JPH06263680A - ケトンの製造方法 - Google Patents
ケトンの製造方法Info
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- JPH06263680A JPH06263680A JP5203293A JP5203293A JPH06263680A JP H06263680 A JPH06263680 A JP H06263680A JP 5203293 A JP5203293 A JP 5203293A JP 5203293 A JP5203293 A JP 5203293A JP H06263680 A JPH06263680 A JP H06263680A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transition metal
- alcohol
- catalyst
- oac
- based catalyst
- Prior art date
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/27—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation
- C07C45/32—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen
- C07C45/37—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of >C—O—functional groups to >C=O groups
- C07C45/39—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of >C—O—functional groups to >C=O groups being a secondary hydroxyl group
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】一般式
で示されるアルコールと酸素とを遷移金属触媒およびア
ルデヒド類の存在下に反応させてなる一般式 で示されるケトンの製造方法。(式中、R1 およびR2
は、同一または相異なり、ハロゲン、アルコキシ、フェ
ノキシ、アシロキシで置換されていてもよい炭素数1〜
20のアルキル基、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、
フェノキシ、アシロキシで置換されていてもよいフェニ
ル基、またはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、フェノ
キシ、アシロキシで置換されていてもよいフェニルアル
キル基を表す;あるいは、R1 とR2 が結合して環を形
成していてもよい) 【効果】アルコールの酸素酸化により、高収率で、容易
にケトンを製造できる。
ルデヒド類の存在下に反応させてなる一般式 で示されるケトンの製造方法。(式中、R1 およびR2
は、同一または相異なり、ハロゲン、アルコキシ、フェ
ノキシ、アシロキシで置換されていてもよい炭素数1〜
20のアルキル基、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、
フェノキシ、アシロキシで置換されていてもよいフェニ
ル基、またはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、フェノ
キシ、アシロキシで置換されていてもよいフェニルアル
キル基を表す;あるいは、R1 とR2 が結合して環を形
成していてもよい) 【効果】アルコールの酸素酸化により、高収率で、容易
にケトンを製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルコールの酸素酸化
によるケトンの製造方法に関する。
によるケトンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ケトンの製造方法としては、
高温高圧の条件下でアルコールの酸素酸化を行う方法が
よく知られていた。しかし、工業的にケトンを製造する
ような場合には、高温高圧の条件を必須とすることな
く、より穏和な条件下でも高収率をあげることができる
方法が好ましい。常温常圧で酸素酸化を行う方法として
は、例えば、ヘキサクロロ白金酸および塩化第二銅を使
用して光条件下で行う方法(J.Am.Chem.Soc.1985,107,6
116-6117)等があるが、この方法では、光照射を行う必
要があり、しかも転化率や収率が充分ではないといった
難点があった。
高温高圧の条件下でアルコールの酸素酸化を行う方法が
よく知られていた。しかし、工業的にケトンを製造する
ような場合には、高温高圧の条件を必須とすることな
く、より穏和な条件下でも高収率をあげることができる
方法が好ましい。常温常圧で酸素酸化を行う方法として
は、例えば、ヘキサクロロ白金酸および塩化第二銅を使
用して光条件下で行う方法(J.Am.Chem.Soc.1985,107,6
116-6117)等があるが、この方法では、光照射を行う必
要があり、しかも転化率や収率が充分ではないといった
難点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、高温高圧や光照射等の条件を必須とする
ことなく、高収率でアルコールの酸素酸化によりケトン
を製造する方法を開発すべく検討の結果、アルコールと
酸素とを遷移金属触媒およびアルデヒド類の存在下に反
応させることによりその問題が解決することを見出し、
本発明に至った。
本発明者らは、高温高圧や光照射等の条件を必須とする
ことなく、高収率でアルコールの酸素酸化によりケトン
を製造する方法を開発すべく検討の結果、アルコールと
酸素とを遷移金属触媒およびアルデヒド類の存在下に反
応させることによりその問題が解決することを見出し、
