JP2003128614A - カルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

カルボニル化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2003128614A
JP2003128614A JP2001319061A JP2001319061A JP2003128614A JP 2003128614 A JP2003128614 A JP 2003128614A JP 2001319061 A JP2001319061 A JP 2001319061A JP 2001319061 A JP2001319061 A JP 2001319061A JP 2003128614 A JP2003128614 A JP 2003128614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrogen peroxide
alcohol
acid
tungstate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001319061A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Hirota
将司 広田
Koju Hagitani
弘寿 萩谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2001319061A priority Critical patent/JP2003128614A/ja
Publication of JP2003128614A publication Critical patent/JP2003128614A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール類を過酸化水素で酸化してカル
ボニル化合物を工業的に有利に製造する方法を提供する
こと。 【解決手段】タングステン酸銀、タングステン酸コバル
ト、モリブデン酸銀およびモリブデン酸コバルトからな
る群から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と過酸化
水素とを硫酸の存在下に反応せしめてなる金属酸化物触
媒の存在下に、一般式(1) (式中、R1およびR2は同一または相異なって、水素原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基または置換されていてもよいアラルキ
ル基を表わす。また、R1とR2が一緒になって、環構造
の一部を形成していてもよい。)で示されるアルコール
類と過酸化水素とを反応させることを特徴とするカルボ
ニル化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルボニル化合物
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カルボニル化合物は、各種化学製品およ
びその合成中間体等として重要な化合物であり、その製
造方法としては、例えばアルコール類を、過マンガン酸
カリウム、重クロム酸カリウム等の金属酸化物を用い酸
化する方法が知られているが、毒性の高い金属酸化物を
用いるという点で、環境負荷も高く、工業的に実施する
には問題があった。
【0003】一方で、過酸化水素は、安価で、取り扱い
が容易で、しかも反応後には無害な水となる、クリーン
で優れた酸化剤として近年注目を集めており、アルコー
ル類と過酸化水素を反応させてカルボニル化合物を製造
する方法として、例えばポリオキソメタレート触媒を用
いる方法(J.Chem.Soc.Dalton Tr
ans.,2683(1993))等が報告されてい
る。しかしながら、ポリオキソメタレート触媒を別途製
造する必要があり、工業的な観点からは、必ずしも十分
満足し得るものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のも
と、本発明者らは、アルコール類を過酸化水素で酸化し
てカルボニル化合物を工業的に有利に製造する方法につ
いて、鋭意検討したところ、タングステン酸銀、タング
ステン酸コバルト、モリブデン酸銀およびモリブデン酸
コバルトからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属
化合物と過酸化水素とを硫酸の存在下に反応せしめてな
る金属酸化物が、良好な酸化触媒活性を示すことを見い
だし、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、タン
グステン酸銀、タングステン酸コバルト、モリブデン酸
銀およびモリブデン酸コバルトからなる群から選ばれる
少なくとも一種の金属化合物と過酸化水素とを硫酸の存
在下に反応せしめてなる金属酸化物触媒の存在下に、一
般式(1) (式中、R1およびR2は同一または相異なって、水素原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基または置換されていてもよいアラルキ
ル基を表わす。また、R1とR2が一緒になって、環構造
の一部を形成していてもよい。)で示されるアルコール
