JP3322131B2 - 波形加工装置および音源 - Google Patents

波形加工装置および音源

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JP3322131B2 JP21164496A JP21164496A JP3322131B2 JP 3322131 B2 JP3322131 B2 JP 3322131B2 JP 21164496 A JP21164496 A JP 21164496A JP 21164496 A JP21164496 A JP 21164496A JP 3322131 B2 JP3322131 B2 JP 3322131B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、信号の波形を自
由に加工するのに好適な波形加工装置およびこれを用い
た音源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子楽器においては、いわゆるPCM音
源が広く普及している。このPCM音源にあっては、複
数の波形データを、サンプル番号順にメモリに記憶さ
せ、メモリから波形データを順次で読み出し、これらの
読み出された波形データを用いて、楽音を合成すること
が行われる。かかる波形データは、音色毎に用意され、
その音色を特徴づける基本的な波形の所定周期分の振幅
値がデータとして時系列的に記憶される。一方、読み出
し時には、発生すべきピッチに対応して、読み出しアド
レスの間隔を変化させ、再生波形の周期が所望のピッチ
と一致するようにしている。こうした音源は、アナログ
・シンセサイザーと比較して、複雑な高周波を含む波形
や、立ち上がりの鋭い波形を出力できるという利点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パチンコや
玩具等の分野において、効果音や音楽は、臨場感を高め
て利用者の関心を誘うため、重要な要素となっている。
この分野にあっては、電子楽器ほど複雑で微妙な楽音の
発生は要求されないが、簡易な構成で多彩な楽音を発生
できる装置が望まれている。しかし、上述した音源は、
ハード規模が大きくなるという問題があり、上記分野で
は使用されてこなかった。
【0004】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
のであり、簡易な構成で、多彩な波形加工を行うことが
できる波形加工装置およびこれを用いた音源を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明にあっては、複数のビットからな
る原波形データに演算処理を施して変換波形データを生
成する波形加工装置であって、前記変換波形データの各
ビットに対応する演算毎に、第1の制御データに基づい
て、前記原波形データの各ビットから2以上のビットの
組を選択するビット組選択手段と、第2の制御データに
よって指示された演算を前記ビットの組に施して、前記
変換波形データを各ビット毎に生成する演算手段とを備
えたことを特徴とする。また、請求項2に記載の発明に
あっては、前記演算手段は、前記変換波形データの各ビ
ットに対応する演算を実行する複数の加工部を備えるこ
とを特徴とする。また、請求項3に記載の発明にあって
は、前記加工部は、前記ビットの組に対して互いに異な
る演算を施す複数の演算回路と、前記第2の制御データ
に基づいて、これらの演算回路の出力を選択する選択回
路とを備えることを特徴とする
【0006】また、請求項に記載の発明にあっては、
波形加工の種類に対応した前記第の制御データおよび
前記第2の制御データが予め複数格納されており、波形
加工の種類を指示する第3の制御データが入力される
と、前記第3の制御データの指示する波形加工の種類に
対応した前記第1の制御データおよび前記第2の制御デ
ータを出力する変換テーブルを備えたことを特徴とす
る。
【0007】また、請求項に記載の発明にあっては、
前記波形加工装置を備えた音源であって、前記原波形デ
ータを生成する原波形発生部と、前記変換波形データの
レベルを調整するレベル調整部とを備えたことを特徴と
する。
【0008】また、請求項に記載の発明にあっては、
前記波形加工装置を備えた音源であって、原波形データ
を生成する原波形発生部と、前記原波形発生部で生成さ
れた原波形データを含む複数の原波形データから1つの
原波形データを選択して前記波形加工部に出力する選択
部と、前記変換波形データのレベルを調整するレベル調
整部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】1.第1実施形態 1−1:波形加工装置の全体構成 以下、図面を参照してこの発明の第1実施形態の全体構