本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式 (式中、R1 およびR2 は、同一または相異なり、ハロ
ゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換され
ていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルキル、
ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換
されていてもよいフェニル基、またはアルキル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いてもよいフェニルアルキル基を表す;あるいは、R1
とR2 が結合して環を形成していてもよい)で示される
アルコールと酸素とを、遷移金属触媒およびアルデヒド
類の存在下に反応させることを特徴とする一般式 (式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表す)で
示されるケトンの製造方法を提供するものである。
般式 (式中、R1 およびR2 は、同一または相異なり、ハロ
ゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換され
ていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルキル、
ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換
されていてもよいフェニル基、またはアルキル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いてもよいフェニルアルキル基を表す;あるいは、R1
とR2 が結合して環を形成していてもよい)で示される
アルコールと酸素とを、遷移金属触媒およびアルデヒド
類の存在下に反応させることを特徴とする一般式 (式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表す)で
示されるケトンの製造方法を提供するものである。
【0005】本発明において、原料として用いられる上
記一般式(化1)で示されるアルコールとしては、例え
ば、2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノ
ール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−デカ
ノール、2−エイコサノール、3−ペンタノール、3−
ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−デカノール、3
−エイコサノール、4−ヘプタノール、4−デカノー
ル、4−エイコサノール、3−メチル−2−ブタノー
ル、3,3−ジメチル−2−ブタノール、4−メチル−
2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、
2,2−ジメチル−3−ペンタノール、5−メチル−3
−ヘキサノール、1−クロロ−2−プロパノール、1−
ブロモ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパ
ノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、1−アセ
トキシ−2−プロパノール、1−フェニルエタノール、
1−(p−トリル)エタノール、1−(p−クロロフェ
ニル)エタノール、1−(p−ブロモフェニル)エタノ
ール、1−(p−メトキシフェニル)エタノール、1−
(p−フェノキシフェニル)エタノール、1−(p−ア
セトキシフェニル)エタノール、1−フェニル−2−プ
ロパノール、1−(p−トリル)−2−プロパノール、
1−(p−クロロフェニル)−2−プロパノール、1−
(p−ブロモフェニル)−2−プロパノール、1−(p
−メトキシフェニル)−2−プロパノール、1−(p−
フェノキシフェニル)−2−プロパノール、1−(p−
アセトキシフェニル)−2−プロパノール、シクロペン
タノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、
シクロオクタノール、シクロドデカノール、exo−ノ
ルボルネオール、endo−ノルボルネオール、1−イ
ンダノール、1−テトラロール、9−フルオレノール等
があげられる。
記一般式(化1)で示されるアルコールとしては、例え
ば、2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノ
ール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−デカ
ノール、2−エイコサノール、3−ペンタノール、3−
ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−デカノール、3
−エイコサノール、4−ヘプタノール、4−デカノー
ル、4−エイコサノール、3−メチル−2−ブタノー
ル、3,3−ジメチル−2−ブタノール、4−メチル−
2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、
2,2−ジメチル−3−ペンタノール、5−メチル−3
−ヘキサノール、1−クロロ−2−プロパノール、1−
ブロモ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパ
ノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、1−アセ
トキシ−2−プロパノール、1−フェニルエタノール、
1−(p−トリル)エタノール、1−(p−クロロフェ
ニル)エタノール、1−(p−ブロモフェニル)エタノ
ール、1−(p−メトキシフェニル)エタノール、1−
(p−フェノキシフェニル)エタノール、1−(p−ア