類と過酸化水素とを反応させることを特徴とするカルボ
ニル化合物の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】一般式(1) で示されるアルコール類(以下、アルコール類(1)と
略記する。)の式中、R 1およびR2は同一または相異な
って、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアリール基または置換されていても
よいアラルキル基を表わす。
【0007】アルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、イソオクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等の直鎖状、分枝鎖
状または環状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ
る。かかるアルキル基は置換基を有していてもよく、置
換基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子等が挙げられる。
【0008】アリール基としては、例えばフェニル基、
ナフチル基等が挙げられ、かかるアリール基は置換基を
有していてもよく、置換基としては、例えば前記アルキ
ル基、例えば前記アルコキシ基、例えば前記ハロゲン原
子、例えばアセチル基、プロピオニル基等のアシル基等
が挙げられ、かかる置換基で置換されたアリール基とし
ては、例えば2−フルオロフェニル基、3−フルオロフ
ェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニ
ル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、
2−ブロモフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メ
チルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−アセチ
ルフェニル基等が挙げられる。
【0009】置換されていてもよいアラルキル基として
は、前記置換されていてもよいアルキル基と前記置換さ
れていてもよいアリール基とから構成されるものが挙げ
られ、例えばベンジル基、フェニルエチル基、4−フル
オロベンジル基、4−メトキシベンジル基、2−クロロ
ベンジル基等が挙げられる。
【0010】また、R1とR2が一緒になって、環構造の
一部を形成していてもよく、かかる環構造としては、例
えばシクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサ
ン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロノ
ナン環、シクロデカン環、シクロドデカン環等が挙げら
れ、かかる環は、前記アルキル基、前記アルコキシ基、
前記ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
【0011】かかるアルコール類(1)としては、例え
ば2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノー
ル、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサ
ノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘ
プタノール、2−オクタノール、3−オクタノール、4
−オクタノール、2−ノナノール、3−ノナノール、4
−ノナノール、5−ノナノール、2−デカノール、3−
デカノール、4−デカノール、5−デカノール、シクロ
ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノー
ル、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、シクロ
ドデカノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メ
チルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノー
ル、2−tert−ブチルシクロヘキサノール、3−t
ert−ブチルシクロヘキサノール、4−tert−ブ
チルシクロヘキサノール、1−フェニルエタノール、1
−(2−フルオロフェニル)エタノール、1−(3−フ
ルオロフェニル)エタノール、1−(4−フルオロフェ
ニル)エタノール、1−(2−クロロフェニル)エタノ
ール、1−(2−ブロモフェニル)エタノール、1−
(4−メトキシフェニル)エタノール、1−(4−アセ
チルフェニル)エタノール等の第二級アルコール、
【0012】例えばメタノール、エタノール、1−プロ
パノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘ
キサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1
−ノナノール、1−デカノール、2−メチル−1−ヘキ
サノール、3−メチル−1−ヘキサノール、4−メチル
−1−ヘキサノール、5−メチル−1−ヘキサノール、
