説明 以上のように構成された電子楽器において、
演奏開始に際し、まずグリツサンド効果のピツ
チ変化速度が可変抵抗器30によつて設定され
ると共に、単位時間当りのピツチ変化幅に関す
る単位変化幅情報log2Pが切換スイツチ40に
よつて設定される。すると、速度制御信号発生
回路3は、可変抵抗器30によつて設定された
周期Δtの速度制御信号CKPを出力し、また単
位変化幅情報発生回路4は切換スイツチ40に
よつて設定された単位変化幅情報log2Pを出力
する。これによつて、単位変化幅情報log2P
は、速度制御信号CKPの発生周期毎にゲート
5を介して演算回路6に供給されるようにな
る。 このような状態において、鍵盤部である鍵が
押鍵されると、鍵盤回路1はこの押下鍵に対応
したキーコードKCを出力するとともにキーオ
ン信号KONを出力する。このキーコードKCは
周波数情報発生回路2に供給され、これによつ
て該回路2から押下鍵音高に対応した周波数情
報log2Fが出力される。今仮に、この時の押鍵
操作による周波数情報をlog2Faとすると、この
周波数情報log2Faは演算回路6に供給され、こ
こにおいてその時出力されている変更周波数情
報log2F′、すなわち直前の押下鍵に対応する周
波数情報log2F(これを仮にlog2Fbとする)と
比較される。そして、その比較結果に応じて前
述の第1式または第2式の演算処理が実行さ
れ、その演算結果Σが新たな押下鍵に関する変
更周波数情報log2F′として出力される。 新たな押下鍵に対応する周波数情報log2Faと
直前の押下鍵に対応する周波数情報log2Fbとを
比較した場合、「log2Fa>log2Fb」ならば第2
図に示すように変化する新たな押下鍵に関する
変更周波数情報log2F′が出力される。 このようにして演算回路6から出力される変
更周波数情報log2F′は、LLC7において対応す
る自然数の変更周波数情報F′に変換された
後、楽音信号発生回路8に供給される。する
と、楽音信号発生回路8は入力される変更周波
数情報F′に基づき、ピツチが速度制御信号
CKPの周期Δtに対応する変化速度で、かつ単
位変化幅情報log2Pに対応する変化幅で、直前
の押下鍵の音高から新たな押下鍵の音高に向つ
て順次接近し到達する楽音信号Gを発生し、こ
の楽音信号Gをキーオン信号KONによつて振
幅エンベロープ等の制御を行つた後サウンドシ
ステム9に供給する。すると、サウンドシステ
ム9からは、ピツチが速度制御信号CKPの周
期Δtに対応した変化速度で、かつ単位変化幅
情報log2Pに対応した変化幅で、直前の押下鍵
の音高から新たな押下鍵の音高に向つて順次接
近し到達するグリツサンド効果の付与された楽
音が発生される。 従つて、このように構成された電子楽器にお
いては、切換スイツチ40を切換操作して単位
変化幅情報log2Pを極めて小さな値に設定すれ
ば、ピツチが滑らかに変化するボルタムメント
効果の付与された発生楽音を得ることができ、
また単位変化幅情報log2Pを半音階(100セン
ト)に相当する値に設定すれば従来と同様なグ
リツサンド効果の付与された発生楽音を得るこ
とができる。そして、単位変化幅情報log2Pを
所望の値に設定することによつて従来にない新
たな表現効果のあるグリツサンド効果を得るこ
とができる。 なお、この実施例において、速度制御信号
CKPの周期Δtおよび単位変化幅情報log2Pの値
を可変抵抗器や切換スイツチによつて設定する
ようにしているが、テンキーなどを用いてデイ
ジタル的に設定するようにしてもよい。 また、この実施例では、演算回路6において
前述した第1式および第2式の演算処理を行う
ことにより、発生楽音のピツチが直前の押下鍵
の音高から新たな押下鍵の音高に向つて順次変
化するようなグリツサンド効果(ポルタメント
効果も含む)を得るようにしたが、演算回路6
において次の第3式または第4式の演算処理を
行うようにすれば、発生楽音のピツチが新たな
押下鍵の音高から所定セント(例えば2400セン
ト=2オクターブ)上または下に離れた音高を
初期値として該押下鍵の音高に向つて順次変化
するようなグリツサンド効果が得られる。 Σ(=log2F′) =log2F−log2K+q・log2P …(3) Σ(=log2F′) =log2F+log2K+q・log2P …(4) 但し、log2Kはグリツサンド効果の初期値
(スタート値)を設定するための定数であり、
またqは単位変化幅情報log2Pがゲート5から
出力されるタイミング(速度制御信号CKPの
周期Δt)で1,2,3…と順次増加する数値
である。 次に、第1図に示した各回路の詳細構成につい
て説明する。 D 各部の詳細構成説明 (鍵盤回路1) 鍵盤回路1は、その詳細構成を特に示さない
が、各鍵に対応したキースイツチおよび各キース
イツチの出力をキーコードKCに変換するエンコ
ーダおよびキーコードKCを記憶保持するラツチ
回路等から構成される。 キーコードKCは、オクターブ音域を表わす4
ビツトのオクターブコードOC(O4〜O1)と音名
を表わす4ビツトのノートコードNC(N4〜N1)
からなり、オクターブコードOCとノートコード
NCの組合せによつて各鍵を表わすようになつて
いる。そして、この実施例では、オクターブコー
ドOCの各内容としては次の第1表(a)に示すよう
な各オクターブ音域が割当てられ、またノートコ
ードNCの各内容としては次の第1表(b)に示すよ
うな各音名が割当てられている。
【表】
【表】
【表】
従つて、この鍵盤回路1は、鍵盤部において例
えば高温C#1の鍵が押鍵されると、この音高C
#1の鍵を表わす「0110」のオクターブコード
OCと「0001」のノートコードNCからなる合計8
ビツト構成のキーコードKC(「01100001」)を出
力する。同時に、いずれかの鍵が押鍵されたこと
を示すキーオン信号KONを出力する。 (周波数情報発生回路2) 周波数情報発生回路2は、各ビツトが例えば次
の第2表(a)に示すように、最上位ビツト
(MSB)が9600セント、最下位ビツト(LSB)が
1.2セントに重み付けされ、かつ次の第2表(b)に
示すように各鍵の音高に対応した周波数情報
log2Fを記憶している周波数情報メモリから構成
される。従つて、この周波数情報メモリに対して
例えば音高C#-5の押下鍵に対応するキーコード
KCをアドレス信号として供給すると、該メモリ
から「00000001010101」の周波数情報log2Fが読
出される。つまり、基準の音高C-6に対して周波
数比が「75+18.8+4.7+1.2=99.7≒100」セント
に相当する周波数情報log2Fが読出される。
えば高温C#1の鍵が押鍵されると、この音高C
#1の鍵を表わす「0110」のオクターブコード
OCと「0001」のノートコードNCからなる合計8
ビツト構成のキーコードKC(「01100001」)を出
力する。同時に、いずれかの鍵が押鍵されたこと
を示すキーオン信号KONを出力する。 (周波数情報発生回路2) 周波数情報発生回路2は、各ビツトが例えば次
の第2表(a)に示すように、最上位ビツト
(MSB)が9600セント、最下位ビツト(LSB)が
1.2セントに重み付けされ、かつ次の第2表(b)に
示すように各鍵の音高に対応した周波数情報
log2Fを記憶している周波数情報メモリから構成
される。従つて、この周波数情報メモリに対して
例えば音高C#-5の押下鍵に対応するキーコード
KCをアドレス信号として供給すると、該メモリ
から「00000001010101」の周波数情報log2Fが読
出される。つまり、基準の音高C-6に対して周波
数比が「75+18.8+4.7+1.2=99.7≒100」セント
に相当する周波数情報log2Fが読出される。
【表】
【表】
【表】
(速度制御信号発生回路3)
速度制御信号発生回路3は、第3図にその一例
を示すように、可変抵抗器30によつて発振周波
数が制御される電圧制御型可変周波数発振器(以
下、VCOという)31と、このVCO31の出力
信号CPを微分して信号CPの周期Δtと同一周期の
微分パルスを作り、この微分パルスを速度制御信
号CKPとして出力する微分回路32とから構成
される。従つて、このように構成された速度制御
信号発生回路3において、可変抵抗器30の摺動
子の位置を所望のピツチ変化速度に相当する目盛
り位置に選択設定すると、この選択設定した目盛
り位置に対応する周期の速度制御信号CKPが得
られる。 (単位変化情報発生回路4) 単位変化幅情報発生回路4は、第3図にその一
例を示すように、切換スイツチ40の各目盛り表
示6〓(〓はセントを表わす記号),12〓,25
〓……1200〓に対応するアドレス信号入力端子を
有し、各ビツトが例えば次の第3表に示すよう
に、上位ビツト(MSB)が1200セント、下位ビ
ツト(LSB)が1.2セントに重み付けされ、かつ
切換スイツチ40の各目盛り表示に対応した単位
変化幅情報log2Poを各アドレスに記憶した単位変
化幅情報メモリ41から構成されている。従つ
て、切換スイツチ40の切換位置を例えば25〓の
目盛り位置に設定すると、該メモリ41から
「00000010110」の単位変化幅情報log2Poが読出さ
れる。このようにして読出された合計11ビツトか
らなる単位変化幅情報log2Poは、周波数情報発生
回路2から出力される周波数情報log2Fと同一ビ
ツト数にするためにその上位ビツトに“000”が
常時付加され、合計14ビツトの単位変化幅情報
log2Pとして出力される。
を示すように、可変抵抗器30によつて発振周波
数が制御される電圧制御型可変周波数発振器(以
下、VCOという)31と、このVCO31の出力
信号CPを微分して信号CPの周期Δtと同一周期の
微分パルスを作り、この微分パルスを速度制御信
号CKPとして出力する微分回路32とから構成
される。従つて、このように構成された速度制御
信号発生回路3において、可変抵抗器30の摺動
子の位置を所望のピツチ変化速度に相当する目盛
り位置に選択設定すると、この選択設定した目盛
り位置に対応する周期の速度制御信号CKPが得
られる。 (単位変化情報発生回路4) 単位変化幅情報発生回路4は、第3図にその一
例を示すように、切換スイツチ40の各目盛り表
示6〓(〓はセントを表わす記号),12〓,25
〓……1200〓に対応するアドレス信号入力端子を
有し、各ビツトが例えば次の第3表に示すよう
に、上位ビツト(MSB)が1200セント、下位ビ
ツト(LSB)が1.2セントに重み付けされ、かつ
切換スイツチ40の各目盛り表示に対応した単位
変化幅情報log2Poを各アドレスに記憶した単位変
化幅情報メモリ41から構成されている。従つ
て、切換スイツチ40の切換位置を例えば25〓の
