JP3275399B2 - ラクトンまたはエステルの製造法 - Google Patents
ラクトンまたはエステルの製造法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケトンの酸化によ
るラクトンまたはエステルの製造法に関する。上記ラク
トンまたはエステルは、医薬、農薬、香料、液晶、樹
脂、フェロモンをはじめとして種々の製品を製造する際
にその合成中間体として重要な化合物である。特に、ε
−カプロラクトンは、ウレタンポリマーの原料となるポ
リエステルの合成中間体として非常に重要である。
るラクトンまたはエステルの製造法に関する。上記ラク
トンまたはエステルは、医薬、農薬、香料、液晶、樹
脂、フェロモンをはじめとして種々の製品を製造する際
にその合成中間体として重要な化合物である。特に、ε
−カプロラクトンは、ウレタンポリマーの原料となるポ
リエステルの合成中間体として非常に重要である。
【0002】
【従来の技術】過酢酸やm−クロロ過安息香酸等の過酸
類を用いたケトンの酸化によるラクトンまたはエステル
の製法はよく知られている(Some Modern
Methods of Organic Synthe
sis 3rd ed.P403〜407)。しかしな
がら、過酸類は衝撃感度が強く、さらに爆発性を有して
いるため、工業的観点からみれば有利な製法とは言い難
い。かかる問題点を解決すべく過酸類を用いない方法と
して、アルデヒド類の共存下に種々の金属触媒(米国特
許第3025306号公報)、FeCl3 、Fe(OA
c)3 、Fe(acac)3 等の可溶性の鉄触媒(米国
特許第3483222号公報)、可溶性のニッケル触媒
(特公昭46−12456号公報)や可溶性のパラジウ
ム、バナジウム、モリブデン、タングステン、セリウム
等の触媒(特公昭56−14095号公報)を用いて環
状ケトンを酸素酸化する方法が開発されている。しかし
ながら、いずれの場合も、転化率や選択率が低く工業的
に有利な製法とは必ずしも言い難い。また、最近、1,
3−ジケトナトニッケル触媒を用いる改良法(Che
m.Lett.,1991,641)が開発されている
が、均一系触媒であることから目的の生成物であるラク
トンまたはエステルと触媒との分離や触媒の回収が煩雑
になること、また触媒を回収しない場合には排水の負荷
が大きい等、工業的製法としては必ずしも充分とは言い
難い。
類を用いたケトンの酸化によるラクトンまたはエステル
の製法はよく知られている(Some Modern
Methods of Organic Synthe
sis 3rd ed.P403〜407)。しかしな
がら、過酸類は衝撃感度が強く、さらに爆発性を有して
いるため、工業的観点からみれば有利な製法とは言い難
い。かかる問題点を解決すべく過酸類を用いない方法と
して、アルデヒド類の共存下に種々の金属触媒(米国特
許第3025306号公報)、FeCl3 、Fe(OA
c)3 、Fe(acac)3 等の可溶性の鉄触媒(米国
特許第3483222号公報)、可溶性のニッケル触媒
(特公昭46−12456号公報)や可溶性のパラジウ
ム、バナジウム、モリブデン、タングステン、セリウム
等の触媒(特公昭56−14095号公報)を用いて環
状ケトンを酸素酸化する方法が開発されている。しかし
ながら、いずれの場合も、転化率や選択率が低く工業的
に有利な製法とは必ずしも言い難い。また、最近、1,
3−ジケトナトニッケル触媒を用いる改良法(Che
m.Lett.,1991,641)が開発されている
が、均一系触媒であることから目的の生成物であるラク
トンまたはエステルと触媒との分離や触媒の回収が煩雑
になること、また触媒を回収しない場合には排水の負荷
が大きい等、工業的製法としては必ずしも充分とは言い
難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、容易
に入手でき、しかも回収できる触媒を用いたケトンの酸
素酸化によるラクトンまたはエステルの有利な製造法を
提供することにある。
に入手でき、しかも回収できる触媒を用いたケトンの酸
素酸化によるラクトンまたはエステルの有利な製造法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、種々検討の結果本発明に至った。すなわ
ち本発明は、一般式(1) (式中、R1 およびR2 は、同一または相異なり、(C
1〜C 20 )アルキル基、(末端アルケニル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いる)アルキル基;フェニル基;(アルキル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いる)フェニル基;フェニルアルキル基または(アルキ
