JPH0525149A - スチレンオキシドの製造方法 - Google Patents

スチレンオキシドの製造方法

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JPH0525149A
JPH0525149A JP3204548A JP20454891A JPH0525149A JP H0525149 A JPH0525149 A JP H0525149A JP 3204548 A JP3204548 A JP 3204548A JP 20454891 A JP20454891 A JP 20454891A JP H0525149 A JPH0525149 A JP H0525149A
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JP
Japan
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styrene
styrene oxide
reaction
carboxylic acid
acid
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JP3204548A
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Eiichiro Hata
英一郎 秦
Katsuya Takahashi
克也 高橋
Shigeru Isayama
滋 諫山
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スチレンとアルデヒドとの液相共酸化により、
スチレンの重合等の副反応を抑制してスチレンオキシド
を高収率で製造しうる方法を提供する。 【構成】スチレンと低級アルデヒドとの混合物を金属触
媒および分子状酸素の存在下、液相共酸化してスチレン
オキシドを製造する方法において、反応開始時に反応系
内にあらかじめカルボン酸を共存させることを特徴とす
るスチレンオキシドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチレンオキシドの製
造法に関するものである。さらに詳しくは、スチレンオ
キシドを高収率で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレンオキシドは香料、高分子安定
剤、医農薬などの原料として有用な化合物であり、とく
にローズ系の香料の基剤であるβ−フェネチルアルコー
ルの合成原料として重要である。
【0003】特公昭52−18181号公報にはスチレ
ンとアセトアルデヒドの混合物を液相酸化してスチレン
オキシド、ベンズアルデヒドおよび酢酸を同時に製造す
る方法が開示されている。同公報の実施例1では、酢酸
コバルトを触媒として約27%の収率(転化率52%、
選択率51.9%)でスチレンオキシドを得ている。
【0004】特開昭61−72774号公報には、炭素
−炭素2重結合を有する化合物を、過カルボン酸を用い
てエポキシ化してエポキシ化合物を製造するに際し、系
内におけるカルボン酸濃度を2.0mol/kg以下に
保持するように、有機溶媒のみで希釈して反応を行ない
エポキシ化合物を製造する方法が開示されている。
【0005】この方法は、上記のとおり、反応系内の過
カルボン酸から生成するカルボン酸の濃度を反応開始時
から終了時までできるだけ低濃度に抑えようとするもの
である。
【0006】特開昭62−169739号公報には、ス
チレンと過酢酸とを、周期律表第VII族又は第VII
I族より選ばれた単一又は複数の種類の金属元素の存在
下、60℃未満の反応温度で、反応させてスチレンオキ
シドと1−フェニルプロパノールとを同時に製造する方
法が開示されている。上記特開昭61−72774号公
報および特開昭62−169739号公報に記載された
方法はいずれも過カルボン酸を用いる方法であり、最初
に紹介した特公昭52−18181号公報に記載された
方法の如くスチレンとアルデヒドとの共酸化方法とは異
なる方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スチ
レンとアルデヒドとの液相共酸化により、スチレンの重
合などの副反応を抑制してスチレンオキシドを高収率で
製造しうる方法を提供することにある。
【0008】本発明は他の目的は、従来スチレンオキシ
ドの収率向上には低濃度で存在させるべきことが推奨さ
れていたカルボン酸を、反応系内にむしろ積極的に添加
することによって、意外にも高収率でスチレンオキシド
を製造しうる液相共酸化法を提供することにある。本発
明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らか
となろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、スチレンと低級アルデヒドと
の混合物を金属触媒および分子状酸素の存在下、液相共
酸化してスチレンオキシドを製造する方法において、反
応開始時に反応系内にあらかじめカルボン酸を共存させ
ることを特徴とするスチレンオキシドの製造方法によっ
て達成される。
【0010】スチレンと低級アルデヒドとの混合物を金
属触媒および分子状酸素の存在下、液相共酸化してスチ
レンオキシドを製造する反応では、低級アルデヒドから
対応するカルボン酸が生成する。一般にはカルボン酸は
生成物であるスチレンオキシドの開環を促進するため好
ましくないと考えられている。例えば、先に紹介した特
開昭61−72774号公報に記載された方法では、過
酸によるオレフィンのエポキシ化により副生するカルボ
ン酸の濃度をできるだけ低くするために大量の反応溶媒
を使用することが提案されている。
【0011】しかしながら、本発明者の研究の結果、上
記液相共酸化反応では、意外なことに、カルボン酸の生
成量が少ないはずの反応初期におけるスチレンオキシド
の選択率が低いことが明らかとされ、さらに、反応初期
に反応系内にあらかじめカルボン酸を共存せしめておく
と、スチレンオキシド収率が向上することが判明し、本
発明に到達したものである。
【0012】共存させるカルボン酸はスチレンの副反応
を抑制しスチレンに対するスチレンオキシドの選択性を
向上させ、スチレンオキシド収率を高める作用を示す。
【0013】本発明において好適に使用されるカルボン
酸としては、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草
酸、カプロン酸の如き飽和脂肪族カルボン酸;および安
息香酸、フタル酸などの芳香族カルボン酸を挙げること
ができる。これらは一種又は二種以上一緒に使用でき
る。
【0014】これらのカルボン酸のうち、n−酪酸およ
びイソ酪酸が特に好適に使用される。カルボン酸の使用
量はスチレンに対して、好ましくは0.0001〜10
倍モル、より好ましくは0.01〜3倍モルである。
【0015】本発明において好適に使用される低級アル
デヒドとしては、例えばアセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、ブチルアルデヒドの如き炭素数2〜4の脂
肪族の、好ましくは飽和脂肪族のアルデヒドを挙げるこ
とができる。低級アルデヒドの使用量はスチレンに対し