目盛り位置に設定すると、該メモリ41から
「00000010110」の単位変化幅情報log2Poが読出さ
れる。このようにして読出された合計11ビツトか
らなる単位変化幅情報log2Poは、周波数情報発生
回路2から出力される周波数情報log2Fと同一ビ
ツト数にするためにその上位ビツトに“000”が
常時付加され、合計14ビツトの単位変化幅情報
log2Pとして出力される。
【表】
(演算回路6)
演算回路6は、第5図にその一例を示すように
構成されている。 同図において、60は周波数情報発生回路2か
ら供給される周波数情報log2Fと後述のレジスタ
65から出力される変更周波数情報log2F′とを比
較する比較器であつて、この比較器60のA側入
力には周波数情報log2Fが供給され、B側入力に
は変更周波数情報log2F′が供給されている。そし
て、この比較器60は、「log2F=log2F′」の時、
すなわち情報log2F′が目標値としての情報log2F
と一致すると、“1”の一致信号EQを出力し、ま
た「log2F<log2F′」のとき、すなわち情報
log2F′が目標値としての情報log2Fに比較して大
きいとき、このことを表わす“1”の比較結果信
号BGAを出力する。この“1”の比較結果信号
BGAは、単位変化幅情報log2Pを負の値に変換す
るための符号変換制御信号として利用される。 61は前記比較結果信号BGAが“0”のとき
には単位変化幅情報log2Pをそのまま出力し、比
較結果信号BGAが“1”のときには単位変化幅
情報log2Pを負の値に変換して出力する符号変換
器、62は符号変換器61から出力される単位変
化幅情報log2P(または―log2P)とレジスタ65
から出力される変更周波数情報log2F′とを加算す
る加算器、63はセレクト制御信号SBが“1”
のときB側入力に供給されている周波数情報
log2Fをセレクトして出力し、セレクト制御信号
SBが“0”のときA側入力に供給されている加
算器62の出力情報「log2F′+log2P」(または
「log2F′−log2P」)を選択して出力するセレクタ
であつて、セレクト制御信号SBはオアゲート6
4から供給される。 オアゲート64は、グリツサンド効果を付与す
るか否かを指定するためグリツサンド効果指定ス
イツチG・SWがオフ(開成)の時(グリツサン
ド効果を付与しないとき)、および比較器60か
ら周波数情報log2Fと変更周波数情報log2F′との
一致を示す“1”の一致信号EQが出力された時
に“1”のセレクト制御信号SBを出力する。 65はセレクタ63の出力状報を取込み記憶保
持するレジスタであつて、極めて短かい周期のク
ロツクパルスφによつて駆動される。そして、こ
のレジスタ65は上記セレクタ63の出力情報を
クロツクパルスφの1周期相当時間(1ビツトタ
イム)遅延した後、次の新たな変更周波数情報
log2F′として出力する。 以上のように構成された演算回路6において、
グリツサンド効果指定スイツチG・SWがオンさ
れていてグリツサンド効果の付与が指定されてい
るとき、ゲート5(第1図)から速度制御信号
CKPの周期Δt毎に単位変化幅情報log2Pが供給さ
れると、符号変換器61は比較結果信号BGAの
指示に応じて該情報log2Pの符号を制御して出力
する。 今、鍵盤部において新たな押鍵操作が行なわ
れ、この新たな押下鍵に対応する周波数情報
log2F(但し、この例ではlog2F≠0とする)が周
波数情報発生回路2(第1図)からこの演算回路
6に入力され、一方この時レジスタ65から出力
されている変更周波数情報log2F′が「log2F′=
0」であるとすると、比較器60は「log2F>
log2F′」であることを示す“0”の比較結果BGA
を出力する。このため、符号変換器61は速度制
御信号CKPの周期Δt毎に与えられる単位変化幅
情報log2Pをそのまま(負の値に変換せず)加算
器62に供給する。 すると、加算器62は、レジスタ65から出力
されている変更周波数情報log2F′と単位変化幅情
報log2Pとを加算し、その加算「log2F′+log2P」
をセレクタ63に供給する。この時、比較器60
から出力される一致信号EQは「log2F>log2F′」
であるために“0”となつており、オアゲート6
4から出力されているセレクト制御信号SBも
“0”となつている。このため、セレクタ63は
A側入力に供給されている加算器62の出力情報
「log2F′+log2P」をセレクトしてレジスタ65に
供給する。これによつて、レジスタ65には、
「log2F′+log2P」の新たな情報が入力されこれが
1ビツトタイム後に出力される。この時刻をt0と
すると、レジスタ65からは「log2F′+log2P」
が変更周波数情報log2F′時刻t0における現在値
log2F′(t0)として出力される。そして、時刻t0の
直後にゲート5が閉じて単位変化幅情報log2Pが
供給されなくなると、加算器62の出力情報は
「log2F′(t0)+0」となり、レジスタ65におい
てはこの時の値log2F′(t0)が保持される。従つ
て、単位変化幅情報log2Pがゲート5から送出さ
れている時間は、レジスタ65の遅延時間である
1ビツトタイムに一致するように設定しておく必
要がある。 そして、速度制御信号CKPの次の発生時刻t1に
おいて、ゲート5(第1図)から再び単位変化幅
情報log2Pが供給されると、符号変換器61は比
較結果信号BGAが“0”であることを条件とし
て、すなわち「log2F>log2F′(t0)」を条件とし
て単位変化幅情報log2Pをそのまま加算器62に
供給する。すると、加算器62はレジスタ65か
らこの時出力されている変更周波数情報
log2F′(t0)と単位変化幅情報log2Pとを加算し、
その加算値「log2F′(t0)+log2P」をセレクタ6
3に供給する。セレクタ63は、セレクト制御信
号SBが“0”であることを条件としてA側入力
に供給されている加算器62の出力情報
「log2F′(t0)+log2P」をセレクトしてレジスタ6
5に供給する。これによつて、レジスタ65から
は新たな情報「log2F′(t0)+log2P」が時刻t1に
おける変更周波数情報log2F′の現在値
log2F′(t1)として出力される。 以上のような動作が繰り返し行なわれ、例えば
時刻t10において「log2F=log2F′(t10)」となる
と、比較器60はこのことを示す“1”の一致信
号EQを出力する。この一致信号EQはオアゲート
64を介してセレクト制御信号SBとしてセレク
タ63に加えられる。すると、セレクタ63はB
側入力をセレクトしてこれ以後において次の新た
な押下鍵に関する周波数情報log2Fが入力される
まで、この時の押下鍵に関する周波数情報log2F
を継続してレジスタ65に供給する。このため、
レジスタ65からは、時刻t10以後この時の押下
鍵に対応する発生回路log2Fが変更周波数情報
log2F′としてそのまま継続して出力される。 つまり、レジスタ65からは、「新たな押下鍵
に関する周波数情報log2F」が与えられると、そ
の時レジスタ65から出力されている「以前の押
下鍵に対応する周波数情報log2F」を初期値と
し、速度制御信号CKPの周期に対応した変化速
度で、かつ単位変化幅情報log2Pで表わされる変
化幅で、「新たな押下鍵に対応する周波数情報
log2F」に一致するまで順次時間的に変化する変
更周波数情報log2F′が出力される。そして、変更
周波数情報log2F′が到達目標値としての「新たな
押下鍵に関する周波数情報log2F」と一致する
と、これ以後においては該周波数情報log2Fその
ものが「さらに次の新たな押下鍵に関する周波数
情報log2F」が与えられるまで変更周波数情報
log2F′として継続して出力される。 従つて、ある鍵の押鍵操作が行なわれた時、レ
ジスタ65から出力されている変更周波数情報
log2F′が「log2F′<log2F」の条件では単位変化幅
情報log2Pの変化幅で、かつ速度制御信号CKPの
周期に対応する変化速度で情報log2Fを到達目標
値として順次増加する変更周波数情報log2F′が得
られる。また、ある鍵の押鍵操作が行なわれた
時、レジスタ65から出力されている変更周波数
情報log2F′が「log2F′<log2F」の条件のもとで
は、比較結果信号BGAが「log2F′=log2F」とな
るまで“1”となるため、負の値に変換された単
位変化幅情報「−log2P」が加算器62に入力さ
れる。このため、周波数情報log2Fを到達目標値
として「−log2P」の変化幅で、かつ速度制御信
号CKPの周期に対応する変化速度で順次減少す
る変更周波数情報log2F′が得られる。 ところで、グリツサンド効果指定スイツチG・
SWがオフ(開成)されている場合、オアゲート
64から“1”のセレクト制御信号SBが常時セ
レクタ63に与えられるため、セレクタ63は押
下鍵に対応する周波数情報log2Fを継続して選択
し出力する。従つて、この場合にはレジスタ65
から出力される変更周波数情報log2F′は時間的に
何等変化せず、その結果として発生楽音のピツチ
は時間的に変化しない。つまり、グリツサンド効
果は付与されないものとなる。 第6図は変更周波数情報log2F′が変化する様子
を示すタイムチヤートであつて、記号Aで示す区
間は新たな押下鍵に関する周波数情報log2Fとこ
の情報log2Fが与えられた時点においてレジスタ
65から出力されている変更周波数情報log2F′と
が「log2F>log2F′」の条件にあつた場合を示す
ものであり、記号Bで示す区間は前者の条件とは
逆に「log2F<log2F′」の条件にあつた場合を示
すものである。従つて、記号Aで示す区間におい
て得られる変更周波数情報log2F′を用いて楽音信
号を形成すれば、ピツチが順次上昇する上昇グリ
ツサンド効果が得られ、記号Bで示す区間におい
て得られる変更周波数情報log2F′を用いて楽音信
号を形成すればピツチが順次下降する下降グリツ
サンド効果が得られる。 (LLC7) LLC7は、例えばlog2F′=ZとしてF′=2zで
示される値が各アドレスに記憶されていて、対数
表現された変更周波数情報log2F′をアドレス情報
Zとして入力すると、自然数で表現された変更周
波数情報F′が読出されるROM(読出し専用メモ
リ)等で構成される。 (楽音信号発生回路8) 楽音信号発生回路8は、例えば第7図に示すよ
うに、高調波合成方式の楽音形成方法に準じた回
路構成となつている。つまり、周波数情報F′に
基づき該情報F′に対応する基本波およびその高
調波の各成分(sinπ/WnqF′)を時分割的に作り、 これら各成分に所望の振幅係数(Cn)を乗じた