ル、ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで
置換されている)フェニルアルキル基を表わすか;ある
いは、R1 およびR2 が、同一または相異なり、(末端
アルケニル、ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシ
ロキシ、フェニル)で置換されていてもよいアルキル基
を表わすときには、R1 とR2 のアルキルの部分が結合
していてもよい。)で示されるケトンと酸素とを、不均
一系の鉄系触媒であるFeSO4 ・7H2 OまたはFe
2 O3、およびアルデヒド類の存在下に反応させること
を特徴とする一般式(2) (式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるラクトンまたはエステルの製造法を提
供するものである。
解決するため、種々検討の結果本発明に至った。すなわ
ち本発明は、一般式(1) (式中、R1 およびR2 は、同一または相異なり、(C
1〜C 20 )アルキル基、(末端アルケニル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いる)アルキル基;フェニル基;(アルキル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いる)フェニル基;フェニルアルキル基または(アルキ
ル、ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで
置換されている)フェニルアルキル基を表わすか;ある
いは、R1 およびR2 が、同一または相異なり、(末端
アルケニル、ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシ
ロキシ、フェニル)で置換されていてもよいアルキル基
を表わすときには、R1 とR2 のアルキルの部分が結合
していてもよい。)で示されるケトンと酸素とを、不均
一系の鉄系触媒であるFeSO4 ・7H2 OまたはFe
2 O3、およびアルデヒド類の存在下に反応させること
を特徴とする一般式(2) (式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるラクトンまたはエステルの製造法を提
供するものである。
【0005】本発明において、原料として用いられる上
記一般式(1)で示されるケトンとしては、例えば、ア
セトン、2−ブタノン、3−メチル−2−ブタノン、ピ
ナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキ
サノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタ
ノン、4−ヘプタノン、2,2−ジメチル−6−ヘプテ
ン−3−オン、1−クロロ−3,3−ジメチル−2−ブ
タノン、3,3−ジメチル−1−メトキシ−2−ブタノ
ン、3,3−ジメチル−1−フェノキシ−2−ブタノ
ン、1−アセトキシ−3,3−ジメチル−2−ブタノ
ン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロド
デカノン、2−メチルシクロブタノン、2−オクチルシ
クロブタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチ
ルシクロペンタノン、2−ヘキシルシクロペンタノン、
2−ウンデシルシクロペンタノン、2,5−ジメチルシ
クロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メ
チルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、
4−t−ブチルシクロヘキサノン、4−フェニルシクロ
ヘキサノン、2−アリルシクロヘキサノン、2−クロロ
シクロヘキサノン、4−メトキシシクロヘキサノン、4
−フェノキシシクロヘキサノン、4−アセトキシシクロ
ヘキサノン、フェニルアセトン、アセトフェノン、4’
−メチルアセトフェノン、4’−クロロアセトフェノ
ン、4’−メトキシアセトフェノン、3’−メトキシア
セトフェノン、2’−メトキシアセトフェノン、4’−
フェノキシアセトフェノン、4’−アセトキシアセトフ
ェノン、プロピオフェノン、4’−メトキシプロピオフ
ェノン、1−(p−トリル)−2−プロパノン、1−
(p−クロロフェニル)−2−プロパノン、1−(p−
メトキシフェニル)−2−プロパノン、1−(p−フェ
ノキシフェニル)−2−プロパノン、1−(p−アセト
キシフェニル)−2−プロパノン、ベンゾフェノン、3
α−アセトキシアンドロスタン−17−オン、3β−ア
セトキシアンドロスタン−17−オン、3α−ベンゾイ
ルオキシアンドロスタン−17−オン等が挙げられる。
記一般式(1)で示されるケトンとしては、例えば、ア