成について説明する。図1はこの発明の一実施形態に係
わる波形加工装置のブロック図である。図1において、
1は波形加工部であり、そこでは64ビットの制御デー
タCT'に基づいて、1サンプルあたり8ビットの原波
形データGWに対して波形加工が行われ、変換波形デー
タGW'が生成される。波形加工部1は、変換波形デー
タGW'の各ビットD0'〜D7'に対応して独立した演算
処理を行うようになっており、また演算処理は、原波形
データGWの各ビットD0〜D7から2つのビットを各々
選択して、これらのビット間で行うようになっている。
なお、以下の説明では演算処理の対象となる2つのビッ
トを、演算子A,演算子Bと称することにする。また、
2はROM等で構成される変換テーブルであり、その記
憶領域には、8ビットの制御データCTを64ビットの
制御データCT'に変換するテーブルが格納されてい
る。
【0010】ここで、制御データCT'について図2を
参照しつつ説明する。図2は制御データCT'のデータ
構造を示す図である。図において、「A」は演算子Aの
選択に係わるデータ、「B]は演算子Bの選択に係わる
データ、また、「E」は演算種類の選択に係わるデータ
であることを意味する。すなわち、制御データAi0〜A
i2(i=0,1…7)は演算子Aを指定し、また、制御データB
i0〜Bi2は演算子Bを指定する。また、制御データEi
0,Ei0は、AND、OR、NANDおよびNORといっ
た演算の中から、演算処理の種類を指定する。また、符
号A,B,Eに続く1番目の添字は、変換波形データG
W'の各ビットD0'〜D7'に対応している。例えば、制
御データB31〜B32は、変換波形データGW'の第4ビ
ットD3'を算出する際にもちいられる演算子Bを指定す
る。
【0011】1−2:波形加工部 次に、波形加工部について詳細に説明する。図3は波形
加工部のブロック図である。図示するように波形加工部
1は、変換波形データGW'の各ビットD0'〜D7'に対
応する加工部100〜170から構成されている。ただ
し、加工部100〜170は、いずれも同一構成である
ので、ここでは変換波形データGW'の第1ビットD0'
を生成する加工部100について説明し、その他の加工
部110〜170についてはその説明を省略する。加工
部100は以下の部分から構成される。11,12は8
入力1出力の第1,第2の選択回路であり、演算子の選
択手段として機能する。また、17は4入力1出力の第
3の選択回路であり、AND回路13、OR回路14、
NAND回路15およびNOR回路16とともに、演算
処理手段として機能する。
【0012】第1の選択回路11に制御データA01〜A
03が供給されると、第1の制御回路11は、制御データ
A01〜A03に基づいて、原波形データGWの各ビットD
0〜D7から演算の対象となるビットを1つ選択する。ま
た同様に、第2の選択回路12は、制御データB01〜B
03に基づいて、原波形データGWの各ビットD0〜D7か
ら演算の対象となるビットを1つ選択する。これによ
り、演算の対象となる2つの演算子A,Bが選択され
る。選択された演算子A,Bは、AND回路13、OR
回路14、NAND回路15およびNOR回路16によ
って、演算処理が施される。この後、これらの演算結果
が第3の選択回路17に供給されると、制御データE0
0,E01に基づいて、演算結果が選択され、変換波形デ
ータGW'の第1ビットD0’として出力される。なお、
変換波形データGW'の他のビットD1'〜D7'も、加工
部110〜170によって、同様に生成される。
【0013】1−3:変換テーブル 次に、変換テーブルについて説明する。上述したように
波形加工部1は、64ビットの制御データCT'によっ
て制御される。しかし、実際の波形加工において、64
ビットのデータを用いるのでは、処理が煩雑となり実現
的ではない。ところで、上述した演算処理において、演
算子A,Bの選択と演算種類の組み合わせによっては、
同一の演算結果が得られる場合がある。例えば、以下の
演算式の処理である。 D7 OR D7=D7 AND D7 D7 NOR D7=D7 NAND D7 D7 OR D6=D6 OR D7 これらの場合には、左辺の演算結果と右辺の演算結果は
一致するため、波形加工の結果得られる変換波形データ
GW'も一致する。したがって、このような演算処理を
指定する制御データCT'は、重複した音色を指定する
ものであり、冗長なデータとなる。また、制御データC
T'が、殆ど変化のない音色、あるいは意味のない音色
を指定する場合も、冗長な音色を指定することになる。
そこで、本実施形態にあっては、冗長な指定を削除し、
256種類の音色を指定する制御データCT'を変換テ