後その乗算値を合成することによつて楽音信号G
を形成するように構成されている。 この高調波合成方式の楽音形成方法について
は、特公昭53―12172号公報に詳細に説明されて
いるので詳しい説明は省略する。 なお、楽音信号発生回路8は、上述の高調波合
成方式以外に、例えば波形メモリ読取し方式,シ
ンセサイザ方式等の楽音形成方法を用いて構成す
ることができることは言うまでもない。 周波数情報発生回路2の他の詳細構成例 第8図は周波数情報発生回路2の他の実施例を
示す回路図であつて、この回路は、鍵盤回路1か
ら与えられるキーコードKCのうちノートコード
NC(N4〜N1)の下位2ビツトN2とN1をノートコ
ードNCの最下位ビツトN1のさらに下位ビツトに
3回繰り返して付加することにより、前述の第2
表(b)で示したような対数表現された周波数情報
log2Fを得るようにしたものである。 つまり、この実施例の周波数情報発生回路2に
おいては、8ビツト構成のキーコードKCを入力
し、このキーコードKCにおけるノートコードNC
の下位2ビツトN2とN1を該ノートコードNCの最
下位ビツトN1のさらに下位に3回繰り返して付
加することにより、次の第4表に示すような14ビ
ツト構成の出力を得、この出力の各ビツトB13〜
B0を前述の第2表(a)に示したようにそれぞれ所
定の重み付けをすることにより、極めて簡単な構
成で対数表現された周波数情報log2Fを得ること
ができる。
構成されている。 同図において、60は周波数情報発生回路2か
ら供給される周波数情報log2Fと後述のレジスタ
65から出力される変更周波数情報log2F′とを比
較する比較器であつて、この比較器60のA側入
力には周波数情報log2Fが供給され、B側入力に
は変更周波数情報log2F′が供給されている。そし
て、この比較器60は、「log2F=log2F′」の時、
すなわち情報log2F′が目標値としての情報log2F
と一致すると、“1”の一致信号EQを出力し、ま
た「log2F<log2F′」のとき、すなわち情報
log2F′が目標値としての情報log2Fに比較して大
きいとき、このことを表わす“1”の比較結果信
号BGAを出力する。この“1”の比較結果信号
BGAは、単位変化幅情報log2Pを負の値に変換す
るための符号変換制御信号として利用される。 61は前記比較結果信号BGAが“0”のとき
には単位変化幅情報log2Pをそのまま出力し、比
較結果信号BGAが“1”のときには単位変化幅
情報log2Pを負の値に変換して出力する符号変換
器、62は符号変換器61から出力される単位変
化幅情報log2P(または―log2P)とレジスタ65
から出力される変更周波数情報log2F′とを加算す
る加算器、63はセレクト制御信号SBが“1”
のときB側入力に供給されている周波数情報
log2Fをセレクトして出力し、セレクト制御信号
SBが“0”のときA側入力に供給されている加
算器62の出力情報「log2F′+log2P」(または
「log2F′−log2P」)を選択して出力するセレクタ
であつて、セレクト制御信号SBはオアゲート6
4から供給される。 オアゲート64は、グリツサンド効果を付与す
るか否かを指定するためグリツサンド効果指定ス
イツチG・SWがオフ(開成)の時(グリツサン
ド効果を付与しないとき)、および比較器60か
ら周波数情報log2Fと変更周波数情報log2F′との
一致を示す“1”の一致信号EQが出力された時
に“1”のセレクト制御信号SBを出力する。 65はセレクタ63の出力状報を取込み記憶保
持するレジスタであつて、極めて短かい周期のク
ロツクパルスφによつて駆動される。そして、こ
のレジスタ65は上記セレクタ63の出力情報を
クロツクパルスφの1周期相当時間(1ビツトタ
イム)遅延した後、次の新たな変更周波数情報
log2F′として出力する。 以上のように構成された演算回路6において、
グリツサンド効果指定スイツチG・SWがオンさ
れていてグリツサンド効果の付与が指定されてい
るとき、ゲート5(第1図)から速度制御信号
CKPの周期Δt毎に単位変化幅情報log2Pが供給さ
れると、符号変換器61は比較結果信号BGAの
指示に応じて該情報log2Pの符号を制御して出力
する。 今、鍵盤部において新たな押鍵操作が行なわ
れ、この新たな押下鍵に対応する周波数情報
log2F(但し、この例ではlog2F≠0とする)が周
波数情報発生回路2(第1図)からこの演算回路
6に入力され、一方この時レジスタ65から出力
されている変更周波数情報log2F′が「log2F′=
0」であるとすると、比較器60は「log2F>
log2F′」であることを示す“0”の比較結果BGA
を出力する。このため、符号変換器61は速度制
御信号CKPの周期Δt毎に与えられる単位変化幅
情報log2Pをそのまま(負の値に変換せず)加算
器62に供給する。 すると、加算器62は、レジスタ65から出力
されている変更周波数情報log2F′と単位変化幅情
報log2Pとを加算し、その加算「log2F′+log2P」
をセレクタ63に供給する。この時、比較器60
から出力される一致信号EQは「log2F>log2F′」
であるために“0”となつており、オアゲート6
4から出力されているセレクト制御信号SBも
“0”となつている。このため、セレクタ63は
A側入力に供給されている加算器62の出力情報
「log2F′+log2P」をセレクトしてレジスタ65に
供給する。これによつて、レジスタ65には、
「log2F′+log2P」の新たな情報が入力されこれが
1ビツトタイム後に出力される。この時刻をt0と
すると、レジスタ65からは「log2F′+log2P」
が変更周波数情報log2F′時刻t0における現在値
log2F′(t0)として出力される。そして、時刻t0の
直後にゲート5が閉じて単位変化幅情報log2Pが
供給されなくなると、加算器62の出力情報は
「log2F′(t0)+0」となり、レジスタ65におい
てはこの時の値log2F′(t0)が保持される。従つ
て、単位変化幅情報log2Pがゲート5から送出さ
れている時間は、レジスタ65の遅延時間である
1ビツトタイムに一致するように設定しておく必
要がある。 そして、速度制御信号CKPの次の発生時刻t1に
おいて、ゲート5(第1図)から再び単位変化幅
情報log2Pが供給されると、符号変換器61は比
較結果信号BGAが“0”であることを条件とし
て、すなわち「log2F>log2F′(t0)」を条件とし
て単位変化幅情報log2Pをそのまま加算器62に
供給する。すると、加算器62はレジスタ65か
らこの時出力されている変更周波数情報
log2F′(t0)と単位変化幅情報log2Pとを加算し、
その加算値「log2F′(t0)+log2P」をセレクタ6
3に供給する。セレクタ63は、セレクト制御信
号SBが“0”であることを条件としてA側入力
に供給されている加算器62の出力情報
「log2F′(t0)+log2P」をセレクトしてレジスタ6
5に供給する。これによつて、レジスタ65から
は新たな情報「log2F′(t0)+log2P」が時刻t1に
おける変更周波数情報log2F′の現在値
log2F′(t1)として出力される。 以上のような動作が繰り返し行なわれ、例えば
時刻t10において「log2F=log2F′(t10)」となる
と、比較器60はこのことを示す“1”の一致信
号EQを出力する。この一致信号EQはオアゲート
64を介してセレクト制御信号SBとしてセレク
タ63に加えられる。すると、セレクタ63はB
側入力をセレクトしてこれ以後において次の新た
な押下鍵に関する周波数情報log2Fが入力される
まで、この時の押下鍵に関する周波数情報log2F
を継続してレジスタ65に供給する。このため、
レジスタ65からは、時刻t10以後この時の押下
鍵に対応する発生回路log2Fが変更周波数情報
log2F′としてそのまま継続して出力される。 つまり、レジスタ65からは、「新たな押下鍵
に関する周波数情報log2F」が与えられると、そ
の時レジスタ65から出力されている「以前の押
下鍵に対応する周波数情報log2F」を初期値と
し、速度制御信号CKPの周期に対応した変化速
度で、かつ単位変化幅情報log2Pで表わされる変
化幅で、「新たな押下鍵に対応する周波数情報
log2F」に一致するまで順次時間的に変化する変
更周波数情報log2F′が出力される。そして、変更
周波数情報log2F′が到達目標値としての「新たな
押下鍵に関する周波数情報log2F」と一致する
と、これ以後においては該周波数情報log2Fその
ものが「さらに次の新たな押下鍵に関する周波数
情報log2F」が与えられるまで変更周波数情報
log2F′として継続して出力される。 従つて、ある鍵の押鍵操作が行なわれた時、レ
ジスタ65から出力されている変更周波数情報
log2F′が「log2F′<log2F」の条件では単位変化幅
情報log2Pの変化幅で、かつ速度制御信号CKPの
周期に対応する変化速度で情報log2Fを到達目標
値として順次増加する変更周波数情報log2F′が得
られる。また、ある鍵の押鍵操作が行なわれた
時、レジスタ65から出力されている変更周波数
情報log2F′が「log2F′<log2F」の条件のもとで
は、比較結果信号BGAが「log2F′=log2F」とな
るまで“1”となるため、負の値に変換された単
位変化幅情報「−log2P」が加算器62に入力さ
れる。このため、周波数情報log2Fを到達目標値
として「−log2P」の変化幅で、かつ速度制御信
号CKPの周期に対応する変化速度で順次減少す
る変更周波数情報log2F′が得られる。 ところで、グリツサンド効果指定スイツチG・
SWがオフ(開成)されている場合、オアゲート
64から“1”のセレクト制御信号SBが常時セ
レクタ63に与えられるため、セレクタ63は押
下鍵に対応する周波数情報log2Fを継続して選択
し出力する。従つて、この場合にはレジスタ65
から出力される変更周波数情報log2F′は時間的に
何等変化せず、その結果として発生楽音のピツチ
は時間的に変化しない。つまり、グリツサンド効
果は付与されないものとなる。 第6図は変更周波数情報log2F′が変化する様子
を示すタイムチヤートであつて、記号Aで示す区
間は新たな押下鍵に関する周波数情報log2Fとこ
の情報log2Fが与えられた時点においてレジスタ
65から出力されている変更周波数情報log2F′と
が「log2F>log2F′」の条件にあつた場合を示す
ものであり、記号Bで示す区間は前者の条件とは
逆に「log2F<log2F′」の条件にあつた場合を示