セトキシフェニル)エタノール、1−フェニル−2−プ
ロパノール、1−(p−トリル)−2−プロパノール、
1−(p−クロロフェニル)−2−プロパノール、1−
(p−ブロモフェニル)−2−プロパノール、1−(p
−メトキシフェニル)−2−プロパノール、1−(p−
フェノキシフェニル)−2−プロパノール、1−(p−
アセトキシフェニル)−2−プロパノール、シクロペン
タノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、
シクロオクタノール、シクロドデカノール、exo−ノ
ルボルネオール、endo−ノルボルネオール、1−イ
ンダノール、1−テトラロール、9−フルオレノール等
があげられる。
【0006】本発明において、目的化合物であるケトン
は、上記アルコールを用いることによりその対応するケ
トンとして得ることができ、例えば、アセトン、2−ブ
タノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタ
ノン、2−デカノン、2−エイコサノン、3−ペンタノ
ン、3−ヘキサノン、3−ヘプタノン、3−デカノン、
3−エイコサノン、4−ヘプタノン、4−デカノン、4
−エイコサノン、3−メチル−2−ブタノン、2,2−
ジメチル−3−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノ
ン、2−メチル−3−ペンタノン、2,2−ジメチル−
3−ペンタノン、2−メチル−4−ヘキサノン、1−ク
ロロ−2−プロパノン、1−ブロモ−2−プロパノン、
1−メトキシ−2−プロパノン、1−フェノキシ−2−
プロパノン、1−アセトキシ−2−プロパノン、アセト
フェノン、p−メチルアセトフェノン、p−クロロアセ
トフェノン、p−ブロモアセトフェノン、p−メトキシ
アセトフェノン、p−フェノキシアセトフェノン、p−
アセトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−プロパ
ノン、1−(p−トリル)−2−プロパノン、1−(p
−クロロフェニル)−2−プロパノン、1−(p−ブロ
モフェニル)−2−プロパノン、1−(p−メトキシフ
ェニル)−2−プロパノン、1−(p−フェノキシフェ
ニル)−2−プロパノン、1−(p−アセトキシフェニ
ル)−2−プロパノン、シクロペンタノン、シクロヘキ
サノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロ
ドデカノン、ノルカンファー、1−インダノン、1−テ
トラロン、9−フルオロレノン等があげられる。
は、上記アルコールを用いることによりその対応するケ
トンとして得ることができ、例えば、アセトン、2−ブ
タノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタ
ノン、2−デカノン、2−エイコサノン、3−ペンタノ
ン、3−ヘキサノン、3−ヘプタノン、3−デカノン、
3−エイコサノン、4−ヘプタノン、4−デカノン、4
−エイコサノン、3−メチル−2−ブタノン、2,2−
ジメチル−3−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノ
ン、2−メチル−3−ペンタノン、2,2−ジメチル−
3−ペンタノン、2−メチル−4−ヘキサノン、1−ク
ロロ−2−プロパノン、1−ブロモ−2−プロパノン、
1−メトキシ−2−プロパノン、1−フェノキシ−2−
プロパノン、1−アセトキシ−2−プロパノン、アセト
フェノン、p−メチルアセトフェノン、p−クロロアセ
トフェノン、p−ブロモアセトフェノン、p−メトキシ
アセトフェノン、p−フェノキシアセトフェノン、p−
アセトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−プロパ
ノン、1−(p−トリル)−2−プロパノン、1−(p
−クロロフェニル)−2−プロパノン、1−(p−ブロ
モフェニル)−2−プロパノン、1−(p−メトキシフ
ェニル)−2−プロパノン、1−(p−フェノキシフェ
ニル)−2−プロパノン、1−(p−アセトキシフェニ
ル)−2−プロパノン、シクロペンタノン、シクロヘキ
サノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロ
ドデカノン、ノルカンファー、1−インダノン、1−テ
トラロン、9−フルオロレノン等があげられる。
【0007】本発明において用いられる遷移金属触媒は
特に限定されないが、コバルト系触媒、鉄系触媒、銅系
触媒、クロム系触媒、マンガン系触媒、ニッケル系触
媒、ルテニウム系触媒等があげられ、具体的には、例え
ば、Co、CoCl2 ・6H2 O、CoBr2 ・6H2
O、Co(OAc)2 ・4H2 O、Co(aca
c)2 、Co(acac)3 、Fe、FeCl2 ・nH
2 O、FeCl3 ・6H2 O、Fe(OAc)3 、Fe
(acac)3 、Cu、CuCl、CuCl2 ・2H2
O、CuCl2 、CuBr、CuBr2 、Cu(OA
c)2 ・H2 O、Cu(acac)3 、Cu(O
H)2 、Cr、CrCl2 、CrCl3 ・6H2 O、C
r(OAc)3 ・H2 O、Cr(acac)3 、Mn、
MnCl2 ・4H2 O、MnBr2 ・4H2 O、Mn
(OAc)2 ・4H2 O、Mn(acac)2 ・2H2
O、Mn(acac)3 、MnO2 、Ni、NiCl2
・6H2 O、NiCl2、NiBr2 、Ni(OAc)
2 ・4H2 O、Ni(acac)2 ・nH2 O、Ru、
RuCl3 ・nH2 O、Ru(acac)3 、Ru(O
Ac)3 等があげられる(ただし、nは通常0〜6の整
数である)。
特に限定されないが、コバルト系触媒、鉄系触媒、銅系
触媒、クロム系触媒、マンガン系触媒、ニッケル系触
媒、ルテニウム系触媒等があげられ、具体的には、例え
ば、Co、CoCl2 ・6H2 O、CoBr2 ・6H2