て、好ましくは1〜20倍モル、より好ましくは1〜5
倍モルである。
【0016】本発明において用いられる金属触媒として
は、例えば鉄化合物、ニッケル化合物およびコバルト化
合物が好ましく、より具体的には、鉄、ニッケルおよび
コバルトのナフテン酸塩、酢酸塩、ステアリン酸塩など
のカルボン酸塩、アセチルアセトナト錯体、トリフルオ
ロアセチルアセトナト錯体、ヘキサフルオロアセチルア
セトナト錯体などの1,3−ジケトナト錯体を挙げるこ
とができる。
【0017】かかる金属触媒は、スチレンに対して、好
ましくは0.0001〜10モル%、より好ましくは0.
001〜1モル%の割合で使用される。
【0018】分子状酸素は純酸素または例えば空気のよ
うな酸素含有混合ガスのかたちで使用することができ
る。酸素分圧は、好ましくは0.01〜10kg/c
2、より好ましくは0.2〜1kg/cm2の範囲であ
る。
【0019】反応溶媒としては、反応に関与しないもの
がいずれも使用できる。好適な反応溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
系溶媒;アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;酢酸
エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;ジクロロメ
タン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素系溶媒;アセトニトリルなどが用いられる。特
にメチルエチルケトン、ジクロロエタンが高いスチレン
オキシド収率を与えるので好ましい。
【0020】反応は広い温度範囲でおこなうことが可能
である。好ましくは20〜100℃である。反応時間は
反応温度、溶媒の種類、アルデヒドの種類、カルボン酸
の種類によってもかわるが通常5〜7時間である。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。なおスチレン転化率、スチレンオキシド収率はそ
れぞれ式1および式2によって算出した。
【0022】
【式1】
【0023】
【式2】
【0024】実施例1 温度計、攪拌機および還流冷却器を備えた内容積200
ccの二口丸底フラスコにスチレン3.12g(30m
mol)、アセトアルデヒド3.97g(90mmo
l)、n−酪酸0.26g(3mmol)、1,2−ジ
クロロエタン(100cc)、鉄(III)アセチルア
セトナト錯体10.6mg(0.03mmol)を入れ、
純酸素1kg/cm2下、70℃で6時間攪拌した。6
時間後攪拌を止め、ただちに室温まで冷却し、ガスクロ
マトグラフィーにより生成物を分析した。その結果スチ
レン転化率76%、スチレンオキシド収率35%であっ
た。
【0025】比較例1 n−酪酸を添加しない以外は実施例1と全く同様に行っ
た。このときスチレン転化率は47%、スチレンオキシ
ド収率は29%であった。
【0026】実施例2 アセトアルデヒドにかえてn−ブチルアルデヒド(2.
16g)を使用した以外は実施例1と全く同様に行っ
た。このときスチレン転化率は100%、スチレンオキ
シド収率79%であった。
【0027】比較例2 n−酪酸を添加しない以外は実施例2と全く同様に行っ
た。このときスチレン転化率は100%、スチレンオキ
シド収率は71%であった。
【0028】実施例3 鉄(III)アセチルアセトナト錯体にかえて酢酸鉄
(III)(5.7mg)を使用した以外は実施例2と
全く同様に行った。このときのスチレン転化率は100
%、スチレンオキシド収率は73%であった。
【0029】比較例3 n−酪酸を添加しない以外は実施例3と全く同様に行っ
た。このときスチレン転化率は100%、スチレンオキ
シド収率は68%であった。
【0030】実施例4 鉄(III)アセチルアセトナト錯体にかえてステアリ
ン酸鉄(III)(26mg)を使用した以外は実施例
2と全く同様に行った。このときスチレン転化率は10
0%、スチレンオキシド収率は80%であった。
【0031】比較例4 n−酪酸を添加しない以外は実施例4と全く同様に行っ
た。このときスチレン転化率は100%、スチレンオキ
シド収率は73%であった。
【0032】実施例5〜9 n−酪酸の添加量をかえた以外は実施例1と全く同様に
行った。結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】実施例10〜16 カルボン酸をかえた以外は実施例1と全く同様に行なっ
た。結果を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば安価で工業的に入手の容
易なカルボン酸をごく少量使用するだけで香料、高分子
安定剤、医農薬などの合成原料として重要なスチレンオ
キシドを、従来の方法と比較して高い収率で製造するこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレンと低級アルデヒドとの混合物を
    金属触媒および分子状酸素の存在下、液相共酸化してス
    チレンオキシドを製造する方法において、反応開始時に
    反応系内にあらかじめカルボン酸を共存させることを特
    徴とするスチレンオキシドの製造方法。
  2. 【請求項2】 低級アルデヒドとして炭素数が2〜4の
    脂肪族アルデヒドを用いる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 金属触媒として鉄、ニッケルまたはコバ
    ルト化合物を用いる請求項1に記載の方法。
JP3204548A 1991-07-22 1991-07-22 スチレンオキシドの製造方法 Withdrawn JPH0525149A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995017391A1 (de) * 1993-12-20 1995-06-29 Bayer Aktiengesellschaft N-cyanoaryl-stickstoffheterocyclen mit schwefelhaltigen gruppierungen
KR100730318B1 (ko) * 2006-04-25 2007-06-20 안대준 할로겐 치환 또는 비치환 스타이렌 옥사이드의 제조방법
JP2009522248A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 カウンシル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ 金属イオン交換ゼオライトを使用した分子酸素によるスチレンの触媒エポキシ化

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JP2009522248A (ja) * 2005-12-30 2009-06-11 カウンシル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ 金属イオン交換ゼオライトを使用した分子酸素によるスチレンの触媒エポキシ化
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Effective date: 19981008