ーブル2に予め格納している。8ビットの制御データC
Tが変換テーブル2に供給されると、変換テーブル2
は、制御データCTを読み出しアドレスとして、その記
憶領域から64ビットの制御データCT'を読み出す。
そして、この制御データCT'に基づいて波形加工が行
われ、所定の音色を有する変換波形データGW'が生成
される。したがって、8ビットの制御データCTによっ
て、予め定められた音色を指定することができ、制御の
負担が軽減される。
【0014】このように本実施形態にあっては、原波形
データGWの各ビットを任意に組み合わせて、種々の演
算処理を行うことができるから、多彩な波形加工を簡易
な構成によって実現することができる。しかも、変換テ
ーブル2には、必要な加工処理に係わる制御データC
T'が予め格納されるから、制御の負担を軽減すること
ができる。この結果、波形加工装置をパチンコや玩具等
の分野に容易に応用することが可能となる。
【0015】2.第2実施形態 2−1:第2実施形態の構成 第2実施形態は、第1実施形態の波形加工装置を用いた
音源の一例に関するものである。第2実施形態に係わる
音源の構成の図面を参照しつつ説明する。図4は、第2
実施形態に係わる音源のブロック図である。なお、図1
と同一部分には同一の符号を付し、その説明を省略す
る。図4において、3は波形発生部であり、ここで発
音指示信号STと波形選択信号WSに基づいて波形加工
の対象となる波形データGWが発生される。なお、発
音指示信号STは波形データGWの発生開始と発生終
了を指示し、波形選択信号WSは波形データGWの種
類を指示する。
【0016】波形発生部3の詳細なブロック図を図5
に示す。図5において、31はカウンタであり、クロッ
ク信号CKをカウントして、波形データGWを読み出
すための読み出しアドレスRAを生成する。また、32
は波形メモリであり、そこには、各種の波形が予め格納
されている。この例においては、sin波、三角波、の
こぎり波および逆のこぎり波といった波形について、1
周期の各サンプル点における振幅値が各々格納されてお
り、2ビットの波形選択信号WSによって、この内のい
ずれか1つが選択されるようになっている。なお、上記
したsin波等の波形の替わりに、より複雑な波形を波
形メモリ32に格納してもよい。
【0017】上記カウンタ31にクロック信号CKが供
給されると、カウンタ31は、発音指示信号STが原波
形の発生を指示する期間、クロック信号CKをカウント
し、そのカウント値を読み出しアドレスRAとして波形
メモリ32に出力する。したがって、読み出しアドレス
RAは、クロック信号CKと同期して歩進され、これに
より波形メモリ32に格納されている原波形データGW
が順次読み出される。
【0018】そして、原波形データGWが図4に示す波
形加工部1に供給されると、第1実施形態で説明した波
形加工が原波形データGWに施され、変換波形データG
W'が乗算器4の一方の入力に出力される。乗算器4の
他方の入力には、レベルを指示するレベル制御信号LS
が供給され、ここで変換波形データGW'とレベル制御
信号LSとの乗算が行われ、出力データGW''が生成さ
れる。これにより、出力データGW''のレベルを調整す
ることができる。
【0019】2−2:第2実施形態の動作 次に、第2実施形態の動作を図面を参照しつつ説明す
る。この実施形態の動作はシュミレーションソフトで確
認することができるようになっている。図6〜図8は、
このシュミレーションソフトのよる画面を図示したのも
である。まず、原波形データGWとしてsin波を選択
し、波形加工を行わないとすれば、シュミレーション画
面は、図6に示すものとなる。このシュミレーション画
面の領域S3には、図示するようにsin波、三角波、
のこぎり波および逆のこぎり波といった波形メモリ32
の格納されている原波形データGWの種類が表示され
る。そして、マウスポインタPを原波形の表示に重ねて
クリックすると、当該原波形が選択され、反転表示され
る。この例では、sin波が反転表示されているので、
原波形データGWとしてはsin波が選択されている。
【0020】また、領域S1にはビット演算式が表示さ
れる。ここで、等号の左側には変換波形データGW'の
各ビットD0'〜D7'が、等号の右側の第1列には演算子
Aが、第2列にはボタンB1が、第3列には演算種類
が、第4列にはボタンB2が、第5列には演算子Bが、
第6列にはボタンB3が表示される。そして第2列のボ
タンB1をマウスポインタPを用いてクリックすると、
その右側の演算子Aが順次変化し、第6列のボタンB3
をクリックすれば、その右側の演算子Bが順次変化する
ようになっている。また、第4列のボタンB2をクリッ
クすると、その右側の演算種類が順次変化するようにな