セトン、2−ブタノン、3−メチル−2−ブタノン、ピ
ナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキ
サノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタ
ノン、4−ヘプタノン、2,2−ジメチル−6−ヘプテ
ン−3−オン、1−クロロ−3,3−ジメチル−2−ブ
タノン、3,3−ジメチル−1−メトキシ−2−ブタノ
ン、3,3−ジメチル−1−フェノキシ−2−ブタノ
ン、1−アセトキシ−3,3−ジメチル−2−ブタノ
ン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロド
デカノン、2−メチルシクロブタノン、2−オクチルシ
クロブタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチ
ルシクロペンタノン、2−ヘキシルシクロペンタノン、
2−ウンデシルシクロペンタノン、2,5−ジメチルシ
クロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メ
チルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、
4−t−ブチルシクロヘキサノン、4−フェニルシクロ
ヘキサノン、2−アリルシクロヘキサノン、2−クロロ
シクロヘキサノン、4−メトキシシクロヘキサノン、4
−フェノキシシクロヘキサノン、4−アセトキシシクロ
ヘキサノン、フェニルアセトン、アセトフェノン、4’
−メチルアセトフェノン、4’−クロロアセトフェノ
ン、4’−メトキシアセトフェノン、3’−メトキシア
セトフェノン、2’−メトキシアセトフェノン、4’−
フェノキシアセトフェノン、4’−アセトキシアセトフ
ェノン、プロピオフェノン、4’−メトキシプロピオフ
ェノン、1−(p−トリル)−2−プロパノン、1−
(p−クロロフェニル)−2−プロパノン、1−(p−
メトキシフェニル)−2−プロパノン、1−(p−フェ
ノキシフェニル)−2−プロパノン、1−(p−アセト
キシフェニル)−2−プロパノン、ベンゾフェノン、3
α−アセトキシアンドロスタン−17−オン、3β−ア
セトキシアンドロスタン−17−オン、3α−ベンゾイ
ルオキシアンドロスタン−17−オン等が挙げられる。
【0006】本発明で得られる上記一般式(2)で示さ
れるラクトンまたはエステルとしては、例えば、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸t−ブチ
ル、酢酸n−プロピル、プロピオン酸エチル、酢酸n−
ブチル、プロピオン酸n−プロピル、酢酸エチル、酢酸
ペンチル、プロピオン酸ブチル、吉草酸エチル、酪酸n
−プロピル、4−ペンテン酸t−ブチル、クロロ酢酸t
−ブチル、メトキシ酢酸t−ブチル、フェノキシ酢酸t
−ブチル、アセトキシ酢酸t−ブチル、γ−ブチロラク
トン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、7−
ヘプタノラクトン、8−オクタノラクトン、12−ドデ
カノラクトン、4−メチル−4−ブタノラクトン、4−
オクチル−4−ブタノラクトン、5−メチル−5−ペン
タノラクトン、4−メチル−5−ペンタノラクトン、5
−ヘキシル−5−ペンタノラクトン、5−ウンデシル−
5−ペンタノラクトン、2,5−ジメチル−5−ペンタ
ノラクトン、6−メチル−6−ヘキサノラクトン、5−
メチル−6−ヘキサノラクトン、4−メチル−6−ヘキ
サノラクトン、4−t−ブチル−6−ヘキサノラクト
ン、4−フェニル−6−ヘキサノラクトン、6−アリル
−6−ヘキサノラクトン、6−クロロ−6−ヘキサノラ
クトン、4−メトキシ−6−ヘキサノラクトン、4−フ
ェノキシ−6−ヘキサノラクトン、4−アセトキシ−6
−ヘキサノラクトン、酢酸ベンジル、酢酸フェニル、酢
酸p−トリル、酢酸p−クロロフェニル、酢酸p−メト
キシフェニル、酢酸m−メトキシフェニル、酢酸o−メ
トキシフェニル、酢酸p−フェノキシフェニル、酢酸p
−アセトキシフェニル、プロピオン酸フェニル、安息香
酸エチル、プロピオン酸p−メトキシフェニル、酢酸
4’−メチルベンジル、酢酸4’−クロロベンジル、酢
酸4’−メトキシベンジル、酢酸4’−フェノキシベン
ジル、酢酸4’−アセトキシベンジル、安息香酸フェニ
ル、3α−アセトキシ−D−ホモ−17a−オキサアン
ドロスタン−17−オン、3β−アセトキシ−D−ホモ
−17a−オキサアンドロスタン−17−オン、3α−
ベンゾイルオキシ−D−ホモ−17a−オキサアンドロ
スタン−17−オン等が挙げられる。
れるラクトンまたはエステルとしては、例えば、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸t−ブチ