O、Co(OAc)2 ・4H2 O、Co(aca
c)2 、Co(acac)3 、Fe、FeCl2 ・nH
2 O、FeCl3 ・6H2 O、Fe(OAc)3 、Fe
(acac)3 、Cu、CuCl、CuCl2 ・2H2
O、CuCl2 、CuBr、CuBr2 、Cu(OA
c)2 ・H2 O、Cu(acac)3 、Cu(O
H)2 、Cr、CrCl2 、CrCl3 ・6H2 O、C
r(OAc)3 ・H2 O、Cr(acac)3 、Mn、
MnCl2 ・4H2 O、MnBr2 ・4H2 O、Mn
(OAc)2 ・4H2 O、Mn(acac)2 ・2H2
O、Mn(acac)3 、MnO2 、Ni、NiCl2
・6H2 O、NiCl2、NiBr2 、Ni(OAc)
2 ・4H2 O、Ni(acac)2 ・nH2 O、Ru、
RuCl3 ・nH2 O、Ru(acac)3 、Ru(O
Ac)3 等があげられる(ただし、nは通常0〜6の整
数である)。
【0008】これらの遷移金属触媒は1種を単独で用い
てもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、
これらの触媒をヘテロポリ酸、シリカゲル、カーボン粉
末や高分子等に担持させたものを用いてもよい。また、
触媒の使用量は特に制限されないが、通常、アルコール
に対し0.01〜100モル%、好ましくは0.1〜1
0モル%の範囲である。
てもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、
これらの触媒をヘテロポリ酸、シリカゲル、カーボン粉
末や高分子等に担持させたものを用いてもよい。また、
触媒の使用量は特に制限されないが、通常、アルコール
に対し0.01〜100モル%、好ましくは0.1〜1
0モル%の範囲である。
【0009】本発明において用いられるアルデヒド類と
しては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナ
ール、ヘプタナール、デカナール、2−メチルプロパナ
ール、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド、イソ吉草
アルデヒド、ピバルアルデヒド、ベンズアルデヒド、p
−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒ
ド、p−トルアルデヒド、p−アニスアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、パラアルデヒド等があげられるが、
分子量が低く、入手容易なアセトアルデヒド、プロピオ
ンアルデヒド、ブタナール、ヘプタナールが好ましく使
用される。その使用量は特に制限されないが、通常、ア
ルコールに対し0.1〜20モル倍、好ましくは1〜5
モル倍の範囲である。
しては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピ
オンアルデヒド、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナ
ール、ヘプタナール、デカナール、2−メチルプロパナ
ール、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド、イソ吉草
アルデヒド、ピバルアルデヒド、ベンズアルデヒド、p
−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒ
ド、p−トルアルデヒド、p−アニスアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、パラアルデヒド等があげられるが、
分子量が低く、入手容易なアセトアルデヒド、プロピオ
ンアルデヒド、ブタナール、ヘプタナールが好ましく使
用される。その使用量は特に制限されないが、通常、ア
ルコールに対し0.1〜20モル倍、好ましくは1〜5
モル倍の範囲である。
【0010】本発明において、遷移金属触媒が金属単体
または反応系内において不均一な状態で存在している場
合に、更にプロトンソースを添加することは有効であ
る。プロトンソースとしては、ギ酸、酢酸、モノクロロ
酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノブロモ酢
酸、トリフルオロ酢酸、プロパン酸、酪酸、ヘプタン
酸、デカン酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、塩
酸、臭化水素、硫酸、硝酸、水等が挙げられるが、好ま
しくは、酢酸、安息香酸があげられる。その使用量は特
に制限されないが、通常、遷移金属触媒に対し1〜10
0当量の範囲である。
または反応系内において不均一な状態で存在している場
合に、更にプロトンソースを添加することは有効であ
る。プロトンソースとしては、ギ酸、酢酸、モノクロロ
酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノブロモ酢
酸、トリフルオロ酢酸、プロパン酸、酪酸、ヘプタン
酸、デカン酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、塩
酸、臭化水素、硫酸、硝酸、水等が挙げられるが、好ま
しくは、酢酸、安息香酸があげられる。その使用量は特
に制限されないが、通常、遷移金属触媒に対し1〜10
0当量の範囲である。
【0011】本発明に用いる酸素としては、酸素ガスで
あってもよいし、酸素含有ガス例えば空気を用いること
もでき、常圧でも加圧下でもよい。
あってもよいし、酸素含有ガス例えば空気を用いること
もでき、常圧でも加圧下でもよい。
【0012】本発明において、溶媒を用いることもでき
る。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、エチレンジクロリド等のハロゲン化炭化水素
類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニ
トリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ア
セトン等のケトン類等があげられる。
る。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、エチレンジクロリド等のハロゲン化炭化水素
類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニトリル等のニ
トリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ア
セトン等のケトン類等があげられる。
【0013】反応温度は、通常0℃から反応混合物の還
流温度の範囲内であり、好ましくは20〜80℃の範囲
である。
流温度の範囲内であり、好ましくは20〜80℃の範囲
である。
【0014】本反応では、用いたアルデヒド類は対応す
るカルボン酸になり、目的のケトンとの分離は容易に行
うことができる。例えば、反応終了後、反応混合物を亜
硫酸ナトリウム水溶液および炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗浄した後、濃縮、必要により精留等の操作により目
的のケトンを得ることができる。
るカルボン酸になり、目的のケトンとの分離は容易に行
うことができる。例えば、反応終了後、反応混合物を亜
硫酸ナトリウム水溶液および炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗浄した後、濃縮、必要により精留等の操作により目
的のケトンを得ることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によると、高温高圧や光照射等の
条件を必須とすることなく、容易にケトンを得ることが
できる。
条件を必須とすることなく、容易にケトンを得ることが
できる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明がこれによって限定されるものでない
ことはいうまでもない。
明するが、本発明がこれによって限定されるものでない
ことはいうまでもない。
【0017】実施例1〜3 シクロヘキサノール501mg、触媒5モル%(対シク
ロヘキサノール)、アセトアルデヒド441mgおよび
アセトン10mlの混合物を酸素雰囲気下25℃で激し
く攪拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分
析し、表1に示す結果を得た。生成物については、GC
−IS法による定量およびGC−MSによる構造の同定
を行った。
ロヘキサノール)、アセトアルデヒド441mgおよび
アセトン10mlの混合物を酸素雰囲気下25℃で激し
く攪拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分
析し、表1に示す結果を得た。生成物については、GC
−IS法による定量およびGC−MSによる構造の同定
を行った。
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── シクロヘキサノン 実施例 触媒 時間(h) 転化率(%)* 収率(%)** ─────────────────────────────────── 1 Co(OAc)2・4H2O 4 73.1 89.3 2 Fe(OAc)3 24 31.9 100 3 Cu(OH)2 24 52.9 90.7 ──────────────────────────────────── * 対シクロヘキサノール ** 対消費シクロヘキサノール
【0018】実施例4、5 シクロヘキサノール501mg、Co(OAc)2 ・4
H2 O 62mg、アルデヒド4モル倍(対シクロヘキ
サノール)およびアセトン10mlの混合物を酸素雰囲
気下25℃で4時間激しく攪拌した。反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析し、表2に示す結果を得た。
H2 O 62mg、アルデヒド4モル倍(対シクロヘキ
サノール)およびアセトン10mlの混合物を酸素雰囲
気下25℃で4時間激しく攪拌した。反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析し、表2に示す結果を得た。
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── シクロヘキサノン 実施例 アルデヒド 転化率(%)* 収率(%)** ─────────────────────────────────── 4 アセトアルデヒド 78.5 90.4 5 ブタナール 66.9 92.4 ──────────────────────────────────── * 対シクロヘキサノール ** 対消費シクロヘキサノール
【0019】実施例6〜8 アルコール2ミリモル、鉄粉1.1mg、酢酸1.2m
g、ヘプタナール685mgおよびジクロロメタン12
mlの混合物を酸素雰囲気下25℃で17時間激しく攪
拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析
し、表2に示す結果を得た。生成物については、GC−
IS法による定量およびGC−MSによる構造の同定を
行った。
g、ヘプタナール685mgおよびジクロロメタン12
mlの混合物を酸素雰囲気下25℃で17時間激しく攪
拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析
し、表2に示す結果を得た。生成物については、GC−
IS法による定量およびGC−MSによる構造の同定を
行った。