すものである。従つて、記号Aで示す区間におい
て得られる変更周波数情報log2F′を用いて楽音信
号を形成すれば、ピツチが順次上昇する上昇グリ
ツサンド効果が得られ、記号Bで示す区間におい
て得られる変更周波数情報log2F′を用いて楽音信
号を形成すればピツチが順次下降する下降グリツ
サンド効果が得られる。 (LLC7) LLC7は、例えばlog2F′=ZとしてF′=2zで
示される値が各アドレスに記憶されていて、対数
表現された変更周波数情報log2F′をアドレス情報
Zとして入力すると、自然数で表現された変更周
波数情報F′が読出されるROM(読出し専用メモ
リ)等で構成される。 (楽音信号発生回路8) 楽音信号発生回路8は、例えば第7図に示すよ
うに、高調波合成方式の楽音形成方法に準じた回
路構成となつている。つまり、周波数情報F′に
基づき該情報F′に対応する基本波およびその高
調波の各成分(sinπ/WnqF′)を時分割的に作り、 これら各成分に所望の振幅係数(Cn)を乗じた
後その乗算値を合成することによつて楽音信号G
を形成するように構成されている。 この高調波合成方式の楽音形成方法について
は、特公昭53―12172号公報に詳細に説明されて
いるので詳しい説明は省略する。 なお、楽音信号発生回路8は、上述の高調波合
成方式以外に、例えば波形メモリ読取し方式,シ
ンセサイザ方式等の楽音形成方法を用いて構成す
ることができることは言うまでもない。 周波数情報発生回路2の他の詳細構成例 第8図は周波数情報発生回路2の他の実施例を
示す回路図であつて、この回路は、鍵盤回路1か
ら与えられるキーコードKCのうちノートコード
NC(N4〜N1)の下位2ビツトN2とN1をノートコ
ードNCの最下位ビツトN1のさらに下位ビツトに
3回繰り返して付加することにより、前述の第2
表(b)で示したような対数表現された周波数情報
log2Fを得るようにしたものである。 つまり、この実施例の周波数情報発生回路2に
おいては、8ビツト構成のキーコードKCを入力
し、このキーコードKCにおけるノートコードNC
の下位2ビツトN2とN1を該ノートコードNCの最
下位ビツトN1のさらに下位に3回繰り返して付
加することにより、次の第4表に示すような14ビ
ツト構成の出力を得、この出力の各ビツトB13〜
B0を前述の第2表(a)に示したようにそれぞれ所
定の重み付けをすることにより、極めて簡単な構
成で対数表現された周波数情報log2Fを得ること
ができる。
【表】
ノートコードNCの下位2ビツトN2とN1を、該
ノートコードNCの最下位ビツトN1のさらに下位
に3回繰り返して付加することにより得られる情
報が対数表現された周波数情報log2Fと一致する
理由は次の通りである。 まず、平均律音階においては、隣り合う音高相
互間の周波数比が21/12倍の関係にあり、基準
の音高に対するk番目の音高の周波数比αkは、 αk=2k/12 ……(5) となり、これは log2αk=k/12 ……(6) となる。 一方、各オクターブに含まれる音高、すなわち
音名の数は12であり、この12の各音名(C,C
#,……B)をデイジタルデータで表現するため
には最低4ビツト必要である。 ところで、4ビツトのデータの場合その真理値
の数は「0000」〜「1111」の16(24)個である。
そこで、この16個の真理値に12の音名をそれぞれ
割当てる場合、「各音名が割当てられた真理値」
相互間の数値間隔が等比間隔となるように割当て
ることが望ましい。これは、上述したように各音
名相互間の周波数比がどこでも21/12倍の関係
となつており、等比間隔となつているためであ
る。この場合、各音名C,C#,……Bを、例え
ば真理値「0000」,「0001」,……「1011」,……
「1011」にそれぞれ割当てたとすると、音名Cと
C#,C#とD,DとD#,D#とE……AとA
#,A#とBの相互間は全て「0001」の数値間隔
となり望ましいものであるが、あるオクターブの
音名Bから次のオクターブの音名Cに移るときの
半音程の変化に対応する数値間隔は「0101」とな
つてしまい、全体として等比間隔とはならない。 そこで、4ビツト(N4,N3,N2,N1)のデータ
を小数部とみなし、このデータの下位2ビツト
N2とN1をその最下位ビツトN1のさらに下位に無
限回繰り返し付加すると、付加した後の全体のビ
ツトで表わされるデータを2進値とみれば、その
2進値の収束値は次の第5表に示すようになる。
なお、第5表に示した収束値は無限等比級数の和
の一般式 S∞=a/1―q (但し、aは初項、qは公比)を利用して求め
ることができるので、ここでの説明は省略する。 従つて、4ビツト(N4,N3,N2,N1)のデータ
を小数部とみなし、このデータの下位2ビツト
N2とN1をその最下位ビツトN1のさらに下位に無
限回繰り返し付加すれば、第5表からも明らかな
ように、データ(N4〜N1)が○イ「0011」と
「0100」のとき、○ロ「0111」と「1000」のとき、
○ハ「1011」と「1100」のとき、○ニ「1111」と
「0000」のときにはそれぞれ同一の収束値とな
る。この点から「0011」と「0100」,「0111」と
「1000」,「1011」と「1100」,「1111」と「0000」
はそれぞれ同一のものとみなすことができる。こ
れによつて、真理値の数を16個から12個に逓減さ
せることができる。 そこで、この12個の真理値に対して12の各音名
を第5表に示すように割当てれば、各音名が割当
てられた真理値相互間は実質的に等比間隔とな
り、しかもその収束値の関係は前述の第6式と一
致する。 このようにして、前記第1表(b)にも示したよう
に各音名が割当てられた4ビツトのノートコード
NCの下位2ビツトN2とN1をその最下位ビツトN1
のさらに下位に繰り返し付加すれば(付加した後
のデータをノートデータということにする)、ノ
ートデータの値(収束値)は第6式のlog2αkを
表わしていることがわかる。例えば音名Dは基準
の音名Cに対して2番目(k=2)の音名に相当
し、音名Cに対する音名Dの周波数比α2は第6
式からlog2α2=2/12となる。この「2/12」は第 5表の音名Dに関するノートデータの収束値と一
致する。 この場合、オクターブが高くなれば、第6式に
おいてkが12,13,14……と増えて行くので、第
6式の右辺の値「k/12」は帯分数の形になつて
増大する。従つて、上述した小数部としてのノー
トデータに対し、オクターブコードOCを整数部
としてそのまま組合せれば、その値はlog2αkと
なり、全ての音高の周波数について底を2とした
対数をとつた結果となる。このことからキーコー
ドKCの下位2ビツトN2とN1をその最下位ビツト
N1のさらに下位に繰返し付加して得られるデー
タは、各音高の周波数に対応した数値の対数値、
すなわち周波数情報log2Fを表わしていることに
なる。 なお、ノートコードNCの下位2ビツトN2とN1
をその最下位ビツトN1のさらに下位に無限回繰
り返し付加するのは実際上下可能である。このた
め、この実施例では3回だけ繰り返し付加し、全
体として14ビツト構成の周波数情報log2F(=
log2αk)を得るようにしている。ちなみに、こ
の第8図の回路から得られる周波数情報log2Fは
前述の第2表(b)に示した周波数情報log2Fと一致
するものであることは容易に理解できよう。 E この発明による電子楽器の他の実施例 第9図は、この発明による電子楽器の他の実施
例を示すブロツク図であつて、第1図に示した電
子楽器に対しピツチベンダ効果を付与するための
回路を新たに付加した構成となつている。従つ
て、第1図と同一部分は同一記号で表わし、第1
図と異なる部分のみを詳細に説明する。 第9図において、10はピツチベンダ効果にお
けるピツチ変化のための制御情報を発生するピツ
チベンダ用制御情報発生回路(以下、PV用制御
情報発生回路と略記する)であつて、切換スイツ
チ101の切換え位置に対応する変化ステツプ幅
で、かつ可変抵抗器100の摺動子の摺動動作に
追従して階段状に順次変化するPV用制御情報
log2Vを出力するように構成されている。このPV
用制御情報log2Vは、新たに設けられた加算器1
1にお
ノートコードNCの最下位ビツトN1のさらに下位
に3回繰り返して付加することにより得られる情
報が対数表現された周波数情報log2Fと一致する
理由は次の通りである。 まず、平均律音階においては、隣り合う音高相
互間の周波数比が21/12倍の関係にあり、基準
の音高に対するk番目の音高の周波数比αkは、 αk=2k/12 ……(5) となり、これは log2αk=k/12 ……(6) となる。 一方、各オクターブに含まれる音高、すなわち
音名の数は12であり、この12の各音名(C,C
#,……B)をデイジタルデータで表現するため
には最低4ビツト必要である。 ところで、4ビツトのデータの場合その真理値
の数は「0000」〜「1111」の16(24)個である。
そこで、この16個の真理値に12の音名をそれぞれ
割当てる場合、「各音名が割当てられた真理値」
相互間の数値間隔が等比間隔となるように割当て
ることが望ましい。これは、上述したように各音
名相互間の周波数比がどこでも21/12倍の関係
となつており、等比間隔となつているためであ
る。この場合、各音名C,C#,……Bを、例え
ば真理値「0000」,「0001」,……「1011」,……
「1011」にそれぞれ割当てたとすると、音名Cと
C#,C#とD,DとD#,D#とE……AとA
#,A#とBの相互間は全て「0001」の数値間隔
となり望ましいものであるが、あるオクターブの
音名Bから次のオクターブの音名Cに移るときの
半音程の変化に対応する数値間隔は「0101」とな
つてしまい、全体として等比間隔とはならない。 そこで、4ビツト(N4,N3,N2,N1)のデータ
を小数部とみなし、このデータの下位2ビツト
N2とN1をその最下位ビツトN1のさらに下位に無
限回繰り返し付加すると、付加した後の全体のビ
ツトで表わされるデータを2進値とみれば、その
2進値の収束値は次の第5表に示すようになる。
なお、第5表に示した収束値は無限等比級数の和
の一般式 S∞=a/1―q (但し、aは初項、qは公比)を利用して求め
ることができるので、ここでの説明は省略する。 従つて、4ビツト(N4,N3,N2,N1)のデータ
を小数部とみなし、このデータの下位2ビツト
N2とN1をその最下位ビツトN1のさらに下位に無
限回繰り返し付加すれば、第5表からも明らかな
ように、データ(N4〜N1)が○イ「0011」と
「0100」のとき、○ロ「0111」と「1000」のとき、