ル、酢酸n−プロピル、プロピオン酸エチル、酢酸n−
ブチル、プロピオン酸n−プロピル、酢酸エチル、酢酸
ペンチル、プロピオン酸ブチル、吉草酸エチル、酪酸n
−プロピル、4−ペンテン酸t−ブチル、クロロ酢酸t
−ブチル、メトキシ酢酸t−ブチル、フェノキシ酢酸t
−ブチル、アセトキシ酢酸t−ブチル、γ−ブチロラク
トン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、7−
ヘプタノラクトン、8−オクタノラクトン、12−ドデ
カノラクトン、4−メチル−4−ブタノラクトン、4−
オクチル−4−ブタノラクトン、5−メチル−5−ペン
タノラクトン、4−メチル−5−ペンタノラクトン、5
−ヘキシル−5−ペンタノラクトン、5−ウンデシル−
5−ペンタノラクトン、2,5−ジメチル−5−ペンタ
ノラクトン、6−メチル−6−ヘキサノラクトン、5−
メチル−6−ヘキサノラクトン、4−メチル−6−ヘキ
サノラクトン、4−t−ブチル−6−ヘキサノラクト
ン、4−フェニル−6−ヘキサノラクトン、6−アリル
−6−ヘキサノラクトン、6−クロロ−6−ヘキサノラ
クトン、4−メトキシ−6−ヘキサノラクトン、4−フ
ェノキシ−6−ヘキサノラクトン、4−アセトキシ−6
−ヘキサノラクトン、酢酸ベンジル、酢酸フェニル、酢
酸p−トリル、酢酸p−クロロフェニル、酢酸p−メト
キシフェニル、酢酸m−メトキシフェニル、酢酸o−メ
トキシフェニル、酢酸p−フェノキシフェニル、酢酸p
−アセトキシフェニル、プロピオン酸フェニル、安息香
酸エチル、プロピオン酸p−メトキシフェニル、酢酸
4’−メチルベンジル、酢酸4’−クロロベンジル、酢
酸4’−メトキシベンジル、酢酸4’−フェノキシベン
ジル、酢酸4’−アセトキシベンジル、安息香酸フェニ
ル、3α−アセトキシ−D−ホモ−17a−オキサアン
ドロスタン−17−オン、3β−アセトキシ−D−ホモ
−17a−オキサアンドロスタン−17−オン、3α−
ベンゾイルオキシ−D−ホモ−17a−オキサアンドロ
スタン−17−オン等が挙げられる。
【0007】鉄系触媒としては、FeSO4 ・7H2
O、Fe2 O3 が挙げられる。また、これらの触媒の混
合物を用いたり、これらの触媒をヘテロポリ酸やシリカ
ゲル、高分子等に担持したものを用いてもよい。その使
用量は、特に制限されないが、通常、ケトンに対し、
0.01〜120モル%の範囲であり、好ましくは、
0.1〜10モル%の範囲である。
O、Fe2 O3 が挙げられる。また、これらの触媒の混
合物を用いたり、これらの触媒をヘテロポリ酸やシリカ
ゲル、高分子等に担持したものを用いてもよい。その使
用量は、特に制限されないが、通常、ケトンに対し、
0.01〜120モル%の範囲であり、好ましくは、
0.1〜10モル%の範囲である。
【0008】アルデヒド類としては、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブタナ
ール、ペンタナール、ヘキサナ─ル、ヘプタナール、デ
カナール、2─メチルプロパナール、2─メチルブタナ
ール、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド、イソ吉草
アルデヒド、ベンズアルデヒド、p−クロロベンズアル
デヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−トルアルデ
ヒド、p−アニスアルデヒド、ピバルアルデヒド等が挙
げられ、その使用量は、特に制限されないが、通常、ケ
トンに対し、1〜30モル倍の範囲であり、好ましく
は、1〜10モル倍の範囲である。
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブタナ
ール、ペンタナール、ヘキサナ─ル、ヘプタナール、デ
カナール、2─メチルプロパナール、2─メチルブタナ
ール、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド、イソ吉草
アルデヒド、ベンズアルデヒド、p−クロロベンズアル
デヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−トルアルデ
ヒド、p−アニスアルデヒド、ピバルアルデヒド等が挙
げられ、その使用量は、特に制限されないが、通常、ケ
トンに対し、1〜30モル倍の範囲であり、好ましく
は、1〜10モル倍の範囲である。
【0009】本発明において、溶媒を用いることもで
き、用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、エチレンジクロリド等のハロゲン化炭化水素
類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニ
トリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類等が