っている。この演算式にあっては、変換波形データG
W'の第1ビットD0'は、「D0 OR D0」で算出され
るため、原波形データGWの第1ビットD0に一致す
る。また、他のビットD0'〜D6'についても、同様であ
るから、波形加工は行われない。
【0021】また、領域S2には波形加工部1の入出力
特性を示す波形変換テーブルが表示される。この波形変
換テーブルにおいて、横軸は入力、縦軸は出力を示して
いる。この例では、入力波形と出力波形が一致するか
ら、その入出力特性は左下隅と右上隅を結ぶ直線とな
る。また、領域S4には原波形が赤色で変換波形が青色
で表示され、これにより変換前後の波形を一見して比較
することができる。ただし、この例では、波形加工はな
されないので、原波形と変換波形が重なって表示され
る。
【0022】次に、原波形でーたGWとしてsin波を
選択し、この原波形に、原波形データGWの第8ビット
D7を反転させて変換波形データGW'の第8ビットD7'
を生成する波形変換を施すとすれば、そのシュミレーシ
ョン画面は、図7に示すものとなる。この場合には、図
示するように、領域S3でsin波を選択し、また、領
域S1に表示されるビット演算式において、第1行目の
D7'を「D7 NORD7」となるように操作すればよ
い。
【0023】ところで、この例におけるsin波は、位
相0で中間レベル「00000000」から立ち上がり、位相π
/2で最大レベル「01111111」となり、位相πで「0000
0000」となり、位相3π/2で最小レベル「10000000」
となり、位相2πで「00000000」となるように設定され
ている。したがって、波形加工によってMSBが反転さ
れると、変換波形は、領域S4に太線で図示するように
位相0で最小レベル「10000000」から立ち上がり、位相
π/2で中間レベル「11111111」となり、位相π付近で
最小レベル「10000000」から最大レベル「01111111」に
急激に変化し、位相3π/2で中間レベル「00000000」
となり、位相2π付近で最大レベル「01111111」から最
小レベル「10000000」に急激に変化することになる。
【0024】また、原波形データGWとしてsin波を
選択し、この原波形に、原波形データのD4を反転させ
て出力ビットデータD4’を生成する波形変換を施すと
すれば、そのシュミレーション画面は、図8に示すもの
となる。この場合の変換波形は、領域S4に示すよう
に、sin波に矩形波を重畳したものとなる。また、原
波形データGWとしてsin波を選択した場合でも、演
算子A,Bの選択や演算種類の選択の仕方次第では、図
9の領域S4に示すようなノイズ音を生成することもで
きる。
【0025】このように本実施形態によれば、音源に第
1実施形態で説明した波形加工装置を適用したので、簡
易な構成で、原波形の特徴を残すこともあるいは全く別
の波形に変換することもでき、多彩な音色の楽音を発生
させることが可能である。また、制御データCTで音色
を適宜指定することにより、音色を序々に変化させるこ
とができる。例えば、変換波形を波形に序々に近づけ
るように制御すれば、この音源を用いて、音当てゲーム
のような装置を構成することもできる。
【0026】3.第3実施形態 次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態
は、第1実施形態の波形加工装置を用いた音源の他の例
に関するものであり、この音源は、選択回路が追加され
た点および原波形発生部がピッチに対応して伸縮した原
波形データを生成する点を除き、第2実施形態の音源と
同一である。以下、相違点について図面を参照しつつ説
明する。図10は、第3実施形態に係わる音源のブロッ
ク図である。図10において、原波形発生部3'は、原
波形データGWのピッチを、ピッチ信号PTの指示する
数値F(小数部を含む)に応じて可変できるようになっ
ている。
【0027】ここで、図11に原波形発生部3'のブロ
ック図を示す。図において、原波形派生部は3'は累算
回路33、波形メモリ32、および補間回路34から構
成される。ピッチ信号PTが累算回路33に供給される
と、ピッチ信号PTの指示する数値Fがクロック信号C
Kの1周期毎に累算される。そして、累算結果の整数部
を指示する整数部データMは、読み出しアドレスとし
て、波形メモリ32に出力され、一方、累算結果の少数
部を指示する少数部データLは補間回路34に出力され
る。
【0028】例えば、数値Fが「1」である場合には、
累算結果は、1,2,3,…といったように増加してい
く。この場合、読み出しアドレスは順次歩進されるの
で、波形メモリ32に格納されている原波形が各サンプ
ル点毎に順次読み出される。一方、数値Fが「2」であ