○ハ「1011」と「1100」のとき、○ニ「1111」と
「0000」のときにはそれぞれ同一の収束値とな
る。この点から「0011」と「0100」,「0111」と
「1000」,「1011」と「1100」,「1111」と「0000」
はそれぞれ同一のものとみなすことができる。こ
れによつて、真理値の数を16個から12個に逓減さ
せることができる。 そこで、この12個の真理値に対して12の各音名
を第5表に示すように割当てれば、各音名が割当
てられた真理値相互間は実質的に等比間隔とな
り、しかもその収束値の関係は前述の第6式と一
致する。 このようにして、前記第1表(b)にも示したよう
に各音名が割当てられた4ビツトのノートコード
NCの下位2ビツトN2とN1をその最下位ビツトN1
のさらに下位に繰り返し付加すれば(付加した後
のデータをノートデータということにする)、ノ
ートデータの値(収束値)は第6式のlog2αkを
表わしていることがわかる。例えば音名Dは基準
の音名Cに対して2番目(k=2)の音名に相当
し、音名Cに対する音名Dの周波数比α2は第6
式からlog2α2=2/12となる。この「2/12」は第 5表の音名Dに関するノートデータの収束値と一
致する。 この場合、オクターブが高くなれば、第6式に
おいてkが12,13,14……と増えて行くので、第
6式の右辺の値「k/12」は帯分数の形になつて
増大する。従つて、上述した小数部としてのノー
トデータに対し、オクターブコードOCを整数部
としてそのまま組合せれば、その値はlog2αkと
なり、全ての音高の周波数について底を2とした
対数をとつた結果となる。このことからキーコー
ドKCの下位2ビツトN2とN1をその最下位ビツト
N1のさらに下位に繰返し付加して得られるデー
タは、各音高の周波数に対応した数値の対数値、
すなわち周波数情報log2Fを表わしていることに
なる。 なお、ノートコードNCの下位2ビツトN2とN1
をその最下位ビツトN1のさらに下位に無限回繰
り返し付加するのは実際上下可能である。このた
め、この実施例では3回だけ繰り返し付加し、全
体として14ビツト構成の周波数情報log2F(=
log2αk)を得るようにしている。ちなみに、こ
の第8図の回路から得られる周波数情報log2Fは
前述の第2表(b)に示した周波数情報log2Fと一致
するものであることは容易に理解できよう。 E この発明による電子楽器の他の実施例 第9図は、この発明による電子楽器の他の実施
例を示すブロツク図であつて、第1図に示した電
子楽器に対しピツチベンダ効果を付与するための
回路を新たに付加した構成となつている。従つ
て、第1図と同一部分は同一記号で表わし、第1
図と異なる部分のみを詳細に説明する。 第9図において、10はピツチベンダ効果にお
けるピツチ変化のための制御情報を発生するピツ
チベンダ用制御情報発生回路(以下、PV用制御
情報発生回路と略記する)であつて、切換スイツ
チ101の切換え位置に対応する変化ステツプ幅
で、かつ可変抵抗器100の摺動子の摺動動作に
追従して階段状に順次変化するPV用制御情報
log2Vを出力するように構成されている。このPV
用制御情報log2Vは、新たに設けられた加算器1
1にお
【表】
いて演算回路6から出力される変更周波数情報
log2F′と加算される。そして、その加算値
「log2F′+log2V」はLLC7に供給され、このLLC
7において自然数の変更周波数情報F′Vに変換さ
れるように構成されている。 (PV用制御情報発生回路10の詳細構成) PV用制御情報発生回路10は、第10図にそ
の一例を示すように構成されている。 同図において、100は、第11図に示すよう
な回転操作子1000によつて、摺動子の位置
を、0セント〜1593.75セントのセント値で表示
された各盛り位置の所望の位置まで移動させるこ
とに追従して連続的に変化するアナログ電圧信号
をPV用制御情報として発生する可変抵抗器であ
つて、前記回転操作子1000は凹部を所望のセ
ント表示位置に回転させた後手を放すと所定速度
で0セント表示位置に自動復帰するように構成さ
れている。 101は、前記回転操作子1000の回転操作
に伴つて連続的に変化するPV用制御情報の変化
ステツプ幅(単位変化幅)を切換設定する切換ス
イツチであつて、この実施例では変化ステツプ幅
を6.25セント,12.5セント,25セント,50セン
ト,100セント,200セント,400セント,800セン
トの8種類のいずれかに設定し得るようになつて
おり、この各変化ステツプ幅6.25セント〜800セ
ントに対応して表示された接点(切換え位置)を
備えている。 102は、可変抵抗器100の摺動子から与え
られるアナログ電圧信号であるPV用制御情報を
デイジタル情報に変換し、PV用制御情報log2Vo
として出力するAD変換器であつて、このAD変換
器102から出力されるPV用制御情報log2Voは
合計で8ビツトからなり、その各ビツトB7〜B0
は次の第6表に示すようなセント値に重み付けさ
れている。
log2F′と加算される。そして、その加算値
「log2F′+log2V」はLLC7に供給され、このLLC
7において自然数の変更周波数情報F′Vに変換さ
れるように構成されている。 (PV用制御情報発生回路10の詳細構成) PV用制御情報発生回路10は、第10図にそ
の一例を示すように構成されている。 同図において、100は、第11図に示すよう
な回転操作子1000によつて、摺動子の位置
を、0セント〜1593.75セントのセント値で表示
された各盛り位置の所望の位置まで移動させるこ
とに追従して連続的に変化するアナログ電圧信号
をPV用制御情報として発生する可変抵抗器であ
つて、前記回転操作子1000は凹部を所望のセ
ント表示位置に回転させた後手を放すと所定速度
で0セント表示位置に自動復帰するように構成さ
れている。 101は、前記回転操作子1000の回転操作
に伴つて連続的に変化するPV用制御情報の変化
ステツプ幅(単位変化幅)を切換設定する切換ス
イツチであつて、この実施例では変化ステツプ幅
を6.25セント,12.5セント,25セント,50セン
ト,100セント,200セント,400セント,800セン
トの8種類のいずれかに設定し得るようになつて
おり、この各変化ステツプ幅6.25セント〜800セ
ントに対応して表示された接点(切換え位置)を
備えている。 102は、可変抵抗器100の摺動子から与え
られるアナログ電圧信号であるPV用制御情報を
デイジタル情報に変換し、PV用制御情報log2Vo
として出力するAD変換器であつて、このAD変換
器102から出力されるPV用制御情報log2Voは
合計で8ビツトからなり、その各ビツトB7〜B0
は次の第6表に示すようなセント値に重み付けさ
れている。
【表】
ところでこの場合、AD変換器102から出力
されるPV用制御情報log2Voで表現可能なピツチ
変化範囲は1195.4〜0セントであり、一方前記
PV用の回転操作子1000における目盛り表示
は1593.75〜0セントとなつていて両者は合致し
ないが、情報log2Voは後述の乗算器104におい
て「1.333」倍されて目盛り表示と合致するよう
になつている。従つて、PV用制御情報log2Voの
各ビツトの重み付けは、実際には前記第6表で示
したセント値に「1.333」倍した値となる。この
ように情報log2Voの各ビツトの重み付けを
「1.333」倍するのは、ビツトB4の重み付けを
「100」セントに相当させることにより、後述する
ようにピツチベンダ効果の変化ステツプ幅を切換
え制御する上で都合がよいからである。 次に、103はAD変換器102から出力され
るPV用制御情報log2Voの変化ステツプ幅を切換
スイツチ101の切換位置に応じて切換えるため
の変化ステツプ幅切換回路であつて、切換スイツ
チ101のコモン接点CMが選択設定されている
切換位置のセント表示未満のセント値に相当する
情報log2Voのビツトの送出を禁止するためのアン
ドゲート103a〜103fおよび103g〜1
03nとを備え、例えば切換スイツチ101のコ
モン接点CMが図示のように「50セント」表示の
切換位置に選択設定されていると、アンドゲート
103d,103e,103fの出力信号Z2,
Z1,Z0は全ての“0”信号となり、情報
log2VoのビツトB2,B1,B0が“1”であつて
も、このビツトB2〜B0の“1”信号はアンドゲ
ート103k〜103nを通過することが禁止さ
れる。すなわち、情報log2Voのうち37.5セント未
満の情報は切り捨てられる。これによつて、AD
変換器102から出力されるPV用制御情報
log2Voで表現可能な変化ステツプ幅は37.5セント
となる。実際には、このようにして変化ステツプ
幅が切換えられた情報log2Voは情報log2V′oとし
て後述の乗算器104に供給され、この乗算器1
04において「1.333」倍されるため、最終的に
出力されるPV用制御情報log2Voで表現可能な変
化ステツプ幅は50セントとなる。従つて、切換ス
イツチ101の各切換位置の表示(6.25セント〜
800セント)は、最終的に出力されるPV用制御情
報log2Vで表現可能な変化ステツプ幅を表わして
いる。 次に、104は前記変化ステツプ幅切換回路1
03から出力されるPV用制御情報log2V′oに定数
「1.333」を乗算する乗算器であつて、この乗算器
104において得られる乗算値はキヤリイを含め
て9ビツトの整数部と2ビツトの小数部で表現さ
れる。そして、この11ビツト構成の乗算値は、さ
らにその上位ビツトに3ビツトの情報「000」が
付加されて合計14ビツト構成のPV用制御情報
log2Vとして出力される。 3ビツトの情報「000」を付加しているのは、
前述の周波数情報発生回路2から出力される周波
数情報log2Fとのビツト数を一致させるためであ
る。 従つて、このPV用制御情報発生回路10から
出力されるPV用制御情報log2Vは、合計14ビツト
構成で、その各ビツトB13〜B0は前述の第2表(a)
で示した周波数情報log2Fと同様の重みをもつて
いることになる。 従つて、以上のように構成されたPV用制御情
報発生回路10においては、演算開始前にまず切
換スイツチ101によつて所望の変化ステツプ幅
を選択設定する。この後、演奏中に回転操作子1
000を操作する。 例えば、切換スイツチ101のコモン接点CM
が「6.25セント」表示の切換位置に選択設定され
ており、この状態で回転操作子1000を用いて
0セントから1000セントの目盛り位置まで可変抵
抗器100の摺動子を連続的に摺動させた場合、
AD変換器102からは第12図の記号で示すよ
うに「6.25/1.333」セントに相当する変化ステ