2−エチル−1−ヘキサノール、3−エチル−1−ヘキ
サノール、4−エチル−1−ヘキサノール、2,2−ジ
メチル−1−プロパノール、ベンジルアルコール、2−
フルオロベンジルアルコール、3−フルオロベンジルア
ルコール、4−フルオロベンジルアルコール、2−クロ
ロベンジルアルコール、4−クロロベンジルアルコー
ル、4−ブロモベンジルアルコール、4−メトキシベン
ジルアルコール、4−アセチルベンジルアルコール、
2,2−ジメチル−3−(ヒドロキシメチル)シクロプ
ロパンカルボン酸メチル、2,3,5,6−テトラフル
オロ−4−メチル安息香酸、2,3,5,6−テトラフ
ルオロ−4−メトキシベンジルアルコール等の第一級ア
ルコールが挙げられる。
【0013】本発明は、かかるアルコール類(1)と過
酸化水素とを、タングステン酸銀、タングステン酸コバ
ルト、モリブデン酸銀およびモリブデン酸コバルトから
なる群から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と過酸
化水素とを硫酸の存在下に反応せしめてなる金属酸化物
触媒の存在下に反応させて、カルボニル化合物を製造す
るものである。
【0014】タングステン酸銀、タングステン酸コバル
ト、モリブデン酸銀およびモリブデン酸コバルトは、通
常市販のものが用いられ、それぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を混合して用いてもよい。
【0015】かかる金属化合物と過酸化水素とを硫酸の
存在下に反応せしめることにより、アルコール類(1)
を酸化して、カルボニル化合物を製造するための触媒と
なる金属酸化物が調製される。金属化合物と過酸化水素
との反応は、通常水溶液中で実施される。もちろん例え
ばジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エチ
ル等のエステル系溶媒、tert−ブタノール等の第三
級アルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル等のニトリル系溶媒等の有機溶媒中または該有機溶媒
と水との混合溶媒中で実施してもよい。
【0016】過酸化水素は、通常水溶液として用いられ
るが、有機溶媒溶液を用いてもよい。取扱いがより容易
であるという点で、過酸化水素水溶液を用いることが好
ましい。過酸化水素水溶液もしくは有機溶媒溶液中の過
酸化水素濃度は特に制限されないが、容積効率、安全面
等を考慮すると、実用的には1〜60重量%である。過
酸化水素水溶液は、通常市販のものをそのままもしくは
必要に応じて、希釈、濃縮等により濃度調整を行なった
後用いればよく、また過酸化水素の有機溶媒溶液は、例
えば過酸化水素水溶液を有機溶媒で抽出処理する、もし
くは有機溶媒の存在下に蒸留処理する等の手段により、
調製することができる。
【0017】金属酸化物を調製する際の過酸化水素の使
用量は、金属化合物に対して、通常3モル倍以上、好ま
しくは5モル倍以上であり、その上限は特にない。
【0018】硫酸の使用量は、金属化合物に対して、通
常1モル倍以上であり、その上限は特にないが、アルコ
ール類(1)と過酸化水素との反応において、硫酸は例
えばアルコール類(1)の脱水反応等副反応を起こし得
るため、例えば金属酸化物を調製した調製液をそのまま
触媒として反応に用いる場合は、該調製液中に大過剰量
の硫酸が存在しないよう硫酸の使用量を決めることが好
ましい。
【0019】金属化合物と過酸化水素との反応は、通常
硫酸の存在下に、その両者を混合することにより行わ
れ、金属化合物と過酸化水素の接触効率を向上させるた
め、金属酸化物調製液中で金属化合物が十分分散するよ
う攪拌しながら反応を行うことが好ましい。また金属化
合物と過酸化水素の接触効率を高め、金属酸化物調製時
の制御をより容易にするという点で、例えば粉末状の金
属化合物等粒径の小さな金属化合物を用いることが好ま
しい。金属酸化物の調製時の調製温度は、通常−10〜
100℃である。
【0020】金属化合物と過酸化水素とを硫酸の存在
下、水中もしくは有機溶媒中で反応させることにより、
金属化合物の全部もしくは一部が溶解し、金属酸化物を
含む均一溶液もしくは懸濁液を調製することができる
が、該金属酸化物を、例えば濃縮処理等により調製液か
ら取り出して、触媒として用いてもよいし、該調製液を
そのまま触媒として用いてもよい。
【0021】かくして得られた金属酸化物触媒の存在下
に、アルコール類(1)と過酸化水素を反応させること
により、カルボニル化合物が得られるが、過酸化水素と
しては、通常水溶液が用いられる。もちろん過酸化水素
の有機溶媒溶液を用いてもよい。過酸化水素水もしくは
過酸化水素の有機溶媒溶液中の過酸化水素濃度は特に制
限されないが、容積効率、安全面等を考慮すると、実用
的には1〜60重量%である。過酸化水素水は、通常市
販のものをそのままもしくは必要に応じて、希釈、濃縮
等により濃度調整を行なった後用いればよく、また過酸
化水素の有機溶媒溶液は、例えば過酸化水素水を有機溶
媒で抽出処理する、もしくは有機溶媒の存在下に蒸留処
理する等の手段により、調製したものを用いればよい。
【0022】アルコール類(1)として、第二級アルコ
ールを用いた場合には、ケトンが得られるが、過酸化水
素の使用量は、アルコール類(1)に対して、通常0.