【表3】 表3 ──────────────────────────────────── 実施例 アルコール 転化率(%)* 生成物 収率(%)** ──────────────────────────────────── 6 シクロ ヘキサノール 58.4 シクロヘキサン 97.2 7 3−デカノール 61.1 3−デカノン 87.0 8 exo− ノルボルネオール 62.2 ノルカンファー 69.9 ──────────────────────────────────── * 対アルコール ** 対消費アルコール
【0020】実施例9〜11 シクロヘキサノール501mg、触媒5モル%(対シク
ロヘキサノール)、アセトアルデヒド881mgおよび
アセトン10mlの混合物を酸素雰囲気下25℃で24
時間攪拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで
分析し、表4に示す結果を得た。
ロヘキサノール)、アセトアルデヒド881mgおよび
アセトン10mlの混合物を酸素雰囲気下25℃で24
時間攪拌した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで
分析し、表4に示す結果を得た。
【表4】 表4 ──────────────────────────────────── シクロヘキサノン 実施例 触媒 転化率(%)* 収率(%)** ─────────────────────────────────── 9 MnO2 98.5 82.1 10 Mn(OAc)2・4H2O 82.2 78.4 11 Ru(OAc)3 93.3 84.5 ──────────────────────────────────── * 対シクロヘキサノール ** 対消費シクロヘキサノール
【0021】実施例12、13 アルコール5ミリモル、MnO2 22mg、アセトアル
デヒド881mgおよびアセトン10mlの混合物を酸
素雰囲気下25℃で5時間攪拌した。反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析し、表5に示す結果を得た。
デヒド881mgおよびアセトン10mlの混合物を酸
素雰囲気下25℃で5時間攪拌した。反応混合物をガス
クロマトグラフィーで分析し、表5に示す結果を得た。
【表5】 表5 ──────────────────────────────────── 実施例 アルコール 転化率(%)* 生成物 収率(%)** ──────────────────────────────────── 12 exo− ノルボルネオール 96.5 ノルカンファー 76.1 13 2−デカノール 93.8 2−デカノン 84.0 ──────────────────────────────────── * 対アルコール ** 対消費アルコール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/385 A 7188−4H 49/433 7188−4H // C07B 61/00 300
Claims (12)
- 【請求項1】一般式 (式中、R1 およびR2 は、同一または相異なり、ハロ
ゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換され
ていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アルキル、
ハロゲン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換
されていてもよいフェニル基、またはアルキル、ハロゲ
ン、アルコキシ、フェノキシ、アシロキシで置換されて
いてもよいフェニルアルキル基を表す;あるいは、R1
とR2 が結合して環を形成していてもよい)で示される
アルコールと酸素とを遷移金属触媒およびアルデヒド類
の存在下に反応させることを特徴とする一般式 (式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意味を表す)で
示されるケトンの製造方法。 - 【請求項2】プロトンソースの存在下で反応させる請求
項1記載の製造方法。 - 【請求項3】遷移金属触媒がコバルト系触媒である請求
項1または2記載の製造方法。 - 【請求項4】コバルト系触媒がCo(OAc)2 ・4H
2 Oである請求項3記載の製造方法。 - 【請求項5】遷移金属触媒が鉄系触媒である請求項1ま
たは2記載の製造方法。 - 【請求項6】鉄系触媒がFeまたはFe(OAc)3 で
ある請求項5記載の製造方法。 - 【請求項7】遷移金属触媒が銅系触媒である請求項1ま
たは2記載の製造方法。 - 【請求項8】銅系触媒がCu(OH)2 である請求項7
記載の製造方法。 - 【請求項9】遷移金属触媒がマンガン系触媒である請求
項1または2記載の製造方法。 - 【請求項10】マンガン系触媒がMnO2 またはMn
(OAc)2 ・4H2 Oである請求項9記載の製造方
法。 - 【請求項11】遷移金属触媒がルテニウム系触媒である
請求項1または2記載の製造方法。 - 【請求項12】ルテニウム系触媒がRu(OAc)3 で
ある請求項11記載の製造方法。
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JP2010202555A (ja) * | 2009-03-02 | 2010-09-16 | Nagoya Industrial Science Research Inst | カルボニル化合物の製造方法 |
WO2019172184A1 (ja) * | 2018-03-05 | 2019-09-12 | 国立大学法人京都大学 | 金属イミド錯体及びこれを用いた基質変換方法 |
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1993
- 1993-03-12 JP JP05203293A patent/JP3345943B2/ja not_active Expired - Fee Related
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