ツプ幅で順次変化するPV用制御情報log2Voが出
力される。このPV用制御情報log2Voは変化ステ
ツプ幅切換回路103に入力されるが、切換スイ
ツチ101のコモン接点CMが「6.25セント」表
示の切換位置に設定されているため、該情報
log2Voはそのまま乗算器104に情報log2V′oと
して入力され、この乗算器104において
「1.333」倍される。これによつて、第12図の記
号A′で示すように変化するPV用制御情報log2Vと
して出力される。 次に切換スイツチ101のコモン接点CMが
「100セント」表示の切換位置に選択設定されてお
り、この状態で回転操作子1000を用いて0セ
ントから1000セントの目盛り位置まで可変抵抗器
100の摺動子を連続的に摺動させた場合、AD
変換器102からは前述の場合と同様に「1000/
1.333」セントに相当する値まで「6.25〜1.333」
セントの変化ステツプ幅で階段状に変化するPV
用制御情報log2Voが出力される。 この階段状に変化するPV制御情報log2Voは変
化ステツプ幅切換回路103に入力されるが、切
換スイツチ101によつて変化ステツプ幅が
「100セント」に設定されているため、アンドゲー
ト103c,103d,103e,103fの出
力信号Z3,Z2,Z1,Z0はそれぞれ“0”
となつている。このため、情報log2Voの連続変化
に伴つてビツトB3,B2,B1,B0に“1”信号が
発生しても、このビツトB3を含む下位ビツトの
“1”信号はアンドゲート103j,103k,
103m,103nを通過することができず、ビ
ツトB6,B5,B4のみの“1”信号がアンドゲー
ト103g,103h,103iを通過する。つ
まり、「100/1.333」セント未満に相当するビツ
トB3〜B0の“1”信号は切り捨てられる。従つ
て、乗算器104には、「100/1.333」セントに
相当する変化ステツプ幅で、「1000/1.333」セン
トに相当する値まで階段状に順次変化するPV用
制御情報log2V′oが供給されることになる。この
結果、この例の場合には第12図の記号Bで示す
ように変化するPV用制御情報log2Vが出力され
る。 従つて、このPV用制御情報発生回路10にお
いては、0セント〜1593.5セントの範囲で変化す
るPV用制御情報log2Vが発生可能であり、かつそ
の変化ステツプ幅を6.25セント〜800セントの段
階に自由に切換えることができる。 なお、この実施例のPV用制御情報発生回路1
0において、乗算器104は第13図に示すよう
な回路に代替えしてもよい。 第13図は第10図に示した乗算器104の他
の実施例を示す回路図であつて、大別してPV用
制御情報log2V′oを「1.333」倍するための2ビツ
トシフト回路1040,4ビツトシフト回路10
41,6ビツトシフト回路1042,加算器10
43とからなる部分と、最終的に出力するPV用
制御情報log2Vの最大値を1200セントに制限する
ためのオアゲート1044a〜1044j,加算
器1045とからなる部分に区別される。 このような構成において、2ビツトシフト回路
1040はPV制御情報log2V′oの各ビツトB7〜B0
を下位ビツト側へ2ビツトだけシフトして情報
log2V′oの「1/4」に相当する情報1/4・log2V′oを
加算器1043に供給し、4ビツトシフト回路1
041は情報log2V′oの各ビツトB7〜B0を下位ビ
ツト側へ4ビツトだけシフトして情報log2V′oの
「1/16」に相当する情報1/16・log2V′oを加算器1
043に供給し、6ビツトシフト回路1042は
情報log2V′0の各ビツトB7〜B0を下位ビツト側へ
6ビツトだけシフトして情報log2V′oの「1/64」
に相当する情報1/64・log2V′oを加算器1043
に供給する。一方、この加算器1043には情報
log2V′oも直接入力されている。従つて、この加
算器1043においては次の第7式に示すような
加算動作が行なわれていることになる。 Σ=log2V′o+1/4・log2V′o+1/16 ・log2V′o+1/64・log2V′o=85/64 ・log2V′o≒1.33・log2V′o ……(7) ここで、Σは加算器1043の出力に得られる
加算値である。 このことをさらにビツト毎の加算式で示すと次
のようになる。
されるPV用制御情報log2Voで表現可能なピツチ
変化範囲は1195.4〜0セントであり、一方前記
PV用の回転操作子1000における目盛り表示
は1593.75〜0セントとなつていて両者は合致し
ないが、情報log2Voは後述の乗算器104におい
て「1.333」倍されて目盛り表示と合致するよう
になつている。従つて、PV用制御情報log2Voの
各ビツトの重み付けは、実際には前記第6表で示
したセント値に「1.333」倍した値となる。この
ように情報log2Voの各ビツトの重み付けを
「1.333」倍するのは、ビツトB4の重み付けを
「100」セントに相当させることにより、後述する
ようにピツチベンダ効果の変化ステツプ幅を切換
え制御する上で都合がよいからである。 次に、103はAD変換器102から出力され
るPV用制御情報log2Voの変化ステツプ幅を切換
スイツチ101の切換位置に応じて切換えるため
の変化ステツプ幅切換回路であつて、切換スイツ
チ101のコモン接点CMが選択設定されている
切換位置のセント表示未満のセント値に相当する
情報log2Voのビツトの送出を禁止するためのアン
ドゲート103a〜103fおよび103g〜1
03nとを備え、例えば切換スイツチ101のコ
モン接点CMが図示のように「50セント」表示の
切換位置に選択設定されていると、アンドゲート
103d,103e,103fの出力信号Z2,
Z1,Z0は全ての“0”信号となり、情報
log2VoのビツトB2,B1,B0が“1”であつて
も、このビツトB2〜B0の“1”信号はアンドゲ
ート103k〜103nを通過することが禁止さ
れる。すなわち、情報log2Voのうち37.5セント未
満の情報は切り捨てられる。これによつて、AD
変換器102から出力されるPV用制御情報
log2Voで表現可能な変化ステツプ幅は37.5セント
となる。実際には、このようにして変化ステツプ
幅が切換えられた情報log2Voは情報log2V′oとし
て後述の乗算器104に供給され、この乗算器1
04において「1.333」倍されるため、最終的に
出力されるPV用制御情報log2Voで表現可能な変
化ステツプ幅は50セントとなる。従つて、切換ス
イツチ101の各切換位置の表示(6.25セント〜
800セント)は、最終的に出力されるPV用制御情
報log2Vで表現可能な変化ステツプ幅を表わして
いる。 次に、104は前記変化ステツプ幅切換回路1
03から出力されるPV用制御情報log2V′oに定数
「1.333」を乗算する乗算器であつて、この乗算器
104において得られる乗算値はキヤリイを含め
て9ビツトの整数部と2ビツトの小数部で表現さ
れる。そして、この11ビツト構成の乗算値は、さ
らにその上位ビツトに3ビツトの情報「000」が
付加されて合計14ビツト構成のPV用制御情報
log2Vとして出力される。 3ビツトの情報「000」を付加しているのは、
前述の周波数情報発生回路2から出力される周波
数情報log2Fとのビツト数を一致させるためであ
る。 従つて、このPV用制御情報発生回路10から
出力されるPV用制御情報log2Vは、合計14ビツト
構成で、その各ビツトB13〜B0は前述の第2表(a)
で示した周波数情報log2Fと同様の重みをもつて
いることになる。 従つて、以上のように構成されたPV用制御情
報発生回路10においては、演算開始前にまず切
換スイツチ101によつて所望の変化ステツプ幅
を選択設定する。この後、演奏中に回転操作子1
000を操作する。 例えば、切換スイツチ101のコモン接点CM
が「6.25セント」表示の切換位置に選択設定され
ており、この状態で回転操作子1000を用いて
0セントから1000セントの目盛り位置まで可変抵
抗器100の摺動子を連続的に摺動させた場合、
AD変換器102からは第12図の記号で示すよ
うに「6.25/1.333」セントに相当する変化ステ
ツプ幅で順次変化するPV用制御情報log2Voが出
力される。このPV用制御情報log2Voは変化ステ
ツプ幅切換回路103に入力されるが、切換スイ
ツチ101のコモン接点CMが「6.25セント」表
示の切換位置に設定されているため、該情報
log2Voはそのまま乗算器104に情報log2V′oと
して入力され、この乗算器104において
「1.333」倍される。これによつて、第12図の記
号A′で示すように変化するPV用制御情報log2Vと
して出力される。 次に切換スイツチ101のコモン接点CMが
「100セント」表示の切換位置に選択設定されてお
り、この状態で回転操作子1000を用いて0セ
ントから1000セントの目盛り位置まで可変抵抗器
100の摺動子を連続的に摺動させた場合、AD
変換器102からは前述の場合と同様に「1000/
1.333」セントに相当する値まで「6.25〜1.333」
セントの変化ステツプ幅で階段状に変化するPV
用制御情報log2Voが出力される。 この階段状に変化するPV制御情報log2Voは変
化ステツプ幅切換回路103に入力されるが、切
換スイツチ101によつて変化ステツプ幅が
「100セント」に設定されているため、アンドゲー
ト103c,103d,103e,103fの出
力信号Z3,Z2,Z1,Z0はそれぞれ“0”
となつている。このため、情報log2Voの連続変化
に伴つてビツトB3,B2,B1,B0に“1”信号が
発生しても、このビツトB3を含む下位ビツトの
“1”信号はアンドゲート103j,103k,
103m,103nを通過することができず、ビ
ツトB6,B5,B4のみの“1”信号がアンドゲー
ト103g,103h,103iを通過する。つ
まり、「100/1.333」セント未満に相当するビツ
トB3〜B0の“1”信号は切り捨てられる。従つ
て、乗算器104には、「100/1.333」セントに
相当する変化ステツプ幅で、「1000/1.333」セン
トに相当する値まで階段状に順次変化するPV用
制御情報log2V′oが供給されることになる。この
結果、この例の場合には第12図の記号Bで示す
ように変化するPV用制御情報log2Vが出力され
る。 従つて、このPV用制御情報発生回路10にお
いては、0セント〜1593.5セントの範囲で変化す
るPV用制御情報log2Vが発生可能であり、かつそ
の変化ステツプ幅を6.25セント〜800セントの段