8モル倍以上、好ましくは0.9モル倍以上であり、そ
の上限は特にないが、あまり多すぎると経済的に不利に
なりやすいため、実用的にはアルコール類(1)に対し
て、2モル倍以下である。
【0023】アルコール類(1)として、第一級アルコ
ールを用いた場合には、通常アルデヒドとカルボン酸の
混合物が得られるが、過酸化水素の使用量により、アル
デヒドとカルボン酸の生成比率が変化し、目的とする化
合物に応じて、過酸化水素の使用量を適宜選択すればよ
い。例えば過酸化水素の使用量が、アルコール類(1)
に対して、1.5モル倍未満の場合には、アルデヒドが
得られやすく、また過酸化水素の使用量が、アルコール
類(1)に対して、1.5モル倍以上用いた場合には、
カルボン酸が得られやすい。
【0024】金属酸化物触媒の使用量は、金属として、
アルコール類(1)に対して、通常0.001〜0.9
5モル倍、好ましくは0.005〜0.1モル倍であ
る。
【0025】アルコール類(1)と過酸化水素との反応
は、無溶媒で行ってもよいし、水溶媒中もしくは有機溶
媒中で行ってもよい。有機溶媒としては、例えばジエチ
ルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジグライム等のエーテル系溶媒、例えば
酢酸エチル等のエステル系溶媒、例えばtert−ブタ
ノール等の第三級アルコール系溶媒、例えばアセトニト
リル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒等が挙げら
れる。
【0026】本反応は、通常金属酸化物触媒、アルコー
ル(1)類および過酸化水素を接触、混合させることに
より行われるが、例えば金属化合物、過酸化水素、硫酸
およびアルコール類(1)を接触、混合させて、金属酸
化物触媒の調製操作と、アルコール類(1)と過酸化水
素との反応を、同時に行ってもよい。
【0027】反応温度は、通常50〜130℃であり、
通常常圧条件下で実施されるが、減圧条件下あるいは加
圧条件下で実施してもよい。
【0028】反応の進行と共に、カルボニル化合物が生
成するが、かかる反応の進行は、例えばガスクロマトグ
ラフィ、高速液体クロマトグラフィ、薄層クロマトグラ
フィ、NMR,IR等の通常の分析手段により確認する
ことができる。
【0029】反応終了後、反応液をそのままもしくは必
要に応じて残存する過酸化水素を、例えば亜硫酸ナトリ
ウム等の還元剤で分解した後、濃縮処理、晶析処理等す
ることにより、目的とするカルボニル化合物を取り出す
ことができる。また、反応液に、必要に応じて水および
/または水に不溶の有機溶媒を加え、抽出処理し、得ら
れる有機層を濃縮処理することにより、カルボニル化合
物を取り出すこともできる。取り出したカルボニル化合
物は、例えば蒸留、カラムクロマトグラフィ、再結晶等
通常の精製方法によりさらに精製してもよい。
【0030】カルボニル化合物を晶析処理により取り出
した後の濾液や反応液を抽出処理し、有機層を取り出し
た後の水層は、本反応の金属酸化物触媒を含んでおり、
そのままもしくは必要に応じて濃縮処理等を行った後、
再度本反応に再使用することができる。
【0031】アルコール類(1)として、第二級アルコ
ールを用いた場合に得られるカルボニル化合物として
は、例えばアセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、
3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2
−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−
オクタノン、3−オクタノン、4−オクタノン、2−ノ
ナノン、3−ノナノン、4−ノナノン、5−ノナノン、
2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、5−デカ
ノン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキ
サノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロ
ドデカノン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチル
シクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、2−
tert−ブチルシクロヘキサノン、3−tert−ブ
チルシクロヘキサノン、4−tert−ブチルシクロヘ
キサノン、アセトフェノン、o−フルオロアセトフェノ
ン、m−フルオロアセトフェノン、p−フルオロアセト
フェノン、o−クロロアセトフェノン、o−ブロモアセ
トフェノン、o−メトキシアセトフェノン、p−メトキ
シアセトフェノン、p−アセチルアセトフェノン等のケ
トンが挙げられる。
【0032】また、アルコール類(1)として、第一級
アルコールを用いた場合には、例えば酢酸、プロピオン
酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オク
タン酸、ノナン酸、デカン酸、2−メチルヘキサン酸、
3−メチルヘキサン酸、4−メチルヘキサン酸、5−メ
チルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、3−エチルヘ
キサン酸、4−エチルヘキサン酸、2,2−ジメチルプ