挙げられる。
き、用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、エチレンジクロリド等のハロゲン化炭化水素
類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニ
トリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類等が
挙げられる。
【0010】本発明に用いる酸素としては、酸素の他に
空気を用いることもでき、その供給方法としては、特に
制限されないが、吹き込み、酸素雰囲気下等が挙げら
れ、常圧でも加圧下でもよい。反応温度は、通常、0℃
から反応混合物の還流温度の範囲であり、好ましくは、
20℃から80℃の範囲である。反応時間は、特に制限
されないが、反応混合物をGC等で分析し、目的のラク
トンまたはエステルの生成率が頭打ちとなる時を反応終
点とすればよく、通常、1時間〜1週間の範囲である。
空気を用いることもでき、その供給方法としては、特に
制限されないが、吹き込み、酸素雰囲気下等が挙げら
れ、常圧でも加圧下でもよい。反応温度は、通常、0℃
から反応混合物の還流温度の範囲であり、好ましくは、
20℃から80℃の範囲である。反応時間は、特に制限
されないが、反応混合物をGC等で分析し、目的のラク
トンまたはエステルの生成率が頭打ちとなる時を反応終
点とすればよく、通常、1時間〜1週間の範囲である。
【0011】本発明では、用いたアルデヒド類は対応す
るカルボン酸になり、目的の生成物との分離は容易に行
なうことができる。反応終了後、例えば、触媒を濾過回
収後、濾液を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素ナ
トリウム水溶液で洗浄後、濃縮、必要により精留等の操
作により目的のラクトンまたはエステルを得ることがで
きる。
るカルボン酸になり、目的の生成物との分離は容易に行
なうことができる。反応終了後、例えば、触媒を濾過回
収後、濾液を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素ナ
トリウム水溶液で洗浄後、濃縮、必要により精留等の操
作により目的のラクトンまたはエステルを得ることがで
きる。
【0012】
【発明の効果】本発明は、入手および回収容易な鉄系触
媒を用い、アルデヒド類の存在下、酸素によりケトンか
らラクトンまたはエステルを得ることができる工業的に
優れた製造法である。
媒を用い、アルデヒド類の存在下、酸素によりケトンか
らラクトンまたはエステルを得ることができる工業的に
優れた製造法である。
【0013】実施例1および2 シクロペンタノン168mg、触媒1モル%(対シクロ
ペンタノン)、ベンズアルデヒド849mgおよびジク
ロロメタン12mlの混合物を、酸素雰囲気下25℃で
17時間攪拌した。反応混合物をGCで分析し、表1に
示す結果を得た。生成物については、GC−IS法によ
る定量およびGC−MSによる構造の同定をおこなっ
た。
ペンタノン)、ベンズアルデヒド849mgおよびジク
ロロメタン12mlの混合物を、酸素雰囲気下25℃で
17時間攪拌した。反応混合物をGCで分析し、表1に
示す結果を得た。生成物については、GC−IS法によ
る定量およびGC−MSによる構造の同定をおこなっ
た。
【0014】
【表1】 *1対シクロペンタノン、*2対シクロペンタノン、( )
内の数値は対消費シクロペンタノン
内の数値は対消費シクロペンタノン
【0015】実施例3〜8 シクロペンタノン168mg、Fe2 O3 3.2mg、
アルデヒド4当量(対シクロペンタノン)およびジクロ
ロメタン12mlの混合物を、酸素雰囲気下25℃で1
7時間攪拌した。反応混合物をGCで分析し、表2に示
す結果を得た。
アルデヒド4当量(対シクロペンタノン)およびジクロ
ロメタン12mlの混合物を、酸素雰囲気下25℃で1
7時間攪拌した。反応混合物をGCで分析し、表2に示
す結果を得た。
【0016】
【表2】 *1対シクロペンタノン、*2対シクロペンタノン、( )
内の数値は対消費シクロペンタノン
内の数値は対消費シクロペンタノン
【0017】実施例9〜14 シクロペンタノン168mg、Fe2 O3 3.2mg、
アルデヒド3当量(対シクロペンタノン)およびベンゼ
ン12mlの混合物を、酸素雰囲気下25℃で17時間
攪拌した。反応混合物をGCで分析し、表3に示す結果
を得た。
アルデヒド3当量(対シクロペンタノン)およびベンゼ
ン12mlの混合物を、酸素雰囲気下25℃で17時間
攪拌した。反応混合物をGCで分析し、表3に示す結果
を得た。
【0018】
【表3】 *1対シクロペンタノン、*2対シクロペンタノン、( )
内の数値は対消費シクロペンタノン
内の数値は対消費シクロペンタノン