階に自由に切換えることができる。 なお、この実施例のPV用制御情報発生回路1
0において、乗算器104は第13図に示すよう
な回路に代替えしてもよい。 第13図は第10図に示した乗算器104の他
の実施例を示す回路図であつて、大別してPV用
制御情報log2V′oを「1.333」倍するための2ビツ
トシフト回路1040,4ビツトシフト回路10
41,6ビツトシフト回路1042,加算器10
43とからなる部分と、最終的に出力するPV用
制御情報log2Vの最大値を1200セントに制限する
ためのオアゲート1044a〜1044j,加算
器1045とからなる部分に区別される。 このような構成において、2ビツトシフト回路
1040はPV制御情報log2V′oの各ビツトB7〜B0
を下位ビツト側へ2ビツトだけシフトして情報
log2V′oの「1/4」に相当する情報1/4・log2V′oを
加算器1043に供給し、4ビツトシフト回路1
041は情報log2V′oの各ビツトB7〜B0を下位ビ
ツト側へ4ビツトだけシフトして情報log2V′oの
「1/16」に相当する情報1/16・log2V′oを加算器1
043に供給し、6ビツトシフト回路1042は
情報log2V′0の各ビツトB7〜B0を下位ビツト側へ
6ビツトだけシフトして情報log2V′oの「1/64」
に相当する情報1/64・log2V′oを加算器1043
に供給する。一方、この加算器1043には情報
log2V′oも直接入力されている。従つて、この加
算器1043においては次の第7式に示すような
加算動作が行なわれていることになる。 Σ=log2V′o+1/4・log2V′o+1/16 ・log2V′o+1/64・log2V′o=85/64 ・log2V′o≒1.33・log2V′o ……(7) ここで、Σは加算器1043の出力に得られる
加算値である。 このことをさらにビツト毎の加算式で示すと次
のようになる。
【表】
これによつて、キヤリイ信号CAを最上位ビツ
トb10とする11ビツトの情報「log2V′o×1.33」が
得られる。 この場合、最下位ビツトb0の重みは1.2セント
に相当し、最上位ビツトb10の重みは1200セント
に相当する。 このようにして得られた情報log2V′oの
「1.33」倍に相当する情報1.33・log2V′oはオアゲ
ート1044a〜1044jを介して加算器10
45に供給され、加算器1043から出力される
キヤリイ信号CAと加算される。ところが、加算
器1043から出力されるキヤリイ信号CAはオ
アゲート1044a〜1044jにも供給されて
いる。このため、情報log2V′oの「1.33」倍に相
等する情報1.33・log2V′oが1200セント以上で、
キヤリイ信号CAが“1”となつた場合、加算器
1045のキヤリイ入力信号を含む全加算入力信
号は全て“1”となり、加算器1045の出力情
報のうちビツトB0(LSB)〜B9は全て“0”で、
キヤリイ信号CAのみが“1”となる。つまり、
情報1.33log2V′oはその最大値が1200セントに相
当する値に制限される。 逆に、情報1.33log2V′oが1200セント未満に相
当する場合には、加算器1043から出力される
キヤリイ信号CAは“0”であるため、加算器1
043の出力から得られる情報1.33log2V′oは加
算器1045において何等変更されずにそのまま
出力される。そして、加算器1045から出力さ
れるキヤリイ信号CAを含む各ビツト出力は、キ
ヤリイ信号CAをビツトB10とし、さらにその上位
ビツト“000”の3ビツトが付加されて14ビツト
構成のPV用制御情報log2Vとして出力される。こ
れによつて、情報log2V′oを1.33倍とする機能
と、情報log2Vの最大値を1200セントに相当する
値に制限する機能とが同時に実現される。 従つて、この第13図に示す回路を用いた場
合、発生楽音のピツチ変化範囲は最大で1200セン
ト(1オクターブ)となる。 特に、この実施例の場合、乗算処理を簡単な加
算処理で行つているため、演算速度が速くなると
いう利点がある。 従つて、以上のような機能のPV制御情報発生
回路10を付加した第9図の電子楽器において
は、第1図に示した電子楽器に加えて次のような
効果が得られる。すなわち、切換スイツチ101
によつて変化ステツプ幅を所望のセント値に選択
設定しておき、演奏途中においてPV用の回転操
作子1000を所望のセント表示位置まで回転さ
せれば、発生楽音の公称ピツチが回転操作子10
00の回転操作に伴つて順次階段状に変化するビ
ツチベンダ効果が得られる。また、PV用の回転
操作子1000を所望のセント表示位置に固定し
ておけば、発生楽音のピツチが公称ピツチから定
常的にずれたものとなり、いわゆるトランスポー
ザー(転調)効果を得ることができる。また、
PV用の回転操作子1000を所望のセント表示
位置に回転させた後自動復帰させれば、いわゆる
チヨーキング効果を得ることができ、またPV用
の回転操作子1000を100セント〜200セントの
表示位置間で往復操作すれば、いわゆるトリル効
果を得ることができる。 なお、この実施例の電子楽器において得られる
発生楽音のピツチ変化は、PV用制御情報log2Vが
正方向のみの変化であるため、上昇方向のみの変
化となるが、公称ピツチを中心に上昇および下降
するピツチ変化によるピツチベンダ効果を得るよ
うに構成することもできる。すなわち、PV用の
回転操作1000の可動範囲のほぼ中央の目盛り
位置を公称ピツチに相当する「0セント」表示と
すると共に、この「0セント」表示の目盛り位置
を中心に両側にある目盛り位置をプラスおよびマ
イナスのセント表示とし、かつPV用の回転操作
子1000を「0セント」の目盛り位置に設定し
た時に得られるlog2Vの値だけ、周波数情報発生
回路2から出力される周波数情報log2Fの値を予
め小さく設定しておけばよい。 また、以上の実施例では、この発明をグリツサ
ンド効果,ポルタメント効果およびピツチベンダ
効果に適用した場合についてのみ説明したが、こ
の発明は上記効果以外の効果、例えばビブラート
効果やグライド効果にも適用できるものである。
この場合には、周知のビブラート信号またはグラ
イド信号を第10図のAD変換器の入力側(該信
号がもともとデイジタルデータであればAD変換
器の出力側)に加えるようにすればよい。 また、以上の実施例では、周波数情報発生回路
2から発生される周波数情報log2Fおよび単位変
化幅情報発生回路4から発生される単位変化幅情
報log2Pをそれぞれデイジタル数値として設定し
たが、これはアナログ電圧信号として設定するよ
うにしてもよい。この場合には、上記各回路2,
4をアナログメモリや抵抗分圧回路とゲート回路
の組合せからなる回路等により構成するととも
に、また演算回路6以後の後段の回路も適宜アナ
ログ方式の回路構成とすればよい。 F この発明の効果 以上説明したように、この発明による電子楽器
は、グリツサンド効果,ポルタメント効果および
ピツチベンダ効果等を得るため、発生楽音のピツ
チを順次変化させるに際し、単位変化幅や変化ス
テツプ幅を演奏者によつて自由に選択設定するこ
とができるようにしたもので、これによつて発生
楽音の表現効果をより豊かなものとすることがで
き、従来にない新しい演奏効果を得ることができ
る。
トb10とする11ビツトの情報「log2V′o×1.33」が
得られる。 この場合、最下位ビツトb0の重みは1.2セント
に相当し、最上位ビツトb10の重みは1200セント
に相当する。 このようにして得られた情報log2V′oの
「1.33」倍に相当する情報1.33・log2V′oはオアゲ
ート1044a〜1044jを介して加算器10
45に供給され、加算器1043から出力される
キヤリイ信号CAと加算される。ところが、加算
器1043から出力されるキヤリイ信号CAはオ
アゲート1044a〜1044jにも供給されて
いる。このため、情報log2V′oの「1.33」倍に相
等する情報1.33・log2V′oが1200セント以上で、
キヤリイ信号CAが“1”となつた場合、加算器
1045のキヤリイ入力信号を含む全加算入力信
号は全て“1”となり、加算器1045の出力情
報のうちビツトB0(LSB)〜B9は全て“0”で、
キヤリイ信号CAのみが“1”となる。つまり、
情報1.33log2V′oはその最大値が1200セントに相
当する値に制限される。 逆に、情報1.33log2V′oが1200セント未満に相
当する場合には、加算器1043から出力される
キヤリイ信号CAは“0”であるため、加算器1
043の出力から得られる情報1.33log2V′oは加
算器1045において何等変更されずにそのまま
出力される。そして、加算器1045から出力さ
れるキヤリイ信号CAを含む各ビツト出力は、キ
ヤリイ信号CAをビツトB10とし、さらにその上位
ビツト“000”の3ビツトが付加されて14ビツト
構成のPV用制御情報log2Vとして出力される。こ
れによつて、情報log2V′oを1.33倍とする機能
と、情報log2Vの最大値を1200セントに相当する
値に制限する機能とが同時に実現される。 従つて、この第13図に示す回路を用いた場
合、発生楽音のピツチ変化範囲は最大で1200セン
ト(1オクターブ)となる。 特に、この実施例の場合、乗算処理を簡単な加
算処理で行つているため、演算速度が速くなると
いう利点がある。 従つて、以上のような機能のPV制御情報発生
回路10を付加した第9図の電子楽器において
は、第1図に示した電子楽器に加えて次のような
効果が得られる。すなわち、切換スイツチ101
によつて変化ステツプ幅を所望のセント値に選択
設定しておき、演奏途中においてPV用の回転操
作子1000を所望のセント表示位置まで回転さ
せれば、発生楽音の公称ピツチが回転操作子10
00の回転操作に伴つて順次階段状に変化するビ
ツチベンダ効果が得られる。また、PV用の回転
操作子1000を所望のセント表示位置に固定し
ておけば、発生楽音のピツチが公称ピツチから定
常的にずれたものとなり、いわゆるトランスポー
ザー(転調)効果を得ることができる。また、
PV用の回転操作子1000を所望のセント表示
位置に回転させた後自動復帰させれば、いわゆる
チヨーキング効果を得ることができ、またPV用
の回転操作子1000を100セント〜200セントの
表示位置間で往復操作すれば、いわゆるトリル効
果を得ることができる。 なお、この実施例の電子楽器において得られる
発生楽音のピツチ変化は、PV用制御情報log2Vが
正方向のみの変化であるため、上昇方向のみの変
化となるが、公称ピツチを中心に上昇および下降
するピツチ変化によるピツチベンダ効果を得るよ
うに構成することもできる。すなわち、PV用の