ロピオン酸、安息香酸、2−フルオロ安息香酸、3−フ
ルオロ安息香酸、4−フルオロ安息香酸、4−クロロ安
息香酸、3,3−ジメチル−2−(ヒドロキシカルボニ
ル)シクロプロパンカルボン酸メチル、2,3,5,6
−テトラフルオロ−4−メチル安息香酸、2,3,5,
6−テトラフルオロ−4−メトキシ安息香酸等のカルボ
ン酸および例えばアセトアルデヒド、1−プロパナー
ル、1−ブタナール、1−ペンタナール、1−ヘキサナ
ール、1−ヘプタナール、1−オクタナール、1−ノナ
ール、1−デカナール、2−メチル−1−ヘキサナー
ル、3−メチル−1−ヘキサナール、4−メチル−1−
ヘキサナール、5−メチル−1−ヘキサナール、2−エ
チル−1−ヘキサナール、3−エチル−1−ヘキサナー
ル、4−エチル−1−ヘキサナール、2,2−ジメチル
−1−プロパナール、ベンズアルデヒド、2−フルオロ
ベンズアルデヒド、3−フルオロベンズアルデヒド、4
−フルオロベンズアルデヒド、4−クロロベンズアルデ
ヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、3,3−ジメチ
ル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチル、
2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンズア
ルデヒド、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メト
キシベンズアルデヒド等のアルデヒドが挙げられる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもの
ではない。
【0034】実施例1 還流冷却管を付した100mLシュレンク管を窒素置換
した後、室温で、タングステン酸コバルト0.118g
と30重量%過酸化水素水5.8gと硫酸20mgおよ
びシクロヘキサノール4.03gを仕込み、内温90℃
で4時間攪拌、保持した。得られた反応液を冷却し、エ
タノール50mLエタノールを加え、十分に振とうした
後、ガスクロマトグラフィにより分析した。シクロヘキ
サノンの生成量:1.81g、収率:45.7%(シク
ロヘキサノール基準)。
【0035】実施例2 実施例1において、タングステン酸コバルトに代えて、
0.25モル倍のタングステン酸銀を用いた以外は実施
例1と同様に実施して、シクロヘキサノンを得た。シク
ロヘキサノンの生成量:1.53g、収率:38.8%
(シクロヘキサノール基準)。
【0036】比較例1 実施例1において、タングステン酸コバルトに代えて、
等モルのタングステン酸ナトリウムを用いた以外は実施
例1と同様に実施し、シクロヘキサノンを得た。シクロ
ヘキサノンの生成量:1.34g、収率:33.9%
(シクロヘキサノール基準)。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、タングステン酸銀、タ
ングステン酸コバルト、モリブデン酸銀およびモリブデ
ン酸コバルトからなる群から選ばれる少なくとも一種の
金属化合物と過酸化水素とから、容易に調製できる金属
酸化物触媒を用いることにより、アルコール類と過酸化
水素との反応により、カルボニル化合物が得られるた
め、工業的に有利である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA02 AA08 BB01C BB06A BB06B BB10C BC32A BC32B BC32C BC59A BC59C BC60A BC60B BC60C BC67A BC67B BC67C BD01C BD02C CB19 FA01 FB41 FC02 FC04 4H006 AA02 AC44 BA05 BA14 BA20 BA30 BB14 BC10 BC31 BC34 BE32 4H039 CA62 CC30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タングステン酸銀、タングステン酸コバル
    ト、モリブデン酸銀およびモリブデン酸コバルトからな
    る群から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と過酸化
    水素とを硫酸の存在下に反応せしめてなる金属酸化物触
    媒の存在下に、一般式(1) (式中、R1およびR2は同一または相異なって、水素原
    子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
    もよいアリール基または置換されていてもよいアラルキ
    ル基を表わす。また、R1とR2が一緒になって、環構造
    の一部を形成していてもよい。)で示されるアルコール
    類と過酸化水素とを反応させることを特徴とするカルボ
    ニル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】タングステン酸銀、タングステン酸コバル
    ト、モリブデン酸銀およびモリブデン酸コバルトから選
    ばれる少なくとも一種の金属化合物と過酸化水素とを硫
    酸の存在下に反応せしめてなる、アルコールを酸化して
    カルボニル化合物を製造するための金属酸化物触媒。