【0019】実施例15〜17 シクロペンタノン168mg、Fe2 O3 3.2mg、
ベンズアルデヒド849mgおよび溶媒12mlの混合
物を、酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混
合物をGCで分析し、表4に示す結果を得た。
ベンズアルデヒド849mgおよび溶媒12mlの混合
物を、酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混
合物をGCで分析し、表4に示す結果を得た。
【0020】
【表4】 *1対シクロペンタノン、*2対シクロペンタノン、( )
内の数値は対消費シクロペンタノン
内の数値は対消費シクロペンタノン
【0021】実施例18〜20 シクロペンタノン168mg、Fe2 O3 3.2mg、
ベンズアルデヒドおよびベンゼン12mlの混合物を、
酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混合物を
GCで分析し、表5に示す結果を得た。
ベンズアルデヒドおよびベンゼン12mlの混合物を、
酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混合物を
GCで分析し、表5に示す結果を得た。
【0022】
【表5】 *1対シクロペンタノン、*2対シクロペンタノン、( )
内の数値は対消費シクロペンタノン
内の数値は対消費シクロペンタノン
【0023】実施例21〜24 シクロペンタノン168mg、Fe2 O3 、ベンズアル
デヒド637mgおよびベンゼン12mlの混合物を、
酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混合物を
GCで分析し、表6に示す結果を得た。
デヒド637mgおよびベンゼン12mlの混合物を、
酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混合物を
GCで分析し、表6に示す結果を得た。
【0024】
【表6】 *1対シクロペンタノン、*2対シクロペンタノン、( )
内の数値は対消費シクロペンタノン
内の数値は対消費シクロペンタノン
【0025】実施例25〜36 ケトン2ミリモル、Fe2 O3 3.2mg、ベンズアル
デヒド637mgおよびベンゼン12mlの混合物を、
酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混合物を
GCで分析し、表7に示す結果を得た。生成物について
は、GC−IS法による定量およびGC−MSによる構
造の同定をおこなった。単離操作については、反応混合
物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、有機層を濃縮して得られる残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは調製的薄層
クロマトグラフィーにより精製することにより行った。
デヒド637mgおよびベンゼン12mlの混合物を、
酸素雰囲気下25℃で17時間攪拌した。反応混合物を
GCで分析し、表7に示す結果を得た。生成物について
は、GC−IS法による定量およびGC−MSによる構
造の同定をおこなった。単離操作については、反応混合
物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、有機層を濃縮して得られる残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは調製的薄層
クロマトグラフィーにより精製することにより行った。
【0026】
【表7】 *1対ケトン、*2対ケトン、( )内の数値は対消費ケト
ン、〔 〕内の数値は単離収率
ン、〔 〕内の数値は単離収率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 69/24 C07C 69/78 69/78 C07D 309/30 D C07D 307/33 313/04 309/30 C07B 61/00 300 313/04 C07D 307/32 F // C07B 61/00 300 B01J 23/74 301 (56)参考文献 特開 平5−65245(JP,A) 特公 昭46−21393(JP,B1) 特公 昭43−5369(JP,B1) 特公 昭39−5921(JP,B1) 特公 昭42−10844(JP,B1) Stamicarbon N.V., Chemical Abstract s,1969,Vol.65,No.20019 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 67/42 C07C 69/14 C07C 69/157 C07C 69/24 C07C 69/78 C07D 307/33 C07D 309/30 C07D 313/04 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(1) (式中、R1 およびR2 は、同一または相異なり、(C