回転操作1000の可動範囲のほぼ中央の目盛り
位置を公称ピツチに相当する「0セント」表示と
すると共に、この「0セント」表示の目盛り位置
を中心に両側にある目盛り位置をプラスおよびマ
イナスのセント表示とし、かつPV用の回転操作
子1000を「0セント」の目盛り位置に設定し
た時に得られるlog2Vの値だけ、周波数情報発生
回路2から出力される周波数情報log2Fの値を予
め小さく設定しておけばよい。 また、以上の実施例では、この発明をグリツサ
ンド効果,ポルタメント効果およびピツチベンダ
効果に適用した場合についてのみ説明したが、こ
の発明は上記効果以外の効果、例えばビブラート
効果やグライド効果にも適用できるものである。
この場合には、周知のビブラート信号またはグラ
イド信号を第10図のAD変換器の入力側(該信
号がもともとデイジタルデータであればAD変換
器の出力側)に加えるようにすればよい。 また、以上の実施例では、周波数情報発生回路
2から発生される周波数情報log2Fおよび単位変
化幅情報発生回路4から発生される単位変化幅情
報log2Pをそれぞれデイジタル数値として設定し
たが、これはアナログ電圧信号として設定するよ
うにしてもよい。この場合には、上記各回路2,
4をアナログメモリや抵抗分圧回路とゲート回路
の組合せからなる回路等により構成するととも
に、また演算回路6以後の後段の回路も適宜アナ
ログ方式の回路構成とすればよい。 F この発明の効果 以上説明したように、この発明による電子楽器
は、グリツサンド効果,ポルタメント効果および
ピツチベンダ効果等を得るため、発生楽音のピツ
チを順次変化させるに際し、単位変化幅や変化ス
テツプ幅を演奏者によつて自由に選択設定するこ
とができるようにしたもので、これによつて発生
楽音の表現効果をより豊かなものとすることがで
き、従来にない新しい演奏効果を得ることができ
る。
第1図はこの発明による電子楽器の一実施例を
示すブロツク図、第2図は第1図に示した演算回
路から出力される変更周波数情報log2F′の変化態
様の一例を示す図、第3図は第1図に示した速度
制御信号発生回路の一例を示す詳細回路図、第4
図は第1図に示した単位変化幅情報発生回路の一
例を示す詳細回路図、第5図は第1図に示した演
算回路の一例を示す詳細回路図、第6図は第5図
に示した演算回路から出力される変更周波数情報
log2F′の変化態様を示すタイムチヤート、第7図
は第1図に示した楽音信号発生回路の一例を示す
ブロツク図、第8図は第1図に示した周波数情報
発生回路の他の実施例を示す回路図、第9図はこ
の発明による電子楽器の他の実施例を示すブロツ
ク図、第10図は第9図に示したPV用制御情報
発生回路の一例を示す詳細回路図、第11図は
PV用回転回転操作子の一例を示す図、第12図
は第10図に示したPV用制御情報発生回路から
出力されるPV用制御情報log2Vの変化態様の一例
を示す図、第13図は第10図に示したPV用制
御情報発生回路における乗算器の他の実施例を示
す回路図である。 1…鍵盤回路、2…周波数情報発生回路、3…
速度制御信号発生回路、4…単位変化幅情報発生
回路、6…演算回路、7…対数・自然数変換器
(LLC)、8…楽音信号発生回路、10…ピツチ
ベンダ用制御情報発生回路、11…加算器。
示すブロツク図、第2図は第1図に示した演算回
路から出力される変更周波数情報log2F′の変化態
様の一例を示す図、第3図は第1図に示した速度
制御信号発生回路の一例を示す詳細回路図、第4
図は第1図に示した単位変化幅情報発生回路の一
例を示す詳細回路図、第5図は第1図に示した演
算回路の一例を示す詳細回路図、第6図は第5図
に示した演算回路から出力される変更周波数情報
log2F′の変化態様を示すタイムチヤート、第7図
は第1図に示した楽音信号発生回路の一例を示す
ブロツク図、第8図は第1図に示した周波数情報
発生回路の他の実施例を示す回路図、第9図はこ
の発明による電子楽器の他の実施例を示すブロツ
ク図、第10図は第9図に示したPV用制御情報
発生回路の一例を示す詳細回路図、第11図は
PV用回転回転操作子の一例を示す図、第12図
は第10図に示したPV用制御情報発生回路から
出力されるPV用制御情報log2Vの変化態様の一例
を示す図、第13図は第10図に示したPV用制
御情報発生回路における乗算器の他の実施例を示
す回路図である。 1…鍵盤回路、2…周波数情報発生回路、3…
速度制御信号発生回路、4…単位変化幅情報発生
回路、6…演算回路、7…対数・自然数変換器
(LLC)、8…楽音信号発生回路、10…ピツチ
ベンダ用制御情報発生回路、11…加算器。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 発生される楽音信号のピツチを時間的に順次
変化させるようにした電子楽器において、 上記ピツチの時間的変化における変化ステツプ
幅をセント値に対応して複数種類の中から任意に
選択指定する指定手段と、 上記指定手段により選択指定された変化ステツ
プ幅に対応する単位変化幅情報を発生する変化幅
情報発生手段と、 上記変化幅情報発生手段から発生された単位変
化幅情報に基づき、該単位変化幅情報が示す変化
ステツプ幅で楽音信号のピツチを所定の目標ピツ
チに向つて順次変化させるピツチ制御手段と を備えた電子楽器。 2 前記変化幅情報発生手段は、複数種類の前記
単位変化幅情報を記憶した記憶装置からなり、 前記指定手段は、上記記憶装置から読出す単位
変化幅情報を選択指定する選択スイツチからな
り、 前記ピツチ制御手段は、押下鍵音高に対応した
周波数情報を上記単位変化幅情報に基づき順次変
化させて出力する演算手段からなり、 上記演算手段の出力情報に基づき発生楽音信号
のピツチを決定することを特徴とする特許請求の
範囲第1項記載の電子楽器。 3 前記演算手段は、前記ピツチの時間的変化に
おける変化開始時のピツチおよび変化終了時の目
標ピツチにそれぞれ対応する第1周波数情報と第
2周波数情報とを比較する比較回路と、この比較
回路による比較結果に基づき上記第1周波数情報
を初期値としてこの初期値に対し前記単位変化幅
情報を加算または減算する演算処理を、その演算
処理結果が上記第2周波数情報と一致するまで所
定の周期で実行する演算回路とから構成すること
を特徴とする特許請求の範囲第2項記載の電子楽
器。 4 楽音信号のピツチを変化させるための操作子
手段と、 上記操作子手段の操作に対応した複数ビツトか
らなるデイジタル情報を出力するデイジタル情報
発生手段と、 上記ピツチの変化における変化ステツプ幅を複
数種類の中から任意に選択指定手段と、 上記デイジタル情報を入力し、上記指定手段に
より選択指定された変化ステツプ幅に対応して該
デイジタル情報の上位から所定ビツト数を出力す
ることにより、該デイジタル情報を上記選択指定
された変化ステツプ幅に対応して変化するピツチ
情報に変換する変換手段と、 上記変換手段から出力されるピツチ情報に基づ
き楽音信号のピツチを制御するピツチ制御手段と を備えた電子楽器。 5 値が順次変化するデイジタル情報を発生する
デイジタル発生手段と、 ピツチの変化における変化ステツプ幅を複数種
類の中から任意に選択指定する指定手段と、 上記デイジタル情報に入力し、上記指定手段に
より選択指定された変化ステツプ幅に対応して該
デイジタル情報の上位から所定ビツト数を出力す
ることにより、該デイジタル情報を上記選択指定
された変化ステツプ幅に対応して変化するピツチ
情報に変換する変換手段と、 上記変換手段から出力されるピツチ情報に基づ
き楽音信号のピツチを制御するピツチ制御手段
と、 を備えた電子楽器。 6 前記デイジタル情報発生手段は、値が周期的
に時間変化するデイジタル情報を発生するもので
あることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載
の電子楽器。 7 前記デイジタル情報発生手段は、値が所定時
間内においてのみ任意の関数に従つて時間変化す
るデイジタル情報を発生するものであることを特
徴とする特許請求の範囲第5項記載の電子楽器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15108279A JPS5674298A (en) | 1979-11-21 | 1979-11-21 | Electronic musical instrument |
US06/205,708 US4347772A (en) | 1979-11-21 | 1980-11-10 | Electronic musical instruments capable of varying tone pitch during one key depression |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15108279A JPS5674298A (en) | 1979-11-21 | 1979-11-21 | Electronic musical instrument |
Publications (2)
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JPS5674298A JPS5674298A (en) | 1981-06-19 |
JPS6147433B2 true JPS6147433B2 (ja) | 1986-10-18 |
Family
ID=15510916
Family Applications (1)
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SE9403801D0 (sv) * | 1994-11-04 | 1994-11-04 | Clavia Digital Instr Ab | Tonhöjdsvarierande anordning |
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-
1979
- 1979-11-21 JP JP15108279A patent/JPS5674298A/ja active Granted
-
1980
- 1980-11-10 US US06/205,708 patent/US4347772A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5674298A (en) | 1981-06-19 |
US4347772A (en) | 1982-09-07 |
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