JP2001319061A 2001-10-17 2001-10-17 カルボニル化合物の製造方法 Pending JP2003128614A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001319061A JP2003128614A (ja) 2001-10-17 2001-10-17 カルボニル化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001319061A JP2003128614A (ja) 2001-10-17 2001-10-17 カルボニル化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003128614A true JP2003128614A (ja) 2003-05-08

Family

ID=19136665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001319061A Pending JP2003128614A (ja) 2001-10-17 2001-10-17 カルボニル化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003128614A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008308419A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Ube Ind Ltd テトラヒドロピラン−4−オンの製法
JP2010504204A (ja) * 2006-09-20 2010-02-12 ビーエーエスエフ、カタリスツ、エルエルシー 排出ガス流中におけるNOxを低減するための触媒、系及び方法
CN111148723A (zh) * 2017-08-25 2020-05-12 环球油品有限责任公司 结晶过渡金属钨酸盐

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010504204A (ja) * 2006-09-20 2010-02-12 ビーエーエスエフ、カタリスツ、エルエルシー 排出ガス流中におけるNOxを低減するための触媒、系及び方法
JP2008308419A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Ube Ind Ltd テトラヒドロピラン−4−オンの製法
CN111148723A (zh) * 2017-08-25 2020-05-12 环球油品有限责任公司 结晶过渡金属钨酸盐
CN111148723B (zh) * 2017-08-25 2023-03-28 环球油品有限责任公司 结晶过渡金属钨酸盐

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100799408B1 (ko) 지방족 디카르복실산 화합물의 제조 방법
EP1500432B1 (en) Method for oxidizing alcohol on a ruthenium-carrying alumina catalyst
WO2010032770A1 (ja) アルコールの水素移動反応に用いる触媒、その製造方法、及びカルボニル基含有化合物の製造方法
JP2003128614A (ja) カルボニル化合物の製造方法
JPH1053553A (ja) 3,5,5−トリメチルシクロヘキス−2−エン−1,4−ジオンの製造法
JP6527136B2 (ja) シクロアルカンの酸化触媒並びにアルコール及びケトンの製造方法
JP2008518906A (ja) 1,4−ジアルキル−2,3−ジオール−1,4−ブタンジオンの製造方法
WO2004091784A1 (ja) 金属触媒およびその用途
JP5002877B2 (ja) カルボニル化合物の製造方法
EP1544190B1 (en) Method for producing carboxylic acids
JP3829190B2 (ja) カルボニル化合物の製造方法
Al-Haq et al. Oxidation of alcohols using cerium (IV) alkyl phosphonate modified silica
JP2003171333A (ja) ケトン類の製造方法
JP3345943B2 (ja) ケトンの製造方法
JPH11158107A (ja) カルボニル化合物の製造法
JP3562067B2 (ja) シクロアルキルヒドロペルオキシドの製造方法
JPH0529378B2 (ja)
JP2003261493A (ja) アルコールの酸化方法
JP3772210B2 (ja) カルボン酸の製造方法
JPS6363633A (ja) 3,3,3−トリフルオロプロパナ−ルの製造法
Nunheim et al. A Sustainable Ruthenium (III) Chloride Catalyzed Alcohol Oxidation
Maruyama et al. Oxidizing action of hydroperoxides. Oxidation of alkyl aryl ketones by hydroperoxides.
US9018399B1 (en) Method for preparing carboxylic acids
JPH07330654A (ja) エーテル置換アルデヒド類の製造方法
JP4171345B2 (ja) ラブデン酸の製造方法