る場合には、累算結果は、2,4,6,…といったよう
に増加していく。したがって、読み出された原波形のピ
ッチは2倍となる。ここで数値Fが整数のみを取り得る
とすれば、読み出される原波形のピッチがオクターブ関
係に限られてしまい、同一オクターブ内にある12音階
が再生できなくなる。このため、本実施形態において、
数値Fは少数も取り得るように設定される。
【0029】仮に、数値Fが1.05であり、あるタイ
ミングで累算結果が5.25であるならば、整数部デー
タMは「5」となり、これが読み出しアドレスRAとし
て波形メモリ32に供給され、対応する波形データが読
み出される。この場合には、少数部データLがあるた
め、補間処理を行うべく、読み出しアドレスRAを
「6」にして波形データを再度読み出す。こうして得ら
れた2つの波形データが、補間回路34に供給される
と、少数部データL(この例では、0.25)に基づい
て、内挿補間が行われ、原波形データGWが生成され
る。すなわち、この例では、整数部データMに応じて2
つのサンプルを読み出して、少数部データLに応じてこ
の間の内挿補間することが行われる。
【0030】こうして、生成された原波形データGWが
図10に示す選択回路5に出力されると、選択回路5で
は、モード信号MDに基づいて、外部入力信号EXTと
原波形データGWのうち一方が選択される。これによ
り、外部入力信号EXTに対しても波形加工を施すこと
ができる。選択された一方の信号は、波形加工部1によ
って波形変換が施された後、乗算器4に供給され、そこ
でレベルが調整されて、出力データGW’’として出力
される。
【0031】このように第3実施形態によれば、ピッチ
信号PTを適宜設定することによって原波形データGW
のピッチを自由変更することができる。したがって、簡
易な構成で、音色のみならず音高も自由に可変すること
ができる音源を提供できる。また、選択回路5によっ
て、外部入力信号EXTを選択して波形加工を行うこと
ができるから、波形加工の対象となる原波形が、波形メ
モリ32に格納されているものに限定されることもな
い。
【0032】4.変形例 本発明は上述した実施形態に限定されるものでなく、例
えば以下のように種々の変形が可能である。
【0033】上記各実施形態において、演算は同一時
刻にサンプルされたデータを対象として行ったが、本発
明はこれに限定されることなく、1サンプリング前のデ
ータとの間で演算を行うようにしてもよい。また、EX
−NOR等を追加して演算の組み合わせを増やしてもよ
い。また、演算は演算子Aと演算子Bの間で行うことと
したが、例えば、「D7'= (D7 AND D6) OR D
0」といったように3個以上の演算子を対象として演算
を行ってもよい。また、上記実施形態においては変換テ
ーブル2を用いて、制御データCTを制御データCT'
に変換して、波形加工を制御したが、変換テーブル2を
用いることなく64ビットの制御データCT'を直接波
形加工部1に供給するようにしてもよい。
【0034】上記第2,3実施形態において、出力信
号GW’’のレベル調整は、乗算器4を用いたが、この
替わりに、単にビットシフトを行うことによってレベル
調整を行ってもよい。また、レベル制御信号LSを、ア
タック部、接続部およびディケィ部等からなる音量エン
ベロープ制御用の信号としてもよい。この場合、例え
ば、アタック部の立ち上がりを急峻にすれば、鋭い立ち
上がりの楽音を発生できる。また、波形メモリ32に複
数の楽音の波形を記憶させ、これを読み出す際に、読み
出される楽音の種類に対応して、音量エンベロープを設
定するようにしてもよい。
【0035】上記第3実施形態において、補間回路3
4で行う内挿補間は、整数部データMと少数部データL
に応じて、3個以上のサンプルを波形メモリ33から読
み出し、FIRフィルタを用いて補間してもよく、この
場合には補間の精度を向上させることができる。また、
外部入力信号EXTを複数にしても、あるいは原波形発
生部3’で複数の原波形データを発生するようにしても
よい。この場合には、選択回路5は、これらの入力デー
タから、1つを選択して波形加工部1に出力する。
【0036】上記各実施形態では、原波形発生処理お
よび波形加工処理をハードウエアで行うことを一例とし
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、原波形発生処理および波形加工処理の内の少なくと
も一方をソフトウエアとプロセッサで実現してもよいこ
とは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる発
明特定事項によれば、簡易な構成で多彩な波形加工を行
うことができる。特に、変換デーブルを用いる場合にあ
っては、ハード規模を縮小しつつ、予め設定された波形