1〜C 20 )アルキル基、(末端アルケニル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いる)アルキル基;フェニル基;(アルキル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いる)フェニル基;フェニルアルキル基または(アルキ
ル、ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで
置換されている)フェニルアルキル基を表わすか;ある
いは、R1 およびR2 が、同一または相異なり、(末端
アルケニル、ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシ
ロキシ、フェニル)で置換されていてもよいアルキル基
を表わすときには、R1 とR2 のアルキルの部分が結合
していてもよい。)で示されるケトンと酸素とを、不均
一系の鉄系触媒であるFeSO4 ・7H2 OまたはFe
2 O3、およびアルデヒド類の存在下に反応させること
を特徴とする一般式(2) (式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるラクトンまたはエステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30853292A JP3275399B2 (ja) | 1991-12-25 | 1992-11-18 | ラクトンまたはエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34285591 | 1991-12-25 | ||
JP3-342855 | 1992-03-11 | ||
JP4-52440 | 1992-03-11 | ||
JP5244092 | 1992-03-11 | ||
JP30853292A JP3275399B2 (ja) | 1991-12-25 | 1992-11-18 | ラクトンまたはエステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05310721A JPH05310721A (ja) | 1993-11-22 |
JP3275399B2 true JP3275399B2 (ja) | 2002-04-15 |
Family
ID=27294633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30853292A Expired - Fee Related JP3275399B2 (ja) | 1991-12-25 | 1992-11-18 | ラクトンまたはエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3275399B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4774763B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2011-09-14 | 住友化学株式会社 | 精製酢酸3−メチル−2−ブテニルの製造方法 |
WO2005121204A2 (en) | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Polyhydroxyalkanoic acid having vinyl, ester, carboxyl or sulfonic acid group and producing method therefor |
US7510813B2 (en) | 2004-06-24 | 2009-03-31 | Canon Kabushiki Kaisha | Resin-coated carrier for electrophotographic developer |
-
1992
- 1992-11-18 JP JP30853292A patent/JP3275399B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Stamicarbon N.V.,Chemical Abstracts,1969,Vol.65,No.20019 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05310721A (ja) | 1993-11-22 |
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