加工を効率よく行うことができる。さらに、簡易な構成
で多彩な音色を発生できる音源を提供することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係わる波形加工装置
のブロック図に係わる図である。
【図2】 同実施形態に係わる制御データCT'のデー
タ構造を示す図である。
【図3】 同実施形態に係わる波形加工部の詳細なブロ
ック図である。
【図4】 本発明の第2実施形態に係わる音源のブロッ
ク図である。
【図5】 同実施形態に係わる原波形発生部の詳細なブ
ロック図である。
【図6】 同実施形態の動作を確認するためのシュミレ
ーションソフトによる画面の一例を示す図である。
【図7】 同実施形態の動作を確認するためのシュミレ
ーションソフトによる画面の一例を示す図である。
【図8】 同実施形態の動作を確認するためのシュミレ
ーションソフトによる画面の一例を示す図である。
【図9】 同実施形態の動作を確認するためのシュミレ
ーションソフトによる画面の一例を示す図である。
【図10】 本発明の第3実施形態に係わる音源のブロ
ック図である。
【図11】 同実施形態に係わる原波形発生部のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1…波形加工部、2…変換テーブル、3,3'…原波形
発生部、4…乗算器(レベル調整部)、5…選択回路
(選択部)、11,12…第1,第2の選択回路(ビッ
ト組選択手段)、13…AND回路(演算手段、演算回
)、14…OR回路(演算手段、演算回路)、15…
NAND回路(演算手段、演算回路)、16…NOR回
路(演算手段、演算回路)、17…第3の選択回路(演
算手段、選択回路)、GW…原波形データ、GW'…変
換波形データ、CT…制御データ(第3の制御デー
タ)、CT'…制御データ(第1,第2の制御デー
タ)。
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Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のビットからなる原波形データに演
    算処理を施して変換波形データを生成する波形加工装置
    であって、 前記変換波形データの各ビットに対応する演算毎に、第
    1の制御データに基づいて、前記原波形データの各ビッ
    トから2以上のビットの組を選択するビット組選択手段
    と、 第2の制御データによって指示された演算を前記ビット
    の組に施して、前記変換波形データを各ビット毎に生成
    する演算手段とを備えたことを特徴とする波形加工装
    置。
  2. 【請求項2】 前記演算手段は、前記変換波形データの
    各ビットに対応する演算を実行する複数の加工部を備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の波形加工装置。
  3. 【請求項3】 前記加工部は、前記ビットの組に対して
    互いに異なる演算を施す複数の演算回路と、前記第2の
    制御データに基づいて、これらの演算回路の出力を選択
    する選択回路とを備えることを特徴とする請求項2に記
    載の波形加工装置。
  4. 【請求項4】 波形加工の種類に対応した前記第1の制
    御データおよび前記第2の制御データが予め複数格納さ
    れており、波形加工の種類を指示する第3の制御データ
    が入力されると、前記第3の制御データの指示する波形
    加工の種類に対応した前記第1の制御データおよび前記
    第2の制御データを出力する変換テーブルを備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載
    の波形加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記
    載の波形加工装置を備えた音源であって、 前記原波形データを生成する原波形発生部と、 前記変換波形データのレベルを調整するレベル調整部と
    を備えたことを特徴とする音源。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記
    載の波形加工装置を備えた音源であって、 原波形データを生成する原波形発生部と、 前記原波形発生部で生成された原波形データを含む複数
    の原波形データから1つの原波形データを選択して前記
    波形加工部に出力する選択部と、 前記変換波形データのレベルを調整するレベル調整部と
    を備えたことを特徴とする音源。
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